JPH10287270A - 自動車用パネル体の制振装置 - Google Patents
自動車用パネル体の制振装置Info
- Publication number
- JPH10287270A JPH10287270A JP9870297A JP9870297A JPH10287270A JP H10287270 A JPH10287270 A JP H10287270A JP 9870297 A JP9870297 A JP 9870297A JP 9870297 A JP9870297 A JP 9870297A JP H10287270 A JPH10287270 A JP H10287270A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- substrate
- piezoelectric
- panel
- vibration damping
- Prior art date
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- Pending
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量かつ省スペースであり、しかもより広い
周波数範囲に渡って高い制振作用が得られる自動車用パ
ネル体の制振装置を提供する。 【解決手段】 自動車用パネル体の制振装置を、基板２
の両面に密接配置される一対のパネル状圧電変換素子６
と、基板の振動を検出する振動検出センサ５と、該振動
検出センサの出力に応じた電圧を圧電変換素子に印加す
る制御手段４とを有し、基板の振動を打ち消す向きの起
振力を圧電変換素子に発生させることを特徴とするもの
とする。これによると、圧電変換素子への印加電圧を制
御手段で制御することにより、共振モード時の基板の撓
みを拘束する向きの応力を圧電変換素子に発生させるこ
とができる。これにより、基板の見掛け上の剛性を高
め、振動の発生並びに伝達を抑制することができる。
周波数範囲に渡って高い制振作用が得られる自動車用パ
ネル体の制振装置を提供する。 【解決手段】 自動車用パネル体の制振装置を、基板２
の両面に密接配置される一対のパネル状圧電変換素子６
と、基板の振動を検出する振動検出センサ５と、該振動
検出センサの出力に応じた電圧を圧電変換素子に印加す
る制御手段４とを有し、基板の振動を打ち消す向きの起
振力を圧電変換素子に発生させることを特徴とするもの
とする。これによると、圧電変換素子への印加電圧を制
御手段で制御することにより、共振モード時の基板の撓
みを拘束する向きの応力を圧電変換素子に発生させるこ
とができる。これにより、基板の見掛け上の剛性を高
め、振動の発生並びに伝達を抑制することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用パネル体
の制振装置に関するものである。
の制振装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車の室内の静粛化を推進するには、
例えばダッシュボードの如きエンジンルームと車室とを
隔絶するためのパネル自体を振動し難くすると共に、振
動が透過し難くすることが有効とされており、具体的な
制振手段としては、肉厚を大きくしたり補強用のリブや
ビードを設けたりしてパネルの剛性を高める手法や、ア
スファルトシートを熱融着したり、粘弾性樹脂材料を吹
き付け塗布したりして透過損失を高める手法が知られて
いる。
例えばダッシュボードの如きエンジンルームと車室とを
隔絶するためのパネル自体を振動し難くすると共に、振
動が透過し難くすることが有効とされており、具体的な
制振手段としては、肉厚を大きくしたり補強用のリブや
ビードを設けたりしてパネルの剛性を高める手法や、ア
スファルトシートを熱融着したり、粘弾性樹脂材料を吹
き付け塗布したりして透過損失を高める手法が知られて
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、これら従来
の手法は、いずれも防音性能を高めると重量が増大する
ことが避けられないうえ、パネルの厚さ寸法が増大する
ので実質的な室内寸法が減少するという不都合があっ
た。また質量を増大させると共振周波数が低くなるた
め、これまでの手法では低周波領域の遮断が困難であっ
た。
の手法は、いずれも防音性能を高めると重量が増大する
ことが避けられないうえ、パネルの厚さ寸法が増大する
ので実質的な室内寸法が減少するという不都合があっ
た。また質量を増大させると共振周波数が低くなるた
め、これまでの手法では低周波領域の遮断が困難であっ
た。
【０００４】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
軽量かつ省スペースであり、しかもより広い周波数範囲
に渡って高い制振作用が得られる自動車用パネル体の制
振装置を提供することにある。
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
軽量かつ省スペースであり、しかもより広い周波数範囲
に渡って高い制振作用が得られる自動車用パネル体の制
振装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、自動車用パネル体の制振装
置を、基板２の両面に密接配置される一対のパネル状圧
電変換素子６と、基板の振動を検出する振動検出センサ
５と、該振動検出センサの出力に応じた電圧を圧電変換
素子に印加する制御手段４とを有し、基板の振動を打ち
消す向きの起振力を圧電変換素子に発生させることを特
徴とするものとした。これによると、圧電変換素子への
印加電圧を制御手段で制御することにより、共振モード
時の基板の撓みを拘束する向きの応力を圧電変換素子に
発生させることができる。これにより、基板の見掛け上
の剛性を高め、振動の発生並びに伝達を抑制することが
できる。
ために、本発明においては、自動車用パネル体の制振装
置を、基板２の両面に密接配置される一対のパネル状圧
電変換素子６と、基板の振動を検出する振動検出センサ
５と、該振動検出センサの出力に応じた電圧を圧電変換
素子に印加する制御手段４とを有し、基板の振動を打ち
消す向きの起振力を圧電変換素子に発生させることを特
徴とするものとした。これによると、圧電変換素子への
印加電圧を制御手段で制御することにより、共振モード
時の基板の撓みを拘束する向きの応力を圧電変換素子に
発生させることができる。これにより、基板の見掛け上
の剛性を高め、振動の発生並びに伝達を抑制することが
できる。
【０００６】特に、基板の振動を検出して外部電源電圧
を積極的に印加する能動的な制御方式を採ることによ
り、より一層大きな制振力を圧電変換素子に発生させる
ことが可能になる上、基板の振動周波数に応じて圧電変
換素子への印加電圧の周波数を制御することにより、よ
り広範囲の周波数範囲に渡る制振が可能となる。
を積極的に印加する能動的な制御方式を採ることによ
り、より一層大きな制振力を圧電変換素子に発生させる
ことが可能になる上、基板の振動周波数に応じて圧電変
換素子への印加電圧の周波数を制御することにより、よ
り広範囲の周波数範囲に渡る制振が可能となる。
【０００７】なお、圧電変換素子としては、ＰＺＴ（ジ
ルコン酸チタン酸塩）、ＰＬＺＴ（ジルコン酸チタン酸
塩ランタン）、ＰＭＮ（マグネシウムニオブ鉛酸化物）
並びにＰＶＤＦ（ポリふっ化ビニリデン）等が用いられ
る。
ルコン酸チタン酸塩）、ＰＬＺＴ（ジルコン酸チタン酸
塩ランタン）、ＰＭＮ（マグネシウムニオブ鉛酸化物）
並びにＰＶＤＦ（ポリふっ化ビニリデン）等が用いられ
る。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された実施
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【０００９】図１は、本発明による自動車用パネル体と
しての制振パネルを概念的に示している。この制振パネ
ル１は、単層構造の鋼板などからなる基板２と、基板２
の表裏両面に、基板２を挟み込むようにして接着された
一対の圧電パネル３ａ・３ｂと、この一対の圧電パネル
３ａ・３ｂに接続された制御回路４と、基板２の中央部
に設けられた加速度センサ５とからなっている。
しての制振パネルを概念的に示している。この制振パネ
ル１は、単層構造の鋼板などからなる基板２と、基板２
の表裏両面に、基板２を挟み込むようにして接着された
一対の圧電パネル３ａ・３ｂと、この一対の圧電パネル
３ａ・３ｂに接続された制御回路４と、基板２の中央部
に設けられた加速度センサ５とからなっている。
【００１０】圧電パネル３ａ・３ｂは、図２に示すよう
に、長方形平板状をなし印加電圧に応じた応力を発生す
る圧電変換素子６と、この圧電変換素子６の表裏両面に
設けられた一対の銅電極７と、これら圧電変換素子６並
びに銅電極７を覆うように熱圧着によって一体化された
エポキシ樹脂製の被覆体８とからなっている。さらに図
３に示すように、圧電変換素子６と銅電極７との間には
Ｎｉ入りの導電性シート９が設けられ、被覆体８の表裏
両面にはポリイミドフィルム１０が設けられている。
に、長方形平板状をなし印加電圧に応じた応力を発生す
る圧電変換素子６と、この圧電変換素子６の表裏両面に
設けられた一対の銅電極７と、これら圧電変換素子６並
びに銅電極７を覆うように熱圧着によって一体化された
エポキシ樹脂製の被覆体８とからなっている。さらに図
３に示すように、圧電変換素子６と銅電極７との間には
Ｎｉ入りの導電性シート９が設けられ、被覆体８の表裏
両面にはポリイミドフィルム１０が設けられている。
【００１１】制御回路４は、加速度センサ５により検出
した振動周波数と振動振幅に応じた制御電圧を発生し、
それを圧電変換素子６に直接印加するようになってい
る。
した振動周波数と振動振幅に応じた制御電圧を発生し、
それを圧電変換素子６に直接印加するようになってい
る。
【００１２】次に本発明装置の作動原理について説明す
る。
る。
【００１３】基板２に曲げ振動が発生すると、基板２の
中央部に設けられた加速度センサ５が振動の発生を検出
する。この加速度センサ５の出力を制御回路４で処理
し、振動周波数と振動振幅とを求め、これを抑制する向
きの応力を発生させる電圧を圧電変換素子６に印加す
る。これにより、基板２の両面に密接配置された圧電パ
ネル３ａ・３ｂは、基板２の振動を相殺する向きの起振
力を発生し、これにより基板２に制振力が加えられる。
中央部に設けられた加速度センサ５が振動の発生を検出
する。この加速度センサ５の出力を制御回路４で処理
し、振動周波数と振動振幅とを求め、これを抑制する向
きの応力を発生させる電圧を圧電変換素子６に印加す
る。これにより、基板２の両面に密接配置された圧電パ
ネル３ａ・３ｂは、基板２の振動を相殺する向きの起振
力を発生し、これにより基板２に制振力が加えられる。
【００１４】例えば、図４に示す向きに基板２が撓もう
とすると、引張側の圧電パネル３ａの圧電変換素子６に
は矢印Ａで示すように圧縮応力が発生し、圧縮側の圧電
パネル３ｂの圧電変換素子６には矢印Ｂで示すように引
張応力が発生する。これによって基板２の撓みが抑制さ
れる。基板２がこれとは逆向きに撓む際には、圧電変換
素子６には上記とは逆の引張・圧縮応力がそれぞれ発生
し、基板２の撓みを抑制する。
とすると、引張側の圧電パネル３ａの圧電変換素子６に
は矢印Ａで示すように圧縮応力が発生し、圧縮側の圧電
パネル３ｂの圧電変換素子６には矢印Ｂで示すように引
張応力が発生する。これによって基板２の撓みが抑制さ
れる。基板２がこれとは逆向きに撓む際には、圧電変換
素子６には上記とは逆の引張・圧縮応力がそれぞれ発生
し、基板２の撓みを抑制する。
【００１５】このようにして、基板２の振動周波数並び
に振動振幅に応じて圧電変換素子６への印加電圧の周波
数を調整するので、広範囲の振動抑制が可能である。
に振動振幅に応じて圧電変換素子６への印加電圧の周波
数を調整するので、広範囲の振動抑制が可能である。
【００１６】単層構造パネルは、薄板化すると共振モー
ドが多数発生し、かつ振動レベルも高くなるが、本発明
構造によれば、圧電変換素子６が発生する起振力で基板
２の振動を相殺するので、見掛け上の剛性が高まるため
に薄板化することができる。従って、これをダッシュボ
ードに採用すれば、従来のようなアスファルトシートや
フェルトなどの防音材料が不要となるので、車室容積を
拡大する上に効果的である。
ドが多数発生し、かつ振動レベルも高くなるが、本発明
構造によれば、圧電変換素子６が発生する起振力で基板
２の振動を相殺するので、見掛け上の剛性が高まるため
に薄板化することができる。従って、これをダッシュボ
ードに採用すれば、従来のようなアスファルトシートや
フェルトなどの防音材料が不要となるので、車室容積を
拡大する上に効果的である。
【００１７】なお、上記実施例は、基板２の振動を加速
度センサ５で検出するものとしたが、圧電変換素子６自
体が歪み量に応じた電圧を出力する機能を有しているの
で、その出力を打ち消すように印加電圧の制御を行うよ
うにしても良い。
度センサ５で検出するものとしたが、圧電変換素子６自
体が歪み量に応じた電圧を出力する機能を有しているの
で、その出力を打ち消すように印加電圧の制御を行うよ
うにしても良い。
【００１８】
【発明の効果】このように本発明によれば、パネル基板
の両面に張り付けられた圧電パネルとその制振作用とに
より、基板自体の実剛性を低くすることができるので、
板厚を低減して軽量化が可能となるうえ、高いスペース
効率が得られる。しかも圧電パネルで基板表面を覆うの
で、基板を鋼板で形成する場合には、防錆作用も得られ
るため、基板自体の表面処理が簡略化できるという効果
もある。
の両面に張り付けられた圧電パネルとその制振作用とに
より、基板自体の実剛性を低くすることができるので、
板厚を低減して軽量化が可能となるうえ、高いスペース
効率が得られる。しかも圧電パネルで基板表面を覆うの
で、基板を鋼板で形成する場合には、防錆作用も得られ
るため、基板自体の表面処理が簡略化できるという効果
もある。
【図１】本発明による制振パネルの概念的な構成図。
【図２】本発明に適用される圧電パネルの斜視図。
【図３】図２に示した圧電変換素子の断面図。
【図４】制振パネルの作動原理説明図。
１ 制振パネル ２ 基板 ３ａ・３ｂ 圧電パネル ４ 制御回路 ５ 加速度センサ ６ 圧電変換素子 ７ 銅電極 ８ 被覆体 ９ 導電性シート １０ ポリイミドフィルム
Claims (1)
- 【請求項１】 基板の両面に密接配置される一対のパネ
ル状圧電変換素子と、前記基板の振動を検出する振動検
出センサと、該振動検出センサの出力に応じた電圧を前
記圧電変換素子に印加する制御手段とを有し、 前記基板の振動を打ち消す向きの起振力を前記圧電変換
素子に発生させることを特徴とする自動車用パネル体の
制振装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9870297A JPH10287270A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 自動車用パネル体の制振装置 |
| US09/061,079 US6138996A (en) | 1997-04-16 | 1998-04-15 | Vibration control device for automotive panels |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9870297A JPH10287270A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 自動車用パネル体の制振装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10287270A true JPH10287270A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14226844
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9870297A Pending JPH10287270A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 自動車用パネル体の制振装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10287270A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006215993A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Nissan Motor Co Ltd | 能動振動制御装置及び能動振動制御方法 |
| CN100427349C (zh) * | 2003-08-20 | 2008-10-22 | 马自达汽车株式会社 | 车身地板板件结构 |
| WO2022059570A1 (ja) * | 2020-09-15 | 2022-03-24 | 株式会社小糸製作所 | 周辺監視センサ |
-
1997
- 1997-04-16 JP JP9870297A patent/JPH10287270A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100427349C (zh) * | 2003-08-20 | 2008-10-22 | 马自达汽车株式会社 | 车身地板板件结构 |
| JP2006215993A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Nissan Motor Co Ltd | 能動振動制御装置及び能動振動制御方法 |
| WO2022059570A1 (ja) * | 2020-09-15 | 2022-03-24 | 株式会社小糸製作所 | 周辺監視センサ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060419 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060516 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20060705 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060808 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061006 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20061114 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070306 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |