JPH1028738A - バルーン付カテーテル - Google Patents

バルーン付カテーテル

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JPH1028738A
JPH1028738A JP8187148A JP18714896A JPH1028738A JP H1028738 A JPH1028738 A JP H1028738A JP 8187148 A JP8187148 A JP 8187148A JP 18714896 A JP18714896 A JP 18714896A JP H1028738 A JPH1028738 A JP H1028738A
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balloon
cavity
catheter
tube
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JP8187148A
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English (en)
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Yasuyuki Baba
康之 馬場
Nobuaki Suzuki
信昭 鈴木
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NIPPON SHERWOOD KK
Original Assignee
NIPPON SHERWOOD KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形加工が容易で、操作性が良く信頼性の高
いバルーン付カテーテルを提供する。 【解決手段】 複数の内腔を有し、先端部に先導子を備
えてこの先導子より基部側の側壁外周に液体または気体
により膨らむ2つのバルーンが設けられた主管2と、主
管2の基部に一体に設けられ主管2の内腔にそれぞれ連
通する複数の接続チューブを備えた接続部とからなり、
主管2の内腔を、主管2の中心部に設けられた断面多角
形状のメイン腔6、主管2の側壁に設けられたイリゲー
ション側孔に連通しメイン腔6の1辺に対向して設けら
れたイリゲーション腔7、および2つのバルーンにそれ
ぞれ連通しイリゲーション腔7が設けられていないメイ
ン腔6の2辺にそれぞれ対向して設けられた2つのバル
ーン腔8a,8bにより構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、消化管の通過障
害をきたす疾患、いわゆる腸閉塞症に対する保存的療法
の1つである吸引減圧療法に使用され、または選択的小
腸造影を行うことができるバルーン付カテーテルの構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のダブルバルーン付カテーテ
ルの一部を省略して示した構成図、図9はそのC−C断
面図である。図において、21は例えばシリコーンなど
の合成樹脂材料からなるダブルバルーン付カテーテル
で、複数の内腔を有し、先端部に先導子22aを備えて
その先導子22aより基部側の側壁外周に液体または気
体によって膨らむ前方バルーン23aおよび後方バルー
ン23bが設けられた主管22と、主管22の基部に設
けられ主管22の内腔にそれぞれ連通しかつ先端に注射
器等が接続される複数の接続チューブを備えた接続部
(図示せず)とにより構成されている。
【0003】主管22の内腔は、図9に示すように、主
管22の中心部より下方に設けられた断面ほぼ半円状の
メイン腔24と、主管22の先端部と前方バルーン23
aの間の主管22側壁に設けられたイリゲーション側孔
25aおよびメイン腔24に連通し、メイン腔24のほ
ぼ平坦面側の中心部に設けられたイリゲーション腔25
と、前方バルーン23aおよび後方バルーン23bにそ
れぞれ連通し、イリゲーション腔25の両側に設けられ
たバルーン腔26a,26bとの4つの内腔によって構
成されている。また、前方バルーン23aと後方バルー
ン23bの間の主管22側壁にはメイン腔24の円弧部
中心から側壁に開口する複数のメイン側孔24aが設け
られている。なお、メイン腔24のみ主管22を貫通し
ており、イリゲーション腔25およびバルーン腔26
a,26bは先導子22aの基部側までとなっている。
【0004】このように構成したダブルバルーン付カテ
ーテル21を用いて、腸閉塞症に対する吸引減圧療法を
行う場合、まず、ガイドワイヤー(図示せず)を用いて
経鼻的にダブルバルーン付カテーテル21を十二指腸辺
りまで挿管し、図10,11に示すように、バルーン腔
26aを介して前方バルーン23aに蒸留水Wを注入
し、腸管Iの内壁にほぼ接触するくらいまで膨らませ
る。ついで、ガイドワイヤーを抜去して胃内にダブルバ
ルーン付カテーテル21をたるませた後、腸管Iの蠕動
運動によって膨らんだ前方バルーン23a、つまりダブ
ルバルーン付カテーテル21を自然に肛門側へ送り、腸
管I内の閉塞部位まで運ぶ。その間、メイン側孔24a
およびメイン腔24を介して吸引減圧が行われ、腸管I
内の貯留物である消化液(胃液や唾液など)を吸引して
腸外へ排除し、腸管Iの内圧を下げて症状の軽減、閉塞
部位の血行動態を改善する。なお、閉塞部位は自然落下
によって排除される。
【0005】また、閉塞部位の血行動態が改善されなか
ったり、通過障害の状況等を知る場合は、腸管Iの蠕動
運動によって閉塞部位まで運ばれたダブルバルーン付カ
テーテル21の進行が停止すると、バルーン腔26bを
介して後方バルーン23bに空気を注入して膨らませ、
ダブルバルーン付カテーテル21を腸管I内で固定させ
る。そして、前方バルーン23aの蒸留水Wを抜いて萎
ませ、メイン腔24に造影剤を注入してメイン側孔24
aから腸管I内に流出させ、選択的な小腸造影を行い、
閉塞部位の状態および減圧療法の効果等を客観的に判定
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のダ
ブルバルーン付カテーテル21は、腸管I内の貯留物が
吸引されるメイン側孔24aがメイン腔24の円弧部
側、つまりある一定の方向に集中して設けられ、またメ
イン腔24は主管22の中心部よりメイン側孔24aに
近接して設けらているので、カテーテルとしてメイン側
孔24a側またはその反対側にだけ力がかかりやすくな
るとともに、メイン側孔24aが設けられている側が弱
くなって挿管操作等がしにくいなどの問題があった。ま
た、吸引できる方向が一方向と限定されてしまうので、
メイン側孔24aが設けられていない側の腸管I内の貯
留物の吸引が難しく、メイン側孔24aの一部が詰まっ
た時など吸引が行えなくなってしまう場合もあった。
【0007】さらに、先導子22aが設けられた先端部
以外の主管22は、4つの腔24,25,26a,26
bが図9に示すように配置されているため、メイン腔2
4の断面積が小さくなってしまい、十分な吸引が行えな
い場合があった。また、主管22は1軸(縦軸)対称形
であるため成形加工がしにくく、主管22の先端部のメ
イン腔24は主管22の中心部に位置しているため、先
端部のメイン腔24と先端部以外のメイン腔24との間
に段差が生じ、ダブルバルーン付カテーテル21の挿管
に使用されるガイドワイヤーがメイン腔24内で曲がり
やすくなって挿管操作を確実に行えないなどの問題があ
った。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、成形加工が容易で、操作性が良
く信頼性の高いバルーン付カテーテルを提供することを
目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るバルーン
付カテーテルは、複数の内腔を有し、先端部に先導子を
備えてこの先導子より基部側の側壁外周に液体または気
体により膨らむ2つのバルーンが設けられた主管と、主
管の基部に一体に設けられ主管の内腔にそれぞれ連通す
る複数の接続チューブを備えた接続部とからなり、主管
の内腔を、複数の側孔を有し主管の中心部に設けられた
断面ほぼ多角形状のメイン腔、主管の側壁に設けられた
イリゲーション側孔に連通しメイン腔の1辺に対向して
設けられたイリゲーション腔、および2つのバルーンに
それぞれ連通しイリゲーション腔が設けられていないメ
イン腔の2辺にそれぞれ対向して設けられた2つのバル
ーン腔により構成したものである。
【0010】また、メイン腔の側孔を、このメイン腔の
各頂点に対応する位置でかつ主管の軸方向に対して千鳥
状に設けたものである。
【0011】さらに、少なくとも一方のバルーンをX線
不透過材料を含むエラストマーにより構成したものであ
る。
【0012】また、主管の基部側に設けられたバルーン
を主管の先端部側に設けられたバルーンよりも外径が大
きく膨らむように構成したものである。
【0013】この発明に係るバルーン付カテーテルは、
主管および接続部のメイン腔の各頂点の少なくとも1つ
に対応する位置に、主管および接続部と色の異なる材料
からなるライン部材を設けたものである。
【0014】また、ライン部材を造影性を有する材料と
したものである。
【0015】この発明に係るバルーン付カテーテルは、
メイン腔を含む複数の内腔を有し、先端部に先導子を備
えてこの先導子より基部側の側壁外周に液体または気体
により膨らむ少なくとも1つのバルーンが設けられた主
管と、主管の基部に一体に設けられ主管の内腔にそれぞ
れ連通する複数の接続チューブを備えた接続部とからな
り、一端が接続部のメイン腔に連通する接続チューブに
接続されるコネクターと、コネクターの他端に接続され
メイン腔に挿通されたガイドワイヤーを所望の位置に固
定するストッパーとを設けたものである。
【0016】このように、主管の内腔の1つであるメイ
ン腔を断面ほぼ多角形状に形成して主管の中心部に設
け、イリゲーション腔および2つのバルーン腔をメイン
腔の各辺に対向して設けるとともに、メイン腔の各頂点
に対応する位置にメイン腔から側壁に開口するメイン側
孔を主管の軸方向に対して千鳥状に設け、さらに主管の
基部側に設けられたバルーンを主管の先端部側に設けら
れたバルーンよりも外径が大きく膨らむように構成する
ことにより、成形加工が容易となり、多方向からの吸引
および造影剤の流出を確実に行える。また、メイン腔の
断面積を大きくとることができ、吸引効率が向上する。
【0017】また、主管および接続部のメイン腔の各頂
点の少なくとも1つに対応する位置にライン部材を設け
ることにより、バルーン付カテーテルの留置状態が確認
でき、メイン側孔の加工も容易となる。
【0018】さらに、一端が接続部のメイン腔に連通す
る接続チューブに接続されるコネクターと、コネクター
の他端に接続されメイン腔に挿通されたガイドワイヤー
を所望の位置に固定するストッパーとを設けることによ
り、消化管などに挿入されたガイドワイヤーによる消化
管への損傷等が防止され、操作性の向上が図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施形態1.図1はこの発明の第1の実施形態の構成
図、図2はそのA−A断面図である。図において、1は
例えばシリコーンまたはポリウレタンなどの合成樹脂材
料からなるダブルバルーン付カテーテルで、複数の内腔
を有し、先端部に先導子2aを備え、その先導子2aよ
り基部側の側壁外周に液体または気体によって膨らみ少
なくとも一方が例えばX線不透過材料を含むエラストマ
ーによって構成された前方バルーン3aおよび後方バル
ーン3bが設けられた主管2と、主管2の基部に一体に
設けられ主管2の各内腔にそれぞれ連通しかつ先端に注
射器等が接続される複数の接続チューブ5a等を備えた
接続部4とによって構成されている。
【0020】主管2の内腔は、図2に示すように、主管
2の中心部に設けられた断面ほぼ三角形状のメイン腔
6、主管2の先端部と前方バルーン3aの間の主管2側
壁に設けられたイリゲーション側孔7aおよびメイン腔
6に連通し、メイン腔6の1辺に対向して設けられかつ
メイン腔6の断面積より小さい断面積を有するイリゲー
ション腔7、および前方バルーン3aおよび後方バルー
ン3bにそれぞれ連通し、イリゲーション腔7が設けら
れていないメイン腔6の2辺に対向して設けられかつメ
イン腔6の断面積より小さい断面積を有するバルーン腔
8a,8bの4つの内腔によって構成されている。ま
た、前方バルーン3aと後方バルーン3bの間の主管2
側壁のメイン腔6の各頂点に対応する位置には、図2お
よび図3に示すように、メイン腔6から側壁に開口する
複数のメイン側孔6aが主管2の軸方向に対して螺旋状
または不規則に千鳥状に設けられている。なお、メイン
腔6のみ主管2を貫通しており、イリゲーション腔7お
よびバルーン腔8a,8bは先導子2aの基部側までと
なっている。
【0021】また、図1において、5aはメイン腔6に
連通された第1の接続チューブで、第1の接続チューブ
5aを締め付けて閉塞するクランプ9を備えている。5
bは端部に注射器のルアーチップなどが接続されるルア
ーアダプター10aを有し、イリゲーション腔7に連通
された第2の接続チューブであり、5c,5dは端部に
気密性を有する一方弁11a,11bを有し、バルーン
腔8a,8bにそれぞれ連通された第3の接続チューブ
および第4の接続チューブである。なお、接続チューブ
5a,5b,5c,5dは、例えばシリコーンまたはポ
リウレタンなどの軟質の合成樹脂材料によって構成され
ている。
【0022】このように構成したこの実施形態において
は、腸閉塞症に対する吸引減圧療法を行う場合、まず、
経鼻的にダブルバルーン付カテーテル1を胃内に挿管
し、ガイドワイヤー(図示せず)を第1の接続チューブ
5aを介して主管2のメイン腔6の先端部まで挿入させ
る。ついで、患者の向きを変えて主管2の先導子2aを
幽門に向け、その状態でガイドワイヤーを主管2の先端
部より先行させて幽門を通過させる。そして、ガイドワ
イヤーに沿わせて主管2を進め、十二指腸辺りまで挿管
させる。
【0023】次に、図4に示すように、第3の接続チュ
ーブ5cおよびバルーン腔8aを介して前方バルーン3
aに蒸留水Wを注入し、腸管の内壁にほぼ接触するくら
いまで膨らませる。ついで、ダブルバルーン付カテーテ
ル1からガイドワイヤーを抜去し、ダブルバルーン付カ
テーテル1を胃内に送り込んでたるませた後、腸管の蠕
動運動によって膨らんだ前方バルーン3a、つまりダブ
ルバルーン付カテーテル1を肛門側へ送り、腸管の閉塞
部位まで自然に運ばせる。その間、メイン側孔6aおよ
びメイン腔6を介して吸引減圧を行い、腸管内の貯留物
である消化液(胃液や唾液など)をメイン側孔6aから
メイン腔6に吸い込んで、第1の接続チューブ5aから
腸外へ排出させる。この時、第2の接続チューブ5b、
つまりイリゲーション腔7は開放状態となっており、吸
引減圧中の体内組織の張り付きを防ぐために外気をイリ
ゲーション腔7およびイリゲーション側孔7aを介して
腸管内に送り、貯留物とともに腸外へ排気させる。そし
て、腸管内圧を下げて症状の軽減、閉塞部位の血行動態
を改善し、閉塞部位をダブルバルーン付カテーテル1が
到達するまでの吸引減圧によって肛門側へ自然落下さ
せ、排出させる。
【0024】一方、ダブルバルーン付カテーテル1が閉
塞部位に到達するまでに閉塞部位が自然落下せず、閉塞
部位の血行動態が改善されなかったり通過障害の状況等
を知る場合は、ダブルバルーン付カテーテル1が閉塞部
位に達して進行が停止すると、通過障害の状況等を見る
ために、選択的小腸造影を行う。この場合は、図5に示
すように、まず第4の接続チューブ5dおよびバルーン
腔8bを介して後方バルーン3bに空気を注入し、腸管
Iに接触するまで膨らませて、ダブルバルーン付カテー
テル1を腸管Iのその位置に固定させる。ついで、第3
の接続チューブ5cおよびバルーン腔8aを介して前方
バルーン3aの蒸留水Wを抜いて萎ませ、第1の接続チ
ューブ5aを介してメイン腔6に造影剤を注入し、メイ
ン側孔6aから矢印Xに示すように造影剤を腸管I内に
流出させて選択的な小腸造影を行う。そして、閉塞部位
Pの状態および減圧療法の効果等を客観的に判定する。
この時、造影剤は複数のメイン側孔6aによって多方向
から腸管I内に流出して早く広がり、流出された造影剤
は腸管Iの内壁に接触している後方バルーン3bによっ
て口側への流出が防止されて確実に閉塞部位P側に流出
される。
【0025】このように、腸管I内の貯留物が吸引され
るメイン腔6が主管2の中心部に設けられ、メイン側孔
6aが主管2の軸方向に対して螺旋状または不規則に千
鳥状に設けられているので、主管2にかかる力が全体的
にほぼ均一となってカテーテルとしては比較的強いもの
となり、挿管操作等を行いやすくすることができるとと
もに、貯留物の吸引および造影剤の流出を多方向から行
うことができるので、一方向が詰まっても吸引および流
出を継続させることができ、選択的小腸造影等を迅速に
行うことができる信頼性の高いダブルバルーン付カテー
テル1を得ることができる。
【0026】また、図2に示すように、主管2は3軸対
称形であるため従来の1軸対称のものよりも成形加工が
しやすくなり、製品自体の歪みの少ない品質の良いダブ
ルバルーン付カテーテル1を得ることができるととも
に、比較的大きな断面積を有するメイン腔6とすること
ができるため、吸引効率が向上する。
【0027】さらに、主管2の先端部のメイン腔6と先
端部以外のメイン腔6は主管2の中心部に設けられてい
るので、先端部のメイン腔6と先端部以外のメイン腔6
との間に段差がなくなり、ダブルバルーン付カテーテル
1の挿管に使用されるガイドワイヤーがメイン腔6内で
曲がったりするおそれがなくなって挿管操作を確実に行
うことができる。
【0028】なお、上述の実施形態ではメイン腔6を断
面ほぼ三角形状とした場合を示したが、例えば四角形状
または五角形状などの多角形状としてもよい。この場合
も、各頂点に対応する位置にメイン側孔6aが設けら
れ、多方向から吸引等を行うことができる。
【0029】また、前方バルーン3aおよび後方バルー
ン3bを同じ大きさにした場合を示したが、後方バルー
ン3bを前方バルーン3aよりも外径が大きく膨らむよ
うに構成してもよい。この場合、腸管I内に流出された
造影剤の口側への流出をより確実に防止することができ
るとともに、軽度の狭窄部位を拡張することができるの
で、選択的小腸造影を容易に行うことができる。
【0030】実施形態2.図6はこの発明の第2の実施
形態の構成図およびそのB−B断面図である。この実施
形態は、第1の実施形態のダブルバルーン付カテーテル
1の主管2および接続部4の長手方向でメイン腔6の各
頂点の1つに対応する位置に例えばビスマスなどの造影
性を有するライン部材12を設けたものである。
【0031】このように構成したこの実施形態において
も、実施形態1で説明した場合と同様に、経鼻的にダブ
ルバルーン付カテーテル1を十二指腸辺りまで挿管し、
前方バルーン3aに蒸留水Wを注入して膨らませ、腸管
の蠕動運動によって閉塞部位側へ自然に運ばせる。その
間吸引減圧を行い、腸管内の貯留物を腸外へ排出させ自
然治癒を図る。この時、ダブルバルーン付カテーテル1
の主管2および接続部4に設けられたライン部材12に
よって、ダブルバルーン付カテーテル1の留置状態を容
易に確認することができる。また、通過障害の状況等を
見る場合は選択的小腸造影を行う。この場合もライン部
材12によってダブルバルーン付カテーテル1の留置状
態が容易に確認できる。
【0032】このように、ダブルバルーン付カテーテル
1の主管2および接続部4に造影性を有するライン部材
12を設けることにより、腸管内に留置されているダブ
ルバルーン付カテーテル1の状態を容易に確認すること
ができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0033】なお、上述の実施形態では造影性を有する
ライン部材12をダブルバルーン付カテーテル1の主管
2および接続部4の長手方向でメイン腔6の各頂点の1
つに対応する位置に設けた場合を示したが、メイン腔6
の各頂点の2つまたは全部に対応する位置に設けてもよ
く、長手方向の一部に設けてもよい。メイン腔6の各頂
点の全部に対応する位置にライン部材12を設けた場合
は、ダブルバルーン付カテーテル1の留置状態の確認だ
けでなく、成形加工の過程においてメイン側孔6aを設
ける位置、つまりメイン腔6の各頂点の位置が示され、
加工を容易に行うことができる。
【0034】また、造影性を有するライン部材12とし
たが、主管2を構成する材料と異なる色の材料としても
良く、メイン側孔6aが設けられる各位置にのみ色の異
なる材料を配置してもよい。この場合も成形加工の過程
においてメイン側孔6aの加工を容易にすることができ
る。
【0035】実施形態3.図7はこの発明の第3の実施
形態の要部の構成図およびその作用説明図である。図に
おいて、13は一端が第1の実施形態のダブルバルーン
付カテーテル1の接続部4の第1の接続チューブ5aの
端部に接続されるコネクターで、その軸方向の中間部の
外径が両端部の外径より大径に形成されており、軸方向
の中心部にはガイドワイヤー15の外径より大きい内径
の挿通孔13aが設けられている。14はコネクター1
3の挿通孔13aの内径より若干大きく形成された嵌入
部14aと、嵌入部14aの外径より大径の頭部14b
とからなるストッパーで、その軸方向の中心部にはガイ
ドワイヤー15の外径より若干大きい内径の挿通孔14
cが設けられている。そして、コネクター13およびス
トッパー14は弾性を有する合成樹脂材料によって構成
されている。
【0036】このように構成したこの実施形態において
は、腸閉塞症に対する吸引減圧療法を行う場合、まず、
経鼻的にダブルバルーン付カテーテル1を胃内に挿管
し、図7(a)に示すように、ガイドワイヤー15をス
トッパー14、コネクター13および第1のチューブ5
aを介して主管2のメイン腔6の先端部まで挿入させ
る。この時、ストッパー14はガイドワイヤー15上を
軸方向に摺動可能である。そして、ガイドワイヤー15
の先端部がメイン腔6の先端部まで挿通されると、図7
(b)に示すように、コネクター13の他端の挿通孔1
3aにストッパー14の嵌入部14aを圧入し、ストッ
パー14を圧縮させてガイドワイヤー15を締め付けて
固定する。ついで、患者の向きを変えて主管2の先導子
2aを幽門に向け、その状態でストッパー14をコネク
ター13から抜いてガイドワイヤー15の固定を解除
し、ガイドワイヤー15を主管2の先端部より先行させ
て幽門を通過させる。そして、ガイドワイヤーに沿わせ
て主管2を進め、十二指腸辺りまで挿管させる。
【0037】次に、実施形態1で説明した場合と同様に
前方バルーン3aに蒸留水Wを注入して膨らませ、ダブ
ルバルーン付カテーテル1からガイドワイヤー15を抜
去してダブルバルーン付カテーテル1を腸管の蠕動運動
によって閉塞部位側へ自然に運ばせる。その間吸引減圧
を行い、腸管内の貯留物を腸外へ排出させ自然治癒を図
る。また、通過障害の状況等を見る場合は選択的小腸造
影を行う。
【0038】このように、ダブルバルーン付カテーテル
1の接続部4の第1の接続チューブ5aにコネクター1
3の一端を接続させ、コネクター13の他端の挿通孔1
3aにガイドワイヤー15が挿通されたストッパー14
の嵌入部14aを圧入することによって、ストッパー1
4がコネクター13の挿通孔13aの内壁によって圧縮
されてガイドワイヤー15を締め付け、その位置にガイ
ドワイヤー15を固定することができるので、ダブルバ
ルーン付カテーテル1の挿管操作中、ガイドワイヤー1
5がダブルバルーン付カテーテル1の主管2の先端部か
らむやみに突出することがなくなり、腸管への損傷等を
防止することができる。
【0039】なお、上述の実施形態ではダブルバルーン
付カテーテル1においてコネクター13とストッパー1
4を設けた場合を示したが、例えばバルーンを1つだけ
有するシングルバルーン付カテーテルにおいてもコネク
ター13とストッパー14を設けもよい。この場合も同
様の効果を奏する。
【0040】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係るバルーン付
カテーテルは、複数の内腔を有し、先端部に先導子を備
えて先導子より基部側の側壁外周に液体または気体によ
り膨らむ2つのバルーンが設けられた主管と、主管の基
部に一体に設けられ主管の内腔にそれぞれ連通する複数
の接続チューブを備えた接続部とからなり、主管の内腔
を、主管の中心部に設けられた断面多角形状のメイン
腔、主管の側壁に設けられたイリゲーション側孔に連通
しメイン腔の1辺に対向して設けられたイリゲーション
腔、および2つのバルーンにそれぞれ連通しイリゲーシ
ョン腔が設けられていないメイン腔の2辺にそれぞれ対
向して設けられた2つのバルーン腔により構成したの
で、成形加工が容易でカテーテルとしては比較的強いも
のとすることができ、挿管操作等を行いやすくするなど
操作性の向上を図ることができる。そして、メイン腔の
断面積を比較的大きくすることができるため、吸引効率
を向上させることができ、使い勝手の良いバルーン付カ
テーテルを得ることができる。
【0041】また、メイン腔の側孔を、このメイン腔の
各頂点に対応する位置でかつ主管の軸方向に対して千鳥
状に設けたので、多方向からの吸引および造影剤の流出
を確実に行うことができ、信頼性の高いバルーン付カテ
ーテルを得ることができる。
【0042】さらに、少なくとも一方のバルーンをX線
不透過材料を含むエラストマーにより構成したので、選
択的小腸造影に適したバルーン付カテーテルを得ること
ができる。
【0043】また、主管の基部側に設けられたバルーン
を主管の先端部側に設けられたバルーンよりも外径が大
きく膨らむように構成したので、消化管内に流出された
造影剤の口側への流出をより確実に防止することができ
るとともに、軽度の狭窄部位を拡張することができるの
で、選択的小腸造影等を容易に行うことができる。
【0044】この発明に係るバルーン付カテーテルは、
主管および接続部のメイン腔の各頂点の少なくとも1つ
に対応する位置に、主管および接続部と色の異なる材料
からなるライン部材を設けたので、成形加工の過程にお
いてメイン側孔を設ける位置を容易に確認することがで
き、成形加工の向上を図ることができる。
【0045】また、ライン部材を造影性を有する材料と
したので、バルーン付カテーテルの留置状態を容易に確
認することができ、操作性の向上を図ることができる。
【0046】この発明に係るバルーン付カテーテルは、
メイン腔を含む複数の内腔を有し、先端部に先導子を備
えてこの先導子より基部側の側壁外周に液体または気体
により膨らむ少なくとも1つのバルーンが設けられた主
管と、主管の基部に一体に設けられ主管の内腔にそれぞ
れ連通する複数の接続チューブを備えた接続部とからな
り、一端が接続部のメイン腔に連通する接続チューブに
接続されるコネクターと、コネクターの他端に接続され
メイン腔に挿通されたガイドワイヤーを所望の位置に固
定するストッパーとを設けたので、ガイドワイヤーの固
定を容易に行うことができ、挿管の操作性の向上を図る
ことができるとともに、ガイドワイヤーによる消化管へ
の損傷等を防止することができる。これにより、信頼性
の高いバルーン付カテーテルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の構成図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の要部の拡大図である。
【図4】この発明の第1の実施形態に係る前方バルーン
の作用説明図である。
【図5】この発明の第1の実施形態の作用説明図であ
る。
【図6】この発明の第2の実施形態の構成図およびその
B−B断面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態の要部の構成図およ
びその作用説明図である。
【図8】従来のダブルバルーン付カテーテルの一部を省
略して示した構成図である。
【図9】図8のC−C断面図である。
【図10】従来のダブルバルーン付カテーテルの作用説
明図である。
【図11】図10のD−D断面図である。
【符号の説明】
1 ダブルバルーン付カテーテル 2 主管 2a 先導子 3a 前方バルーン 3b 後方バルーン 4 接続部 5a,5b,5c,5d 接続チューブ 6 メイン腔 6a メイン側孔 7 イリゲーション腔 7a イリゲーション側孔 8a,8b バルーン腔 12 ライン部材 13 コネクター 13a 挿通孔 14 ストッパー 14a 嵌入部 15 ガイドワイヤー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の内腔を有し、先端部に先導子を備
    えて該先導子より基部側の側壁外周に液体または気体に
    より膨らむ2つのバルーンが設けられた主管と、該主管
    の基部に一体に設けられ前記主管の内腔にそれぞれ連通
    する複数の接続チューブを備えた接続部とからなり、 前記主管の内腔を、複数の側孔を有し該主管の中心部に
    設けられた断面ほぼ多角形状のメイン腔、前記主管の側
    壁に設けられたイリゲーション側孔に連通し前記メイン
    腔の1辺に対向して設けられたイリゲーション腔、およ
    び前記2つのバルーンにそれぞれ連通し前記イリゲーシ
    ョン腔が設けられていない前記メイン腔の2辺にそれぞ
    れ対向して設けられた2つのバルーン腔により構成した
    ことを特徴とするバルーン付カテーテル。
  2. 【請求項2】 メイン腔の側孔を、該メイン腔の各頂点
    に対応する位置でかつ前記主管の軸方向に対して千鳥状
    に設けたことを特徴とする請求項1記載のバルーン付カ
    テーテル。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方のバルーンをX線不透過
    材料を含むエラストマーにより構成したことを特徴とす
    る請求項1または2記載のバルーン付カテーテル。
  4. 【請求項4】 主管の基部側に設けられたバルーンを前
    記主管の先端部側に設けられたバルーンよりも外径が大
    きく膨らむように構成したことを特徴とする請求項1,
    2または3記載のバルーン付カテーテル。
  5. 【請求項5】 主管および接続部の前記メイン腔の各頂
    点の少なくとも1つに対応する位置に、前記主管および
    接続部と色の異なる材料からなるライン部材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1,2,3または4記載のバルー
    ン付カテーテル。
  6. 【請求項6】 ライン部材を造影性を有する材料とした
    ことを特徴とする請求項5記載のバルーン付カテーテ
    ル。
  7. 【請求項7】 メイン腔を含む複数の内腔を有し、先端
    部に先導子を備えて該先導子より基部側の側壁外周に液
    体または気体により膨らむ少なくとも1つのバルーンが
    設けられた主管と、該主管の基部に一体に設けられ前記
    主管の内腔にそれぞれ連通する複数の接続チューブを備
    えた接続部とからなり、 一端が接続部のメイン腔に連通する接続チューブに接続
    されるコネクターと、該コネクターの他端に接続され前
    記メイン腔に挿通されたガイドワイヤーを所望の位置に
    固定するストッパーとを設けたことを特徴とするバルー
    ン付カテーテル。
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