JPH10302715A - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents

蛍光ランプおよび照明装置

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JPH10302715A
JPH10302715A JP11300897A JP11300897A JPH10302715A JP H10302715 A JPH10302715 A JP H10302715A JP 11300897 A JP11300897 A JP 11300897A JP 11300897 A JP11300897 A JP 11300897A JP H10302715 A JPH10302715 A JP H10302715A
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JP
Japan
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ceramic
container
fluorescent lamp
sintered
granular
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JP11300897A
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English (en)
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Masasane Takagi
将実 高木
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放電に有効に利用できる粒状セラミックスの割
合を増大させてランプ寿命を延長させる。 【解決手段】ガラスバルブ内に配設されて、内外に連通
するスリット3b,4bを形成した一端開口のセラミッ
ク容器3a,4a内に粒状セラミックス8を充填して焼
結されてなる一対の焼結電極3,4と;を具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高効率の焼結電極を
具備した蛍光ランプおよび照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の焼結電極を具備した蛍光
ランプの一例としては、特開平4−43546号公報に
掲載されたものがある。この蛍光ランプの焼結電極は、
導電性を有する有底セラミック容器内に、導電性を有す
る多数の粒状セラミックスを充填して焼結してなり、小
型で大電流(例えば15〜30mA)を通電することに
よりランプ効率の向上を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の焼結電極では有底セラミックス容器内の内奥
に充填された多くの粒状セラミックスはガラスバルブ内
の放電空間に殆ど暴露されていないので、殆ど電子を放
射することがなく、放電に寄与していない。このため
に、まだ十分に電子放射が可能な多くの粒状セラミック
スを残したままの状態で放電が発生しなくなり、ランプ
寿命が尽きてしまうという課題がある。
【0004】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、放電に有効に利用できる
粒状セラミックスの割合を増大させてランプ寿命を延長
することができる蛍光ランプおよび照明装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の蛍光ラン
プは、内面に蛍光体膜を被着した透光性気密容器と;透
光性気密容器内に封入された放電媒体と;透光性気密容
器内に配設されて、内外に連通する切欠を形成した一端
開口のセラミック容器内に粒状セラミックスを充填して
焼結されてなる一対の焼結電極と;を具備していること
を特徴とする蛍光ランプ。
【0006】ここで透光性気密容器とは透光性ガラスに
より形成することが可能であるが、必ずしも透明である
必要はなく、例えば透過波長選択性または光拡散性を有
するものを含む。
【0007】セラミック容器としては高融点または耐ス
パッタリング性の良好な半導体磁器、例えばBa(Z
r,Nb)O3 系の半導体磁器が用いられる。特に半導
体磁器表面にニオビウム(Nb)系層を形成してスパッ
タリング防止層を形成してもよい。また、セラミック容
器は一端開口の有底筒状をなし、その切欠は容器内外を
連通させるものであればよく、その形状は軸方向に沿う
縦スリットや容器外壁に同心状の螺旋状溝でもよい。ま
た、粒状セラミックスとしては、電子放射性が良好な半
導体磁器、例えばBaTiO3 系半導体磁器の粉末を焼
結して粒状にしたものを用いてもよい。
【0008】この発明によれば、一般に焼結電極では、
放電空間に暴露し、かつセラミック容器に接しないし近
接している粒子セラミックスから電子が放射され、放電
が発生するが、セラミック容器の切欠により、この放電
空間に暴露しつつ、セラミックス容器に接しないし近接
している粒子セラミックスの割合が増大するので、焼結
電極の寿命を延長させることができ、ひいてはランプ寿
命を延長することができる。
【0009】請求項2記載の蛍光ランプは、焼結電極
は、セラミック容器の切欠部周辺の粒状セラミックスを
セラミック容器の内方へ凹ませた状態で焼結してなるこ
とを特徴とする。
【0010】この発明によれば、請求項1の発明の作用
に加えて、焼結電極におけるセラミック容器の切欠部周
辺の粒状セラミックスを容器内方へ凹ました状態で焼結
しているので、粒状セラミックスの温度が昇温し易くな
り、電子放射性が安定する。したがって、放電を安定さ
せることができるので、ランプ特性を安定させることが
できる。
【0011】請求項3記載の蛍光ランプは、焼結電極
は、セラミック容器の切欠部周辺の粒状セラミックス
を、セラミック容器の外面にほぼ面一となる状態で焼結
してなることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、請求項1の発明の作用
に加えて、焼結電極におけるセラミック容器の切欠部周
辺の粒状セラミックスを容器内面より盛り上げ、容器外
面にほぼ面一となる状態で焼結しているので、放電空間
に暴露しつつセラミック容器の内面に接しないし近接し
ている粒状セラミックスの割合を増大させることができ
る。このために、焼結電極の寿命を延長させることがで
き、ひいてはランプ寿命を延長させることができる。
【0013】請求項4記載の蛍光ランプは、内面に蛍光
体膜を被着した透光性気密容器と;透光性気密容器内に
封入された放電媒体と;透光性気密容器内に配設され
て、内部を仕切壁により複数の収容室に画成した一端開
口のセラミック容器の各収容室内に粒状セラミックスを
充填して焼結されてなる一対の焼結電極と;を具備して
いることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、セラミック容器内に仕
切壁を設けたので、放電空間に暴露しつつ、セラミック
容器に接しないし近接している粒状セラミックスに、仕
切壁に接しないし近接する粒状セラミックスの分だけ増
加させることができる。このために、焼結電極の寿命を
延長させることができ、ひいてはランプ寿命を延長させ
ることができる。
【0015】請求項5記載の蛍光ランプは、内面に蛍光
体膜を被着した透光性気密容器と;透光性気密容器内に
封入された放電媒体と;透光性気密容器内に配設され
て、一端開口の円筒状をなし、その内部高さよりも内直
径を大きくしたセラミック容器内に粒状セラミックスを
充填して焼結されてなる一対の焼結電極と;を具備して
いることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、セラミック容器の内部
高さに対する開口端の直径を拡大したので、放電空間に
暴露する粒状セラミックスの割合を増大させることがで
きる。このために、電極寿命ないしランプ寿命を延長さ
せることができる。
【0017】請求項6記載の蛍光ランプは、各焼結電極
のセラミック容器外周に密に嵌合される導電性カップ
と;カップに電気的に接続された電極軸と;を具備して
いることを特徴とする。
【0018】この発明によれば、請求項1ないし5のい
ずれかの発明の作用に加えて、焼結電極のセラミック容
器の外周に導電性カップを密に嵌合させ、電極軸からこ
のカップを介してセラミック容器に通電するので、この
セラミック容器の通電分布をほぼ均等にすることができ
る。このために、粒状セラミックスの消耗の片ぎきを防
止してランプ寿命の延長を図ることができると共に、ラ
ンプの電気特性を安定させることができる。
【0019】請求項7記載の蛍光ランプは、焼結電極
は、その複数個を多段に連結されてなることを特徴とす
る。
【0020】この発明によれば、請求項1ないし6のい
ずれかの発明の作用に加えて、一対の焼結電極の各々
を、焼結電極の複数個を複数段に連結しているので、1
個の焼結電極に比して電極寿命を延長させることがで
き、ひいてはランプ寿命を延長させることができる。
【0021】請求項8記載の照明装置は、請求項1ない
し7のいずれか一記載の蛍光ランプと;蛍光ランプの一
対の焼結電極に電力を給電して安定的に点灯させる点灯
装置と;蛍光ランプを収容する器具本体と;を具備して
いることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、ランプ寿命の長い蛍光
ランプを光源としているので、寿命が尽きたときのラン
プ交換の回数を低減することができ、メンテナンス作業
を軽減することができる。この効果は照明装置が高所等
に設置されている場合は特に顕著である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図15を参照して説明する。なお、これらの図中、同一
または相当部分には同一符号を付している。
【0024】図2は本発明の第1の実施形態に係る蛍光
ランプ1の縦断面図、図1はその要部拡大斜視図であ
る。この蛍光ランプ1は、透光性気密容器であるガラス
バルブ2内に、図中左右一対の焼結電極3,4を、その
開口端同士を同心状に対向させた状態で内蔵している。
【0025】ガラスバルブ2は、そのほぼ全内面に蛍光
体膜5を被着し、ガラスバルブ2内には放電媒体である
アルゴン(Ar)、またはこれと水銀とを適量封入して
いる。また、ガラスバルブ2は、各焼結電極3,4に接
続された各電極軸6,7の先端部が軸方向外方に延出す
る軸方向両端部を図示しないガラスビーズ等により気密
に封止している。
【0026】図1に示すように、各焼結電極3,4は有
底円筒状のセラミック容器3a,4a内に、例えば平均
粒径が約0.1mm程度の多数の粒状セラミックス8をそ
れぞれ充填して所定の高温度で焼成することにより、こ
れらを一体に焼結させている。各セラミック容器3a,
4aは高融点または耐スパッタリング性の良好な半導体
磁器、例えばBa(Zr,Nb)O3 系の半導体磁器が
用いられ、特に容器表面にニオブ(Nb)系層を形成し
てスパッタリング防止層としている。
【0027】一方、各粒状セラミックス8は、電子放射
性の良好な半導体磁器、例えばBaTiO3 系半導体磁
器の粉末を焼結して粒状にしたものを用いる。
【0028】そして、図3にも示すように、セラミック
容器3a,4aの側壁には、その厚さ方向に貫通する切
欠である4本の所定幅の縦スリット3b,4bを例えば
周方向等分位置にて開口端から軸方向に所定長切り欠い
ている。
【0029】したがって、セラミック容器3a,4a内
に多数の粒状セラミックス8を充填しようとすると、粒
状セラミックス8が縦スリット3b,4bから外部へ零
れ出てしまうので、その場合には図4で示す平板状の金
型等の成形型9を使用する。
【0030】成形型9はセラミックス製等の平板状の耐
熱性基板9aの一面上に、有底円筒状のセラミック容器
3a,4aを出入自在に挿入せしめる円形等の多数の有
底孔9bを形成している。そこで、これら有底孔9b内
にセラミック容器3a,4aをそれぞれ挿入してから、
これらセラミック容器3a,4a内に多数の粒状セラミ
ックス8をそれぞれ充填することにより縦スリット3
b,4bから外部へ零れ落ちるのを防止することができ
る。次に、この状態で成形型9全体を焼成炉に挿入して
所定高温で加熱することにより粒状セラミックス8同士
と、これらとセラミック容器3a,4aとを一体に結合
させ、冷却した後、各セラミックス容器3a,4aを各
有底孔9bから取り出す。
【0031】そして、このようにして形成された各セラ
ミック容器3a,4aの下底部外周にはニッケル(N
i)製等の有底円筒状の導電性カップ10,11を密に
外嵌し、このカップ10,11の側面のポンチ10a,
11aによりカップ10,11を各セラミック容器3
a,4aに固定している。これらカップ10,11の外
側周面には、Ni製等の電極軸6,7の先端部を例えば
スポット溶接等により固着している。各電極軸6,7の
自由端部はカップ10,11の外底面近傍で軸心側へ若
干屈曲してから同心状に軸方向外方へ延出している。
【0032】そこで、これら一対の電極軸6,7間に所
定のランプ電圧が印加されると、各焼結電極3,4のカ
ップ10,11を介してセラミック容器3a,4a、粒
状セラミックス8が通電される。すると、放電空間に暴
露されつつ、セラミック容器3a,4aの内面に接しな
いし近接して、セラミック容器3a,4aとの電気抵抗
値が低下している粒状セラミックス8から主に電子が放
射され、ガラスバルブ2内の一対の焼結電極3,4間で
放電が発生する。
【0033】このために、電子がガラスバルブ2内の水
銀原子を励起して紫外線が発生し、この紫外線が蛍光体
膜5を励起して可視光が発生し、蛍光ランプ1が点灯す
る。
【0034】そして各焼結電極3,4は、そのセラミッ
ク容器3a,4aに複数の縦スリット3b,4bを形成
しているので、放電空間に暴露されつつ、セラミック容
器3a,4aの内面に接しないし近接している粒状セラ
ミックス8の割合を増大させることができる。このため
に、セラミック容器3a,4aと粒状セラミックス8間
の平均電気抵抗値を低くし、放電に有効に利用できる粒
状セラミックス8の割合を増大させることができる。
【0035】このために、一対の焼結電極3,4の寿命
を延ばすことができるので、ひいてはランプ寿命を延長
させることができる。
【0036】そして、このように構成される蛍光ランプ
1の寸法を次のように設定し、セラミック容器3a,4
aと粒状セラミックス8とが接しつつ放電空間に暴露さ
れている長さを約6.3mmに設定して従来例のランプ寿
命と比較するための点灯実験を行なったところ、本実施
形態の蛍光ランプ1の平均寿命は約1000時間であっ
た。
【0037】
【外1】
【0038】これに対し、外径3mm、内径2.7mm、高
さ3mmのNi製円筒電極を具備した従来の蛍光ランプを
ほぼ同様の点灯条件で実験したところ、管電流と放電開
始電圧、管電流と管電圧、管電流と管電力の関係は特開
平4−43546号公報に開示されている特性とほぼ同
様であった。
【0039】また、上記縦スリット3b,4bをセラミ
ック容器3a,4aに全く形成していない従来の焼結電
極を具備した蛍光ランプの場合は、管電流が20mAの
とき、ランプの平均寿命、すなわち焼結電極が良好な電
子放射性を保持しつつ効率良く動作する場合の平均寿命
は約5000時間であった。
【0040】図5は本発明の第2の実施形態に係るセラ
ミック容器3a,4aの斜視図であり、このセラミック
容器3a,4aは、その側壁に、セラミック容器3a,
4aの中心軸に対して同心状の螺旋状のスリット3c,
4cを形成した点に特徴がある。
【0041】この螺旋スリット3c,4cによっても、
セラミック容器3a,4aと粒状セラミックス8とが接
しつつ放電空間に暴露されている長さを延長することが
できるので、焼結電極3,4の寿命を延ばし、ひいては
ランプ寿命を延長させることができる。なお、上記縦ス
リット3b,4bや螺旋スリット3c,4cのスリット
の形状はこれらに限定されるものではなく、例えばセラ
ミック容器3a,4aの中心軸に対して垂直をなすリン
グ状でもよく、さらに、セラミック容器3a,4a自体
を多孔ないし網状に形成してもよい。
【0042】図6は本発明の第3の実施形態の要部拡大
平面図であり、これは上記各リット3b,4b,3c,
4cの内方に配設された複数の粒状セラミックス8をセ
ラミック容器3a,4aの内面よりも内方へ凹ませた状
態で焼結させた状態を示している。
【0043】この実施形態によれば、粒状セラミックス
8が上記各スリット3b,4b,3c,4cの内方に凹
んでいるので、粒状セラミックス8が昇温し易くなり、
電子放射性が安定する。
【0044】図7は本発明の第4の実施形態の要部拡大
平面図であり、これは上記各スリット3b,4b,3
c,4cの内方に配設された複数の粒状セラミックス8
をセラミック容器3a,4aの外面とほぼ面一となるよ
うに盛り上げた点に特徴がある。
【0045】この実施形態によっても、セラミック容器
3a,4aと粒状セラミックス8とが接しつつ放電空間
に暴露される長さを延長することができるので、焼結電
極3,4の寿命ひいてはランプ寿命を長くすることがで
きる。
【0046】図8は本発明の第5の実施形態の要部斜視
図であり、これはセラミック容器3a,4aの側壁に上
記各スリット3b,4b,3c,4cを全く形成せず
に、セラミック容器3a,4aの内部に、仕切壁3d,
4dを例えば一体に形成して、粒状セラミックス8を収
容する収容室を複数個形成した点に特徴がある。
【0047】この実施形態によっても、セラミック容器
3a,4aと粒状セラミックス8とが接しつつ放電空間
に暴露されている長さに、仕切壁3d,4dと粒状セラ
ミックス8とが接しつつ放電空間に暴露されている長さ
の分だけを追加して延長させることができるので、焼結
電極3,4の寿命、ひいてはランプ寿命を延長させるこ
とができる。
【0048】図9は本発明の第6の実施形態の要部斜視
図であり、これはセラミック容器3a,4aの開口端の
内直径dを内部高さhよりも大きく(d>h)して内底
を浅くした点に特徴がある。
【0049】この実施形態によっても、放電空間に暴露
される粒状セラミックス8の割合を増大させることがで
きるので、焼結電極3,4の寿命ひいてはランプ寿命を
延ばすことができる。
【0050】図10は本発明の第7の実施形態の要部拡
大正面図であり、これは図1で示す焼結電極3,4の複
数個、例えば2個を軸方向に所定の間隔を置いて同心状
に配列し、複数の導電性連結部材12a,12bにより
電気的かつ機械的に連結して多段焼結電極13に構成し
た点に特徴がある。
【0051】この多段焼結電極13によれば、焼結電極
3,4がそれぞれ複数個あるので、電極寿命を延ばし、
ランプ寿命を延ばすことができる。
【0052】ところで、一般に焼結電極は寿命末期には
陰極降下電圧が例えば約20V程度から約130V程度
まで増大して温度が急激に上昇し、局所的には例えば約
700℃程度まで上昇する。
【0053】そこで、図11以下で示す蛍光ランプ2
1,31,41はこのような焼結電極3,4の寿命末期
の過度の温度上昇時に、その熱をガラスバルブ2に伝達
させて、このガラスバルブ2の一部を溶融させて気密性
を破壊し、ランプ電流を遮断し、ランプの放電を停止さ
せる構成を示している。
【0054】すなわち、図11は本発明の第8の実施形
態に係る蛍光ランプ21の要部縦断面図である。図12
にも示すように、この蛍光ランプ21は焼結電極3,4
の胴部の外周にてガラスバルブ2の外周面を例えば周方
向3等分位置にてピンチし、焼結電極3,4の外周面に
密着し、あるいは近接する凹部2aを3箇所形成してい
る。
【0055】この蛍光ランプ21によれば、焼結電極
3,4が寿命末期により過度に昇温すると、その熱がガ
ラスバルブ2の各凹部2aに伝達されて、溶融し、孔を
開ける。このために、ガラスバルブ2の気密性が破壊さ
れるので、焼結電極3,4へのランプ電流が強制的に遮
断されて放電が停止される。その結果、焼結電極3,4
の過度な温度上昇を未然に防止することができるので、
安全性を向上させることができる。
【0056】なお、図11中符号5はガラスバルブ2の
ほぼ全内面に被着される蛍光体膜であり、符号7は焼結
電極4に電気的かつ機械的に接続されている電極軸であ
り、この電極軸7の先端部が貫通して外部に延出するガ
ラスバルブ2の軸方向端部は球状のガラスビーズ22に
より気密に封止されている。
【0057】図13は本発明の第9の実施形態に係る蛍
光ランプ31の要部縦断面図である。この蛍光ランプ3
1は焼結電極3,4の例えば開口端部に、熱伝導性の良
好な大径リング32を同心状に固着し、この大径リング
32の外周面をガラスバルブ2の内周面に密着させ、あ
るいは近接させた点に特徴がある。
【0058】この蛍光ランプ31によっても、焼結電極
3,4の寿命末期の高温を大径リング32によりガラス
バルブ2の一部に伝熱させて溶融し、ガラスバルブ2の
気密性を破壊することができるので、焼結電極3,4へ
のランプ電流を強制的に遮断することができる。このた
めに、焼結電極3,4の寿命末期の過度な温度上昇を防
止して安全性を向上させることができる。
【0059】さらに、図14は本発明の第10の実施形
態に係る蛍光ランプ41の要部縦断面図である。この蛍
光ランプ41は焼結電極3,4の外周に熱伝導性の良好
なワイヤー42を巻回し、このワイヤー42の外周面を
ガラスバルブ2の内周面に密着させ、あるいは近接させ
ている点に特徴がある。
【0060】この蛍光ランプ41によっても、上記焼結
電極3,4の寿命末期の高温をワイヤー42によりガラ
スバルブ2に伝熱し、溶融させてガラスバルブ2の気密
性を破壊することができるので、上記蛍光ランプ21,
31と同様に焼結電極3,4の過度な温度上昇を防止し
て安全性を向上させることができる。
【0061】図15は本発明の第11の実施形態に係る
照明装置51の模式図である。この照明装置51は、上
記各蛍光ランプ1,21,31,41のいずれかと、こ
れの一対の焼結電極3,4に、ランプ電流を供給して安
定的に点灯させる点灯回路52および安定器53とより
なる点灯装置と、点灯スイッチ54と、これらを収容す
る照明器具55とを具備している。なお、点灯回路52
がSSS等の電子スイッチである場合には安定器53を
省略することができる。
【0062】この照明装置51によれば、光源として蛍
光ランプ1を具備する場合には、この蛍光ランプ1は上
述したようにランプ寿命が長いので、ランプ交換等のメ
ンテナンス作業を軽減することかできる。特に、この効
果は、照明装置51を高所等に設置する場合には顕著で
ある。
【0063】また、光源として蛍光ランプ21,31,
41を使用する場合には焼結電極の寿命末期の過度な温
度上昇を防止して安全性を向上させることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本願の請求項1の蛍
光ランプは、一般に焼結電極では、放電空間に暴露し、
かつセラミック容器に接しないし近接している粒子セラ
ミックスから電子が放射され、放電が発生するが、セラ
ミック容器の切欠により、この放電空間に暴露しつつ、
セラミックス容器に接しないし近接している粒子セラミ
ックスの割合が増大するので、焼結電極の寿命を延長さ
せることができ、ひいてはランプ寿命を延長することが
できる。
【0065】請求項2の蛍光ランプによれば、請求項1
の発明の作用に加えて、焼結電極におけるセラミック容
器の切欠部周辺の粒状セラミックスを容器内方へ凹まし
た状態で焼結しているので、粒状セラミックスの温度が
昇温し易くなり、電子放射性が安定する。したがって、
放電を安定させることができるので、ランプ特性を安定
させることができる。
【0066】請求項3の蛍光ランプによれば、請求項1
の発明の作用に加えて、焼結電極におけるセラミック容
器の切欠部周辺の粒状セラミックスを容器内面より盛り
上げ、容器外面にほぼ面一となる状態で焼結しているの
で、放電空間に暴露しつつセラミック容器の内面に接し
ないし近接している粒状セラミックスの割合を増大させ
ることができる。このために、焼結電極の寿命を延長さ
せることができ、ひいてはランプ寿命を延長させること
ができる。
【0067】請求項4の蛍光ランプによれば、セラミッ
ク容器内に仕切壁を設けたので、放電空間に暴露しつ
つ、セラミック容器に接しないし近接している粒状セラ
ミックスに、仕切壁に接しないし近接する粒状セラミッ
クスの分だけ増加させることができる。このために、焼
結電極の寿命を延長させることができ、ひいてはランプ
寿命を延長させることができる。
【0068】請求項5の蛍光ランプによれば、セラミッ
ク容器の内部高さに対する開口端の直径を拡大したの
で、放電空間に暴露する粒状セラミックスの割合を増大
させることができる。このために、電極寿命ないしラン
プ寿命を延長させることができる。
【0069】請求項6の蛍光ランプによれば、請求項1
ないし5のいずれかの発明の作用に加えて、焼結電極の
セラミック容器の外周に導電性カップを密に嵌合させ、
電極軸からこのカップを介してセラミック容器に通電す
るので、このセラミック容器の通電分布をほぼ均等にす
ることができる。このために、粒状セラミックスの消耗
の片ぎきを防止してランプ寿命の延長を図ることができ
ると共に、ランプの電気特性を安定させることができ
る。
【0070】請求項7の蛍光ランプによれば、請求項1
ないし6のいずれかの発明の作用に加えて、一対の焼結
電極の各々を、焼結電極の複数個を複数段に連結してい
るので、1個の焼結電極に比して電極寿命を延長させる
ことができ、ひいてはランプ寿命を延長させることがで
きる。
【0071】請求項8の照明装置によれば、ランプ寿命
の長い蛍光ランプを光源としているので、寿命が尽きた
ときのランプ交換の回数を低減することができ、メンテ
ナンス作業を軽減することができる。この効果は照明装
置が高所等に設置されている場合は特に顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの焼
結電極の拡大斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る蛍光ランプの一
部切欠縦断面図。
【図3】図1で示すセラミック容器の斜視図。
【図4】図1で示すセラミック容器内の粒状セラミック
スを充填して焼成する場合の成形型の斜視図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るセラミック容器
の斜視図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るセラミック容器
の要部拡大平面図。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るセラミック容器
の要部拡大平面図。
【図8】本発明の第5の実施形態に係るセラミック容器
の斜視図。
【図9】本発明の第6の実施形態に係るセラミック容器
の斜視図。
【図10】本発明の第7の実施形態に係る蛍光ランプの
焼結電極の正面図。
【図11】本発明の第8の実施形態に係る蛍光ランプの
要部縦断面図。
【図12】図11の XII−XII 線切断部の端面図。
【図13】本発明の第9の実施形態に係る蛍光ランプの
要部縦断面図。
【図14】本発明の第10の実施形態に係る蛍光ランプ
の要部縦断面図。
【図15】本発明の第11の実施形態に係る照明装置の
模式図。
【符号の説明】
1,21,31,41 蛍光ランプ 2 ガラスバルブ 3,4 焼結電極 3a,4a セラミック容器 3b,4b 縦スリット 3c,4c 螺旋スリット 3d,4d 仕切壁 5 蛍光体膜 8 粒状セラミックス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に蛍光体膜を被着した透光性気密容
    器と;透光性気密容器内に封入された放電媒体と;透光
    性気密容器内に配設されて、内外に連通する切欠を形成
    した一端開口のセラミック容器内に粒状セラミックスを
    充填して焼結されてなる一対の焼結電極と;を具備して
    いることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 焼結電極は、セラミック容器の切欠部周
    辺の粒状セラミックスをセラミック容器の内方へ凹ませ
    た状態で焼結してなることを特徴とする請求項1記載の
    蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 焼結電極は、セラミック容器の切欠部周
    辺の粒状セラミックスを、セラミック容器の外面にほぼ
    面一となる状態で焼結してなることを特徴とする請求項
    1記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 内面に蛍光体膜を被着した透光性気密容
    器と;透光性気密容器内に封入された放電媒体と;透光
    性気密容器内に配設されて、内部を仕切壁により複数の
    収容室に画成した一端開口のセラミック容器の各収容室
    内に粒状セラミックスを充填して焼結されてなる一対の
    焼結電極と;を具備していることを特徴とする蛍光ラン
    プ。
  5. 【請求項5】 内面に蛍光体膜を被着した透光性気密容
    器と;透光性気密容器内に封入された放電媒体と;透光
    性気密容器内に配設されて、一端開口の円筒状をなし、
    その内部高さよりも内直径を大きくしたセラミック容器
    内に粒状セラミックスを充填して焼結されてなる一対の
    焼結電極と;を具備していることを特徴とする蛍光ラン
    プ。
  6. 【請求項6】 各焼結電極のセラミック容器外周に密に
    嵌合される導電性カップと;カップに電気的に接続され
    た電極軸と;を具備していることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか一記載の蛍光ランプ。
  7. 【請求項7】 焼結電極は、その複数個を多段に連結さ
    れてなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    一記載の蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一記載の蛍
    光ランプと;蛍光ランプの一対の焼結電極に電力を給電
    して安定的に点灯させる点灯装置と;蛍光ランプを収容
    する器具本体と;を具備していることを特徴とする照明
    装置。
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