JPH10252743A - ゴムローラ - Google Patents

ゴムローラ

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JPH10252743A
JPH10252743A JP5779797A JP5779797A JPH10252743A JP H10252743 A JPH10252743 A JP H10252743A JP 5779797 A JP5779797 A JP 5779797A JP 5779797 A JP5779797 A JP 5779797A JP H10252743 A JPH10252743 A JP H10252743A
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JP
Japan
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rubber
urethane
silicone
rubber roller
roller
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JP5779797A
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Kazumasa Saito
和正 斎藤
Hiroshi Sasao
浩 笹生
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウレタンゴムの高耐磨耗性とシリコーンゴム
の高離型性(高非付着性)とを組み合わせた上に、摩擦
係数の経時変化による低下が少ない耐久性のゴムローラ
を提供する。 【解決手段】 本発明のゴムローラは、ウレタンゴムと
シリコーンゴムとを主成分とする発泡ブレンドゴムから
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機械とりわけ
OA機器に使用される媒体搬送用のゴムローラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ゴムローラは、産業機械の内部に搭載さ
れ、特に、用紙や布を搬送するための部品として多用さ
れている。輪転機やワープロに使用されるプリンター、
複写機、銀行や郵便局に設置してある現金自動預入・支
払い装置(ATM)などには、種々の形状や材質のゴム
ローラが使用されている。
【0003】これらの機械類で使用される搬送用ゴムロ
ーラへの要求特性は、次の3点に集約することができ
る。 1)初期要求特性を満足していること。 2)長期間使用しても、ゴムローラの特性変化が原因で
装置使用が不可能とならないこと(ゴムローラの長寿命
性)。 3)使用形状への成形が安価であること(ゴムローラの
低コスト性)。
【0004】これらの主要な要求特性のうちで、2)の
ゴムローラの長寿命性に影響を与える要因としては、以
下の事柄が挙げられる。 イ)使用温度や湿度、オゾンなどの外部要因(環境要
因)により、ゴムが粘稠になったり、干からびたり、亀
裂が入ったりして、ゴムの材質が経時的に劣化する。 ロ)ゴムローラに対する機械的圧力によりゴムローラの
外径が使用と共に変化する(圧縮永久歪み特性が関
与)。 ハ)搬送媒体(用紙、リボン、紙幣など)との接触摩擦
によりゴムが磨耗して外径が変化する。 ニ)搬送媒体に印刷してあるインクや搬送媒体に付着し
たオイルなどが搬送媒体の搬送に伴ってゴムローラの表
面に付着して、ゴムローラの材質を劣化させる。 ホ)ゴムローラ表面に付着したインクやオイルによりゴ
ムローラの摩擦係数が低下し、媒体とのスリップ現象が
生じて、正常な搬送ができなくなる。 ヘ)その他、−10℃程度の低温でも、室温と同様にゴ
ム弾性を有していること。
【0005】一方、ゴムローラの低コスト性に関して
は、安価な原材料を使用したり、ゴムローラの形状を工
夫して成形過程を簡素化したりして、対処している。
【0006】さて、現状の市販の装置では、上記のイ)
〜ヘ)の要因に対処できる満足なゴムローラは存在せ
ず、搬送性能が劣化した場合には、通常、新品のゴムロ
ーラに交換することが行われている。しかし、搬送性能
が早期に劣化する場合には、交換する頻度が高まり、装
置の使用者は搬送性能について長寿命化を希望する。ま
た、交換作業が困難な部分に搭載されているゴムローラ
の場合には、ゴムローラの劣化が装置寿命を決定するこ
とを避けることを希望する。
【0007】このような希望をかなえることを目的とし
た技術として、既に特開平7−243436号公報に記
載のものが提案されている。これによれば、ゴムの材質
として、ウレタンゴムとシリコーンゴムのブレンドゴム
を用いることが挙げられている。この公報に記載の技術
では、ウレタンゴムの高耐磨耗性とシリコーンゴムの高
離型性(すなわち高非付着性)とを組み合わせること
で、上記の要求を満たしている。
【0008】しかし、この技術は、ゴムローラに高摩擦
係数を要求する搬送装置では適用が不適当な場合も出て
くる。すなわち、高摩擦係数を実現するためには、低ゴ
ム硬度にしなければならないが、低ゴム硬度のウレタン
ゴムは、高い温度・湿度条件にさらされると加水分解を
受けて劣化しやすく、また耐磨耗性も低い。これに対処
するためシリコーンゴムの混合比率を大きくすると、高
い温度・湿度条件での劣化は起こりにくいが、耐磨耗性
は依然として低いままである。更に、ウレタンゴムとシ
リコーンゴムのブレンドゴムを用いたローラにおいて
は、摩擦係数が経時変化により低下する傾向が見られる
ことが分かってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウレタンゴ
ムの高耐磨耗性とシリコーンゴムの高離型性(高非付着
性)とを組み合わせた上に、摩擦係数の経時変化による
低下が少ない耐久性のゴムローラを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のゴムローラは、
ウレタンゴムとシリコーンゴムとを主成分とする発泡ブ
レンドゴムから構成されていることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、ウレタンゴムの高耐磨耗
性とシリコーンゴムの高離型性(高非付着性)とを維持
しつつ、これらのゴム成分を単にブレンドしたゴムから
得られるローラよりも高い摩擦係数を有する上に、その
摩擦係数の経時変化による低下が少ないゴムローラを実
現することができる。以下、本発明を詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用することができるウ
レタンゴムは、エステル系ウレタンゴム、エーテル系ウ
レタンゴム、ポリカーボネート系ウレタンゴム等あらゆ
る種類の公知のウレタンゴムの中から適宜選ぶことがで
きる。その製法も特に限定されることはなく、例えば適
当なモノマー成分(イソシアネート成分、ポリオール成
分等)から出発して合成してもよく、あるいはいわゆる
プレポリマー法を利用して製造してもよい。
【0013】一例として、プレポリマー法で得られるウ
レタンゴムについて説明すれば、分子の両末端にイソシ
アネート基(−NCO)を有する分子量500〜100
00程度の液状の線状プレポリマーを出発原料として用
い、これをジアミン基やジオール基を有するモノマーで
硬化させて得られた架橋ウレタンゴムを、本発明におけ
るウレタンゴムとして使用することができる。プレポリ
マーの種類としては、エステル系ウレタン、エーテル系
ウレタン、ポリカーボネート系ウレタン等のどのような
種類の液状ウレタンゴムプレポリマーを使用してもよ
い。液状ウレタンプレポリマーの代表例としては、ポリ
オールとジイソシアネートとの重縮合から得られ、分子
末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを挙げる
ことができる。ポリオールとしてエーテル系ジオールを
使用したウレタンゴムプレポリマーがより好ましい。こ
こで、「液状」とは、100℃においてプレポリマーの
粘度が1500ポイズ以下のウレタンゴムプレポリマー
をいう。ウレタンゴムプレポリマーの硬化剤としては、
活性水素を有する化合物を使用することができる。具体
的な硬化剤としては、例えば、ジフェニルアミンやトリ
イソプロパノールアミン、エチレングリコール等を挙げ
ることができる。
【0014】次に、本発明で使用することができるシリ
コーンゴムも、あらゆる種類の公知のシリコーンゴムの
中から適宜選ぶことができる。その製法も特に限定され
ず、適当な出発モノマー、例えばジメチルジクロロシラ
ンから合成してもよく、あるいはプレポリマー、例えば
ポリジメチルシロキサンを利用して製造してもよい。
【0015】一例として、ここでもプレポリマー法で作
られるシリコーンゴムについて説明すれば、基本的に
は、一般式−((R1 2)SiO)n −で表されるシロキ
サン単位を有する分子量500〜10000程度の液状
の線状プレポリマーから出発して所定のシリコーンゴム
を得ることができる。この一般式におけるR1 及びR2
は、炭素数が1〜5のアルキル基(例としてメチル基、
エチル基等)、炭素数が2〜5のアルケニル基(例えば
ビニル基等)、及びフェニル基などである。また、シリ
コーンゴムプレポリマーは、硬化反応に関する分類では
付加型であっても、あるいはアルコール型やオキシム型
等の縮合型であっても、等しく用いることができる。こ
こでいう「液状」とは、ウレタンゴムプレポリマーの場
合と異なり、100℃においてプレポリマーの粘度が3
000ポイズ以下のシリコーンゴムプレポリマーをい
う。また、シリコーンゴムプレポリマーは、その硬化形
態が一液性でも二液性でも、等しく用いることができ
る。
【0016】ウレタンゴムとシリコーンゴムの混合比率
は、ゴムローラを搭載する装置からの要求特性(主に、
摩擦係数、耐磨耗性)により決定されるべきであり、混
合比率に特に制限はないが、ウレタンゴムの高耐磨耗性
とシリコーンゴムの高非付着性を共に発現させるために
には、ウレタンゴムとシリコーンゴムとの混合比率を
0.2:0.8から0.8:0.2までとなるようにす
るのが好ましい。
【0017】ウレタンゴムとシリコーンゴムからなる発
泡ブレンドゴムを製造するためには、いわゆる発泡剤が
使用される。本発明における発泡剤としては、例えば、
水、塩化メチレン、フロン、2,2′−アゾビス(イソ
ブチロニトリル)、アゾジカルボンアミド、シアン酢
酸、4,4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラ
ジド)、炭酸水素ナトリウム等が使用できる。
【0018】本発明のローラを構成するゴムには、ゴム
製品に一般に添加される無機充填剤、可塑剤、老化防止
剤などのうちの一つ又は二つ以上の追加成分を混合して
もよい。
【0019】無機充填剤としては、カーボン微粒子、ガ
ラス微粒子、シリカ微粉末、ガラス中空子、炭化けい素
粉末、窒化けい素粉末、白色カーボンなどが挙げられ
る。無機充填剤として特に好ましいのは炭化けい素粉末
である。いずれの充填剤を使用する場合にも、充填剤の
平均粒径は50μm以下であるのが好ましい。50μm
を超える粒径の充填剤は、ゴムローラの成形にとって不
都合となりやすい。無機充填剤を使用する場合、その含
有量はウレタンゴムとシリコーンゴムとを合計した重量
の10〜50重量%とするのが好適である。10重量%
より少なくては充填剤の添加による効果(補強効果)が
期待できず、一方50重量%超えるとゴムの硬度が上昇
し、摩擦係数が低下すること等の欠点が生じる。
【0020】可塑剤としては、全てのオイル状低分子量
成分を挙げることができる。可塑剤の効果は、ゴムの耐
磨耗性を低下させることなくゴム硬度を低下して、摩擦
係数を上げる効果、及び、搬送媒体に付着しているイン
ク等のゴム表面への付着の防止(離型性)の効果を有す
ることである。可塑剤のうち、例えば、炭化水素系オイ
ルやジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフタ
レート等の、しばしば塩化ビニル用可塑剤として使用さ
れているオイル状化合物、シリコーンオイルなどが好適
なものである。可塑剤は、ウレタンゴムとシリコーンゴ
ムとを合計した重量の3〜20重量%の範囲内で使用す
るのが好ましい。3重量%より少ないと可塑剤の添加効
果が現われず、20重量%より多いと可塑剤のゴムロー
ルからのにじみ出しが生じ、搬送媒体表面を汚すことに
なる。
【0021】次に、ウレタン−シリコーン発泡ゴムを用
いて本発明のゴムローラを製造する方法を、ゴム成分と
してプレポリマーを使用する場合を例に説明する。ま
ず、ウレタンゴムプレポリマーとシリコーンゴムプレポ
リマーを所定量秤量して混合する。また、ウレタンゴム
用の硬化剤、二液性シリコーンゴムの場合にはシリコー
ンゴム用の硬化剤(例えばトリメトキシシランと有機ス
ズ化合物との混合物、あるいはSi−H結合を有するポ
リシロキサンと白金化合物との混合物など)、更には発
泡剤を混合する。発泡剤は外部からの加熱により気体に
変化したり、あるいは気体成分を放出して発泡するた
め、ゴムプレポリマーとの混合過程や脱泡過程はできる
だけ室温付近で行う。更に、必要であれば、無機充填剤
や可塑剤など他の添加剤を添加する。
【0022】全ての成分を混合した後、脱泡操作を行
い、ゴム構成成分をゴムローラに成形すべく所定の金型
に注ぎ込み、注型する。注型後、使用した発泡剤が発泡
するに適した温度で発泡を行い、その後室温から200
℃程度までの温度で所定時間硬化させて、所定形状のゴ
ムローラを得る。
【0023】
【実施例】次に、以下の実施例により本発明を更に説明
する。言うまでもなく、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0024】〔実施例1〕この例では、下記の成分を使
用して、外径30mm、内径20mm、厚さ7mmの円
筒状をした発泡ブレンドゴムローラを製作した。
【0025】 ウレタンゴム 100重量部 (三洋化成社製サンプレンP−664) ウレタンゴム硬化剤 5.9重量部 (トリイソプロパノールアミン) シリコーンゴム 70重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450A) シリコーンゴム硬化剤 7.0重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450B) 発泡剤 2.5重量部 (2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル))
【0026】これらの成分を45℃で混合攪拌し、脱泡
した。得られた混合物を金型に注型し、更に脱泡した
後、金型を80℃の恒温槽に60分投入し、発泡させ
た。その後、100℃で10時間硬化反応を行った。得
られたゴムローラについて、JIS K 6301に規
定されたA形ゴム硬度を測定したところ、ゴム硬度は4
5度であった。
【0027】〔実施例2〕次に掲げる配合割合の成分を
使用したことを除いて、実施例1と同様にして発泡ブレ
ンドゴムローラを製作した。
【0028】 ウレタンゴム 70重量部 (三洋化成社製サンプレンP−664) ウレタンゴム硬化剤 4.1重量部 (トリイソプロパノールアミン) シリコーンゴム 100重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450A) シリコーンゴム硬化剤 10重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450B) 発泡剤 2.5重量部 (2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル))
【0029】実施例1と同様にして測定したJIS K
6301によるA形ゴム硬度は40度であった。
【0030】〔実施例3〕下記の成分を使用して、実施
例1で製作したのと同じ寸法の発泡ブレンドゴムローラ
を製作した。
【0031】 ウレタンゴム 100重量部 (武田薬品工業社製タケネートXC−15E−800) ウレタンゴム硬化剤 7.1重量部 (3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン) シリコーンゴム 70重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3508A) シリコーンゴム硬化剤 7.0重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3508B) 発泡剤 1.2重量部 (アゾジカルボンアミド) 炭化けい素充填剤 50重量部 (信濃電気精錬社製SFP−1.7、平均粒径1.7μm)
【0032】これらの成分を120℃で混合攪拌した後
脱泡し、そして金型に注型した。引き続き脱泡し、金型
を180℃の恒温槽に20分投入して発泡させた。次
に、120℃で12時間ゴムの硬化を行ってゴムローラ
成形物を得た。この成形物は均一発泡の発泡ゴムであ
り、JIS K 6301により測定したA形ゴム硬度
は48度であった。
【0033】〔実施例4〕下記の成分を使用したことを
除いて、実施例3と同様にして発泡ブレンドゴムローラ
を製作した。
【0034】 ウレタンゴム 100重量部 (武田薬品工業社製タケネートXC−15E−800) ウレタンゴム硬化剤 7.1重量部 (3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン) シリコーンゴム 70重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3508A) シリコーンゴム硬化剤 7.0重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3508B) 発泡剤 3.0重量部 (水) 炭化けい素充填剤 40重量部 (信濃電気精錬社製CP−400、平均粒径30μm) シリコーン系オイル 2.3重量部 (ダウコーニングアジア社製ペインタッド#54)
【0035】得られたゴムローラのJIS K 630
1によるA形ゴム硬度は48度であった。
【0036】〔比較例1〕下記の成分を用いて、実施例
1と同様にしてゴムローラを製作した。得られたローラ
のA形ゴム硬度は60度であった。
【0037】 ウレタンゴム 100重量部 (三洋化成社製サンプレンP−664) ウレタンゴム硬化剤 5.9重量部 (トリイソプロパノールアミン) シリコーンゴム 70重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450A) シリコーンゴム硬化剤 7.0重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450B)
【0038】〔比較例2〕下記の成分を用いて、実施例
1と同じようにゴムローラを製作した。得られたローラ
のA形ゴム硬度は64度であった。
【0039】 ウレタンゴム 100重量部 (三洋化成社製サンプレンP−664) ウレタンゴム硬化剤 5.9重量部 (トリイソプロパノールアミン)
【0040】〔比較例3〕下記の成分を用いて、実施例
1と同じようにゴムローラを製作した。得られたローラ
のA形ゴム硬度は45度であった。
【0041】 シリコーンゴム 100重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450A) シリコーンゴム硬化剤 10重量部 (東芝シリコーン社製TSE−3450B)
【0042】実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた
各ゴムローラについて、摩擦係数の測定を行い、また重
量減少量を測定することによる耐磨耗性の評価を行っ
た。
【0043】摩擦係数の測定は、図1に示す装置を使用
して行った。この測定装置は、移動テーブル1の上に適
当な紙2(例えば紙幣)を配置し、その上面に回転しな
いように固定したゴムローラ3を接触させ、このゴムロ
ーラ3にウェイト4で適当な荷重Wを加えて移動テーブ
ル1を図の右方向に移動させたときのローラの摩擦係数
を測定する。摩擦係数μは、棒5を介して水平方向の荷
重を検知するロードセル6により摩擦力Fを測定するこ
とにより、μ=F/Wとして計算により求められる。図
中の7はバランスウェイトを示している。
【0044】耐磨耗性を評価するためのゴムローラの重
量減少は、図2に概略図を示した装置により行った。こ
の装置は、評価の対象となるピックローラ(テストゴム
ローラ)11と、フィードローラ12を含み、これらの
ローラはおのおの独立にステッピングモータ(図示せ
ず)により駆動される。搬送媒体13としては、複写機
を利用して全面を黒くした普通紙をエンドレステープ化
したものを使用した。評価対象のピックアップローラ1
1には、ローラ14を介して圧力設定バランサ15によ
り所望の荷重を加えることができ、ピックアップローラ
11に実際の使用機械でゴムローラに付加される機械的
圧力と同じ圧力をかけることができる。(この測定装置
の詳細は特開平7−243436号公報に記載されてい
る。)装置を10時間運転した後のテストゴムローラの
重量減少を測定して耐磨耗性を評価し、またそのゴムロ
ーラについて図1の装置により摩擦係数(10時間後摩
擦係数)を測定した。表1の初期摩擦係数は、図2の装
置による重量減少測定前のゴムローラについて求められ
た摩擦係数に相当している。
【0045】これらの測定により得られた上記の各例に
ついての摩擦係数と耐磨耗性を相対値として表1に示
す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐磨耗性を失わずに、摩擦係数の経時変化による低下を
効果的に抑制することができる。従って本発明のゴムロ
ーラは、用紙や布を繰り返し搬送するための部品として
極めて有効なものであり、輪転機やワープロに使用され
るプリンター、複写機等の媒体搬送用ゴムローラとし
て、また現金自動預入・支払い装置(ATM)などのよ
うに特に高い信頼性の要求される機械類の媒体搬送用ゴ
ムローラとして広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦係数の測定に使用した装置を説明する図で
ある。
【図2】重量減少量の測定に使用した装置を説明する図
である。
【符号の説明】
1…移動テーブル 2…紙 3…ゴムローラ 4…ウェイト 6…ロードセル 11…テストゴムロール 12…フィードロール 13…搬送媒体 15…圧力設定バランサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタンゴムとシリコーンゴムとを主成
    分とする発泡ブレンドゴムから構成されていることを特
    徴とするゴムローラ。
  2. 【請求項2】 前記ウレタンゴムが、ポリオールとジイ
    ソシアネートとの重縮合から得られたプレポリマーであ
    って、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンゴ
    ムプレポリマーから得られたものである、請求項1記載
    のゴムローラ。
  3. 【請求項3】 前記ウレタンゴムプレポリマーがエーテ
    ル系ジオールを使用して得られたものである、請求項2
    記載のゴムローラ。
  4. 【請求項4】 前記ウレタンゴムプレポリマーの100
    ℃における粘度が1500ポイズ以下である、請求項2
    又は3記載のゴムローラ。
  5. 【請求項5】 前記シリコーンゴムが、100℃におけ
    る粘度が3000ポイズ以下のシリコーンゴムプレポリ
    マーから得られたものである、請求項1から4までのい
    ずれか一つに記載のゴムローラ。
  6. 【請求項6】 前記発泡ブレンドゴムが無機充填剤及び
    可塑剤のうちの少なくとも一つを更に含む、請求項1か
    ら5までのいずれか一つに記載のゴムローラ。
  7. 【請求項7】 前記無機充填剤が平均粒径50μm以下
    の炭化けい素である、請求項6記載のゴムローラ。
  8. 【請求項8】 前記可塑剤がシリコーンオイルである、
    請求項6記載のゴムローラ。
JP5779797A 1997-03-12 1997-03-12 ゴムローラ Withdrawn JPH10252743A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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