JPH10287239A - 飛石事故防止性鉄道車両 - Google Patents

飛石事故防止性鉄道車両

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JPH10287239A
JPH10287239A JP9113481A JP11348197A JPH10287239A JP H10287239 A JPH10287239 A JP H10287239A JP 9113481 A JP9113481 A JP 9113481A JP 11348197 A JP11348197 A JP 11348197A JP H10287239 A JPH10287239 A JP H10287239A
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JP
Japan
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photocatalyst
water
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railway vehicle
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JP9113481A
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Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体着雪の落下による飛石事故を防止するこ
との可能となる鉄道車両の提供。 【解決手段】 車両の外表面に、光触媒粒子を含有する
表面層を備え、前記光触媒の光励起に応じて、前記層の
表面は親水性を呈するようになることを特徴とする飛石
事故防止性鉄道車両。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体着雪の落下に
よる飛石事故を防止することを可能とする鉄道車両に関
する。
【0002】
【従来の技術】雪や氷による被害は、交通機関において
深刻な問題である。とりわけ、車体着雪の落下による飛
石事故は、例えば、東海道新幹線では砕石軌道(有道床
軌道)であるため、冬季に車体着雪の落下による飛石事
故が発生しやすく、その防止対策としての徐行運転が列
車の遅延を招き、利用者に多大な迷惑を与えている(Ma
terials Life Vol.3,No.1(1991),p.48)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
車体着雪の落下の生じにくい表面を有し、かつその性質
を長期にわたり維持可能な鉄道車両を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、光触媒を含有
する表面層を形成した部材において、光触媒を光励起す
ると、部材の表面が高度に親水化されるという発見に基
づく。この現象は以下に示す機構により進行すると考え
られる。すなわち、光触媒の価電子帯上端と伝導帯下端
とのエネルギ−ギャップ以上のエネルギ−を有する光が
光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中の電子が励
起されて伝導電子と正孔が生成し、そのいずれかまたは
双方の作用により、おそらく表面に極性が付与され、水
や水酸基等の極性成分が集められる。そして伝導電子と
正孔のいずれかまたは双方と、上記極性成分との協調的
な作用により、表面に化学吸着水が吸着し、さらに物理
吸着水層がその上に形成されるのである。また、一旦部
材表面が高度に親水化されたならば、部材を暗所に保持
しても、表面の親水性はある程度の期間持続する。
【0005】本発明では、車両の外表面に、光触媒粒子
を含有する表面層を備え、前記光触媒の光励起に応じ
て、前記層の表面は親水性を呈するようになることを特
徴とする飛石事故防止性鉄道車両を提供する。ところ
で、車両外表面への着雪は付着した雪が一部融解しなが
ら固着し、その過程が繰り返されながら堆積していくこ
とにより生じると考えられ、また飛石状のものが落下す
るのは、氷核が場所により不均一に成長しながら堆積す
るために、表面に凸凹が生じ、列車走行時に凸部に遠心
力、振動等による力が余計に加わるために生じると考え
られる。光触媒を含有する表面層を備えることにより、
光触媒の光励起に応じて、表面層の表面は親水性を呈す
るので、付着した雪が一部融解する際に一様化されてし
まい、従って氷核が形成されにくく、そのため少なくと
も表面に凸凹に着雪することがない。従って、飛石状の
着雪の飛散が有効に防止される。本発明の好ましい態様
においては、鉄道車両外表面は凸凹がない方が好まし
い。表面の平均粗さRaが10μm以下だと好ましく、
Raが1μm以下だとより好ましい。
【0006】本発明の好ましい態様においては、表面層
には、さらにシリカが含有されているようにする。シリ
カが含有されることにより、表面が水濡れ角0゜に近い
高度の親水性を呈しやすくなると共に、暗所に保持した
ときの親水維持性が向上する。その理由はシリカは構造
中に水を蓄えることができることと関係していると思わ
れる。
【0007】本発明の好ましい態様においては、表面層
には、さらに固体酸が含有されているようにする。固体
酸が含有されることにより、表面が水濡れ角0゜に近い
高度の親水性を呈しやすくなると共に、暗所に保持した
ときの親水維持性が向上する。その理由は表面層に固体
酸が含有されると、表面の極性が、光の有無にかかわら
ず大きな状態にあるために、疎水性分子よりも極性分子
である水分子を選択的に吸着させやすい。そのため安定
な物理吸着水層が形成されやすく、暗所に保持しても、
表面の親水性をかなり長期にわたり高度に維持できる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、表面層
には、さらにシリコ−ンが含有されているようにする。
シリコ−ンが含有されることにより、光触媒の光励起に
よって、シリコ−ン中のシリコン原子に結合する有機基
の少なくとも一部が水酸基に置換され、さらにその上に
物理吸着水層が形成されることにより、表面が水濡れ角
0゜に近い高度の親水性を呈するようになると共に、暗
所に保持したときの親水維持性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な構成につ
いて説明する。本発明における鉄道車両の外表面には、
図1又は図2に示すように、基材の表面に光触媒を含む
層が形成されている。
【0010】図1においては、表面層が光触媒のみから
なる場合には、光触媒は酸化物であることが好ましい。
そうすることにより、酸化物は環境中の汚染物質が吸着
していない状態では親水性を示すので、光励起作用によ
りその汚染物質を排斥させ、吸着水層を形成させること
で、親水性を呈しやすく、一様な水膜が形成できる。図
2において、Mは金属元素を示す。従って、図2の場
合、最表面は一般の無機酸化物からなる。この場合も、
酸化物は環境中の汚染物質が吸着していない状態では親
水性を示すので、上記無機酸化物以外に表面層に混入す
る光触媒の光励起作用によりその汚染物質を排斥させ、
吸着水層を形成させることで、一様な水膜が形成でき
る。
【0011】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、アナタ−
ゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜
鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二
鉄、チタン酸ストロンチウム等が好適に利用できる。こ
こで光触媒の光励起に用いる光源としては、太陽光;街
灯、常夜灯等の環境にある光源;専用の照射光源等が利
用できる。専用の照射光源としてはメタルハライドラン
プ、ブラックライトランプ、キセノンランプ、水銀灯な
どが好適に利用できる。光触媒の光励起により、基材表
面が高度に親水化されるためには、励起光の照度は、
0.001mW/cm2以上あればよいが、0.01m
W/cm2以上だと好ましく、0.1mW/cm2以上だ
とより好ましい。
【0012】光触媒を含有する表面層の膜厚は、0.4
μm以下にするのが好ましい。そうすれば、光の乱反射
による白濁を防止することができ、表面層は実質的に透
明となる。さらに、光触媒を含有する表面層の膜厚を
0.2μm以下にすると一層好ましい。そうすれば、光
の干渉による表面層の発色を防止することができる。ま
た、表面層が薄ければ薄いほどその透明度は向上する。
更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐摩耗性が向上す
る。上記表面層の表面に、更に、親水化可能な耐摩耗性
又は耐食性の保護層や他の機能膜を設けても良い。
【0013】上記表面層には、Ag、Cu、Znのよう
な金属を添加することができる。前記金属を添加した表
面層は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させる
ことができる。
【0014】上記表面層には、Pt、Pd、Ru、R
h、Ir、Osのような白金族金属を添加することがで
きる。前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元
活性を増強でき、脱臭浄化作用等が向上する。また、光
触媒以外に固体酸を添加した場合には、白金族金属の添
加により固体酸の酸度が向上するので、親水維持性も向
上し、付着水の水膜化がより促進されると共に、ある程
度長期間光触媒に励起光が照射されない場合の親水維持
性も向上する。上記表面層には、Moが添加されていて
もよい。この場合も光触媒以外に固体酸を添加した場合
に、固体酸の酸度が向上するので、親水維持性も向上
し、付着水の水膜化がより促進されると共に、ある程度
長期間光触媒に励起光が照射されない場合の親水維持性
も向上する。
【0015】基材がナトリウムのようなアルカリ網目修
飾イオンを含むガラス(ソ−ダライムガラス、並板ガラ
ス等)の場合には、基材と表面層との間にシリカ等の中
間層を形成してもよい。そうすれば、焼成中にアルカリ
網目修飾イオンが基材から表面層へ拡散するのが防止さ
れ、光触媒機能がよりよく発揮される。
【0016】親水性とは、表面に水を滴下したときにな
じみやすい性質をいい、一般に水濡れ角が90゜未満の
状態をいう。本発明における高度の親水性とは、表面に
水を滴下したときに非常になじみやすい性質をいい、よ
り具体的には水濡れ角が20゜以下、好ましくは10゜
以下程度、より好ましくは5゜以下程度になる状態をい
う。
【0017】本発明における固体酸とは、固体酸化物を
構成要素に含む酸をいい、具体的には、硫酸担持Al2
3、硫酸担持TiO2、硫酸担持ZrO2、硫酸担持S
nO2、硫酸担持Fe23、硫酸担持SiO2、硫酸担持
HfO2、TiO2/WO3、WO3/SnO2、WO3/Z
rO2、WO3/Fe23、SiO2・Al23、TiO2
/SiO2、TiO2/Al23、TiO2/ZrO2等が
好適に利用できる。
【0018】次に、表面層の形成方法について説明す
る。まず表面層が光触媒のみからなる場合の製法につい
て、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタンの場合を例にとり
説明する。この場合の方法は、大別して3つの方法があ
る。1つの方法はゾル塗布焼成法であり、他の方法は有
機チタネ−ト法であり、他の方法は電子ビ−ム蒸着法で
ある。 (1)ゾル塗布焼成法 アナタ−ゼ型酸化チタンゾルを、基材表面に、スプレ−
コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−
ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティン
グ法等の方法で塗布し、焼成する。 (2)有機チタネ−ト法 チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトラメ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等)、チタンアセテ−ト、チタンキレ−ト等の
有機チタネ−トに加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)を添加し、アルコ−ル(エタノ−ル、プロパノ−
ル、ブタノ−ル等)などの非水溶媒で希釈した後、部分
的に加水分解を進行させながら又は完全に加水分解を進
行させた後、混合物をスプレ−コ−ティング法、ディッ
プコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−
ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、
乾燥させる。乾燥により、有機チタネ−トの加水分解が
完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタンの脱水縮
重合により無定型酸化チタンの層が基材表面に形成され
る。その後、アナタ−ゼの結晶化温度以上の温度で焼成
して、無定型酸化チタンをアナタ−ゼ型酸化チタンに相
転移させる。 (3)電子ビ−ム蒸着法 酸化チタンのタ−ゲットに電子ビ−ムを照射することに
より、基材表面に無定型酸化チタンの層を形成する。そ
の後、アナタ−ゼの結晶化温度以上の温度で焼成して、
無定型酸化チタンをアナタ−ゼ型酸化チタンに相転移さ
せる。
【0019】次に、表面層が光触媒とシリカからなる場
合について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタンの場合を
例にとり説明する。この場合の方法は、例えば、以下の
3つの方法がある。1つの方法はゾル塗布焼成法であ
り、他の方法は有機チタネ−ト法であり、他の方法は4
官能性シラン法である。 (1)ゾル塗布焼成法 アナタ−ゼ型酸化チタンゾルとシリカゾルとの混合液
を、基材表面にスプレ−コ−ティング法、ディップコ−
ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティン
グ法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、焼成す
る。 (2)有機チタネ−ト法 チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトラメ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等)、チタンアセテ−ト、チタンキレ−ト等の
有機チタネ−トに加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)とシリカゾルを添加し、アルコ−ル(エタノ−ル、
プロパノ−ル、ブタノ−ル等)などの非水溶媒で希釈し
た後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全に加
水分解を進行させた後、混合物をスプレ−コ−ティング
法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、
スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法
で塗布し、乾燥させる。乾燥により、有機チタネ−トの
加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタ
ンの脱水縮重合により無定型酸化チタンの層が基材表面
に形成される。その後、アナタ−ゼの結晶化温度以上の
温度で焼成して、無定型酸化チタンをアナタ−ゼ型酸化
チタンに相転移させる。 (3)4官能性シラン法 テトラアルコキシシラン(テトラエトキシシラン、テト
ラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメ
トキシシラン等)とアナタ−ゼ型酸化チタンゾルとの混
合物を基材の表面にスプレ−コ−ティング法、ディップ
コ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−テ
ィング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗布し、必
要に応じて加水分解させてシラノ−ルを形成した後、加
熱等の方法でシラノ−ルを脱水縮重合に付す。
【0020】次に、表面層が光触媒と固体酸からなる場
合について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタン、固体酸
がTiO2/WO3の場合を例にとり説明する。この場合
の方法は、タングステン酸のアンモニア溶解液とアナタ
−ゼ型酸化チタンゾルとを混合し、必要に応じて希釈液
(水、エタノ−ル等)で希釈した混合物を基材の表面に
スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フ
ロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ
−ティング法等の方法で塗布し、焼成する。
【0021】次に、表面層が光触媒とシリコ−ンからな
る場合について、光触媒がアナタ−ゼ型酸化チタンの場
合を例にとり説明する。この場合の方法は、未硬化の若
しくは部分的に硬化したシリコ−ン又はシリコ−ンの前
駆体からなる塗料とアナタ−ゼ型酸化チタンゾルとを混
合し、シリコ−ンの前駆体を必要に応じて加水分解させ
た後、混合物を基材の表面にスプレ−コ−ティング法、
ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピ
ンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法等の方法で塗
布し、加熱等の方法でシリコ−ンの前駆体の加水分解物
を脱水縮重合に付して、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子と
シリコ−ンからなる表面層を形成する。形成された表面
層は、紫外線を含む光の照射によりアナタ−ゼ型酸化チ
タンが光励起されることにより、シリコ−ン分子中のケ
イ素原子に結合した有機基の少なくとも一部を水酸基に
置換され、さらにその上に物理吸着水層が形成されて、
高度の親水性を呈する。ここでシリコ−ンの前駆体に
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエト
キシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチルトリプ
ロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
フェニルトリプロポキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメト
キシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、フェニル
メチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシ
ラン、フェニルメチルジブトキシシラン、フェニルメチ
ルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、及びそれらの加水分解物、それらの混
合物が好適に利用できる。
【0022】
【実施例】まず、10cm角の塗装鋼板表面に、プライ
マ−塗料(東芝シリコ−ン、PH93をトルエン溶媒で
6倍に希釈した塗料)をスプレ−コ−ティング法にて塗
布後室温で乾燥させて、基板をプライマ−樹脂層で被覆
した。次に、シリコ−ン系ハ−ドコ−ティング剤(東芝
シリコ−ン、トスガ−ド)をフロ−コ−ティング法にて
塗布し、90℃で3時間乾燥し、プライマ−樹脂層の上
にハ−ドコ−ト層を形成した。さらにハ−ドコ−ト層表
面を、コロナ表面処理装置(春日電機)により、電極に
ワイヤ−電極を用い、電極先端と試料表面とのギャップ
2mm、電圧26kV、周波数39kHz、試料送り速
度4.2m/分の条件で、高周波コロナ放電処理して#
1試料を得た。一方、アナタ−ゼ型酸化チタンゾル56
重量部(日産化学、TA−15、平均粒径12nm)と
シリカゾル33重量部(日本合成ゴム、グラスカA液)
を混合し、エタノ−ルで希釈後、更にメチルトリメトキ
シシラン11重量部(日本合成ゴム、グラスカB液)を
添加し、酸化チタン含有塗料組成物を調整した。上記塗
料組成物を、#1試料に、フロ−コ−ティング法にて塗
布し、90℃で3時間熱処理して硬化させ、#2試料を
得た。この#2試料を、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて試料の表面
に0.6mW/cm2の紫外線照度で約48時間紫外線
を照射し、#3試料を得た。比較のため、10cm角の
ステンレス鋼板試料も準備した。まず、#3試料とステ
ンレス鋼板試料に水滴を滴下し、滴下後の様子の観察及
び水との接触角の測定を行った。ここで水との接触角は
接触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用
い、滴下後30秒後の水との接触角で評価した。その結
果#3試料はマイクロシリンジから試料表面に水滴を滴
下されると、水滴が一様に水膜状に試料表面を拡がる様
子が観察された。また30秒後の水との接触角は約0゜
まで高度に親水化されていた。それに対し、ステンレス
鋼板試料ではマイクロシリンジから試料表面に水滴を滴
下されると、水滴は表面にややなじむものの、一様に水
膜状になるまでには至らなかった。また30秒後の水と
の接触角は70゜であった。
【0023】
【発明の効果】本発明では、鉄道車両において、恒久的
に車体着雪が不均一に生じにくくなるので、通常の高速
走行においても、車体着雪の落下による飛石事故を防止
するのが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両の外表面の表面構造を示
す図。
【図2】本発明に係る鉄道車両の外表面の他の表面構造
を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 7/12 C09D 7/12 Z // B60S 1/00 B60S 1/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の外表面に、光触媒粒子を含有する
    表面層を備え、前記光触媒の光励起に応じて、前記層の
    表面は親水性を呈するようになることを特徴とする飛石
    事故防止性鉄道車両。
  2. 【請求項2】 前記表面層には、さらにシリカが含有さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の飛石事故防
    止性鉄道車両。
  3. 【請求項3】 前記表面層には、さらに固体酸が含有さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の飛石事故防
    止性鉄道車両。
  4. 【請求項4】 前記表面層には、さらにシリコ−ンが含
    有されていることを特徴とする請求項1に記載の飛石事
    故防止性鉄道車両。
  5. 【請求項5】 前記表面層の表面は、前記光触媒の光励
    起に応じて、水との接触角に換算して10゜以下の親水
    性を呈することを特徴とする請求項1〜4に記載の飛石
    事故防止性鉄道車両。
  6. 【請求項6】 前記表面層の表面は、前記光触媒の光励
    起に応じて、水との接触角に換算して5゜以下の親水性
    を呈することを特徴とする請求項1〜4に記載の飛石事
    故防止性鉄道車両。
  7. 【請求項7】 前記表面層の表面に、さらに親水化可能
    な保護層が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    6に記載の飛石事故防止性鉄道車両。
JP9113481A 1997-04-15 1997-04-15 飛石事故防止性鉄道車両 Pending JPH10287239A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006347364A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Railway Technical Res Inst 鉄道車両用コーティング剤とその塗布方法、鉄道車両用コーティングの製造方法及び鉄道車両

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JP2006347364A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Railway Technical Res Inst 鉄道車両用コーティング剤とその塗布方法、鉄道車両用コーティングの製造方法及び鉄道車両

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