JPH10288943A - 立体地形表示装置 - Google Patents

立体地形表示装置

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JPH10288943A
JPH10288943A JP9602797A JP9602797A JPH10288943A JP H10288943 A JPH10288943 A JP H10288943A JP 9602797 A JP9602797 A JP 9602797A JP 9602797 A JP9602797 A JP 9602797A JP H10288943 A JPH10288943 A JP H10288943A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高低差が小さい領域でも地形の高
低差を視認することができる立体地形表示装置を提供す
ることにある。 【解決手段】 表示基準点等出力装置5から出力される
表示領域の表示基準点位置と方向角から表示すべき対象
領域を表示対象領域決定部11で決定し、対象領域に対
応する地形データを外部記憶装置3から読み込み、地形
形状データを形状データ作成部13で作成してこれを立
体地形データに座標変換部21で座標変換する。一方、
表示基準点位置と地形データから表示基準点の基準標高
値を基準標高値決定部15で決定し、基準標高値から彩
色関数を彩色関数決定部17で決定する。次に、地形形
状データの各標高値と彩色関数から地形形状データの表
示色を地形表示色決定部19で決定し、地形形状データ
の立体地形データと表示色から立体地形画像を描画処理
部22で描画する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地形データに基づ
いて地形形状を立体的に表示する立体地形表示装置に関
し、特に、地形の標高に応じてその表示色を決定する立
体地形表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地図帳などにおいては、平面図に
おいて標高情報を表現するために、例えば標高値に応じ
て異なる色を用いて塗り分けている例が散見される。立
体地形表示装置においても、2次元画面上に表示された
地形形状を利用者が3次元形状として視覚的に容易に認
識できるようにする必要があるため、地図帳のように、
標高に応じて表示色を変化させて地形形状を描画するこ
とが考えられる。
【0003】図12に、地図帳等における地形標高と地
形表示色の対応関係を模式的に示す。いま、漸次変化す
るある表示色系列を便宜上実数値cで置き換える。即
ち、ある領域内の任意の実数値cに対して系列中のある
表示色を一意に対応させる。系列中の表示色数が有限で
ある場合は、実数値c(以下、表示色指数と呼ぶ。)
は、域全体を有限個の区間に分割したそれぞれの区間に
対して1つの表示色を対応させるようにしてもよい。
【0004】ここで、横軸に地形標高hを、縦軸に表示
色指数cをとると、地図帳等における地形標高と地形表
示色との対応関係は、例えば図12に示す直線Aあるい
は曲線Bのように、標高hに対して表示色指数cが単調
に増加または減少するような関数c(h)で表現するこ
とができる。
【0005】地形データに基づいて地形形状を立体的に
表示する立体地形表示装置においても、この対応関係に
より表示色を決定して地形を描画すれば、例えば図13
に示すように、地形形状101を視覚的に表現すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手法を用いて地形の高低差を視認可能に表現するた
めには、その識別すべき高低差に相当する標高hの変動
分に対して、表示色指数cによって指定される表示色が
識別可能な程度まで変化する必要がある。即ち、標高h
に対する表示色指数cの勾配(変化率)をある程度以上
大きくとる必要がある。従って、図12に示すように、
直線Aのように一定勾配の対応関係を定めた場合、特に
表示色系列中の色数が制約を受けるので、十分な勾配が
保証できないといった問題があった。
【0007】また、図12に示す曲線Bのように、例え
ば画面内に表示される領域が比較的標高hの低い低地領
域Lである場合に、表示色の変化が十分大きくなるよう
に関数c(h)を定めても、表示対象領域が比較的標高
の高い中高地領域Mに移動した場合には、同じ関数c
(h)を適用しても十分な表示色の変化を得ることはで
きなかった。即ち、表示対象領域の標高hの分布範囲が
任意に変化するため、あらゆる場面において、地形の高
低差を視覚的に識別できるような配色は困難であるとっ
た問題があった。例えば図14に示すように、高低差が
小さい領域では、表示色変化が十分に得られないことが
あった。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的は、高低差が小さい領域でも地形の高低差を視
認することができる立体地形表示装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、地形の標高に応じて表示色を
決定して立体地形画像を表示する立体地形表示装置にお
いて、表示領域の基準点となる基準点位置と方向角に応
じた地形データから地形を表示するための地形形状デー
タを作成する形状データ作成手段と、地形形状データを
立体地形データに座標変換する座標変換手段と、基準点
位置と地形データからこの基準点の標高値を決定する基
準標高値決定手段と、基準点の標高値に応じた地形表示
色を表わす彩色関数を決定する彩色関数決定手段と、地
形形状データの各標高値と彩色関数から地形形状データ
の表示色を決定する表示色決定手段と、立体地形データ
と表示色から立体地形画像を描画する描画処理手段とを
備えたことを要旨とする。
【0010】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、地形の標高に応じて表示色を決定して立体地形
画像を表示するとともに、地図画像を表示する立体地形
表示装置において、表示領域の基準点となる基準点位置
と方向角に応じた地形データから地形を表示するための
地形形状データを作成するとともに、地図データから地
図を表示するための地図形状データを作成する形状デー
タ作成手段と、地形形状データを立体地形データに座標
変換するとともに、地形形状データを立体地図データに
座標変換する座標変換手段と、基準点位置と地形データ
から前記基準点の標高値を決定する基準標高値決定手段
と、基準点の標高値に応じた地形表示色を表わす彩色関
数を決定する彩色関数決定手段と、地形形状データの各
標高値と彩色関数から地形形状データの表示色を決定す
る表示色決定手段と、立体地形データと表示色から立体
地形画像を描画するとともに、立体地図データに応じて
該表示色とは別の表示色から地図画像を描画する描画処
理手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記彩色関数決定手段は、地形標高に対して基
準標高値がなす相対的な標高差に応じて予め定められた
表示色を対応させる彩色関数を決定することを要旨とす
る。
【0012】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記彩色関数決定手段は、地形標高に対して基
準標高値が同値である場合には、予め定められた表示色
を対応させるとともに、基準標高値の近傍で地形標高の
変化に応じて、予め定められた勾配に表示色を対応させ
る彩色関数を決定することを要旨とする。
【0013】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記彩色関数決定手段は、地形標高に対して基
準標高値、または表示領域内の最高標高値、または表示
領域内の最低標高値と同値である場合には、それぞれ予
め定められた彩色関数に基づいて表示色を対応させると
ともに、基準標高値の近傍で地形標高の変化に応じて、
予め定められた勾配に表示色を対応させる彩色関数を決
定することを要旨とする。
【0014】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記彩色関数決定手段は、前記基準標高値の近
傍で地形標高の変化に対応する表示色の勾配を、表示領
域の標高分布や表示倍率などの条件に応じて変化させ、
地形標高値に対応する表示色の彩色関数を決定すること
を要旨とする。
【0015】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記表示色決定手段は、場所的条件または時間
的条件に対応させて複数の地形表示色を予め記憶する地
形表示色記憶手段を有し、表示領域の場所的条件または
現在の時間的条件に応じて地形表示色記憶手段から地形
表示色を読み出し、前記彩色関数決定手段で決定された
彩色関数に基づいて、地形形状データの表示色を決定す
ることを要旨とする。
【0016】請求項8記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記座標変換手段は、前記表示基準点から予め
定められた相対位置に視点位置を置いて該視点位置を投
影中心として、前記地形形状データから鳥瞰図に透視投
影変換を施すことを要旨とする。
【0017】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、表示領
域の基準点となる基準点位置と方向角に応じた地形デー
タから地形を表示するための地形形状データを作成し、
地形形状データを立体地形データに座標変換する。一
方、基準点位置と地形データからこの基準点の標高値を
決定し、基準点の標高値に応じた地形表示色を表わす彩
色関数を決定する。次に、地形形状データの各標高値と
彩色関数から地形形状データの表示色を決定する。次
に、立体地形データと表示色から立体地形画像を描画す
ることで、表示領域の基準点の移動に応じて、地形表示
の対象領域および領域内の標高の分布範囲が任意に変化
するような場合であっても、各場面内で最適な配色を適
用することができ、地形高低差を視覚的にわかりやすく
表現することができる。
【0018】請求項2記載の本発明によれば、表示領域
の基準点となる基準点位置と方向角に応じた地形データ
から地形を表示するための地形形状データを作成すると
ともに、地図データから地図を表示するための地図形状
データを作成する。次に、地形形状データを立体地形デ
ータに座標変換するとともに、地形形状データを立体地
図データに座標変換する。一方、基準点位置と地形デー
タからこの基準点の標高値を決定し、基準点の標高値に
応じた地形表示色を表わす彩色関数を決定する。次に、
地形形状データの各標高値と彩色関数から地形形状デー
タの表示色を決定する。次に、立体地形データと表示色
から立体地形画像を描画するとともに、立体地図データ
に応じて該表示色とは別の表示色から地図画像を描画す
ることで、表示領域の基準点の移動に応じて、地形表示
の対象領域および領域内の標高の分布範囲が任意に変化
するような場合であっても、各場面内で最適な配色を適
用することができ、地形高低差を視覚的にわかりやすく
表現することができるとともに、立体地形画像に地図要
素を併せて表示することができ、この立体地形表示装置
をナビゲーションシステムのような経路誘導装置に適応
することができる。
【0019】請求項3記載の本発明によれば、地形標高
に対して基準標高値がなす相対的な標高差に応じて予め
定められた表示色を対応させる彩色関数を決定すること
で、画面内に表示された任意の地点について基準標高値
との相対的な標高差を視認することができる。
【0020】請求項4記載の本発明によれば、地形標高
に対して基準標高値が同値である場合には、予め定めら
れた表示色を対応させるとともに、基準標高値の近傍で
地形標高の変化に応じて、予め定められた勾配に表示色
を対応させる彩色関数を決定することで、画面内に表示
された表示基準点の絶対標高を視認することができる。
【0021】請求項5記載の本発明によれば、地形標高
に対して基準標高値、または表示領域内の最高標高値、
または表示領域内の最低標高値と同値である場合には、
それぞれ予め定められた彩色関数に基づいて表示色を対
応させるとともに、基準標高値の近傍で地形標高の変化
に応じて、予め定められた勾配に表示色を対応させる彩
色関数を決定することで、画面内に表示された表示基準
点の絶対標高を視認することができる。また、各場面中
で使用される表示色の数を必要以上に増やさずにすむこ
とができる。
【0022】請求項6記載の本発明によれば、基準標高
値の近傍で地形標高の変化に対応する表示色の勾配を、
表示領域の標高分布や表示倍率などの条件に応じて変化
させ、地形標高値に対応する表示色の彩色関数を決定す
ることで、表示領域の標高分布や表示倍率などの条件に
応じて最適な配色を決定することができる。
【0023】請求項7記載の本発明によれば、場所的条
件または時間的条件に対応させて複数の地形表示色を予
め記憶しておき、表示領域の場所的条件または現在の時
間的条件に応じて地形表示色を読み出し、決定された彩
色関数に基づいて、地形形状データの表示色を決定する
ことで、場所や時間の変化に応じて表示色を変更するこ
とができ、その結果、山間部や市街地または時間帯や季
節に応じて適切な表示を行なうことができる。
【0024】請求項8記載の本発明によれば、表示基準
点から予め定められた相対位置に視点位置を置いてこの
視点位置を投影中心として、地形形状データから鳥瞰図
に透視投影変換を施すことで、地形表示色の変化が大き
い表示基準点付近が拡大され、変化率が小さい遠方領域
ほど地形が縮小された鳥瞰図を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る立体地形表示装置1のシステム構成図である。同図に
おいて、立体地形表示装置1は、外部記憶装置3と、表
示基準点等出力装置5と、演算処理装置7と、画像表示
装置9から構成されている。
【0026】外部記憶装置3は、各地点の標高値データ
からなる地形データと、道路情報や地名情報を含む地図
データとを記憶する。表示基準点等出力装置5は、GP
Sセンサ、車速センサ、方位センサ及びジャイロセンサ
からのセンサ信号に基づいて自立航法によって検出され
る車両の現在位置と進行方向を指定し、あるいはリモコ
ン操作器やキーボードによって任意の地点と進行方向を
指定することによって表示基準点位置座標と視線方向角
を算出する。
【0027】演算処理装置7は、高速演算処理が可能な
CPU、内部記憶装置、入出力インタフェースを備えた
コンピュータからなる。画像表示装置9は、この演算処
理装置7から出力される画像信号を表示する。
【0028】外部記憶装置3に記憶される地形データ
は、実際の経度・緯度座標点ごとの標高値データをマト
リクステーブル形式のデータにして記憶している。即
ち、水平面方向に一定密度、例えば経度(y)・緯度
(x)各方向に一定間隔で格子点状に配置された各点
(サンプリング点)に対してその点における実際の標高
値をマトリクステーブル形式で記憶している。
【0029】さらに、外部記憶装置3には、このような
地形データを複数種の密度のサンプリング点に対して、
記述された標高値データをそれぞれ異なる精度の地形デ
ータとして、若しくは異なる精度と見なして記憶してお
く。例えば、10mごと,500mごと,5kmごとに
配置されたサンプリング点の標高値データを3種類の精
度の地形データとして別々に記憶しておく。この場合、
物理的に最高精度である100mごとのサンプリング点
の標高値データを地形データとして1種類だけ記憶させ
ておき、地図表示時の縮尺指定に応じてそのまま用いた
り、5点おきに存在するものを中精度の地形データとし
て抽出し、さらに50点おきに存在するものを低精度の
地形データとして抽出して用いることもできる。
【0030】なお、この地形データそのもののデータ形
式はこれに限定されず、実際の等高線で表現されている
データであってもよく、例えば、緯度x,経度yとし
て、 z=h(x,y) で与えられる曲面方程式の形式で登録しておくこともで
き、特にデータ形式が制限されることはない。地図デー
タは、道路や地名等の地図上に表示される表示要素とそ
の位置情報及び必要な場合には、属性等の付帯情報も含
めて記憶している。例えば、道路については、稜線また
は連続する稜線群の形式で表示するものとして各端点を
示す一連の点列の位置座標を道路の位置情報とし、また
湖沼や流域の広い川、ゴルフ場や駅構内等の面図形につ
いては、多角形の形式で表示するものとして各頂点や内
部の分割点を示す一連の点列の位置座標を当該水系、施
設の位置情報とし、各点の接続形態を属性として備えて
いる。
【0031】これに加えて、地名や道路名については、
地図上に文字列を表示する位置の座標を位置情報とし、
文字列を属性として備えているものとする。さらに、道
路リンクに対して付加される属性情報には、高速道路
か、国道か、県道かによって表示色を変える必要がある
ので、その道路の種別や、通常路かトンネルか高架か等
を表わす形態がある。これらの位置情報は経度・緯度に
相当する2次元座標で記述して記憶しておくことがで
き、また標高値データも含む3次元座標として記憶して
おくこともできる。
【0032】次に、演算処理装置7が実行する各種演算
処理機能の構成を説明する。この各種演算処理機能は、
表示対象領域決定部11,形状データ作成部13,基準
標高値決定部15,彩色関数決定部17、地形表示色決
定部19、座標変換部21及び描画処理部22とからな
っている。表示対象領域決定部11は、表示基準点等出
力装置5から出力される表示基準点座標、視線方向に基
づいて、図3に示すように、表示される地図上の対象領
域を表示基準点と同じ標高に仮想的に置かれた水平面上
で決定する。
【0033】ここで、図3を参照して、視点、表示基準
点と表示対象領域との位置関係を説明する。表示対象領
域は標高値にかかわらず、緯度・経度に相当する2次元
座標系(x,y)で特定するものとし、ここでは表示基
準点と同じ標高の水平面を地図平面と仮定する。さら
に、視点座標の高さを表示基準点の標高値からの高さh
で記述することとすれば、図3に示した位置関係は標高
のいかんにかかわらず常に成立し、従来の鳥瞰図表示の
ナビゲーションシステムと同様に表示対象領域を特定す
ることができる。即ち、表示基準点の標高を除く2次元
位置座標(Px,Py)及び視線方向角φが表示基準点
等出力装置5から与えられると、予め定められた視点高
さh、視線俯角θ等を用いて表示対象領域を求めること
ができる。本実施の形態では、上述の透視投影変換を用
いたが、これに限るものではなく正投影変換等任意の手
法を用いることができる。
【0034】またこの形状データ作成部13は、表示対
象領域決定部11が決定した表示対象領域に相当する地
図データを読み込んで、各地図要素に対してその位置・
属性情報に基づき、道路ならば直線、地名ならば文字
列、施設・水系ならば多角形というように描画処理にお
いて直接適用することができる図形としてのデータを作
成する。このとき地図要素の位置情報が2次元座標で記
述されているならば、その標高値を内挿によって求め、
3次元図形として作成する。
【0035】基準標高値決定部15は、表示基準点等出
力装置5から出力される表示基準点のx,y座標値(P
x,Py)と、形状データ作成部13で求められた地形
形状から表示基準点の高さ方向のz座標値Pzを内挿に
よって求める。
【0036】彩色関数決定部17は、決定された基準標
高値に従って、地形標高とその標高における地形表示色
との対応関係を決定して保持する。地形表示色決定部1
9は、表示用地形形状データの各標高値と彩色関数決定
部17が保持する対応関係とから相当する表示用地形形
状データの表示色を決定する。座標変換部21は、形状
データ作成部13が作成した地形、地図要素の各形状デ
ータを画面座標系に座標変換する。描画処理部22は、
座標変換後の各データを決定された表示色を用いて描画
し、立体地図画像として画像表示装置9に出力する。
【0037】次に、図2に示すフローチャートを用いて
立体地形表示装置1の動作を説明する。なお、本フロー
チャートに係る処理プログラムは、演算処理装置7によ
って制御されるものである。演算処理装置7による画像
表示装置9の表面画面への立体地形の表示処理は、表示
基準点等出力装置5から出力される表示基準点の更新ご
とに、表示対象領域の決定、地形データ、地図データの
読み込み、地形形状データ、地図要素形状データの作
成、基準標高値の決定、彩色関数の決定、地形表示色の
決定、座標変換、描画処理といった一連の演算処理の繰
り返しにより実行される。以下、個々のステップについ
て詳細に説明する。
【0038】まず、ステップS10では、表示対象領域
決定部11は、表示基準点等出力装置5から出力される
表示基準点の位置座標および方向角に基づいて、画面内
に表示される対象領域を決定する。
【0039】ここで、表示基準点とは、表示される地図
の位置を決定するための表示画面内における代表点のこ
とであり、また視線方向角とは視線の水平面上への正射
影の方位角のことである。そして、この表示基準点の入
力には、例えば、車載型のナビゲーションシステムで
は、自車両の現在位置を中心入力装置の近辺の地図を表
示する場合には、FPSセンサ、車速センサ、ジャイロ
センサにより現在位置と進行方向を計測して出力する自
車両計測装置を表示基準点等出力装置5として用いるこ
とができる。また、利用者が地図上の任意の地点を指定
してその近辺の地図を所望の視線方向で表示する場合に
は、表示基準点出力装置5としてリモコン操作器やキー
ボードのような地点指定手段を用いることもできる。
【0040】本実施の形態では、簡単のために、表示基
準点の標高値Pzと同じ高さに標高の水平面z=Pzを
仮想的におき、この仮想的平面上で表示対象領域を定め
ることとする。
【0041】次に、ステップS20では、表示対象領域
部11は、ステップS10で求めた表示対象領域を十分
被覆する範囲の地形データおよび地図データを外部記憶
装置3から読み込む。地形データは、与えられた2次元
位置座標(x,y)に対してその点の標高値zを求める
ことができるものであれば、メッシュごとの代表点の標
高値リスト、等高線のベクトル表現、数式表現など、ど
のような形式で記述されていてもよい。なお、この地形
データおよび地図データを読み込む際に、必要なデータ
の一部または全部が前回の表示処理にも使われていお
り、既に演算処理装置7の内部記憶装置(図示せず)に
記憶されている場合には、重複部分のデータはその内部
記憶データを用いる一方、外部記憶装置3からは必要な
データだけを読み込むようにしてデータ転送時間を短縮
する。
【0042】ステップS30では、形状データ作成部1
3は、読み込まれた地形データに対して地形形状の3次
元モデル(以下、地形形状データと呼ぶ)を作成し、ま
た、読み込まれた地図データに対して各地図要素を図形
表現したもの(以下、地図要素形状データと呼ぶ)を作
成する。
【0043】具体的には、地形形状データとしては、例
えば図4に示すように、表示対象領域内やその周辺に十
分な個数の2次元座標を定め、各点に対してその標高値
を読み込まれた地形データから求め、各々の標高値を与
えた3次元空間内の点を頂点として多面体形状を作成す
るものとする。後の描画ステップでは多面体の各面を表
すポリゴンを投影変換して描画することになる。
【0044】また、地図要素形状データとしては、例え
ば道路ならば直線、地名ならば文字列、施設・水系なら
ば多角形というように個々の地図要素を図形として表現
したデータを作成する。このとき例えば、道路の種別に
より異なる表示色を設定する、トンネルに相当するリン
クは実線でなく破線で表現する、など地図データとして
持っていた地図要素の属性情報は、図形を描画するうえ
で必要な属性情報に適宜置き換えられる。表示色につい
ては地形形状と明確に区別して表示する必要があるた
め、後述する地形表示色決定の際に参照される表示色系
列とは異なる表示色を用いることが望ましい。
【0045】このように作成された地図要素形状データ
は、後の描画ステップにおいて描画処理部22が直接扱
うことのできる形態となっている。また、この地図要素
形状データは3次元図形として作成されなければならな
いから、特に地図データとして持っていた地図要素の位
置情報が2次元座標で記述されている場合には、その標
高値を内挿によって求める。その方法は、ステップS4
0において表示基準点の標高値を求める場合と同様であ
る。
【0046】ステップS40では、基準標高値決定部1
5は、表示基準点の標高値Pz(以下、基準標高値と呼
ぶ)を求める。一般に、表示基準点等出力装置5は、表
示基準点の標高値(z値)まで出力するとは限らないの
で、2次元位置座標(Pz,Py)を前々段で読み込ま
れた地形データに適用して相当する標高値を求める。ま
た、前段で作成された地形形状データと、2次元位置座
標(Px,Py)を通る鉛直線との交点を求めて、その
標高値をPzとしてもよい。
【0047】ステップS50では、彩色関数決定部17
が求められた基準標高値Pzに基づいて地形標高と地形
表示色との対応関係を決定する。概念的には、従来の技
術と同様に、標準色指数cを標高値hの関数c(h)
(以下、彩色関数と呼ぶ)を用いて記述することができ
る。
【0048】以下、基準標高値Pzから彩色関数c
(h)を決定するための3つの方法について説明する。 (第1の方法)第1の方法は、彩色関数c(h)を入力
標高値hと基準標高値Pzとの標高差Δh=h−Pzの
関数c rel(Δh)として、予め固定的に定めておく方
法である。図5に示すように、標高差Δh=0の近傍で
入力標高値hに対する標準色指数cの変化率が十分に大
きくなるように彩色関数c(h)を定めておけば、結果
として表示基準点近辺の地形はわずかな高低差に対して
も異なる表示色で描画され、視覚的に地形形状を認識し
やすい画像が得られることになる。
【0049】図6に、表示基準点の移動に伴い入力標高
値hと標準色指数cとの対応関係が変化する様子を示
す。基準標高値Pzの異なるそれぞれの場面に対して異
なる彩色関数c(h)が定まるが、標高差Δhに対する
標準色指数cの対応関係c rel(Δh)は不変であるか
ら、全ての彩色関数c(h)は対応関係c rel(Δh)
をh軸方向に相当する基準標高値Pzだけ平行移動した
ものとなる。各場面で表示基準点は常に同一の色cpで
表示され、また各基準標高値と相対標高差の等しい点も
同一色で表示されるため、表示色によって任意の地点の
(その場面での)表示基準点との標高差を識別すること
が可能である。表示基準点は常に画面内の1点に表示さ
れるから、各場面において表示される領域の標高範囲
は、必ず各場面における基準標高値を含んでその周囲に
分布することになり、この結果、表示色系列中の色cp
を中心とした各表示色を広く使った表示が可能となる。
【0050】このように、彩色関数決定部17では、入
力される地形標高に対して基準標高値がなす相対的な標
高差に応じて予め定められた表示色を対応させる彩色関
数を決定することで、画面内に表示された任意の地点に
ついて基準標高値との相対的な標高差を視認することが
できる。
【0051】ステップS50においては便宜上、基準標
高値Pzに応じて彩色関数c(h)を決定して保持し、
後段で表示色を決定する際に各入力標高値hを彩色関数
c(h)に適用し、表示色を求めるという形で記述す
る。この第1の方法においては、予め標高差Δhに対す
る標準色指数cの対応関係c rel(Δh)をテーブル参
照等の形式で備えていれば、ステップS50を省略し
て、表示色を決定するステップS60において、標高差
Δhを1回の減算により求め、このテーブルを参照して
表示色を決定することができ、計算量を少なくすること
ができる。
【0052】(第2の方法)次に、彩色関数c(h)を
決定する第2の方法について説明する。第1の方法で
は、表示基準点は常に同一色cpで表示されるが、第2
の方法では、まず、表示基準点の表示色をその基準標高
値Pzに応じて予め定められた関係により定め、次に、
その近傍で予め定められた変化率となるような彩色関数
c(h)を決定する。
【0053】図7に示すように、基準標高値Pzに対す
る表示色(指数)の色cpの対応関係cp(Pz)は予
め定められているものとする。ここでは簡単な例とし
て、基準標高値Pzが入力標高値h0からh1まで変化
するとき、色cpはc0からc1まで線形に変化する1
次関数としたが、一般に与えられた定義域、値域内で単
調な連続関数であばよい。
【0054】次に、求めるべき彩色関数c(h)を h≦Pz,h≧Pz の2つの領域に分けて考え、それぞれを cminus(h)、cplus(h) とする。
【0055】h=Pz における変化率mが予め与えられているものとすると、
各々の関数に求められる必要条件は、 cminus(h0)=c0 cminus(Pz)=cp cminus′(Pz)=m …(1) cplus(Pz)=cp cplus(h1)=c1 cplus′(Pz)=m …(2) となる。これを満足する単調な連続関数をそれぞれ求め
て組み合わせることにより、彩色関数c(h)を決定す
る。例えば、 cminus(h)=α/(h+β)+γ …(3) とおくと3個の未知数α、β、γに対して(1)は、3
つの条件を与えるからcminus(h)を一意に決定する
ことができる。同様に、cplus(h)も決定することが
できる。
【0056】図8に、このようにして求めた彩色関数c
(h)が表示基準点の移動(基準標高値Pzの変化)に
伴って変化する様子を示す。表示基準点の表示色は、絶
対標高に応じて色cpはcp1からcp3と変化してい
る。従って、表示基準点の絶対標高は、表示色によって
識別することが常に可能であり、その近傍を含めておお
よその標高を視認することができる。ここで、変化率m
を十分に大きくとれば、表示基準点近辺の地形はわずか
な高低差に対しても異なる表示色で描画され、表示基準
点の移動にかかわらず、地形形状を視認しやすい画像を
得ることができる。
【0057】このように、彩色関数決定部17では、入
力される地形標高に対して基準標高値が同値である場合
には、予め定められた表示色を対応させるとともに、基
準標高値の近傍で地形標高の変化に応じて、予め定めら
れた勾配に表示色を対応させる彩色関数を決定すること
で、画面内に表示された表示基準点の絶対標高を視認す
ることができる。
【0058】(第3の方法)次に、彩色関数c(h)を
決定する第3の方法について説明する。この方法では第
2の方法と同様にまず表示基準点の表示色をその基準標
高値Pzに応じて予め定められた関係により定め、次
に、表示される領域の中で最も標高の高い点と最も低い
点についても対応する表示色(指数)を決定し、最後
に、基準標高値の近傍で予め定められた変化率となるよ
うな彩色関数c(h)を決定する。
【0059】図9に示すように、対応関係cp(Pz)
に基づいて基準標高値Pzに対する表示色(指数)cp
の値をまず定める。次に、この面で表示される領域の標
高の最大値h high 、最小値h lowに対しても相当する
表示色指数c high 、c lowを求める。
【0060】ここで、標高の最大値h high 、最小値h
lowは予め地形データに区画ごとに付記されているもの
を用いてもよい。また、もし形状データ作成部13が地
形形状のモデル化に複数の区画を用いた場合には、各付
記された最大値、最小値の中でさらに最大、最小を選択
して用いてもよい。さらに、地形データにこのような最
大または最小情報が付記されておらず、形状データ作成
部13が地形形状をモデル化する際にこれらの値を決定
して、保持しておくようにしてもよい。
【0061】また、標高の最大値h high 、最小値h l
owに対応する表示色指数c high 、c lowは、表示基準
点と同様に、対応関係cp(Pz)に基づいて決定して
もよい。また、別の関数を用いてもよい。但し、前者の
場合に、標高の最大値h high 、最小値h lowが基準標
高値Pzの値に近いときには、c high 、c lowも色c
pに近づくことになり十分な表示色変化が得られないこ
とになるため、c high 、c lowと色cpとの最低限の
格差を保証するような例外処理を付加する必要がある。
図9および図10に示す例では、図を簡単にするため色
cp、c high、c lowを全て同一関数cp(Pz)に
基づいて決定するように示した。
【0062】さらに、第2の方法と同様に、求めるべき
彩色関数c(h)を、 h≦Pz、h≧Pz の2つの領域に分けて考え、それぞれを、 cminus(h)、cplus(h) とする。h=Pzにおける変化率mに対して各々の関数
に求められる必要条件は、(1)および(2)式におい
てh0,h1,c0,c1をそれぞれh low、hhigh
、c low、c high に置き換えたものとなるから、同
様に cminus(h)、cplus(h) を求めることができる。
【0063】図10は、このようにして求めた彩色関数
c(h)は、基準標高値Pzの変化に伴って表示基準点
が移動して変化する様子を示す。表示基準点の表示色
は、絶対標高に応じて色cpがcp1からcp3と変化
している。従って、表示基準点の絶対標高は、表示色に
よって常に識別することができ、その近傍を含めておお
よその標高を視認することができる。また、レンジ1に
より示される、標高の低い領域の表示においてはc1に
近い部分の高域表示色は使用されることなく、逆にレン
ジ3の場合は、低域表示色を用いずにすむ表示となって
いる。
【0064】このように、彩色関数決定部17では、入
力される地形標高に対して基準標高値、または表示領域
内の最高標高値、または表示領域内の最低標高値と同値
である場合には、それぞれ予め定められた彩色関数に基
づいて表示色を対応させるとともに、基準標高値の近傍
で地形標高の変化に応じて、予め定められた勾配に表示
色を対応させる彩色関数を決定することで、画面内に表
示された表示基準点の絶対標高を視認することができ
る。また、各場面中で使用される表示色の数を必要以上
に増やさずにすむことができる。
【0065】なお、以上の各方法の説明において、基準
標高値近傍の表示色変化率mは一定値を与えるものとし
て説明したが、例えば標高の分布範囲が広く表示倍率が
小さい広域表示の場合には、表示色変化率mも小さい値
に設定して、表示基準点から比較的離れた場所でも十分
な表示色変化が得られるように、表示色変化率mの値を
条件に応じて適宜変化させるということにしてもよい。
【0066】再び図2に戻り、ステップS60では、地
形表示色決定部19が上記のようにして定まった彩色関
数c(h)に対して、形状データ作成部13の作成した
地形形状データの各構成点(ポリゴン頂点)の入力標高
値hを適用し、各々の点における表示色を決定する。さ
らに、各ポリゴンの内部についても、各頂点について定
めた表示色から補間して表示色を決定するが、これらに
ついてはコンピュータグラフィックスの分野において既
知技術であるシェーディング処理などの手法を用いるの
で、その詳細はここでは省略する。
【0067】なお、彩色関数c(h)により求められた
表示色指数に対して、相当する表示色を表示色系列中か
ら参照して決定する際に、参照テーブルを別の表示色系
列と入れ替えることにより対応関係を表わしている彩色
関数c(h)はそのままでも実際に表示される色を変更
することができる。そこで、例えば市街地においては比
較的彩度の低い表示色系列を、山間部においては夏なら
緑、冬なら白を基調とする系列を、また、夜間は明度の
低い系列を用いることによって、場所や時間の変化に応
じた視覚効果を演出することもできる。
【0068】このように、地形表示色決定部19では、
場所的条件または時間的条件に対応させて複数の地形表
示色を予め記憶しておき、表示領域の場所的条件または
現在の時間的条件に応じて地形表示色を読み出し、決定
された彩色関数に基づいて、地形形状データの表示色を
決定することで、場所や時間の変化に応じて表示色を変
更することができ、その結果、山間部や市街地または時
間帯や季節に応じて適切な表示を行なうことができる。
【0069】ステップS70では、立体地図画像を2次
元画面上に表示するために、座標変換部21が地形形状
データの構成図形(ポリゴン)や、地図要素形状データ
の各要素図形(直線、文字列など)に対して画面座標系
への投影変換を行う。例えば、前述のように表示基準点
に対して後方に視点を定めて、これを投影中心とする透
視投影変換を施すことにより、表示基準点を含む地形領
域を鳥瞰図として画面上に表示することができる。特
に、このような鳥瞰図表示の場合、表示基準点付近の地
形は拡大され、遠くになるほど地形が縮小されて表示さ
れるため、前述のように表示基準点近辺で表示色変化が
大きくなるように定めた彩色関数を用いると相対的に画
面上の表示色変化は平均化され、画面全体にわたり高低
差の識別の必要度に応じて適度の色差がつけられた表示
を得ることができる。本実施の形態は、特に、鳥瞰図表
示に適した表示色決定法であるといえる。
【0070】このように、座標変換部21では、表示基
準点から予め定められた相対位置に視点位置を置いてこ
の視点位置を投影中心として、地形形状データから鳥瞰
図に透視投影変換を施すことで、地形表示色の変化が大
きい表示基準点付近が拡大され、変化率が小さい遠方領
域ほど地形が縮小された鳥瞰図を得ることができる。
【0071】ステップS80では、前段までで画面座標
系に変換され表示色の決定された地形形状データの構成
図形(ポリゴン)や地図要素形状データの各要素図形を
描画処理部22が描画し、画像表示装置9に出力する。
その際、必要に応じて既知のCG技術であるクリッピン
グや隠面消去を施してもよい。
【0072】最後に、ステップS90では、表示処理を
継続するか否かを判断する。継続する場合はステップS
10に戻って、一連の処理を繰り返す一方、継続しない
場合は処理を終了する。
【0073】このように、表示基準点等出力装置5から
出力される表示領域の表示基準点位置と方向角に基づい
て、表示画面に表示すべき対象領域を表示対象領域決定
部11で決定する。次に、対象領域に対応する地形デー
タを外部記憶装置3から読み込み、地形データに基づい
て、地形を表示するための地形形状データを形状データ
作成部13で作成する。次に、地形形状データを立体地
形データに座標変換部21で座標変換する。一方、表示
領域の表示基準点位置と地形データに基づいて、表示基
準点の基準標高値を基準標高値決定部15で決定する。
次に、基準標高値に基づいて地形標高とその標高におけ
る地形表示色との対応関係表わす彩色関数を彩色関数決
定部17で決定する。次に、地形形状データの各標高値
と彩色関数に基づいて、地形形状データの表示色を地形
表示色決定部19で決定する。次に、地形形状データの
立体地形データと表示色から立体地形画像を描画処理部
22で描画して画像表示装置9に出力することで、表示
基準点の移動に応じて、地形表示の対象領域および領域
内の標高の分布範囲が任意に変化するような場合であっ
ても、各場面内で最適な配色を適用することができ、地
形高低差を視覚的にわかりやすく表現することができ
る。その結果、高低差が小さい領域でも地形の高低差を
視認することができる。
【0074】また、表示基準点等出力装置5から出力さ
れる表示領域の表示基準点位置と方向角に基づいて、表
示画面に表示すべき対象領域を表示対象領域決定部11
で決定する。次に、対象領域に対応する地形データを外
部記憶装置3から読み込み、地形データに基づいて、地
形を表示するための地形形状データ、地図データから地
図を表示するための地図形状データを形状データ作成部
13で作成する。次に、地形形状データを立体地形デー
タに座標変換部21で座標変換するとともに、地形形状
データを立体地図データに座標変換する。次に、地図デ
ータに基づいて、地図を表示するための表示用地図デー
タを作成して表示用地図データを画面座標系データに座
標変換する。一方、表示領域の表示基準点位置と地形デ
ータに基づいて、表示基準点の基準標高値を基準標高値
決定部15で決定する。次に、基準標高値に基づいて地
形標高とその標高における地形表示色との対応関係表わ
す彩色関数を彩色関数決定部17で決定する。次に、地
形形状データの各標高値と彩色関数に基づいて、地形形
状データの表示色を地形表示色決定部19で決定する。
次に、地形形状データの立体地形データと表示色から立
体地形画像を描画するとともに、画面座標系データに応
じて該表示色とは別の表示色から地図画像を描画処理部
22で描画して画像表示装置9に出力することで、表示
基準点の移動に応じて、地形表示の対象領域および領域
内の標高の分布範囲が任意に変化するような場合であっ
ても、各場面内で最適な配色を適用することができ、地
形高低差を視覚的にわかりやすく表現することができる
とともに、立体地形画像に地図要素を併せて表示するこ
とができ、この立体地形表示装置をナビゲーションシス
テムのような経路誘導装置に適応することができる。
【0075】図11に、本実施の形態による立体地形画
像の表示例を示す。図14に示す従来の表示例と比較す
るとわずかな高低差に対しても表示色が変化することに
よって、形状を視覚的に把握しやすくなっていることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る立体地形表示装置1
のシステム構成を示す図である。
【図2】立体地形表示装置1の処理動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図3】透視投影を行う場合の表示基準点と表示対象領
域の関係を示す図である。
【図4】地形形状をモデル化する方法を説明する図であ
る。
【図5】彩色関数を決定する第1の方法を説明する図で
ある。
【図6】第1の方法において基準標高値に伴う彩色関数
の変化を示す図である。
【図7】彩色関数を決定する第2の方法を説明する図で
ある。
【図8】第2の方法において基準標高値に伴う彩色関数
の変化を示す図である。
【図9】彩色関数を決定する第3の方法を説明する図で
ある。
【図10】第3の方法において基準標高値に伴う彩色関
数の変化を示す図である。
【図11】この発明における立体地形図の表示例であ
る。
【図12】従来例における彩色関数を説明する図であ
る。
【図13】標高に応じて表示色を変化させた地形の表示
例である。
【図14】従来の立体地形表示装置における立体地形画
像の表示例である。
【符号の説明】
1 立体地形表示装置 3 外部記憶装置 5 表示基準点等出力装置 7 演算処理装置 9 画像表示装置 11 表示対象領域決定部 13 形状データ作成部 15 基準標高値決定部 17 彩色関数決定部 19 地形表示部 21 座標変換部 22 描画処理部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地形の標高に応じて表示色を決定して立
    体地形画像を表示する立体地形表示装置において、 表示領域の基準点となる基準点位置と方向角に応じた地
    形データから地形を表示するための地形形状データを作
    成する形状データ作成手段と、 地形形状データを立体地形データに座標変換する座標変
    換手段と、 基準点位置と地形データからこの基準点の標高値を決定
    する基準標高値決定手段と、 基準点の標高値に応じた地形表示色を表わす彩色関数を
    決定する彩色関数決定手段と、 地形形状データの各標高値と彩色関数から地形形状デー
    タの表示色を決定する表示色決定手段と、 立体地形データと表示色から立体地形画像を描画する描
    画処理手段とを備えたことを特徴とする立体地形表示装
    置。
  2. 【請求項2】 地形の標高に応じて表示色を決定して立
    体地形画像を表示するとともに、地図画像を表示する立
    体地形表示装置において、 表示領域の基準点となる基準点位置と方向角に応じた地
    形データから地形を表示するための地形形状データを作
    成するとともに、地図データから地図を表示するための
    地図形状データを作成する形状データ作成手段と、 地形形状データを立体地形データに座標変換するととも
    に、地形形状データを立体地図データに座標変換する座
    標変換手段と、 基準点位置と地形データから前記基準点の標高値を決定
    する基準標高値決定手段と、 基準点の標高値に応じた地形表示色を表わす彩色関数を
    決定する彩色関数決定手段と、 地形形状データの各標高値と彩色関数から地形形状デー
    タの表示色を決定する表示色決定手段と、 立体地形データと表示色から立体地形画像を描画すると
    ともに、立体地図データに応じて該表示色とは別の表示
    色から地図画像を描画する描画処理手段とを備えたこと
    を特徴とする立体地形表示装置。
  3. 【請求項3】 前記彩色関数決定手段は、 地形標高に対して基準標高値がなす相対的な標高差に応
    じて予め定められた表示色を対応させる彩色関数を決定
    することを特徴とする請求項1または2記載の立体地形
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記彩色関数決定手段は、 地形標高に対して基準標高値が同値である場合には、予
    め定められた表示色を対応させるとともに、基準標高値
    の近傍で地形標高の変化に応じて、予め定められた勾配
    に表示色を対応させる彩色関数を決定することを特徴と
    する請求項1または2記載の立体地形表示装置。
  5. 【請求項5】 前記彩色関数決定手段は、 地形標高に対して基準標高値、または表示領域内の最高
    標高値、または表示領域内の最低標高値と同値である場
    合には、それぞれ予め定められた彩色関数に基づいて表
    示色を対応させるとともに、基準標高値の近傍で地形標
    高の変化に応じて、予め定められた勾配に表示色を対応
    させる彩色関数を決定することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の立体地形表示装置。
  6. 【請求項6】 前記彩色関数決定手段は、 前記基準標高値の近傍で地形標高の変化に対応する表示
    色の勾配を、表示領域の標高分布や表示倍率などの条件
    に応じて変化させ、地形標高値に対応する表示色の彩色
    関数を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載の立体地形表示装置。
  7. 【請求項7】 前記表示色決定手段は、 場所的条件または時間的条件に対応させて複数の地形表
    示色を予め記憶する地形表示色記憶手段を有し、 表示領域の場所的条件または現在の時間的条件に応じて
    地形表示色記憶手段から地形表示色を読み出し、前記彩
    色関数決定手段で決定された彩色関数に基づいて、地形
    形状データの表示色を決定することを特徴とする請求項
    1または2記載の立体地形表示装置。
  8. 【請求項8】 前記座標変換手段は、 前記表示基準点から予め定められた相対位置に視点位置
    を置いて該視点位置を投影中心として、前記地形形状デ
    ータから鳥瞰図に透視投影変換を施すことを特徴とする
    請求項1または2記載の立体地形表示装置。
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