JPH10249558A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

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JPH10249558A
JPH10249558A JP9055122A JP5512297A JPH10249558A JP H10249558 A JPH10249558 A JP H10249558A JP 9055122 A JP9055122 A JP 9055122A JP 5512297 A JP5512297 A JP 5512297A JP H10249558 A JPH10249558 A JP H10249558A
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detection signal
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JP9055122A
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English (en)
Inventor
Shinya Okumura
信也 奥村
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
Takeshi Nishigaki
剛 西垣
Yasushi Minomoto
泰 美野本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ加工に伴って生じるプルームや溶融物の
発光に起因する信号を削除するためにレーザ光の周波数
が制約を受けることなく、かつレーザ加工に伴って生じ
るプルームや溶融物の発光の波長や強度によって検出光
による検出精度が影響を受けることのないレーザ加工装
置及び加工方法を提供する。 【解決手段】検出光源122から射出され光検出器12
6で検出される検出光200(被加工物であるワーク1
表面の情報を含む)とは別に、光検出器129によって
レーザ光照射で生じたプルームや溶融物からの発光を含
む光を検出し、それに対応する検出信号B(B*)を光
検出器126からの検出信号Aから差し引いて検出信号
Cを生成する。そして、検出信号Cに基づいてレーザ光
100を発振する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望の加工位置を
高速かつ正確に加工することができるレーザ加工装置及
びレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス状のレーザ光を利用した加工とし
ては、切断、穴あけ、溶接等の加工方法が機械、電子、
半導体装置などの多方面の分野の製造過程で利用されて
いる。そのうち、半導体装置のダムバーの切断除去等に
好適なレーザ加工装置またはレーザ加工方法に関する従
来技術として、特開平6−142968号公報及び特開
平7−284968号公報に記載のものがある。
【0003】特開平6−142968号公報に記載の従
来技術(以下、第1の従来技術という)は、加工光学系
の光軸とほぼ同軸上に配置した検出光学系(光検出手
段)において被加工物における材料の有無、即ちダムバ
ー近傍のリードの配列状態を光の明暗の切り替わりをも
とに光学的に検出し、その検出信号を矩形化し、さらに
その矩形化した信号に一定の遅延時間を与え、遅延時間
を与えた信号に基づいてパルスレーザ光の発振を制御す
るものである。つまり、この方式で半導体装置のダムバ
ーの切断を行う場合には、リードの配列状態を直接視覚
的に検出し、そのデータを利用してパルスレーザ光の照
射を即座に行う。これによって、レーザ光の光軸(以
下、レーザ光軸という)を被加工物に対して移動させる
だけで、順次ダムバーが切断され、確実かつ高速に加工
が行える。
【0004】この第1の従来技術では、レーザ加工に伴
って生じるプルーム等の光を被加工物の材料の有無に基
づく反射光または通過光であると誤検出してしまう心配
があり、この誤検出した信号によってもレーザ光が発振
されて、所定のレーザ加工位置以外の誤った位置にもレ
ーザ加工が施されてしまうという不具合が懸念される。
【0005】これに対し特開平7−284968号公報
(以下、第2の従来技術という)では、所定時間内の発
光に基づく信号を無視するためのゲート回路を追加した
り、バンドパスフィルタを設けたりして、レーザ加工に
伴って発生する発光(プルーム等)に起因した信号を削
除する方式が開示されている。この第2の従来技術によ
れば、レーザ加工に伴って生じるプルーム等の光に基づ
いて不必要にレーザ加工が施されることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記第2の従来技術で
は、リードから反射または通過する検出光の周期を基
に、レーザ加工に伴って発生する発光を無視するための
ゲート信号のゲート幅(時間)が限定されることにな
る。即ち図9に示すように、被加工物(例えば半導体用
リードフレームのリード)から反射または透過する検出
光の周期S1以下のゲート幅WGが設定可能なゲート幅
の最大値となる。実際の加工では、被加工物から反射ま
たは通過する検出光(図9(a))に基づく信号立ち上
がりから一定の遅延時間後にレーザ光が出射され、それ
に起因して発光時間Wpのプルームが発光する(図9
(b))。この時、予め設定されたゲート幅WG内にお
けるプルームに伴う信号は無視されることになるが、そ
の場合の設定可能なゲート幅WGは被加工物から反射ま
たは透過する検出光の周期S1以下でなければならない
のは言うまでもない。
【0007】仮に、被加工物から反射または透過する検
出光の周期S1が0.01s(レーザ発振器における繰
り返し周波数としては100Hzに相当)の場合、ゲー
ト幅WGは0.01s以下で設定可能となる。
【0008】本発明者らが実験により上記ゲート幅WG
について調査したところ、パルス状のレーザ光1パルス
当たりのパルス幅を0.1〜1.0msとして0.1〜
0.2mm程度の板厚の金属材料を切断加工する場合、
実際にはゲート幅WGを5〜10ms程度に設定しない
とレーザ加工に伴う発光による誤照射を完全に回避でき
ないということが確認されている。
【0009】このように、レーザ光1パルス当たりのパ
ルス幅0.1〜1.0msに比較して必要なゲート幅W
Gが5〜10msと長くなってしまうのは、レーザ加工
によってプルームのみが発光するのではなく、レーザ光
の1パルス照射の後に溶融、飛散中の被加工物の金属が
長時間発光するためである。すなわち実際の加工では、
プルームの発光よりも、被加工物の溶融物の発光によっ
て誤検出が行われ、レーザ光が誤発振する可能性の方が
高いことになる。上記実験結果よれば、被加工物から反
射または透過する検出光の周期S1は、5〜10ms以
上(つまり前述のWG以上)でしか使用できないことに
なり、検出速度、従って加工速度が制約を受け、加工能
率の低下につながる。
【0010】また、バンドパスフィルタによって加工に
伴って発生する発光に起因した信号を削除する場合、被
加工物の成分やレーザ出力等によっては、プルーム及び
溶融物の発光に伴う光の波長が検出光の波長と同程度と
なるケースも考えられ、しかも検出光よりも強く発光す
るケースもあり得るため、削除可能な適正レベルにまで
プルームや溶融物の発光に伴う信号のレベルを軽減でき
なくなることも考えられる。プルームや溶融物の発光に
伴う信号のレベルが十分に軽減できなければ、やはり誤
検出した信号によってレーザ光が誤照射されてしまう。
【0011】本発明の目的は、レーザ加工に伴って生じ
るプルームや溶融物の発光に起因する信号を削除するた
めにレーザ光の周波数が制約を受けることなく、かつレ
ーザ加工に伴って生じるプルームや溶融物の発光の波長
や強度によって検出光による検出精度が影響を受けるこ
とのないレーザ加工装置及び加工方法を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するた
め、本発明によれば、以下のような構成が提供される。
【0013】(1)パルス状のレーザ光を発振するレー
ザ発振器と、そのレーザ光を被加工物の加工位置まで誘
導する加工光学系と、前記被加工物を移動させその加工
位置を決定する搬送手段とを備えるレーザ加工装置にお
いて、上記加工位置における被加工物の有無を検出する
ための検出光を発生する検出光源と、上記加工位置から
の検出光の反射光または透過光に対応する第1の検出信
号を発生する第1の検出手段と、前記レーザ光照射によ
って生じた光を検出してその光に対応する第2の検出信
号を発生する第2の検出手段と、前記第1の検出信号と
第2の検出信号の差から第3の検出信号を得る加工光除
去手段と、その第3の検出信号に基づき前記被加工物の
所定の加工位置にレーザ光が照射されるようそのレーザ
光の発振を抑制する制御手段とを備えることを特徴とす
るレーザ加工装置。
【0014】(2)被加工物を移動させて加工位置を決
定し、レーザ発振器よりパルス状のレーザ光を前記加工
位置に照射して被加工物を加工するレーザ加工方法にお
いて、前記加工位置における被加工物の有無を検出する
ための検出光を加工位置に照射し、その加工位置からの
検出光の反射光または通過光を取り出して第1の検出信
号を発生させ、前記レーザ光照射によって生じた光を検
出してその光に対応する第2の検出信号を発生させ、前
記第1の検出信号から第2の検出信号を差し引くことに
より前記被加工物からの光のうちレーザ加工に伴う光の
外乱を除くと共に前記加工位置からの検出光の反射光ま
たは通過光のみに基づく第3の検出信号を生成し、その
第3の検出信号に基づいたタイミングで前記被加工物の
所定の加工位置にレーザ光を照射することを特徴とする
レーザ加工方法。
【0015】上記(1),(2)のように構成した本発
明においては、検出光源から加工位置における被加工物
の有無を検出するための検出光を発生しておき、第1の
検出手段で上記加工位置からの検出光の反射光または透
過光を検出し、それに対応する第1の検出信号を発生す
る。この時第1の検出手段には、加工位置からの前記検
出光の反射光または通過光(被加工物の表面の情報を含
む)に加え、レーザ加工に伴う外乱光(プルームや溶融
物からの発光)に基づく信号も含まれる。また、この第
1の検出信号とは別に、第2の検出手段により、レーザ
光照射で生じた光、即ちプルームや溶融物からの発光を
含む光を検出し、その光に対応する第2の検出信号を発
生する。そして、加工光除去手段で第1の検出信号から
第2の検出信号を差し引いて第3の検出信号を得る。こ
れにより、被加工物からの光のうちレーザ加工に伴う光
の外乱が除かれ、第3の検出信号は加工位置からの検出
光の反射光または通過光のみに基づく信号となる。さら
に、制御手段では上記第3の検出信号に基づき被加工物
の所定の加工位置にレーザ光が照射されるようそのレー
ザ光の発振が抑制される。
【0016】従って、レーザ加工に伴う光による検出信
号に基づいてレーザ光が発振されることがなくなり、所
定の加工位置以外の誤った位置にレーザ光が不必要に照
射されることがないことは勿論、レーザ加工に伴って発
生する発光を無視するためにゲート信号を用いないた
め、外乱光を削除するためにレーザ光の周波数が制約を
受けることがない。また、上記外乱光に起因した信号を
削除するためにバンドパスフィルタを用いないため、外
乱光の波長や強度によって検出光による検出精度が影響
を受けない。
【0017】また、被加工物の有無の情報を検出した位
置より一定の距離だけ離れた位置にレーザ光が照射され
るため、加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔
でない場合にも、被加工物の有無の情報に応じて切断す
べき所望の位置が確実かつ高速に加工される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるレーザ加工装置及び
レーザ加工方法の一実施形態について、図1〜図8によ
り説明する。但し、以下では、おもに等間隔のピンを有
するICパッケージのダムバー部の除去について説明す
る。
【0019】図1に示すように、本実施形態のレーザ加
工装置には、レーザヘッド11とレーザ電源13とから
構成されるレーザ発振器10、加工ヘッド12、被加工
物であるワーク1を搭載し水平面内(XY平面内)に移
動させる搬送手段としてのXYテーブル21、レーザヘ
ッド11及び加工ヘッド12を上下方向(Z軸方向)に
移動させるZテーブル22、メインコントローラ23と
トリガユニット24を有するコントロールユニット2
5、検出信号処理回路310が備えられている。メイン
コントローラ23は、XYテーブル21の水平面内の移
動動作とZテーブル22の上下方向の移動動作とレーザ
発振器10の発振動作を自動的に制御する。
【0020】レーザ電源13は、安定化電源部130、
コンデンサ部131、スイッチ部132、交流電源13
3、及びレーザコントローラ26を有する。このレーザ
電源13では、まず、交流電源133より供給された交
流電流が安定化電源部130に供給され、レーザコント
ローラ26から指令された電圧値に従って直流に変えら
れ、コンデンサ部131に供給される。コンデンサ部1
31に上記電圧値で供給された電荷は、レーザコントロ
ーラ26からのトリガ信号TP2(後述する)に従うス
イッチ部132の開閉動作により、レーザヘッド11に
備えられた励起ランプ110に供給される。このパルス
状の電荷により上記励起ランプが発光し、これによりレ
ーザ媒体が励起されパルス状のレーザ光が射出される。
【0021】また、図1に示すレーザヘッド11にはビ
ームシャッター111が内臓されている。このビームシ
ャッター111は、開閉することによってレーザ発振器
10より放出されるパルス状のレーザ光をON/OFF
し、ワーク1へのレーザ光の照射を制御する。即ちワー
ク1を加工する場合には上記ビームシャッター111を
開き、加工しない場合には上記ビームシャッター111
を閉じる。このビームシャッター111の動作時間は1
00〜300msec程度である。また、ビームシャッ
ター111のON/OFFの制御は、レーザコントロー
ラ26から行うが、メインコントローラ23からレーザ
コントローラ26を介して行うことも可能である。
【0022】図2に示すように、加工ヘッド12内部に
は、レーザ光の波長に対し高い反射率特性を持つベンデ
ィングミラー120、集光レンズ121が備えられてお
り、これは従来のレーザ加工装置の構成と同様である。
本実施形態では上記構成に検出光としてのレーザ光を発
生する検出光源122、コリメータレンズ123、ハー
フミラー124、結像レンズ125、光検出器126
(第1の検出手段)から構成される検出光学系127が
追加されている。上記検出光源122としてはレーザダ
イオード(半導体レーザ)等のレーザ光源が用いられて
おり、この検出光学系127は基本的にはCDプレーヤ
のディスク信号を読みとる光ピックアップ部の光学系の
構成に類似している。勿論、検出光として使用されるレ
ーザ光は、レーザ加工を行うためのレーザ光とは異なる
ものであることはいうまでもない。検出光学系127か
らの信号は検出信号処理回路310に入力されるように
なっており、さらに検出信号処理回路310からの信号
はトリガユニット24に入力されるようになっている。
【0023】図1および図2に示すように、加工ヘッド
12の横には結像レンズ128および光検出器129
(第2の検出手段)が備えられており、レーザ光照射で
生じた光(即ちプルームや溶融物からの発光を含む光)
が光検出器129で検出される。上記結像レンズ128
および光検出器129の設置位置は、図3に示すよう
に、検出光200の反射範囲R1の外側で、かつプルー
ム及び溶融物からの発光の範囲R2内に存在するような
位置とする。
【0024】図4に示すように、検出信号処理回路31
0には、光検出器126からの検出信号Aが入力される
検出信号比較回路312、光検出器129からの検出信
号Bが入力される信号レベル調整回路311が設けられ
ている。光検出器129からの検出信号Bは、信号レベ
ル調整回路311において光検出器126からの検出信
号Aの信号レベルと同レベルになるように調整され検出
信号B*として検出信号比較回路312に入力される。
そして、検出信号比較回路312において、検出信号A
から検出信号B*が差し引かれ、プルームや溶融物発光
の外乱が除去された検出信号Cとして出力される。
【0025】また、図5に示すように、トリガユニット
24には、コンパレータ241、トリガ信号発生回路2
42、ディレイ回路243が備えられている。このトリ
ガユニット24においては、検出信号比較回路312か
らの検出信号Cがコンパレータ241においてあるしき
い値VTH(図7または図8参照)で二値化されて矩形波
信号TPが生成され、トリガ信号発生回路242におい
てこの矩形波信号TPの立ち下がりに同期したトリガ信
号TP0,が出力され、さらにトリガ信号TP0は、ディ
レイ回路243に入力され、ここでメインコントローラ
23から指令された遅延時間TDが与えられ、信号TP1
としてレーザコントローラ26に出力される。
【0026】また、図6に示すように、レーザコントロ
ーラ26には、入出力部260、中央演算部261、ト
リガ回路262が備えられている。トリガ回路262
は、トリガユニット24からのトリガ信号TP1の立ち
上がりに同期してメインコントローラ23から中央演算
部261に指示されたパルス幅のトリガ信号TP2を生
成し、このトリガ信号TP2がスイッチ部132に入力
される。また、コンデンサ部131に供給される電荷の
電圧値は、入出力部260より中央演算部261に入力
され、中央演算部261から安定化電源部130に指示
される。これ以後は、前述したような過程に従ってレー
ザ光が発振する。
【0027】図2に戻り、加工ヘッド12及び検出光学
系127の機能を説明する。まずレーザヘッド11から
発振したレーザ光100は、ベンディングミラー120
で方向が変えられ、集光レンズ121で集光されてワー
ク1上に照射される。また、検出光源122から射出さ
れた検出光200は、コリメータレンズ123で平行光
にされ、ハーフミラー124で反射され、ベンディング
ミラー120を通り、集光レンズ121によりワーク1
上に微小なスポットで結像する。但し、検出光学系12
7を調整することにより、上記スポットはレーザヘッド
11から発振するレーザ加工用のレーザ光100の集光
位置から距離δdだけ離れた位置に結像する。そして、
ワーク1表面で反射した検出光200は、集光レンズ1
21、ベンディングミラー120、ハーフミラー124
を通り、結像レンズ125により光検出器126に集め
られ、ワーク1表面の情報が電気信号として検出され
る。本実施形態においては、検出光源122としてレー
ザ光源を用いるため、そのレーザ光をコリメータレンズ
123及び結像レンズ125により極めて小さく絞るこ
とができ、ワーク1表面の情報(材料の有無)を検出す
る際に、信号の立ち上がり(応答)が速くなり、高い分
解能で検出することができる。
【0028】この時、集光レンズ121と結像レンズ1
25の組み合わせによりワーク1表面上の検出光200
のスポット像が光検出器126の位置で結像するように
しておく。また、図7に示すようにダムバー2よりも少
し外側の部分に検出光200のスポットが当たるよう、
レーザヘッド11からのレーザ加工用のレーザ光100
の集光位置との距離δd(図2参照)が決められる。こ
れにより、光検出器126はピンの有無、つまりピンの
存在する部分(以下、ウエブ部という)4とスリット部
3とを検出することができる。一方、レーザ加工に使用
されるレーザ光100はダムバーのほぼ中央に照射す
る。従って、後述するようにフォトセンサ126からの
検出信号を基にして、切断すべきダムバー2を切断する
ことができる。
【0029】以上の構成を有するレーザ加工装置の動作
を説明する。ICのリードフレームであるワーク1をX
Yテーブル21によって、例えばX軸の正方向に一定速
度で移動させると、微小スポットに絞られた検出光20
0はワーク1上を図7に示す軌跡5に沿って移動する。
これにより、光検出器126で検出される検出信号のう
ち、検出光源122からの検出光200に起因するもの
の変化はウエブ部4で高い出力となり、スリット部3で
低い出力となる。但し、X軸およびY軸を図7のように
定める。この時、ワーク1のウエブ部4とスリット部3
が等ピッチで並んでいれば、XYテーブルが一定速度で
移動する際の検出信号は一定周期の波形として検出さ
れ、ワーク1のウエブ部4とスリット部3が等ピッチで
並んでいない場合には、検出信号はピッチの変化に比例
した時間変化を持つ波形として検出される。
【0030】また、本実施形態では後述のようにダムバ
ー部2の中央部にレーザ光100が照射されてダムバー
が除去されるが、このようにレーザ光をワークに照射し
て加工を行う場合、加工位置からはプルームと酸化反応
による光に起因したプルームと呼ばれる発光を伴う。ま
た、レーザ光照射により溶融および燃焼しながら飛散す
る金属の溶融物からも発光を伴う。従って、光検出器1
26で検出される検出信号Aは、図8に示すように、ウ
エブ部4及びスリット部3からの検出光の反射光による
波形に、上記プルーム(図中Pで示す)及び溶融物発光
(図中Mで示す)に伴う波形(外乱)が重ね合わせられ
た波形となる。但し、図8では、ワーク1を一定速度で
動かした時のウエブ部4とスリット部3を時間変化とし
て模式的に付記した。
【0031】一方、光検出器129からの検出信号B
は、信号レベル調整回路311で検出信号Aの信号レベ
ルと同レベルになるように調整されて検出信号B*とな
り、検出信号比較回路312で上記検出信号B*が検出
信号Aから差し引かれ、プルーム(P)及び溶融物発光
(M)に伴う波形(外乱)が除去された検出信号Cが生
成される。
【0032】検出信号比較回路312からトリガユニッ
ト24のコンパレータ241に入力された検出信号C
は、図8中破線で示す所定のしきい値VTHをもとに二値
化されて矩形波信号TPとなり、トリガ信号発生回路2
42により矩形波信号TPの立ち下がりをもとにトリガ
信号TP0が出力される。トリガ信号TP0はディレイ回
路243に入力され、このトリガ信号TP0にメインコ
ントローラ23から指令された遅延時間TDが与えられ
トリガ信号TP1としてレーザコントーラ26に入力さ
れる。尚、光検出器126からの検出信号をトリガユニ
ット24に入力する前にアンプで増幅しておいてもよ
い。
【0033】次に、レーザコントローラ26ではトリガ
信号TP1がトリガ回路262に入力され、このトリガ
回路262からは、トリガ信号TP1の立ち上がりに同
期したトリガ信号TP2が出力される。このトリガ信号
TP2のパルス幅は、前述のようにメインコントローラ
23から中央演算部261を介して指示される。さらに
トリガ信号TP2はスイッチ部132に入力され、トリ
ガ信号TP2の立ち上がりに同期してスイッチ部132
がOFFになり、励起ランプ110にコンデンサ部13
1からの電荷が供給され、さらにトリガ信号TP2の立
ち下がりに同期してスイッチ部132がONになり、励
起ランプ110への電荷の供給は停止する。以上のよう
にしてトリガ信号TP2に同期したパルス状のレーザ光
が発振する。なお、図中のトリガ信号TP2及びレーザ
光は実際にはある幅を持ったパルス波形を有するが、他
の信号に比べ非常にそのパルス幅が短いために、図では
線状に示してある。
【0034】なお、上記ではワーク1表面で反射した検
出光200の反射光を光検出器126で検出することと
したが、ワーク1を透過した検出光200の透過光を光
検出器126で検出するようにしてもよい。
【0035】以上のような本実施形態においては、検出
光源122から射出され光検出器126で検出される検
出光200(被加工物であるワーク1表面の情報を含
む)とは別に、光検出器129によってレーザ光照射で
生じたプルームや溶融物からの発光を含む光を検出し、
それに対応する検出信号B(B*)を光検出器126か
らの検出信号Aから差し引いて検出信号Cを生成するの
で、検出信号Cを、加工位置からの検出光200の反射
光または通過光のみに基づく信号とすることができる。
そして、検出信号Cに基づいてレーザ光100を発振す
ることにより、レーザ加工に伴う光(プルームや溶融物
からの発光を含む光)による検出信号に基づいてレーザ
光が発振されることがなくなり、所定の加工位置以外の
誤った位置にレーザ光が不必要に照射されることがなく
なる。また、レーザ加工に伴って発生する発光(プルー
ムや溶融物からの発光を含む光)を無視するためにゲー
ト信号を用いないため、外乱光を削除するためにレーザ
光の周波数が制約を受けることがない。さらに、上記外
乱光に起因した信号を削除するためにバンドパスフィル
タを用いないため、外乱光の波長や強度によって検出光
による検出精度が影響を受けない。
【0036】また、被加工物の有無の情報を検出した位
置より一定の距離だけ離れた位置にレーザ光が照射され
るため、加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔
でない場合にも、被加工物の有無の情報に応じて切断す
べき所望の位置が確実かつ高速に加工することができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、第1の検出手段とは別
の検出手段(第2の検出手段)によってレーザ光照射で
生じた光を検出して対応する第2の検出信号を発生し、
その第2の検出信号を第1の検出信号から差し引いて第
3の検出信号を得るので、レーザ光発振用の基となる第
3の検出信号を、加工位置からの検出光の反射光または
通過光のみに基づく信号とすることができる。従って、
所定の加工位置以外の誤った位置にレーザ光が不必要に
照射されることがなく、外乱光を削除するためにレーザ
光の周波数が制約を受けることがなく、さらに、外乱光
の波長や強度によって検出光による検出精度が影響を受
けることがないようにすることができる。
【0038】また、被加工物の有無の情報を検出した位
置より一定の距離だけ離れた位置にレーザ光が照射され
るため、加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔
でない場合にも、被加工物の有無の情報に応じて切断す
べき所望の位置が確実かつ高速に加工することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるレーザ加工装置の構
成の概略図である。
【図2】図1の加工ヘッド及び検出光学系の構成の概略
図である。
【図3】検出光200の反射範囲とプルーム及び溶融物
からの発光の範囲の関係を示す図である。
【図4】図1の検出信号処理回路の構成を示す図であ
る。
【図5】図1のトリガユニットの構成を示す図である。
【図6】図1のレーザコントローラの構成を示す図であ
る。
【図7】リードフレームのダムバー部と光検出器126
からの検出信号との対応関係を示す図である。
【図8】光検出器からの検出信号の出力からレーザ光の
発振までのタイムチャートである。
【図9】第2の従来技術における光検出器からの検出信
号の周期と、レーザ加工に伴って発生する発光を無視す
るためのゲート信号のゲート幅との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ワーク 2 ダムバー 3 スリット部 4 ウエブ部 5 軌跡 10 レーザ発振器 11 レーザヘッド 12 加工ヘッド 13 レーザ電源 21 XYテーブル 22 Zテーブル 23 メインコントローラ 24 トリガユニット 25 コントロールユニット 26 レーザコントローラ 110 励起ランプ 120 ベンディングミラー 121 集光レンズ 122 検出光源 123 コリメータレンズ 124 ハーフミラー 125 結像レンズ 126 光検出器 127 検出光学系 128 結像レンズ 129 光検出器 130 安定化電源 131 コンデンサ部 132 スイッチ部 133 交流電源 241 コンパレータ 242 トリガ信号発生回路 243 ディレイ回路 261 中央演算部 262 トリガ回路 310 検出信号処理回路 311 信号レベル調整回路 312 検出信号比較回路 P プルームに伴う波形 M 溶融物発光に伴う波形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 西垣 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 美野本 泰 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス状のレーザ光を発振するレーザ発振
    器と、前記レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導する
    加工光学系と、前記被加工物を移動させその加工位置を
    決定する搬送手段とを備えるレーザ加工装置において、 前記加工位置における被加工物の有無を検出するための
    検出光を発生する検出光源と、前記加工位置からの前記
    検出光の反射光または透過光に対応する第1の検出信号
    を発生する第1の検出手段と、前記レーザ光照射によっ
    て生じた光を検出してその光に対応する第2の検出信号
    を発生する第2の検出手段と、前記第1の検出信号と前
    記第2の検出信号の差から第3の検出信号を得る加工光
    除去手段と、前記第3の検出信号に基づき前記被加工物
    の所定の加工位置にレーザ光が照射されるよう前記レー
    ザ光の発振を抑制する制御手段とを備えることを特徴と
    するレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】被加工物を移動させて加工位置を決定し、
    レーザ発振器よりパルス状のレーザ光を前記加工位置に
    照射して前記被加工物を加工するレーザ加工方法におい
    て、 前記加工位置における被加工物の有無を検出するための
    検出光を前記加工位置に照射し、前記加工位置からの前
    記検出光の反射光または通過光を取り出して第1の検出
    信号を発生させ、前記レーザ光照射によって生じた光を
    検出してその光に対応する第2の検出信号を発生させ、
    前記第1の検出信号から前記第2の検出信号を差し引く
    ことによって前記被加工物からの光のうちレーザ加工に
    伴う光の外乱を除くと共に前記加工位置からの前記検出
    光の反射光または通過光のみに基づく第3の検出信号を
    生成し、前記第3の検出信号に基づいたタイミングで前
    記被加工物の所定の加工位置にレーザ光を照射すること
    を特徴とするレーザ加工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012029347A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Nissan Motor Co Ltd 欠相診断装置及び欠相診断方法
KR20180099989A (ko) * 2017-02-28 2018-09-06 계명대학교 산학협력단 노이즈 저감을 위한 레이저 출력 펄스 연동 거리센서 및 이를 구비한 레이저 장치

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