JPH1027687A - プラズマ溶融炉 - Google Patents

プラズマ溶融炉

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JPH1027687A
JPH1027687A JP8179514A JP17951496A JPH1027687A JP H1027687 A JPH1027687 A JP H1027687A JP 8179514 A JP8179514 A JP 8179514A JP 17951496 A JP17951496 A JP 17951496A JP H1027687 A JPH1027687 A JP H1027687A
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torch
melting
cover
electrode
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JP8179514A
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Tomio Suzuki
富雄 鈴木
Shigeyoshi Tagashira
成能 田頭
Yasuo Azuma
康夫 東
Takahiro Kuno
貴洋 久野
Yoshiaki Shimizu
由章 清水
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物などの被処理物が、低融点金属を
多量に含んでいても、運転中に異常アークが発生しない
プラズマ溶融炉を提供する。 【解決手段】 被処理物の溶融を行うプラズマトーチの
外周に、耐熱性と電気絶縁性を有するカバーを設けたプ
ラズマ溶融炉である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマトーチに
よりプラズマアークを発生させ、被処理物の溶融を行う
プラズマ溶融炉に係り、特に低融点金属を含む被処理物
の溶融を行う場合に、異常アークの発生を防止したプラ
ズマ溶融炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の観点から、廃棄物
の資源リサイクルが注目されている。 これは特に、大
都市において、都市ごみ、産業廃棄物、自動車シュレッ
ダーダスト、上下水処理や地盤改良工事より発生する汚
泥などの廃棄物を埋め立て処理する場所が不足している
からである。一般には、これら廃棄物は焼却され減量さ
れて、焼却灰は埋め立て処分されているが、焼却灰の埋
め立て場所も益々不足する傾向にある。
【0003】このため、前記資源リサイクルの観点か
ら、焼却灰を捨てるのではなく、溶融スラグ化して、土
木建設資材への有効利用が進みつつある。この焼却灰の
溶融手段として、従来から、例えば、「プラズマトーチ
による都市ごみ焼却灰溶融」(第4回廃棄物学会研究発
表講、1993年)等で、プラズマトーチにより、焼却
灰の溶融を行うプラズマ溶融炉が提案されている。プラ
ズマ溶融炉は、1500℃程度の高温が容易に得ら
れ、均質なスラグと金属の回収が可能で、電気ノイズ
やフリッカ現象がなく制御性が良く、排ガス量が少な
く排ガス処理装置などシステム全体のコンパクト化が可
能等の利点を有する。
【0004】このプラズマ溶融炉は、図4に示す通り、
溶融炉1の炉底に設けた電極2bと炉頂側より炉底に向
けて垂下したプラズマトーチ2の先端部の電極との間に
プラズマアークAを発生させる基本構造となっている。
図5は、プラズマトーチが2本で、炉底電極が無く、一
方のトーチ2が+の電極、他方のトーチ2が−の電極と
なっており、溶融浴7と各トーチとの間にプラズマアー
クAを発生させる。そして、炉内に搬入した被処理物
を、このプラズマアークにより溶融させて溶融浴7とな
し、溶融スラグを随時炉外へ取り出す構成となってい
る。このような構成のプラズマ溶融炉において、運転上
重要な点は、プラズマアークが正常に発生することであ
り、後述するような異常アークが発生すると、運転効率
のみならず、炉の寿命等に係わる重大な問題を生じる。
【0005】そして、このプラズマアークの発生に直接
係わり、プラズマ溶融炉の運転性能を決めるのがプラズ
マトーチの構造である。従来から使用されているプラズ
マトーチの代表的な構造を挙げると、例えば、特開昭5
9−181500号に示される水冷式の中空銅電極や、
電極の中心軸にプラズマガス噴出孔を有した中空円筒状
のグラファィトや、中実の水冷タングステン電極が使用
されている。
【0006】しかしながら、産業廃棄物の大型化や複雑
化に伴い、近年増大している廃棄物の中には、ナトリウ
ム、カリウム、鉛、銅、亜鉛などの低融点金属が多量に
含まれている。これらの低融点金属は、廃棄物の溶融や
炉内の高温化に伴い、廃棄物から炉内に揮散する。その
結果、プラズマトーチ間や、プラズマトーチと炉壁間、
プラズマトーチと廃棄物間、プラズマトーチ自身の先端
と側面間などの炉内雰囲気の電気伝導度を異常に上昇さ
せる。
【0007】図4、図5に示す通り、本来正常な状態で
は、プラズマアークは、プラズマトーチ2先端の電極と
溶融炉の炉底に設けた電極2bとの間A、もしくは、プ
ラズマトーチと溶融浴の間Aで発生する。しかし、炉内
雰囲気中に低融点金属が揮散した場合には、雰囲気の電
気伝導度が異常に上昇し、プラズマトーチ2と炉壁間
B、プラズマトーチ2の側面と溶融浴7の間C、プラズ
マトーチ2の側面同士の間やトーチの先端と側面間の
D、などで、異常アークとして発生する。この異常アー
クは、プラズマトーチの消耗を早めてトーチ寿命を縮め
るのは勿論、トーチの焼損や折損、この焼損や折損に伴
うプラズマトーチからの冷却水もれを生じたりして爆発
事故の原因となるなど、プラズマ溶融炉に致命的なダメ
ージを与える。
【0008】この問題の解決のためには、溶融処理され
る廃棄物から、予め低融点金属を除去することも考えら
れる。しかし、廃棄物自身が複雑多岐かつ多量で、しか
も廃棄物中に複雑に混在化した低融点金属を、それのみ
を除去することは、現実的には不可能である。したがっ
て、この問題は、プラズマ溶融炉の側で改善せざるを得
ない。
【0009】従来より、異常アーク発生自体の防止手段
は種々提案されている。例えば、前記特開昭59−18
1500号公報では、渦流発生器により、ガスの渦流を
発生させ、このガスの渦流でアークを拘束し安定化させ
て、異常アーク(この公報では、意図しない箇所を通っ
てアークが発生する意味)を防止することが提案されて
いる。また、グラファィトプラズマトーチでは、2本設
けられているプラズマトーチ間を一定間隔以上に保ち、
プラズマアークが中空円筒状のトーチ側面から発生せ
ず、トーチ先端のみから発生するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術では、前記廃棄物中の低融点金属の揮散という
新たな問題には対応できない。即ち、前記特開昭59−
181500号公報のように、ガスの渦流を発生させア
ークの安定化を行っても、操業上の都合で、溶融浴(炉
底電極)とプラズマトーチとの間隔を大きくした場合
は、安定化の効果が小さくなり、低融点金属の揮散によ
る異常アークが発生し易い。また、特開昭59−181
500号では、シュラウド自体が金属製で、導電性であ
るため、このシュラウドを介して、異常アークを起こす
可能性がある。
【0011】また、前記グラファィトプラズマトーチの
ように、2本のプラズマトーチ間を一定間隔以上に保つ
場合、間隔が大きすぎるとトーチ間で正常なアークが流
れにくくなり、小さすぎると異常アークが発生しやすい
など、トーチ間隔の設定自体が難しく、このため溶融作
業自体が煩雑になるなどの問題がある。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑み、処理される
廃棄物が、低融点金属を多量に含んでいても、運転中に
異常アークが発生しないプラズマ溶融炉を提供しようと
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このための、本発明の第
1の手段は、プラズマ溶融炉ににより低融点金属を含む
被処理物の溶融を行う場合に、プラズマトーチの外周
に、耐熱性と電気絶縁性を有するカバーを設けることで
ある。
【0014】本発明の第2の手段は、前記耐熱性と電気
絶縁性を有するカバーを、その必要性に応じて、あるい
は必要なトーチ部位のみに設けられるよう、前記プラズ
マトーチの軸方向に移動可能とすることである。
【0015】本発明の第3の手段は、カバーをトーチ外
周に密着ないし被覆する以外に、カバーをトーチに対し
移動可能としたり、トーチとカバーの熱膨張の差による
干渉を避けるために、プラズマトーチの外周と前記カバ
ーとの間に一定の空間を設けることである。
【0016】本発明の第4の手段は、前記カバーとトー
チ外周との空間自体が、異常アークの原因とならないよ
うに、前記プラズマトーチとカバーとの間の空間に不活
性ガスを注入することである。
【0017】本発明の第5の手段は、溶融対象の被処理
物を、特に低融点金属を多量に含む廃棄物とすることで
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明においては、プラズマトー
チの外周に、耐熱性と電気絶縁性を有するカバーを設け
ることにより、プラズマアークをトーチ先端のみから正
常に発生させることができる。
【0019】本発明において、まず、カバーの材料や材
質は、耐熱性と電気絶縁性を有するものであれば、セラ
ミックスや耐熱合金の表面にセラミックスを溶射した複
合材(パイプ含む)等公知の材料が適宜選択される。ま
た、カバーの形状、長さや厚みは、カバーすべきトーチ
の形状、長さに応じて適宜選択されるが、以下の通り、
トーチの種類によって、異常アークの発生部位が異なる
ことを考慮すべきである。
【0020】まず、水冷式の中空銅電極や中実タングス
テン電極などのトーチの場合、異常アークは、トーチ先
端からトーチ直径の2倍程度の距離に集中して発生する
ことが経験的に分かっている。この現象は、水冷式トー
チの先端が、被処理物の溶融浴面から、トーチ直径の
1.5倍以上間隔が空いた場合に特に著しい。
【0021】また、グラファィトトーチの場合、理論上
は、トーチ側面全体が異常アーク発生の対象となるが、
経験的には、トーチ先端からトーチ長さの1/2倍程度
の部分に集中して発生する。これは、グラファィトトー
チの場合には水冷式ではないため、トーチ先端部分が、
被処理物の溶融浴からの輻射熱を受ける等、特に高温に
なりやすいゆえと推考される。したがって、カバーは、
少なくとも前記各トーチの異常アークが発生し易い部分
を炉内雰囲気から遮断するように設けることが好まし
い。
【0022】本発明のカバーは、恒常的に設けようとす
れば、トーチ外周に、トーチとカバーの熱膨張による干
渉を考慮して、機械的に嵌合・固着して良い。しかし、
特に異常アークが発生しやすい非定常運転時や、異常ア
ークが発生した際を除き、異常アークが発生しない定常
運転時にはトーチないし炉内から離しておいた方が、そ
のメンテナンス上、有利な場合がある。この場合には、
カバーを、前記プラズマトーチ軸方向に移動可能とする
ことが好ましい。カバーのトーチ軸方向の移動手段とし
ては、油圧や空気圧などの駆動シリンダー、スクリュー
方式、滑車とワイヤー方式、リニアモータ等の公知の手
段が適宜選択される。また、カバーをトーチに対し可動
可能とするためには、トーチ外周とカバーとの間に空間
が必要であり、また、トーチとカバーの熱膨張の差によ
る干渉を避けるためにも両者の間に空間がある方が好ま
しい。
【0023】しかし、この空間が有ると、揮散した低融
点金属や微粉溶融スラグなどの異物がこの空間に進入し
導電媒体となって、新たな異常アークの発生原因になる
ことが考えられる。したがって、空間を設ける場合に
は、前記プラズマトーチとカバーとの間の空間にN2
どの不活性ガスが注入されることが好ましい。グラファ
ィトトーチなど、通常、トーチが2本以上設けられてい
る場合には、全てのトーチにカバーは設ける必要は無
く、異常アークが発生しやすいトーチのみにカバーを設
ければ良い。
【0024】なお、プラズマによる切断や溶接を行うプ
ラズマ加工分野において、プラズマトーチのノズルの外
表面に、高熱伝導性で電気絶縁性を有するダイヤモンド
やCBN等の物質を被覆することは、特開昭5−804
7号で公知である。この被覆は、プラズマ加工中、ワー
クからの溶融ドロスがノズルの外表面に付着しても、被
覆自体の絶縁性によりダブルアークの発生を阻止し、被
覆の高熱伝導性により溶融ドロス熱を逃がし熱応力によ
る亀裂破壊などの損傷を防止しようとするものである。
【0025】しかしながら、本公知技術は、一部手段と
しての類似性はあるものの、本発明とは技術思想的に全
く異なる。即ち、本公知技術は、プラズマ加工を対象と
し、ワークの被処理面のみが高温となるプラズマトーチ
の改良に係わる。そして、その手段も、溶融ドロスがノ
ズルの外表面に付着するのを、ノズルの被覆(薄膜)に
より、物理的に遮蔽しようとするものである。
【0026】これに対し、本発明では、溶融炉内で高温
に晒されるプラズマトーチの改良に係わる。そして、そ
の手段は、揮散低融点金属による炉内雰囲気の高導電性
化に対し、セラミックス等のカバーを設け、プラズマト
ーチを炉内雰囲気より電気的に絶縁することにより、異
常アークを防止するものである。ダイヤモンドやCBN
等の物質をトーチに被覆する前記公知技術では、前記ト
ーチと被覆との熱膨張の差による干渉を避けられず、被
覆の破損を招き、本発明でカバーに期待する絶縁効果は
得られない。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて説明する。図
1は、本発明のプラズマ溶融炉の断面説明図である。同
図において、プラズマ溶融炉は、炉体1、プラズマトー
チ2、トーチ先端の電極2a(+)、炉底電極2b
(−)、よりなる。プラズマトーチ2は、水冷式の中空
銅やタングステン、あるいはグラファィト電極であって
も良い。処理対象の廃棄物3は、供給フィーダ5によ
り、プラズマ溶融炉の供給口4を介して、炉内に供給さ
れる。プラズマトーチ2の先端の電極2a(+)と、炉
底電極2b(−)とに通電することにより、炉底電極2
bから通電されたスラグ溶融浴表面と、トーチ先端の電
極2aとの間に、プラズマアークフレーム6が形成され
る。供給された廃棄物3は、この高温のプラズマアーク
フレーム6により、連続的に溶融され、溶融スラグ9
は、排気ダクト11より排出される排ガスAと分離さ
れ、炉の出滓口8より、冷却コンベア10上へ落下して
冷却され、系外に搬出される。
【0028】以上のプラズマ溶融炉において、プラズマ
トーチ2の外周を囲み、耐熱性と電気絶縁性を有するセ
ラミックス製の筒状カバー12が設けられている。この
カバー12には、炉頂上に設けられた駆動シリンダー1
3が連結されており、必要により、カバー12をプラズ
マトーチ2の軸方向に移動させる。プラズマトーチ2の
外周に、耐熱性と電気絶縁性を有するカバー12を設け
ることにより、プラズマアークをトーチ先端電極2a
(+)のみから正常に発生させることができる。
【0029】この実施例では、廃棄物の溶融の際に揮散
した低融点金属や微粉溶融スラグが炉内雰囲気中に揮散
しても、カバー12により、プラズマトーチ2の外周が
囲われているため、プラズマトーチ2の外周の雰囲気に
は、低融点金属や微粉溶融スラグが侵入することなく、
雰囲気の電気伝導度が上昇することは無い。したがっ
て、炉内雰囲気の電気伝導度が異常に上昇した場合に、
異常アークが発生し易いプラズマトーチと炉壁間、プラ
ズマトーチと廃棄物間、プラズマトーチ自身の先端と側
面間などでの異常アークが防止される。また、カバーに
より、高温でかつ酸素の存在で酸化性となっている雰囲
気からトーチが遮蔽さることにより、トーチ自身の消耗
を抑制し、トーチ寿命を延長することができる。
【0030】図2は、本発明の他の実施例を示す、プラ
ズマ溶融炉の断面説明図である。前記実施例(図1)と
の相違点は、グラファイトトーチが2本で、炉底電極が
無く、一方のトーチ2が+の電極、他方のトーチ2が−
の電極となっている点のみで、他の構造は基本的に図1
の場合と同じである。このグラファイト棒の中心軸には
数ミリ径程度の細い孔11が貫通しており、この細孔1
1を通じて、炉外よりプラズマガスGが供給される。プ
ラズマガスとしては、一般にN2 ガスが使用される。N
2 やArガス等の不活性ガスであれば、電極の消耗が防
止できる。
【0031】図2のプラズマ溶融炉を用いて、廃棄物を
溶融する場合を説明する。溶融炉の起動時、図示する通
り、トーチ同士が一定距離を置いている場合、廃棄物ス
ラグが冷たく電気伝導度が低い場合には、スラグの電気
伝導度を高めるために、スラグ上に鉄板などの良電導材
料を載置する。しかし、この方法によらずとも、図3に
示すように、トーチ同士を内側に傾けて、トーチ先端を
近接させて通電してやれば、アークプラズマフレーム6
が形成されやすい。着火後はスラグ浴が昇温し、溶融浴
となれば電気伝導度が高くなり通電されるので、トーチ
同士を互いに間隔を設けた元の図1の直立状態に戻す。
【0032】以上のプラズマ溶融炉において、プラズマ
トーチ2の外周を囲み、耐熱性と電気絶縁性を有するセ
ラミックス製の筒状カバー12が設けられている。この
カバー12の移動手段は図1と同一である。なお、図2
の例では、カバー12は、定常運転で不要のため、炉頂
側に引き上げられた状態を示している。
【0033】この実施例でも、廃棄物の溶融の際に揮散
した低融点金属や微粉溶融スラグが炉内雰囲気中に揮散
しても、カバー12により、プラズマトーチ2の外周が
囲われているため、プラズマトーチ2の外周の雰囲気に
は、低融点金属や微粉溶融スラグが侵入することなく、
雰囲気の電気伝導度が上昇することは無い。したがっ
て、プラズマアークをトーチ先端電極のみから正常に発
生させることができる。また、本実施例でも、カバーに
より、炉内雰囲気からトーチが遮蔽され、トーチ自身の
消耗を抑制し、トーチ寿命を延長することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明プラズマ溶融
炉によれば、処理される廃棄物が、低融点金属を多量に
含んでいても、運転中に異常アークが発生しないし、ト
ーチの寿命を延ばすことができる。したがって、近年益
々増大する都市や産業の廃棄物を安定して処理すること
が可能になるなど、この分野での工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す、プラズマ溶融炉の断面
説明図である。
【図2】本発明の他の実施例で、トーチカバーの不使用
時状態を示す、プラズマ溶融炉の断面説明図である。
【図3】本発明の他の実施例で、炉の起動時状態を示
す、プラズマ溶融炉の断面説明図である。
【図4】従来のプラズマ溶融炉の断面説明図である。
【図5】従来のプラズマ溶融炉の断面説明図である。
【符号の説明】
1 :溶融炉体、 2 :プラズマトーチ、2a:トーチ電極、2b:炉底
電極、 3 :廃棄物、 4 :廃棄物供給口、 5 :供給フィーダ、 6 :プラズマフレーム、 7 :スラグ溶融浴、 8 :出滓口、 9 :溶融スラグ、 10:冷却コンベア、 11:排気ダクト、 12:耐熱性と電気絶縁性を有する筒状カバー、 13:駆動シリンダー、 A、B、C、D:アーク経路 G :プラズマガス、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久野 貴洋 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 清水 由章 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマアークにより被処理物の溶融を
    行うプラズマ溶融炉において、プラズマトーチの外周
    に、耐熱性と電気絶縁性を有するカバーを設けたことを
    特徴とするプラズマ溶融炉。
  2. 【請求項2】 前記カバーを、前記プラズマトーチの軸
    方向に移動可能とした請求項1に記載のプラズマ溶融
    炉。
  3. 【請求項3】 前記プラズマトーチの外周と前記カバー
    との間に空間を設けた請求項1又は2に記載のプラズマ
    溶融炉。
  4. 【請求項4】 前記プラズマトーチとカバーとの間の空
    間に不活性ガスが注入される請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載のプラズマ溶融炉。
  5. 【請求項5】 被処理物が低融点金属を含む廃棄物であ
    る請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ溶融
    炉。
JP8179514A 1996-07-09 1996-07-09 プラズマ溶融炉 Withdrawn JPH1027687A (ja)

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