JPH10249148A - 排ガス処理剤及びその製造方法 - Google Patents

排ガス処理剤及びその製造方法

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JPH10249148A
JPH10249148A JP9275721A JP27572197A JPH10249148A JP H10249148 A JPH10249148 A JP H10249148A JP 9275721 A JP9275721 A JP 9275721A JP 27572197 A JP27572197 A JP 27572197A JP H10249148 A JPH10249148 A JP H10249148A
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勇二郎 岩本
Keiji Kokubo
啓二 小久保
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RYOKO SEKKAI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の有害な酸化物等を高効率で除去す
る。粉体の製品になったときの流動性が良好であって、
また排ガス処理時のスラリー状態の粘性が低く、配管へ
の付着や閉塞を生じない。保管貯蔵時に異臭を生じずか
つ火気に対して厳重な管理を必要とせず、排ガス処理後
のセメント固化したときの強度が高く処分し易い。排ガ
ス処理後のバグフィルタの圧力損失が小さい。 【解決手段】 水酸化カルシウムを主要成分とし、この
水酸化カルシウムに対してヘキシットを0.1〜10重
量%含有し、比表面積が40m2/g以上であり、平均
粒径が7〜15μmの排ガス処理剤である。酸化カルシ
ウムと水とを混合する際に、ヘキシットを酸化カルシウ
ムに対して0.1〜10重量%の割合で混合して酸化カ
ルシウムを消化することにより排ガス処理剤を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水酸化カルシウムを
主要成分とする排ガス処理剤及びその製造方法に関す
る。更に詳しくは都市ゴミの焼却炉、火力発電所、電気
炉等から排出される燃焼排ガスの浄化に適する排ガス処
理剤及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水酸化カルシウム(消石灰)は、酸化カ
ルシウム(生石灰)及び水を一定量消化機に供給し、こ
れらを消化機内で混合撹拌して生石灰を消化(水和)す
ることにより製造される。消化機から排出された水酸化
カルシウムは熟成機に供給されて、ここで消化ムラをな
くし、付着水分を均一にした後、排出される。この間に
余分な水分が蒸発し、熟成機の出口で水酸化カルシウム
の水分量が殆どなくなるように消化機に供給される水量
は調節される。水酸化カルシウムの主要な用途の一つと
して、焼却炉等の燃焼排ガスの浄化がある。この排ガス
の浄化に用いられる水酸化カルシウムは排ガス中の塩化
水素や硫黄酸化物との反応性がよいものが望まれてい
る。
【0003】従来、このような用途に向けられた水酸化
カルシウムの製造方法や排ガス処理剤が提案されている
(例えば、特公平6−8194、特開平8−10804
0、特開平9−103640)。特公平6−8194号
公報に記載の発明は、酸化カルシウムと水30〜50容
量部及び低級アルコール、ケトン、エーテル、アルデヒ
ドのような有機溶剤50〜70容量部よりなる消和液体
とを一定の比率で45℃以下の温度で混合し、次いで反
応混合物を主反応容器に移して50〜70℃の温度で反
応させ、最終反応を第2の反応容器内で85〜110℃
の温度で行うことにより乾燥水酸化カルシウムを製造す
る方法である。また特開平8−108040号公報に記
載の発明は、比表面積が25m2/g以上、平均粒子径
が6μm以下、及び反応活性がシュウ酸活性度で30分
以下である水酸化カルシウムからなる排ガス処理剤であ
る。更に特開平9−103640号公報に記載の発明
は、エタノール、メタノール等の低級アルコールを水酸
化カルシウムの0.05〜1.0重量%含有する水酸化
カルシウムを活性分とする排ガス処理剤である。上記公
報に記載の水酸化カルシウム又は排ガス処理剤によれ
ば、いずれも排ガス中の有害な酸化物等を高効率で除去
することができる。ゴミ焼却炉等で発生した燃焼排ガス
を浄化した水酸化カルシウム又は排ガス処理剤は、処理
後に飛灰となり、バグフィルタなどで捕捉された後、セ
メントで固化されて、多くの場合埋立てて処分されてい
る。
【0004】特に、特公平6−8194号及び特開平9
−103640号に記載の発明では、低級アルコール等
の有機溶剤を含有させて酸化カルシウムの消化速度を遅
延させることにより、比表面積が高くより反応性の高い
水酸化カルシウムを製造し、排ガス処理効果を高めてい
る。特開平9−103640号に記載の発明は、低級ア
ルコールの含有量を特公平6−8194号に記載の発明
と異ならせることにより、水酸化カルシウムの給排時の
配管の目詰まりや閉塞を防ぎ、貯蔵時の凝集や固結を抑
制する特長がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平6−8
194号及び特開平9−103640号に記載の発明
は、低級アルコールを含有することに起因して、次の問
題点があった。水酸化カルシウムに含有する低級アル
コールが長時間、高温状態の放置によりアルデヒドに変
成して異臭を生じることがあった。排ガス処理した
後、セメントで固化したときの使用済み水酸化カルシウ
ムはその固化強度が比較的低いため、飛散し易く、処分
しにくかった。水と低級アルコールを混合して消化す
るため、蒸発による脱気の場合、高コストな低級アルコ
ール回収及び再利用装置を必要であった。低級アルコ
ールは揮発性が高く、保管時に火気の取扱いに十分配慮
しなければならなかった。
【0006】また特開平8−108040号及び特開平
9−103640号に記載の発明では、いずれも水酸化
カルシウムが平均粒子径6μm以下の極めて微細な粒子
であるため、反応性に優れる反面、乾式にて使用する場
合排ガスを処理した後でバグフィルタの濾布に目詰まり
してバグフィルタの圧力損失が増大する等の不都合があ
った。更に排ガス処理剤はスラリー状態にして、排ガス
中に噴霧して使用される場合もあるが、酸化カルシウム
と消化水又は消化アルコール水溶液で作られた排ガス処
理剤のスラリーはその粘性が比較的高く、処理装置の配
管を閉塞する欠点があった。
【0007】本発明の第1の目的は、排ガス中の有害な
酸化物等を高効率で除去する排ガス処理剤及びその製造
方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、粉
体の製品になったときの流動性が良好で、また排ガス処
理時のスラリー状態の粘性が低く、それぞれ配管への付
着や閉塞を生じない排ガス処理剤及びその製造方法を提
供することにある。本発明の第3の目的は、保管貯蔵時
に異臭を生じずかつ火気に対して厳重な管理を必要とせ
ず、排ガス処理後のセメント固化したときの強度が高く
処分し易い排ガス処理剤及びその製造方法を提供するこ
とにある。本発明の第4の目的は、排ガス処理後のバグ
フィルタの圧力損失が小さい排ガス処理剤及びその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
水酸化カルシウムを主要成分とし、この水酸化カルシウ
ムに対してヘキシットを0.1〜10重量%含有し、比
表面積が40m2/g以上であり、平均粒径が7〜15
μmである排ガス処理剤である。比表面積が40m2
g以上で高いため、反応性が高く、排ガス中の有害な酸
化物等を高効率で除去する。また平均粒径が7〜15μ
mであって、極めて微細な粒子でないため、排ガス処理
剤は凝集しにくく、かつ排ガス処理後にバグフィルタの
濾布を目詰まりさせない。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、無機系鉱物、活性炭類及び軽量気泡コンク
リート廃材からなる群より選ばれた1種又は2種以上の
粉末を水酸化カルシウムに対して1〜50重量%均一に
混合した排ガス処理剤である。平均粒径が7〜15μm
の無機系鉱物、活性炭類、軽量気泡コンクリート廃材か
らなる粉末を水酸化カルシウムに均一に混合することに
より、排ガス処理剤の流動性がより向上し、配管への付
着や閉塞をより一層防止する。
【0010】請求項3に係る発明は、酸化カルシウムと
水とを混合してこの酸化カルシウムを消化させることに
より水酸化カルシウムを製造する方法において、ヘキシ
ットを酸化カルシウムに対して0.1〜10重量%の割
合で酸化カルシウムと混合することを特徴とする排ガス
処理剤の製造方法である。ヘキシットを酸化カルシウム
と混合すると、生成した水酸化カルシウムは微粒子化し
て比表面積が大きくなり、反応性が高くなる。この理由
は、必ずしも明確ではないが、ヘキシットの添加により
生石灰の急激な水和が緩和され、生石灰粒子が水和の際
に粒子表面から徐々に水と反応し、生石灰粒子表面から
微細な消石灰粒子が剥落するように生成するためであろ
うと推察される。更にヘキシットは低級アルコールとは
異なり、酸化カルシウムに対して極めて少量で消化反応
を遅延させる効果がある。この理由は必ずしも明らかで
はないが、以下のように推察される。ヘキシットの添加
により微細な一次粒子を形成するとともに消化水溶液中
の濃度が希薄なため、二次粒子化等が促進され、空隙に
富んだ消石灰の凝集体になる。この凝集体は、粒径が大
きいにも関わらず比表面積も大きく反応性に富みスラリ
ーの粘性を低下させる。更に、微粒子の凝集体であるた
めに微細気孔率が高く、これによりセメント固化強度を
低下させない。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明であって、消化時の雰囲気を減圧する製造方法であ
る。消化時の雰囲気を減圧することにより水の沸点を下
げ、消化反応温度を低くできる。このように消化反応時
の水の沸点が低下し、消化反応温度の最高点が低くなる
ことにより、水酸化カルシウムの比表面積が大きくな
る。請求項5に係る発明は、請求項3又は4に係る発明
であって、消化のための水を2回に分けて酸化カルシウ
ムと混合し、1回目に混合する水にヘキシットを添加
し、2回目に添加する水にアルカリ水酸化物を添加する
製造方法である。2回目に添付する消化水にアルカリ水
酸化物を添加することにより、水酸化カルシウムの結晶
の微粒化が促進され、水酸化カルシウムの比表面積が増
大する。なお、この場合においても、1回目のみ又は1
回目、2回目の双方において雰囲気を減圧しても良い。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項3ないし5
のいずれかに係る発明であって、消化のための水量を酸
化カルシウムの消化当量の2〜5倍とし、生成した水分
を含む水酸化カルシウムを乾燥させる製造方法である。
このように水を過剰に混合することにより、消化時の温
度が低くなり、消化速度が遅くなる。これにより生成し
た水酸化カルシウムが高活性な状態で空気に接触しにく
くなり、空気中の二酸化炭素や水分の吸収が防止され、
比表面積の高い水酸化カルシウムが得られる。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項3ないし6
のいずれかに係る発明であって、ヘキシット水溶液に水
より沸点の高い有機溶剤をヘキシットに対して5〜40
重量%の割合で添加する製造方法である。水より沸点の
高い有機溶剤を更に含ませることにより、粒子間の付着
力を低減し帯電をも防ぐこととなり、その結果排ガス処
理剤の流動性がより向上し、配管への付着や閉塞をより
一層防止する。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項3ないし7
のいずれかに係る発明であて、消化して生成された水酸
化カルシウムに無機系鉱物、活性炭類及び軽量気泡コン
クリート廃材からなる群より選ばれた1種又は2種以上
の平均粒径が7〜15μmの粉末を添加混合する製造方
法である。平均粒径が7〜15μmの無機系鉱物、活性
炭類、軽量気泡コンクリート廃材からなる粉末を水酸化
カルシウムに均一に混合することにより、排ガス処理剤
の流動性がより向上し、配管への付着や閉塞をより一層
防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明で使用される原料の酸化カ
ルシウム(生石灰)は、活性度が高いほど良く、粒度は
微細な程、好ましい。5mm以下、特に150μm以下
であることが好ましい。活性度としては、後述の実施例
において定義される50g法による活性度が250(m
l/5分)以上であることが好ましい。
【0016】請求項1及び3に係る発明では、原料の酸
化カルシウムを水で消化する際、ヘキシットを添加す
る。ヘキシットは糖アルコールの一種であり、ヘキソー
スの還元で得られる六価アルコールの総称であり、CH
2OH(CHOH)4CH2OHの構造を有する。本発明で
使用されるヘキシットとしてはD−ソルビット、D−マ
ンニット、D−インジット、D−タリット、ズルシッ
ト、アリットが挙げられる。特に自然界に存在するD−
ソルビット、D−マンニット、D−インジット、ズルシ
ットが好ましい。ヘキシットは、生石灰と消化水との反
応速度を遅延させる効果がある。ヘキシットの添加によ
り、生石灰粒子が水和する際に粒子表面から徐々に水と
反応し、微細な水酸化カルシウム粒子が生成し、これに
より水酸化カルシウムの比表面積が増大するものと推察
される。ヘキシットは酸化カルシウムに対して0.1〜
10重量%の割合で水酸化カルシウムと混合される。好
ましくは0.3〜3重量%、最も好ましくは0.5〜2
重量%添加される。添加量が0.1重量%未満では反応
性の改善が不十分となり、10重量%を超えるとコスト
高となる。ヘキシットの混合の仕方は、水に可溶なヘキ
シットを消化水に加えてヘキシット水溶液にした後、こ
のヘキシット水溶液と生石灰とを混合撹拌するのが好ま
しい。これ以外に、生石灰、消化水及びヘキシットの三
者を別々に混合してもよい。この混合撹拌装置は、撹拌
機付の混合容器でもよいし、連続式のラインミキサーで
もよい。
【0017】請求項4に係る発明では、消化時の雰囲気
を減圧する。このときの雰囲気圧は0.6気圧以上が好
ましい。請求項5に係る発明では、2回目に添加する水
にアルカリ水酸化物を添加する。このアルカリ水酸化物
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウムが挙げられる。このアルカリ水酸化物は酸化カ
ルシウムに対して0.05〜3重量%添加するのが好ま
しい。請求項6に係る発明では、消化のための水量は酸
化カルシウムの消化当量の2〜5倍である。この水量は
好ましくは2.5〜5倍である。また生成した水酸化カ
ルシウム中の水分が3〜30重量%、好ましくは5〜2
0重量%となるように消化水量を決めることが好まし
い。消化水量が理論消化水量の2倍未満或いは生成した
水酸化カルシウムの水分が3重量%未満では比表面積が
小さくなり、反応性の改善が不十分となる。消化水量が
理論消化水量の5倍を超え、生成した水酸化カルシウム
の水分が30重量%を超えると、水酸化カルシウムがペ
ースト状ないしスラリー状となり、別個に脱水装置が必
要となる。なお、消化時の温度を下げるために理論量の
2〜5倍の水を添加する以外に、強制的に消化雰囲気温
度を下げても良い。消化時の温度は100℃以下、好ま
しくは80℃以下である。
【0018】請求項7に係る発明では、ヘキシット水溶
液に水より沸点の高い有機溶剤をヘキシットに対して5
〜100重量%の割合で添加する。この有機溶剤として
はエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン等が挙げられる。この添加量は好ましくは10〜80
重量%、更に好ましくは20〜60重量%である。5重
量%未満では添加する効果に乏しく、100重量%を超
えると極めて微細な水酸化カルシウム粉が多量に発生す
るため、平均粒径を大きく下げ目標である平均粒径7〜
15μmを製造しにくくなり、更にコスト高となる。請
求項2及び8に係る発明では、無機系鉱物、活性炭類及
び軽量気泡コンクリート廃材からなる群より選ばれた1
種又は2種以上の粉末を水酸化カルシウムに対して1〜
50重量%均一に混合する。無機系鉱物としてはゼオラ
イト、活性白土、パーライト、クレー等が挙げられ、活
性炭類としては活性炭、間伐材、建築廃材、籾殻等が挙
げられる。
【0019】消化反応で生成した水分を含む水酸化カル
シウム(消石灰)は、熟成機内に導入され、撹拌羽根に
よって撹拌され、熟成される。熟成された消石灰は、乾
燥機に導入され、撹拌羽根で撹拌され、乾燥される。そ
の後、分級機で所定の粒度以下に分級し、粗粉は粉砕機
で粉砕し、製品とする。なお、熟成機を省略し、消石灰
を消化機から直接に乾燥機へ供給することも可能であ
る。乾燥機としては、バドルドライヤー、ベルト乾燥
機、バンド乾燥機、ロータリー乾燥機、流動乾燥機、気
流乾燥機、電磁波乾燥機、赤外(遠赤外)乾燥機が挙げ
られる。好ましくは、できるだけ炭酸ガスとの接触を避
け、水酸化カルシウムが炭酸化して炭酸カルシウムにな
ることを避けるため、間接加熱式のものが使用される。
【0020】上記方法では、比表面積40m2/g以上
で、平均粒径15μm以下の水酸化カルシウムが得られ
る。本発明ではこの水酸化カルシウムを篩分して、この
うち平均粒径が7μm以上の水酸化カルシウムを排ガス
処理剤とする。極めて微細な粒径の水酸化カルシウムは
排ガス処理後のバグフィルタの濾布の目詰まりの原因と
なるからである。また平均粒径が7〜15μmの水酸化
カルシウムは、微粒子化しているため、白色度が90以
上となり、見栄えが良く、製品価値が高まる。また安息
角が50度以下と小さくなり、流動性に優れる。従って
この排ガス処理剤は配管やホッパー等への付着少なく、
ホッパーからの抜き出しが容易である。
【0021】
【実施例】次に本発明の具体的態様を示すために、本発
明の実施例を比較例とともに説明する。以下の実施例及
び比較例では、原料の酸化カルシウムとして粒径150
μm以下、活性度310(ml/5分)の生石灰粉末を
用いた。この活性度とは、3リットルのビーカーに水2
リットル(40℃)を入れ撹拌を行い、生石灰50g
(粒度10〜3mm)を投入すると同時に指示薬のフェ
ノールフタレインを2〜3滴滴下する。溶液が僅かに赤
色を持続するように4N−HClを継続して5分間滴下
する。このときの塩酸消費量を活性度と定義する。塩酸
消費量が多いほど活性度が高いことを示す。
【0022】<実施例1>D−ソルビット30gを20
℃の水9.6kgに溶解し、このソルビット水溶液を用
いて10kgの生石灰を消化した。従って、ソルビット
の添加量は、生石灰に対し0.3重量%である。また、
消化水量は理論量の3倍である。消化時の雰囲気圧力は
1気圧(大気圧)とし、雰囲気温度は10℃とした。1
時間熟成後の水分(乾燥前)は18.6%であった。こ
れを乾燥して水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス
処理剤を製造した。乾燥後の水分は0.2%であった。 <実施例2>D−ソルビット添加量を0.5重量%、消
化水量を理論値の2.5倍、1時間熟成後の水分(乾燥
前)を10.2%、乾燥後の水分を0.1%とした以外
は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分と
する排ガス処理剤を製造した。
【0023】<実施例3>D−ソルビット添加量を0.
5重量%とした以外は実施例1と同様にして水酸化カル
シウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例4>D−ソルビット添加量を0.5重量%、消
化水量を理論値の5倍、1時間熟成後の水分(乾燥前)
を48.7%、乾燥後の水分を0.5%とした以外は実
施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする
排ガス処理剤を製造した。 <実施例5>D−ソルビット添加量を0.5重量%、消
化水量を理論値の7倍、1時間熟成後の水分(乾燥前)
を104.3%、乾燥後の水分を8.6%とした以外は
実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とす
る排ガス処理剤を製造した。
【0024】<実施例6>D−ソルビット添加量を1.
0重量%、1時間熟成後の水分(乾燥前)を18.1%
とした以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを
主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例7>D−ソルビット添加量を2.0重量%、1
時間熟成後の水分(乾燥前)を18.8%とした以外は
実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とす
る排ガス処理剤を製造した。 <実施例8>D−ソルビット添加量を6.0重量%、1
時間熟成後の水分(乾燥前)を18.8%とした以外は
実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とす
る排ガス処理剤を製造した。
【0025】<実施例9>D−ソルビット添加量を1
0.0重量%、1時間熟成後の水分(乾燥前)を28.
9%、乾燥後の水分を0.3%とした以外は実施例1と
同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処
理剤を製造した。 <実施例10>D−ソルビット添加量を0.5重量%、
消化時の雰囲気圧力を0.6気圧、1時間熟成後の水分
(乾燥前)を15.9%とした以外は実施例1と同様に
して水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を
製造した。 <実施例11>D−ソルビット添加量を0.5重量%、
消化時の雰囲気圧力を0.8気圧、1時間熟成後の水分
(乾燥前)を17.1%とした以外は実施例1と同様に
して水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を
製造した。
【0026】<実施例12>消化水を2回に分けて添加
した。1回目に理論量の2倍を添加し、2回目に理論量
と同量を添加した。D−ソルビット添加量を0.5重量
%、1時間熟成後の水分(乾燥前)を18.1%とした
以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成
分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例13>消化水を2回に分けて添加した。1回目
に理論量と同量を添加し、2回目に理論量の2倍を添加
した。2回目の消化水にNaOH水溶液を加えた。Na
OH量は生石灰に対して0.1重量%であった。D−ソ
ルビット添加量を0.5重量%、1時間熟成後の水分
(乾燥前)を19.6%とした以外は実施例1と同様に
して水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を
製造した。
【0027】<実施例14>消化水を2回に分けて添加
した。1回目に理論量の2倍を添加し、2回目に理論量
と同量を添加した。2回目の消化水にNaOH水溶液を
加えた。NaOH量は生石灰に対して0.1重量%であ
った。D−ソルビット添加量を0.5重量%、1時間熟
成後の水分(乾燥前)を22.8%とした以外は実施例
1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガ
ス処理剤を製造した。 <実施例15>消化水を2回に分けて添加した。1回目
に理論量の2.5倍を添加し、2回目に理論量の0.5
倍を添加した。2回目の消化水にNaOH水溶液を加え
た。NaOH量は生石灰に対して0.1重量%であっ
た。D−ソルビット添加量を0.5重量%、1時間熟成
後の水分(乾燥前)を31.6%とした以外は実施例1
と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス
処理剤を製造した。
【0028】<実施例16>消化水を2回に分けて添加
した。1回目に理論量の2倍を添加し、2回目に理論量
と同量を添加した。2回目の消化水にNaOH水溶液を
加えた。NaOH量は生石灰に対して0.1重量%であ
った。D−ソルビット添加量を0.5重量%、消化時の
雰囲気圧力を0.6気圧、1時間熟成後の水分(乾燥
前)を21.8%とした以外は実施例1と同様にして水
酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造し
た。 <実施例17>消化水を2回に分けて添加した。1回目
に理論量の2倍を添加し、2回目に理論量と同量を添加
した。2回目の消化水にNaOH水溶液を加えた。Na
OH量は生石灰に対して0.1重量%であった。D−ソ
ルビット添加量を0.5重量%、消化時の雰囲気圧力を
0.8気圧、1時間熟成後の水分(乾燥前)を22.8
%、乾燥後の水分を0.3%とした以外は実施例1と同
様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理
剤を製造した。
【0029】<比較例1>消化水にヘキシットを全く添
加しなかった。消化水量を理論値の2倍、1時間熟成後
の水分(乾燥前)を0.1%、乾燥後の水分を0.1%
とした以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを
主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <比較例2>消化水にヘキシットを全く添加しなかっ
た。1時間熟成後の水分(乾燥前)を13.5%、乾燥
後の水分を0.1%とした以外は実施例1と同様にして
水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造
した。 <比較例3>消化水にヘキシットを全く添加しなかっ
た。消化水量を理論値の5倍、1時間熟成後の水分(乾
燥前)を30.7%、乾燥後の水分を0.3%とした以
外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分
とする排ガス処理剤を製造した。
【0030】<比較例4>消化水にヘキシットを全く添
加しなかった。消化水量を理論値の7倍、1時間熟成後
の水分(乾燥前)を85.3%、乾燥後の水分を5.6
%とした以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウム
を主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <比較例5>消化水にヘキシットを全く添加しなかっ
た。消化時の雰囲気圧力を0.6気圧、1時間熟成後の
水分(乾燥前)を12.7%、乾燥後の水分を0.1%
とした以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを
主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <比較例6>消化水にヘキシットを全く添加しなかっ
た。また消化水を2回に分けて添加した。1回目に理論
量の2倍を添加し、2回目に理論量と同量を添加した。
1時間熟成後の水分(乾燥前)を12.8%、乾燥後の
水分を0.1%とした以外は実施例1と同様にして水酸
化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造し
た。
【0031】<比較試験1>実施例1〜17及び比較例
1〜6で得られた排ガス処理剤について、白色度、安息
角、比表面積、CAA、平均粒径及び圧力損失を測定し
た。その結果を表1に示す。白色度は、東京電色製カラ
ーエースを用いて測定した。白色度は数値が大きいほど
白いことを意味する。安息角は、ホソカワミクロン製パ
ウダーテスターを用いて測定した。流動性の良い粉体で
は安息角は小さい値を示す。付着凝集性の強い微粉では
安息角は大きな値を示し、流動性は悪くなる傾向にあ
る。比表面積は、比表面測定装置(ユアサ アイオニク
ス社製)を用いて測定した。比表面積は数値が大きいほ
ど粒度が微細なことを意味する。またCAAはクエン酸
活性度の略称である。このCAAは、0.4Nクエン酸
溶液100ml(30℃)を撹拌しながら水酸化カルシ
ウム3.705gを投入し、フェノールフタレインを指
示薬として、液が微紅色から濃赤色に変色するまでの時
間(秒)を測定した値である。このCAA値の小さいも
のほど反応性が高い。更に圧力損失は、ポリエステル製
フェルトからなるバグフィルタ用の濾布を用いて、この
濾布に排ガス処理剤を含塵濃度10g/Nm3で2m3
分の風量になるようにブロワを調整して試験を行い、定
常状態となった時点でのバグフィルタ入口の圧力とその
出口の圧力との差より求めた。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかな通り、実施例1〜17で
得られた排ガス処理剤は、白色度が高く、安息角が小さ
く流動性に優れ、比表面積が大きく、しかも反応性が高
かった(CAAの値が低かった)。一方、消化水にヘキ
シットを添加していない比較例1〜6で得られた排ガス
処理剤では、いずれも白色度が低く、安息角が大きく、
比表面積が小さく、反応性も低かった(CAAの値が高
かった)。なお、消化水量が理論量の2倍であるとき、
比表面積はやや小さく、消化水量が6倍以上であると水
酸化カルシウムがペースト状ないしスラリー状となり、
別個に脱水装置が必要となるため、消化水量は2.5〜
5倍とするのが好ましいことが分った。また、消化水を
2回に分けて添加する場合、1回目の水量を2回目より
も多くした方がよいことが実施例13〜15より認めら
れた。
【0034】2回目の消化水にNaOHを添加すること
により、比表面積が増大し反応性も高くなることが実施
例12〜17の対比より分った。消化時の圧力を減圧す
ることにより比表面積及び反応性が高くなることが実施
例3、10、11と、実施例14、16、17との対比
より分った。なお、消化時の最高温度を測定したところ
次の通りであり、減圧により最高温度が低くなることが
分った。
【0035】 実施例3 (1気圧) 99℃ 実施例10(0.6気圧) 71℃ 実施例11(0.8気圧) 82℃ 消化水を2度に分け、2回目の消化水にNaOHを添加
し、かつこのときの雰囲気を減圧することにより、比表
面積及び反応性が一段と向上することが実施例12、及
び14、16、17の対比より分った。
【0036】更に、平均粒径に関しては、ヘキシットを
添加すると大きくなり過剰にヘキシットや水を加えた場
合のみ小さくなる。一方ヘキシットを添加しない比較例
1〜6で得られた排ガス処理剤の平均粒子径は小さくな
り消化水量を増加するほど特に小さくなることが分っ
た。同様に、圧力損失に関しては、ヘキシットを添加す
ると小さくなり過剰にヘキシットや水を加えた場合のみ
大きくなる。一方ヘキシットを添加しない比較例1〜6
で得られた排ガス処理剤の圧力損失は大きくなり消化水
量を増加するほど特に大きくなることが分った。
【0037】<実施例18>D−ソルビット添加量を
0.5重量%とした以外は実施例1と同様にして水酸化
カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例19>D−マンニット添加量を0.5重量%と
した以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主
要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例20>ズルシット添加量を0.5重量%とした
以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成
分とする排ガス処理剤を製造した。
【0038】<実施例21>D−ソルビット添加量を
1.0重量%とした以外は実施例1と同様にして水酸化
カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例22>D−マンニット添加量を1.0重量%と
した以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主
要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例23>ズルシット添加量を1.0重量%とした
以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成
分とする排ガス処理剤を製造した。
【0039】<実施例24>D−ソルビットを1.0重
量%とジエチレングリコールを0.1重量%添加した以
外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分
とする排ガス処理剤を製造した。 <実施例25>D−ソルビットを1.0重量%とジエチ
レングリコールを0.3重量%添加した以外は実施例1
と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス
処理剤を製造した。 <実施例26>D−ソルビットを1.0重量%とグリセ
リンを0.1重量%添加した以外は実施例1と同様にし
て水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製
造した。
【0040】<実施例27>D−ソルビットを1.0重
量%とグリセリンを0.3重量%添加した以外は実施例
1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガ
ス処理剤を製造した。 <実施例28>D−ソルビットを1.0重量%とゼオラ
イトを2重量%添加した以外は実施例1と同様にして水
酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造し
た。 <実施例29>D−ソルビットを1.0重量%とゼオラ
イトを4重量%添加した以外は実施例1と同様にして水
酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造し
た。
【0041】<実施例30>D−ソルビットを1.0重
量%と活性白土を2重量%添加した以外は実施例1と同
様にして水酸化カルシウムを主要成分とする排ガス処理
剤を製造した。 <実施例31>D−ソルビットを1.0重量%と活性白
土を4重量%添加した以外は実施例1と同様にして水酸
化カルシウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造し
た。
【0042】<比較例7>消化水にヘキシットを全く添
加しなかった以外は実施例1と同様にして水酸化カルシ
ウムを主要成分とする排ガス処理剤を製造した。 <比較例8>エタノールを30重量%添加した以外は実
施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする
排ガス処理剤を製造した。 <比較例9>エタノールを40重量%添加した以外は実
施例1と同様にして水酸化カルシウムを主要成分とする
排ガス処理剤を製造した。
【0043】<比較例10>エタノールを50重量%添
加した以外は実施例1と同様にして水酸化カルシウムを
主要成分とする排ガス処理剤を製造した。
【0044】<比較試験2>実施例18〜31及び比較
例7〜9で得られた排ガス処理剤について、平均粒径、
白色度、安息角、比表面積、スラリー粘性、セメント固
化強度及び圧力損失を測定した。その結果を表2に示
す。平均粒径、白色度、安息角、比表面積及び圧力損失
は前述した比較試験1と同様に測定した。スラリー粘性
は、得られた排ガス処理剤を水と混合して濃度30%の
スラリーを調製し、このスラリーの粘性をB型粘度計に
より測定した。値が小さいほど低い粘性を示す。セメン
ト固化強度は、得られた排ガス処理剤を用いて排ガス処
理し、得られた飛灰とセメントと水を14対1対11.
2の割合で混合し、この混合物を円筒型に流込んで固化
し、直径5cm、高さ10cmの円柱体のテストピース
を作製して20℃の室内で10日間養生し、これを東京
衝機製造所の圧縮機で圧縮試験することにより測定し
た。
【0045】
【表2】
【0046】表2から明らかな通り、実施例18〜31
で得られた排ガス処理剤は、白色度が高く、比表面積が
大きく、しかもスラリー粘性及び圧力損失が低かった。
一方、消化水にヘキシットを添加していない比較例7〜
9で得られた排ガス処理剤は、いずれも白色度が低く、
比表面積が小さく、スラリー粘性が高かった。比較例8
〜10のエタノールを添加した排ガス処理剤は、実施例
18〜31と比べて、安息角はほぼ同等であり、実施例
とともに流動性に優れていた。その反面、セメント固化
強度は実施例18〜31と比べて著しく劣っていた。
【0047】更に、実施例18〜31で得られた排ガス
処理剤は平均粒子径は大きく、比較例7〜10はいずれ
も小さかった。特にエタノールを添加した排ガス処理剤
は添加量が多いほど小さいことが分かった。
【0048】<平均粒径と圧力損失の比較>平均粒径と
圧力損失との関係を明確にするために、上記実施例1〜
31及び比較例1〜10の中から、平均粒径の異なるも
のを選び、それに対応する圧力損失を表3及び図1に示
す。
【0049】
【表3】
【0050】表3及び図1から明らかな通り、平均粒径
が7〜20μmの実施例10、28、30、31は、平
均粒径が6μm以下の比較例10、9、8、4、1と比
べて圧力損失が比較的小さいことが分った。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の排ガス処理
剤によれば、著しく比表面積が大きく反応性が高く、排
ガス中の有害な酸化物等を高効率で除去することがで
き、白色度が高いため製品の見栄えが良くその価値が高
まる。また粉体の製品になったときの流動性が良好であ
って、また排ガス処理時のスラリー状態の粘性が低いた
め、それぞれ配管への付着や閉塞を生じることがない。
また高温貯蔵でアルデヒドに変成する低級アルコールを
含んでいないため、保管貯蔵時に異臭を生じず、しかも
防爆設備を不要とし、火気に対して厳重な管理を必要と
せず、排ガス処理後のセメント固化したときの強度が高
く処分し易い利点がある。更に排ガス処理後のバグフィ
ルタの濾布の目詰りが生じにくく、その圧力損失を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例と比較例による平均粒径と圧力損失の関
係を示す図。
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化カルシウムを主要成分とし、前記
    水酸化カルシウムに対してヘキシットを0.1〜10重
    量%含有し、比表面積が40m2/g以上であり、平均
    粒径が7〜15μmである排ガス処理剤。
  2. 【請求項2】 無機系鉱物、活性炭類及び軽量気泡コン
    クリート廃材からなる群より選ばれた1種又は2種以上
    の粉末を水酸化カルシウムに対して1〜50重量%均一
    に混合した請求項1記載の排ガス処理剤。
  3. 【請求項3】 酸化カルシウムと水とを混合して前記酸
    化カルシウムを消化させることにより水酸化カルシウム
    を製造する方法において、ヘキシットを前記酸化カルシ
    ウムに対して0.1〜10重量%の割合で前記酸化カル
    シウムと混合することを特徴とする排ガス処理剤の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 消化時の雰囲気を減圧する請求項3記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 消化のための水を2回に分けて酸化カル
    シウムと混合し、1回目に混合する水にヘキシットを添
    加し、2回目に添加する水にアルカリ水酸化物を添加す
    る請求項3又は4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 消化のための水量を酸化カルシウムの消
    化当量の2〜5倍とし、生成した水分を含む水酸化カル
    シウムを乾燥させる請求項3ないし5いずれか記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 ヘキシット水溶液に水より沸点の高い有
    機溶剤をヘキシットに対して5〜100重量%の割合で
    添加する請求項3ないし6いずれか記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 消化して生成された水酸化カルシウムに
    無機系鉱物、活性炭類及び軽量気泡コンクリート廃材か
    らなる群より選ばれた1種又は2種以上の粉末を添加混
    合する請求項3ないし7いずれか記載の製造方法。
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