JPH10303475A - 圧電素子 - Google Patents

圧電素子

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JPH10303475A
JPH10303475A JP9106233A JP10623397A JPH10303475A JP H10303475 A JPH10303475 A JP H10303475A JP 9106233 A JP9106233 A JP 9106233A JP 10623397 A JP10623397 A JP 10623397A JP H10303475 A JPH10303475 A JP H10303475A
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric element
conductive layer
strain
layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP9106233A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Makino
浩明 牧野
Takao Tani
孝夫 谷
Nobuo Kamiya
信雄 神谷
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結圧電材料の有する微視的な内部ひずみを
緩和した圧電素子を製造する。 【解決手段】 一対の外部電極と該外部電極間に配置さ
れ圧電材料と導電材料とを含む圧電体とからなる圧電素
子であって、該圧電材料および該導電材料はそれぞれ圧
電層および導電層として層状であり、該圧電層および該
導電層は一対の該外部電極を結ぶ方向に交互に積層さ
れ、かつ該導電層は該外部電極と絶縁されるとともにそ
の厚さは1μm以下である圧電素子。この圧電素子は内
部ひずみを緩和して大きなひずみ量が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、焼結圧電材料内の
微視的な内部ひずみを緩和した圧電素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁駆動部品に変わる小型で効率
のよいアクチュエータとして圧電素子が注目されてい
る。圧電素子はジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の材
料に代表される強誘電体に高電界を加え分極した素子で
ある。この素子に分極と同じ方向に電界を加えると電界
に比例してひずみ、分極と逆方向に電界を加えると逆向
きにひずむ。この電界の印加によるひずみを取り出して
アクチュエータとして利用することができる。このアク
チュエータに利用するために、高ひずみ性能を有する圧
電材料の開発が望まれている。このためにPZT系圧電
材料では、特性改善のため例えばドナー元素の添加、リ
ラクサとの複合化等の組成改良が進められてきた。
【0003】また一方で、圧電材料の組成の改良だけで
なく、高ひずみ性能を有する圧電素子とするため多数の
圧電板を層状に積み重ねて構成した積層型圧電素子が提
案されてもいる。積層型圧電素子は、圧電材料層と電極
層とが交互に積層され、前記電極層間に電圧が印加され
ることによる前記圧電材料層のひずみを圧電材料層の積
層枚数分加算して取り出す。このような圧電材料と電極
とが交互に積層された積層型圧電素子としては一体焼成
型圧電素子が知られている。この一体焼成型圧電素子
は、一層の圧電材料の厚さを数10μmと薄くできるの
で、実際の素子の駆動電圧を数10Vと低くできる利点
を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に焼結圧電材料に
は微視的な内部ひずみが存在し、これが圧電材料が本質
的に有する特性の発現を阻害している。この内部ひずみ
を緩和するために、本発明者らが先に出願した特願平8
−290762号では、金属粒子を圧電材料中に分散さ
せている。この金属粒子を圧電材料中に分散させた圧電
材料は、金属粒子を分散させていない圧電材料よりも高
い電界誘起ひずみ性能を示した。しかしながら、分散さ
れた金属粒子は圧電材料の粒界のみに点在しているの
で、微視的内部ひずみの緩和効果は小さかった。また、
金属粒子の分散量を増加させて緩和効果を高くしようと
すると、金属粒子同士の間隔が狭くなり絶縁破壊が起こ
るので、分散量にも限度があり、緩和効果にも限界があ
った。
【0005】また、圧電材料と電極とが交互に積層され
た一体焼成圧電素子は、電極層が内部に存在するので微
視的な内部ひずみを緩和できる。しかし、この内部電極
層は1〜5μmと厚くまた数μmオーダの凹凸を有す
る。さらに内部電極層が柔らかいと、特に圧縮応力下で
は圧電材料が発生する電界誘起ひずみを吸収してしま
い、本来のひずみを発現できないでいた。また、内部電
極層に凹凸が存在すると、圧電材料が伸張したときにこ
のひずみを吸収してしまい、やはり本来の性能を発生し
ていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
みてなされたものであり、圧電材料の微視的な内部ひず
みが緩和された高いひずみ性能を有する圧電素子を提供
することを目的とする。すなわち、本発明の圧電素子は
一対の外部電極と該外部電極間に配置され圧電材料と導
電材料とを含む圧電体とからなる圧電素子であって、該
圧電材料および該導電材料はそれぞれ圧電層および導電
層として層状であり、該圧電層および該導電層は一対の
該外部電極を結ぶ方向に交互に積層され/かつ該導電層
は該外部電極とは絶縁されるとともにその厚さは1μm
以下であることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の圧電素子は内部の圧電材
料内に導電層を有し、導電層は圧電素子に電圧を印加す
るために形成された外部電極と平行して形成され、外部
電極とは絶縁されているものである。また、導電層の厚
さは薄く、1μm以下である。導電層の厚さが1μm以
上では、導電層が電界誘起ひずみを吸収し、圧電素子の
変位性能が低下する。
【0008】圧電材料内部の導電層は、圧電材料の粒界
に発生する電荷の不均一を導電層内に分散させることに
より、微視的な内部ひずみを緩和する。この内部ひずみ
の緩和によって、圧電材料が本来有している電界誘起に
よる変位性能を発現できるようになり、例えば単位駆動
電圧あたりの変位量が向上する。なお、本発明による導
電層は外部より電圧を印加される電極ではない。従っ
て、本発明の圧電素子は従来の積層型圧電素子と異な
る。
【0009】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。な
お、圧電材料にはPZTを、導電層にはPtを用いた。 (PZTグリーンシートの作成)市販のPZT粉末(富
士チタン(株)、PE510)を5重量部のバインダ
(PVB)と微量の可塑剤および消泡材を添加し、有機
溶媒(トルエン)中に分散させたスラリーを作成した。
このスラリーをドクターブレード法により約50μmの
厚さに成形しグリーンシートを作成した。
【0010】(実施例1)グリーンシート上にPtをイ
オンコーターを用いて約0.2μmの厚さで蒸着した。
このPtが蒸着されたグリーンシートを40×40mm
に切断し、これを20層積層し、熱プレスでの一体化に
よりPtの内部導電層を形成した。脱脂後、1200℃
で2時間保持し焼結した後に、切断、加工し15×15
×0.8mmの板状圧電素子を作成した。板状圧電素子
の上面および下面にPtをイオンコーティングして外部
電極とした。さらに100℃のシリコーン油中で3kV
/mmの電界を10分間印加して分極し、圧電素子を作
成した。この素子の内部導電層の厚さは0.2μmであ
り、圧電層の厚さは40μmであった。
【0011】(実施例2)グリーンシート上にスクリー
ン印刷により内部導電層となるPtペーストを印刷し
た。ただし、Ptペースト中のPt粒子の平均粒径は
0.2μmであり、印刷厚さが約0.5μmとなるよう
にペースト粘度を調製した。後は実施例1と同様に40
×40mmに切断、20層に積層、熱プレスにより一体
化してPdの内部導電層を形成した。脱脂後、1200
℃で2時間保持し焼結した後に、切断、加工し15×1
5×0.8mmの板状圧電素子を作成した。板状圧電素
子の上面および下面にPtをイオンコーティングして外
部電極とした。さらに100℃のシリコーン油中で3k
V/mmの電界を10分間印加して分極し、圧電素子を
作成した。この素子の内部導電層の厚さは0.5μmで
あり、圧電層の厚さは40μmであった。
【0012】(比較例1)グリーンシート上にスクリー
ン印刷により内部導電層となるPtペーストを印刷し
た。この時のPtペースト中のPt粒子は粒径が粗く、
その平均粒径は1μmである。また、印刷厚さが3μm
となるようにPtペースト粘度を調製した。後は実施例
1と同様に40×40mmに切断、20層に積層、熱プ
レスにより一体化してPtの内部導電層を形成した。脱
脂後、1200℃で2時間保持し焼結した後に、切断、
加工し15×15×0.8mmの板状圧電素子を作成し
た。板状圧電素子の上面および下面にPtをイオンコー
ティングして外部電極とした。さらに100℃のシリコ
ーン油中で3kV/mmの電界を10分間印加して分極
し、圧電素子を作成した。この素子の内部導電層の厚さ
は3μmであり、圧電層の厚さは40μmであった。
【0013】(比較例2)内部に導電層が存在しない素
子であり、グリーンシートを40×40mmに切断した
後、これを20層積層し、熱プレスにより一体化した後
に、脱脂し、1200℃で2時間保持し焼結した後に、
切断、加工し15×15×0.8mmの板状圧電素子を
作成した。板状圧電素子の上面および下面にPtをイオ
ンコーティングして外部電極とした。さらに100℃の
シリコーン油中で3kV/mmの電界を10分間印加し
て分極し、圧電素子を作成した。
【0014】(試料の評価)作成した圧電素子の変位性
能を微小変位測定装置により、常温、大気中で、圧縮応
力20MPaとし、周波数0.1Hz、0〜1kVの電
圧を印加して測定した。この測定結果を図1に示す。本
発明の実施例と比較例1を比較すると、比較例のひずみ
量は実施例と比べて低い。これは導電層の厚さが3μm
と厚く、内部ひずみだけでなく必要とするひずみをも導
電層が吸収し、ひずみ量が低下するためである。
【0015】比較例2は、導電材が存在しない圧電素子
の例である。導電材が存在しないため内部ひずみの緩和
がなく、大きなひずみ量が得られない。しかし、比較例
1の厚い導電層を有するものよりは大きなひずみ量が得
られる。
【0016】
【発明の作用効果】導電材料を圧電材料中に分散させる
と圧電材料の内部ひずみを緩和して大きなひずみ量を発
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本図は、実施例および比較例の各試料のひず
み量を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の外部電極と該外部電極間に配置さ
    れ圧電材料と導電材料とを含む圧電体とからなる圧電素
    子であって、 該圧電材料および該導電材料はそれぞれ圧電層および導
    電層として層状であり、該圧電層および該導電層は一対
    の該外部電極を結ぶ方向に交互に積層され、かつ該導電
    層は該外部電極と絶縁されていることを特徴とする圧電
    素子。
  2. 【請求項2】 前記導電層の厚さは1μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧電素子。
JP9106233A 1996-10-31 1997-04-23 圧電素子 Pending JPH10303475A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9106233A JPH10303475A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 圧電素子
US08/961,147 US5935485A (en) 1996-10-31 1997-10-30 Piezoelectric material and piezoelectric element

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JP9106233A JPH10303475A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 圧電素子

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Publication Number Publication Date
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ID=14428414

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JP9106233A Pending JPH10303475A (ja) 1996-10-31 1997-04-23 圧電素子

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107123731A (zh) * 2017-04-25 2017-09-01 成都新柯力化工科技有限公司 一种通过收集噪音发电的压电陶瓷片及制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107123731A (zh) * 2017-04-25 2017-09-01 成都新柯力化工科技有限公司 一种通过收集噪音发电的压电陶瓷片及制备方法
CN107123731B (zh) * 2017-04-25 2019-06-07 成都新柯力化工科技有限公司 一种通过收集噪音发电的压电陶瓷片及制备方法

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