JPH10259972A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低外気温時の暖房運転時に室外熱交換器等を
載置するベースの結氷を防止することができる空気調和
機を提供する。 【解決手段】 圧縮機１と、四方弁２と、室外熱交換器
３と、減圧装置４と、室内熱交換器５とを順次連結し冷
媒回路を形成し、室外熱交換器３の伝熱管が前後二列に
構成されてなる空気調和機において、伝熱管の前列と後
列の上端同士および下端同士をそれぞれ結合する上下二
つの結合部を室外熱交換器３の中間部3a、3bとし、この
二つの中間部3a、3bと圧縮機１の吐出側との間に、それ
ぞれ開閉弁6a、6bを具えた並列のバイパス回路を設け、
冷房および暖房運転時に両開閉弁6a、6bを閉じ、除霜運
転時に両開閉弁6a、6bを開放し、圧縮機１の吐出冷媒ガ
スの一部を前記二つの中間部3a、3bに供給し、外気温度
が所定温度以下の暖房運転時に開閉弁6a閉じ、開閉弁6b
を開放し、圧縮機１の吐出冷媒ガスの一部を中間部3bに
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は低外気温時の暖房運
転の際、室外熱交換器を載置するベースの結氷を防止す
ることができる空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機は例えば、図４に示す
ように、圧縮機１と、四方弁２と、室外熱交換器３と、
減圧装置４と、室内熱交換器５とを順次配管接続してな
る冷媒回路があり、暖房運転時に圧縮機１より吐出した
高温高圧の冷媒ガスは実線矢印で示すように四方弁２を
通して室内熱交換器５に送られ、室内空気との熱交換の
後、減圧装置４により減圧液化され、室外熱交換器３で
室外空気との熱交換によりガス化され、再度四方弁２を
通して圧縮機１の吸入側に戻るようになっている。ま
た、冷房運転時および室外熱交換器３の着霜を除去する
除霜運転時には四方弁２が切換えられることにより、破
線矢印で示すように冷媒の流れが変わり、室外熱交換器
３と室内熱交換器５の作用が逆になる。

【０００３】なお、除霜運転では高温高圧の冷媒ガスが
室外熱交換器３に流入することになるが、この室外熱交
換器３に流入した冷媒は室外空気との熱交換により熱を
奪われ、温度が低下するため、冷媒の流れが下流になる
出口側の霜取りに時間がかかることになる。そこで、こ
の除霜時間の短縮を図る手段として、圧縮機１の吐出側
と室外熱交換器３の中間部3a、3bとの間に開閉弁6'を具
えたバイパス回路を設け、白抜矢印で示すように、圧縮
機１から吐出する高温高圧の冷媒ガスの一部を室外熱交
換器３の中間部3a、3bに供給するようになっている。

【０００４】図５は室外熱交換器３の配管接続例を示し
たもので、この室外熱交換器３は図４に示す送風ファン
７の運転に伴って発生する空気流に対し前後二列に構成
され、これら前列と後列の伝熱管の上端同士および下端
同士をそれぞれ結合する上下二つの結合部を室外熱交換
器３の中間部3a、3bとし、同中間部3a、3bと圧縮機１の
吐出側との間に上述の開閉弁6'を具えたバイパス回路を
設け、除霜運転時に開閉弁6'を開放し、圧縮機１より吐
出した高温高圧の冷媒ガスの一部を室外熱交換器３の伝
熱管の中間部3a、3bにバイパスさせることにより、室外
側熱交換器３の中間部3a、3bから出口側（減圧装置４
側）にかけての下流側に高温の冷媒ガスを流し、これに
より下流側の除霜の遅れを無くし、室外熱交換器３全体
の除霜時間を短縮するようになっている。

【０００５】しかしながら、従来の上記構成では、低外
気温時の暖房運転の際、室外熱交換器３に着霜していな
くても、室外熱交換器温度が下がるため、室外熱交換器
３等を載置する室外機下部を形成するベースが結氷する
という問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたもので、低外気温時の暖房運転時に室外熱
交換器等を載置するベースの結氷を防止することができ
る空気調和機を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたもので、圧縮機と、四方弁と、室
外熱交換器と、減圧装置と、室内熱交換器とを順次連結
し冷媒回路を形成し、前記室外熱交換器の伝熱管が室外
ファンの回転に伴って発生する空気流に対し前後二列に
構成されてなる空気調和機において、前記伝熱管の前列
と後列の上端同士および下端同士をそれぞれ結合する上
下二つの結合部を前記室外熱交換器の中間部とし、この
二つの中間部と前記圧縮機の吐出側との間に、それぞれ
開閉弁を具えた並列のバイパス回路を設け、冷房および
暖房運転時に前記両開閉弁を閉じ、除霜運転時に前記両
開閉弁を開放し、前記圧縮機の吐出冷媒ガスの一部を前
記二つの中間部に供給し、外気温度が所定温度以下の暖
房運転時に前記開閉弁の一方を閉じ、他方の開閉弁を開
放し、前記圧縮機の吐出冷媒ガスの一部を前記他方の中
間部に供給する構成となっている。

【０００８】また、前記開閉弁の一方を前記室外熱交換
器の上端中間部に設け、前記他方の開閉弁を前記室外熱
交換器の下端中間部に設けた構成となっている。

【０００９】また、前記他方の開閉弁を外気温度が所定
温度以下の暖房運転時に所定時間、所定周期で開閉を繰
り返してなる構成となっている。

【００１０】また、前記室外熱交換器の前列または後列
の伝熱管の中段より上下に流通させた冷媒を後列または
前列の伝熱管の中段より流出させるようにした構成とな
っている。

【００１１】また、前記開閉弁に電磁弁を用いた構成と
なっている。また、前記開閉弁に電子膨張弁を用いた構
成となっている。

【００１２】

【発明の実施の形態】上記の構成であるならば、低外気
温時の暖房運転時に室外熱交換器等を載置するベースの
結氷を防止することができる空気調和機となる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図３に基づい
て説明する。図１は空気調和機の冷媒回路を示したもの
で、１は圧縮機、２は圧縮機１より吐出する冷媒の流れ
を暖房運転、冷房運転等に合わせて切換える四方弁、３
は空気流に対し前後二列に構成された室外熱交換器、４
はキャピラリチューブ等を用いた減圧装置、５は室内熱
交換器で、これらは順次配管接続されており、圧縮機１
の吐出側と室外熱交換器３の伝熱管の中間部3a、3bとの
間に、それぞれ電磁弁または電子膨張弁からなる開閉弁
6a、6bを具えた並列のバイパス回路が設けられている。
なお、７は室外制御ユニット（図示せず）により制御さ
れる室外ファン、８は室内制御ユニット（図示せず）に
より制御される室内ファンである。

【００１４】上記構成において、暖房運転時の冷媒は実
線矢印で示すように循環し、圧縮機１により高温高圧に
圧縮された冷媒ガスは、四方弁２を通り、室内熱交換器
５を流れる間に室内ファン８により室内空気と熱交換さ
れ、減圧装置４により減圧液化され、室外熱交換器３を
流れる間に室外ファン７により室外空気と熱交換されて
ガス化し、再度四方弁２を経て圧縮機１の吸入側に戻
る。この暖房運転中に、図示されてない温度検出手段に
より検出される室外熱交換器３の温度が所定値以下にな
ると四方弁２が切換えられて除霜運転に切り替わる。な
お、図１に示す破線矢印は冷房運転時および除霜運転時
の冷媒の流れを示している。

【００１５】図２に示すように、本実施例においては、
冷房および暖房運転時に前記両開閉弁6a、6bを閉じ、除
霜運転時に前記両開閉弁6a、6bを開放し、図１の白抜矢
印で示すように、前記圧縮機１の吐出冷媒ガスの一部を
前記二つの中間部3a、3bに供給し、外気温度が所定温度
以下の暖房運転時に、後述する前記室外熱交換器３の上
端中間部3aと前記圧縮機１の吐出側間に設けられた前記
開閉弁6aを閉じ、前記室外熱交換器３の下端中間部3bと
前記圧縮機１の吐出側間に設けられた前記開閉弁6bを開
放し、前記圧縮機の吐出冷媒ガスの一部を前記中間部3b
に供給する構成となっている。

【００１６】図３は室外熱交換器３の配管接続構成を示
したものである。この室外熱交換器３は室外機下部のベ
ース９上に載置され、室外ファン７の運転によって発生
する空気流に対し前後二列に構成されており、これら前
列と後列の伝熱管の上端同士および下端同士をそれぞれ
結合する上下二つの結合部がこの室外熱交換器３の中間
部3a、3bとなっており、同中間部3a、3bと圧縮機１の吐
出側との間に前述の開閉弁6a、6bを具えた並列のバイパ
ス回路が設けられている。また、冷房運転時、暖房運転
時等に冷媒が出入りする入口と出口は前列および後列の
中段に設けられている。

【００１７】このような構成において、外気温度が所定
温度（低温）以下の暖房運転時に、前記開閉弁6bを開放
し、図３の白抜矢印で示すように、前記ベース９に最も
近い室外熱交換器３の伝熱管の中間部3bに前記圧縮機１
より吐出する温かい冷媒ガスの一部をバイパスすること
により、室外熱交換器３のベース９の温度を上げること
によりベース９結氷を防止することができる空気調和機
となる。なお、バイパスすることにより暖房能力が低下
するため、バイパスする時間を所定時間、所定周期で繰
り返して行うことにより、暖房能力低下を解消すること
ができる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、外気温度が所定温
度（低温）以下の暖房運転時に、ベースに最も近い室外
熱交換器の伝熱管の中間部に前記圧縮機より吐出する温
かい冷媒ガスの一部をバイパスすることにより、室外熱
交換器のベースの温度を上げることによりベース結氷を
防止することができる空気調和機となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す空気調和機の冷媒回路
図である。

【図２】本発明の一実施例による開閉弁の操作関係を示
す図である。

【図３】本発明の一実施例による室外熱交換器の配管接
続構成図である。

【図４】従来例を示す空気調和機の冷媒回路図である。

【図５】従来例を示す室外熱交換器の配管接続構成図で
ある。

【符号の説明】

１ 圧縮機 ２ 四方弁 ３ 室外熱交換器 3a、3b 中間部 ４ 減圧装置（キャピラリチューブ） ５ 室内熱交換器 6a,6b 開閉弁（電磁弁または電子膨張弁） ７ 室外ファン ８ 室内ファン ９ ベース

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、
   減圧装置と、室内熱交換器とを順次連結し冷媒回路を形
   成し、前記室外熱交換器の伝熱管が室外ファンの回転に
   伴って発生する空気流に対し前後二列に構成されてなる
   空気調和機において、 前記伝熱管の前列と後列の上端同士および下端同士をそ
   れぞれ結合する上下二つの結合部を前記室外熱交換器の
   中間部とし、この二つの中間部と前記圧縮機の吐出側と
   の間に、それぞれ開閉弁を具えた並列のバイパス回路を
   設け、冷房および暖房運転時に前記両開閉弁を閉じ、除
   霜運転時に前記両開閉弁を開放し、前記圧縮機の吐出冷
   媒ガスの一部を前記二つの中間部に供給し、外気温度が
   所定温度以下の暖房運転時に前記開閉弁の一方を閉じ、
   他方の開閉弁を開放し、前記圧縮機の吐出冷媒ガスの一
   部を前記他方の中間部に供給してなることを特徴とする
   空気調和機。
2. 【請求項２】 前記開閉弁の一方を前記室外熱交換器の
   上端中間部に設け、前記他方の開閉弁を前記室外熱交換
   器の下端中間部に設けてなることを特徴とする請求項１
   記載の空気調和機。
3. 【請求項３】 前記他方の開閉弁を外気温度が所定温度
   以下の暖房運転時に所定時間、所定周期で開閉を繰り返
   してなることを特徴とする請求項１記載の空気調和機。
4. 【請求項４】 前記室外熱交換器の前列または後列の伝
   熱管の中段より上下に流通させた冷媒を後列または前列
   の伝熱管の中段より流出させるようにしてなるなること
   を特徴とする請求項１記載の空気調和機。
5. 【請求項５】 前記開閉弁に電磁弁を用いてなることを
   特徴とする請求項１記載の空気調和機。
6. 【請求項６】 前記開閉弁に電子膨張弁を用いてなるこ
   とを特徴とする請求項１記載の空気調和機。