JPH10287359A - 溶解液の収容容器 - Google Patents

溶解液の収容容器

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JPH10287359A
JPH10287359A JP11023797A JP11023797A JPH10287359A JP H10287359 A JPH10287359 A JP H10287359A JP 11023797 A JP11023797 A JP 11023797A JP 11023797 A JP11023797 A JP 11023797A JP H10287359 A JPH10287359 A JP H10287359A
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JP
Japan
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opening
container
sealing material
cap
dissolving
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JP11023797A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Shichi
宏幸 志知
Takao Yoshida
孝夫 吉田
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固形物を十分に溶解する際に容器本体を安全
にシャッフルすることができ、また製造時や保存時にお
いても開口部を衛生的に維持することができる溶解液を
収容した収容容器、哺乳容器を提供。 【構成】 容器本体と、該容器本体に収容され、固形物
を溶解するための溶解液と、上記容器本体の開口を液密
に閉止するシール材と、該開口部の側壁の螺合部に螺合
するキャップと、からなる収容容器であって、上記シー
ル材は薄肉のシート又はフィルムからなり、且つ上記開
口の端面に剥離可能に液密に接着され、また、上記キャ
ップの天井面には環条突起が形成され、上記環条突起は
上記キャップが該開口部の螺合部に螺合する時に、上記
シール材を介して、或いは上記シール材の除去後におい
ても上記開口の端面を押圧可能に設けられていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミルクや栄養剤等の固
形物を溶解する際に、容器本体のシャッフル等が安全且
つ容易にできる溶解液を収容した収容容器に関するもの
であり、特に、ミルク等が溶解される調乳用水等が収容
され、且つ哺乳容器としても利用される溶解液の収容容
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料等の中にはミルク、ジュースの
素、コーヒー、栄養剤等の固形物を溶解して飲料とする
ものがある。例えば、アルミ缶、スチール缶或いはプラ
スチック容器等に液密に収容されているおいしい水や調
乳用水等を例として挙げることができる。これら清涼飲
料は無菌的に保存するため、容器開口はシール材等で液
密にシールされ、更に外キャップを開口部に取り付けて
飲み口を清潔に維持している。そして、このような収容
容器を使用する際には、先ず、外キャップを外し、シー
ルを容器の開口から剥がす。内溶液にジュースの素やミ
ルク粉末等の固形物を投入し、再度、外キャップを開口
部に取付け、これらを十分に溶解させるため、容器本体
のシャッフル等を行って固形物を完全に溶解させてい
る。また最近、このような溶解液を収容した収容容器の
中でも便利で安全な哺乳容器が提案されている。例え
ば、収容容器の本体として医療用容器等にも使用される
ポリプロピレン製ハードプラスチック容器が用いられ、
容器本体は溶出物の危険性が極めて少ない容器となって
いるものである。そして、溶解液である調乳用水は蒸留
水からなり、シールフィルムで熱容着シールによりその
容器口が液密に閉止された後、容器と共に温度115℃
で時間40分間の高圧蒸気滅菌が成されているものであ
る。更に、収容容器は哺乳壜の形態を採り、開口にはそ
のまま人工乳首等が取り付けられるようになっている。
【0003】このような調乳用水入り哺乳容器には以下
の利便性がある。第一に、飲料時に安全に無菌化された
調乳用水が得られることである。従来、調乳用として用
いる水道水は塩素殺菌され無菌度が高いが、その水には
塩素やトリハロメタン等が微量存在する可能性がある。
この可能性は水道水を沸騰させて、塩素類を出したとし
ても完全に否定することはできない。このような塩素類
が幼児に悪影響を与えることは明らかである。第二に、
飲料時に安全でピュアーな調乳用水が得られることであ
る。従来、水道からの沸騰水や市販のおいしい水等はミ
ネラルや微量の有機物が存在する。幼児の中には授乳に
よりアトピー症等の過敏症を起こす場合がある。大部分
は使用ミルクの調整により解決するが、中には上記のミ
ネラルや微量の有機物を原因とする場合がある。この点
においても、上記調乳用水は何も存在しない完全な蒸留
水であり、水に限ってはアトピー症等の原因を否定する
ことができる。第三に、飲料時に水腐りのない調乳用水
が得られることである。従来、市販のおいしい水等は、
温度100℃程度で瞬間殺菌されている。また、場合に
よっては、ミネラル等を沈殿させないため、殺菌処理温
度を更に低くするものもある。このため、これらのボト
ル中の水を長く保存すると、常在菌等が完全に死滅して
いないため、若干存在する有機物等で繁殖して水腐りが
生じるおそれがある。また、水道水でも塩素等が一旦除
去されれば、水腐りの原因となる。このような水をミル
ク溶解液として用いる場合は一度沸騰させて用いる必要
がある。また、このような水を沸騰させて用いたとして
も、死滅常在菌蛋白質、変質蛋白質等により上述のアト
ピー症等の原因となるおそれもある。この点、上記調乳
用水は医療用の輸液レベルでの蒸気滅菌が成されている
ため、殆どの菌が実質的或いは確率的に死滅しており、
微量の有機物さえもなく水腐りの心配はない。このた
め、従来のように使用前に調乳用水を一旦沸騰させ、湯
冷ましする必要はなく、温度37℃の低い加温状態或い
はミルクが十分に溶解する温度50℃程度の加温状態で
の使用ができるという利便性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな溶解液が収容される調乳用水入り哺乳容器では以下
の問題がある。シールを剥がして外キャップを開口部に
取付け、容器本体をシャッフル等した時に、シール材の
厚み部分が開口部で無くなるため外キャップの螺合が緩
み、開口からの液漏れが生じるおそれがある。また、調
乳用水入り哺乳容器のように調乳用水が蒸気滅菌処理さ
れる場合には、シール材と外キャップの天井面との間に
水蒸気が溜まるおそれもある。これは、製造時及び保存
時の衛生面において問題となる。従って、本発明は、固
形物を十分に溶解する際に容器本体を安全にシャッフル
することができ、また製造時や保存時においても開口部
を衛生的に維持することができる溶解液を収容した収容
容器、哺乳容器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器本体と、
該容器本体に収容され、固形物を溶解するための溶解液
と、上記容器本体の開口を液密に閉止するシール材と、
該開口部の側壁の螺合部に螺合するキャップと、からな
る収容容器であって、上記シール材は薄肉のシート又は
フィルムからなり、且つ上記開口の端面に剥離可能に液
密に接着され、また、上記キャップの天井面には環条突
起が形成され、上記環条突起は上記キャップが該開口部
の螺合部に螺合した時に上記シール材を介して、或いは
上記シール材の除去後においても上記開口の端面を押圧
可能に設けられていることを特徴とする溶解液の収容容
器を提供することにより、上記目的を達成したものであ
る。
【0006】上記容器本体としては、金属製、ガラス
製、又は樹脂製の容器等が挙げられる。金属製容器及び
樹脂製容器はガラス容器のように破損し難いので容器本
体として望ましい。また、容器本体に螺合部を有する開
口を設けることから、製造上、樹脂製容器であることが
望ましい。また、容器壁に透明性が要求されるものであ
れば、樹脂製容器が望ましい。容器本体が樹脂製容器で
あれば、ブロー成形或いは射出成形した容器が望まし
い。容器本体の開口はその側壁に外キャップとの螺合部
が刻設され、開口の端面は平坦面として形成される。開
口の端面の幅は、少なくとも1mm以上、好ましくは2
〜5mmの範囲であることが望ましい。上記端面の幅が
上記範囲を下回れば、環条突起の成形位置に多少の誤差
が生じると、上記端面を確実に押圧することができなく
なる。上記端面の幅が上記範囲を上回ると、上記容器本
体自体の厚みが嵩み、製品として経済性を損なう。容器
本体内に収容される溶解液は、固形物、例えば、ミルク
粉末、栄養剤、ジュースの素等を溶解するため液であ
り、溶解液は保存時に腐敗しないものが望ましい。この
ため、溶解液は容器本体に無菌充填した液、或いは滅菌
処理した液であることが望ましい。
【0007】シール材は薄肉のシート又はフィルムであ
り、そのシール材の厚みは2000〜10μmの範囲、
特に、200〜20μmの範囲であることが望ましい。
シール材の厚みが上記範囲を下回ると、製造、その他の
取り扱いの際にシール材を容易に破封してしまうおそれ
がある。また、上記範囲を上回ると、シール材を剥がし
た除去後に、外キャップを強く螺合してもシール材の厚
み分の差により上記環条突起が開口の端面を十分に押圧
することができなくなるおそれが生じて、シャッフル時
に開口からの液漏れを生じるおそれがある。尚、シール
材は樹脂製、金属箔製、ゴム製のものを挙げることがで
きる。上記シール材は上記開口の端面に剥離可能に液密
に接着される。上記シール材の端面への接着は接着剤を
介して液密に接着しても良く、また、シール材が樹脂製
であれば熱溶着シールによりシールしても良い。接着強
度は、上記開口を液密に保持する一方、使用時にシール
材が開口から剥離する程度の弱シール性を有するもので
ある。このようなシール材を開口に設けることにより、
その収容容器の保存時にその容器内の溶解液を無菌的に
維持することができる。
【0008】上記キャップは製造時、運搬時及び保存時
に上記開口部の汚染を防止するために設けられるもので
ある。かかる外キャップは、そのスカート部の内側に上
記開口の側壁の雄螺合部と螺合する雌螺合部が形成さ
れ、その天井面には環条突起が形成される。環条突起は
外キャップの螺合時に上記シール材を介して上記開口の
端面を押圧し、上記開口及びシール材面を液密に塞ぐも
のである。また、上記シール材の除去後においても、環
条突起は上記開口の端面を押圧可能に設けられている。
環条突起は開口端面の幅中央の径の大きさに形成され、
突起の先端は鋭角に形成されていることが望ましい。先
端の角度は90度以下、特に60度以下であることが望
ましい。先端が鋭角であれば、その先端に押圧力が集中
し、シール性を高めることができる。上記外キャップは
金属製、樹脂製であっても良いが、製造、加工性の点で
樹脂製キャップが望ましい。また、外キャップの材質に
は僅かな剪断弾性を有していることが望ましい。外キャ
ップがかかる僅かな弾性を有することにより、環条突起
はその押圧方向にシール材の厚み程度の変化があっても
上記開口の端面を常に押圧付勢することができる。
【0009】このように構成された溶解液の収容容器に
あっては、その保存時、外キャップの環条突起がシール
材を挟んで開口の端面を押圧している。このため、開口
が位置するシール材面とキャップ天井面との間に汚水や
水蒸気等が侵入せず、開口部での衛生性が維持される。
一方、使用時、先ず、キャップを螺合解除して開口部か
ら外し、収容容器の開口からシール材を剥離する。上記
開口からミルク粉末等の固形物を所定量充填し、充填
後、キャップを再び螺合して開口部に取り付ける。そし
て、かかる状態で収容容器をシャッフルして固形物を溶
解液に素早く溶かす。かかるシャッフルの場合、外キャ
ップの環条突起は開口の端面を押圧しているため、内溶
液が漏れ出すおそれがない。従って、シャッフル操作を
安全に行うことができる。
【0010】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
収容容器において、上記容器本体は少なくとも上記開口
部が樹脂製であり、また上記シール材は樹脂層を有する
シート或いはフィルムであり、上記シール材は上記開口
端面に剥離可能に熱溶着シールされて接着されているこ
とを特徴とする。上記容器本体の少なくとも開口部及び
シール材の接着層は樹脂素材からなる。樹脂素材として
はポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、塩化ビニリデン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリアクリル酸系
樹脂、ポリアミド系樹脂等の汎用樹脂或いはこれらのブ
レンド物である。特に、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のオレフィン系樹脂が汎用であり、また安全性、シー
ル性も高いので望ましい。シール材は単層又は多層で形
成されていても良い。多層の場合には無機質の層、例え
ば、アルミニウム箔層、アルミニウム蒸着層、シリカ蒸
着層等を有していても良い。シール材は、接着層が熱溶
着シール性を有し、外層が耐熱性を有することが望まし
い。耐熱性層としては、ポリエステル系樹脂、延伸ナイ
ロン、ナイロン等のポリアミド系樹脂、二軸延伸ポリプ
ロピレン、塩化ビニル、アルミニウム箔等を挙げること
ができる。また、接着層としては、ポリエチレン及びそ
の共重合体、ポリプロピレン及びその共重合体、塩化ビ
ニル及びその共重合体、並びにそれらの樹脂のブレンド
物を挙げることができる。開口部及びシール材の接着層
が樹脂であれば、熱溶着シールによりシール材を容易に
接着させることができる。しかも、熱溶着シールによ
り、かかる接着部に無菌を維持するのに十分な液密性と
使用時の剥離性を賦与することができる。かかるシール
材の熱溶着層には融点或いはピカッド軟化点の異なる樹
脂のブレンド物であることが望ましい。例えば、融点が
120℃程度のポリエチレンと融点が160℃程度のポ
リプロピレンとのブレンド層を熱溶着層とする場合等で
ある。このような熱溶着層ではヒートシールー或いはイ
ンパルスシールーの温度条件を換えることで、完全熱溶
着シールと剥離可能、いわゆるピールシール或いは弱シ
ールとを容易に選択コントロールすることができる。シ
ール材と開口の端面の剥離強度は、0.10〜4.0k
g/cm、特に、0.5〜3.0kg/cm(温度11
0℃、40分間の滅菌処理後の測定)の範囲が望まし
い。このような熱溶着シールにより得られるシール接着
部は後述の蒸気滅菌処理した際のシール性を確保する一
方、使用時のピールも容易にできる。
【0011】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の
収容容器において、上記溶解液は、蒸気滅菌処理された
滅菌水であって、ミルク、又は栄養固形物を溶解する調
乳用水であり、上記開口は人工乳首が取付可能に形成さ
れて、哺乳容器として用いられることを特徴とする。溶
解液が蒸気滅菌処理された滅菌水を調乳用水とすれば、
上述したように無菌的にも、成分的にも安全な調乳用水
が得られ、またその利便性においては沸騰等の加温を必
要とせず、乳幼児に容易にミルク粉末の溶解液を提供す
ることができる。また上記開口を人工乳首の取付口とす
ることにより、収容容器をそのまま哺乳壜、或いは哺乳
容器として活用することができる。
【0012】請求項4記載の本発明は、請求項1記載の
収容容器において、上記環条突起は曲げ弾性変形可能な
突起であることを特徴とする。外キャップを樹脂製とす
れば、その樹脂素材が有する僅かな剪断弾性変形を利用
して、環条突起がその突起形成方向に対して直角方向に
曲げられるようにすることができる。かかる曲げ弾性力
を利用して、環条突起にはその突起形成方向の押圧付勢
を生じさせることができる。このため、上記環条突起は
上記キャップの螺合時に上記薄肉のシール材があっても
なくても上記開口の端面を押圧することができる。請求
項5記載の本発明は、上記キャップの天井面は弾性変形
可能に設けられ、該天井面の弾性変形により上記環条突
起で上記開口の端面が押圧付勢されることを特徴とす
る。上記キャップの天井面が僅かに弾性変形可能なフレ
キシブルな面であれば、その環条突起の基端部はその弾
性変形により環条突起の突起形成方向に沿って僅かに上
下動する。従って、天井面の弾性変形力を利用して、環
条突起にはその突起形成方向の押圧付勢を生じさせるこ
とができる。このため、上記環条突起は上記キャップの
螺合時に上記薄肉のシール材があってもなくても上記開
口の端面を押圧することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る溶解液の収容容器の好ま
しい実施例を添付図面を参照しながら詳述する。図1は
本発明に係る収容容器(哺乳容器)の第一実施例の半側
断面図である。図2(A)及び(B)は第一実施例の哺
乳容器の要部断面図である。図3は第一実施例の哺乳容
器の使用時の側面図である。図4(A)及び(B)は本
発明に係る哺乳容器の第二実施例の要部断面図である。
【0014】図1〜図3に示す如く、本実施例に係る哺
乳容器1は、容器本体2と、容器本体2に収容され、ミ
ルク(固形物)を溶解するための調乳用水3(溶解液)
と、容器本体2の開口4を液密に閉止するシール材5
と、開口4部の側壁の螺合部6Aに螺合する外キャップ
7と、からなる。哺乳容器1のシール材5は薄肉のフィ
ルムからなり、開口4の端面4Aに剥離可能に液密に接
着され、また、外キャップ7の天井面7Aには環条突起
8が形成され、環条突起8は外キャップ7が開口4部の
螺合部6Aに螺合した時にシール材5を介して、或いは
シール材5の除去後においても開口4の端面4Aを押圧
可能に設けられている。上記容器本体2は樹脂製であ
り、またシール材5は樹脂製のフィルムであり、シール
材5は開口4の端面4Aに剥離可能に熱溶着シールされ
て接着されている。上記調乳用水3は蒸気滅菌処理され
た滅菌水であって、ミルク、又は栄養固形物を溶解する
ものであり、開口4は人工乳首9が取付可能に形成され
て、哺乳容器として用いられる。上記環状突起8は曲げ
弾性変形可能な突起である。
【0015】本実施例の哺乳容器1を更に説明すると、
図1〜図3に示す如く哺乳容器1は、容器本体2、容器
本体2に収容される調乳用水3、シール材5及び外キャ
ップ7とからなる。哺乳容器1の容器本体2はポリプロ
ピレンのブロー成形物である。本体2の総内容量が25
0mLであり、本体2には200mLから溶解されるミ
ルク容量を差し引いた量の調乳用水3が収容されてい
る。具体的には約180mLである。容器本体2には開
口4が形成され、開口4の端面4Aは幅2mmの平坦面
に形成されている。開口4の側壁には雄螺合部6Aが形
成され、後述の外キャップ7或いはリング状外キャップ
10の雌螺合部6Bが螺合される。調乳用水3は使用時
に加温される飲料である。調乳用水3は蒸留水を除菌フ
ィルタに通した後に本体2の開口4から充填された無菌
精製水である。尚、調乳用水3は、容器本体2内に液密
に充填されてオートクレーブ滅菌したものである。除菌
フィルタは孔径が0.8μm以下である。オートクレー
ブ滅菌は110℃で約1時間行ったものである。このよ
うな調乳用水3は蛋白質、その他のアレルゲンが存在せ
ず、長期間の保存に黴や細菌の繁殖が全くなく、アート
ピー患者等に適用する場合に問題が生じない。
【0016】上記開口4はシール材5で剥離可能にシー
ルされ、調乳用水3は液密に本体2内に収容される。シ
ール材5は厚みが38μmのポリエステルフィルムと2
8μmのPPEフィルム(東洋アルミ株式会社製のポリ
エチレンとポリプロピレンのブレンド物)とをドライ接
着したラミネートフィルムからなり、インパルスシール
により開口4の端面4Aに温度160℃、プレス圧着時
間3秒で熱溶着シールされ、溶着部の剥離強度は1.0
kg/cm(滅菌処理後の測定)となっている。外キャ
ップ7はポリプロピレンの射出成形物からなり、外キャ
ップ7のスカート部の内壁には雌螺合部6Bが形成され
ている。外キャップの天井面には環条の突起8が形成さ
れ、環条突起8の先端部8Aは角度60度の鋭角に形成
され、容器本体2の開口4の端面4Aのほぼ中央部に沿
って当接されている。図2(A)に示す如く、シール材
5が端面4Aに接着されている状態では、環条突起8は
弾性変形によりその突起方向に対して直角方向に膨らむ
曲げが大きくなっている。一方、図2(B)に示す如
く、シール材5が除かれた場合でも環条突起8は少し曲
げが回復して端面4Aを押圧している状態となってい
る。
【0017】次に、図1〜図3に従って哺乳容器1の使
用について説明する。先ず、電子レンジ等で調乳用水3
を温度40℃〜50℃程度に加温する。次に、外キャッ
プ7を開口4から外して、更にシール材5を剥がし、開
口4から所定量のミルク粉末を投入する。再び、外キャ
ップ7を開口4の螺合部6Aに螺合させてしっかりと開
口4を外キャップ7で密封する。この場合、外キャップ
7の天井面7Aの環条突起8は開口4の端面4Aに当接
し、環条突起8の曲げが回復して端面4Aを十分に押圧
する。次に、容器本体3をシャッフルしてミルク粉末を
完全に溶かす操作をすると、開口4は液密に閉止される
ため、開口4からの液漏れの心配がない。また、シール
材5を剥がしたとき、端面4Aは傷つき、平坦さを失う
が、環条突起8の先端部8Aは鋭角で端面4Aの凹凸に
フィットさせることができるので、開口4は十分な液密
性を保つことができる。
【0018】次に、外キャップ7を外し、人工乳首7を
開口4に合わせると共に、キャップ8を開口4の螺合部
にはめて人工乳首7の周縁を開口4に液密に押さえ付け
る。そして、ミルクと調乳用水3を混合した後、ミルク
液が40℃付近の人肌となったときに授乳を開始する。
調乳用水3の加温した温度は沸騰水のように高温でない
ため、ミルク液は従来と異なり容易に冷ますことができ
る。尚、製造時、哺乳容器1は蒸気滅菌処理がなされる
が、かか処理中、環条突起8とシール材5面とが液密に
当接するため、容器本体2の開口4が位置するシール材
5面と外キャップ8の天井面8Aとの間には水蒸気や液
等は侵入せず清潔な開口4部が維持される。また使用に
際して、哺乳容器1を長期間貯蔵して置いても調乳用水
3が水腐りや菌の繁殖を生じることがないため、煮沸な
どを必要としない安全な調乳用水3にミルク粉末を投入
して調製することができる。また細菌や黴などの繁殖が
全く見られない精製水であるため、アトピー等の幼児患
者のアレルギーなどを極力防止することができる。
【0019】次に、本発明に係る溶解液の収容容器に第
二実施例について、図5を参照して説明する。第二実施
例の溶解液の収容容器は、第一実施例と同様に哺乳容器
21に関するものである。また、容器本体2及びシール
材5は第一実施例の哺乳容器1と同様なので、第二実施
例の哺乳容器21においては、図5において同一の符号
を付してその詳しい説明を省略した。第二実施例の哺乳
容器21が異なる点は以下の部分にある。外キャップ2
2はポリプロピレンの射出成形物からなり、天井面23
は比較的薄く形成されている。そして、天井面23は若
干の撓み性を有しており、かかる撓み天井面23には環
条突起24が形成されている。即ち、外キャップ22の
天井面23は弾性変形可能に設けられ、天井面23の弾
性変形により環条突起24が開口4の端面4Aが押圧付
勢している。図4(A)に示す如く、シール材5が端面
4Aに接着されている状態では、環条突起24は天井面
23の弾性変形により、その先端部が押し上げられる。
一方、図2(B)に示す如く、シール材5が除かれた場
合、天井面23の変形が緩み、環条突起8は下動し端面
4Aを押圧している状態となっている。このような構成
の哺乳容器21においても、第一実施例の哺乳容器1同
様な作用効果を奏することができる。
【0020】上記各実施例では、溶解液の収容容器に哺
乳容器1、21を用いたが、哺乳容器1に限ることはな
く、固形物を溶解してシャッフルする容器である限り、
本発明に適用することができる。上記各実施例では、容
器本体2に樹脂製容器を用いたが、アルミニウム缶、ス
チール缶等の金属容器やガラス容器を用いても良い。上
記各実施例では、キャップの環条突起8、24の弾性変
形を利用したが、それぞれの弾性変形を組み合わせて利
用しても良く、また、シート材5を塑性変形可能なも
の、或いは弾性変形可能なものとして、シート材5の厚
みが変化するものを用いても良い。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る溶解液
の収容容器は、容器本体と、該容器本体に収容され、固
形物を溶解するための溶解液と、上記容器本体の開口を
液密に閉止するシール材と、該開口部の側壁の螺合部に
螺合するキャップと、からなる収容容器であって、上記
シール材は薄肉のシート又はフィルムからなり、上記開
口の端面に剥離可能に液密に接着され、また、上記キャ
ップの天井面には環条突起が形成され、上記環条突起は
上記キャップが該開口部の螺合部に螺合した時に上記シ
ール材を介して、或いは上記シール材の除去後において
も上記開口の端面を押圧可能に設けられているので、固
形物を溶解するために容器本体のシャッフルが安全にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る収容容器(哺乳容器)の第
一実施例の半側断面図である。
【図2】図2(A)及び(B)は第一実施例の哺乳容器
の要部断面図である。
【図3】図3は第一実施例の哺乳容器の使用時の側面図
である。
【図4】図4(A)及び(B)は本発明に係る哺乳容器
の第二実施例の要部断面図である。
【符号の説明】
1、21 哺乳容器 2 容器本体 3 調乳用水 4 開口 5 シール材 7 外キャップ 8 環条突起 9 人工乳首 10 リング状外キャップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体と、該容器本体に収容され、固形
    物を溶解するための溶解液と、上記容器本体の開口を液
    密に閉止するシール材と、該開口部の側壁の螺合部に螺
    合するキャップと、からなる収容容器であって、上記シ
    ール材は薄肉のシート又はフィルムからなり、且つ上記
    開口の端面に剥離可能に液密に接着され、また、上記キ
    ャップの天井面には環条突起が形成され、上記環条突起
    は上記キャップが該開口部の螺合部に螺合する時に、上
    記シール材を介して、或いは上記シール材の除去後にお
    いても上記開口の端面を押圧可能に設けられていること
    を特徴とする溶解液の収容容器。
  2. 【請求項2】上記容器本体は少なくとも上記開口部が樹
    脂製であり、また上記シール材は樹脂層を有するシート
    或いはフィルムであり、上記シール材は上記開口端面に
    剥離可能に熱溶着シールされて接着されていることを特
    徴とする請求項1記載の収容容器。
  3. 【請求項3】上記溶解液は、蒸気滅菌処理された滅菌水
    であって、ミルク、又は栄養固形物を溶解する調乳用水
    であり、上記開口は人工乳首が取付可能に形成されて、
    哺乳容器として用いられることを特徴とする請求項2記
    載の収容容器。
  4. 【請求項4】上記環条突起は曲げ弾性変形可能な突起で
    あることを特徴とする請求項1記載の収容容器。
  5. 【請求項5】上記キャップの天井面は弾性変形可能に設
    けられ、該天井面の弾性変形により上記環条突起で上記
    開口の端面が押圧付勢されることを特徴とする請求項1
    記載の収容容器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000203604A (ja) * 1999-01-08 2000-07-25 Takeuchi Press Ind Co Ltd キャップとチュ―ブの口部とのシ―ル構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000203604A (ja) * 1999-01-08 2000-07-25 Takeuchi Press Ind Co Ltd キャップとチュ―ブの口部とのシ―ル構造

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