JPH10302314A - 多層構造光情報媒体 - Google Patents

多層構造光情報媒体

Info

Publication number
JPH10302314A
JPH10302314A JP9105659A JP10565997A JPH10302314A JP H10302314 A JPH10302314 A JP H10302314A JP 9105659 A JP9105659 A JP 9105659A JP 10565997 A JP10565997 A JP 10565997A JP H10302314 A JPH10302314 A JP H10302314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
optical information
information medium
substrate
sulfide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9105659A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Nishida
哲也 西田
Hiroyuki Kimura
寛之 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9105659A priority Critical patent/JPH10302314A/ja
Publication of JPH10302314A publication Critical patent/JPH10302314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの媒体内に、上記板厚、対応波長、記録
密度等の異なる光情報媒体フォーマットを同時に構成
し、どちらの再生装置を用いても再生可能とする。 【解決手段】 凹凸ピットを有する第1の基板と、その
複素屈折率が、波長620nm以上660nm以下にお
ける屈折率が2.4以上であって、波長760nm以上
800nm以下における消衰係数が0.05以下の材料
からなる1層の薄膜よりからなる半透明膜からなる第1
の情報構体を有する第1の光情報媒体と、凹凸ピットを
有する第2の基板と、反射膜からなる第2の情報構体を
有する第2の光情報媒体とを貼り合わせ、上記第1の基
板側から入射した収束光ビームにより情報を再生するも
のとする。 【効果】 1つの媒体で低記録密度光情報媒体と高記録
密度光情報媒体のどちらの再生装置を用いても、エラー
無く情報を再生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光カ
ード等の光情報媒体に係り、特に、ディジタルビデオデ
ィスク(DVD)用の再生用光ビーム波長のより短い高
記録密度光情報媒体用再生装置でも、コンパクトディス
ク(CD)用の再生用光ビーム波長のより長い低記録密
度光情報媒体用再生装置でも、どちらを用いても再生可
能な、再生互換を目的とした光情報媒体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクトディスク(CD)等の
低記録密度光情報媒体用再生装置では、基板厚1.2m
mの媒体を用いており、光ヘッドの対物レンズのNAは
0.45と小さく、光ビームの波長が780nm程度と
長い。上記CDの基板厚、対物レンズのNA、光ビーム
の波長に関しては、コンパクトディスク読本(中島平太
郎、小川博司、共著、オーム社、昭和57年11月25
日発行)12、17、18頁等に開示されている。それ
に対し、ディジタルビデオディスク(DVD)等の高記
録密度光情報媒体用再生装置では、基板厚0.6mmの
媒体を用いており、光ヘッドの対物レンズのNAは0.
60と大きく、光ビームの波長が630nmから680
nm程度と短い。上記DVDの基板厚、対物レンズのN
A、光ビームの波長に関しては、光ディスクの標準化に
関する調査研究XI(財団法人光産業事術振興協会、平
成8年3月)85〜89頁及びIEEE Consumer Electron
ics(1996) FAM 20.2, page 348〜349 (The DVD Physica
l Format: J.G.F. Kablau著) 等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術に開
示されているコンパクトディスク(CD)等の低記録密
度光情報媒体、およびディジタルビデオディスク(DV
D)等の高記録密度光情報媒体は、一つの媒体には、そ
れぞれ同一のフォーマットで構成されており、一つの媒
体で基板厚さ、対応波長、記録密度等の異なるフォーマ
ットを同時に構成することはできなかった。
【0004】本発明の目的は、一つの媒体内に、基板厚
さ、対応波長、記録密度等の異なるコンパクトディスク
(CD)等の低記録密度光情報媒体と、ディジタルビデ
オディスク(DVD)等の高記録密度光情報媒体フォー
マットとを同時に構成し、上記どちらの再生装置を用い
ても、再生信号強度が十分に大きく、再生することの可
能な多層構造光情報媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、本発明は以下に記載のような構成とするも
のである。
【0006】すなわち、本発明の多層構造光情報媒体
は、第1の基板上に該基板表面に設けられた凹凸ピット
と、該凹凸ピットの上に設けられた半透明膜からなる第
1の情報構体を有する第1の光情報媒体と、第2の基板
上に該基板表面に設けられた凹凸ピットと、該凹凸ピッ
トの上に設けられた反射膜からなる第2の情報構体を有
する第2の光情報媒体とを、上記第1及び第2の基板が
それぞれ同一方向に位置するように配置して貼り合わせ
た構造を有し、上記第1の基板側から入射した収束光ビ
ームにより情報を再生する多層構造光情報媒体におい
て、該半透明膜は、その複素屈折率が、波長620nm
以上660nm以下においてその屈折率が2.4以上で
あって、波長760nm以上800nm以下においてそ
の消衰係数が0.05以下の材料からなる1層の薄膜よ
りなるものとする。
【0007】上記多層構造光情報媒体において、第1の
基板および第2の基板の厚さを、それぞれ0.54mm
以上、0.66mm以下となるものとする。
【0008】また、上記多層構造光情報媒体において、
情報を再生するための光ビームを第1の基板側から入射
し、第1の情報構体に収束した場合は、該収束光ビーム
で第1の基板側から測定した第1の情報構体の平坦部の
反射率は、波長620nm以上660nm以下で15%
から40%の範囲にあり、第2の情報構体に収束した場
合は、該収束光ビームで第1の基板側から測定した第2
の情報構体の平坦部の反射率は、波長760nm以上8
00nm以下で55%以上の範囲にあるものとする。こ
うすることにより、各情報構体に集光して照射した光ビ
ームの反射率が高く、良好な再生が可能となる。
【0009】ここで、上記誘電体層は、Tiの酸化物、
Biの酸化物、Zrの酸化物、Ceの酸化物、Taの酸
化物、Hfの酸化物、Laの酸化物、Yの酸化物、Sc
の酸化物、Mgの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化
物、Alの酸化物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Sn
の酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化物、Crの酸化物、
Wの酸化物の群、およびSbの硫化物、Znの硫化物、
Gaの硫化物、Inの硫化物、Geの硫化物、Snの硫
化物、Pbの硫化物の群、およびMgのフッ化物、Ce
のフッ化物、Caのフッ化物の群、およびSiの窒化
物、Taの窒化物、Alの窒化物、Bの窒化物の群のう
ちから選択される少なくとも1種の材料であって、その
複素屈折率が、波長620nm以上660nm以下にお
ける屈折率が2.4以上、波長760nm以上800n
m以下における消衰係数が0.05以下であるものとす
る。
【0010】これらの誘電体層のうち、酸化物では、T
iの酸化物、Biの酸化物、Zrの酸化物、Ceの酸化
物、Taの酸化物が、酸化物中の酸素量を制御すること
により、消衰係数を小さくしたまま、屈折率をより大き
くできる点で好ましい。硫化物では、Sbの硫化物、Z
nの硫化物が、硫化物中の硫黄量を制御することによ
り、消衰係数を小さくしたまま、屈折率をより大きくで
きる点で好ましい。窒化物では、Siの窒化物、Taの
窒化物が、窒化物中の窒素量を制御することにより、消
衰係数を小さくしたまま、屈折率をより大きくできる点
で好ましい。
【0011】さらに、本発明の多層光情報媒体において
は、上記反射層は、Au、Au合金、Ag、Ag合金、
Cu、Cu合金、Al、Al合金からなる群から選ばれ
た少なくとも一種の材料からなることとする。これらの
反射層材料のうち、Au、Au合金は第2の情報構体の
平坦部の反射率を容易に高くすることができ、Al、A
l合金は該多層光情報媒体の製造コストを安価にでき
る。
【0012】また、本発明の多層光情報媒体において
は、上記第1および第2の光情報媒体の間に、再生用光
ビームに透明な接着剤層を有することとする。該光ビー
ムに透明な接着剤層の厚さを、10μmから80μmの
範囲であることにより、良好な貼り合わせと、第2の光
情報媒体での良好な再生特性とが両立できる。
【0013】本発明の多層光情報媒体における基板を、
ポリカーボネートまたはポリオレフィンで製造し、第1
および第2の光情報媒体間の光ビームに透明な物質を紫
外線硬化樹脂または反応性接着剤で形成することによ
り、本発明の多層光情報媒体を安価に大量に製造でき
る。
【0014】本発明の多層光情報媒体においては、光入
射側の第1の基板上の第1の情報構体を有する第1の光
情報媒体の記録密度が、第2の基板上の第2の情報構体
を有する第2の光情報媒体の記録密度よりも高いことと
する。これにより、基板厚の薄い高記録密度光情報媒体
用再生装置では第1の情報構体を、基板厚の厚い低記録
密度光情報媒体用再生装置では第2の情報構体を、それ
ぞれ再生するのに好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を挙
げ、さらに詳細に説明する。
【0016】〈実施の形態1〉図1に、本実施の形態で
例示する多層構造光情報媒体の断面構造の一例を示す。
まず、直径120mm、厚さ0.575mmのディスク
状ポリカーボネート板の表面に射出成形法によって、情
報を凹凸ピット(ピット深さ100nm、トラックピッ
チ0.74μmで最短マーク長0.44μmの8−16
変調ランダムパターンからなる光学的位相ピット列)と
して形成した基板1を作製した。該基板1上に、アルゴ
ンガスを用いた高周波マグネトロンスパッタリング法に
より、TiO2(原子数比)層を300nmの厚さに製
膜した1層の誘電体層からなる半透明層2を形成し第1
の再生専用の情報構体を構成し、光情報媒体α1を作製
した。
【0017】次に、直径120mm、厚さ0.575m
mのディスク状ポリカーボネート板の表面に射出成形法
によって、上記と異なる情報を凹凸ピット(ピット深さ
90nm、トラックピッチ1.6μmで最短マーク長
0.84μmの8−14変調ランダムパターンからなる
光学的位相ピット列)として形成した基板3を作製し
た。該基板2上に、アルゴンガスを用いた高周波マグネ
トロンスパッタリング法により、厚さ80nmのAl層
をからなる反射層4を形成し第2の再生専用の情報構体
を構成した。該反射層4上に紫外線硬化樹脂をスピンコ
ート法で厚さ10μmで塗布した後、紫外線を照射して
硬化させ、保護層5を形成し、光情報媒体α2を作製し
た。
【0018】このようにして作製した光情報媒体α1お
よびα2を、基板1及び基板3が同一の向きに(光情報
媒体α1の基板1及び光情報媒体α2の保護層5を外側
に)なるようにして紫外線硬化樹脂からなる透明接着剤
層6で貼り合わせ、多層構造光情報媒体αを作製した。
ここでは、光情報媒体α1の半透明層2上に紫外線硬化
樹脂を垂らした後に光情報媒体α2を気泡が入らないよ
うに50μmの厚さにして貼り合わせ、光情報媒体α1
の側から紫外線を照射して硬化させた。
【0019】〈実施の形態2〉実施の形態1で作製した
多層構造光情報媒体αを、光ディスクドライブA{再生
光レーザ波長650nm、対物レンズ開口数(NA)
0.6}及び光ディスクドライブB{再生光レーザ波長
780nm、対物レンズ開口数(NA)0.45}によ
り再生評価した。ここで、上記ドライブAはディジタル
ビデオディスク(DVD)対応で、再生用光ビーム波長
がより短く、基板厚が0.6mm用の、高記録密度光情
報媒体用再生装置であり、ドライブBはコンパクトディ
スク(CD)対応で、再生用光ビーム波長がより長く、
基板厚が1.2mm用の、低記録密度光情報媒体用再生
装置である。光ディスクドライブAでは線速度3.84
m/s一定で回転させ、光ディスクドライブBでは線速
度1.2m/s一定で回転させ、任意の半径位置に、再
生光レベルを媒体面上0.5mWとして、半導体レーザ
からの連続光を光ヘッド中の対物レンズで基板1を通し
て照射して再生した。光ディスクドライブAでは第1の
再生専用の情報構体に集光し、また光ディスクドライブ
Bでは第2の再生専用の情報構体に集光し、自動焦点合
わせをしながら、トラッキングを行い、反射光の強弱を
検出することによって情報を読み出した。
【0020】上記の多層構造光情報媒体αの第1の再生
専用の情報構体の情報を光ディスクドライブAで、第2
の再生専用の情報構体の情報を光ディスクドライブBで
再生し、それぞれ、ジッターと反射率を測定した。ジッ
ターは、記録されたランダムパターンを3タップ、トラ
ンスバーサルフィルターで波形等化処理した後、追従ス
ライスを用い、読み出したアイパターンのアイの中央に
DCスライス信号を設定して、再生信号とスライス信号
とのクロス点をエッジ位置として検出して測定した。P
LL(phase locked loop)をかけて、SYNC(synch
ronous code)からのクロック信号とデータ信号との時
間間隔をジッターメータ(Time Interval Analyzer)に
10000ヶ取り込み、この時の標準偏差(σ)を検出
窓幅(Tw)で規格化してジッター(σ/Tw)と定義し
た。光ヘッドから見た反射率(R)は、Au反射膜を9
0nm積層した平面ガラスディスク(反射率Rs)にオ
ートフォーカスをかけて得られた信号強度(Ds)をリ
ファレンスに、各データ層での最長のマーク間隔部分の
反射率(Rtop)として定義し、その信号強度(Itop)
から式(R≡Rtop=Ds×Itop/Rs)により算出し
た。ジッター特性の結果を表1に、反射率特性の結果を
表2に示す。
【0021】 上記の多層構造光情報媒体αにおいて、基板1の板厚を
変化させた場合、第1の再生専用の情報構体の情報を光
ディスクドライブAで、第2の再生専用の情報構体の情
報を光ディスクドライブBで再生し、それぞれ、ジッタ
ーを測定した結果を表3に示す。
【0022】 〔表3〕 第1の情報構体 第2の情報構体 でのジッター でのジッター 基板1の板厚 (ドライブA) (ドライブB) (mm) (%) (%) 0.51 25.1 25.2 0.53 17.5 17.4 0.54 14.3 14.2 0.56 9.7 9.4 0.58 7.0 6.6 0.60 6.0 5.6 0.62 7.0 6.5 0.64 9.6 9.3 0.66 14.1 14.0 0.67 17.3 17.2 0.69 24.8 24.9 基板1の板厚が0.54mm未満または0.66mm超
過の場合は、レーザ光波面の球面収差、コマ収差による
ノイズ増加のため、第1又は第2の再生専用構体のどち
らのジッターも、エラーなく情報を再生できる最低レベ
ルの15%を上回る大きなジッターであった。
【0023】また、上記多層構造光情報媒体αにおい
て、基板3の板厚を変化させた場合、第2の再生専用の
情報構体の情報を光ディスクドライブBで再生し、ジッ
ターを測定した結果を表4に示す。
【0024】 基板3の板厚が0.54mm未満または0.66mm超
過の場合は、レーザ光波面の球面収差、コマ収差による
ノイズ増加のため、第1又は第2の再生専用構体のどち
らのジッターも、エラーなく情報を再生できる最低レベ
ルの15%を上回る大きなジッターであった。
【0025】また、上記多層構造光情報媒体αにおい
て、透明接着剤層6の厚さを変化させた場合、第2の再
生専用の情報構体の情報を光ディスクドライブBで再生
し、ジッターを測定した結果を表5に示す。
【0026】 透明接着剤層6の厚さが110μm超過の場合は、レー
ザ光波面の球面収差、コマ収差によるノイズ増加のた
め、第2の再生専用構体のジッターは、エラーなく情報
を再生できる最低レベルの15%を上回る大きなジッタ
ーであった。
【0027】〈実施の形態3〉実施の形態1で作製した
多層構造光情報媒体αの第1の再生専用の情報構体およ
び第2の再生専用の情報構体の光ヘッドから見た反射率
(R)の波長依存性を光学シミュレーションで調べた結
果を、図2に示す。第1の再生専用の情報構体では、D
VD等の高記録密度光情報媒体再生装置に用いるレーザ
波長の620nm以上660nm以下で、該高記録密度
光情報媒体再生装置で再生可能な反射率レベルである1
5%以上40%以下の範囲の値(21%〜26%)とな
る。また、第2の再生専用の情報構体では、CD等の低
記録密度光情報媒体再生装置に用いるレーザ波長の76
0nm以上800nm以下で、該低記録密度光情報媒体
再生装置で再生可能な反射率レベルである55%以上の
値(78%〜84%)となる。
【0028】上記多層構造光情報媒体αの半透明層2と
して、本実施の形態で用いたTiO2の他にも、複素屈
折率が、波長620nm以上660nm以下においてそ
の屈折率が2.4以上であって、波長760nm以上8
00nm以下においてその消衰係数が0.05以下の材
料からなる1層の薄膜からなるようにすればよい。こう
することにより、第1の再生専用の情報構体では、DV
D等の高記録密度光情報媒体再生装置に用いるレーザ波
長の620nm以上660nm以下で、該高記録密度光
情報媒体再生装置で再生可能な反射率レベルである15
%以上40%以下とすることができ、第2の再生専用の
情報構体でも、CD等の低記録密度光情報媒体再生装置
に用いるレーザ波長の760nm以上800nm以下
で、該低記録密度光情報媒体再生装置で再生可能な反射
率レベルである55%以上とすることができる。
【0029】例えば、該半透明層2として、アルゴンガ
スを用いた高周波マグネトロンスパッタリング法により
得られた、Sb2S3層を270nm製膜した1層の誘電
体層を用いた多層構造光情報媒体βを用いても、第1の
再生専用の情報構体の情報を光ディスクドライブAで再
生した時の反射率が33%、第2の再生専用の情報構体
の情報を光ディスクドライブBで再生した時の反射率が
80%を、得ることができた。
【0030】さらに、例えば、該半透明層2として、ア
ルゴンガスに3%の窒素ガスを混合したガスを用てSi
を高周波マグネトロンスパッタリングして得られた、窒
化硅素層を280nm製膜した1層の誘電体層を用いた
多層構造光情報媒体γを用いても、第1の再生専用の情
報構体の情報を光ディスクドライブAで再生した時の反
射率が68%、第2の再生専用の情報構体の情報を光デ
ィスクドライブBで再生した時の反射率が83%を、得
ることができた。
【0031】上記半透明層2中の誘電体層が、Si、C
eの酸化物、Laの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化
物、Alの酸化物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Sn
の酸化物、Taの酸化物、Scの酸化物、Yの酸化物、
Tiの酸化物、Zrの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化
物、Crの酸化物、Wの酸化物、Znの硫化物、Gaの
硫化物、Inの硫化物、Sbの硫化物、Geの硫化物、
Snの硫化物、Pbの硫化物、Mgの弗化物、Ceの弗
化物、Caの弗化物、Siの窒化物、Alの窒化物、T
aの窒化物、Bの窒化物からなる群から選ばれた少なく
とも一種の材料であって、その複素屈折率が、波長62
0nm以上660nm以下における屈折率が2.4以
上、波長760nm以上800nm以下における消衰係
数が0.05以下であれば、第1の再生専用の情報構体
のレーザ波長620nm以上660nm以下の反射率を
15%以上40%以下、第2の再生専用の情報構体のレ
ーザ波長760nm以上800nm以下での反射率を5
5%以上とし、さらに、第1及び第2の再生専用の情報
構体での情報再生時のジッターを15%以下と十分低く
抑えることができた。
【0032】これらの誘電体層のうち、酸化物では、T
iの酸化物、Biの酸化物、Zrの酸化物、Ceの酸化
物、Taの酸化物が、酸化物中の酸素量を制御すること
により、消衰係数を小さくしたまま、屈折率をより大き
くでき、硫化物では、Sbの硫化物、Znの硫化物が、
硫化物中の硫黄量を制御することにより、消衰係数を小
さくしたまま、屈折率をより大きくできる、窒化物で
は、Siの窒化物、Taの窒化物が、窒化物中の窒素量
を制御することにより、消衰係数を小さくしたまま、屈
折率をより大きくできるため、第1の再生専用の情報構
体のレーザ波長620nm以上660nm以下の反射率
を15%以上40%以下の範囲のうち高いほうの値にで
きた。従って、特に第1の再生専用の情報構体での情報
再生時のジッターを十分低く抑えることができた。
【0033】上記多層構造光情報媒体αの反射層4とし
て、本実施の形態で用いたAlの他に、Au合金、A
g、Ag合金、Cu、Cu合金、Al、Al合金からな
る群から選ばれた少なくとも一種の材料からなる金属層
を用いても、本実施の形態と同様の結果が得られた。
【0034】上記多層構造光情報媒体αの透明接着剤層
6として、本実施の形態で用いた紫外線硬化樹脂の他
に、シリコーン系反応性接着剤、エポキシ系反応性接着
剤等、波長620nm以上で透明な材料を用いても本実
施の形態と同様の結果が得られた。
【0035】本実施の形態に用いた基板として、射出成
型法により作製したポリカーボネート基板の他に、射出
成型法により作製したポリオレフィン基板またはPMM
A基板を用いても、また、ガラスまたは樹脂基板等の表
面にフォトポリメリゼイション法により情報を凹凸ピッ
トとして設けた紫外線硬化樹脂層を形成した基板を用い
ても本実施の形態と同様の結果が得られた。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、1つの
媒体で板厚、対応波長、記録密度等の異なる、コンパク
トディスク(CD)等の低記録密度光情報媒体と、ディ
ジタルビデオディスク(DVD)等の高記録密度光情報
媒体フォーマットとを、同時に構成し、どちらの再生装
置を用いても、それぞれの再生装置に対応した反射率、
再生信号強度を十分を満足し、エラー無く情報を再生す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1で例示した多層光情報媒
体αの断面構造を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態3で例示した多層光情報媒
体α中の第1の情報構体および第2の情報構体での光ヘ
ッドから見た反射率(R)の波長依存性を示す図。
【符号の説明】
1、3…基板 2 …半透明層 4 …反射層 5 …保護層 6 …透明接着剤層。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その基板表面に凹凸ピットが設けられた第
    1の基板と、該凹凸ピットの上に設けられた半透明膜か
    らなる第1の情報構体を有する第1の光情報媒体と、該
    第1の光情報媒体の上に設けられるとともにその基板表
    面に凹凸ピットが設けられた第2の基板と、該凹凸ピッ
    トの上に設けられた反射膜からなる第2の情報構体を有
    する第2の光情報媒体とを具備し、上記第1の基板側か
    ら入射した収束光ビームにより情報を再生する多層構造
    光情報媒体において、 上記第1の情報構体は、その複素屈折率が波長620n
    m以上660nm以下においてその屈折率が2.4以上
    であって、波長760nm以上800nm以下において
    その消衰係数が0.05以下の材料からなる1層の薄膜
    よりなることを特徴とする多層構造光情報媒体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の多層構造光情報媒体にお
    いて、第1の基板および第2の基板の厚さを、それぞれ
    0.54mm以上、0.66mm以下としたことを特徴と
    する多層構造光情報媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の何れかに記載の
    多層構造光情報媒体において、上記収束光ビームが上記
    第1の情報構体に収束した場合は、該収束光ビームで第
    1の基板側から測定した第1の情報構体の平坦部の反射
    率は、波長620nm以上660nm以下で15%から
    40%の範囲にあり、上記第2の情報構体に収束した場
    合は、該収束光ビームで第1の基板側から測定した第2
    の情報構体の平坦部の反射率は、波長760nm以上8
    00nm以下で55%以上の範囲にあることを特徴とす
    る多層構造光情報媒体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の多層構造光情報媒体において、上記第1の情報構体
    は、Tiの酸化物、Biの酸化物、Zrの酸化物、Ce
    の酸化物、Taの酸化物、Hfの酸化物、Laの酸化
    物、Yの酸化物、Scの酸化物、Mgの酸化物、Siの
    酸化物、Inの酸化物、Alの酸化物、Geの酸化物、
    Pbの酸化物、Snの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化
    物、Crの酸化物、Wの酸化物の群、およびSbの硫化
    物、Znの硫化物、Gaの硫化物、Inの硫化物、Ge
    の硫化物、Snの硫化物、Pbの硫化物の群、およびM
    gのフッ化物、Ceのフッ化物、Caのフッ化物の群、
    およびSiの窒化物、Alの窒化物、Taの窒化物、B
    の窒化物の群のうちから選択される少なくとも1種の材
    料よりなることを特徴とする多層構造光情報媒体。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の多層構造光情報媒体において、上記第2の情報構体
    は、AuまたはAuを主成分とする合金、AgまたはA
    gを主成分とする合金、CuまたはCuを主成分とする
    合金、AlまたはAlを主成分とする合金のうちから選
    択される少なくとも1種の材料よりなることを特徴とす
    る多層構造光情報媒体。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の多層構造光情報媒体において、上記第1および第2の
    光情報媒体の間に、再生用光ビームを透過する透明接着
    剤層を有することを特徴とする多層構造光情報媒体。
  7. 【請求項7】請求項6において、上記透明接着剤層の厚
    さは10μmから80μmの範囲にあることを特徴とす
    る多層構造光情報媒体。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    記載の多層構造光情報媒体において、上記第1の光情報
    媒体の記録密度を、上記第2の光情報媒体の記録密度よ
    りも高く設定してなることを特徴とする多層構造光情報
    媒体。
JP9105659A 1997-04-23 1997-04-23 多層構造光情報媒体 Pending JPH10302314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9105659A JPH10302314A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 多層構造光情報媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9105659A JPH10302314A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 多層構造光情報媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10302314A true JPH10302314A (ja) 1998-11-13

Family

ID=14413576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9105659A Pending JPH10302314A (ja) 1997-04-23 1997-04-23 多層構造光情報媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10302314A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010010565A (ko) * 1999-07-21 2001-02-15 윤종용 2층 광디스크
WO2007004373A1 (ja) * 2005-06-30 2007-01-11 Sharp Kabushiki Kaisha 複合光記録媒体、光ピックアップ、および光記録再生装置
CN113874939A (zh) * 2019-06-05 2021-12-31 索尼集团公司 光记录介质

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010010565A (ko) * 1999-07-21 2001-02-15 윤종용 2층 광디스크
WO2007004373A1 (ja) * 2005-06-30 2007-01-11 Sharp Kabushiki Kaisha 複合光記録媒体、光ピックアップ、および光記録再生装置
US7907497B2 (en) 2005-06-30 2011-03-15 Sharp Kabushiki Kaisha Multi-format optical storage medium, optical pickup, and optical read/write device
CN113874939A (zh) * 2019-06-05 2021-12-31 索尼集团公司 光记录介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7143426B2 (en) Multilayer optical recording medium with thickness ranges reducing interlayer cross-talk
KR100402169B1 (ko) 다층구조광정보매체
US7276274B2 (en) Optical recording medium and method for recording and reproducing data
US6014364A (en) Optical information recording medium and method of manufacturing
US7359310B2 (en) Optical recording medium
JPH08329523A (ja) 光ディスク
US7172797B2 (en) Optical information medium and a method of manufacturing the medium
US6603733B2 (en) Optical information medium
US7345976B2 (en) Method for recording data in optical recording medium, apparatus for recording data in optical recording medium and optical recording medium
JP2004296055A (ja) 光記録再生方法及び光記録媒体
EP1178475A2 (en) Optical recording medium
JPH10172182A (ja) 多層構造光情報媒体
JPH10302314A (ja) 多層構造光情報媒体
KR100332054B1 (ko) 다층광기록매체와그제조방법
KR20090125232A (ko) 광 정보 기록 매체 및 그 기록 및/또는 재생 방법
WO2010032348A1 (ja) 情報記録媒体及びその製造方法
JP2001134981A (ja) 多層光ディスク
JP2002092956A (ja) 光学情報記録媒体およびその製造方法
JP3156418B2 (ja) 光学情報記録媒体及び光学情報記録再生方法
JPH1031844A (ja) 多層構造光情報媒体
RU2488178C2 (ru) Оптический носитель записи информации и способ записи/воспроизведения для него
JP2002008271A (ja) 光ディスク
KR0159549B1 (ko) 2층 기록구조를 갖는 광기록매체 및 그 제조방법
KR20010010565A (ko) 2층 광디스크
KR100618999B1 (ko) 고밀도 광디스크