JPH10282091A - 血清または血漿分離用組成物 - Google Patents

血清または血漿分離用組成物

Info

Publication number
JPH10282091A
JPH10282091A JP8931097A JP8931097A JPH10282091A JP H10282091 A JPH10282091 A JP H10282091A JP 8931097 A JP8931097 A JP 8931097A JP 8931097 A JP8931097 A JP 8931097A JP H10282091 A JPH10282091 A JP H10282091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
composition
serum
separating
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8931097A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisami Ayaka
久美 綾香
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP8931097A priority Critical patent/JPH10282091A/ja
Publication of JPH10282091A publication Critical patent/JPH10282091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造後、長時間保管しても相分離程度が非常
に少ない血清または血漿分離用組成物を提供する。 【解決手段】 血清または血漿分離用組成物を、一端が
閉じられ他端が開放された、断面が略円形の管状容器の
底部に収容し、該容器を水平状態にして50℃で72時
間加温後、管口部を下にして水平面に対して45度に傾
けた状態で23℃で72時間放置した後の相分離部の長
さが3mm以下であることを特徴とする血清または血漿
分離用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血清または血漿分
離用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血清または血漿分離用組成物とし
て、例えば、特開昭55−43462号公報には、塩素
化パラフィン(比重1.039)や塩素化ポリブテン
(比重1.057)を用いたもの;特開平4−2039
65号公報には、シクロペンタジエンのオリゴマー、有
機ゲル化剤としてソルビトールと芳香族アルデヒドとの
縮合物および比重調整剤として微粉末シリカからなるも
のが提案されている。このような血清または血漿分離用
組成物を採血管の底部に収容した血液検査用容器が知ら
れている。この血液検査用容器内に採血し、適当時間静
置させた後、遠心分離操作を行うと、遠心力によって血
清または血漿分離用組成物が流動状態となり、また、こ
の血清または血漿分離用組成物は、予め、血清成分又は
血漿成分と血餅成分又は血球成分の中間の比重を有する
ように調整されているため、管底から次第に浮上し、血
清層又は血漿層と血餅層又は血球層との中間に位置して
隔壁を形成するようになり、血清層又は血漿層と血餅層
又は血球層とを分離することができる。このようにして
得られた血清や血漿を用いて生体内の種々の物質の量が
測定され、病気の診断や治療に利用されている。
【0003】このような血清または血漿分離用組成物
は、各種の成分からなる配合物なので、混練によって製
造後、長時間放置すると、配合成分が相分離することが
あった。配合成分が相分離した場合、相分離成分が血清
または血漿よりも低い比重のものである場合は、血液を
遠心分離した時に、該成分が血清または血漿よりも上部
に浮いた状態で存在し、そのため、得られた血清または
血漿を用いて血液の自動検査を行う場合、自動検査機の
ノズルの詰まりの原因になるという問題があった。
【0004】この相分離について更に詳しく説明する
と、本発明でいう相分離とは組成物中の配合成分が分離
する現象のことであり、例えば、血清または血漿分離用
組成物を血液検査容器に分注した後、長期間保管する
と、図1に示したように、白色半透明な血清または血漿
分離用組成物1の上に、透明な液状物2が分離すること
がある。この透明な液状物の組成は明らかではないが、
配合成分中に含まれる不純物も含めた複数の成分の混合
物と考えられる。このような相分離が発生すると、上記
のような問題を生じるので、相分離は起こらないことが
最も好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】相分離は、血清または
血漿分離用組成物を製造後、室温保管状態で、通常、3
〜12ケ月後に発生するため、製造直後に、その程度を
評価することが難しい。本発明は上記現状に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、製造後、長時間保管して
も相分離程度が非常に少ない血清または血漿分離用組成
物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の血清または血漿
分離用組成物は、一端が閉じられ他端が開放された、断
面が略円形の管状容器の底部に収容し、該容器を水平状
態にして50℃で72時間加温後、管口部を下にして水
平面に対して45度に傾けた状態で23℃で72時間放
置した後の相分離部の長さが3mm以下であることを特
徴とする。
【0007】本発明で用いられる血清または血漿分離用
組成物としては、樹脂状物質に比重調整剤、ゲル化剤、
粘度調整剤などを配合し、血清成分又は血漿成分と血餅
成分又は血球成分の中間の比重(1.03〜1.08程
度)を有するように調整された組成物が挙げられる。
【0008】上記樹脂状物質としては、従来から血清ま
たは血漿分離用組成物に配合された公知のものであれ
ば、特に限定されず、例えば、シクロペンタジエン樹
脂、塩素化ポリブテン、シリコーン、シリコーンオイ
ル、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
【0009】上記比重調整剤としても、公知のものでよ
く、例えば、シリカ、ベントナイトが挙げられる。
【0010】上記ゲル化剤としても、公知のものでよ
く、例えば、ジベンジリデンソルビトール、プロピレン
グリコールが挙げられる。
【0011】上記粘度調整剤としても、公知のものでよ
く、例えば、フタル酸エステルが挙げられる。
【0012】本発明で用いられる血清または血漿分離用
組成物は、上記各成分を配合し、20〜40℃で1〜6
時間、均一に混合することにより得られる。
【0013】上記の、一端が閉じられ他端が開放され
た、断面が略円形の管状容器としては、例えば、内径1
4mmのポリエチレンテレフタレート製管状容器が挙げ
られ、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート製
の市販の採血管が挙げられる。
【0014】本発明の血清または血漿分離用組成物を選
択するための方法を、図2、図3を用いて詳しく説明す
ると、まず、血清または血漿分離用組成物1を一端が閉
じられ他端が開放された、断面が略円形の管状容器3、
例えば、内径14mmのポリエチレンテレフタレート製
管状容器3の底部に収容した後、該容器を水平状態にし
て(図2参照)、50℃で72時間加温後、該容器を、
垂直に立てた状態(例えば、試験管立に立てる方法が挙
げられる)で23℃で30分冷却する。次いで、管口部
を下にして水平面に対して45度に傾けた状態で(図3
参照)23℃で72時間放置し、その後、相分離部の長
さをノギスで測定し、相分離部の長さが3mm以下のも
のを選択する。なお、上記いずれの操作においても、容
器に振動を与えないように注意して行う。
【0015】上記、加温および冷却方法としては、各温
度に予め設定された恒温槽、オーブン等が用いられる。
【0016】本発明でいう相分離部の長さとは、血清ま
たは血漿分離用組成物の先端部から、相分離した透明な
液状物の先端部までの長さを指し、具体的には、図1に
おける長さAのことを指す。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1) 血清または血漿分離用組成物 シクロペンタジエン樹脂(トーネックス社製、ECR−
238)93.75重量部、シリカ(トクヤマ社製、レ
オロシルDM−30S)1.9重量部、ゲル化剤として
ジベンジリデンソルビトール(新日本理化社製、ゲルオ
ールD)20重量%ジメチルスルホキシド溶液0.35
重量部、および粘度調整剤としてフタル酸エステル(三
菱ガス化学社製、PL−200)4.0重量部を良く混
練して血清または血漿分離用組成物を調製した。得られ
た組成物は、比重1.049(25℃)、粘度10万セ
ンチポイズ(25℃)であった。
【0018】上記の血清または血漿分離用組成物を、調
製の翌日、10ml(内径14mmφ×100mm)容
のポリエチレンテレフタレートからなる血液検査容器の
底部に1.2g収容した。このように血清または血漿分
離用組成物が収容された血液検査容器を20本用意し
た。
【0019】(実施例2) 血清または血漿分離用組成物 塩素化ポリブテン95.8重量部およびシリカ(アエロ
ジル社製、MT−100)4.2重量部を良く混練して
血清または血漿分離用組成物を調製した。得られた組成
物は、比重1.049(25℃)、粘度27万センチポ
イズ(25℃)であった。
【0020】上記の血清または血漿分離用組成物を、調
製の翌日、10ml(内径14mmφ×100mm)容
のポリエチレンテレフタレートからなる血液検査容器の
底部に1.2g収容した。このように血清または血漿分
離用組成物が収容された血液検査容器を20本用意し
た。
【0021】(比較例1) 血清または血漿分離用組成物 シクロペンタジエン樹脂(トーネックス社製、ECR−
238)93.95重量部、シリカ(トクヤマ社製、レ
オロシルDM−30S)1.7重量部、実施例1と同様
のゲル化剤0.35重量部、および実施例1と同様の粘
度調整剤4.0重量部を良く混練して血清または血漿分
離用組成物を調製した。得られた組成物は、比重1.0
49(25℃)、粘度9万センチポイズ(25℃)であ
った。
【0022】上記の血清または血漿分離用組成物を、調
製の翌日、10ml(内径14mmφ×100mm)容
のポリエチレンテレフタレートからなる血液検査容器の
底部に1.2g収容した。このように血清または血漿分
離用組成物が収容された血液検査容器を20本用意し
た。
【0023】(比較例2) 血清または血漿分離用組成物 シクロペンタジエン樹脂(トーネックス社製、ECR−
238)94.35重量部、シリカ(トクヤマ社製、レ
オロシルDM−30S)1.3重量部、実施例1と同様
のゲル化剤0.35重量部、および実施例1と同様の粘
度調整剤4.0重量部を良く混練して血清または血漿分
離用組成物を調製した。得られた組成物は、比重1.0
49(25℃)、粘度7万センチポイズ(25℃)であ
った。
【0024】上記の血清または血漿分離用組成物を、調
製の翌日、10ml(内径14mmφ×100mm)容
のポリエチレンテレフタレートからなる血液検査容器の
底部に1.2g収容した。このように血清または血漿分
離用組成物が収容された血液検査容器を20本用意し
た。
【0025】実施例1、2および比較例1、2の血清ま
たは血漿分離用組成物が収容された血液検査容器を用い
て以下の試験を行った。まず、試験に先立って各血液検
査容器中の血清または血漿分離用組成物の表面(血液検
査容器の管軸に対して垂直になっている)の位置を、血
液検査容器の外周面に印をつけることによりマークして
おいた。 試験1 加温促進試験 上記血液検査容器のうちの各5本について試験した。 血液検査容器を、空気循環式乾燥機にいれ、図2に示
したように水平状態にして50℃で72時間加温した。 次いで、該容器を試験管立てた状態で、23℃で30
分放置して冷却した。 次いで、図3に示したように水平面に対して45度に
傾けた板に該容器を管口部を下にして貼り付けた。この
状態で、23℃で72時間放置した。 図1に示した相分離部の長さAをノギスで測定し、5
本の平均値を表1に示した。 なお、上記〜の操作は、血液検査容器に振動を与え
ないように注意して行った。
【0026】試験2 長期保存試験 上記血液検査容器のうちの残りの各15本について試験
した。血液検査容器を水平状態にして23℃で3ケ月間
(各5本)、6ケ月間(各5本)及び12ケ月間(各5
本)、振動を与えないように注意して保存した。上記保
存期間の終了後、相分離部の長さAをノギスで測定し、
5本の平均値を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の血清または血漿分離用組成物の
構成は上記の通りであり、製造後、長時間保管しても相
分離程度が非常に少ない血清または血漿分離用組成物を
提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】相分離を説明するための模式的な断面図であ
る。
【図2】血清または血漿分離用組成物が収容されたポリ
エチレンテレフタレート製管状容器を、水平状態にして
加温する様子を示す模式的な説明図である。
【図3】血清または血漿分離用組成物が収容されたポリ
エチレンテレフタレート製管状容器を、管口部を下にし
て水平面に対して45度に傾けた状態で放置する様子を
示す模式的な説明図である。
【符号の説明】
1 血清または血漿分離用組成物 2 透明な液状物 3 管状容器 A 相分離部の長さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血清または血漿分離用組成物を、一端が
    閉じられ他端が開放された、断面が略円形の管状容器の
    底部に収容し、該容器を水平状態にして50℃で72時
    間加温後、管口部を下にして水平面に対して45度に傾
    けた状態で23℃で72時間放置した後の相分離部の長
    さが3mm以下であることを特徴とする血清または血漿
    分離用組成物。
JP8931097A 1997-04-08 1997-04-08 血清または血漿分離用組成物 Pending JPH10282091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8931097A JPH10282091A (ja) 1997-04-08 1997-04-08 血清または血漿分離用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8931097A JPH10282091A (ja) 1997-04-08 1997-04-08 血清または血漿分離用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10282091A true JPH10282091A (ja) 1998-10-23

Family

ID=13967107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8931097A Pending JPH10282091A (ja) 1997-04-08 1997-04-08 血清または血漿分離用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10282091A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5297191B2 (ja) 血清または血漿分離用組成物及び血液検査用容器
US4021340A (en) Blood separating composition
EP0046391B1 (en) Composition for partitioning blood components
JPS5838536A (ja) 血液収集装置
JP6901194B1 (ja) 血液採取容器及び血漿の分離方法
AU649828B2 (en) Serum and plasma separating compositions and blood testing containers
JPH052014A (ja) 血液分離剤
JP2005181339A (ja) 血小板の働きを検査する装置の機能をモニタするためのカートリッジ、機能をモニタする方法および検査流体の使用
US5354838A (en) Blood separation composition
JPH10282091A (ja) 血清または血漿分離用組成物
JPH0856937A (ja) 血液試料における解糖を阻止するための装置
JPH02168159A (ja) 血液分離剤
JPH10282092A (ja) 血清または血漿分離剤形状の保持方法
US20200188910A1 (en) Device and method for extracting nucleic acids from biological sample materials with solvent-free reagents
CA1122435A (en) Method and apparatus for measurement and registration of the aggregation rate of particles suspended in a liquid
JPH0249099B2 (ja)
JPH05288747A (ja) 血液分離剤組成物およびそれを用いた血液分離管
US1087239A (en) Means for use in chemical analysis.
CN115308010A (zh) 一种抗体保护剂和采血管
JPH08292190A (ja) 血液検査容器
GB2132759A (en) Blood collecting tube
JPS61237058A (ja) 液体分離管
JPH08271505A (ja) 血液遠心分離方法
JPH1135068A (ja) エンドトキシン用容器
JPS61194362A (ja) 真空採血管