JPH1030603A - 電空ポジショナ - Google Patents

電空ポジショナ

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JPH1030603A
JPH1030603A JP18462196A JP18462196A JPH1030603A JP H1030603 A JPH1030603 A JP H1030603A JP 18462196 A JP18462196 A JP 18462196A JP 18462196 A JP18462196 A JP 18462196A JP H1030603 A JPH1030603 A JP H1030603A
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JP
Japan
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control valve
diagnostic
positioner
diagnosis
actual opening
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JP18462196A
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English (en)
Inventor
Minoru Fukuda
稔 福田
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Nobutaka Chimura
暢孝 千村
Fumio Nagasaka
文雄 長坂
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上位制御装置の負荷を重くすることなく、ま
たシステムのコストアップを招くことなく、ポジショナ
自身および調節弁の異常診断を行う。中央監視装置側に
どのような異常が発生しているかを知らせる。 【解決手段】 コントローラ5Bに、電空変換部5Cへ
の駆動制御信号生成機能に加えて、調節弁3およびポジ
ショナ自身の状態に対して複数の診断項目を診断する診
断機能を設ける。例えば、コントローラ5Bは、上位制
御装置からの設定開度R、および調節弁3からの実開度
Xに基づいて、調節弁3の実開度Xにハンチングが起き
ているか否かを診断する。ハンチングが起きていると判
断した場合、その診断項目および診断内容を示す診断情
報Aを、上位制御装置経由で中央監視装置へ送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上位制御装置か
らの設定開度情報および調節弁からの実開度情報に基づ
いて駆動制御信号を生成し、この駆動制御信号を空気圧
信号に変換して調節弁を通過する流体の流量を制御する
電空ポジショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、調節弁に対して電空ポジショ
ナを設け、電空ポジショナによって調節弁を通過する流
体の流量を制御するようにしている。この場合、電空ポ
ジショナは、上位制御装置からの設定開度と調節弁から
の実開度との偏差を求め、この偏差を零とするような駆
動制御信号を生成し、この駆動制御信号を空気圧信号に
変換して調節弁に与える。電空ポジショナまたは調節弁
に異常が発生すると調節弁を通過する流体の流量制御に
支障をきたす。これにより、例えば、プラントが突然停
止してしまう等の不測の事態が生じ、生産に大きなダメ
ージを与えてしまう。そこで、従来においては、このよ
うな不測の事態にならないように、電空ポジショナおよ
び調節弁の異常診断を上位制御装置によって行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電空ポ
ジショナおよび調節弁の異常診断を上位制御装置によっ
て行うものとした場合、上位制御装置は通常、複数台
(数十台から百台程度)の制御対象または監視対象の制
御または監視を行っているので、更に異常診断を行うと
なると、重負荷となる。なお、これを防ぐ方法として、
別体の異常診断装置を設ける方法もあるが、この方法で
はシステムのコストアップとなる。また、従来において
は、異常と判断した場合、中央監視装置へ一様のアラー
ム信号を送るのみであるので、中央監視装置側では異常
が発生したことは分かっても、それがどのような異常な
のか分からず、実際に保守作業者が現場に出向いて一つ
一つ調べて異常箇所を特定しなければならなかった。
【0004】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、上位制御装
置の負荷を重くすることなく、またシステムのコストア
ップを招くことなく、ポジショナ自身および調節弁の異
常診断を行うことができ、かつ中央監視装置側にどのよ
うな異常が発生しているかを知らせることのできる電空
ポジショナを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、上述し
た電空ポジショナにおいて、調節弁およびポジショナ自
身の状態に対して複数の診断項目を診断する診断手段
と、この診断手段によって診断された診断項目および診
断内容を示す信号を出力する診断内容出力手段とを設け
たものである。この発明によれば、電空ポジショナが異
常診断機能を有し、調節弁およびポジショナ自身の状態
に対して複数の診断項目を診断する。そして、電空ポジ
ショナより、診断した診断項目および診断内容を示す信
号が出力される。
【0006】第2発明(請求項2に係る発明)は、第1
発明において、調節弁の実開度のハンチングを1診断項
目とし、これを上位制御装置からの設定開度情報および
調節弁からの実開度情報に基づいて診断するようにした
ものである。この発明によれば、上位制御装置からの設
定開度情報および調節弁からの実開度情報に基づいて、
調節弁の実開度のハンチングが診断される。第3発明
(請求項3に係る発明)は、第1発明において、調節弁
の実開度の設定開度に対する応答性の悪化を1診断項目
とし、これを上位制御装置からの設定開度情報および調
節弁からの実開度情報に基づいて診断するようにしたも
のである。この発明によれば、上位制御装置からの設定
開度情報および調節弁からの実開度情報に基づいて、調
節弁の実開度の設定開度に対する応答性の悪化が診断さ
れる。
【0007】第4発明(請求項4に係る発明)は、第1
発明において、調節弁の劣化を1診断項目とし、これを
調節弁からの実開度情報および調節弁を通過する流体の
流量値情報に基づいて診断するようにしたものである。
この発明によれば、調節弁からの実開度情報および調節
弁を通過する流体の流量値情報に基づいて、調節弁の劣
化が診断される。第5発明(請求項5に係る発明)は、
第1発明において、ポジショナ自身の診断項目を診断し
て電空ポジショナが正常であると判断した後に、調節弁
の診断項目の診断を行うようにしたものである。この発
明によれば、ポジショナ自身の診断項目を診断して電空
ポジショナが正常であると判断されれば、調節弁の診断
項目の診断が行われる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示
す電空ポジショナの要部を示す構成図、図2はこの電空
ポジショナを用いた流量制御システムのシステム構成図
である。
【0009】図2において、1は中央監視装置、2−
1,2−2は上位制御装置、3−1,3−2は調節弁、
4−1,4−2は調節弁3−1,3−2を通過する流体
の流量値を検出する流量計、5−1,5−2は本発明に
係る電空ポジショナである。
【0010】電空ポジショナ5(5−1,5−2)は、
図1に示すように、入出力インターフェース5A,コン
トローラ5B,電空変換部5C,パイロットリレー5
D、弁リフト検出部5Eおよび偏差演算部5Fを有して
いる。この電空ポジショナ5(5−1,5−2)におい
て、入出力インターフェース5Aには、上位制御装置2
−1からの設定開度R(R1,R2)および流量計4
(4−1,4−2)からの流量値Fが与えられる。ま
た、弁リフト検出部5Eは、調節弁3(3−1,3−
2)の弁リフト位置から調節弁3(3−1,3−2)の
実開度X(X1,X2)を求め、偏差演算部5Fに送
る。
【0011】偏差演算部5Fは、入出力インターフェー
ス5Aを介する上位制御装置2−1からの設定開度R
と、弁リフト検出部5Eを介する調節弁3からの実開度
Xとの偏差e(e=R−X)をコントローラ5Bへ送
る。コントローラ5Bは、偏差演算部5Fからの偏差e
を零とするような駆動制御信号を生成し、電空変換部5
Cへ送る。電空変換部5Cは、コントローラ5Bからの
駆動制御信号を空気圧信号に変換し、この空気圧信号を
パイロットリレー5Dを介して調節弁3に与える。これ
により、調節弁3の実開度Xが設定開度Rとなるように
調整され、調節弁3を流れる流体の流量が所望の流量値
に制御される。
【0012】コントローラ5Bは、電空変換部5Cへの
駆動制御信号生成機能に加えて、調節弁3およびポジシ
ョナ自身の状態に対して複数の診断項目を診断する診断
機能を備えている。この診断機能について、具体的な診
断項目を列挙して、コントローラ5Bでの動作を交えな
がら説明する。
【0013】〔診断項目1:ハンチング〕調節弁3の実
開度Xにハンチングが起こることがある。このハンチン
グは電空ポジショナ5のPIDパラメータが強すぎるこ
とを主要因とする。この場合、コントローラ5Bは、入
出力インターフェース5Aを介する上位制御装置2−1
からの設定開度R、および弁リフト検出部5Eを介する
調節弁3からの実開度Xに基づいて、ハンチングが起き
ているか否かを診断する。
【0014】すなわち、コントローラ5Bは、設定開度
Rに許容オーバシュート量としてεを加算して上限値R
+εを定め(図3参照)、また設定開度Rから許容オー
バシュート量としてεを減算して下限値R−εを定め
る。そして、実開度Xを監視し、この実開度Xが上限値
R+εに達した時点で(図3に示すt1 点)、タイマの
計時動作をスタートする。そして、このタイマがその計
時動作を終了するまでのΔt時間の間、実開度Xが上限
値R+εおよび下限値R−εと交差する点を対象点(t
1 〜t8 )とし、この対象点の回数をカウントする。こ
の対象点の回数がi回以上の場合、ハンチングが起きて
いるとみなす。
【0015】なお、上述において、許容オーバシュート
量ε、タイマの計時時間Δt、対象点の回数iは、設定
値として予め決めておく。また、上述においては、実開
度Xが上限値R+εおよび下限値R−εと交差する点を
対象点(交差点)としたが、X>R+εかつdx/dt
=0の点(図3に示すt9 ,t11点)、X<R−εかつ
dx/dt=0の点(図3に示すt10,t12点)を対象
点(変曲点)としてもよい。
【0016】コントローラ5Bは、上述の診断によりハ
ンチングが起きていると判断した場合、その診断項目
(ハンチング)および診断内容(ハンチング発生)を示
す診断情報Aを、入出力インターフェース5Aを介して
上位制御装置2−1経由で中央監視装置1へ送る。この
送られてくる診断情報Aにより、中央監視装置1側にお
いてオペレータは、ハンチングが起きていることを知る
ことができる。この場合、メンテナンスとしては、電空
ポジショナ5のPIDパラメータが強すぎることが主要
因として考えられるから、オペレータは設定器を使って
PIDパラメータの再設定を行う。
【0017】〔診断項目2:応答性の悪化〕調節弁3の
実開度Xの設定開度Rに対する応答性が悪化することが
ある。この応答性の悪化は、電空ポジショナ5のPI
Dパラメータが弱すぎる、調節弁3の弁軸の動作の悪
化(流体の固着、潤滑剤の消耗など)、空気の流通悪
化〔調節弁3の操作器(アクチュエータ)の空気の漏
れ、電空ポジショナ5の空気回路のつまり(固定絞り、
ノズルフラッパ、パイロットリレーなど)〕を主要因と
する。この場合、コントローラ5Bは、入出力インター
フェース5Aを介する上位制御装置2−1からの設定開
度R、および弁リフト検出部5Eを介する調節弁3から
の実開度Xに基づいて、応答性が悪化しているか否かを
診断する。
【0018】〔応答性の悪化の診断処理〕すなわち、
コントローラ5Bは、設定開度Rが変更されると、設定
開度Rと実開度Xとの差の絶対値を偏差e(e=|R−
X|)として求め(図4に示すステップ401)、タイ
マの計時動作をスタート(タイマオン)する(ステップ
402)。そして、その求めた偏差eと予め設定されて
いる設定偏差es とを比較し(ステップ403)、e≧
s であればステップ404へ進む。ここで、設定開度
Rが変更された時点の偏差(初期偏差)e0 がes 以上
であるものとすれば(図5参照)、e≧es となるので
ステップ404へ進む。
【0019】ステップ404では、ステップ402でス
タートしたタイマの計時時間tと、予め定められている
設定時間ts とを比較する。ここで、t<ts であれ
ば、ステップ405を経てステップ403へ戻る。この
場合、t≧ts となるまでの間にe<es となると、す
なわち図5に特性Iで示すようにタイマの計時時間tが
設定時間ts に達するまでの間に偏差eが設定偏差es
を下回ると、ステップ403でのNOに応じてステップ
406へ進み、ステップ402でスタートしたタイマの
計時動作をリセット(タイマオフ)する。
【0020】これに対して、t≧ts となるまでの間に
e<es とならなければ、すなわち図5に特性IIで示す
ようにタイマの計時時間tが設定時間ts に達してもま
だ偏差eが設定偏差es を下回らなければ、ステップ4
04でのYESに応じてステップ407へ進み、「アラ
ームオン」とする。すなわち、コントローラ5Bは、ス
テップ407において応答性が悪化していると判断し、
その診断項目(応答性の悪化)および診断内容(応答性
の悪化発生)を示す診断情報Aを、入出力インターフェ
ース5Aを介して上位制御装置2−1経由で中央監視装
置1へ送る。
【0021】この送られてくる診断情報Aにより、中央
監視装置1側においてオペレータは、応答性の悪化が生
じていることを知ることができる。この場合、メンテナ
ンスとしては、電空ポジショナ5のPIDパラメータ
が弱すぎる、調節弁3の弁軸の動作の悪化、空気の
流通悪化が主要因として考えられるから、オペレータ
は、要因の場合は設定器を使ってPIDパラメータの
再設定を行い、要因の場合は弁軸のまわりをチェック
し、要因の場合は清掃又は部品交換を行う。
【0022】なお、ステップ407で「アラームオン」
とした後、e<es となれば(図5に示すta 点)、ス
テップ403でのNOに応じてステップ406,405
へ進み、ステップ402でスタートしたタイマの計時動
作をリセットすると共に、ステップ407での「アラー
ムオン」を「アラームオフ」とする。したがって、図5
に示した特性IIの場合、ts 〜ta の間のみ、「アラー
ムオン」とされる。
【0023】〔応答性の悪化の診断処理〕上述におい
ては、設定時間ts を1つか定めなかったが、設定時間
s を複数定めるようにしてもよい。設定時間ts を複
数定めることにより、「軽傷」,「重傷」などというよ
うにその応答性悪化の状態を種分けすることができる。
【0024】例えば、図7に示すように、2種類の設定
時間ts1およびts2を定める(ts1<ts2)。この場
合、コントローラ5Bは、設定開度Rが変更されると、
設定開度Rと実開度Xとの差の絶対値を偏差e(e=|
R−X|)として求め(図6に示すステップ601)、
タイマの計時動作をスタートする(ステップ602)。
そして、その求めた偏差eと予め設定されている設定偏
差es とを比較し(ステップ603)、e≧es であれ
ばステップ604へ進む。
【0025】ステップ604では、ステップ602でス
タートしたタイマの計時時間tと、予め定められている
設定時間ts1とを比較する。ここで、t<ts1であれ
ば、ステップ605を経てステップ603へ戻る。この
場合、t≧ts1となるまでの間にe<es となると、す
なわち図7に特性Iで示すようにタイマの計時時間tが
設定時間ts1に達するまでの間に偏差eが設定偏差es
を下回ると、ステップ603でのNOに応じてステップ
606へ進み、ステップ602でスタートしたタイマの
計時動作をリセットする。
【0026】これに対して、t≧ts1となるまでの間に
e<es とならなければ、すなわち図7に特性II,III
で示すようにタイマの計時時間tがts1に達してもまだ
偏差eが設定偏差es を下回らなければ、ステップ60
4でのYESに応じてステップ607へ進む。ステップ
607ではタイマの計時時間tと予め定められている設
定時間ts2とを比較する。ここで、t<ts2であれば、
ステップ608へ進み、「アラーム1オン」とする。す
なわち、コントローラ5Bは、ステップ608において
応答性が悪化していると判断し、その診断項目(応答性
の悪化)および診断内容(応答性の悪化発生)ならびに
種別(軽傷)を示す診断情報Aを、入出力インターフェ
ース5Aを介して上位制御装置2−1経由で中央監視装
置1へ送る。
【0027】そして、ステップ603へ戻り、上述と同
様の動作を繰り返す。ここで、ステップ608で「アラ
ーム1オン」とした後、タイマの計時時間tがts2に達
するまでの間にe<es となれば(図7に示すt
a 点)、ステップ603でのNOに応じてステップ60
6,705へ進み、ステップ602でスタートしたタイ
マの計時動作をリセットすると共に、ステップ608で
の「アラーム1オン」を「アラーム1オフ」とする。し
たがって、図7に示した特性IIの場合、ts1〜ta の間
のみ、「アラーム1オン」とされる。
【0028】これに対し、ステップ608で「アラーム
1オン」とした後、t≧ts2となるまでの間にe<es
とならなければ、すなわち図7に特性III で示したよう
にタイマの計時時間tが設定時間ts2に達してもまだ偏
差eが設定偏差es を下回らなければ、ステップ607
でのYESに応じてステップ609へ進み、「アラーム
1オフ」としたうえで「アラーム2オン」とする。すな
わち、コントローラ5Bは、ステップ609において応
答性がさらに悪化していると判断し、その診断項目(応
答性の悪化)および診断内容(応答性の悪化発生)なら
びに種別(重傷)を示す診断情報Aを、入出力インター
フェース5Aを介して上位制御装置2−1経由で中央監
視装置1へ送る。
【0029】そして、ステップ603へ戻り、上述と同
様の動作を繰り返す。ここで、ステップ609で「アラ
ーム2オン」とした後、e<es となれば(図7に示す
b点)、ステップ603でのNOに応じてステップ6
06,705へ進み、ステップ602でスタートしたタ
イマの計時動作をリセットすると共に、ステップ609
での「アラーム2オン」を「アラーム2オフ」とする。
したがって、図7に示した特性III の場合、ts1〜ts2
の間「アラーム1オン」とされ、ts2〜tb の間「アラ
ーム2オン」とされる。
【0030】〔診断項目3:調節弁の劣化〕調節弁3が
劣化することがある。すなわち、調節弁3の実開度Xと
流量値Fとの関係において、零点のシフトやスパンの落
ち込みが生じることがある。零点のシフトはプラグやシ
ートリングの摩耗(零点位置でも全閉とはならず、流体
が流れてしまう)を主要因とする。スパンの落ち込みは
グランドパッキンなどからの外部への漏れ(グランドパ
ッキンの摩耗やボルトの緩みによって流体が外部に漏
れ、スパンが確保できない)を主要因とする。この場
合、コントローラ5Bは、弁リフト検出部5Eを介する
調節弁3からの実開度X、および流量計4を介する調節
弁3を通過する流体の流量値Fに基づいて、調節弁3が
劣化しているか否かを診断する。
【0031】〔調節弁の劣化の診断処理(零点のシフ
ト診断処理)〕コントローラ5Bには、調節弁3の実開
度Xと流量値Fとの正常時の関係をF=aX+b(a>
0,b=0)として記憶させておく(図8に示す特性I
参照)。また、bのしきい値としてε1 (ε1 >0)を
予め設定しておき、実際の関係がF=aX+b(b>ε
1 )となる場合に、零点のシフトと判断する。
【0032】すなわち、コントローラ5Bは、弁リフト
検出部5Eを介する調節弁3からの実開度Xと流量計4
を介する調節弁3を通過する流体の流量値Fとを取り込
み、F=aX+bに代入する(図9に示すステップ90
1)。そして、b=F−aXとしてbを求め、このbを
しきい値ε1 と比較する(ステップ902)。ここで、
b≦ε1 であれば正常と判断するのに対し(ステップ9
03)、b>ε1 であれば異常(零点のシフト:図8に
示す特性II参照)と判断する(ステップ904)。そし
て、コントローラ5Bは、その診断項目(調節弁の劣
化)および診断内容(零点のシフト)を示す診断情報A
を、入出力インターフェース5Aを介して上位制御装置
2−1経由で中央監視装置1へ送る(ステップ90
5)。
【0033】この送られてくる診断情報Aにより、中央
監視装置1側においてオペレータは、調節弁4の劣化
(零点のシフト)が生じていることを知ることができ
る。この場合、メンテナンスとしては、プラグやシート
リングの摩耗が主要因として考えられるから、オペレー
タは調節弁4の部品交換を行う。
【0034】〔調節弁の劣化の診断処理(スパンの落
ち込み診断処理)〕コントローラ5Bには、調節弁3の
実開度Xと流量値Fとの正常時の関係をF=aX+b
(a>0,b=0)として記憶させておく(図10に示
す特性I参照)。また、bのしきい値として−ε2 (ε
2 >0)を予め設定しておき、実際の関係がF=aX+
b(b<−ε2 )となる場合に、スパンの落ち込みと判
断する。なお、この調節弁の劣化の診断処理は、調節
弁の劣化の診断処理で零点のシフトがないことが確認
された場合に行う。
【0035】すなわち、コントローラ5Bは、零点のシ
フト診断処理で正常と判断された場合(図11に示すス
テップ111)、弁リフト検出部5Eを介する調節弁3
からの実開度Xと流量計4を介する調節弁3を通過する
流体の流量値Fとを取り込み、F=aX+bに代入する
(ステップ112)。そして、b=F−aXとしてbを
求め、このbをしきい値−ε2 と比較する(ステップ1
13)。
【0036】ここで、b≧−ε2 であれば正常と判断す
るのに対し(ステップ114)、b<−ε2 であれば異
常(スパンの落ち込み:図10に示す特性III 参照)と
判断する(ステップ115)。そして、コントローラ5
Bは、その診断項目(調節弁の劣化)および診断内容
(スパンの落ち込み)を示す診断情報Aを、入出力イン
ターフェース5Aを介して上位制御装置2−1経由で中
央監視装置1へ送る(ステップ116)。
【0037】この送られてくる診断情報Aにより、中央
監視装置1側においてオペレータは、調節弁4の劣化
(スパンの落ち込み)が生じていることを知ることがで
きる。この場合、メンテナンスとしては、グランドパッ
キンなどからの外部への漏れが主要因として考えられる
から、オペレータは調節弁4の部品交換を行う。
【0038】なお、上述においては、電空ポジショナ5
と調節弁3とを同時に診断するようにしたが、電空ポジ
ショナ5および調節弁3に対して別々に診断項目を定義
し、ポジショナ自身の診断項目を診断して電空ポジショ
ナ5が正常と判断した後に、調節弁3の診断項目の診断
を行うようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、電空ポジショナが異常診断機能を有し、
調節弁およびポジショナ自身の状態に対して複数の診断
項目を診断し、診断した診断項目および診断内容を示す
信号を出力するので、上位制御装置が重負荷となること
がなく、また別体の異常診断装置を設ける場合のような
システムのコストアップを招くこともない。また、中央
監視装置側にどのような異常が発生しているかを知らせ
ることができ、速やかで適切なメンテナンスが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す電空ポジショナ
の要部を示す構成図である。
【図2】 この電空ポジショナを用いた流量制御システ
ムのシステム構成図である。
【図3】 この電空ポジショナにおけるハンチング診断
処理を説明する図である。
【図4】 この電空ポジショナにおける応答性の悪化の
診断処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】 この電空ポジショナにおける応答性の悪化の
診断処理を説明するための特性図である。
【図6】 この電空ポジショナにおける応答性の悪化の
診断処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】 この電空ポジショナにおける応答性の悪化の
診断処理を説明するための特性図である。
【図8】 この電空ポジショナにおける調節弁の劣化の
診断処理(零点のシフト診断処理)を説明するための
特性図である。
【図9】 この電空ポジショナにおける調節弁の劣化の
診断処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】 この電空ポジショナにおける調節弁の劣化
の診断処理(スパンの落ち込み診断処理)を説明する
ための特性図である。
【図11】 この電空ポジショナにおける調節弁の劣化
の診断処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…中央監視装置、2(2−1,2−2)…上位制御装
置、3(3−1,3−2)…調節弁、4(4−1,4−
2)…流量計、5(5−1,5−2)…電空ポジショ
ナ、5A…入出力インターフェース、5B…,コントロ
ーラ、5C…電空変換部、5D…パイロットリレー、5
E…弁リフト検出部、5F…偏差演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長坂 文雄 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 山武ハ ネウエル株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上位制御装置からの設定開度情報および
    調節弁からの実開度情報に基づいて駆動制御信号を生成
    し、この駆動制御信号を空気圧信号に変換して前記調節
    弁を通過する流体の流量を制御する電空ポジショナにお
    いて、 前記調節弁およびポジショナ自身の状態に対して複数の
    診断項目を診断する診断手段と、 この診断手段によって診断された診断項目および診断内
    容を示す信号を出力する診断内容出力手段とを備えたこ
    とを特徴とする電空ポジショナ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、調節弁の実開度のハ
    ンチングを1診断項目とし、これを上位制御装置からの
    設定開度情報および調節弁からの実開度情報に基づいて
    診断することを特徴とする電空ポジショナ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、調節弁の実開度の設
    定開度に対する応答性の悪化を1診断項目とし、これを
    上位制御装置からの設定開度情報および調節弁からの実
    開度情報に基づいて診断することを特徴とする電空ポジ
    ショナ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、調節弁の劣化を1診
    断項目とし、これを調節弁からの実開度情報および調節
    弁を通過する流体の流量値情報に基づいて診断すること
    を特徴とする電空ポジショナ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、ポジショナ自身の診
    断項目を診断して電空ポジショナが正常であると判断し
    た後に、調節弁の診断項目の診断を行うことを特徴とす
    る電空ポジショナ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016089921A (ja) * 2014-11-04 2016-05-23 昭和電工ガスプロダクツ株式会社 エアー駆動式自動弁の制御装置
JP2017174073A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 アズビル株式会社 ポジショナ
JP2020153472A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 三菱重工機械システム株式会社 油圧制御システムにおける状態を検知する装置と方法、および油圧制御システム

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