JPH10300960A - Plc光送受信モジュール及びその製造方法 - Google Patents

Plc光送受信モジュール及びその製造方法

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JPH10300960A
JPH10300960A JP11383097A JP11383097A JPH10300960A JP H10300960 A JPH10300960 A JP H10300960A JP 11383097 A JP11383097 A JP 11383097A JP 11383097 A JP11383097 A JP 11383097A JP H10300960 A JPH10300960 A JP H10300960A
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JP
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plc
optical
protective film
platform
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JP11383097A
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Mitsutoshi Hoshino
光利 星野
Hiroshi Terui
博 照井
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Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLCプラットフォームを用いた光送受信モ
ジュールの高信頼度化実装技術に関するものであり、具
体的には該光送受信モジュールの低コストな封止技術を
提供することを課題とする。 【解決手段】 PLC(Planar Lightwave Circuit)プ
ラットフォームを用いたハイブリッド光送受信モジュー
ル10において、上記モジュール表面に真空紫外光を照
射し、テトラアルコキシシラン溶液を塗布し、ひき続き
空気中で172nm以下の真空紫外光を照射し、該PL
Cプラットフォームを用いたモジュール表面にシリカ保
護膜を均一に形成してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLCプラットフ
ォームを用いた光送受信モジュールの高信頼度化実装技
術に関するものであり、具体的には該光送受信モジュー
ルの低コストな封止技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のPLCプラットフォームやPLC
プラットフォームを用いた光送受信モジュールの高信頼
度化実装技術の一つとして、樹脂封止が主要な技術とし
て使われていた〔J. Yoshida, M. Kawachi, T. Sugie,
M. Horiguchi, Y. Itaya, M, Fukuda, "Strat egy for
developing low-cost optical modules for the optica
l subscriber systems", VII Int. Workshop on Optica
l Access Networks, pp.6.1.1-8(1996) 参照〕。
【0003】樹脂封止法は樹脂を水分などのバリア層に
用いているため、水分や酸素ガス分子の透過を完全には
阻止する事が出来なかった。このため、緩やかな温湿度
サイクルや湿熱試験を満足しても、より過酷な長時間の
温湿度サイクルやベルコア規格(70℃×90%RH×
5000時間の米国ベルコア社の湿熱試験条件)及びそ
れ以上の湿熱試験の信頼性を満たせないという欠点があ
った。
【0004】また、緻密なシリカ膜(屈折率:約1.4
53,測定波長633nm)を表面に形成する方法とし
ては、酸素雰囲気あるいは水蒸気/酸素ガス気流中で6
00℃から1000℃に加熱する方法がある〔西原、春
名、楢原:光集積回路、p.184(1993)オーム社
参照〕。しかし、本方法は、熱応力の発生や高温度暴露
によるPDやLD等の搭載素子やモジュールの劣化を引
き起こしてしまうため高温処理を用いる事が出来ない、
という問題がある。
【0005】また薄膜化技術の1つであるCVD(Chem
ical Vapor Deposition の略)を用いても緻密なシリカ
膜を実験室的に作ることが出来る。しかしこの方法で
は、CVD用の高価な高真空装置を必要とし、且つ生産
性が低いため、実用的な技術として工業的生産に用いら
れるものではなかった。
【0006】真空紫外光を照射する装置としては低圧水
銀ランプが主なものであるが、水銀光源は主に無機固体
の清浄面を得る方法に使われている。その機構は、18
5nmの光を発生して酸素からオゾンを作り、メインス
ペクトルの254nmの光で励起酸素原子を生成させ、
それによって固体表面から有機物を切断し、有機コンタ
ミネーション化合物を除去するというものである。しか
しながら、その発生する185nm、254nm光は
大気中での減衰が小さく、そのため誤って人体に照射さ
れた場合には、染色体異常を引き起こすなど非常に有害
であり、取り扱いに注意を要する。また、大きなパワ
ーの低圧水銀灯を用いても、照射強度やキセノンエキシ
マランプに比べて非常に小さいという欠点もある。
【0007】さらに本発明に適用する為の致命的な欠点
としては、真空紫外光でも185nmの光照射ではアル
コキシシランからはシリカ(SiO2 )が全く生成しな
いことである。この様に、従来は大気中でのシリカ作製
用の真空紫外光源が全く無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みなされたものであり、その目的は、より過酷な温
湿度サイクルの試験条件での長時間の信頼性を保証する
光送受信モジュールの安価で実用的な封止実装技術を提
供する事であり、PLCを用いたハイブリッド光集積技
術によって作製される各種光モジュールの初期性能を長
時間に渡って、過酷な温湿度の条件下でも保証する技術
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1のPLC光送受信モジュールは、PLC(Plan
ar Lightwave Circuit:平面光波回路)プラットフォー
ムを用いたハイブリッド光モジュールにおいて、上記モ
ジュール表面に真空紫外光を照射し、テトラアルコキシ
シラン溶液を塗布し、ひき続き空気中で172nm以下
の真空紫外光を照射し、該PLCプラットフォームを用
いたモジュール表面にシリカ保護膜を均一に形成してな
ることを特徴とする。
【0010】上記PLC光送受信モジュールにおいて、
上記真空紫外用光源として誘電体バリヤエキシマランプ
のキセノンエキシマランプを用いることを特徴とする。
【0011】上記PLC光送受信モジュールにおいて、
上記シリカ保護膜を形成する原料が、テトラエトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラ
ンを用いることを特徴とする。
【0012】一方、上記PLC光送受信モジュールの製
造方法は、マッハツェンダ干渉計形光スイッチ、導波路
形光アイソレータ、光半導体増幅器搭載ゲートモジュー
ルなどのPLCプラットフォームや、反射型WDM光送
受信モジュール等のPLCプラットフォームを用いたハ
イブリッド光モジュールの表面を保護するシリカ保護膜
の製造方法であって、上記PLCプラットフォームや該
モジュール表面に真空紫外光を照射してから、テトラア
ルコキシシラン溶液を塗布し、ひき続き空気中で172
nm以下の真空紫外光を照射することによって、緻密な
シリカ保護膜を形成することを特徴とする。
【0013】また、PLC光送受信モジュール用シリカ
保護膜は、上記方法によって製造してなることを特徴と
する。
【0014】すなわち、本発明は、テトラアルコキシシ
ランから緻密なシリカ(SiO2 )膜を作製するため
に、アルコキシシランに誘電体バリアエシキマランプの
一種であるキセノンエキシマランプにより172nmの
真空紫外光を照射し光化学反応させるように図ったもの
である。
【0015】上記シリカ保護膜は、上記モジュール表面
に非常に緻密なシリカ膜が均一に形成されたものであ
り、その屈折率は、1.453(測定波長633nm)
である。
【0016】従来の技術とはアルコキシシランへの17
2nmの真空紫外光の照射で作製した非常に緻密なシリ
カ膜をPLCプラットフォームやPLCハイブリッド光
集積モジュールの保護膜として用いる事が異なる。
【0017】アルコキシシランへの172nmの真空紫
外光の照射によって、テトラアルコキシシランがシリカ
になる中間状態として、分子の活性化状態としてリュー
ドベリ遷移(Rydberg transition)が考えられている
〔Koichi Awazu and Hideo Onuki, Photoinduced synth
esis of amorphous of SiO2 with tetramethoxysilane,
Appl. Phys. Lett. 69(4) 482-484(1996)参照〕。
【0018】シリカ(SiO2 )膜の原料としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシランの他に以下
のもの、及びこれらの混合物を用いる事が出来るが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 <シリカ(SiO2 )膜の原料>酢酸珪素(IV)(Si
(OCOCH3)4)、テトラキス(2−n−ブトキシエト
キシ)シラン(Si(OCH2CH2OC49))4)、テト
ラキス(ジメチルシロキシ)シラン(Si(OSiMe2
H)4)、テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン
((C25OCH2CH2O)4Si)、テトラキス(2−エ
チルブトキシ)シラン((CH3CH2)2CHCH2O)4
i)、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シラン
((C2549CHCH2O)4Si)、テトラキス(メ
トキシエトキシ)シラン((CH3OC24OC24O)4
Si)、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン
((CH3OC24O)4Si)、テトラキス(1−メトキ
シ−2−プロポキシ)シラン(Si(OCH(CH3)C
2OCH3)4)、テトラキス−n−(オクタデシルジメ
チルシロキシ)シラン((C1837(CH3)2SiO)4
i)、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン(((C
3)3SiO)4Si)、テトラキスジメチルアミノシラ
ン(((CH3)2N)4Si)、テトラアリロキシシラン((C
2=CHCH2)4 Si、テトラ−n−ブトキシシラン
((C49O)4Si)
【0019】これらアルコキシシラン及びこれらの混合
物の溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、メチル
シクロヘキサンなどの飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族炭化水素、エ
タノールや1−ブタノールなどのアルコール類、イソプ
ロピルエーテルなどのエーテル類、メチラールなどのア
セタール類、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン類を用いることが
出来る。また、アルデヒド、酢酸、プロオピオン酸など
の有機酸類、エステル類等も原料と反応せずに溶解する
ものであれば用いることが出来る。
【0020】
【実施例】以下に図面を参照し本発明をより具体的に詳
述するが、以下に開示する実施例は本発明の単なる例示
に過ぎず、本発明の範囲を何等限定するものではない。
【0021】(実施例1)反射型WDM光送受信モジュ
ールシリカ膜保護膜を作製するための工程の一例を以下
に示す。図1及び図2にPLCプラットフォームを用い
た光送受信モジュールの一構成例を示す。図1中、符号
1はスポットサイズ変換付きレーザダイオード(L
D)、2は導波路形フォトダイオード(PD)、3は平
面光導波路(PLC)、4はマッハツェンダ(MZ)回
路、5はシリコン(Si)テラス(プラットフォー
ム)、6はシリコン基板、7は斜め端面(反射防止回
路)、8は波長1.55μm光、及び9は波長1.3/
1.55μm光を各々図示する。図2中、符号、10は
平面光導波路(PLC)、11はスポットサイズ変換付
きレーザダイオード(LD)、12は導波路形フォトダ
イオード(PD)、13は波長1.3/1.55μm周
波数多重(WDM)フィルタ、14はY−分岐回路、1
5はシリコン(Si)テラス(プラットフォーム)、1
6は斜め端面(反射防止回路)、17は波長1.3/
1.55μm光、及び18は波長1.55μm光を各々
図示する。図1に示すように、シリコン基板6上のシリ
コンテラス(プラットフォーム)5や平面光波回路(P
LC:Planar Lightwave Circuit)3に光分岐、マッハ
ツェンダ光干渉計回路4を応用した光スイッチ(S
W)、波長多重合分波(WDM:Wavelength Division
Multiplexing)や周波数多重合分波(FDM:Frequenc
y Division Multiplexing )等の受動光回路が作製され
ている。このPLCプラットフォーム5上に、実際には
アラインメントトマーカー(位置合わせ用マーク)を用
いてフォトダイオード(PD)2やレーザダイオード
(LD)1などの能動光素子が搭載されて、光モジュー
ルを構成する。
【0022】この様な光モジュールを実際の光通信シス
テムに実用化技術として導入するためには、環境変化に
対する長期の高い信頼性を持った低コストの封止技術が
必要になる。このため従来は、主に樹脂封止技術が使わ
れていた。樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリイミド樹脂が主なものであり、それらの硬化方
法として熱硬化、紫外線硬化法などが使われている。し
かしこれらは、有機物重合体であるため水分や酸化性ガ
スである酸素ガス、コンタミネーションカーボンの原因
となると考えられる分子量の小さな有機酸などを完全に
は封止することは出来なかった。そのため、より封止が
完全な技術の開発が求められていた。
【0023】本発明のシリカ膜作製法はその要求を満た
す新たな工業的技術であり、それは以下のように行われ
る。まず、図2に示した反射型WDM光送受信モジュー
ルをスピンコート上に設置固定する。次に、キセノンエ
キシマランプ(ウシオ(株)製「UER200−17
2」商品名)を用いて0.1mm〜3mm間の近距離か
ら172nmの真空紫外光を20分から120分間照射
する。次に、テトラメトキシシラン(以下、「TMO
S」という。)溶液を該光送受信モジュール上に200
0rpm〜4000rpmの回転数で所定膜厚になるよ
うにスピンコートで塗布する。ここでテトラメトキシシ
ラン溶液の代わりに、上述した原料を用いることが出来
る。該真空紫外光照射後得られるシリカ膜の厚さは、一
定のスピンコート回転数では、使用する溶媒が一定な
ら、テトラメチルシラン及び上記各原料の濃度の関数と
なる。この関係を予め調べておくことにより濃度を一定
に定めることが出来る。本実施例では数μmであった。
【0024】スピンコートでの塗布後、テトラメトキシ
シランの固体膜が該光送受信モジュール表面に生成して
いることを確認してから、直ちに該キセノンエキシマラ
ンプで172nmの真空紫外光を空気中で0.5時間か
ら4時間好ましくは2時間程度、上記と同様な近距離か
ら照射する。この際、該光送受信モジュールの設置され
ているスピンコートを10rpmから70rpmの低速
で回転させながら、該真空紫外光を光照射する。このこ
とによって、該モジュールへの均一な真空紫外光照射が
出来る。
【0025】この様な操作により該光送受信モジュール
上に、非常に緻密なシリカ膜が均一に形成される。な
お、この原料アルコキシシラン溶液の塗布とその後の光
照射は複数回行っても差し支えない。原料アルコキシシ
ランの溶媒はメタノール、エタノール、ヘキサン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等のテトラアルコキシシランと反応
しない溶媒なら、塗布条件を満たす範囲内で溶媒を選ぶ
事が出来る。
【0026】この様にして作製したシリカ保護膜付き反
射型WDM光送受信モジュールの1000サンプルにつ
いて信頼性試験をした結果、ベルコア・スペックをクリ
アしており、初期特性からの劣化は全く認められなかっ
た。
【0027】なお、上述した実施例においては、TMO
S溶液をスピンコート法によって均一に塗布したが、本
発明はこれに限定されず、例えば蒸着法等の他の均一な
塗布方法によっても塗布することができる。
【0028】同様にして図1に示すMZ形の光送受信モ
ジュール10についてもシリカ保護膜をスピンコート法
により塗布したものは、1000サンプルについて信頼
性試験をした結果、ベルコア・スペックをクリアしてお
り、初期特性からの劣化は全く認められなかった。
【0029】(実施例2)本発明のシリカ膜作製法は以
下のように行われる。まず、上述した図2に示す反射型
WDM光送受信モジュールをスピンコート上に設置固定
する。次に、キセノンエキシマランプ(ウシオ(株)製
UER200−172)を用いて0.1mm〜3mm
間の近距離から172nmの真空紫外光を30分から6
0分照射する。次にテトラエトキシシラン溶液を該光送
受信モジュール上に2000rpm〜5000rpmの
回転数で所定膜厚になるように塗布する。テトラエトキ
シシランの固体膜が表面に生成していることを確認して
から、直ちに該キセノンエキシマランプで172nmの
真空紫外光を室内で0.5時間から4時間、好ましくは
2時間程度照射する。この際、該光送受信モジュールの
設置されているスピンコートを10rpmから70rp
mの低速で回転させながら、該真空紫外光を光照射す
る。この操作によって、該モジュールへの均一な光照射
が出来る。この様な操作により該光送受信モジュール上
に、非常に緻密なシリカ膜が均一に形成される。
【0030】(実施例3)マッハツェンダ(MZ)干渉
計形光スイッチシリカ膜保護膜を作製するための工程の
一例を以下に示す。図3はSi基板上に作製したマッハ
ツェンダ(MZ)干渉計形光スイッチPLCの一構成例
である。図3中、符号19はLiNbO3 位相シフタ
ー、20は電極、21はSiテラス、22は方向性結合
器及び23はSi基板を各々図示する。図3に示すよう
に、シリコンテラス(プラットフォーム)15や平面光
波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)に方向性
結合器、マッハツェンダ光干渉計回路を応用した光スイ
ッチ(SW)、LiNbO3 位相シフタ19、電極等の
受動光回路が作製されている。尚、実際には位相シフタ
19をSi基板23に付けて光スイッチを形成してい
る。
【0031】本発明のシリカ膜作製法は以下のように行
われる。まず、マッハツェンダ(MZ)干渉計形光スイ
ッチをスピンコート上に設置固定する。次に、キセノン
エキシマランプ(ウシオ(株)製 UER200−17
2)を用いて0.1mm〜3mm間の近距離から172
nmの真空紫外光を30分から60分照射する。次にテ
トラメトキシシラン溶液を該マッハツェンダ(MZ)干
渉計形光スイッチ上に2000rpm〜4000rpm
の回転数で70Å〜1000Å間の所定膜厚になるよう
にスピンコートで塗布する。テトラメトキシシランの固
体膜が表面に生成していることを確認してから、直ちに
該キセノンエキシマランプで172nmの真空紫外光を
0.5時間から4時間、好ましくは2時間程度照射す
る。この際、該マッハツェンダ(MZ)干渉計形光スイ
ッチの設置されているスピンコートを10rpmから7
0rpmの低速で回転させながら、該真空紫外光を光照
射する。このことによって、該マッハツェンダ(MZ)
干渉計形光スイッチへの均一な光照射が出来上がる。
【0032】この様な操作により該マッハツェンダ(M
Z)干渉計形光スイッチ上に、非常に緻密な(屈折率:
1.453,測定波長633nm)シリカ膜が均一に形
成される。シリカ膜形成後のスイッチング特性はスイッ
チング電圧15V、クロスポートの消光比30dB、ス
ルーポートの消光比21dBであり、この特性値はシリ
カ膜形成前後で全く変化がなかった。
【0033】この様にして作製したシリカ保護膜付きマ
ッハツェンダ(MZ)干渉計形光スイッチの1000サ
ンプルについて信頼性試験をした結果、ベルコア・スペ
ック(70℃,90%RH,5000時間の米国ベルコ
ア社の湿熱試験条件)をクリアしており、初期特性から
の劣化は全く認められなかった。
【0034】(比較例1)本比較例のシリカ膜作製工程
は以下のように行われる。まず、上述した反射型WDM
光送受信モジュールをスピンコート上に設置固定する。
次に、低圧水銀灯(ウシオ(株)製 UER200−1
72)を用いて2mm〜5mm間の近距離から該低圧水
銀ランプ(パワー:1kW)を30分から120分照射
する。次にテトラメトキシシラン(TMOSと省略)溶
液を該光送受信モジュール上に2000rpm〜400
0rpmの回転数で所定膜厚になるように塗布する。テ
トラメトキシシランの固体膜が表面に生成していること
を確認してから、直ちに該水銀ランプを0.5時間から
4時間、好ましくは2時間程度照射する。この際、該光
送受信モジュールの設置されているスピンコートを10
rpmから70rpmの低速で回転させながら、該真空
紫外光を光照射する。この操作によって、該モジュール
への均一な光照射が出来る。
【0035】この様な操作によっても該光送受信モジュ
ール上に、シリカ膜が均一に形成される事は全くなかっ
た。以上、その効果としては、この結果から明らかなよ
うに、従来の技術に比べて著しい封止効果の改善があっ
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
り室内での172nmの真空紫外光の照射で、非常に緻
密なシリカ膜をPLC光送受信モジュール上に保護膜と
して簡便に安価な装置を用いて作製出来るから、長期に
渡って過酷な条件で高い耐湿熱信頼性を該PLC光送受
信モジュールに持たせることが出来る。さらに、この様
な緻密なシリカ膜を安価に手早く作製できるため、工業
的生産法になりうる利点がある。また、原料として用い
るテトラアルコキシシランの価格は、非常に安価であ
り、該光モジュールのトータルコストに対する割合は問
題にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】PLCプラットフォームを用いた光送受信モジ
ュールの一構成であるMZ(マッハツェンダ)形の概略
図である。
【図2】PLCプラットフォームを用いた光送受信モジ
ュールの一構成であるフィルタ反射形のの概略図であ
る。
【図3】Si基板上に作製したマッハツェンダ(MZ)
干渉計形光スイッチPLCの一構成の概略図である。
【符号の説明】
1 スポットサイズ変換付きレーザダイオード(LD) 2 導波路形フォトダイオード(PD) 3 平面光導波路(PLC) 4 マッハツェンダ(MZ)回路 5 シリコン(Si)テラス(プラットフォーム) 6 シリコン基板 7 斜め端面(反射防止回路) 8 波長1.55μm光 9 波長1.3/1.55μm光 10 平面光導波路(PLC) 11 スポットサイズ変換付きレーザダイオード(L
D) 12 導波路形フォトダイオード(PD) 13 波長1.3/1.55μm周波数多重(WDM)
フィルタ 14 Y−分岐回路 15 シリコン(Si)テラス(プラットフォーム) 16 斜め端面(反射防止回路) 17 波長1.3/1.55μm光 18 波長1.55μm光 19 LiNbO3 位相シフター 20 電極 21 Siテラス 22 方向性結合器 23 Si基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PLC(Planar Lightwave Circuit)プ
    ラットフォームを用いたハイブリッド光モジュールにお
    いて、 上記モジュール表面に真空紫外光を照射し、テトラアル
    コキシシラン溶液を塗布し、ひき続き空気中で172n
    m以下の真空紫外光を照射し、該PLCプラットフォー
    ムを用いたモジュール表面にシリカ保護膜を均一に形成
    してなることを特徴とするPLC光送受信モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記真空紫外用光源として誘電体バリヤエキシマランプ
    のキセノンエキシマランプを用いることを特徴とするP
    LC光送受信モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 上記シリカ保護膜を形成する原料が、テトラエトキシシ
    ラン、テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラ
    ンを用いることを特徴とするPLC光送受信モジュー
    ル。
  4. 【請求項4】 マッハツェンダ干渉計形光スイッチ、導
    波路形光アイソレータ、光半導体増幅器搭載ゲートモジ
    ュールなどのPLCプラットフォームや、反射型WDM
    光送受信モジュール等のPLCプラットフォームを用い
    たハイブリッド光モジュールの表面を保護するシリカ保
    護膜の製造方法であって、 上記PLCプラットフォームや該モジュール表面に真空
    紫外光を照射してから、テトラアルコキシシラン溶液を
    塗布し、ひき続き空気中で172nm以下の真空紫外光
    を照射することによって、緻密なシリカ保護膜を形成す
    ることを特徴とするPLC光送受信モジュール用シリカ
    保護膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の方法によって製造してなり、
    ハイブリッド光モジュールの表面を保護することを特徴
    とするハイブリッド光モジュール用シリカ保護膜。
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