JPH1029075A - 酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔 - Google Patents

酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔

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JPH1029075A
JPH1029075A JP8183603A JP18360396A JPH1029075A JP H1029075 A JPH1029075 A JP H1029075A JP 8183603 A JP8183603 A JP 8183603A JP 18360396 A JP18360396 A JP 18360396A JP H1029075 A JPH1029075 A JP H1029075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種の合金あるいはFe基材料を
接合対象として、大気中で短時間に、均質な組織を有し
十分な接合強度を有する接合部を確保できる、酸化雰囲
気中で接合可能なNiベースの液相拡散接合用合金箔を
提供する。 【解決手段】 拡散元素として、原子%で、BまたはP
を1.0〜20.0%あるいはBとPをそれぞれ1.0
〜20.0%を含有し、Si:0.5〜15%未満また
は0.5〜10.0%未満、V:0.1〜20.0%を
必須成分とし、残部は実質的にNiおよび不可避の不純
物からなる組成を有し、厚さが3〜100μmであるN
iベースの液相拡散接合用合金箔。必要に応じてCr,
MnまたはMo,Coの一種または二種以上、または/
およびW,Nb,Tiの一種または二種以上を選択的に
適量含有させる。組織の結晶構造が実質的に非晶質のも
のがより有効。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚鋼板、鋼管、棒
鋼(鋼線、鉄筋を含む)等のFe基材料を接合対象とし
て、酸化雰囲気中での液相拡散接合を可能とし、接合強
度に優れた接合部を短時間で得ることができるNiベー
スの液相拡散接合用合金箔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液相拡散接合は、接合しようとする材料
の間に箔、粉末、あるいはメッキ等の形態で被接合材よ
りも融点の低い共晶組成を有する合金を介在させて加圧
し、挿入合金(以下「インサートメタル」と称する)の
液相線直上の温度に接合部を加熱することによって溶
融、等温凝固させる接合法であり、固相接合法の1種と
考えられている。この液相拡散接合は、比較的低い加圧
力で接合できることから、従来、接合による残留応力
や、変形を極力避ける必要のある接合に用いられ、主と
して同時に溶接の困難な高合金鋼、耐熱鋼あるいはこれ
らと炭素鋼との接合に適用されている。
【0003】液相拡散接合は、合金組成として0.50
%以上のCrを含有する被接合材料の接合に適用されて
いる場合が多い。このCr含有材料は緻密な酸化Cr
(多くの場合Cr2 3 )皮膜を表面に形成するため
に、耐酸化性、耐食性が優れているのが特徴である。し
たがって、接合時の加熱によっても当然ながら接合面に
酸化皮膜が形成されることとなり、溶融したインサート
メタルの濡れが阻害され、接合に必要な原子の拡散が著
しく妨げられ、良好な接合部を得ることは困難であっ
た。
【0004】そのため、従来、特開昭53−81458
号公報、特開昭62−34685号公報、更に特開昭6
2−227595号公報に見られるように、何れも液相
拡散接合の際、雰囲気を真空、不活性、もしくは還元性
に保たねばならず、接合コストの著しい上昇を招いてい
た。
【0005】本出願人は、ステンレス鋼、高ニッケル基
合金、耐熱合金鋼あるいはこれらの合金鋼を接合対象と
して液相拡散接合を適用する場合において、大気中で酸
化被膜が被接合材表面に生成していても液相拡散接合が
可能で、接合コストを低減しながら良好な接合部を短時
間に得られる液相拡散接合を提供するために種々研究を
重ねた結果、拡散元素としてPまたはBあるいはPとB
を含有し、Vを0.1〜20.0原子%含有し、Siを
増量したインサートメタルを用いれば、大気中など酸化
雰囲気中でも液相拡散接合が可能であることを見い出し
た。
【0006】すなわち、Vはインサートメタルの融点を
上昇させる元素ではあるが、他の元素(本発明において
は専らSi)を適当に調整することで接合性の極めて優
れたインサートメタルを得ることができることを見い出
し、先に特開平2−151377号公報、特開平2−1
51378号公報、特開平2−185940号公報、特
開平7−268521号公報、特開平7−276066
号公報等に開示されるような、主としてステンレス鋼、
高ニッケル基合金、耐熱合金鋼あるいはこれらの合金鋼
と炭素鋼の液相拡散接合に用いられる、拡散元素として
PまたはBあるいはPとBを含有し、V,Siを含有す
るNiベースの酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合
用合金箔を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の発明
は、何れもSiを大量に含有し、インサートメタルの融
点を下げる意味合いからは、接合性の高い優れた箔では
あるものの、箔の鋳造性あるいは被接合材料に比較的高
い靭性を要求される場合には、接合合金箔としては不適
当な場合がある。
【0008】すなわち、箔の弾性が低下し、極めて脆く
なる場合あるいは、液相拡散接合後にSiが母材部に拡
散する結果、不必要に硬度が上昇し、いわゆる溶接熱影
響部の靭性が著しく低下する場合がある。
【0009】本発明は、各種の合金、炭素鋼による厚鋼
板、鋼管、棒鋼(鋼線、鉄筋を含む)等の鋼材で代表さ
れるFe基材料を接合対象としても、酸化雰囲気で短時
間に、均質な組織を有し十分な接合強度を有する接合部
を確保できる、酸化雰囲気中で接合可能なNiベースの
液相拡散接合用合金箔を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、Niをベース
とし、B,Si,VまたはP,Si,VまたはP,B,
Si,Vを必須成分として含有する、酸化雰囲気中で接
合可能なNiベースの液相拡散接合用合金箔であり、第
一の発明は、原子%で、B :1.0〜20.0%、S
i:0.5〜15.0%未満、V :0.1〜20.0
%を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物
からなる組成を有し、厚さが3〜100μmであること
を特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用
合金箔。
【0011】第二の発明は、原子%で、B :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、Cr:0.1〜20.0
%、Mn:0.1〜10.0%、Co:0.1〜15.
0%の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にN
iおよび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3
〜100μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接
合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0012】第三の発明は、原子%で、B :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、W :0.1〜10.0
%、Nb:0.1〜10.0%、Ti:0.1〜10.
0%の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にN
iおよび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3
〜100μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接
合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0013】第四の発明は、原子%で、B :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、Cr:0.1〜20.0
%、Mn:0.1〜10.0%、Co:0.1〜15.
0%の一種または二種以上を含有し、さらにW :0.
1〜10.0%、Nb:0.1〜10.0%、Ti:
0.1〜10.0%の一種または二種以上を含有し、残
部は実質的にNiおよび不可避の不純物からなる組成を
有し、厚さが3〜100μmであることを特徴とする酸
化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0014】第五の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、残部は実質的にNiおよ
び不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜10
0μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可能
な液相拡散接合用合金箔。
【0015】第六の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、Cr:0.1〜20.0
%、Mo:0.1〜15.0%、Co:0.1〜15.
0%の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にN
iおよび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3
〜100μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接
合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0016】第七の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、W :0.1〜10.0
%、Nb:0.1〜10.0%、Ti:0.1〜10.
0%の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にN
iおよび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3
〜100μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接
合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0017】第八の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、Si:0.5〜15.0%未満、V :
0.1〜20.0%を含有し、Cr:0.1〜20.0
%、Mo:0.1〜15.0%、Co:0.1〜15.
0%の一種または二種以上を含有し、さらにW :0.
1〜10.0%、Nb:0.1〜10.0%、Ti:
0.1〜10.0%の一種または二種以上を含有し、残
部は実質的にNiおよび不可避の不純物からなる組成を
有し、厚さが3〜100μmであることを特徴とする酸
化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0018】第九の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、B :1.0〜20.0%、Si:0.5
〜10.0%未満、V :0.1〜20.0%を含有
し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物からなる
組成を有し、厚さが3〜100μmであることを特徴と
する酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔。
【0019】第十の発明は、原子%で、P :1.0〜
20.0%、B :1.0〜20.0%、Si:0.5
〜10.0%未満、V :0.1〜20.0%を含有
し、Cr:0.1〜20.0%、Mn:0.1〜10.
0%、Co:0.1〜15.0%の一種または二種以上
を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物か
らなる組成を有し、厚さが3〜100μmであることを
特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合
金箔。
【0020】第十一の発明は、原子%で、P :1.0
〜20.0%、B :1.0〜20.0%、Si:0.
5〜10.0%未満、V :0.1〜20.0%を含有
し、W :0.1〜10.0%、Nb:0.1〜10.
0%、Ti:0.1〜10.0%の一種または二種以上
を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物か
らなる組成を有し、厚さが3〜100μmであることを
特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合
金箔。
【0021】第十二の発明は、原子%で、P :1.0
〜20.0%、B :1.0〜20.0%、Si:0.
5〜10.0%未満、V :0.1〜20.0%を含有
し、Cr:0.1〜20.0%、Mn:0.1〜10.
0%、Co:0.1〜15.0%の一種または二種以上
を含有し、さらにW :0.1〜10.0%、Nb:
0.1〜10.0%、Ti:0.1〜10.0%の一種
または二種以上を含有し、残部は実質的にNiおよび不
可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜100μ
mであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液
相拡散接合用合金箔。
【0022】第十三の発明は、第一の発明〜第十二の発
明の何れかにおいて、組織の結晶構造が実質的に非晶質
であることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相
拡散接合用合金箔である。
【0023】なお、本発明において、「Fe基材料」と
は、Feを原子%で50%以上含有している各種の炭素
鋼による鋼材を意味している。「実質的に非晶質」と
は、組織の結晶構造の50%以上が非晶質になっている
ものを意味している。「液相拡散接合」とは、拡散ろう
付けを含むものであり、接合しようとする材料の間に
箔、粉末、あるいはメッキ等の形態で被接合材よりも融
点の低い共晶組成を有する合金を介在させて加圧し、挿
入合金(以下インサートメタルと称する)の液相線直上
の温度に接合部を加熱することによって溶融、等温凝固
させる接合法であるが、溶融とは完全溶融の場合のみで
はなく、50%以上の溶融を含んでいる。
【0024】「酸化雰囲気」とは、接合雰囲気中に体積
%で0.1%以上の酸素ガスを含有し、酸素分圧が10
-3atm 以上、すなわち還元性のガス、例えばH2 ,H2
S,水蒸気その他を含有している場合でも酸化力が酸素
濃度相当で0.1%以上である雰囲気を意味している。
また「融点」とは、2元以上の合金においては、その状
態図上での固相線を、特に断わらない限りにおいて意味
するものとする。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、上記の特開平2−15
1377号公報、特開平2−151378号公報、特開
平2−185940号公報、特開平7−268521号
公報、特開平7−276066号公報等に開示されるよ
うな、NiベースのP,Si,VまたはB,Si,Vま
たはP,B,Si,Vを含有する液相拡散接合用合金箔
で得られる効果に着目し、Fe基材料を接合対象として
も組織不均一などの問題を生じない、液相拡散接合用合
金箔について種々検討を重ね、Si濃度を15%未満、
または10%未満で必要な量を含有させ、他の成分、特
にP,Bを適当に制限することで、弾性のある箔を得、
かつ母材に影響を与えない新しい合金箔組成である本発
明に至った。
【0026】本合金箔はNi基ではあるが、Si濃度が
低いため、鉄基材料の接合にも適用可能であり、フェラ
イト−オーステナイトの異材接合にはなるものの、溶接
熱影響部特性に優れた接合部を得ることが可能となる。
【0027】(1)本発明の第一の発明〜第四の発明お
よび第十三の発明では、拡散元素で低融点化に寄与する
B、低融点化に寄与するSi、酸化被膜の影響を軽微に
するVを必須成分として含有する、酸化雰囲気中で接合
可能なNiベースの液相拡散接合用合金箔であり、これ
らの成分に主として接合部の耐食性を高めるCr,M
n,Coの一種または二種以上を、あるいは主として接
合部強度を高めるW,Nb,Tiの一種または二種以上
を選択的に含有させ、さらに接合部の耐食性を高めるC
r,Mn,Coの一種または二種以上と、主として接合
部強度を高めるW,Nb,Tiの一種または二種以上を
同時に含有させるものである。
【0028】上記の拡散元素および選択成分は、接合対
象の成分組成、接合部に求められる特性等に応じて組み
合わせ、適量含有させる。拡散原子としてはBとPが知
られているが、ここでは、Pを用いた場合に比べ、接合
温度が1050〜1300℃と高くなるが、拡散係数が
大きく接合時間を大幅に短縮して接合強度を大幅に高め
られるBを拡散元素とした。したがって、この発明の液
相拡散接合用合金箔は、主としてこの温度領域で熱影響
部の靭性低下がない被接合材を接合対象とする場合に用
いられる。
【0029】(2)第五の発明〜第八の発明および第十
三の発明では、拡散元素で低融点化に寄与するP、低融
点化に寄与するSi、酸化被膜の影響を軽微にするVを
必須成分として含有する、酸化雰囲気中で接合可能なN
iベースの液相拡散接合用合金箔であり、これらの成分
に主として接合部の耐食性を高めるCr,Mo,Coの
一種または二種以上を、あるいは主として接合部強度を
高めるW,Nb,Tiの一種または二種以上を選択的に
含有させ、さらに接合部の耐食性を高めるCr,Mn,
Coの一種または二種以上と、主として接合部強度を高
めるW,Nb,Tiの一種または二種以上を同時に含有
させるものである。
【0030】上記の拡散元素および選択成分は、接合対
象の成分組成、接合部に求められる特性等に応じて組み
合わせ、適量含有させる。拡散原子としてはBとPが知
られているが、ここでは、Bを用いた場合に比べ、拡散
係数が小さいため、接合時間は長くなるが、接合温度を
950〜1050℃と低くでき、熱原単位が下げられる
Pを拡散元素とした。したがって、この発明の液相拡散
接合用合金箔は、主として1050℃以上の高温度領域
で接合した場合、熱影響部の結晶粒が粗大化して靭性低
下を生じる懸念のある、例えばMoを含有するFe基材
料を接合対象とする場合に用いられる。
【0031】(3)第九の発明〜第十二の発明および第
十三の発明では、拡散元素で低融点化に寄与するBと
P、低融点化に寄与するSi、酸化被膜の影響を軽微に
するVを必須成分として含有する、酸化雰囲気中で接合
可能なNiベースの液相拡散接合用合金箔であり、これ
らの成分に主として接合部の耐食性を高めるCr,M
n,Coの一種または二種以上を、あるいは主として接
合部強度を高めるW,Nb,Tiの一種または二種以上
を選択的に含有させ、さらに接合部の耐食性を高めるC
r,Mn,Coの一種または二種以上と、主として接合
部強度を高めるW,Nb,Tiの一種または二種以上を
同時に含有させるものである。
【0032】上記の拡散元素および選択成分は、接合対
象の成分組成、接合部に求められる特性等に応じて組み
合わせ、適量含有させる。拡散原子としてはBとPが知
られているが、ここでは、Bと併せてPを用いるため、
Pの補完作用により、1050℃以上の高温度領域で熱
影響部の結晶粒が粗大化して靭性低下を生じる懸念のあ
る、例えばMoを含有するFe基材料を接合対象とする
場合に用いても問題はなく、P単独の場合より接合時間
を短縮することができる。したがって、この発明の液相
拡散接合用合金箔は、接合対象を拡大して適用すること
ができる。
【0033】以下に本発明で含有させる各成分につい
て、含有させる目的と含有量について説明する。 (1)Niベース(Niを原子%で50%以上含有する
もの)とする。Niは酸化し難く、比較的融点が低いこ
とから、接合材として好適である。
【0034】(2)Bは1.0〜20.0%とする。B
は液相拡散接合を達成するために必要な等温凝固を実現
するための拡散原子として、あるいは融点を被接合材よ
りも低くするために必要な元素であり、それぞれの目的
のためには1.0%以上含有させることが必要である
が、本発明者らは詳細な研究によって20.0%を超え
ると、被接合材がMo,Crを含有する場合には接合部
近傍のMo,Cr含有側に粗大硼化物が生成し、接合部
強度が低下するので、1.0〜20.0%とした。
【0035】(3)Pは1.0〜20.0%とする。P
は液相拡散接合を達成するために必要な等温凝固を実現
するための拡散原子として、あるいは融点を被接合材よ
りも低くするために必要な元素であり、それぞれの目的
のためには1.0%以上含有させることが必要である
が、本発明者らは詳細な研究によって20.0%を超え
ると、被接合材側結晶粒径に5μm以上の粗大な金属化
合物が生成し、接合部強度が低下するので、1.0〜2
0.0%とした。
【0036】(4)Siは0.5〜15.0%未満とす
る。Siは、融点を降下させための有効元素であり、V
を多く含有することにより融点が比較的高くなって接合
時間が長くなることを防止する。0.5%未満ではその
効果は軽微である。15.0%以上では、酸化雰囲気中
での液相拡散接合の際にインサートメタル中にSiを含
む粗大な酸化物を生成し、接合部強度および靱性を劣化
させる。ただし、BとPを上記の範囲で複合して含有さ
せる場合には、上限を10%未満とすることが好まし
い。Si量を10%以上含有させた場合には、ガラス化
が促進する結果、鋳造性が損なわれて厚みが不均質にな
り接合部の破断強度が低下する。
【0037】(5)Vは、0.1〜20.0%する。V
は、被接合材表面の酸化被膜物、例えばFe基材料を接
合対象とする場合ではFe2 3 を、低融点複合酸化物
2 5 −Fe2 3 (融点約800℃)とする。した
がって、接合温度(900〜1200℃)では溶融し、
液相中では表面張力の差によって球状化することによ
り、被接合材料と溶融インサートメタルとの濡れを良く
する。
【0038】拡散原子BまたはPは、このため表面酸化
皮膜の影響をほとんど受けることなく、球状化酸化物の
間を自由に拡散し、酸化雰囲気中における液相拡散接合
を実現させる極めて重要な元素である。0.1%未満で
は酸化皮膜を溶融させるに不十分であるために効果がな
く、20.0%を超えるとインサートメタルの融点が1
300℃を超えてしまい液相拡散接合が実質的に不可能
となる。
【0039】(6)Crは0.1〜20.0%とする。
Crは、主として耐食性、耐酸化性を高めるためのもの
である。0.1%未満では効果が不十分であり、20.
0%を超えると合金箔の融点が著しく上昇してしまい、
製造性を悪化させ、液相拡散接合温度を実用的な範囲を
逸脱した極めて高い温度(1300℃以上)に高めてし
まう。
【0040】(7)Mnは0.1〜10.0%とする。
MnはNiに固溶して強度を上昇させる効果がある。
0.1%未満ではその効果が不十分であり、10.0%
超えると、靭性を損ない接合部強度の低下の原因にな
る。このMnは主として拡散元素としてBを用いる場合
に有効である。
【0041】(8)Moは0.1〜15.0%とする。
Moは、Crと同様に耐食性を向上させるのに不可欠で
あり、特に耐応力腐食割れ特性向上に効果があり、また
高温では固溶強化によって接合部のクリープ強度を向上
させる。0.1%未満では効果が十分ではなく、15.
0%を超えると粗大な金属化合物を生成し、靭性を損な
い接合部強度の低下の原因になる。なお、拡散元素とし
てBを用いた場合には、高融点硼化物を粒界に析出させ
るため靭性を損ない接合部強度の低下の原因になるの
で、拡散元素としてBを用いる場合に用いるのは好まし
くない。
【0042】(9)Coは0.1〜15.0%とする。
Coは、主として耐食性、耐酸化性を高め、強度を付与
するために含有させる。0.1%未満ではその効果が不
十分であり、15.0%を超えるとインサートメタル中
に粗大な金属間化合物が生成して接合部靭性を阻害す
る。
【0043】(10)W,Nb,Tiはそれぞれ0.1〜
10.0%とする。Wは、接合部の強度を高めるための
ものである。0.10%未満では効果がなく、10.0
%超では樹枝状晶間偏析に起因する粗大Laves相析
出によって材料の高温強度がかえって低下する。Nb
は、炭化物、窒化物あるいは炭窒化物として基材中に分
散する場合、靭性向上に効果がある。0.1%未満では
効果不十分であり、10.0%を超えると粗大な金属間
化合物が生成して接合部靭性を著しく阻害する場合があ
る。Tiは、接合部の強度を高めるためのものであり、
炭化物、窒化物として均一分散させると靭性を高める。
0.1%未満では効果不十分であり、10.0%を超え
ると粗大な金属間化合物が生成して接合部靭性を著しく
阻害する場合がある。
【0044】以上の成分組成からなる本発明の液相拡散
接合用合金箔は、良好な接合部を得るために、液相拡散
接合時に均一に溶融する必要がある。不均一な組成で、
合金成分の偏析がある場合には、インサートメタルの融
点が接合部の位置によって異なることになり、接合界面
が均質とならず、良好な接合部が得られないことにな
る。実際には不均一な組成で、合金成分の偏析があると
いうことを考慮すると、結晶構造を非晶質にすることが
好ましい。結晶質でも均一な組成のものが容易に得られ
る場合には、結晶構造は非晶質であることは不可欠では
ない。
【0045】本発明の液相拡散接合用合金箔は、インサ
ートメタルとして種々の形状で提供することが可能であ
る。第一の発明〜第十二の発明の何れかの成分を有する
合金は、例えば液体急冷法によって、容易に非晶質の合
金箔として製造することができる。ここで採用される基
本的製造方法としては、合金の溶湯をノズルを介して冷
却基板状に噴出し、熱的接触によって冷却凝固させる液
体急冷法のうち、冷却基板として一個の冷却ロールを用
いる、簡易な単ロール法が適している。他に、ドラムの
内壁を使う遠心急冷法やエンドレスタイプのベルトを使
用する方法や、これらの改良型、例えば補助ロールや、
ロール表面温度制御装置を付属させた方法、あるいは減
圧下ないし、真空中または不活性ガス中での鋳造もそれ
に含まれる。また、一対のロール間に溶湯を注入して急
冷凝固させる双ロール法も適用できる。また、合金を、
真空溶解して鋳造し、得られた鋳片を通常の方法で圧
延、焼鈍して、合金箔の形態で提供することも可能であ
る。
【0046】上記のようにして得られる合金箔の厚み
は、薄いほど接合部近傍における機械的特性の変化が少
なく、接合に要する時間も短かくできるので、液相拡散
接合に有利であるが、3μm未満の場合には合金箔中の
Vの絶対量が被接合材表面の酸化皮膜を無害化するに不
十分となり、100μm以上では液相拡散接合終了まで
に要する時間が10時間以上となってしまい、実用的で
ないことから合金箔は3〜100μmの厚みとすること
が好ましい。本発明は、液相拡散接合用の合金箔に関す
るものであるが、大気中で接合が可能であることから、
拡散ろう付けの接合法に応用しても有用である。
【0047】
【実施例】本発明の液相拡散接合用合金を用い、Fe基
材料(炭素鋼)を被接合材とする液相拡散接合を実施し
た。実施条件と実施結果を、比較例の場合とともに表、
図を用いて以下に説明する。
【0048】本発明の第一の発明乃至第四の発明の何れ
かの成分組成(原子%)を有する、合金約100gを、
単ロール法(冷却ロール:Cu合金製300mm径)にて
急冷して、板幅2〜215mm、板厚3〜100μmの実
質的に非晶質の結晶構造を有する合金箔とした。この際
の冷却ロールの周速は5.0〜15.0m/sの間に保
持した。
【0049】この実施例での本発明合金箔の成分組成
(原子%)は表1に示す通り、何れもNiをベースとし
ており、表1中の各成分の和と100%との差がNiと
不可避の不純物の合計濃度を意味する。本発明合金箔に
対する比較合金箔の成分組成(原子%)は表2に示し
た。本発明合金箔と同様、何れもNiベースとしてお
り、表2中の各成分の和と100%との差がNiと不可
避の不純物の合計濃度を意味する。表2の比較合金箔は
表1の本発明合金箔の場合と全く同様にして製造したも
のである。
【0050】表1、表5、表7に示される、本発明の第
一の発明〜第十二の発明および第十三の発明を満足する
合金箔(以下「本発明インサートメタル」という)、表
2、表6、表8に示される比較合金箔(従来型インサー
トメタルを含み、以下「比較インサートメタル」とい
う)を用いて液相拡散接合を実施した。この実施に際し
ては、本発明インサートメタルは3〜100μm×20
mm径、比較インサートメタルは7.67〜234.10
μm厚×20mm径の円盤状とし、図1に示すごとく被接
合材であるFe基材料(SKT400)からなる丸鋼
(径20mm)と丸鋼(径20mm)間に挟み込んだ。図1
において1は被接合材(丸鋼)、2は液相拡散接合用合
金(インサートメタル)である。
【0051】液相拡散接合雰囲気は大気とし、接合温度
を各合金箔の融点直上〜融点+50℃の範囲とし、大型
加熱炉を用いて目標温度を実質的に950〜1300℃
に設定して液相拡散接合を実施した。この際、被接合材
2とインサートメタル3を、両者の密着性を良好にする
ため、2メガパスカル(MPa)の加圧力で加圧した。
接合時間は全て10分とし、被接合材の強度、耐食性、
靱性を確保するために接合後の熱処理を焼き鈍し、焼き
入れ+焼き鈍し、焼き鈍し+焼き戻し、焼き入れ+焼き
鈍し+焼き戻しを適宜単独で、あるいは組み合わせて施
した。これら熱処理の間に被接合材どうしの元素の相互
拡散が進行し、接合部の均質化が進んだが本発明インサ
ートメタル中の析出物の生成、増加、成長は殆ど見られ
なかった。
【0052】次にJISA2号サブサイズ丸鋼引張試験
装置により接合部の健全性を調査したが、本発明インサ
ートメタルの全ての試験片で非接合面積率は0%であっ
た。更に図2に示す要領で丸鋼の軸方向から、図3のよ
うなJISA2号引張試験片を切り出し、引張試験機を
用いて常温で接合部破断相対強度を調査した。接合部の
破断強度は、被接合材の材質、板厚、および使用環境条
件等で決定されるが、本実施例においては実用上の制限
から400MPaを最低必要強度として仮に設定し、こ
の値以上の破断強度が得られた場合に十分な接合が実現
したと判断した。実験結果は表1〜表8、図4〜図13
に示した。
【0053】(実施例1)Bを拡散元素とし、Si,V
を必須成分として含有させた第一の発明〜第四の発明お
よび第十三の発明の拡散接合用合金箔について、実施例
を表1、表2、表3、表4、図4〜図9に基づいて説明
する。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】表1に示すように、第一の発明〜第四の発
明および第十三の発明の拡散接合用合金箔を接合材とす
る液相拡散接合によって得られた接合部(本発明例)N
o.1〜199では、目標レベルの400MPa以上の
極めて良好な接合強度を示した。
【0066】これに対して、本発明を満足しない組成ま
たは厚みの比較合金箔を接合材とする液相拡散接合によ
って得られた接合部(比較例)No.200〜212で
は、表2に示すように、すべて目標レベルの400MP
a以下の接合強度を示し、全く満足できるものではなか
った。
【0067】すなわち、比較例のNo.200はB含有量
が不足したために融点が1300℃を超え、結果として
破断強度が著しく低くなった例、No.201はB含有量
が高く、接合部近傍の被接合合金側に粗大な硼化物が多
数生成して接合部破断強度が低下した例である。
【0068】No.202はSi量が不足して融点が13
00℃以上になり、結果として接合部破断強度が著しく
低くなった例、No.203はSi量が過多となって接合
時に粗大なSiO2 系酸化物がインサートメタル中に生
成して接合部破断強度が低下した例である。
【0069】No.204はV量が不足して被接合材合金
表面に生成した酸化皮膜が十分に無害化されず接合部破
断強度が低くなった例、No.205はV量が過多となっ
て融点が極めて高くなり、液相拡散接合が十分に行われ
ず接合部破断強度が低くなった例である。
【0070】No.206はCrを多量に含有しているた
め、融点が著しく高くなって、液相拡散接合が十分に行
われず接合部破断強度が低くなった例、No.207はM
n量が過多となって靭性を損ない接合部強度が低くなっ
た例である。
【0071】No.208はCo量が過多となり、粗大な
金属間化合物が生成して靭性が低下し、接合部破断強度
が低くなった例、No.209はW量が過多となり、粗大
な金属間化合物が生成して靭性が低下し、接合部破断強
度が低くなった例、No.210はNb量が過多となり、
硼化物の過剰生成による粒界偏析を生じて脆化し接合部
破断強度が低くなった例である。
【0072】No.211はTi量が過多となり、粗大な
金属間化合物の過剰生成により粗大な金属間化合物が生
成して靭性が低下し、接合部破断強度が低くなった例、
No.212は合金箔厚みが厚過ぎて接合部破断強度が低
くなった例である。
【0073】上記のように、本発明の要件を部分的に満
足するが、本発明の要件のすべては満足していない比較
インサートメタルを用いた液相拡散接合によっては、目
標の接合部破断強度400MPaを実現することができ
なかった。
【0074】図4〜図8は、Bを拡散元素とする第一の
発明〜第四の発明の拡散接合用合金箔で規定する成分
(原子%)および厚み、接合時間と接合部破断強度(M
Pa)との関係で効果を確認するためのものである。図
4は、接合部破断強度に与えるインサートメタル中のV
の濃度の影響を表している。V濃度が原子%で0.1%
未満の場合には被接合材合金表面の酸化皮膜を十分に無
害化できないために、接合部破断強度が低いが、原子%
で0.1〜20.0%の範囲では接合部破断強度が母材
(被接合材)並みあるいは母材以上となっており、Vが
効果的に作用して酸化皮膜を無害化している。しかしV
が原子%で20.0%を超えるとインサートメタルの融
点が上昇するために接合時間が不足して接合部破断強度
が低下する。
【0075】図5は同様にSiと接合部破断強度の関係
を示した図である。Siが0.5%未満および15.0
%超の場合では接合部破断強度が低く、0.5〜15.
0%の場合には高い接合部破断強度を得られる。
【0076】図6はインサートメタル中のB濃度と接合
部破断強度の関係を示した図である。Bが1.0%未満
の場合にはインサートメタルの融点が高いために、2
0.0%超の場合には接合界面近傍に生成する硼化物の
ために接合部破断強度が低下する。1.0〜20.0%
未満のBの場合には高い接合部引張強度が得られる。図
7はインサートメタルの厚みと接合破断強度との関係を
示した図である。厚みが100μm超の箔では、接合強
度が不十分であることが明らかである。
【0077】図8は、拡散元素としてBを用いた場合の
接合部破断強度(MPa)と接合時間の関係を実験で求
め、その結果を拡散元素としてPを用いた場合と比較し
て示したものである。この実験の条件は、表3、表4に
示した。図8、表3、表4から、Bを拡散元素とした本
発明では、Pを拡散元素とした場合より接合温度は高い
が、より短時間で目標の接合部破断強度400(MP
a)を実現できる。
【0078】なお、図9は、液相拡散接合後の試験温度
0℃での母材熱影響部の靭性を表した図であり、950
℃の温度で接合できるPを拡散元素とする場合に比較す
ると、若干靭性は下回るが、1050℃以上の温度で接
合しても評価標準値(50Pa)以上と、問題のない結
果が得られることを示している。
【0079】(実施例2)Pを拡散元素とし、Si,V
を必須成分として含有させた第五の発明〜第八の発明お
よび第十三の発明の拡散接合用合金箔について、実施例
を表5、表6、図10、図11に基づいて説明する。
【0080】
【表12】
【0081】
【表13】
【0082】
【表14】
【0083】
【表15】
【0084】
【表16】
【0085】
【表17】
【0086】
【表18】
【0087】
【表19】
【0088】
【表20】
【0089】表5に示すように、第五の発明〜第八の発
明および第十三の発明の拡散接合用合金箔を接合材とす
る液相拡散接合によって得られた接合部(本発明例)N
o.1〜199では、目標レベルの400MPa以上の
極めて良好な接合部破断強度を示した。
【0090】これに対して、本発明を満足しない組成ま
たは厚みの比較合金箔を接合材とする液相拡散接合によ
って得られた接合部(比較例)No.200〜212で
は、表6に示すように、すべて目標レベルの400MP
a以下の接合強度を示し、全く満足できるものではなか
った。
【0091】すなわち、比較例No.200はP含有量が
不足したために融点が1300℃を超え、結果として破
断強度が著しく低くなった例、No.201はP含有量が
高く、接合部近傍の被接合合金側に粗大な燐化物が多数
生成して接合部破断強度が低下した例である。
【0092】No.202はSi量が不足して融点が13
00℃以上になり、結果として接合部破断強度が著しく
低くなった例、No.203はSi量が過多となって接合
時に粗大なSiO2 系酸化物がインサートメタル中に生
成して接合部破断強度が低下した例である。
【0093】No.204はV量が不足して被接合材合金
表面に生成した酸化皮膜が十分に無害化されず接合部破
断強度が低くなった例、No.205はV量が過多となっ
て融点が極めて高くなり、液相拡散接合が十分に行われ
ず接合部破断強度が低くなった例である。
【0094】No.206はCrを多量に含有しているた
め、融点が著しく高くなって、液相拡散接合が十分に行
われず接合部破断強度が低くなった例、No.207はM
o量が過多となって靭性を損ない接合部強度が低くなっ
た例である。
【0095】No.208はCo量が過多となり、粗大な
金属間化合物が生成して靭性が低下し、接合部破断強度
が低くなった例、No.209はW量が過多となり、粗大
な金属間化合物が生成して靭性が低下し、接合部破断強
度が低くなった例、No.210はNb量が過多となり、
硼化物の過剰生成による粒界偏析を生じて脆化し接合部
破断強度が低くなった例である。
【0096】No.211はTi量が過多となり、粗大な
金属間化合物の過剰生成により粗大な金属間化合物が生
成して靭性が低下し、接合部破断強度が低くなった例、
No.212は合金箔厚みが厚過ぎて接合部破断強度が低
くなった例である。
【0097】上記のように、本発明の要件を部分的に満
足するが、本発明の要件のすべては満足していない比較
インサートメタルを用いた液相拡散接合によっては、目
標の接合部破断強度400MPaを実現することができ
なかった。
【0098】図10は、第五の発明〜第八の発明の拡散
接合用合金箔で規定するインサートメタル中のP濃度と
接合部破断強度(MPa)との関係を確認するためのも
のであり、Pが1.0%未満の場合にはインサートメタ
ルの融点が高いために、20.0%超の場合には接合界
面近傍に生成する燐化物のために接合部破断強度が低下
する。1.0〜20.0%のPの場合には高い接合部破
断強度が得られることを示している。
【0099】また、図11は、Pを拡散元素とする本発
明インサートメタルを用いた場合とBを拡散元素とする
本発明インサートメタルを用いた場合の、試験温度0℃
での母材熱影響部の靭性(J)を比較して示したもので
あり、Pを拡散元素とした場合には、950℃の温度で
接合できるため、母材熱影響部の結晶粒の粗大化を十分
に抑えられるので、高い靭性のものが得られることを示
している。
【0100】なお、接合部破断強度とインサートメタル
中のVの濃度との関係は前記図4、Siと接合部破断強
度の関係は前記図5、インサートメタルの厚みと接合破
断強度との関係は前記図7と実質差異がないので図示を
省略する。また、拡散元素としてBを用いた本発明イン
サートメタルとの比較での接合部破断強度(MPa)と
接合時間の関係については、前記図8、表3、表4と略
同様であるので、図示および表示を省略する。
【0101】(実施例3)PとBを拡散元素とし、S
i,Vを必須成分として含有させた第九の発明〜第十二
の発明および第十三の発明の拡散接合用合金箔について
実施例を表7、表8、図12、図13、図14に基づい
て説明する。
【0102】
【表21】
【0103】
【表22】
【0104】
【表23】
【0105】
【表24】
【0106】
【表25】
【0107】
【表26】
【0108】
【表27】
【0109】
【表28】
【0110】
【表29】
【0111】表7に示すように、第九の発明〜第十二の
発明および第十三の発明を接合材とする液相拡散接合に
よって得られた接合部(本発明例)No.1〜199で
は、目標レベルの400MPa以上の極めて良好な接合
強度を示した。
【0112】これに対して、本発明を満足しない比較合
金箔を接合材とする液相拡散接合によって得られた接合
部(比較例)No.200〜212では、表6に示すよう
に、すべて目標レベルの400MPa以下の接合強度を
示し、全く満足できるものではなかった。
【0113】すなわち、比較例No.200はB量が不足
して融点が1300℃を超え、結果として破断強度が著
しく低くなった例、No.201はB含有量が高く、接合
部近傍の被接合合金側に粗大な硼化物が多数生成して接
合部破断強度が低下した例である。
【0114】No.202はP量が不足したために融点が
1300℃を超え、結果として破断強度が著しく低くな
った例、No.203はP含有量が高く、接合部近傍の被
接合材側に粗大な燐化物が多数生成して接合部破断強度
が低下した例である。
【0115】No.204はSi量が不足して融点が13
00℃を超え、結果として破断強度が著しく低くなった
例、No.205はSi量が過多となって接合時に粗大な
SiO2 系酸化物がインサートメタル中に生成して接合
部破断強度が低下した例である。
【0116】No.206はV量が不足して被接合材合金
表面に生成した酸化皮膜が十分に無害化されず接合部破
断強度が低くなった例、No.207はV量が過多となっ
て融点が極めて高くなり、液相拡散接合が十分に行われ
ず接合部破断強度が低くなった例である。
【0117】No.208はCrを多量に含有しているた
め、融点が著しく高くなって、液相拡散接合が十分に行
われず接合部破断強度が低くなった例、No.209はM
nを多く含有しているため靭性を損ない接合部強度が低
くなった例である。
【0118】No.210はNb量が過多となって靭性を
損ない接合部強度が低くなった例である。No.211は
インサートメタル厚みが厚過ぎて接合部破断強度が低く
なった例である。
【0119】上記のように、本発明の要件を部分的に満
足するが、本発明の要件のすべては満足していない比較
インサートメタルを用いた液相拡散接合によっては、目
標の接合部破断強度400MPaを実現することができ
なかった。
【0120】図12は、第九の発明〜第十二の発明およ
び第十三の発明の拡散接合用合金箔における接合時間と
接合部破断強度(MPa)との関係を示し、接合時間を
短時間にして高い接合部破断強度が得られることを示し
ている。
【0121】また、図13は、試験温度0℃での母材熱
影響部の靭性(J)を示したものであり、1050℃以
上の温度で接合しても、Bを拡散元素としたインサート
メタルの場合(前記図9参照)より高く、Pを拡散元素
としたインサートメタルの場合(前記図11参照)とほ
ぼ同程度の靭性が得られることを示している。なお、P
とBを複合して含有するインサートメタルはアモルファ
ス形成能が高いが、Siを同時に高めるとガラス化が促
進され、鋳造性が損なわれ、箔の厚みが不均質になる。
【0122】図14はこの減少によって接合部破断強度
がSiを10%超含有させた場合に低下することを示し
ている。接合部破断強度とインサートメタル中のVの濃
度との関係は前記図4、接合部破断強度とインサートメ
タル中のBの濃度との関係は前記図6、接合部破断強度
とインサートメタル中のPの濃度との関係は前記図1
0、インサートメタルの厚みと接合破断強度との関係は
前記図7と実質差異がないので図示を省略する。また、
接合部破断強度(MPa)と接合時間については、拡散
元素としてBを用いたインサートメタルの場合との比較
で遜色はない結果が得られることが確認されている。
【0123】上記のように、本発明の各発明によれば、
Fe基材料を接合対象としても比較的短時間での接合を
可能とし、接合強度とともに母材熱影響部の靭性も十分
に確保して、十分な接合部破断強度を安定確保すること
ができる。なお、上記の実施例では、炭素鋼を接合対象
とする液相拡散接合用合金箔としているが、炭素鋼のみ
を接合対象とするものではなく、ステンレス鋼、高ニッ
ケル合金、耐熱合金鋼等を接合対象とする、液相拡散接
合用合金箔としても適用できるものである。
【0124】
【発明の効果】本発明は、高ニッケル基合金、ステンレ
ス鋼、耐熱合金鋼等の合金、各種のFe基材(厚鋼板、
鋼管、条鋼、鉄筋、棒鋼等)を接合対象として、酸化雰
囲気中ての液相拡散接合を可能とし、短時間で破断強度
の高い接合部を確保することを可能にするものであり、
接合施工の工期を大幅に短縮することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】丸鋼接合試験片を被接合材とする、液相拡散接
合用合金箔(インサートメタル)による液相拡散接合例
を示す平面説明図。
【図2】液相拡散接合により得られた丸鋼試験片と引張
試験片採取状態例を示す平面説明図。
【図3】引張試験片採取装置により採取された引張試験
片例を示す平面説明図。
【図4】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合での
Niベースのインサートメタル中のV量と接合部破断強
度の関係を表わす説明図。
【図5】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合での
Niベースのインサートメタル中のSi量と接合部破断
強度の関係を表わす説明図。
【図6】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合での
Niベースのインサートメタル中のB量と接合部破断強
度の関係を表わす説明図。
【図7】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合での
Niベースのインサートメタルの厚みと接合部破断強度
との関係を表わす説明図。
【図8】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合での
Niベースのインサートメタルによる接合時間と接合部
引張破断強度との関係を表わす説明図で、B系インサー
トメタルを用いた場合とP系インサートメタルを用いた
場合を比較して示したものである。
【図9】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合後の
母材熱影響部の試験温度0℃での靭性を表す説明図。
【図10】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合で
のNiベースのインサートメタル中のP量と接合部破断
強度の関係を表わす説明図。
【図11】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合後
の母材熱影響部の試験温度0℃での靭性を表す説明図
で、B系インサートメタルを用いた場合とP系インサー
トメタルを用いた場合を比較して示したものである。
【図12】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合で
のNiベースのインサートメタルによる接合時間と接合
部引張破断強度との関係を表わす説明図。
【図13】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合後
の母材熱影響部の試験温度0℃での靭性を表す説明図。
【図14】Fe基材料を被接合材とした液相拡散接合で
のNiベースでBとPを含有するインサートメタル中の
Si量と接合部破断強度の関係を表わす説明図。
【符号の説明】 1 被接合材(丸鋼) 2 液相拡散接合用合金箔(インサートメタル) 3 接合済み丸鋼試験片 4 接合衝合線 5 JISA2号サブサイズ丸鋼引張試験片の採取位置 6 丸鋼の軸線方向および引張り試験片採取方向 7 丸鋼試験片ネジ部 8 JISA2号サブサイズ丸鋼引張試験片 9 V溝(切欠き)の加工位置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
フロントページの続き (72)発明者 尾崎 茂克 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%で、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物か
    らなる組成を有し、厚さが3〜100μmであることを
    特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合
    金箔。
  2. 【請求項2】 原子%で、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mn:0.1〜10.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  3. 【請求項3】 原子%で、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  4. 【請求項4】 原子%で、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mn:0.1〜10.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、さらに W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  5. 【請求項5】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物か
    らなる組成を有し、厚さが3〜100μmであることを
    特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合
    金箔。
  6. 【請求項6】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mo:0.1〜15.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  7. 【請求項7】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  8. 【請求項8】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜15.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mo:0.1〜15.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、さらに W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  9. 【請求項9】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜10.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、残部は実質的にNiおよび不可避の不純物か
    らなる組成を有し、厚さが3〜100μmであることを
    特徴とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合
    金箔。
  10. 【請求項10】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜10.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mn:0.1〜10.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  11. 【請求項11】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜10.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  12. 【請求項12】 原子%で、 P :1.0〜20.0%、 B :1.0〜20.0%、 Si:0.5〜10.0%未満、 V :0.1〜20.0% を含有し、 Cr:0.1〜20.0%、 Mn:0.1〜10.0%、 Co:0.1〜15.0% の一種または二種以上を含有し、さらに W :0.1〜10.0%、 Nb:0.1〜10.0%、 Ti:0.1〜10.0% の一種または二種以上を含有し、残部は実質的にNiお
    よび不可避の不純物からなる組成を有し、厚さが3〜1
    00μmであることを特徴とする酸化雰囲気中で接合可
    能な液相拡散接合用合金箔。
  13. 【請求項13】 請求項1〜請求項12の何れかにおい
    て、組織の結晶構造が実質的に非晶質であることを特徴
    とする酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔
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