JPH10276792A - ヒドロキシカルボン酸およびそのアミドの製造法 - Google Patents
ヒドロキシカルボン酸およびそのアミドの製造法Info
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- JPH10276792A JPH10276792A JP9100863A JP10086397A JPH10276792A JP H10276792 A JPH10276792 A JP H10276792A JP 9100863 A JP9100863 A JP 9100863A JP 10086397 A JP10086397 A JP 10086397A JP H10276792 A JPH10276792 A JP H10276792A
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Abstract
加水分解または水和能を有する微生物または該処理物を
水性媒体中で該ヒドロキシニトリルに作用させることに
より、ヒドロキシカルボン酸またはそのアミドを生成さ
せる。 【効果】 基質を穏和な条件で加水分解または水和反応
を行うことにより副生成物の生成を抑え、且つ高収率で
ヒドロキシカルボン酸またはそのアミドに変換すること
ができ、従来の製造法に比べて操作および経済性の面で
工業上優位な該化合物の製造法を提供し得る。
Description
I 〕で示されるヒドロキシカルボン酸およびそのアミド
は、医薬、香料、あるいは医薬中間体として重要な化合
物群である。中でも、3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸
は、最近、種々の薬理活性が報告されるなど食品用、医
薬中間体あるいは農薬中間体などとして有用な化合物で
ある。
法で公知のものとしては、(1)ケトンとケテンよりラ
クトンを合成した後、開環する方法〔J.Am.Che
m.Soc.,76,486(1954)〕、(2)ア
ルコ−ル、一酸化炭素および過酸化水素の混合物を、硫
酸化鉄存在下に反応する方法〔J.Am.Chem.S
oc.,80,2882(1958)〕、(3)ケトン
とハロゲン化アルキルエステルをレフォルマトスキー反
応(Reformatsky reaction)後、
アルカリ加水分解する方法〔Zh.Russ.Fiz.
−Khim.O−va.22,47(1890)〕、
(4)同一分子内にオレフィン結合とヒドロキシル基を
有する化合物を過マンガン酸カリウムにより酸化する方
法〔J.Prakt.Chem.,23,206(18
81)〕、(5)オレフィン結合を有する一級アルコー
ルの硝酸による水和、酸化反応〔Khim.Prir.
Soedin.,3,313(1991)〕、(6)
4,4−ジメチル−1,3−ジオキサンを硝酸を触媒と
して酸化する方法(Arm.Khim.Zh.,44
(7−8),443(1991)〕、(7)同一分子内
にヒドロキシル基および末端アセチル基を有する化合物
の末端アセチル基を次亜塩素酸ソ−ダにより酸化させ、
カルボキシル基へ誘導する方法〔米国特許第49924
70号〕、(8)3−ヒドロキシ−3−メチルブタノ−
ルを水の存在下、白金系触媒により酸素酸化する方法
〔特開平8−198800号〕等が知られている。ま
た、微生物学的製造法で公知のものとしては、(9)エ
ンドマイセス レシー(Endomycesreess
ii)CBS 179.60株によるイソ吉草酸のβ−
酸化反応による合成〔J.Ferment.Tecno
l.,59,257(1981)〕が知られている。
物の微生物学的製造法としては、(10)ロドコッカス
(Rhodococcus)属細菌を用いた水和反応
〔特公平2−291283号〕が知られている。
キシカルボン酸およびそのアミドの製造法は数多く報告
されている。しかしながら、(1)の方法は原料のケテ
ンが常温常圧で気体であり取り扱いに困難が生じる上、
未反応原料が残る。(2)の方法は危険な高圧一酸化炭
素ガスを用いる上、収率が低い。(3)、(4)では反
応後の処理で産業廃棄上の問題となる有毒重金属を用い
ている上、原料も高価である。(5)、(6)の方法で
は酸化反応の触媒に硝酸を用いているため装置の腐食、
酸化窒素の副生といった問題がある。(7)の方法では
反応後、有毒なホルマリンが生成するので食品用途とし
ての製造法には適さない。(8)は高価な白金触媒を用
いる必要があり、また加圧酸素酸化反応であるためにス
ケ−ルアップ等に問題を残す。また(9)の反応は収率
が低く、微生物触媒の生産性も低い。(10)の反応で
は、一般式〔II〕で示されるヒドロキシアミドの製造例
について、実施例による具体的な開示がなく、該当のヒ
ドロキシアミドの生成については不明であった。このよ
うに、上記(1)〜(10)の方法はいずれも解決すべ
き問題点を含み、ヒドロキシカルボン酸およびそのアミ
ドの満足すべき製造方法ではなかった。
シカルボン酸およびそのアミドの工業的に有利な製造法
の開発を目的とし、一般式〔I〕で示されるヒドロキシ
ニトリルのニトリル基を酸性もしくは塩基性条件下、化
学的に加水分解または水和することで、一般式〔II〕お
よび〔III 〕で示されるヒドロキシカルボン酸またはそ
のアミドを製造する方法について種々、検討した。しか
しながら一般的な化学的加水分解の方法では、いずれの
方法においても加水分解反応あるいは水和反応はほとん
ど進行せず、目的とするヒドロキシカルボン酸およびそ
のアミドの生産反応における収率は極めて低く、工業生
産には適さないことが判った。
和な条件下でニトリルを加水分解または水和する微生物
触媒に着目し、微生物によるヒドロキシカルボン酸およ
びそのアミドの製造法について検討を行い、その結果、
ニトリル基を加水分解または水和する能力を有する微生
物の使用が、意外にも、一般的な化学的加水分解の方法
では成し得なかった収率向上に極めて有効であることを
見出し本発明に至った。
示されるヒドロキシニトリルのニトリル基に対し加水分
解能を有する微生物または該処理物を水性媒体中で該ヒ
ドロキシニトリルに作用させることにより、下記一般式
〔II〕で示されるヒドロキシカルボン酸を生成させるこ
とを特徴とするヒドロキシカルボン酸の製造法、 〔式中、R1 、R2 は、同一または異なっていてもよ
く、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の
アルキル基、またはR1 、R2 が結合して形成するシク
ロ環、nは1〜3の整数を表す。〕 ならびに、上記一般式〔I〕で示されるヒドロキシニト
リルのニトリル基に対し水和能を有する微生物または該
処理物を水性媒体中で該ヒドロキシニトリルに作用させ
ることにより、下記一般式〔III 〕で示されるヒドロキ
シカルボン酸アミドを生成させることを特徴とするヒド
ロキシカルボン酸アミドの製造法、である。 〔式中、R1 、R2 およびnの定義は、上記と同じであ
る。〕
ヒドロキシニトリルのニトリル基に対し加水分解または
水和能を有する微生物由来の酵素反応に基づくものであ
るが、一般式〔II〕で示されるヒドロキシカルボン酸
は、一般式〔I〕で示されるヒドロキシニトリルから、
ニトリラーゼの作用により直接あるいはニトリルヒドラ
ターゼとアミダーゼの組合せにより一般式〔III 〕で示
されるヒドロキシカルボン酸アミドの生成を経て、ま
た、一般式〔III 〕で示されるヒドロキシカルボン酸ア
ミドは、一般式〔I〕で示されるヒドロキシニトリルか
らニトリルヒドラターゼの作用により得ることができる
と考えられる。
混在する例も報告されているが、培養条件や反応条件を
適宜選択することにより、目的とする生成物を得るため
の酵素活性を優位に発現させることができる。
ッカス(Rhodococcus)、ブレビバクテリウ
ム(Brevibacterium)、コリネバクテリ
ウム(Corynebacterium)、ノカルディ
ア(Nocardia)、マイコバクテリウム(Myc
obacteriumu)またはミクロコッカス(Mi
crococcus)属に属する微生物である。
(Rhodococcus rhodochrous)
J−1(FERM BP−1478)、ロドコッカス
エリスロポリス(Rhodococcus eryth
ropolis)IFO12538、ロドコッカス エ
スピー(Rhodococcus sp.)SK70
(FERM P−11304)、ロドコッカス エスピ
ー(Rhodococcus sp.)HT40−6
(FERM BP−5231)、ブレビバクテリウム
アセチリカム(Brevibacterium ace
tylicum)IAM1790、コリネバクテリウム
ニトロフィラス(Corynebacterium
nitrilophilus)ATCC21419、コ
リネバクテリウム エスピー(Corynebacte
rium. sp.)KO−2−4(FERM BP−2
53)、ノカルディア エリスロポリス(Nocard
iaerythropolis)IFO12539、マ
イコバクテリウム エスピー(Mycobacteri
umu. sp.)AC 777(FERM BP−23
52)、ミクロコッカス ルテウス(Micrococ
cus luteus)ATCC383等の菌株が挙げ
られる。これらの菌株は、上記番号にて寄託されてお
り、それぞれ、工業技術院 生命工学工業技術研究所、
財団法人 醗酵研究所(IFO)、東京大学応用微生物
研究所(IAM)およびアメリカン タイプカルチャー
コレクション(ATCC)から容易に入手することが
できる。
式〔I〕で示されるヒドロキシニトリルは、ケトン化合
物またはアルデヒド化合物とアルキル基にハロゲンおよ
びニトリルが置換した化合物とのレフォルマトスキ−反
応(Reformatskyreaction)によっ
て容易かつ工業的に安価に製造することができる〔Sy
nthesis(1987)、(12)、113
0)〕。
ドロキシニトリルに関しては、ケトン化合物またはアル
デヒド化合物とアセトニトリルとを反応させることによ
って容易かつ工業的に安価に製造することができる〔C
ompt.rend.Acad.bulg.Sci.1
9,8,739(1966)、 Eesti NSVT
ead.Akad.Toim.,Keem.(198
8),37(4),248〕。
ルとして、具体的には、3−ヒドロキシプロピオニトリ
ル、4−ヒドロキシブチロニトリル、3−ヒドロキシブ
チロニトリル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチロニト
リル、4−ヒドロキシペンタンニトリル、3−ヒドロキ
シペンタンニトリル、5−ヒドロキシヘキサンニトリ
ル、4−ヒドロキシヘキサンニトリル、3−ヒドロキシ
ヘキサンニトリル、4−ヒドロキシヘプタンニトリル、
3−ヒドロキシ−4−メチルペンタンニトリル、3−ヒ
ドロキシへプタンニトリル、3−ヒドロキシ−3−メチ
ルペンタンニトリル、4−ヒドロキシオクタンニトリ
ル、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサンニトリル、3
−ヒドロキシ−3−メチルヘキサンニトリル、4−ヒド
ロキシ−4−メチルヘプタンニトリル、3−ヒドロキシ
−3、4−ジメチルペンタンニトリル、3−ヒドロキシ
−3−メチルヘプタンニトリル、4−ヒドロキシ−4−
メチルオクタンニトリル、3−ヒドロキシ−3、4−ジ
メチルヘキサンニトリル、3−ヒドロキシ−3、4、
4’−トリメチルペンタンニトリル、3−ヒドロキシ−
3、5−ジメチルヘキサンニトリル、4−エチル−4−
ヒドロキシヘキサンニトリル、3−エチル−3−ヒドロ
キシヘキサンニトリル、4−エチル−4−ヒドロキシヘ
プタンニトリル、3−エチル−3−ヒドロキシ−4−メ
チルペンタンニトリル、3−エチル−3−ヒドロキシヘ
プタンニトリル、4−エチル−4−ヒドロキシオクタン
ニトリル、3−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘ
キサンニトリル、3−エチル−3−ヒドロキシ−4、
4’−ジメチルペンタンニトリル、3−エチル−3−ヒ
ドロキシ−5−メチルヘキサンニトリル、4−ヒドロキ
シ−4−プロピルヘプタンニトリル、3−ヒドロキシ−
3−イソプロピルヘキサンニトリル、3−ヒドロキシ−
3−プロピルヘプタンニトリル、4−ヒドロキシ−4−
プロピルオクタンニトリル、3−ヒドロキシ−4−メチ
ル−3−プロピルヘキサンニトリル、4−sec−ブチ
ル−4−ヒドロキシヘプタンニトリル、3−tert−
ブチル−3−ヒドロキシヘキサンニトリル、3−ヒドロ
キシ−5−メチル−3−プロピルヘキサンニトリル、3
−ヒドロキシ−3−イソプロピルヘプタンニトリル、3
−ヒドロキシ−4−メチル−3−イソプロピルヘキサン
ニトリル、3−ヒドロキシ−4、4’−ジメチル−3−
イソプロピルペンタンニトリル、3−ヒドロキシ−5−
メチル−3−イソプロピルヘキサンニトリル、4−ブチ
ル−4−ヒドロキシオクタンニトリル、3−sec−ブ
チル−3−ヒドロキシヘプタンニトリル、3−tert
−ブチル−3−ヒドロキシヘプタンニトリル、3−イソ
ブチル−3−ヒドロキシヘプタンニトリル、3−ter
t−ブチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサンニト
リル、3−イソブチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘ
キサンニトリル、3−sec−ブチル−3−ヒドロキシ
−4−メチルヘキサンニトリル、5−ヒドロキシ−6−
メチルヘプタンニトリル、5−ヒドロキシ−6−メチル
オクタンニトリル、5−ヒドロキシ−5−メチルオクタ
ンニトリル、5−ヒドロキシ−5、6、6’−トリメチ
ルヘプタンニトリル、3−エチル−3−ヒドロキシペン
タンニトリル、5−エチル−5−ヒドロキシオクタンニ
トリル、5−エチル−5−ヒドロキシ−7−メチルオク
タンニトリル、3−ヒドロキシ−3−プロピルヘキサン
ニトリル、5−ヒドロキシ−5−プロピルオクタンニト
リル、5−プロピル−5−ヒドロキシ−6−メチルオク
タンニトリル、3−ヒドロキシ−4−メチル−3−イソ
プロピルペンタンニトリル、5−ヒドロキシ−6、6’
−ジメチル−5−イソプロピルヘプタンニトリル、3−
ブチル−3−ヒドロキシヘプタンニトリル、5−ter
t−ブチルー5ーヒドロキシノナンニトリル、5−イソ
ブチル−5−ヒドロキシノナンニトリル、3−sec−
ブチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサンニトリ
ル、5−イソブチル−5−ヒドロキシ−6−メチルオク
タンニトリル、3−tert−ブチル−3−ヒドロキシ
−4、4’−ジメチルペンタンニトリル、5−tert
−ブチル−5−ヒドロキシ−6、6’−ジメチルヘプタ
ンニトリル、3−イソブチル−3−ヒドロキシ−5−メ
チルヘキサンニトリル、5−イソブチル−5−ヒドロキ
シ−7−メチルオクタンニトリル、(1−ヒドロキシシ
クロヘキシル)アセトニトリル、(1−ヒドロキシシク
ロペンチル)アセトニトリル、(1−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)プロピオニトリル、(1−ヒドロキシシクロ
ペンチル)プロピオニトリル、(1−ヒドロキシシクロ
ヘキシル)ブチロニトリル、(1−ヒドロキシシクロペ
ンチル)ブチロニトリルなどが挙げられる。
シカルボン酸の生成に好適である。ヒドロキシカルボン
酸として、具体的には、3−ヒドロキシプロピオン酸、
4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロ
キシ−3−メチル酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒ
ドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシヘキサン酸、4−ヒド
ロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、4−ヒ
ドロキシヘプタン酸、3−ヒドロキシ−4−メチル吉草
酸、3−ヒドロキシへプタン酸、3−ヒドロキシ−3−
メチル吉草酸、4−ヒドロキシオクタン酸、4−ヒドロ
キシ−4−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3−メ
チルヘキサン酸、4−ヒドロキシ−4−メチルヘプタン
酸、3−ヒドロキシ−3、4−ジメチル吉草酸、3−ヒ
ドロキシ−3−メチルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−4
−メチルオクタン酸、3−ヒドロキシ−3、4−ジメチ
ルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3、4、4’−トリメ
チル吉草酸、3−ヒドロキシ−3、5−ジメチルヘキサ
ン酸、4−エチル−4−ヒドロキシヘキサン酸、3−エ
チル−3−ヒドロキシヘキサン酸、4−エチル−4−ヒ
ドロキシヘプタン酸、4−エチル−3−ヒドロキシ−4
−メチル吉草酸、3−エチル−3−ヒドロキシヘプタン
酸、4−エチル−4−ヒドロキシオクタン酸、3−エチ
ル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、3−エチ
ル−3−ヒドロキシ−4、4’−ジメチル吉草酸、3−
エチル−3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、4−
ヒドロキシ−4−プロピルヘプタン酸、3−ヒドロキシ
−3−イソプロピルヘキサン酸、3−ヒドロキシ−3−
プロピルヘプタン酸、4−ヒドロキシ−4−プロピルオ
クタン酸、3−ヒドロキシ−4−メチル−3−プロピル
ヘキサン酸、4−sec−ブチル−4−ヒドロキシヘプ
タン酸、3−tert−ブチル−3−ヒドロキシヘキサ
ン酸、3−ヒドロキシ−5−メチル−3−プロピルヘキ
サン酸、3−ヒドロキシ−3−イソプロピルヘプタン
酸、3−ヒドロキシ−4−メチル−3−イソプロピルヘ
キサン酸、3−ヒドロキシ−4、4’−ジメチル−3−
イソプロピル吉草酸、3−ヒドロキシ−5−メチル−3
−イソプロピルヘキサン酸、4−ブチル−4−ヒドロキ
シオクタン酸、3−sec−ブチル−3−ヒドロキシヘ
プタン酸、3−tert−ブチル−3−ヒドロキシヘプ
タン酸、3−イソブチル−3−ヒドロキシヘプタン酸、
3−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘ
キサン酸、3−イソブチル−3−ヒドロキシ−4−メチ
ルヘキサン酸、3−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−
4−メチルヘキサン酸、5−ヒドロキシ−6−メチルヘ
プタン酸、5−ヒドロキシ−6−メチルオクタン酸、5
−ヒドロキシ−5−メチルオクタン酸、5−ヒドロキシ
−5、6、6’−トリメチルヘプタン酸、3−エチル−
3−ヒドロキシ吉草酸、5−エチル−5−ヒドロキシオ
クタン酸、5−エチル−5−ヒドロキシ−7−メチルオ
クタン酸、3−ヒドロキシ−3−プロピルヘキサン酸、
5−ヒドロキシ−5−プロピルオクタン酸、5−プロピ
ル−5−ヒドロキシ−6−メチルオクタン酸、3−ヒド
ロキシ−4−メチル−3−イソプロピル吉草酸、5−ヒ
ドロキシ−6、6’−ジメチル−5−イソプロピルヘプ
タン酸、3−ブチル−3−ヒドロキシヘプタン酸、5−
tert−ブチルー5ーヒドロキシノナン酸、5−イソ
ブチル−5−ヒドロキシノナン酸、3−sec−ブチル
−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸、5−イソブ
チル−5−ヒドロキシ−6−メチルオクタン酸、3−t
ert−ブチル−3−ヒドロキシ−4、4’−ジメチル
吉草酸、5−tert−ブチル−5−ヒドロキシ−6、
6’−ジメチルヘプタン酸、3−イソブチル−3−ヒド
ロキシ−5−メチルヘキサン酸、5−イソブチル−5−
ヒドロキシ−7−メチルオクタン酸、(1−ヒドロキシ
シクロヘキシル)酢酸、(1−ヒドロキシシクロペンチ
ル)酢酸、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオ
ン酸、(1−ヒドロキシシクロペンチル)プロピオン
酸、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)酪酸、(1−ヒ
ドロキシシクロペンチル)酪酸などを挙げることができ
る。就中、3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸の生成に本
発明は好適である。
アミドとして、具体的には、3−ヒドロキシプロパンア
ミド、4−ヒドロキシブタンアミド、3−ヒドロキシブ
タンアミド、3−ヒドロキシ−3−メチルブタンアミ
ド、4−ヒドロキシペンタンアミド、3−ヒドロキシペ
ンタンアミド、5−ヒドロキシヘキサンアミド、4−ヒ
ドロキシヘキサンアミド、3−ヒドロキシヘキサンアミ
ド、4−ヒドロキシヘプタンアミド、3−ヒドロキシ−
4−メチルペンタンアミド、3−ヒドロキシへプタンア
ミド、3−ヒドロキシ−3−メチルペンタンアミド、4
−ヒドロキシオクタンアミド、4−ヒドロキシ−4−メ
チルヘキサンアミド、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキ
サンアミド、4−ヒドロキシ−4−メチルヘプタンアミ
ド、3−ヒドロキシ−3、4−ジメチルペンタンアミ
ド、3−ヒドロキシ−3−メチルヘプタンアミド、4−
ヒドロキシ−4−メチルオクタンアミド、3−ヒドロキ
シ−3、4−ジメチルヘキサンアミド、3−ヒドロキシ
−3、4、4’−トリメチルペンタンアミド、3−ヒド
ロキシ−3、5−ジメチルヘキサンアミド、4−エチル
−4−ヒドロキシヘキサンアミド、3−エチル−3−ヒ
ドロキシヘキサンアミド、4−エチル−4−ヒドロキシ
ヘプタンアミド、3−エチル−3−ヒドロキシ−4−メ
チルペンタンアミド、3−エチル−3−ヒドロキシヘプ
タンアミド、4−エチル−4−ヒドロキシオクタンアミ
ド、3−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン
アミド、3−エチル−3−ヒドロキシ−4、4’−ジメ
チルペンタンアミド、3−エチル−3−ヒドロキシ−5
−メチルヘキサンアミド、4−ヒドロキシ−4−プロピ
ルヘプタンアミド、3−ヒドロキシ−3−イソプロピル
ヘキサンアミド、3−ヒドロキシ−3−プロピルヘプタ
ンアミド、4−ヒドロキシ−4−プロピルオクタンアミ
ド、3−ヒドロキシ−4−メチル−3−プロピルヘキサ
ンアミド、4−sec−ブチル−4−ヒドロキシヘプタ
ンアミド、3−tert−ブチル−3−ヒドロキシヘキ
サンアミド、3−ヒドロキシ−5−メチル−3−プロピ
ルヘキサンアミド、3−ヒドロキシ−3−イソプロピル
ヘプタンアミド、3−ヒドロキシ−4−メチル−3−イ
ソプロピルヘキサンアミド、3−ヒドロキシ−4、4’
−ジメチル−3−イソプロピルペンタンアミド、3−ヒ
ドロキシ−5−メチル−3−イソプロピルヘキサンアミ
ド、4−ブチル−4−ヒドロキシオクタンアミド、3−
sec−ブチル−3−ヒドロキシヘプタンアミド、3−
tert−ブチル−3−ヒドロキシヘプタンアミド、3
−イソブチル−3−ヒドロキシヘプタンアミド、3−t
ert−ブチル−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン
アミド、3−イソブチル−3−ヒドロキシ−4−メチル
ヘキサンアミド、3−sec−ブチル−3−ヒドロキシ
−4−メチルヘキサンアミド、5−ヒドロキシ−6−メ
チルヘプタンアミド、5−ヒドロキシ−6−メチルオク
タンアミド、5−ヒドロキシ−5−メチルオクタンアミ
ド、5−ヒドロキシ−5、6、6’−トリメチルヘプタ
ンアミド、3−エチル−3−ヒドロキシペンタンアミ
ド、5−エチル−5−ヒドロキシオクタンアミド、5−
エチル−5−ヒドロキシ−7−メチルオクタンアミド、
3−ヒドロキシ−3−プロピルヘキサンアミド、5−ヒ
ドロキシ−5−プロピルオクタンアミド、5−プロピル
−5−ヒドロキシ−6−メチルオクタンアミド、3−ヒ
ドロキシ−4−メチル−3−イソプロピルペンタンアミ
ド、5−ヒドロキシ−6、6’−ジメチル−5−イソプ
ロピルヘプタンアミド、3−ブチル−3−ヒドロキシヘ
プタンアミド、5−tert−ブチルー5ーヒドロキシ
ノナンアミド、5−イソブチル−5−ヒドロキシノナン
アミド、3−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−4−メ
チルヘキサンアミド、5−イソブチル−5−ヒドロキシ
−6−メチルオクタンアミド、3−tert−ブチル−
3−ヒドロキシ−4、4’−ジメチルペンタンアミド、
5−tert−ブチル−5−ヒドロキシ−6、6’−ジ
メチルヘプタンアミド、3−イソブチル−3−ヒドロキ
シ−5−メチルヘキサンアミド、5−イソブチル−5−
ヒドロキシ−7−メチルオクタンアミド、(1−ヒドロ
キシシクロヘキシル)アセトアミド、(1−ヒドロキシ
シクロペンチル)アセトアミド、(1−ヒドロキシシク
ロヘキシル)プロパンアミド、(1−ヒドロキシシクロ
ペンチル)プロパンアミド、(1−ヒドロキシシクロヘ
キシル)ブタンアミド、(1−ヒドロキシシクロペンチ
ル)ブタンアミドなどが挙げられる。
し得る炭素源(グリセロ−ル、グルコ−ス、サッカロ−
ス等)、窒素源(カザミノ酸、肉エキス、酵母エキス、
コ−ンスティ−プリカ−等)各微生物の生育に必須の無
機塩(塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マンガ
ン、塩化鉄、硫酸亜鉛等)、およびニトリル加水分解酵
素の補欠分子族として必要な金属塩(塩化コバルト等)
などを含有した通常の培地を用いて行われる。培養の初
期または中期に生育を大きく阻害しない程度にニトリル
類またはアミド類(ケイ皮酸ニトリル、ベンジルシアニ
ド、イソブチロニトリル、2−フェニルプロピオニトリ
ル、ベンゾニトリル、2−シアノピリジン、3−シアノ
ピリジン、4−シアノピリジン、o−アミノベンゾニト
リル、1−シクロヘキセニルアセトニトリル、ε−カプ
ロラクタム、γ−ブチロニトリル、尿素、ブチルアミド
等)などを添加することは、より高い酵素活性が得られ
るので好ましい。培養は、培養液のpH4〜10、培養
温度20〜70℃の範囲で、1〜14日好気的に行う。
の菌体、または菌体処理物(菌体破砕物、粗酵素液、精
製酵素液、固定化菌体、固定化酵素等)を水または緩衝
液等の水性媒体中に懸濁し、これに一般式〔I〕で示さ
れるヒドロキシニトリル、すなわち基質を共存させるこ
とによって行われる。反応はpHを4〜11、好ましく
は6〜10で行う。反応液中基質は0.1〜10重量
%、好ましくは0.1〜5.0重量%である。微生物の
使用量は、乾燥菌体として0.01〜20重量%でよ
い。反応温度は5〜50℃、好ましくは10〜30℃で
0.1〜200時間反応させればよい。
ン酸またはヒドロキシカルボン酸アミドの取得方法とし
ては、公知の方法、例えば遠心分離により微生物を除
き、さらに必要に応じ限外ろ過などにより顆粒成分、蛋
白、多糖類の除去を行うことや、活性炭処理を施した
後、減圧濃縮、有機溶媒抽出などを行うことなどが挙げ
られる。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 (1)培養及び菌体懸濁液の調整 コリネバクテリウム ニトロフィラス ATCC214
19を下記培地Aにて30℃、48時間培養後、得られ
た菌体をさらに培地Bで30℃、96時間培養した。
7.5)100mL中、グルコ−ス 4%、グルタミン
酸ナトリウム 2%、シェフトンN 0.5%、味液
0.5%、酵母エキス 0.6%、硫酸ナトリウム
0.3%、塩化マグネシウム 0.04%、塩化カルシ
ウム 0.004%、硫酸マンガン 0.003%、塩
化鉄 0.0006%、硫酸亜鉛0.0003%、を含
む培地(全てw/v)。
リル 0.03%(w/v)添加した培地。
m、20分)し、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)
で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(100mL)に懸濁
し、菌体懸濁液(OD630 =40.0)を調整した。
加水分解反応 上記の菌体懸濁液に5−ヒドロキシヘキサンニトリル
(0.3g)を加え、30℃で3日間撹拌した。反応液
について遠心分離により微生物除去したのち、得られた
水層に活性炭処理を施した。さらに、酢酸エチル抽出を
行ったのち、溶媒を留去して濃縮残査(0.25g)を
得た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結
果、この濃縮残査は、5−ヒドロキシヘキサン酸である
ことを確認した(反応収率71%)。
培地Aにて30℃、48時間培養後、得られた菌体をさ
らに培地Bで30℃、96時間培養した。培地から菌体
を遠心分離(10000rpm、20分)し、50mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩
衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =
24.6)を調整した。
ナンニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に5−イソブチル−5−ヒドロキシノ
ナンニトリル(0.3g)を加え、30℃で18時間撹
拌した。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結
果5−イソブチル−5−ヒドロキシノナン酸(0.32
g)が生成しているのを確認した(反応収率97%)。
下記培地Cにて30℃、48時間培養後、得られた菌体
をさらに培地Dで30℃、72時間培養した。
7.5)1000mL中、グリセロール 2.0%、酵
母エキス 0.6%、硫酸ナトリウム 0.3%、塩化
マグネシウム 0.04%、塩化カルシウム 0.00
4%、硫酸マンガン 0.003%、塩化鉄 0.00
06%、硫酸亜鉛0.0003%、を含む培地(全てw
/v)。 〔培地D〕培地Cにε−カプロラクタム 0.05%
(w/v)添加した培地。
m、20分)し、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)
で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(100mL)に懸濁
し、菌体懸濁液(OD630 =9.5)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.5g)を加え、30℃で18時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.58g)が生成
しているのを確認した(反応収率98%)。
培地Cにて30℃、48時間培養後、得られた菌体をさ
らに培地Dで30℃、72時間培養した。培地から菌体
を遠心分離(10000rpm、20分)し、50mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩
衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =
13.3)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.7g)を加え、30℃で撹拌を開始し
た。以後2時間ごとに3−ヒドロキシ−3−メチルブチ
ロニトリル(0.14g)逐次添加し、合計2.6gの
3−ヒドロキシ−3−メチルブチロニトリルを後添加し
た(全添加量3.3g)。撹拌開始72時間後、反応液
をODSカラムを用いHPLCにより分析したところ、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(3.3g)が生成し
ているのを確認した(反応収率89%)。
培地Eにて30℃、48時間培養後、得られた菌体をさ
らに培地Fで30℃、96時間培養した。
0mL中、ペプトン 0.5%、肉エキス 0.5%、
酵母エキス 0.05%、塩化ナトリウム 0.2%、
を含む培地(全てw/v)。
0mL中、グルコース 1.5%、グルタミン酸ナトリ
ウム 0.75%、酵母エキス 0.1%、硫酸マグネ
シウム7水和物0.05%、リン酸二水素カリウム
0.05%、リン酸水素二カリウム 0.05%、ε−
カプロラクタム 0.05%(w/v)を含む培地(全
てw/v)。
m、20分)し、50mMリン酸緩衝液(pH7.5)
で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(100mL)に懸濁
し、菌体懸濁液(OD630 =15.8)を調整した。
ンニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に4−エチル−4−ヒドロキシオクタ
ンニトリル(0.84g)を加え、30℃で撹拌を開始
した。以後2時間ごとに4−エチル−4−ヒドロキシオ
クタンニトリル(0.17g)逐次添加し、合計2.6
gの4−エチル−4−ヒドロキシオクタンニトリルを後
添加した(全添加量3.4g)。撹拌開始96時間後、
反応液をODSカラムを用いHPLCにより分析したと
ころ、4−エチル−4−ヒドロキシオクタン酸(3.0
g)が生成しているのを確認した(反応収率80%)。
0℃、48時間培養後、得られた菌体をさらに培地Fで
30℃、96時間培養した。培地から菌体を遠心分離
(10000rpm、20分)し、50mMリン酸緩衝
液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(10
0mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =24.0)
を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.5g)を加え、30℃で48時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.52g)が生成
しているのを確認した(反応収率87%)。
培地Eにて30℃、48時間培養後、得られた菌体をさ
らに培地Fで30℃、96時間培養した。培地から菌体
を遠心分離(10000rpm、20分)し、50mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩
衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =
10.0)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で48時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.35g)が生成
しているのを確認した(反応収率99%)。
30℃、48時間培養後、得られた菌体をさらに培地F
で30℃、96時間培養した。培地から菌体を遠心分離
(10000rpm、20分)し、50mMリン酸緩衝
液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(10
0mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =10.3)
を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で24時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.36g)が生成
しているのを確認した(反応収率100%)。
℃、48時間培養後、得られた菌体をさらに培地Fで3
0℃、96時間培養した。培地から菌体を遠心分離(1
0000rpm、20分)し、50mMリン酸緩衝液
(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(100
mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =20.0)を
調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で24時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.36g)が生成
しているのを確認した(反応収率100%)。
培地Eにて30℃、48時間培養後、得られた菌体をさ
らに培地Fで30℃、96時間培養した。培地から菌体
を遠心分離(10000rpm、20分)し、50mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩
衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =
11.8)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で24時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.35g)が生成
しているのを確認した(反応収率99%)。
られた、コリネバクテリウム エスピー KO−2−4
株を遠心分離(10000rpm、20分)し、50m
Mリン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸
緩衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630
=7.7)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で24時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.29g)が生成
しているのを確認した(反応収率79%)。
られた、マイコバクテリウム エスピー AC777株
を遠心分離(10000rpm、20分)し、50mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩
衝液(100mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =
11.4)を調整した。
ニトリルの加水分解反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で24時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチル酪酸(0.35g)が生成
しているのを確認した(反応収率99%)。
れた、ロドコッカスロドクラウス J−1株を遠心分離
(10000rpm、20分)し、50mMリン酸緩衝
液(pH7.5)で1回洗浄し、同リン酸緩衝液(10
0mL)に懸濁し、菌体懸濁液(OD630 =14.4)
を調整した。
ニトリルの水和反応 上記の菌体懸濁液に3−ヒドロキシ−3−メチルブチロ
ニトリル(0.3g)を加え、30℃で18時間撹拌し
た。ODSカラムを用いたHPLCによる分析の結果、
3−ヒドロキシ−3−メチルブタンアミド(0.32
g)が生成しているのを確認した(反応収率90%)。
にて以下に挙げる化学的加水分解を行った。 比較例1 5−ヒドロキシヘキサンニトリルの加水分解反応 5−ヒドロキシヘキサンニトリル(0.89g)に35
%塩酸(1.56g)を加え80℃で4時間撹拌した
後、35%塩酸(1.58g)を加え80℃で2.5時
間熟成を行い、さらに35%塩酸(1.58g)を加え
80℃で1.5時間熟成を行った。反応液について塩基
性下(pH11)、塩化メチレンにより未反応原料を抽
出除去後、残った水層を再度、酸性(pH2)として塩
化メチレン抽出を行った。この酸性下にて抽出した有機
層を硫酸マグネシウム乾燥、溶媒を留去後、残った濃縮
残渣をGLCによって分析したが、目的の5−ヒドロキ
シヘキサン酸は含まれていなかった。
反応 3−ヒドロキシ−3−メチルブチロニトリル(0.89
g)に62%硫酸(7.0g)を加え80℃で1時間撹
拌した後、さらに62%硫酸(7.0g)を加え80℃
で5時間撹拌した。反応液について塩基性下(pH1
1)、塩化メチレンにより未反応原料を抽出除去したの
ち、残った水層を再度、酸性(pH2)に戻して塩化メ
チレン抽出を行った。この酸性下にて抽出した有機層を
硫酸マグネシウム乾燥、溶媒を留去後、残った濃縮残渣
をGLCによって分析したが、目的の3−ヒドロキシ−
3−メチル酪酸は含まれていなかった。
解反応 4−エチル−4−ヒドロキシオクタンニトリル(0.8
9g)にエタノール(1.73g)、35%塩酸(1.
56g)を加え20℃で1時間撹拌後、さらに80℃で
4.5時間熟成を行った。水を加えて20℃で1.5時
間撹拌した。反応液について塩基性下(pH11)、塩
化メチレンで未反応原料を抽出除去したのち、残った水
層を再度、酸性(pH2)に戻して塩化メチレン抽出を
行った。この酸性下にて抽出した有機層を硫酸マグネシ
ウム乾燥、溶媒を留去後、残った濃縮残渣をGLCによ
って分析したが、目的の4−エチル−4−ヒドロキシオ
クタン酸は含まれていなかった。
分解反応 5−イソブチル−5−ヒドロキシノナンニトリル(0.
83g)にエタノール(17g)、水酸化カリウム
(0.84g)を加え80℃で2.5時間撹拌した。反
応液について塩化メチレンで未反応原料を抽出除去した
のち、残った水層を酸性に調節して塩化メチレン抽出を
行った。この酸性下にて抽出した有機層を硫酸マグネシ
ウム乾燥、溶媒を留去後、残った濃縮残渣をGLCによ
って分析したが、目的の5−イソブチル−5−ヒドロキ
シノナン酸は含まれていなかった。
%水酸化カリウム(1.68g)、30%過酸化水素水
(1.7g)を加え、窒素雰囲気下、40℃で1時間撹
拌した。その後、さらに80℃で3時間撹拌した。反応
液について塩化メチレンで未反応原料を抽出除去したの
ち、残った水層を酸性(pH2)として塩化メチレン抽
出を行った。この酸性下にて抽出した有機層を硫酸マグ
ネシウム乾燥、溶媒留去後、残った濃縮残渣をGLCに
よって分析したが、目的の3−ヒドロキシヘプタン酸は
含まれていなかった。
00mg)、二酸化マンガン(15mg)を加え、60
℃で4時間撹拌して終夜放置した。反応液をセライトろ
過したのち、ろ液を乾固して残査(15.9mg)を得
た。この残査をGLCによって分析したが、目的の4−
ヒドロキシブタンアミドは含まれていなかった。
解反応 4−ブチル−4−ヒドロキシオクタンニトリル(0.1
g)にエチレングリコール(1.11g)、水酸化カリ
ウム(0.27g)を加え100℃で1時間撹拌後、さ
らに120℃で4時間熟成を行った。反応液について塩
化メチレンで未反応原料を抽出除去したのち、残った水
層を酸性に調節して塩化メチレン抽出した。この酸性下
にて抽出した有機層を硫酸マグネシウム乾燥、溶媒を留
去後、残った濃縮残渣をGLCによって分析したが、目
的の4−ブチル−4−ヒドロキシオクタン酸は含まれて
いなかった。
水分解または水和反応を行うことにより副生成物の生成
を抑え、且つ高収率でヒドロキシカルボン酸またはその
アミドに変換することができ、従来の製造法に比べて操
作および経済性の面で工業上優位な該化合物の製造法を
提供し得る。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式〔I〕で示されるヒドロキシ
ニトリルのニトリル基に対し加水分解能を有する微生物
または該処理物を水性媒体中で該ヒドロキシニトリルに
作用させることにより、下記一般式〔II〕で示されるヒ
ドロキシカルボン酸を生成させることを特徴とするヒド
ロキシカルボン酸の製造法。 〔式中、R1 、R2 は、同一または異なっていてもよ
く、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状の
アルキル基、またはR1 、R2 が結合して形成するシク
ロ環、nは1〜3の整数を表す。〕 - 【請求項2】 請求項1記載の一般式〔I〕で示される
ヒドロキシニトリルのニトリル基に対し水和能を有する
微生物または該処理物を水性媒体中で該ヒドロキシニト
リルに作用させることにより、下記一般式〔III 〕で示
されるヒドロキシカルボン酸アミドを生成させることを
特徴とするヒドロキシカルボン酸アミドの製造法。 〔式中、R1 、R2 およびnの定義は、請求項1記載と
同じである。〕 - 【請求項3】 微生物がロドコッカス(Rhodoco
ccus)、ブレビバクテリウム(Brevibact
erium)、コリネバクテリウム(Coryneba
cterium)、ノカルディア(Nocardi
a)、マイコバクテリウム(Mycobacteriu
mu)またはミクロコッカス(Micrococcu
s)属に属する微生物である請求項1または2記載のヒ
ドロキシカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸アミド
の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9100863A JPH10276792A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | ヒドロキシカルボン酸およびそのアミドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9100863A JPH10276792A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | ヒドロキシカルボン酸およびそのアミドの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10276792A true JPH10276792A (ja) | 1998-10-20 |
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ID=14285160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9100863A Pending JPH10276792A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | ヒドロキシカルボン酸およびそのアミドの製造法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10276792A (ja) |
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