JPH10272219A - スノーボード用ビンディング及びスノーボード - Google Patents

スノーボード用ビンディング及びスノーボード

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JPH10272219A
JPH10272219A JP9082763A JP8276397A JPH10272219A JP H10272219 A JPH10272219 A JP H10272219A JP 9082763 A JP9082763 A JP 9082763A JP 8276397 A JP8276397 A JP 8276397A JP H10272219 A JPH10272219 A JP H10272219A
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JP
Japan
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heel
boot
fixing
binding
holding member
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Withdrawn
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JP9082763A
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English (en)
Inventor
Masataka Nakanishi
昌孝 中西
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INTAATEC DEV JAPAN KK
Original Assignee
INTAATEC DEV JAPAN KK
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Publication date
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のブーツが装着可能なスノーボード用ビ
ンディングを提供する。 【解決手段】台座と、前記台座の一端に設けられた爪先
固定部材と、前記台座の他端に設けられた踵保持部材
と、前記踵保持部材の内面に引込可能に設けられた踵固
定爪と、前記踵固定爪を前方に付勢する付勢部材と、前
記踵固定爪を引込めて前記ブーツの踵の後端面の突起と
前記踵固定爪との間の係合を解除するリリース機構とを
有するスノーボード用ビンディング。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スノーボード用ビ
ンディングに関し、特に、ブーツを履いた足を踏み込ん
で固定するステップ・イン型のビンディングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、ハードブーツをスノーボードの
デッキに固定するハードビンディングとしては、スノー
ボードのデッキに固定される台座の一端に、ハードブー
ツの踵の部分を固定するベイルを設け、前記台座の他端
に、ハードブーツの爪先の部分を固定するトークリップ
を設けた形式のハードビンディングが広く用いられてき
た。
【0003】図13は、前記形式のハードビンディング
の概略を示す斜視図である。
【0004】図13に示されたハードビンディングにお
いて、スノーボードのデッキに固定される部材である台
座1は、前後に長い略六角形の形状を有している。台座
1の前端部には、トークリップ22’を有するトークリ
ップ台座2’が設けられ、後端部には、ベイル31’が
取り付けられているベイル台座3’が設けられている。
トークリップ22’は、略D字形の形状を有する環2
1’を介してトークリップ台座2’に取り付けられてい
る。一方、ベイル31’は、前記環21’と同様の略D
字形の形状を有する環である。
【0005】図13に示されたハードビンディングにハ
ードブーツを装着した状態を図14に示す。
【0006】図14に示すように、ハードブーツAの爪
先At の先端部には、爪先部突起Atpが設けられ、ハー
ドブーツAの踵Ah の後端部には、踵部突起Ahpが設け
られている。
【0007】図13に示されたハードビンディングへの
ハードブーツの装着は、一般には以下の手順で行われ
る。
【0008】先ず、台座1上にハードブーツを載せ、ベ
イル31’を起こして、ハードブーツAの踵部突起Ahp
を前記ベール31’に挿入する。
【0009】次いで、トークリップ22’の先端部を手
前に倒した状態で環21’を起こして、ハードブーツA
の爪先部突起Atpを前記環21’に挿入する。そしてト
ークリップ22’の先端部を起こして爪先部突起Atp
固定する。
【0010】よって、前記のハードビンディングにおい
ては、ハードブーツを装着する際には、屈み込んで前記
トークリップを操作する必要があるのでハードブーツの
装着にはかなりの慣れが必要であった。又、前記トーク
リップは、滑走中に外れる危険があった。更に、アルペ
ンスタイルのスノーボードでスラローム競技を行う場合
等においては、前記トークリップがポールに当たって破
損して、ブーツがビンディングから外れスノーボードが
流れて行くことがあった。
【0011】近年になって、踵で踏み込んだだけでブー
ツを装着することのできる所謂ステップ・イン型のビン
ディングが要求されるようになってきた。そこで、各種
のステップ・イン型のビンディングが提案された。
【0012】図15は、従来提案されたステップ・イン
型のビンディングの内、ハードビンディングの一例を示
す斜視図である。
【0013】図15に示されたハードビンディングにお
いて、スノーボードのデッキに固定される台座1は、前
記図13のハードビンディングと同様に、前後に長い略
六角形の形状を有している。台座1の前端部には、ハー
ドブーツにおける爪先の部分を固定する爪先固定部材2
が固定され、後端部には、ハードブーツの踵を固定する
踵固定部材3”が固定されている。
【0014】爪先固定部材2には、略D字形の形状を有
する環21が設けられ、ハードブーツの爪先に設けられ
た突起が前記環21と係合することにより、ハードブー
ツの爪先が固定される。
【0015】一方、踵固定部材3”は、ハードブーツに
おける踵の側面を保持する機能を有する、逆門形の踵固
定部材本体31”と、踵固定部材本体31”の内側の面
に設けられた引込み可能なピン32”とを有する。尚、
ピン32”は、図16には示されていないバネによっ
て、踵固定部材本体31”の内側の面から突出するよう
に付勢されている。
【0016】図15に示されたハードビンディングにハ
ードブーツを装着した状態を図16に示す。
【0017】図16において、(A)は、ハードブーツ
の踵Ah を踵固定部材3”に装着する前の状態を示し、
(B)は、ハードブーツの踵Ah を踵固定部材3”に装
着した状態を示す。
【0018】図16に示すように、ハードブーツの踵A
h の側面には、ピン32”に対応する位置にピン32”
が嵌り込む穴Ahoが開口している。
【0019】図16(A)に示された状態からハードブ
ーツの踵Ah を踏み込むと、ハードブーツの踵Ah の底
面によってピン32”が押され踵固定部材本体31”の
内部に引込む。
【0020】この状態から更にハードブーツの踵Ah
踏み込み、ハードブーツの踵Ah の側面に開口した穴A
hoと前記ピン32”とがほぼ同一の高さになると、ピン
32”が踵固定部材本体31”の内部から突出し、前記
穴Ahoに嵌り込む。この状態を図16(B)に示す。こ
の状態において、ハードブーツの踵Ah は、踵固定部材
3”に固定される。
【0021】一方、ソフトブーツ用ビンディングにおい
ても、ブーツの底部における側面の特定の位置に、バネ
で外側に付勢されている引き込み可能なピンを設け、一
方、ビンディングには、前記ピンが嵌り込む孔を設け
た、ステップ・イン型のビンディングシステムが提案さ
れている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のハード
ビンディングには、装着し得るハードブーツが、上述し
たように、側面の特定の位置にピンが嵌合する穴が開口
された踵を備えるハードブーツに限られるという問題点
があった。したがって、通常のハードブーツを前記のビ
ンディングに装着しようとすると、ハードブーツの踵
を、前記の踵に交換する必要があった。通常のハードブ
ーツにおいては、踵を交換することは手間のかかる作業
であり、又、踵を正確な位置に固定することは困難であ
った。更に、ハードブーツにおいて踵の取り付けが不良
である場合には、取り付けた踵が滑走中に外れる危険が
あった。又、ビンディングをブーツのサイズに正確に合
わせて調整しなかった場合、及び前記穴に雪やゴミ等の
障害物が詰まった場合等においては、所謂半ロックの状
態になり、滑走中にビンディングからブーツが外れる危
険があった。
【0023】更に、ソフトブーツ用として提案された前
記ステップ・イン型のビンディングシステムにも、前記
のハードビンディングと同様、特定の構造を有するソフ
トブーツしか装着できないという問題点があった。
【0024】本発明は、前記問題を解決したスノーボー
ド用ビンディングを提供することを目的とし、特に、通
常の踵を有するハードブーツが装着可能であり、しかも
ソフトブーツも、適宜のアタッチメントを装着すること
によって装着可能であるステップ・イン型のスノーボー
ド用ビンディングを提供することを目的とする。更に、
スノーボード用ビンディングが固定されたスノーボード
において、1つのスノーボード用ビンディングについて
は手動で解除でき、且つもう1つのスノーボード用ビン
ディングについては手を用いないで解除できるスノーボ
ードを提供することも本発明の目的である。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とするスノーボード用ビンディングは、(1)
スノーボードのデッキに固定される台座と、前記台座の
一端に設けられた、ブーツの爪先を固定する爪先固定部
材と、前記台座の他端に設けられ、且つブーツの踵にお
ける後端面を保持する踵保持部材と、前記踵保持部材に
おける、ブーツの踵の後端面に臨む面に設けられた、前
記ブーツの踵の後端面に設けられた突起と係合して踵を
固定する引き込み可能な踵固定爪と、前記踵固定爪をブ
ーツの爪先に向かう方向に付勢する付勢部材と、前記付
勢部材からの付勢力に抗して、前記踵固定爪を、ブーツ
の踵から離れる方向に移動させて、前記ブーツの踵の後
端面に設けられた突起と前記踵固定爪との間の係合を解
除するリリース装置とを有することを特徴とするスノー
ボード用ビンディング、(2) 前記(1)における踵
保持部材は、ブーツの踵における後端面と両側面とを保
持する部材である、(1)に記載のスノーボード用ビン
ディング、(3) 前記(1)における踵保持部材は略
U字形の平面形を有する、(1)に記載のスノーボード
用ビンディング、(4) 前記(1)におけるリリース
装置は、前記(2)における踵保持部材の外面に回動可
能に設けられた回動部材と、この回動部材の回動運動を
前記(1)における踵固定爪を引き込ませる運動に変換
し、且つこの運動を前記踵固定爪に伝達する運動変換伝
達部材とを備える、(2)又は(3)に記載のスノーボ
ード用ビンディング、(5) 前記運動変換伝達部材
は、(1)における踵固定爪を保持すると同時に、前記
回動部材と当接した状態で、且つ前記踵保持部材におけ
る外側の側面に沿って、ブーツの爪先と踵とを結ぶ直線
と平行に移動する爪保持部材を有する、(4)に記載の
スノーボード用ビンディング、(6) 前記(4)にお
けるリリース装置は、前記(4)における回動部材を回
動させるレバーを有する、(4)に記載のスノーボード
用ビンディング、(7) 前記(4)におけるリリース
装置は、前記(4)における回動部材を回動させるワイ
ヤを有する、(4)に記載のスノーボード用ビンディン
グ、(8) 前記(1)におけるリリース装置は、踵固
定爪を、ブーツの踵から離れる方向に移動させるペダル
を有する、(1)〜(5)の何れかに記載のスノーボー
ド用ビンディング、及び(9) 前記(1)における踵
保持部材は、前記(1)における踵固定爪をブーツの踵
から離れる方向に案内する爪案内部材を備える、(1)
〜(8)の何れかに記載のスノーボード用ビンディング
である。
【0026】そして、前記課題を解決することを目的と
するスノーボードは、(6)又は(7)に記載のスノー
ボード用ビンディングと、(8)に記載のスノーボード
用ビンディングとがデッキに固定されてなるスノーボー
ドである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のスノーボード用ビンディ
ングは、上述のように、(a)スノーボードのデッキに
固定される台座と、(b)前記台座の一端に設けられ
た、ブーツの爪先を固定する爪先固定部材と、(c)前
記台座の他端に設けられ、且つブーツの踵における後端
面を保持する踵保持部材と、(d)前記踵保持部材にお
ける、ブーツの踵の後端面に臨む面に設けられた、前記
ブーツの踵の後端面に設けられた突起と係合して踵を固
定する引き込み可能な踵固定爪と、(e)前記踵固定爪
をブーツの爪先に向かう方向、即ち前方に付勢する付勢
部材と、(f)前記付勢部材からの付勢力に抗して、前
記踵固定爪を、ブーツの踵から離れる方向即ち後方に移
動させて、前記ブーツの踵の後端面に設けられた突起と
前記踵固定爪との間の係合を解除するリリース装置とを
有する。
【0028】1.本発明の実施態様例についての説明 図1は、本発明のスノーボード用ビンディングの一例を
示す平面図である。図2は、図1に示されたスノーボー
ド用ビンディングの側面図である。図3は、図1に示さ
れたスノーボード用ビンディングが有する踵保持部材の
詳細を示す平面図であり、図4は、図3に示された踵保
持部材の側面を示す側面図である。図5は、図3及び図
4に示された踵保持部材において踵固定爪が引込んだ状
態を示す側面図である。尚、図1〜図5において、左方
が前方である。
【0029】図1に示されたスノーボード用ビンディン
グにおいては、台座1は、略中央部に開口部11aが設
けられている、前後に長い略六角形の形状を有する台座
本体11と、前記開口部11aに嵌合する円板12とを
有する。前記開口部11aにおいては、内周面は、下方
に向かって直径が縮小する円錐面によって形成され、且
つ、全周に亙って凹凸を有する。前記円板12において
も、外周面は、下方に向かって直径が縮小する円錐面に
よって形成され、且つ、前記開口部11aに設けられた
凹凸に対応する凹凸を全周に亙って有している。そし
て、前記円板12には、スノーボードのデッキに前記円
板12を固定する螺子を通す孔13が4つ設けられてい
る。したがって、スノーボードのデッキに前記円板12
を固定する螺子を緩めたときには、台座本体11は円板
12に対して自由に回転し、前記螺子を締めたときに
は、台座本体11の開口部11aに円板12が押圧さ
れ、更に、前記開口部11aの凹凸と円板12の凹凸と
が互いに噛み合い、これによって、台座1がスノーボー
ドのデッキに強固に固定される。尚、円板12の外周部
には、スノーボードの進行方向に対する角度を示す目盛
が記入され、台座本体11における開口部11aの近傍
にも、台座本体11の中心線を示す目印が記入されてい
るから、台座本体11の中心線とスノーボードの進行方
向とが所定の角度になるように、スノーボードに台座1
を固定することが、極めて容易且つ正確に行える。
【0030】台座本体11の前端には、ハードブーツの
爪先を台座本体11に固定する爪先固定部材2が設けら
れている。爪先固定部材2は、ハードブーツにおける爪
先の曲線に合わせて略半円形状に湾曲した湾曲部21a
と、これに対向する直線状の直線部21bと、湾曲部2
1aと直線部21bとを連結する中間部21cとを備え
た、略D字型の形状を有する環21と、前記環21を、
前記直線部21bを中心軸として回動可能に台座本体1
1上に取り付ける板状のブロックである環固定部材22
とを備える。
【0031】前記環21は、湾曲部21aと中間部21
cとの間で屈曲している。そして、前記環21は、湾曲
部21aにおいて、ハードブーツの爪先に設けられた突
起と係合する。
【0032】環固定部材22の下面には、前記環21に
おける直線部21bの長さとほぼ同一の幅と深さとを有
する溝22aが設けられている。前記環固定部材22
は、前記溝22aが台座本体11に臨み、且つ、環21
の湾曲部21aが中間部21cに対して下方に屈曲する
ように環21が前記溝22aに嵌められた状態で、螺子
23によって台座本体11に固定されている。
【0033】前記台座本体1の後端部には、ブーツの踵
における後端面と両側面とを保持し、且つ略U字形の平
面形を有する踵保持部材3が設けられている。踵保持部
材3は、図3及び図4に示されるように、ブーツの踵に
おける後端面と両側面とが当接する枠である踵保持枠3
1と、踵保持枠31の下端部に固定された踵保持枠固定
台座33とを備える。
【0034】踵保持枠31は、金属板から形成され、ブ
ーツにおける踵の外面が形成する曲面に対応する曲面を
有している。ここで、ブーツの踵においては、両側面は
ほぼ平面状に成形され、一方、後端面は、湾曲面に成形
されている。したがって、踵保持枠31は、全体として
は略U字形の平面形状を有する。尚、踵保持枠31は、
ブーツを着脱する際の便を考慮して、両側面において
は、前方から後方に向かって高さが高くなり、後端面に
おいて、高さが最も高くなるように形成されている。
【0035】踵保持枠31における後端面の上端には、
踵保持枠31を補強するフランジ32が形成され、踵保
持枠31の後端部には、後述する踵固定爪4を引き込む
開口部34が開口している。
【0036】更に、図3及び図4に示すように、踵保持
枠31の両側面における外側の面には、側方に突出する
円柱状の案内ピン35及び36、並びに後述する爪保持
部材41を前方に付勢する圧縮コイルバネ51を後方か
ら支持するバネ押え部材37が設けられている。案内ピ
ン35及び36は、それぞれ螺子35a及び36aによ
って踵保持枠31の側面上に回転可能に固定されてい
る。案内ピン35及び36は、爪保持部材41が一定の
移動範囲を超えて前進・後退することを防止する機能を
有する。バネ押え部材37は、踵保持枠31の側面か
ら、上から見て前記側面とは直角の方向に張り出すよう
に設けられている。尚、踵保持枠31の両側面には覆い
32aが設けられ、前記案内ピン35及び36、圧縮コ
イルバネ51、並びにバネ押え部材37は、覆い32a
で覆われている。又、踵固定爪4が開口部34から突出
した状態においては、前記爪保持部材41の両側面も覆
い32aの内側に収納される。但し、図3においては、
踵保持枠31のレバー61が取り付けられている側に設
けられた覆い32aは省略されている。
【0037】これに加えて、踵保持枠31の両側面にお
ける前下方には、後述するカム62が固定されている回
転軸61aが貫通する孔が穿孔されている。尚、踵保持
枠31の下端部には、上述のように、踵保持枠固定台座
33が固定されている。
【0038】以下、踵保持枠固定台座33について説明
する。
【0039】踵保持枠固定台座33は、踵保持枠31の
両側面の間の幅を一定に保つと同時に、踵保持枠31を
台座本体1の上面に固定する台座としての機能も有す
る。更に、踵保持枠固定台座33は、ハードブーツにお
ける踵の底面を保持する機能も有する。
【0040】踵保持枠固定台座33の上方には、図3及
び図4に示すように前記回転軸61aが左右方向に延在
している。
【0041】更に、踵保持枠固定台座33には、この踵
保持枠固定台座33を台座本体1の上面に固定する固定
螺子33aを通す孔が設けられている。
【0042】次に踵固定爪4について説明する。
【0043】踵固定爪4は、前記踵保持枠31の両側面
の間の幅よりも小さな幅を有する。そして、踵固定爪4
の下面は、踵保持部材固定台座33の下面と平行な平面
に成形されている。一方、踵固定爪4の上面は、踵固定
枠31に設けられた開口部34から前方に突出した前端
部においては、踵保持枠31の後端面における曲面に沿
って湾曲し、且つ前方に向かって傾斜した曲面に成形さ
れ、突出した状態においても前記開口部34よりも後方
にある部分は、踵固定爪4の下面と平行な平面に成形さ
れている。
【0044】踵固定爪4は、前記爪保持部材41と一体
に形成されている。
【0045】爪保持部材41は、前後に移動し得るよう
に、前記踵保持枠31の外面に嵌合されている。爪保持
部材41の内面の形状は、踵保持枠31の外面と実質的
に同一である、略U字形の平面形状を有する部材であ
る。爪保持部材41は、踵保持枠31と同様に、両側面
においては、前方から後方に向かって高さが高くなり、
後端面において、高さが最も高くなるように形成されて
いる。但し、爪保持部材41は、最も前進した状態にお
いては、上端面が前記フランジ32に当接するように形
成されている。
【0046】図3及び図4に示すように、爪保持部材4
1の両側面の略中央部には、それぞれ、長方形の形状を
有する開口部であるバネ取付孔42が設けられている。
前記バネ取付孔42の内部には、前記踵保持枠31の外
側面に設けられたバネ押え37が挿入されている。そし
て、前記バネ取付孔42の前端面とバネ押え37との間
には、圧縮コイルバネ51が挿入されている。前記圧縮
コイルバネ51からの伸長力により、前記バネ取付孔4
2の前端面が前方に押され、したがって爪保持部材41
は前方に付勢され、踵固定爪4も前方に付勢される。
【0047】爪保持部材41のそれぞれの側面において
は、更に、前記バネ取付孔42の上方に、水平面と垂直
面とを有する略L字形の切り欠きである案内面43が設
けられ、前記バネ取付孔42の下方に、前後方向に延在
する略長円形の孔である案内孔44が開口している。
尚、前記案内面43は、前記踵保持枠固定台座33の下
面と実質的に平行に形成された水平面と、この水平面に
対して垂直に形成された垂直面とを有する。一方、前記
案内孔44も、案内面43における水平面に対して実質
的に平行に延在している。そして、前記案内面43に
は、案内ピン35が当接し、案内孔44には案内ピン3
6が嵌っている。前記案内面43と案内ピン35、及び
前記案内孔44と案内ピン36とが共働して、爪保持部
材41を前後方向に案内すると同時に、爪保持部材41
が一定の移動範囲を超えて前進・後退することを防止す
る。
【0048】爪保持部材41においては、更に、前下方
に、カム62が当接するカム面45が形成されている。
【0049】前記カム62の形状は、平仮名の「く」の
字形であり、後方に屈曲した形状を有している。カム6
2は、回転軸61aの両端に固定されている。更に、回
転軸61aの一端にはレバー61が固定されている。
【0050】図3及び図4に示された踵保持部材3にお
いて、レバー61を後方に回転させた状態を図5に示
す。
【0051】図5に示されるように、レバー61を後方
に回転させると、回転軸61a及びカム62も後方に回
転する。後方に回転したカム62は、爪保持部材41に
おけるカム面45を後方に押す。一方、爪保持部材41
においては、案内面43と案内ピン35、及び案内孔4
4と案内ピン36によって、前記踵保持枠固定台座33
の下面と平行に、且つ後方に案内される。そして、爪保
持部材41が後退すると、バネ取付孔42の前端面もま
た後退するから、バネ取付孔42の前端面とバネ押え部
材37との間に挿入された圧縮コイルバネ51も又縮
む。したがって、前記圧縮コイルバネ51の伸長力によ
って、爪保持部材41は常に前方に付勢され、したがっ
て、踵固定爪4も前方に付勢される。尚、図5に示すよ
うに、案内ピン36が案内孔44の前端面と当接する
と、爪保持部材41は、その位置からは後退しない。
【0052】図1〜図5に示されたスノーボード用ビン
ディングにおいて、台座1は、本発明のスノーボード用
ビンディングにおける台座に相当し、爪先固定部材2
は、本発明のスノーボード用ビンディングにおける爪先
固定部材に相当し、踵保持部材3は、本発明のスノーボ
ード用ビンディングにおける踵保持部材に相当する。そ
して、踵固定爪4は、本発明のスノーボード用ビンディ
ングにおける踵固定爪に相当し、圧縮コイルバネ51
は、本発明のスノーボード用ビンディングにおける付勢
手段に相当する。爪保持部材41、案内ピン35、案内
ピン36、カム62、及びレバー61は、本発明のスノ
ーボード用ビンディングにおけるリリース装置に相当す
る。 以下、図1及び図2に示されたスノーボード用ビ
ンディングの作用について説明する。
【0053】図6は、図1及び図2に示されたスノーボ
ード用ビンディングにハードブーツを装着した状態を示
す側面図である。
【0054】前記スノーボード用ビンディングにハード
ブーツAを装着する場合には、例えば以下の手順に従っ
て装着することができる。尚、ハードブーツAの爪先A
t の先端部には、爪先部突起Atpが設けられ、ハードブ
ーツAの踵Ah の後端部には、踵部突起Ahpが設けられ
ているのは、図11に示されたハードブーツと同様であ
る。
【0055】先ず、爪先固定部材2が備える環21を起
こし、ハードブーツの爪先At の先端部を環21に挿入
し、爪先部突起Atpを、環21における上部に設けられ
た湾曲部21aに係合させる。
【0056】次いで、踵保持部材3が備える踵保持枠3
1にハードブーツの踵Ah を合わせ、下方に強く踏み込
む。ここで、前記踵部突起Ahpにおいて、下面は、下方
に向かって縮小する形状に形成され、上面はほぼ平面状
に成形されている。一方、上述のように、踵固定爪4の
上面において、前端部は前方に傾斜した面を有してい
る。よって、踵部突起Ahpの下面が踵固定爪4の上面に
当接した状態においては、踵固定爪4は、踵部突起Ahp
の下面から後ろ向きの力を受け、踵保持枠31の後方に
引込む。ハードブーツAの踵Ah を更に踏み込み、踵部
突起Ahpの上面の高さが、踵固定爪4の下面の高さより
も低くなると、踵固定爪4は、もはや踵部突起Ahpによ
って後方に押されることはなくなる。よって、踵固定爪
4を前方に付勢している図6には図示されていない圧縮
コイルバネからの付勢力によって、踵固定爪4の前端部
は、開口部34から前方に突出し、ハードブーツの踵部
突起Ahpと係合する。この状態を図6に示す。この状態
においては、ハードブーツAの踵Ah の後端面と両側面
とは踵保持枠31により保持され、ハードブーツAの踵
h の底面は踵保持枠取付台座33によって保持され
る。そして、踵部突起Ahpは、前記踵固定爪と係合して
固定される。よって、ハードブーツAの踵Ah は、上方
に外れないだけではなく、左右方向にも殆どガタのない
状態で踵保持部材3に固定される。
【0057】一方、ハードブーツの踵Ah が踵保持部材
3に固定された状態においては、爪先部突起Atpも、環
21における湾曲部21aにおいて係止されるから、ハ
ードブーツの爪先At も爪先固定部材2に固定される。
【0058】ハードブーツAをビンディングから外す場
合には、レバー61を、図2において二点鎖線で示すよ
うに後方に回転させる。レバー61を後方に回転させる
と、図3〜図5において説明した機構によって踵固定爪
4が後退し、開口部34の後方に引込む。この状態を図
2において二点鎖線で示す。踵固定爪4が開口部34の
後方に引込んだ状態においては、ハードブーツAの踵部
突起Ahpは、踵固定爪4によっては最早係止されないか
ら、ハードブーツの踵Ah を上方に持ち上げれば、踵保
持枠31からハードブーツの踵Ah を外すことができ
る。そして、踵保持枠31からハードブーツの踵Ah
外れた状態で、ハードブーツAを後方に引けば、爪先部
突起Atpも、環21から外れる。
【0059】2.本発明の各構成要素についての説明。
【0060】以下、本発明のスノーボード用ビンディン
グの各構成要素について説明する。 2.1 台座 本発明のスノーボード用ビンディングにおいて、台座
は、後述する爪先固定部材と踵保持部材とをスノーボー
ドのデッキに固定する機能を有する。
【0061】台座の形状については、特に制限はなく、
図1及び図2に示されたビンディングのような略六角形
の形状の他、長円形、楕円形、小判形、及び角型等、各
種の形状をとることが可能である。
【0062】台座の材質には、特に制限はなく、ブーツ
からの力をスノーボードに確実に伝達できるだけの強度
及び剛性を有する材質であれば、どのような材質でも用
いることができる。このような材質としては、例えは、
二元系アルミニウム合金、三元系アルミニウム合金、ス
テンレス鋼、及びチタニウム合金等の高強度且つ高耐食
性を有する金属材料、並びに各種ポリオレフィン樹脂、
各種ポリアミド樹脂、各種ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹
脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、アイソタク
チックポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリスルホン樹脂、及びポリ芳香族エーテル樹脂等の合
成樹脂系材料、並びにこれらの合成樹脂系材料のガラス
繊維強化品、炭素繊維強化品、又はアラミド繊維強化品
等の繊維強化樹脂系材料が挙げられる。
【0063】台座をスノーボードのデッキに固定すると
きは、前記台座を、スノーボードのデッキに直接螺子止
めしてもよく、ダンパーと称されるゴム等の板を介して
螺子止めしてもよい。更に、図1及び図2に示されてい
るように、台座の略中央部に、外周面が下方に向かって
直径が縮小する円錐面である開口部を設け、前記開口部
の外周面に対応する、下方に向かって直径が縮小する円
錐面からなる外周面を有する円板を前記開口部に嵌合
し、前記円板をスノーボードのデッキに螺子止めしても
よい。この場合においても、前記台座及び円板とスノー
ボードのデッキとの間に前記ダンパーを挿入してもよ
い。
【0064】2.2 爪先固定部材 本発明のスノーボード用ビンディングにおいては、爪先
固定部材は、ブーツの爪先を固定する機能を有し、且
つ、前記台座の一端に設けられている。
【0065】ここで、前記ブーツとしては、ブーツの爪
先の先端部と踵の先端部とに突起又は凹陥部を有するブ
ーツであれば、各種のブーツを挙げることができるが、
特に好ましいブーツとしては、例えば硬質の外殻を有す
るスノーボード用ブーツであるハードブーツ、適宜のア
タッチメントを設けたソフトブーツ、及びスキーブーツ
等が挙げられる。
【0066】爪先固定部材は、前記ブーツの爪先におけ
る突起又は凹陥部と係合して前記ブーツの爪先を前記台
座上に係止する機能を有する部材であれば、構造及び構
成には特に制限はない。このような爪先固定部材として
は、例えば図1〜図5に示された爪先固定部材のよう
な、前方が、ブーツの爪先が有する曲線に対応して湾曲
し、且つ後方が直線状である、ブーツの爪先部を挿入す
ることができる略D字形の形状を有する環を備えた爪先
固定部材を挙げることができる。この爪先固定部材にお
いては、ブーツの爪先部を前記略D字形の環に挿入し、
前記ブーツの先端部における突起又は凹陥部に前記略D
字形の環を当接させ、この状態で、前記ブーツの踵の部
分で下方に踏み込めば、前記環は、突起又は凹陥部と係
合し、これによってブーツの爪先部が前記台座に固定さ
れる。
【0067】ブーツの爪先の先端部に突起が設けられて
いる場合には、前記環を備えた爪先固定部材の他、前記
突起を挿入する、後方に向いた開口部を有する箱型の突
起係止部材を備えた爪先固定部材も好ましく用いられ
る。但し、前記台座の前端部から突出する部分がほとん
どない故に、爪先固定部材としては、前記環を備えた爪
先固定部材が特に好ましい。 2.3 踵保持部材 前記台座においては、前記爪先固定部材が設けられてい
る端部とは反対側の端部に踵保持部材が設けられてい
る。
【0068】踵保持部材は、ブーツの踵における後端面
を保持する機能を有する。
【0069】そして、踵保持部材における、ブーツの踵
の後端面に臨む面には、後述する踵固定爪が引き込まれ
る開口部が設けられている。
【0070】踵保持部材としては、ブーツの踵が右又は
左にずれてブーツがビンディングから外れることが殆ど
無い点で、ブーツの踵における後端面と両側面とを保持
する機能を有する踵保持部材が特に好ましい。
【0071】このような踵保持部材としては、例えば、
ブーツの踵の後端面を保持する部分と、ブーツの踵の側
面を保持する部分とを備える踵保持部材を挙げることが
できる。
【0072】踵保持部材におけるブーツの踵の側面を保
持する部分は、ブーツの踵の側面の形状に対応した形状
を有する面であることが、ブーツの踵を確実に保持でき
る点で好ましい。このような面には、鉛直方向に延在す
る平面の他、鉛直方向に延在する柱面の一部、楕円面の
一部、及び球面の一部が挙げられる。又、前記部分は、
前方に向かって高さが低くなる面とすることもできる。
但し、前記部分は、必ずしも面でなくてもよく、鉛直方
向に立設された、ピン又は棒であってもよい。
【0073】一方、踵保持部材におけるブーツの踵の後
端面を保持する部分は、ブーツの踵の後端部を確実に保
持できる点で、湾曲面であることが好ましい。
【0074】踵保持部材における、ブーツの踵の後端面
を保持する部分と、ブーツの踵の側面を保持する部分と
は、連続した一体の部材として形成されてもよく、又、
独立した部材として形成されてもよい。前者の態様を有
する踵保持部材の例としては、略U字型の平面形を有す
る踵保持部材を挙げることができる。
【0075】略U字型の平面形を有する踵保持部材とし
ては、例えば、図3及び図4に示された踵保持部材のよ
うに、ブーツの踵における後端面と両側面とが当接する
略U字形の平面形を有する枠である踵保持枠と、前記踵
保持枠の下端部に取り付けられた踵保持枠固定台座とを
備える踵保持部材を挙げることができる。踵保持枠の上
端には、必要に応じて全体に亙ってフランジを形成して
もよく、又一部分にフランジを形成してもよい。
【0076】踵保持枠固定台座は、前記踵保持枠を前記
台座に固定する機能と、ブーツにおける踵の底面を保持
する機能とを有する。
【0077】踵保持枠固定台座としては、例えば、踵保
持枠の両側面の間の幅と実質的に同一の幅を有する板状
の部材が用いられる。
【0078】踵保持枠固定台座の上面には、三角形の断
面を有する、左右に延在する稜を形成してもよく、前記
金属材料、合成樹脂系材料、又は繊維強化樹脂系材料か
ら形成された、三角形の断面形状を有するスペーサを螺
子等によって固定してもよい。踵保持枠固定台座の上面
に前記稜又はスペーサを設ければ、ビンディングにブー
ツを装着するときに、前記稜又はスペーサにより、ブー
ツの踵の底面に付着した雪が前後に排除されるから、ブ
ーツの底に大量に雪が付着した場合においても、ブーツ
がビンディングに装着できなくなることが防止できる。
尚、踵保持枠固定台座の上面に前記スペーサを固定する
場合においては、高さの異なるスペーサを用いることに
よって、踵の厚さが異なるブーツに対応することができ
る。
【0079】踵保持枠固定台座を前記台座に固定する手
段としては、螺子止め等が好ましく用いられる。尚、踵
保持枠固定台座に開けられた、前記踵保持枠固定台座を
台座に固定する止め螺子が貫通する孔を、前後方向に長
い孔とし、これによって、前記台座における踵保持枠固
定台座の前後位置を調節できるようにしてもよい。
【0080】踵保持枠固定台座は、前記踵保持枠に固定
することができる。又、踵保持枠固定台座を前記踵保持
枠に着脱可能に取り付け、踵の厚さが異なるハードブー
ツに対応して、厚さが異なる踵保持枠固定台座に交換し
得るようにしてもよい。
【0081】踵保持枠固定台座を踵保持枠に固定する方
法としては、各種の方法が可能である。具体的には、接
着、螺子止め、リベット、溶接、及び鑞付け等を挙げる
ことができる。
【0082】踵保持枠固定台座を踵保持枠に着脱可能に
取り付ける場合には、例えば螺子止め等の方法で取り付
けることができる。
【0083】踵保持部材としては、踵保持枠固定台座と
踵保持枠とを別個に成形し、これらを固定し、又は着脱
可能に取り付けた態様の踵保持部材の他、前記踵保持枠
と踵保持枠固定台座とを一体に形成した態様の踵保持部
材も挙げることができる。
【0084】前記踵保持枠及び踵保持枠固定台座の材質
も特に制限はなく、例えば、前記台座の説明において挙
げられた金属材料、合成樹脂系材料、及び繊維強化樹脂
系材料等を挙げることができる。踵保持枠と踵保持枠固
定台座とは、同一の材質から形成されてもよく、又、異
なる材質から形成されてもよい。
【0085】踵保持部材としては、更に、前記金属材
料、合成樹脂系材料、又は繊維強化樹脂系材料等からな
るブロックに、ブーツの踵の部分を保持し得る凹部を形
成した踵保持部材も挙げることができる。ここで、ブー
ツの踵の部分を保持し得る凹部としては、ブーツの踵が
有する形状に対応する凹部を挙げることができる。この
態様の踵保持部材においては、前記凹部における後上方
の部分に、前記踵固定爪を引込める開口部を設ける。更
に、前記凹部における底の部分に、本発明のスノーボー
ド用ビンディングの台座に前記踵保持部材を固定する固
定螺子が貫通する孔を設けることができる。
【0086】前記踵保持部材としては、更に、踵固定爪
を前後方向に案内する爪案内部材を前記踵固定爪を引込
む開口部の後方に設けた踵保持部材も挙げることができ
る。このような踵保持部材としては、例えば、踵固定爪
を引込む開口部から後方に向かって延在する、前記踵固
定爪が内部を摺動し得るダクト状部材を踵保持枠の外面
に設けた態様の踵保持部材を挙げることができる。
【0087】この他には、前記金属材料又は合成樹脂系
材料からなるブロックに、ブーツの踵の部分を保持し得
る凹部を設けた踵保持部材において、前記踵固定爪が内
部を摺動し得る大きさを有する孔を前記開口部から後方
に向けて設けた態様の踵保持部材も、前記踵保持部材に
含まれる。
【0088】2.4 踵固定爪 本発明のスノーボード用ビンディングにおいて、踵固定
爪は、ブーツの踵における後端部に設けれた突起と係合
し、ブーツの踵を、上方に移動しないように固定する機
能を有する。そして、前記踵固定爪は、前記踵保持部材
におけるブーツの踵の後端面を保持する面に、引込み可
能に設けられ、且つ後述する付勢手段によって前方に付
勢されている。
【0089】踵固定爪の形状には特に制限はないが、ブ
ーツの踵を上方に移動しないように固定する機能を果た
す上で好適であるという点から、踵固定爪の下面は、前
記踵保持部材の下面と平行に形成されていることが好ま
しい。一方、ブーツの踵を円滑に踏み込めるという点か
ら、踵固定爪の上面は、踵固定爪の前端部においては、
前方に傾斜した斜面であり、前端部よりも後方の部分に
おいては、踵固定爪の下面と平行な面であることが好ま
しい。ここで、踵固定爪においては、ビンディングにブ
ーツを装着する際に前記踵保持部材の開口部から前方に
突出している部分が前記前端部に含まれる。
【0090】踵固定爪の材質についても特に制限はな
く、前記台座に関する説明において述べた金属材料、合
成樹脂系材料、及び繊維強化樹脂系材料を挙げることが
できる。
【0091】2.5 付勢部材 本発明のスノーボード用ビンディングにおいて、付勢部
材は、前記踵固定爪を前方に付勢する機能を有する。
【0092】付勢部材としては、例えば、圧縮コイルバ
ネ、引張コイルバネ、捩りコイルバネ、板バネ、捩り板
バネ、皿バネ、捩り棒バネ、圧縮ゴムバネ、捩りゴムバ
ネ、ゴム板と金属板とを積層した積層バネ、空気バネ、
及び液体バネ等の各種弾性部材を挙げることができる。
【0093】前記付勢部材を設ける箇所には特に制限は
無い。よって付勢部材を設ける箇所は、踵保持部材と踵
固定爪との間であってもよく、又、踵保持部材と後述す
るリリース装置との間であってもよい。
【0094】2.6 リリース装置 本発明のスノーボード用ビンディングにおいて、リリー
ス装置は、前記付勢部材からの付勢力に抗して、前記踵
固定爪を後方に移動させて、前記ブーツの後端面に設け
られた突起と前記踵固定爪との間の係合を解除する機能
を有する装置である。
【0095】リリース装置としては各種の態様を有する
装置を挙げることができる。
【0096】ブーツの踵の後端面と両側面とを保持する
踵保持部材を備えるスノーボード用ビンディングにおい
ては、リリース装置としては、例えば、踵保持部材の外
面に回動可能に設けられた回動部材と、この回動部材の
回動運動を前記踵固定爪を後方に移動させる運動に変換
し、且つこの運動を前記踵固定爪に伝達する運動変換伝
達部材とを備える態様のリリース装置を挙げることがで
きる。
【0097】前記態様のリリース装置においては、付勢
部材を、踵保持部材と踵固定爪との間に設けてもよく、
前記回動部材と踵保持部材との間に設けてもよく、又、
前記運動変換伝達部材と回動部材との間に設けてもよ
い。更に、前記運動変換伝達部材と踵保持部材との間に
前記付勢部材を設けてもよい。又、例えば前記運動変換
伝達部材が2以上のリンク等の部材によって構成されて
いる場合には、これらの部材の間に前記付勢部材を挿入
して、踵固定爪が前方に付勢されるようにしてもよい。
【0098】前記回動部材と運動変換伝達部材とを備え
るリリース装置としては、例えば、前記踵保持部材にお
けるブーツの踵の側面を保持する部分に軸着された板カ
ムと、この板カムと線接触して前後方向に往復運動をす
る、前記板カムの後方に設けられた従動子とを備えるカ
ム装置を挙げることができる。ここで、前記板カム及び
従動子は、それぞれ前記回動部材及び運動変換伝達部材
に相当する。
【0099】前記板カムの形状には、特に制限はない。
前記板カムの形状としては、例えば、図3及び図4に示
された踵保持部材におけるカム62のように、平仮名の
「く」の字形に後方に屈曲した形状の他、棒状、楕円
状、偏心した円板状等、各種の形状を挙げることができ
る。
【0100】又、前記従動子としては、例えば踵固定爪
を保持すると同時に、前記回動部材と当接した状態で、
且つ前記踵保持部材における外側の側面に沿って前後方
向に移動する爪保持部材を挙げることができる。
【0101】爪保持部材としては、前記踵保持部材の外
面の形状に対応する形状に内面が成形された、全体とし
ては略U字形の形状を有する部材を挙げることができ
る。
【0102】尚、前記踵保持部材の側面に、前記爪保持
部材を前後に案内する案内ピンを設け、この案内ピンに
よって前記爪保持部材を前後に案内してもよい。
【0103】他には、平行リンク機構及びパンタグラフ
機構等の各種リンク機構を用いて爪保持部材を前後に案
内してもよい。
【0104】爪保持部材の材質についても特に制限はな
く、前記台座に関する説明において述べた金属材料、合
成樹脂系材料、及び繊維強化樹脂系材料を挙げることが
できる。
【0105】尚、前記爪保持部材の後端部の一部を周囲
とは異なる色彩としておき、踵固定爪がブーツの踵の突
起と完全に係合したときに前記部分が見えなくなるよう
に構成すれば、踵固定爪が所謂半ロック状態にある場合
に、この状態を目視によって容易に確認できるから好ま
しい。
【0106】踵固定爪は、爪保持部材に各種の方法で固
定されてもよく、又、爪保持部材と一体に形成されてい
てもよい。
【0107】爪保持部材に踵固定爪を固定する方法に
は、例えば、嵌合、螺子止め、及びリベット止め等の機
械的な手段による固定方法、並びに接着、熱融着、超音
波接着、鑞付け、及び溶接等の接着による固定方法等が
挙げられる。
【0108】爪保持部材と踵固定爪とを一体に形成する
方法としては、機械的切削、鍛造、プレス、及び射出成
形等の各種の方法を挙げることができる。
【0109】尚、前記態様のリリース装置においては、
前記爪保持部材の前端面をカム接触面とすることができ
る。
【0110】前記回動部材と運動変換伝達部材とを備え
るリリース装置としては、他には、スライダクランク機
構を有するリリース装置を挙げることができる。
【0111】前記リリース装置の例としては、例えば、
踵固定部材の側面に一端が軸着された第1のリンクと、
一端が、前記第1のリンクの他端に軸着され、且つ他端
が踵固定爪に軸着された態様のリリース装置を挙げるこ
とができる。このリリース装置においては、前記第1の
リンクが回動部材に相当し、前記第2のリンクが運動変
換伝達部材に相当する。
【0112】前記回動部材と運動変換伝達部材とを備え
るリリース装置としては、更に、回動部材が運動変換伝
達部材も兼ねる態様のリリース装置を挙げることができ
る。このようなリリース装置としては、例えば、踵固定
爪が上端に固定され、且つ踵保持部材におけるブーツの
踵の後端面を保持する部分に下端が軸着された梃状部材
を備える態様のリリース装置を挙げることができる。こ
の態様のリリース装置においては、前記梃状部材は、回
動部材と運動伝達部材とを兼ねている。そして、前記梃
状部材が下端部の軸を中心として後方に回動することに
よって、前記踵固定爪は後方に移動する。
【0113】前記回動部材と運動変換伝達部材とを備え
るリリース装置においては、更に、前記回動部材を回動
させるレバー、ワイヤ、又はペダルが設けられてもよ
い。
【0114】レバーを有するリリース装置としては、例
えば、前記レバーが前記回動部材と一体に形成されてい
るリリース装置を挙げることができる。他には、回動部
材が軸着されている軸に前記レバーが軸着されているリ
リース装置も挙げることができる。更に、前記レバーと
前記回動部材とが異なる軸に軸着され、これらの軸の間
に、リンク機構又は歯車列が設けられ、これらのリンク
機構又は歯車列によって一方の軸の回転が他方の軸に伝
達される態様のリリース装置も挙げることができる。
【0115】ワイヤを有するリリース装置としては、例
えば前記回動部材に、上方又は前方に延在するワイヤを
取り付けた態様のリリース装置を挙げることができる。
この態様のリリース装置においては、前記ワイヤを上方
又は前方に引くことによって、回動部材を回動させ、踵
固定爪を後方に移動させることができる。
【0116】又、前記ワイヤを有するリリース装置の別
の態様としては、前記レバーを有するリリース装置にお
いて、レバーに上方又は前方に延在するワイヤを取り付
け、このワイヤを引くことによって前記レバーを回動さ
せる態様のリリース装置を挙げることができる。
【0117】ペダルを有するリリース装置としては、例
えば、回動部材が軸着されている軸にペダルを軸着した
態様のリリース装置、回動部材とペダルとを一体に形成
した態様のリリース装置、及びレバーと前記回動部材と
が異なる軸に軸着され、これらの軸の間に、リンク機構
又は歯車列が設けられ、これらのリンク機構又は歯車列
によって一方の軸の回転が他方の軸に伝達される態様の
リリース装置等を挙げることができる。
【0118】尚、本発明のスノーボード用ビンディング
をスノーボードのデッキに取り付ける場合には、左足用
のスノーボード用ビンディングを、前記レバー又はワイ
ヤを有するスノーボード用ビンディングとし、右足用の
スノーボード用ビンディングを、前記ペダルを有するス
ノーボード用ビンディングとしてもよい。又、反対に、
右足用のスノーボード用ビンディングを、前記レバー又
はワイヤを有するスノーボード用ビンディングとし、左
足用のスノーボード用ビンディングを、前記ペダルを有
するスノーボード用ビンディングとしてもよい。
【0119】3.本発明の他の実施態様例についての説
明 図7は、図3及び図4に示された踵保持部材において、
カムと一体に形成された短いレバーにワイヤを取り付け
た態様の踵保持部材の一例を示す平面図であり、図8
は、図7に示された踵保持部材の側面図である。そし
て、図9は、図7及び図8に示された踵保持部材におい
て、踵固定爪が引き込められた態様を示す側面図であ
る。
【0120】図7及び図8に示された踵保持部材におい
ては、レバー61は、カム62と一体に形成されてい
る。そして、レバー61の先端にはワイヤ61bの一端
が固定されている。そして、ワイヤ61bの他端にはボ
ール16cが固定されている。前記踵保持部材におい
て、図9に示すように、ボール61cを上方に引くと、
レバー61及びカム62が後方に回動し、爪保持部材4
1が後方に移動して、爪4が後方に引き込む。
【0121】図10は、図1及び図2に示されたスノー
ボード用ビンディングにおける踵保持部材の他の例を示
す平面図であり、図11は、図10に示された踵保持部
材の側面図であり、図12は、図10に示された踵保持
部材において踵固定爪が引き込んだ状態を示す側面図で
ある。但し、図11及び図12においては、覆い32a
は省略されている。
【0122】図10及び図11に示された踵保持部材3
においては、踵保持部材3の後端に開口した、踵固定爪
4を引込める開口部34の後方に、内面が、前後方向に
直角な平面で踵固定爪4を切断した断面とほぼ同一の四
角形の断面を有する管状の爪案内部材31aが設けられ
ている。爪案内部材31aの両側面には、長円形の形状
を有する爪案内孔38が開口している。一方、前記踵固
定爪4においては、左右方向にピン46が設けられてい
る。そして、前記ピン46は、前記案内孔38から左右
に突出している。
【0123】踵保持枠31における下方に固定された踵
保持枠固定台座33の略中央部に、左右方向に延在する
孔が設けられ、前記孔には回転軸61aが挿入されてい
る。そして、回転軸61aの両端近傍は、前記踵保持枠
31における下方に設けられた軸受け孔によって支持さ
れている。但し、前記軸受け孔は、図10〜図12にお
いては省略されている。前記回転軸61aの両端には、
2本の第1のリンク63が、それぞれ互いに平行に固定
されている。尚、前記2本の第1のリンク63の内、左
側のリンクには、レバー61が一体に形成されている。
【0124】前記第1のリンク63における、前記回転
軸61aが固定されている端部とは反対側の端部には、
それぞれ、ピボット65を介して、第2のリンク64の
前端部が回転自在に取り付けられている。そして、第2
のリンク64のそれぞれの後端部には、前記踵固定爪4
に設けられたピン46が回転自在に取り付けられてい
る。
【0125】尚、回転軸61aにおける、踵保持枠31
の外側面と第1のリンク63の内側の面との間には、そ
れぞれ捩りコイルバネ52が嵌挿されている。捩りコイ
ルバネ52の一端は、踵保持枠31の外側面に固定さ
れ、捩りコイルバネ52の他端は、第1のリンク63の
内側の面に固定されている。
【0126】前記の踵保持部材3において、踵保持枠3
1及び踵保持枠固定台座33は、本発明のスノーボード
用ビンディングにおける踵保持部材に相当し、踵固定爪
4は、本発明のスノーボード用ビンディングにおける踵
固定爪に相当する。そして、捩りコイルバネ52は、本
発明のスノーボード用ビンディングにおける付勢部材に
相当する。レバー61と第1のリンク63とピボット6
5と第2のリンク64とピン46とは本発明のスノーボ
ード用ビンディングにおけるリリース機構に相当する。
【0127】以下、前記の踵保持部材3の作用について
説明する。
【0128】レバー61を回転させないときは、第1の
リンク63は、図11において矢印で示したように、軸
61aの回りに、前方、即ち図11における左回りに回
転するように、捩りコイルバネ52によって付勢されて
いる。したがって、ピボット65を介して前記第1のリ
ンク63に取り付けられた第2のリンク64、及び前記
第2のリンク64の後端に回転自在に取り付けられたピ
ン46は前方に付勢される。したがって、踵固定爪4
も、又前方に付勢され、前端部が開口部34から前方に
突出する。
【0129】図12に示すように、レバー61を後方に
回転させると、第1のリンク63も後方に回転し、第2
のリンク64を後方に押す。したがって、第2のリンク
64の後端に取り付けられたピン46も後方に押され
る。ここで、前記ピン46は、案内孔38によって前後
に案内されるから、ピン46に固定された踵固定爪4も
後方に移動し、図12において破線で示されるように、
踵固定爪4の前端部は爪案内部材31aの内部に引込
む。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、どのようなスノーボー
ド用ハードブーツであっても装着できるステップ・イン
型のスノーボード用ビンディングが提供される。
【0131】又、本発明によって提供されるスノーボー
ド用ビンディングは、適宜のアダプタを取り付けたソフ
トブーツも装着可能である。
【0132】本発明のスノーボード用ビンディングは、
滑走中に外れたりポール等に当たったときに破損したり
する危険のあるトークリップのような部品を有しないか
ら、スラローム競技を行う場合等においても極めて安全
性が高い。
【0133】更に、スノーボード用ブーツだけでなく、
スキーブーツ等の各種のブーツも本発明のスノーボード
用ビンディングには装着可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のスノーボード用ビンディング
の一例を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示されたスノーボード用ビンデ
ィングの側面図である。
【図3】図3は、図1に示されたスノーボード用ビンデ
ィングが有する踵保持部材の詳細を示す平面図である。
【図4】図4は、図3に示された踵保持部材の側面を示
す側面図である。
【図5】図5は、図3及び図4に示された踵保持部材に
おける、踵固定爪が引込んだ状態を示す側面図である。
【図6】図6は、図1及び図2に示されたスノーボード
用ビンディングにハードブーツが装着された状態を示す
側面図である。
【図7】図7は、図3及び図4に示された踵保持部材に
おいて、カムと一体に形成された短いレバーにワイヤを
取り付けた態様の踵保持部材の一例を示す平面図であ
る。
【図8】図8は、図7に示された踵保持部材の側面図で
ある。
【図9】図9は、図7及び図8に示された踵保持部材3
において、レバーを後方に回転させた状態を示す側面図
である。
【図10】図10は、図1及び図2に示されたスノーボ
ード用ビンディングにおける踵保持部材の他の例を示す
平面図である。
【図11】図11は、図10に示された踵保持部材の側
面図である。
【図12】図12は、図10及び図11に示された踵保
持部材3において、レバーを後方に回転させた状態を示
す側面図である。
【図13】図13は、スノーボードのデッキに固定され
る台座の一端に、ハードブーツの踵の部分を固定するベ
イルを設け、前記台座の他端に、ハードブーツの爪先の
部分を固定するトークリップを設けた形式のハードビン
ディングにおける一例を示す斜視図である。
【図14】図14は、図13に示されたハードビンディ
ングにハードブーツを装着した状態を示す側面図であ
る。
【図15】図15は、従来提案されたステップ・イン形
のハードビンディングの一例を示す斜視図である。
【図16】図16は、図15に示されたハードビンディ
ングにハードブーツを装着した状態の概略を示す後面図
である。
【符号の説明】
1・・・台座、11・・・台座本体、11a・・・開口
部、12・・・円板、13・・・孔、2・・・爪先固定
部材、21・・・環、21a・・・湾曲部、21b・・
・直線部、21c・・・中間部、22・・・環固定部
材、22a・・・溝、3・・・踵保持部材、31・・・
踵保持枠、31a・・・爪案内部材、32・・・フラン
ジ、33・・・踵保持枠固定台座、33a・・・固定螺
子、34・・・開口部、35、36・・・案内ピン、3
5a、36a・・・螺子、37・・・バネ押え部材、3
8・・・案内孔、4・・・踵保持爪、41・・・爪保持
部材、42・・・バネ取付孔、43・・・案内面、44
・・・案内孔、45・・・カム面、46・・・ピン、5
1・・・圧縮コイルバネ、52・・・捩りコイルバネ、
61・・・レバー、61a・・・回転軸、61b・・・
ワイヤ、61c・・・ボール、62・・・カム、63・
・・第1のリンク、64・・・第2のリンク、65・・
・ピボット。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スノーボードのデッキに固定される台座
    と、前記台座の一端に設けられた、ブーツの爪先を固定
    する爪先固定部材と、前記台座の他端に設けられ、且つ
    ブーツの踵における後端面を保持する踵保持部材と、前
    記踵保持部材における、ブーツの踵の後端面に臨む面に
    設けられた、前記ブーツの踵の後端面に設けられた突起
    と係合して踵を固定する引き込み可能な踵固定爪と、前
    記踵固定爪をブーツの爪先に向かう方向に付勢する付勢
    部材と、前記付勢部材からの付勢力に抗して、前記踵固
    定爪を、ブーツの踵から離れる方向に移動させて、前記
    ブーツの踵の後端面に設けられた突起と前記踵固定爪と
    の間の係合を解除するリリース装置とを有することを特
    徴とするスノーボード用ビンディング。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における踵保持部材は、ブ
    ーツの踵における後端面と両側面とを保持する部材であ
    る、請求項1に記載のスノーボード用ビンディング。
  3. 【請求項3】 前記請求項1における踵保持部材は略U
    字形の平面形を有する、請求項1に記載のスノーボード
    用ビンディング。
  4. 【請求項4】 前記請求項1におけるリリース装置は、
    前記請求項2における踵保持部材の外面に回動可能に設
    けられた回動部材と、この回動部材の回動運動を前記請
    求項1における踵固定爪を引き込ませる運動に変換し、
    且つこの運動を前記踵固定爪に伝達する運動変換伝達部
    材とを備える、請求項2又は3に記載のスノーボード用
    ビンディング。
  5. 【請求項5】 前記運動変換伝達部材は、請求項1にお
    ける踵固定爪を保持すると同時に、前記回動部材と当接
    した状態で、且つ前記踵保持部材における外側の側面に
    沿って、ブーツの爪先と踵とを結ぶ直線と平行に移動す
    る爪保持部材を有する、請求項4に記載のスノーボード
    用ビンディング。
  6. 【請求項6】 前記請求項4におけるリリース装置は、
    前記請求項4における回動部材を回動させるレバーを有
    する、請求項4に記載のスノーボード用ビンディング。
  7. 【請求項7】 前記請求項4におけるリリース装置は、
    前記請求項4における回動部材を回動させるワイヤを有
    する、請求項4に記載のスノーボード用ビンディング。
  8. 【請求項8】 前記請求項1におけるリリース装置は、
    踵固定爪を、ブーツの踵から離れる方向に移動させるペ
    ダルを有する、請求項1〜5の何れか1項に記載のスノ
    ーボード用ビンディング。
  9. 【請求項9】 前記請求項1における踵保持部材は、前
    記請求項1における踵固定爪をブーツの踵から離れる方
    向に案内する爪案内部材を備える、請求項1〜8の何れ
    か1項に記載のスノーボード用ビンディング。
  10. 【請求項10】 請求項6又は7に記載のスノーボード
    用ビンディングと、請求項8に記載のスノーボード用ビ
    ンディングとがデッキに固定されてなるスノーボード。
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