JPH10276298A - 線状光源装置、これを備えた画像読み取り装置、および樹脂パッケージ型ｌｅｄ光源 - Google Patents

線状光源装置、これを備えた画像読み取り装置、および樹脂パッケージ型ｌｅｄ光源

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JPH10276298A
JPH10276298A JP9079444A JP7944497A JPH10276298A JP H10276298 A JPH10276298 A JP H10276298A JP 9079444 A JP9079444 A JP 9079444A JP 7944497 A JP7944497 A JP 7944497A JP H10276298 A JPH10276298 A JP H10276298A
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Hisayoshi Fujimoto
久義 藤本
Hiroaki Onishi
弘朗 大西
Toshihiko Takakura
敏彦 高倉
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Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ＬＥＤ光源から発せられるＲ，Ｇ，Ｂの各色の
光を導光部材を利用して所望の領域に線状に照射させる
場合に、それら各色の光の出射光量や光量分布に大きな
差が生じないようにし、また導光部材の小型化や導光部
材に対するＬＥＤ光源の組付作業性なども良好にする。 【解決手段】Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する光源と、こ
の光源から発せられて内部に入射した光を帯状に分散さ
せて所定長さを有する光出射面１２の略全長域から出射
する導光部材１と、を具備する線状光源装置であって、
上記光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬ
ＥＤチップを１纏めに樹脂パッケージングした１パッケ
ージ型のＬＥＤ光源３である。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】本願発明は、いわゆる密着型イメージスキ
ャナにおける原稿照明用途などに利用される線状光源装
置、この線状光源装置を備えた画像読み取り装置、およ
び上記線状光源装置に利用し得る樹脂パッケージ型ＬＥ
Ｄ光源に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、線状光源装置の一例としては、た
とえば特開平６−２１７０８４号公報に記載されたもの
がある。同公報に記載の線状光源装置は、本願の図１３
に示すように、透明部材からなる導光部材１ｅの長手方
向両端部の端面１５ｅ，１５ｅに、Ｒ，Ｇ，Ｂ（レッ
ド，グリーン，ブルー（本願発明において以下同じ））
の各色の光を発する計３種類のＬＥＤ光源９（９Ａ〜９
Ｃ）を対向させたものである。これら計３種類のＬＥＤ
光源９Ａ〜９Ｃのそれぞれは、所望の色の光を発する１
つのＬＥＤチップ（図示略）を個別に樹脂パッケージン
グしたものであり、上記導光部材１ｅの幅方向に一列状
に並べられている。一方、上記導光部材１ｅは、長手方
向に延びる一側面を光出射面１２ｅとし、この光出射面
と厚み方向に対向する側面を光乱反射面１４ｅとしたも
のであり、この光乱射面１４ｅ以外の他の側面１９，１
９および上記光出射面１２ｅを鏡面状の平面としてい
る。
【０００３】上記構成の線状光源装置では、図１４に示
すように、導光部材１ｅの端面１５ｅ，１５ｅからこの
導光部材１ｅの内部に入射した光を、導光部材１ｅの長
手方向中央部側へ進行させつつ、これらの光を光乱反射
面１４ｅにおいて乱反射させることにより、この乱反射
された光を光出射面１２ｅから外部へ出射させることが
できる。このため、原稿Ｋの表面には、線状に光を照射
させることができる。したがって、上記線状光源装置を
用いた画像読み取り装置では、原稿Ｋの画像を１ライン
ずつ読み取ることが可能となる。また、光源としては、
３種類のＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃを用いているために、い
わゆるカラー画像の読み取りにも対処できることとな
る。上記線状光源装置では、原稿Ｋの読み取りライン長
手方向に沿って点状光源を多数直線状に並べるといった
必要はなく、ＬＥＤ光源の個数を少なくすることができ
るので、装置全体の生産コストの低減化が図れる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の線状光源装置では、次のような不具合があった。
【０００５】すなわち、上記従来の線状光源装置では、
導光部材１ｅの内部に光を入射させるための光源とし
て、計３個のＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃを利用しており、こ
れらのＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃを導光部材１ｅの幅方向に
並べている。このため、上記導光部材１ｅの幅は、必然
的に、上記計３個のＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃの全体の幅と
同等以上の寸法にする必要がある。その結果、従来で
は、導光部材１ｅの幅を小さくする上で制約を受け、そ
の小型化が困難となり、線状光源装置全体のサイズ、ひ
いてはこの線状光源装置が組み込まれる画像読み取り装
置の全体のサイズが大きくなるという不具合を生じてい
た。
【０００６】また、従来では、図１５に示すように、計
３個のＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃを導光部材１ｅの端面１５
ｅ，１５ｅに対向させる場合、１個のＬＥＤ光源９Ｂに
ついては導光部材１ｅの幅方向中心に配置させることは
できるものの、他の２個のＬＥＤ光源９Ａ，９Ｃについ
ては導光部材１ｅの幅方向中心からかなり離れた位置に
配置されることとなる。したがって、上記３個のＬＥＤ
光源９Ａ〜９Ｃのそれぞれを発光させた場合には、それ
らＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃから発せられるＲ，Ｇ，Ｂの各
光が導光部材１ｅの内部を進行するときの進行経路が互
いに相違することとなる。このような光の進行経路の相
違は、導光部材１ｅの光出射面１２ｅから出射する光の
量や光量分布の不均一化を招く。とくに、従来では、導
光部材１ｅの幅方向の両端側に位置する２個のＬＥＤ光
源９Ａ，９Ｃから発せられる光は、中央に位置する１個
のＬＥＤ光源９Ｂから発せられる光と比べて、導光部材
１ｅの側面１９，１９を透過して外部へ漏れ易くなって
おり、光出射面１２ｅから出射するＲ，Ｇ，Ｂの各色の
光の量がより不均一となっていた。その結果、従来で
は、画像読み取り装置において原稿Ｋのカラー画像を読
み取る場合には、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光の照度が不均一
なことに原因して、その読み取り画像の色調が実際の原
稿画像の色調とは大きく相違し、読み取り画像の質が悪
くなるという不具合も生じていた。このような不具合を
解消する手段としては、読み取り画像の色調を補正する
ための画像データ処理を施せばよいが、そのような画像
データ処理は難しく、またそのための専用の回路も非常
に高価となる。
【０００７】さらに、従来では、計３個のＬＥＤ光源９
Ａ〜９Ｃを用いており、それらＬＥＤ光源の部品数が多
い。したがって、上記ＬＥＤ光源９Ａ〜９Ｃを所定位置
へ組み付ける作業も容易ではなく、この点においても改
善の余地があった。
【０００８】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、ＬＥＤ光源から発せられるＲ，
Ｇ，Ｂの各色の光を導光部材を利用して所望の領域に線
状に照射させる場合に、それら各色の光の出射光量や光
量分布に大きな差が生じないようにして適切な画像読み
取りが行えるようにし、また導光部材の小型化や導光部
材に対するＬＥＤ光源の組付作業性なども良好にするこ
とをその課題としている。
【０００９】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【００１０】本願発明の第１の側面によれば、線状光源
装置が提供される。この線状光源装置は、Ｒ，Ｇ，Ｂの
各色の光を発する光源と、この光源から発せられて内部
に入射した光を帯状に分散させて所定長さを有する光出
射面の略全長域から出射する導光部材と、を具備する線
状光源装置であって、上記光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の
光を発する３種類のＬＥＤチップを１纏めに樹脂パッケ
ージングした１パッケージ型のＬＥＤ光源であることに
特徴づけられる。
【００１１】本願発明の第２の側面によれば、樹脂パッ
ケージ型ＬＥＤ光源が提供される。この樹脂パッケージ
型ＬＥＤ光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類
のＬＥＤチップが、１纏めに樹脂パッケージングされて
いることに特徴づけられる。この樹脂パッケージ型ＬＥ
Ｄ光源は、本願発明の第１の側面によって提供される線
状光源装置の１パッケージ型のＬＥＤ光源として好適に
使用することができるものである。
【００１２】本願発明においては、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の
光を発する３種類のＬＥＤチップを１纏めに樹脂パッケ
ージングした１パッケージ型のＬＥＤ光源が具備されて
おり、この１パッケージ型のＬＥＤ光源から発せられる
Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を導光部材内へ入射させるために
は、たとえば導光部材の幅を上記１パッケージ型のＬＥ
Ｄ光源と略同一の幅に設定すればよいこととなる。その
一方、上記１パッケージ型のＬＥＤ光源は、３種類のＬ
ＥＤチップをスペース効率良く１纏めに樹脂パッケージ
ングできるものであり、その全体のサイズは、たとえば
ＬＥＤチップを１つのみ樹脂パッケージングした従来の
ものと略同等の小さなサイズとすることが可能である。
したがって、本願発明においては、所定のサイズを有す
る計３個のＬＥＤ光源を導光部材の幅方向に並べていた
従来の手段と比較して、導光部材の幅寸法の１／３程度
にするなど、導光部材をかなり薄くできる。その結果、
線状光源装置全体の小型化、ひいてはこの線状光源装置
が組み込まれる画像読み取り装置やその他の各種の装置
の小型化が図れるという効果が得られる。
【００１３】さらに、重要な効果として、本願発明にお
いて用いられている１パッケージ型のＬＥＤ光源では、
Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬＥＤチップど
うしをかなり接近させることも可能である。したがっ
て、上記１パッケージ型のＬＥＤ光源を導光部材の所定
位置に対向配置させた状態でＲ，Ｇ，Ｂの各色の光を導
光部材の内部に入射させた場合には、それらＲ，Ｇ，Ｂ
の各色の光の進行経路に大きな差を生じさせず、それら
の光を殆ど同一の経路で進行させてから導光部材の光出
射面から出射させることが可能となる。したがって、従
来とは異なり、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光の出射光量や光量
分布の均一化を図ることも可能となる。その結果、本願
発明に係る線状光源装置を画像読み取り用の光源装置と
して用いた場合には、読み取り画像の色調を実際の原稿
画像の色調に近づけることができ、読み取り画像の質を
高めることができるという効果も得られる。また、本願
発明では、従来とは異なり、読み取り画像の色調を補正
するための専用の回路を設ける必要もなくなるので、画
像読み取り装置全体の製造コストを低下する上でも有利
である。
【００１４】さらに、本願発明では、１パッケージ型の
ＬＥＤ光源を導光部材に関連付けて所定位置へ組み付け
る作業は、従来の計３個のＬＥＤ光源を組付ける作業よ
りも簡易に行えることとなり、線状光源装置の製造作業
も容易化される。
【００１５】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
導光部材は、その長手方向に延びる複数の外周側面のう
ちの第１側面を上記光出射面とするとともに、この導光
部材の上記光出射面以外の外面のいずれかの一部領域が
上記光源からこの導光部材内への光の入射がなされる光
入射部とされ、上記光入射部から上記導光部材内に入射
した光が上記複数の外周側面によって反射されながらそ
の長手方向に進行しつつ上記光出射面から出射するよう
に構成されたものであり、かつ上記１パッケージ型のＬ
ＥＤ光源は、上記光入射部のうち上記導光部材の短手方
向中心部に対向している構成とすることができる。
【００１６】このような構成によれば、１パッケージ型
のＬＥＤ光源から発せられるＲ，Ｇ，Ｂの各色の光を、
導光部材の短手方向（幅方向または厚み方向）の中心部
からその導光部材の内部に入射させることができ、その
後これらの光を上記導光部材の内部の長手方向に進行さ
せつつ光出射面から効率良く出射させることができるこ
ととなる。たとえば、ＬＥＤ光源から発せられる光を導
光部材の短手方向中心部に対してかなり離れた位置から
導光部材の内部へ入射させたのでは、その光の多くが導
光部材の外部へ漏れてしまうといった不具合を生じ易い
が、上記構成によれば、そのような不具合を生じ難くす
ることができる。
【００１７】本願発明の第３の側面によれば、本願発明
の第１の側面によって提供される線状光源装置とは異な
る構成の線状光源装置が提供される。この線状光源装置
は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する光源と、この光源か
ら発せられて内部に入射した光を帯状に分散させて所定
長さを有する光出射面の略全長域から出射する導光部材
と、を具備する線状光源装置であって、上記光源は、
Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬＥＤチップの
うち、２種類のＬＥＤチップを１纏めに樹脂パッケージ
ングした第１のＬＥＤ光源と、残りの１種類のＬＥＤチ
ップを上記第１のＬＥＤ光源とは個別に樹脂パッケージ
ングした第２のＬＥＤ光源とを組み合わせたものである
ことに特徴づけられる。
【００１８】本願発明の第４の側面によれば、樹脂パッ
ケージ型ＬＥＤ光源が提供される。この樹脂パッケージ
型ＬＥＤ光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの３色の光のうち、２色の
光を発する２種類のＬＥＤチップが、１纏めに樹脂パッ
ケージングされていることに特徴づけられる。この樹脂
パッケージ型ＬＥＤ光源は、本願発明の第３の側面によ
って提供される線状光源装置の第１のＬＥＤ光源として
好適に使用することができるものである。
【００１９】本願発明においては、Ｒ，Ｇ，Ｂのうちの
２色の光を発する２種類のＬＥＤチップを１纏めに樹脂
パッケージングした第１のＬＥＤ光源と、他の１色の光
を発する第２のＬＥＤ光源とを組み合わせた光源が具備
されており、これら第１のＬＥＤ光源と第２のＬＥＤ光
源とから発せられるＲ，Ｇ，Ｂの各色の光を導光部材内
へ入射させるためには、たとえば導光部材の幅を上記第
１のＬＥＤ光源と第２のＬＥＤ光源との２つのＬＥＤ光
源とを合わせた寸法と略同一の幅に設定すればよいこと
となる。その一方、上記第１のＬＥＤ光源は、２種類の
ＬＥＤチップをスペース効率良く１纏めに樹脂パッケー
ジングできるものであり、その全体のサイズは、やはり
ＬＥＤチップを１つのみ樹脂パッケージングした従来の
ものと略同等の小さなサイズとすることが可能である。
したがって、本願発明の第１の側面によって提供される
線状光源装置と同様に、所定サイズの計３個のＬＥＤ光
源を導光部材の幅方向に並べていた従来の手段と比較し
て、導光部材の幅寸法または厚み寸法をかなり小さくす
ることが可能となり、線状光源装置全体の小型化、なら
びにこの線状光源装置が組み込まれる画像読み取り装置
やその他の各種の装置の小型化が図れるという効果が得
られる。
【００２０】また、本願発明では、第１のＬＥＤ光源と
第２のＬＥＤ光源とを互いに接近させることによって、
やはりＲ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬＥＤチ
ップどうしをかなり接近させることができる。したがっ
て、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を導光部材の内部に入射させ
た場合には、やはり本願発明の第１の側面によって提供
される線状光源装置と同様に、それらＲ，Ｇ，Ｂの各色
の光の進行経路に大きな差を生じさせないようにして、
Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光の出射光量や光量分布の均一化を
図ることができ、読み取り画像の質を向上させるのに役
立つ。さらに、ＬＥＤ光源の数を従来よりも少なくでき
るために、その組み付け作業も容易となる。
【００２１】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
導光部材は、その長手方向に延びる複数の外周側面のう
ちの第１側面を上記光出射面とするとともに、この導光
部材の上記光出射面以外の外面のいずれかの一部領域が
上記光源からこの導光部材内への光の入射がなされる光
入射部とされ、上記光入射部から上記導光部材内に入射
した光が上記複数の外周側面によって反射されながらそ
の長手方向に進行しつつ上記光出射面から出射するよう
に構成されたものであり、かつ上記第１のＬＥＤ光源と
第２のＬＥＤ光源とは、上記光入射部における上記導光
部材の短手方向中心部を中心として線対称に配置されて
いる構成とすることができる。
【００２２】このような構成によれば、第１のＬＥＤ光
源から発せられる２色の光と、第２のＬＥＤ光源から発
せられる１色の光とを、導光部材の幅方向または厚み方
向などの短手方向中心部から大きく偏らせることなくそ
の導光部材の内部に入射させることができ、その後上記
導光部材の内部をその長手方向に進行させつつ光出射面
から効率良く出射させることができることとなる。たと
えば、第１のＬＥＤ光源と第２のＬＥＤ光源とのいずれ
か一方を、他方よりも導光部材の幅方向中心部から大き
く偏った位置に設けたのでは、第１のＬＥＤ光源から発
せられる光と第２のＬＥＤ光源から発せられる光との進
行経路が相違し、導光部材の外部へ漏れる光の量に差が
生じる結果、光出射面からの出射光量に差が生じ易くな
るが、上記構成によれば、そのような不具合を回避する
ことができる。
【００２３】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記導光部材の光出射面から出射した光を所定の経路で
進行させることによってその光を所定位置へ線状に照射
させる他の導光部材をさらに具備している構成とするこ
とができる。
【００２４】このような構成によれば、導光部材の光出
射面から出射した光を他の導光部材を用いて所定位置へ
導くことができるために、たとえば画像読み取り装置の
画像読み取り領域に光を照射させる場合には、上記導光
部材の光出射面を、上記画像読み取り領域に対して直接
対向させるような必要がなくなる。したがって、光出射
面を有する導光部材の取付姿勢などに融通性をもたせる
ことが可能となり、導光部材の組み付け作業や、ＬＥＤ
光源の配置などに便宜が図れることとなる。
【００２５】本願発明の第５の側面によれば、画像読み
取り装置が提供される。この画像読み取り装置は、所定
の画像読み取り面に対して光源装置からの光を照射し、
上記画像読み取り面に対向配置された画像読み取り対象
物の読み取りラインにおける画像読み取り対象物からの
反射光を上記読み取りライン方向に配列された複数の受
光素子によって受光させるようにした画像読み取り装置
であって、上記光源装置として、本願発明の第１の側面
または第３の側面によって提供される線状光源装置が用
いられていることに特徴づけられる。
【００２６】本願発明に係る画像読み取り装置では、本
願発明の第１の側面または第３の側面によって提供され
る線状光源装置で得られるのと同様な効果が期待でき、
装置全体の小型化や、読み取り画像の質の向上などが図
れる。
【００２７】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【００２８】図１は、本願発明に係る線状光源装置Ａの
一例を示す正面図である。図２は、図１のII−II断面図
である。図３は、図１のIII −III 断面図である。
【００２９】図１に示す線状光源装置Ａは、導光部材１
と、この導光部材１の内部に光を入射するＬＥＤ光源３
とを具備して構成されている。上記ＬＥＤ光源３は、本
願発明でいう樹脂パッケージ型ＬＥＤ光源、および１パ
ッケージ型のＬＥＤ光源に相当するものである。
【００３０】上記導光部材１は、たとえばＰＭＭＡなど
のアクリル系透明樹脂を成形して得られる透明部材１０
がその主要部を占めている。この導光部材１は、長手方
向に一定寸法を有するバー状であり、長手方向に延びる
第１側面１０Ａ、第２側面１０Ｂ、第３側面１０Ｃ、第
４側面１０Ｄ、および長手方向両端部の端面１０Ｅ，１
０Ｆを有している。上記第１側面１０Ａと第２側面１０
Ｂとは導光部材１の上下厚み方向に対向しており、また
上記第３側面１０Ｃと第４側面１０Ｄとは導光部材１の
幅方向に対向している。図２によく表れているように、
導光部材１の幅寸法ｂ１は、ＬＥＤ光源３の幅と同等、
あるいはそれよりも僅かに幅広い寸法とされている。
【００３１】上記第１側面１０Ａは、後述するように、
その全長域が光出射面１２とされる部分であり、好まし
くは、鏡面状の平面とされている。同様に、上記第３側
面１０Ｃや第４側面１０Ｄも鏡面状の平面とされてい
る。なお、鏡面状の平面とは、必ずしも表面が積極的に
研磨加工されている面である必要はない。たとえば、金
型を用いて導光部材１を樹脂成形する場合において、そ
の樹脂成形によって得られた比較的滑らかな表面も、鏡
面状の平面に含まれる。透明部材の表面を鏡面状の平面
とすれば、この面に対して透明部材の材質によって特定
される全反射臨界角よりも大きな角度で入射する光線の
全てを全反射させることができる。これに対し、上記全
反射臨界角よりも小さな角度で入射する光線について
は、その面を透過させることができる。
【００３２】上記第１側面１０Ａの長手方向中央部に
は、正面視略Ｖ字状の凹入部１１が設けられている。こ
の凹入部１１は、２つの傾斜面１１ａ，１１ａを形成す
るものであり、これら２つの傾斜面１１ａ，１１ａも鏡
面状とされている。上記各傾斜面１１ａは、図６に示す
ように、ＬＥＤ光源３から発せられて導光部材１の内部
に入射した光をこの導光部材１の長手方向両端部側へ進
行させるように反射する役割を果たす部分である。本実
施形態において、上記各傾斜面１１ａは、凸状の曲面と
され、所定位置に配される点状光源としてのＬＥＤ光源
３から発せられた光を全反射可能な面を一連に繋げたの
に等しい面とされている。
【００３３】上記第２側面１０Ｂの長手方向中央部に
は、凹部１６が形成されており、この凹部１６の形成箇
所が光入射部１５とされている。上記凹部１６は、ＬＥ
Ｄ光源３をその内部に配置可能とするサイズであり、Ｌ
ＥＤ光源３の挿入位置決めが容易となるように奥部に進
むにしたがって幅狭となる断面略台形状とされている。
上記凹部１６は、上記凹入部１１の中心部に対向してい
る。
【００３４】上記第２側面１０Ｂのうち、上記光入射部
１５を除く領域には、複数の凹状部１４が適当な間隔で
設けられている。これら複数の凹状部１４の相互間領域
は、鏡面状の平面部１３とされている。上記複数の凹状
部１４は、導光部材１の内部を進行する光の進行角度を
急激に変化させて第１側面１０Ａから出射させる役割を
果たす部分であり、たとえば断面円弧状とされ、曲面状
の傾斜面１４ａを有している。また、上記第２側面１０
Ｂは、その長手方向中央部から長手方向両端部へ向かう
につれて、導光部材１の厚みを漸次小さくする傾斜面と
されている。第２側面１０Ｂをこのような傾斜面とすれ
ば、導光部材１の長手方向中央部から長手方向両端部に
進む光を、上記傾斜面１４ａに対して効率良く入射させ
ることができるので、好ましい。ただし、本願発明はこ
れに限定されず、上記第２側面１０Ｂを第１側面１０Ａ
と略平行な面としてもよい。
【００３５】上記導光部材１は、ＬＥＤ光源３から発せ
られた光を帯状に分散させてから光出射面１２（第１側
面１０Ａ）の全長域から出射させる役割を果たす。具体
的には、図６に示すように、上記凹部１６内にＬＥＤ光
源３が配置された状態において、上記ＬＥＤ光源３が発
光すると、その光は、光入射部１５から導光部材１内に
適当な広がり角度をもって入射する。上記光の多くは、
凹入部１１の２つの傾斜面１１ａ，１１ａに到達する。
ところが、これらの傾斜面１１ａ，１１ａは、導光部材
１の長手方向に対して傾斜しているために、ＬＥＤ光源
３からこれら各傾斜面１１ａに直接到達する光の入射角
を大きくすることができ、その入射角を、透明部材１０
の材質によって特定される所定の全反射臨界角よりも大
きくすることができる。したがって、ＬＥＤ光源３から
導光部材１内に入射した光の多くが、上記傾斜面１１
ａ，１１ａを透過してそのまま外部へ漏れてしまうこと
が防止される。上記導光部材１内に入射した光が上記傾
斜面１１ａ，１１ａを透過して外部へそのまま漏れるこ
とを確実に防止する手段として、たとえば上記傾斜面１
１ａ，１１ａの全域またはその一部を光反射材料や光反
射部材によって覆うといった手段を採用してもよい。そ
の具体的な手段としては、たとえば金属などの光反射材
料を蒸着やスパッタによって傾斜面１１ａに被着させる
手段、光反射塗料を塗布する手段、光反射フィルムやテ
ープを傾斜面１１ａに貼着する手段などを採用すること
が可能である。また、上記各傾斜面１１ａは、凸状の曲
面ではなく、たとえば平面状の傾斜面とされていてもよ
い。
【００３６】図６において、上記導光部材１内に入射し
た光の大部分は、結局は、上記傾斜面１１ａ，１１ａに
よって全反射され、導光部材１の長手方向に進む。そし
て、第１側面１０Ａ、第２側面１０Ｂ、第３側面１０
Ｃ、および第４側面１０Ｄの各所において全反射を繰り
返しながら、導光部材１の長手方向両端部まで達する。
導光部材１の端面１０Ｅ，１０Ｆを光反射材料または光
反射部材によって覆っておけば、光がこれら端面１０
Ｅ，１０Ｆを透過して外部へ無駄に漏れてしまうことも
適切に解消することが可能である。導光部材１内を光が
進行する場合、第２側面１０Ｂの平面部１３においては
光の全反射がなされるものの、凹状部１４の傾斜面１４
ａに入射した光の多くは、散乱反射に近いかたちで反射
され、急激にその光の進路が変えられる。すると、第１
側面１０Ａに対してその全反射臨界角よりも小さな入射
角で光が入射する可能性が高くなる。このため、上記傾
斜面１４ａによって反射されて第１側面１０Ａの方向に
進む光の多くは、第１側面１０Ａをそのまま透過し、導
光部材１の外部へ出射することとなる。したがって、光
入射部１５を導光部材１の長手方向中央部に設けている
にもかかわらず、光出射面１２（第１側面１０Ａ）の全
長域から光をほぼ均等に出射させることが可能となる。
【００３７】ただし、本願発明では、上記第２側面１０
Ｂに凹状部１４を設ける手段に代えて、上記第２側面１
０Ｂに断面三角形状などの他の形状の凹状部を設ける手
段、第２側面１０Ｂの表面を微小な凹凸状の粗面とする
手段、第２側面１０Ｂに光の進路を急激に変更させるこ
とが可能な突起を適当な間隔で複数箇所設ける手段、第
２側面１０Ｂの表面に光の散乱反射を行う白色その他の
色彩の塗料を塗布する手段、あるいは光の散乱反射を行
う光反射部材を貼着する手段などを採用することができ
る。このような手段によっても、導光部材１の内部を進
行する光が第２側面１０Ｂに到達したときに、それらの
光の一部を第１側面１０Ａの方向へ反射し、第１側面１
０Ａに対して光を小さな入射角で入射させ、外部へ透過
させることが可能である。
【００３８】図４および図５は、上記ＬＥＤ光源３を示
し、図４はその断面図である。図５は、その概略斜視図
である。
【００３９】上記ＬＥＤ光源３は、Ｒ，Ｇ，Ｂの光をそ
れぞれ発する３種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂ
が、１纏めに樹脂パッケージングされたものである。よ
り具体的には、上記ＬＥＤ光源３は、１本の第１リード
３１と、計３本の第２リード３２とを有しており、３種
類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂは、上記第１リード
３１の内部リード３１ａ上に実装され、導通している。
これらのＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂは、微小な間隔
で一列に並べられている。これに対し、３本の第２リー
ド３２のそれぞれには、上記ＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，
Ｄｂが金線などのワイヤＷを介して導通している。上記
第１リード３１と第２リード３２とは、パッケージ樹脂
３３内に埋設されており、第１リード３１の外部リード
部分は、コモン電極３１ｂとされている。これに対し、
第２リード３２の外部リード部分は、個別電極３２ｂと
されており、この個別電極３２ｂへの駆動電圧の供給ま
たはグランド接続により、３種類のＬＥＤチップＤｒ，
Ｄｇ，Ｄｂを個別に駆動させ得るようになっている。上
記電極３１ｂ，３２ｂは、好ましくは、このＬＥＤ光源
３を所望の面領域に面実装できるようにフォーミングさ
れており、たとえばパッケージ樹脂３３の下面に対向配
置されている。また、上記ＬＥＤ光源３は、上記パッケ
ージ樹脂３３の上面開口状の凹部３４内に、エポキシ樹
脂などの透明樹脂３５を充填したものであり、上記３種
類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂは上記透明樹脂３５
の奥部に封入されている。上記パッケージ樹脂３３は、
たとえば光の反射率が高い白色の樹脂である。
【００４０】上記ＬＥＤ光源３は、たとえば次のような
工程を経て製造することができる。すなわち、まず第１
リード３１や第２リード３２を有するリードフレーム
（図示略）上の所定位置に、ＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，
Ｄｂをボンディングして、ワイヤＷの結線作業を行った
後に、金型を利用して、パッケージ樹脂３３の成形を行
う。次いで、上記パッケージ樹脂３３の凹部３４内に透
明樹脂３５の充填作業を行ってから、上記リードフレー
ムのカッティング作業、およびフォーミング作業を行
い、コモン電極３１ｂと個別電極３２ｂとを作製する。
むろん、上記ＬＥＤ光源３の具体的な製造方法は、この
ような方法に限定されるものではない。なお、上記ＬＥ
Ｄ光源３は、３種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂを
１纏めに樹脂パッケージングしているものの、それら３
種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂを密に実装するこ
とによって、このＬＥＤ光源３全体のサイズは、たとえ
ば従来のＬＥＤ光源と略同等のサイズとされている。
【００４１】上記線状光源装置Ａでは、上記ＬＥＤ光源
３が導光部材１の凹部１６内に配置されており、図２に
よく表れているように、このＬＥＤ光源３自体の幅方向
中心部が、導光部材１の幅方向中心部に略一致するよう
に設けられている。上記ＬＥＤ光源３を凹部１６内に配
置させるための手段としては、たとえば上記ＬＥＤ光源
３を導光部材１に直接接着する手段、上記ＬＥＤ光源３
を実装した基板を導光部材１に対向配置する手段など、
種々の手段を採用することが可能である。
【００４２】次に、上記構成の線状光源装置Ａの作用に
ついて説明する。
【００４３】まず、ＬＥＤ光源３の３種類のＬＥＤチッ
プＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂを順次１つずつ発光させると、それ
らの光は、光入射部１５から導光部材１の内部に入射
し、その後は図６において説明したとおり、導光部材１
の長手方向両端部側へ進行しつつ、光出射面１２の各所
から外部へ出射する。上記ＬＥＤ光源３のＬＥＤチップ
Ｄｒ，Ｄｇ，Ｄｂは、互いに接近して設けられており、
これらのＬＥＤ光源３から発せられるＲ，Ｇ，Ｂの各色
の光は、導光部材１に対して殆ど同一の箇所から導光部
材１の内部に対して入射される。したがって、Ｒ，Ｇ，
Ｂの各色の光は、やはり殆ど同一の経路を通過して光出
射面１２から出射することとなり、Ｒ，Ｇ，Ｂのいずれ
かの光の出射光量やその光量分布が、他の光と比べて著
しく相違するといったことを無くすことができる。ま
た、３種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂを互いに接
近させた状態で、導光部材１の幅方向中心部分またはそ
の近傍部分に設けているために、これらのＬＥＤチップ
Ｄｒ，Ｄｇ，Ｄｂのそれぞれから発せられる光が、光入
射部１５の近傍の第３側面１０Ｃや第４側面１０Ｄなど
を透過して外部へ漏れてしまうことも極力回避すること
が可能となり、光出射面１２からの出射光量を多くする
上でも有利となる。なお、仮に、ＬＥＤチップＤｒ，Ｄ
ｇ，Ｄｂから発せられる光が、光入射部１５の近傍の第
３側面１０Ｃや第４側面１０Ｄを透過して外部に漏れる
事態を生じても、それらの各色の光の漏れ量を略同一に
揃えることができることとなり、やはり光出射面１２か
らの各色の出射光量を均一化することができる。
【００４４】さらに、上記導光部材１の幅は、１個のＬ
ＥＤ光源３の幅と同等程度であるから、導光部材１の小
型化が図れる。また、その材料費を少なくでき、その製
造コストを安価にできる。
【００４５】図７は、上記線状光源装置Ａを備えた画像
読み取り装置Ｂの一例を示す断面図である。
【００４６】この画像読み取り装置Ｂは、いわゆる密着
型イメージセンサとして構成されている。この画像読み
取り装置Ｂは、ケーシング４１の上面開口部を塞ぐよう
に上記ケーシング４１の上面に透明ガラス板４９を装着
することによってその表面（上面）を画像読み取り面４
２としている。また、透明ガラス板４９の下方には、プ
ラテンローラ４３によって上記画像読み取り面４２に密
着しながら搬送される原稿Ｋの画像を１ラインごとに読
み取るためのロッドレンズアレイ４６および複数の受光
素子４５が設けられている。上記複数の受光素子４５
は、たとえばＣＣＤなどの光電変換素子であり、画像読
み取り面４３の読み取りラインの長手方向に沿って一列
に並べられて基板４４上に実装されている。上記ロッド
レンズアレイ４６は、原稿Ｋからの反射光を上記複数の
受光素子４５に集束させるものである。
【００４７】線状光源装置Ａは、上記ケーシング４１の
内部に収容され、上記ロッドレンズアレイ４６の一側方
に配置されている。そして、その導光部材１の光出射面
１２が上記画像読み取り面４２の画像読み取り領域に対
向するように、上記導光部材１は適当な角度θだけ傾斜
した姿勢とされている。
【００４８】上記構成の画像読み取り装置Ｂでは、線状
光源装置Ａの光出射面１２から画像読み取り面４２に向
けてＲ，Ｇ，Ｂの各色の光を出射することによって、原
稿Ｋのカラー画像を受光素子４５によって１ラインずつ
読み取ることができる。既述したとおり、光出射面１２
から出射するＲ，Ｇ，Ｂの各色の光量は均一化されてい
るために、その読み取り画像の色調が、原稿Ｋの実際の
画像の色調と大きく相違することがなくなり、読み取り
画像の質を高めることができる。
【００４９】また、上記画像読み取り装置Ｂでは、線状
光源装置Ａの導光部材１の幅寸法ｂ１が小さいために、
導光部材１の傾斜角度θを小さくして、その光出射面１
２を所定の画像読み取り面４２に対向させることができ
る。したがって、上記導光部材１の見掛け上の幅ｂ２を
小さくすることも可能となり、上記導光部材１を内部に
収容するケーシング４１の全体の幅寸法ｂ３をも小さく
することができる。その結果、画像読み取り装置Ｂの小
型化が図れる。さらに、上記導光部材１の傾斜角度θを
小さくすれば、原稿Ｋの画像読み取り領域に対して直角
に近い角度で光を照射させることが可能となるため、画
像読み取り領域の照度を高める上でも、有利となる。
【００５０】図８は、本願発明に係る線状光源装置Ａ
ａ、およびこの線状光源装置Ａａを備えた画像読み取り
装置Ｂａの他の例を示す断面図である。なお、以降の各
図において、上記実施形態と同一部位は、同一符号で示
す。
【００５１】この線状光源装置Ａａは、第１の導光部材
１、第２の導光部材２、およびＬＥＤ光源３を具備して
構成されている。上記第１の導光部材１とＬＥＤ光源３
とは、先の実施形態で説明した線状光源装置Ａの導光部
材１とＬＥＤ光源３と同一である。上記第２の導光部材
２は、上記第１の導光部材１と一体または別体に形成さ
れたものであり、たとえば第１の導光部材１と同様なア
クリル系透明樹脂を成形して得られる透明部材がその主
要部を占めている。上記第２の導光部材２は、上記第１
の導光部材１と略同様な全長寸法を有し、その長手方向
に延びる複数の外周側面として、上下厚み方向に対向す
る第１側面２０Ａ、第２側面２０Ｂ、および左右幅方向
に対向する傾斜面状の第３側面２０Ｃ、第４側面２０Ｄ
を有している。これらの側面２０Ａ〜２０Ｄは、いずれ
も鏡面状の平面とされている。上記第２の導光部材２
は、第１導光部材１およびロッドレンズアレイ４６と透
明ガラス板４９との間に配置されている。
【００５２】上記線状光源装置Ａａを備えた画像読み取
り装置Ｂａでは、第１の導光部材１の光出射面１２から
上向きに光が出射すると、その光は第２の導光部材２の
傾斜面状の第３側面２０Ｃに到達し、第４側面２０Ｄの
方向に全反射される。すると、この第４側面２０Ｄに到
達した光は、この第４側面２０Ｄによって原稿Ｋの所定
の画像読み取り領域に向けて反射され、第１側面２０Ａ
を透過して原稿Ｋに照射される。そして、上記原稿Ｋか
らの反射光は、第２の透明部材２の内部を下方へ透過し
てからロッドレンズアレイ４６に到達し、受光素子４５
によって適切に受光される。
【００５３】上記画像読み取り装置Ｂａでは、図７にお
いて説明した画像読み取り装置Ｂとは異なり、第１の導
光部材１をケーシング４１内において傾斜状に設ける必
要はなく、受光素子４５を実装した基板４４ＡにＬＥＤ
光源３を実装した上で、このＬＥＤ光源３の上方に第１
の導光部材１を非傾斜状に配置した構成とすることがで
き、ＬＥＤ光源３を第１の導光部材１に関連付けて所定
位置に組み込む作業が著しく容易となる。また、第１の
導光部材１から出射した光を、第２の導光部材２の内部
において所定の経路で進行させることにより、第１の導
光部材１から原稿Ｋの画像読み取り領域に至るまでの光
学距離を長くすることも可能となる。このように光学距
離を長くすれば、たとえば第１の導光部材１の光出射面
１２の全長域から出射する光の量がその長手方向にバラ
ツキを生じている場合であっても、このバラツキを第２
の導光部材２の内部に光が進行することによって少なく
することが可能となる。したがって、原稿Ｋの画像読み
取り領域の読み取りライン長手方向の照度の均一化を図
る上でも、有利となる。
【００５４】このように、本願発明では、１つの導光部
材のみを用いるのではなく、導光部材１の光出射面１２
から出射した光を、所定の経路に進行させてから所望の
画像読み取り領域に導くための他の導光部材（第２の導
光部材）を用いた構成としてもかまわない。むろん、他
の導光部材としては、上述した第２の導光部材２に限定
されず、上記第２の導光部材２とは異なる構成の導光部
材を用いてもよい。さらには、導光部材１の光出射面１
２から出射した光を、反射ミラーなどを用いて所望の画
像読み取り領域へ導くようにしてもよい。
【００５５】また、上記画像読み取り装置Ｂａでは、第
１の導光部材１や第２の導光部材２の所定の外面領域
を、光反射率の高い光反射板８Ａ，８Ｂによって覆った
構成としている。このような構成によれば、第１の導光
部材１と第２の導光部材２とのそれぞれの内部を進行す
る光が、これら導光部材の外部へ多く漏れてしまうこと
を防止することができ、原稿Ｋの画像読み取り領域への
光の照射効率を高めることができる。本願発明では、こ
のように導光部材の外面を光反射部材によって覆う手段
を適宜採用することが可能である。
【００５６】図９は、本願発明に係る線状光源装置Ａｂ
の他の例を示す正面図である。図１０は、図９のＸ−Ｘ
断面図である。図１１は、上記線状光源装置Ａｂに用い
られている２つのＬＥＤ光源を示す概略斜視図である。
【００５７】この線状光源装置Ａｂは、導光部材１Ａ、
第１のＬＥＤ光源３Ａ、および第２のＬＥＤ光源３Ｂを
具備して構成されている。上記導光部材１Ａの基本的な
構成は、先に説明した導光部材１と共通しており、その
説明は省略する。上記第１のＬＥＤ光源３Ａと第２のＬ
ＥＤ光源３Ｂとは、図１０によく表れているように、上
記導光部材１の凹部１６内に配置されて導光部材１の幅
方向に並べられており、導光部材１の幅方向中心線ＣＬ
を挟んで左右対象に配置されている。
【００５８】図１１によく表れているように、上記第１
のＬＥＤ光源３Ａは、たとえばＲとＧの光を発する２種
類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇを１纏めに樹脂パッケージ
したものである。具体的には、上記第１のＬＥＤ光源３
Ａは、１本の第１リード３１Ａ上に２種類のＬＥＤチッ
プＤｒ，Ｄｇを実装し、これらＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ
を２本の第２リード３２ＡとワイヤＷを介して結線した
ものである。むろん、上記第１リード３１Ａや第２リー
ド３２Ａの一部は、パッケージ樹脂３３Ａに埋設され、
上記ＬＥＤチップＤｒ，ＤｇやワイヤＷは、透明樹脂３
５によって覆われている。上記第１リード３１Ａの外部
リード部分はコモン電極とされているとともに、上記第
２リード３２Ａの外部リード部分は個別電極とされてお
り、２種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇを個別に駆動させ
得るようになっている。
【００５９】上記第１のＬＥＤ光源３Ａは、図４および
図５において説明したＬＥＤ光源３と同様な製造方法に
よって製造することが可能である。また、この第１のＬ
ＥＤ光源３Ａは、たとえば図１２に示すように、先のＬ
ＥＤ光源３に用いられていた第１リード３１上に２つの
ＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇを実装した上で、これらのＬＥ
ＤチップＤｒ，Ｄｇを計３本の第２リード３２のうちの
２本の第２リード３２とワイヤＷを介して結線した構成
としてもよい。このような構成にすれば、上記第１のＬ
ＥＤ光源３Ａを製造する場合に、先のＬＥＤ光源３と同
一のリードフレームを用いることが可能となり、部品の
共通化による製造コストの低減化を図ることができる。
【００６０】図１１において、上記第２のＬＥＤ光源３
Ｂは、Ｂの光を発するＬＥＤチップＤｂを樹脂パッケー
ジングしたものである。この第２のＬＥＤ光源３Ｂとし
ては、従来のＬＥＤ光源と同一構成のものを用いること
ができ、その詳細な説明は便宜上、省略する。
【００６１】上記構成の線状光源装置Ａｂにおいては、
第１のＬＥＤ光源３Ａと第２のＬＥＤ光源３Ｂとを駆動
させることによって、Ｒ，Ｇ，Ｂの計３色の光を導光部
材１Ａの光入射部１５からその内部に入射させることが
でき、光出射面１２の全長域からそれらの光を線状に出
射させることができる。上記第１のＬＥＤ光源３Ａ内に
組み込まれている２種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇは、
互いに接近して設けられているために、第１のＬＥＤ光
源３Ａと第２のＬＥＤ光源３Ｂとを互いに接近させれ
ば、計３種類のＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂどうしに
ついてもやはり互いに接近させることができる。したが
って、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光は、導光部材１に対して殆
ど同一の箇所から導光部材１Ａの内部に入射される結
果、それらの光は導光部材１Ａ内の殆ど同一の経路を進
行して光出射面１２から出射することとなり、Ｒ，Ｇ，
Ｂのいずれかの光の出射光量や光量分布が、他の光の出
射光量や光量分布と大きく相違するといったことがなく
なる。
【００６２】また、第１のＬＥＤ光源３Ａと第２ＬＥＤ
光源３Ｂとは、導光部材１Ａの幅方向に左右対象に配置
されているから、ＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂのいず
れかが他のＬＥＤチップよりも導光部材１Ａの幅方向中
心部から大きく偏った位置に配置されることがなくな
る。したがって、ＬＥＤチップＤｒ，Ｄｇ，Ｄｂのそれ
ぞれから発せられる光が、光入射部１５の近傍の第３側
面１０Ｃや第４側面１０Ｄなどを透過して外部へ漏れて
しまうことも極力回避することが可能となり、光出射面
１２からの出射光量を多くし、また各色の出射光量の均
一化を図る上で、一層有利となる。
【００６３】さらに、上記導光部材１の幅は、第１のＬ
ＥＤ光源３Ａと第２のＬＥＤ光源３Ｂとを並べたサイズ
と同等程度でよいから、やはり導光部材１Ａの薄型化、
小型化が図れる。また、その材料費を少なくし、製造コ
ストを安価にできる。
【００６４】なお、上記線状光源装置Ａｂでは、第１の
ＬＥＤ光源３ＡがＲとＧの光を発するとともに、第２の
ＬＥＤ光源３がＢの光を発するようにしているが、本願
発明はこれに限定されない。本願発明では、第１のＬＥ
Ｄ光源がＲとＢの光、またはＧとＢの光を発するように
し、第２のＬＥＤ光源が他の色の光を発するように構成
されていてもよい。
【００６５】その他、本願発明に係る線状光源装置、画
像読み取り装置、および樹脂パッケージ型ＬＥＤ光源の
各部の具体的な構成は、上記実施形態に限定されず、種
々に設計変更自在である。本願発明でいう導光部材は、
たとえば光出射面１２と対向する第２側面１０Ｂの長手
方向中央部にＬＥＤ光源を対向させる構成に限定され
ず、第２側面１０Ｂの長手方向中央部以外の中間部領
域、あるいは長手方向端部領域にＬＥＤ光源を対向させ
るようにしてもよい。さらには、導光部材の第３側面１
０Ｃ、第４側面１０Ｄ、あるいは長手方向両端部の端面
１０Ｅ，１０Ｆのいずれかの１箇所または複数箇所にＬ
ＥＤ光源を対向させることによって、ＬＥＤ光源から発
せられた光を導光部材の内部へ入射させるようにしても
よい。線状光源装置を構成する導光部材として、図１３
ないし図１５において説明した従来の導光部材を用いる
手段は、その導光部材に本願発明に係る樹脂パッケージ
型ＬＥＤ光源を組み合わせて使用する限りは、本願発明
の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本願発明に係る線状光源装置の一例を示す正面
図である。
【図２】図１のII−II断面図である。
【図３】図１のIII −III 断面図である。
【図４】図１に示す線状光源装置に用いられているＬＥ
Ｄ光源を示す断面図である。
【図５】図４に示すＬＥＤ光源の概略斜視図である。
【図６】図１に示す線状光源装置の作用を示す説明図で
ある。
【図７】本願発明に係る画像読み取り装置の一例を示す
断面図である。
【図８】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を示
す断面図である。
【図９】本願発明に係る線状光源装置の他の例を示す正
面図である。
【図１０】図９のＸ−Ｘ断面図である。
【図１１】図９に示す線状光源装置に用いられている第
１のＬＥＤ光源と第２のＬＥＤ光源とを示す概略斜視図
である。
【図１２】第１のＬＥＤ光源の他の例を示す概略斜視図
である。
【図１３】従来の線状光源装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図１４】図１３に示す線状光源装置の作用を示す正面
図である。
【図１５】図１３に示す線状光源装置の作用を示す平面
図である。
【符号の説明】
１ 導光部材 ２ 第２導光部材（他の導光部材） ３ ＬＥＤ光源 ３Ａ 第１のＬＥＤ光源 ３Ｂ 第２のＬＥＤ光源 １０Ａ 第１側面（導光部材の外周側面） １０Ｂ 第２側面（導光部材の外周側面） １０Ｃ 第３側面（導光部材の外周側面） １０Ｄ 第４側面（導光部材の外周側面） １２ 光出射面 １５ 光入射部 Ａ，Ａａ，Ａｂ 線状光源装置 Ｂ，Ｂａ 画像読み取り装置 Ｄｒ，Ｄｇ，Ｄｂ ＬＥＤチップ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する光源と、
    この光源から発せられて内部に入射した光を帯状に分散
    させて所定長さを有する光出射面の略全長域から出射す
    る導光部材と、を具備する線状光源装置であって、 上記光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬ
    ＥＤチップを１纏めに樹脂パッケージングした１パッケ
    ージ型のＬＥＤ光源であることを特徴とする、線状光源
    装置。
  2. 【請求項２】 上記導光部材は、その長手方向に延びる
    複数の外周側面のうちの第１側面を上記光出射面とする
    とともに、この導光部材の上記光出射面以外の外面のい
    ずれかの一部領域が上記光源からこの導光部材内への光
    の入射がなされる光入射部とされ、上記光入射部から上
    記導光部材内に入射した光が上記複数の外周側面によっ
    て反射されながらその長手方向に進行しつつ上記光出射
    面から出射するように構成されたものであり、かつ上記
    １パッケージ型のＬＥＤ光源は、上記光入射部のうち上
    記導光部材の短手方向中心部に対向している、請求項１
    に記載の線状光源装置。
  3. 【請求項３】 Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する光源と、
    この光源から発せられて内部に入射した光を帯状に分散
    させて所定長さを有する光出射面の略全長域から出射す
    る導光部材と、を具備する線状光源装置であって、 上記光源は、Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類のＬ
    ＥＤチップのうち、２種類のＬＥＤチップを１纏めに樹
    脂パッケージングした第１のＬＥＤ光源と、残りの１種
    類のＬＥＤチップを上記第１のＬＥＤ光源とは個別に樹
    脂パッケージングした第２のＬＥＤ光源とを組み合わせ
    たものであることを特徴とする、線状光源装置。
  4. 【請求項４】 上記導光部材は、その長手方向に延びる
    複数の外周側面のうちの第１側面を上記光出射面とする
    とともに、この導光部材の上記光出射面以外の外面のい
    ずれかの一部領域が上記光源からこの導光部材内への光
    の入射がなされる光入射部とされ、上記光入射部から上
    記導光部材内に入射した光が上記複数の外周側面によっ
    て反射されながらその長手方向に進行しつつ上記光出射
    面から出射するように構成されたものであり、かつ上記
    第１のＬＥＤ光源と第２のＬＥＤ光源とは、上記光入射
    部における上記導光部材の短手方向中心部を中心として
    線対称に配置されている、請求項３に記載の線状光源装
    置。
  5. 【請求項５】 上記導光部材の光出射面から出射した光
    を所定の経路で進行させることによってその光を所定位
    置へ線状に照射させる他の導光部材をさらに具備してい
    る、請求項１ないし４のいずれかに記載の線状光源装
    置。
  6. 【請求項６】 所定の画像読み取り面に対して光源装置
    からの光を照射し、上記画像読み取り面に対向配置され
    た画像読み取り対象物の読み取りラインにおける画像読
    み取り対象物からの反射光を上記読み取りライン方向に
    配列された複数の受光素子によって受光させるようにし
    た画像読み取り装置であって、上記光源装置として、請
    求項１ないし５のいずれかに記載の線状光源装置が用い
    られていることを特徴とする、画像読み取り装置。
  7. 【請求項７】 Ｒ，Ｇ，Ｂの各色の光を発する３種類の
    ＬＥＤチップが、１纏めに樹脂パッケージングされてい
    ることを特徴とする、樹脂パッケージ型ＬＥＤ光源。
  8. 【請求項８】 Ｒ，Ｇ，Ｂの３色の光のうち、２色の光
    を発する２種類のＬＥＤチップが、１纏めに樹脂パッケ
    ージングされていることを特徴とする、樹脂パッケージ
    型ＬＥＤ光源。
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