JPH10272297A - シール部材および衣類乾燥機 - Google Patents

シール部材および衣類乾燥機

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JPH10272297A
JPH10272297A JP9081575A JP8157597A JPH10272297A JP H10272297 A JPH10272297 A JP H10272297A JP 9081575 A JP9081575 A JP 9081575A JP 8157597 A JP8157597 A JP 8157597A JP H10272297 A JPH10272297 A JP H10272297A
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Takashi Fukuda
隆 福田
達哉 ▲廣▼田
Tatsuya Hirota
Minoru Kishi
稔 岸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転ドラムとファンケーシングとの間からの水
漏れを確実に防止することのできるシール部材および衣
類乾燥機を提供すること。 【解決手段】シール部材20は、仕切板15の嵌合凹部
16の周壁部と補強板17とによって挟持されて、その
先端部が回転ドラム2の後面に後方から接触し、回転ド
ラム2とファンケーシング11との間をシールしてい
る。シール部材20は、たとえば天然ゴムの発泡体で構
成された弾性層40と、たとえばポリエステルで構成さ
れたフェルト層41との積層体であり、フェルト層41
の表面には、たとえばシリコン樹脂またはフッ素樹脂な
どの撥水剤が塗布されている。また、仕切板15および
補強板17には、それぞれ水抜き孔35,37が形成さ
れており、回転ドラム2から排気される空気中の水分が
補強板17の表面で凝結しても、この凝結した水分は、
両面ファン10の回転によって水抜き孔35,37を介
して乾燥風路12内へ引き込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衣類を乾燥させ
るための衣類乾燥機に関し、特に回転ドラムとファンケ
ーシングとの間をシールするためのシール部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、回転ドラム内に湿った衣類を
収容し、この回転ドラムを回転させるとともに回転ドラ
ム内に乾燥した熱風を吹き込むことによって、回転ドラ
ム内の衣類を乾燥させる衣類乾燥機が知られている(た
とえば、実公昭62−631号公報参照)。
【0003】図3は、従来の衣類乾燥機の構成の一部を
示す断面図である。図3を参照して、回転ドラム70の
後方(図3における右側)には、熱交換型の両面ファン
71が備えられている。両面ファン71が回転される
と、ケーシング72内の空気が、回転ドラム70に接続
された循環ダクト73を通って図外のヒータに導かれ、
このヒータによって加熱された後、回転ドラム70内に
供給される。回転ドラム70内では、高温の空気と衣類
との間で熱交換が行われて、衣類に含まれる水分が蒸発
する。この水分を含んだ空気(蒸気)は、回転ドラム7
0の後面に形成された開口74およびケーシング72に
形成された開口75を介してケーシング72内に流入さ
れ、両面ファン71によって冷却される。これにより、
ケーシング72内に流入した蒸気中の水分が、両面ファ
ン71の表面に水滴として凝結する。この水滴は、両面
ファン71の回転によって、循環ダクト73へ導かれ
て、循環ダクト73に形成された排水口76から機外に
排水される。
【0004】また、回転ドラム70内からケーシング7
2へ流入する空気が、回転ドラム70とケーシング72
の間から漏れ出さないように、回転ドラム70とケーシ
ング72との間にはシール部材77が設けられている。
このシール部材77は、たとえばフェルトなどで構成さ
れており、回転ドラム70がシール部材77上を摺動す
る際の摩擦抵抗ができるだけ小さくされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、衣類乾燥機
の運転開始時など、ケーシング72の温度が回転ドラム
70から排気される蒸気の温度よりも低い時には、この
蒸気中の水分がケーシング72の外表面78で凝結する
ことがある。ケーシング72の外表面78に付着した水
滴は、ケーシング72内には導かれずに、ケーシング7
2の外表面78をつたってシール部材77上に流れて、
シール部材77に染み込む。これにより、ケーシング7
2の外表面78で凝結した水滴が、乾燥機本体の底板上
へ漏れ出さないようになっている。
【0006】しかしながら、シール部材77に多量の水
分が染み込んだ場合には、染み込んだ水分がシール部材
77から漏れ出すおそれがある。また、シール部材77
に多量の水分が染み込むと、シール部材77が重くな
り、シール部材77と回転ドラム70またはケーシング
72との間に隙間が生じて、シール性が悪くなるおそれ
がある。
【0007】さらに、シール部材77に多量の水分が染
み込むと、シール部材77と回転ドラム70との摩擦抵
抗が大きくなり、運転時の回転ドラム70の振動や騒音
が大きくなってしまうといった問題もある。そこで、こ
の発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、回転ドラ
ムとファンケーシングとの間からの水漏れを確実に防止
することのできるシール部材および衣類乾燥機を提供す
ることである。
【0008】また、この発明の他の目的は、従来と比べ
て運転時の振動や騒音を小さくすることのできるシール
部材および衣類乾燥機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載のシール部材は、乾燥させるべき衣類
を収容するための回転ドラム、この回転ドラムを流れる
空気流を形成するためのファン、およびファンを収容す
るためのファンケーシングを備えた衣類乾燥機に適用さ
れて、回転ドラムとファンケーシングとの間をシールす
るためのシール部材であって、回転ドラムとの接触面
に、撥水加工が施されていることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、請求項2記載の発明は、弾性を有す
る材料で構成された弾性層と、弾性層に積層されたフェ
ルト層とを含み、上記撥水加工は、フェルト層の表面に
撥水性を有する撥水剤を塗布することであることを特徴
とする請求項1記載のシール部材である。請求項3記載
の発明は、弾性を有する材料で構成された弾性層と、弾
性層に積層されたフェルト層とを含み、上記撥水加工
は、フェルト層に撥水性を有する撥水剤を含浸させるこ
とであることを特徴とする請求項1記載のシール部材で
ある。
【0011】請求項1記載の構成によれば、シール部材
の回転ドラムと接触する面には、撥水加工が施されてい
るので、この面からシール部材に水滴が染み込んで、回
転ドラムとの接触面と反対側の面から水滴が漏れ出すと
いったことがない。回転ドラムとの接触面に施す撥水加
工は、請求項2に記載されているように、シール部材が
弾性層とフェルト層との積層体である場合、回転ドラム
に接触するフェルト層の表面に撥水剤を塗布することに
より達成されるのが好ましい。
【0012】また、請求項3に記載されているように、
フェルト層に撥水剤を含浸させることによって撥水加工
が達成されてもよい。この場合、回転ドラムの摺動によ
ってフェルト層が磨耗しても撥水性を持続することがで
き、シール部材の寿命を延ばすことができる。請求項4
記載の発明は、乾燥させるべき衣類を収容するための回
転ドラムと、回転ドラムを流れる空気流を形成するため
のファンと、ファンを収容するためのファンケーシング
と、回転ドラムとファンケーシングとの間をシールする
ためのシール部材と、を含み、シール部材には、回転ド
ラムとの接触面に撥水加工が施されていることを特徴と
する衣類乾燥機である。
【0013】請求項4記載の構成によれば、シール部材
の回転ドラムとの接触面に、撥水加工が施されているの
で、たとえ回転ドラムからの水分を含む空気がファンケ
ーシングによって冷やされて、この空気中の水分がファ
ンケーシングの表面上で凝結した場合であっても、この
凝結した水分がシール部材に染み込むことがない。ゆえ
に、シール部材に染み込んだ水分がシール部材から漏れ
出して、水漏れをおこすといったことがない。
【0014】また、シール部材に多量の水分が染み込む
ことにより、シール部材が重くなってシール性が悪くな
ったり、シール部材と回転ドラムとの摩擦抵抗が大きく
なって、運転時の回転ドラムの振動や騒音が大きくなっ
たりするといったこともない。さらに、シール部材の回
転ドラムとの接触面に、シリコン樹脂またはフッ素樹脂
など撥水剤がコーティングされた場合には、回転ドラム
とシール部材との間に生じる摩擦抵抗が小さくなり、回
転ドラムの振動や騒音を下げることができる。
【0015】請求項5記載の発明は、ファンケーシング
の回転ドラムに対向する面には、この面に付着した水滴
をファンケーシング内に取り込むための水抜き孔が形成
されていることを特徴とする請求項4記載の衣類乾燥機
である。請求項5記載の構成によれば、ファンケーシン
グに水抜き孔が形成されているので、たとえ回転ドラム
から排気される空気中の水分がファンケーシングの表面
で凝結しても、この凝結した水分はファンの回転によっ
て水抜き孔を介してファンケーシング内へ引き込まれ
る。ゆえに、回転ドラムとファンケーシングとの間か
ら、水滴が漏れ出すおそれをさらに少なくすることがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の一実施形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態にかかる衣類乾燥機の概略構成を示す
断面図である。この衣類乾燥機は、前面に開口1aを有
する箱状のハウジング1と、ハウジング1内に設けられ
た回転ドラム2と、ハウジング1の前面開口1aに取り
付けられた開閉可能な開閉扉3とを備えている。乾燥さ
せるべき衣類は、開閉扉3を開いて、ハウジング1の前
面開口1aから回転ドラム2内に投入する。
【0017】回転ドラム2は、略円筒状に形成されてお
り、その端面を前後にして設けられている。回転ドラム
2は、ハウジング1の前面開口1aを取り囲むように取
り付けられた環状のドラム支持板4によって回転自在に
支持されるとともに、回転ドラム2の後面の中央に挿通
された支持軸5によって回転自在に支持されている。ま
た、回転ドラム2の後面に形成された開口6には、この
開口6を回転ドラム2内から閉塞するように、リントフ
ィルタ7およびフィルタカバー8が取り付けられてい
る。
【0018】回転ドラム2の後方には、空気を循環させ
るための送風機9が備えられている。送風機9には、支
持軸5に取付固定された両面ファン10と、両面ファン
10を収容するファンケーシング11とが含まれてい
る。ファンケーシング11内には、ファンケーシング1
1内の空間が両面ファン10で仕切られることにより、
乾燥風路12および冷却風路13が区画されている。冷
却風路13は、ハウジング1の後面板1bに形成された
冷却気取入口14を介してハウジング1の外部と連通さ
れている。これにより、両面ファン10の回転時には、
冷却気取入口14から外気が取り込まれて、この外気に
より両面ファン10が冷却される。取り込まれた外気
は、ハウジング1の底板1cに形成された外気排出口3
3から外部へ排気される。
【0019】なお、両面ファン10の周縁とファンケー
シング11とはラビリンスで結合されており、乾燥風路
12と冷却風路13との間で、空気が行き来できないよ
うになっている。ファンケーシング11の回転ドラム2
に対向する面には、たとえば矩形状の開口が形成されて
おり、この矩形状開口には仕切板15が嵌合されてい
る。また、仕切板15の中央部には、たとえば円形状の
嵌合凹部16が形成されており、この嵌合凹部16には
補強板17が嵌め込まれている。仕切板15および補強
板17には、それぞれ空気の流通を許可する開口18,
19が形成されている。これにより、回転ドラム2内と
ファンケーシング11内に区画された乾燥風路12と
は、回転ドラム2の後面に形成された開口6、補強板1
7の開口19および仕切板15の開口18を介して連通
されている。
【0020】また、回転ドラム2の後面と仕切板15と
の間には、この実施形態にかかるシール部材20が設け
られている。シール部材20は、仕切板15の嵌合凹部
16の周壁部と補強板17とによって挟持されて、その
先端部が回転ドラム2の後面に後方から接触し、回転ド
ラム2とファンケーシング11との間をシールしてい
る。これにより、回転ドラム2内の熱風がファンケーシ
ング11(乾燥風路12)内に導かれ、回転ドラム2と
ファンケーシング11との接続部分から熱風が漏れ出さ
ないようになっている。
【0021】回転ドラム2の下方には、循環ダクト21
が配設されている。循環ダクト21の一端は、ファンケ
ーシング11内に区画された乾燥風路12に接続されて
おり、循環ダクト21の他端は、ドラム支持板4の下部
に形成された熱風流入口22に接続されている。これに
より、ハウジング1内には、回転ドラム2、乾燥風路1
2および循環ダクト21によって空気循環路が形成され
ている。また、循環ダクト21内の熱風流入口22の近
傍には、循環ダクト21を流れる空気を加熱するための
ヒータ23が配設されている。
【0022】ハウジング1内の下方部には、前後に出力
軸24,25を備えたモータ26が備えられている。モ
ータ26の前方に延びた出力軸24には、ドラムプーリ
27が固定されている。ドラムプーリ27と回転ドラム
2の外周には、ドラムベルト28が巻き掛けられてお
り、ドラムベルト28はアイドルプーリ29によって適
当な張力が与えられている。一方、モータ26の後方に
延びた出力軸25には、ファンプーリ30が取り付けら
れている。ファンプーリ30と両面ファン10の中心に
取り付けられたプーリ31とには、ファンベルト32が
巻き掛けられている。したがって、モータ26が回転駆
動されると、モータ26の駆動力がドラムベルト28お
よびファンベルト32を介して回転ドラム2および両面
ファン10に伝達されて、回転ドラム2および両面ファ
ン10が回転される。
【0023】両面ファン10が回転されると、乾燥風路
12内の空気が循環ダクト21に送られる。循環ダクト
21に送られた空気は、ヒータ23によって加熱されて
高温の熱風となり、熱風流入口22を介して回転ドラム
2内に流入する。回転ドラム2内では、回転ドラム2の
回転によって熱風と衣類とが攪拌されて、熱風と衣類と
の間で熱交換が行われる。その結果、衣類に含まれてい
る水分が蒸発される。衣類から蒸発した水分を含む空気
は、両面ファン10の回転により乾燥風路12内に吸い
込まれる。
【0024】両面ファン10は、ハウジング1の後面板
1bに形成された冷却気取入口14から取り込まれた外
気によって冷却されており、乾燥風路12内に流入した
水分を含む空気は、冷却された両面ファン10によって
冷やされる。これにより、乾燥風路12内の空気中に含
まれる水分が、両面ファン10の表面に凝結して水滴と
なる。この水滴は、両面ファン10の回転によって、フ
ァンケーシング11内から循環ダクト21へ飛ばされ
て、循環ダクト21の下部に形成された排水口34から
外部に排水される。また、水分の減少した空気は、両面
ファン10の回転によって再び循環ダクト21に送られ
て、回転ドラム2、乾燥風路12および循環ダクト21
によって形成される空気循環路を繰り返し循環する。こ
れにより、回転ドラム2内の衣類が乾燥する。
【0025】図2は、仕切板15、補強板17およびシ
ール部材20の構成を示す斜視図である。仕切板15
は、たとえばステンレスなどの金属によって一体に形成
されており、その中央部には、たとえば円形状の嵌合凹
部16が後方(図1に示す両面ファン10側)に向けて
嵌入形成されている。嵌合凹部16の中央部には、円形
状の開口18が形成されている。また、嵌合凹部16に
は、円形状の開口18の下方に、たとえば矩形状の水抜
き孔35が形成されている。
【0026】補強板17は、たとえばステンレスなどの
金属で円板状に形成されており、その外径は、仕切板1
5に形成された嵌合凹部16の径よりもやや小さくされ
ている。補強板17には、その中心に支持軸5が挿通さ
れる軸受孔36が形成されており、補強板17は支持軸
5の軸受としての機能を有している。補強板17にはま
た、略三角形状の開口19が、軸受孔36を中心とした
放射状に複数個形成されている。よって、回転ドラム2
(図1参照)からの空気は、この補強板17に形成され
た開口19および仕切板15に形成された開口18を介
して、ファンケーシング11(図1参照)内に流入す
る。補強板17にはさらに、開口19の下方で、仕切板
15に形成された水抜き孔35に対向した位置に、矩形
状の水抜き孔37が形成されている。
【0027】シール部材20は、帯状の基材38の両端
部同士を接着することによって形成された環状の部材で
ある。シール部材20の外径は、仕切板15に形成され
た嵌合凹部16の径にほぼ等しく形成され、シール部材
20の内径は、補強板17の外径とほぼ等しく形成され
ている。これにより、シール部材20が仕切板15の嵌
合凹部16に嵌め込まれ、さらに補強板17がシール部
材20の内側に嵌め込まれたときに、シール部材20は
嵌合凹部16の周壁部39と補強板17の周縁とによっ
て挟持された状態となる。
【0028】基材38は、たとえば天然ゴムの発泡体
(発泡NR)で構成された弾性層40と、たとえばポリ
エステルで構成されたフェルト層41との積層体であ
る。シール部材20は、弾性層40が外側になるように
基材38が環状にされることによって形成されている。
したがって、シール部材20が仕切板15および補強板
17に挟持されて、仕切板15がファンケーシング11
に取り付けられた状態では、フェルト層41が回転ドラ
ム2の後面に接触する。このとき、弾性層40の弾性力
により、シール部材20のフェルト層41が回転ドラム
2の後面に向けて弾性付勢されて、シール部材20と回
転ドラム2の後面との間のシール状態が良好になる。
【0029】また、この実施形態の特徴の1つは、フェ
ルト層41の表面に、たとえばシリコン樹脂またはフッ
素樹脂などの撥水剤が塗布されていることである。これ
により、たとえ回転ドラム2からの水分を含む空気が補
強板17によって冷やされて、空気中の水分が補強板1
7の表面上で凝結した場合であっても、この凝結した水
分がフェルト層41(シール部材20)に染み込むこと
がない。ゆえに、シール部材20に染み込んだ水分がシ
ール部材20から漏れ出して、水漏れをおこすといった
ことがない。
【0030】また、シール部材20に多量の水分が染み
込むことにより、シール部材20が重くなってシール性
が悪くなったり、シール部材20と回転ドラム2との摩
擦抵抗が大きくなって、運転時の回転ドラム2の振動や
騒音が大きくなったりするといったこともない。さら
に、フェルト層41の表面にシリコン樹脂またはフッ素
樹脂がコーティングされていることによって、回転ドラ
ム2とフェルト層41との間に生じる摩擦抵抗が小さく
なり、回転ドラム2の振動や騒音を下げることができ
る。
【0031】また、この実施形態の他の特徴は、仕切板
15および補強板17にそれぞれ水抜き孔35,37が
形成されていることである。これにより、たとえ回転ド
ラム2から排気される空気中の水分が補強板17の表面
で凝結しても、この凝結した水分は、両面ファン10の
回転によって水抜き孔35,37を介して乾燥風路12
内へ引き込まれる。また、補強板17の表面で凝結した
水分がシール部材20の上に溜まっても、このシール部
材20上の水を乾燥風路12内へ逃がすことができる。
ゆえに、回転ドラム2の後面と仕切板15との間から、
水滴が漏れ出すおそれをさらに少なくすることができ
る。
【0032】なお、この実施形態にかかる衣類乾燥機に
は、図1に示すように、シール部材20の下方に水受け
皿42が設けられており、たとえシール部材20から水
滴が漏れ出しても、漏れ出した水滴が水受け皿42で受
け取られるようになっている。したがって、水滴がハウ
ジング1の底板上に落下して、外部に水漏れを起こすと
いったことが確実に防止される。
【0033】また、上述の説明において、フェルト層4
1の表面にはシリコン樹脂またはフッ素樹脂がコーティ
ングされているとしたが、シリコン樹脂やフッ素樹脂が
フェルト層41に含浸されてもよい。この場合、回転ド
ラム2の摺動によってフェルト層41が磨耗しても、シ
リコン樹脂またはフッ素樹脂による撥水性を持続するこ
とができ、シール部材20の寿命を延ばすことができ
る。
【0034】この発明の一実施形態の説明は以上の通り
であるが、この発明は上述の実施形態に限定されるもの
ではない。たとえば、シール部材の弾性層は、上記発泡
NRの他に、たとえばCR、NBR、EPDMなどで構
成することができる。また、フェルト層は、上記ポリエ
ステルの他に、たとえば羊毛、レーヨン、羊毛とレーヨ
ンの混合材などで構成することができる。
【0035】また、上述の実施形態では、ファンケーシ
ングの回転ドラムと対向する面に仕切板および補強板が
取り付けられているが、ファンケーシングが回転ドラム
を支持する支持軸の軸受として十分な強度を有する場合
には、仕切板および補強板が省略されて、シール部材が
ファンケーシングの前面にたとえば接着剤などで接着固
定されてもよい。この場合には、水抜き孔はファンケー
シングを矩形状に切り欠くことによって形成することが
できる。
【0036】さらに、上述の実施形態では、両面ファン
の回転により、ハウジング内に形成された空気循環路内
の空気を循環させる循環型の衣類乾燥機を例に挙げて説
明したが、この発明にかかるシール部材は、循環型の衣
類乾燥機以外にも、外部から取り入れた空気を加熱して
生成した熱風により衣類から水分を蒸発させ、この水分
を含む空気を外部に排気する非循環型の衣類乾燥機など
に適用可能である。
【0037】この他、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の変更を施すことが可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3記載の発明によ
れば、シール部材の回転ドラムと接触する面には、撥水
加工が施されているので、この面からシール部材に水滴
が染み込んで、回転ドラムとの接触面と反対側の面から
水滴が漏れ出すといったことがない。
【0039】請求項4記載の発明によれば、シール部材
の回転ドラムとの接触面に、撥水加工が施されているの
で、たとえ回転ドラムからの水分を含む空気がファンケ
ーシングによって冷やされて、この空気中の水分がファ
ンケーシングの表面上で凝結した場合であっても、この
凝結した水分がシール部材に染み込むことがない。ゆえ
に、シール部材に染み込んだ水分がシール部材から漏れ
出して、水漏れをおこすといったことがない。
【0040】また、シール部材に多量の水分が染み込む
ことにより、シール部材が重くなってシール性が悪くな
ったり、シール部材と回転ドラムとの摩擦抵抗が大きく
なって、運転時の回転ドラムの振動や騒音が大きくなっ
たりするといったこともない。請求項5記載の発明によ
れば、ファンケーシングに水抜き孔が形成されているの
で、たとえ回転ドラムから排気される空気中の水分がフ
ァンケーシングの表面で凝結しても、この凝結した水分
はファンの回転によって水抜き孔を介してファンケーシ
ング内へ引き込まれる。ゆえに、回転ドラムとファンケ
ーシングとの間から、水滴が漏れ出すおそれをさらに少
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる衣類乾燥機の概
略構成を示す断面図である。
【図2】仕切板、補強板およびシール部材の構成を示す
斜視図である。
【図3】従来の衣類乾燥機の構成の一部を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
2 回転ドラム 10 両面ファン 11 ファンケーシング 15 仕切板 17 補強板 20 シール部材 35,37 水抜き孔 40 弾性層 41 フェルト層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥させるべき衣類を収容するための回転
    ドラム、この回転ドラムを流れる空気流を形成するため
    のファン、およびファンを収容するためのファンケーシ
    ングを備えた衣類乾燥機に適用されて、回転ドラムとフ
    ァンケーシングとの間をシールするためのシール部材で
    あって、 回転ドラムとの接触面に、撥水加工が施されていること
    を特徴とするシール部材。
  2. 【請求項2】弾性を有する材料で構成された弾性層と、
    弾性層に積層されたフェルト層とを含み、 上記撥水加工は、フェルト層の表面に撥水性を有する撥
    水剤を塗布することであることを特徴とする請求項1記
    載のシール部材。
  3. 【請求項3】弾性を有する材料で構成された弾性層と、
    弾性層に積層されたフェルト層とを含み、 上記撥水加工は、フェルト層に撥水性を有する撥水剤を
    含浸させることであることを特徴とする請求項1記載の
    シール部材。
  4. 【請求項4】乾燥させるべき衣類を収容するための回転
    ドラムと、 回転ドラムを流れる空気流を形成するためのファンと、 ファンを収容するためのファンケーシングと、 回転ドラムとファンケーシングとの間をシールするため
    のシール部材と、を含み、 シール部材には、回転ドラムとの接触面に撥水加工が施
    されていることを特徴とする衣類乾燥機。
  5. 【請求項5】ファンケーシングの回転ドラムに対向する
    面には、この面に付着した水滴をファンケーシング内に
    取り込むための水抜き孔が形成されていることを特徴と
    する請求項4記載の衣類乾燥機。
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