JPH10240173A - 避難誘導灯装置および避難誘導システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】点滅ユニットをランプ点灯回路と別にすること
によって消費電力を異にした多数のランプを簡単に点滅
させるようにする。 【解決手段】本発明は、避難誘導情報を表示する表示体
4aと;表示体を照明するランプ4bと;ランプを所定の周波
数で点灯させるランプ点灯回路4cと;外部入力信号をラ
ンプ点灯回路に出力することによってランプを断続的に
オフさせてランプを点滅させる点滅ユニット3と;を具備
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、避難誘導灯装置お
よび避難誘導システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、建物内には、火災などの非常時
に備えて、避難者を安全な場所へと避難するための非常
口が複数設けられている。

【０００３】これら非常口の近傍には、避難者に非常口
の存在を認識させるため、表示体、ランプおよびランプ
点灯回路等によりなる避難誘導灯装置が設置されてい
る。また、敷地面積が広いフロアを有する建物において
は、建物内の通路（廊下等）にいる避難者を非常口へと
誘導するために、誘導方向を矢指するように表示可能な
避難誘導灯装置が、建物内の通路（廊下等）の壁面や天
井等に設置されている場合もある。このように、避難誘
導灯装置等で構成される避難誘導システムを採用するこ
とにより、火災等の非常発生時に伴う最適な避難経路を
避難者に指示するようにしている。

【０００４】ところで、従来の避難誘導システムとして
は、一般に、建物内の所定の位置（例えば天井）に複数
個分散して取り付けられている火災検知器と、それらの
火災検知器と接続されている火災報知器（以下、自火報
受信機という。）と、自火報受信機からの火災信号を受
信して発火点に応じた点灯パターンを選択制御する制御
装置とでシステムが構成されている。

【０００５】このような避難誘導システムにおいては、
例えば火災検知器によって火災を検知すれば、自火報受
信機により火災信号が送信される。その後、制御装置は
火災信号を受信し、避難誘導灯に対して制御信号から一
斉または建物の各階区分の動作信号を送信する場合があ
る。このときには避難誘導灯の誘目性は向上するが、最
適な避難情報を提供できない場合がある。

【０００６】また、制御信号が火点とは逆方向に避難者
を誘導させる点灯パターンを選択するとともに選択した
パターン制御信号を送信する場合がある。このときには
避難誘導灯装置は火災発火点とは逆方向に矢指するよう
に点灯し、また、火災発火点に近い誘導灯については消
すことにより、避難者に対して非常口への避難誘導灯経
路を認識させる。

【０００７】また、避難誘導灯装置においては、通常の
商用電源を用いて避難誘導灯の点灯制御を行うようにし
ているが、火災などの影響により商用電源からの電源の
供給が遮断され、停電する場合も考えられる。そこで、
避難誘導灯装置では、非常時に使用される非常用電源を
設けることにより、商用電源が停電した場合でも動作で
きるようになっている。また、他の従来技術としては、
特開平４一１７５９９７号公報のものが開示されてい
る。このものは、誘導方向の表示を点灯あるいは点滅さ
せるように点灯制御される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】この種の避難誘導灯装
置においては、表示体には、左右の誘導方向を示す矢印
または非常口を示すマーク等が描かれ、消費電力の異な
る個々のランプがこの表示体を照明している。このラン
プは、一般的には消費電力の異なるものが使用され、そ
のランプに適合するランプ点灯回路が使用されている。
このような表示体をランプを点滅させる等して目立たせ
る場合には、ランプ点灯回路にランプの点滅動作をさせ
る点滅ユニットが一般的には既に組み込まれている。

【０００９】しかしながら、この点滅ユニットは、ラン
プ消費電力毎に仕様が異なるものであり、例えば、避難
誘導灯装置一台に３種類の消費電力の異なるランプが使
用されている場合には、３種類の点滅ユニットが必要と
なる。したがって、各点滅ユニットをランプ点灯回路に
配線する際、どのランプ点灯回路と接続するか慎重に作
業しなければならないので、作業効率が低下する恐れが
ある。また、各仕様の点滅ユニットを製造しなければな
らないので、その分製造コストがアップする。

【００１０】そこで、本発明では、点滅ユニットをラン
プ点灯回路と別にすることによって消費電力を異にした
多数のランプを簡単に点滅させることのできる避難誘導
灯装置および避難誘導システムを提供することを目的と
する。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、避難
誘導情報を表示する表示体と;表示体を照明するランプ
と;ランプを所定の周波数で点灯させるランプ点灯回路
と;外部入力信号をランプ点灯回路に出力することによ
ってランプを断続的にオフさせてランプを点滅させる点
滅ユニットと;を具備している。

【００１２】請求項２の発明は、避難誘導情報を表示す
る表示体と;表示体を照明するランプと;ランプを所定の
周波数で点灯させる発振回路および発振回路に電気的に
接続され、ランプを動作させる動作信号を出力する制御
回路を有するランプ点灯回路と;ランプ点灯回路に商用
電源または非常用電源から電力を供給する電力供給手段
と;外部入力信号を制御回路に出力することによって直
接上記動作信号を断続的にオフさせてランプを点滅させ
る点滅ユニットと;を具備している。

【００１３】請求項３の発明は、請求項１または２記載
の避難誘導灯装置と;火災発生を検知して発報する火災
検知器と;火災検知器からの発報に応じて火災信号を生
成して出力する自火報受信機と;自火報受信機からの火
災信号を受信するとともにこの火災信号に基づいて発火
点とは遠ざかるように誘導方向を表示させる表示体の点
灯パターンを決定し、点灯パターン制御信号として出力
する制御装置と;を具備している。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面を参
照して説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す避
難誘導システムの構成図である。

【００１５】本実施の形態において、例えば建物内の所
定の位置（例えば天井）には、火災検知器Ｓが複数個分
散して取り付けられている。これらの火災検知器Ｓは、
例えば火災発生に伴う煙を検知する煙感知器等で構成さ
れ、火災発生時には発火点に一番近い火災検知器Ｓによ
って火災発生を示す信号が送信される。

【００１６】また、これらの火災検知器Ｓには、火災検
知器Ｓからの信号を受信する自火報受信機1が接続され
ている。自火報受信機1は、火災検知器Ｓからの信号が
供給されると火災信号を生成し、火災信号を制御装置2
へと送信して、発火点に応じて避難誘導のための点灯パ
ターンを選択制御する。即ち、火災信号を受信すること
により火災発生場所に応じたランプの点灯パターンを決
定し、点灯パターン制御信号として点滅ユニット3へ供
給する。なお、この場合の点灯パターン制御信号として
は、アドレスおよび点灯制御するための制御信号等が示
されている。

【００１７】図2は同じく避難誘導灯装置の構成図であ
る。避難誘導灯装置4は、避難誘導情報を表示する表示
体4aと、表示体4aを照明するランプ4bと、ランプ4bを所
定の点灯周波数で点灯させる発振回路および発振回路に
電気的に接続され、ランプを動作させる動作信号を出力
する制御回路を有するランプ点灯回路4cと、ランプ点灯
回路に商用電源または非常用電源から電力を供給する電
力供給手段4dと、外部入力信号を制御回路に出力するこ
とによって直接上記動作信号を所定周波数でオフさせて
ランプを点滅させる点滅ユニット3とで構成されてい
る。

【００１８】図3は同じく表示体の一例を示す模式図で
ある。避難誘導灯装置の形態として、例えば、(a)は建
物内の廊下通路の壁灯に設置される直付形であり、左右
の誘導方向をそれぞれ矢指するための表示体とこれらの
中央近傍に配設されたマークの表示体で構成されたもの
である。また、(b)は室内通路等の天井に吊り下げるよ
うに設置される吊下形であり、左右の誘導方向を矢指す
るために表示する表示体にマークを付加して構成されて
いる。また、(c)は室内通路等の天井に吊り下げるよう
に設置される吊下形であり、非常口のマークで構成され
ている。そして、これらの表示体4aを照明するランプ4b
は、点滅ユニットによって点滅させられ避難者に誘導方
向を効果的に認識させる。なお、ランプ4bは、例えば蛍
光ランプが使用されている。

【００１９】また、ランプ点灯回路4cは、ランプ4bを所
定の周波数、例えば約50KHzで点灯させる発振回路4c1、
発振回路4c1に電気的に接続され、ランプ4bを動作させ
る動作信号を出力する制御回路4c2等で構成されてい
る。

【００２０】点滅ユニット3は、外部入力信号を制御回
路4cに出力することによって直接上記動作信号を断続的
にオフさせてランプ4bを点滅させる。すなわち、制御回
路4c2は、ランプ4bを点灯させる動作信号である例えば5
Vの電圧を発振回路4c1に印加しているが、外部入力信号
をこの制御回路4c1に入力することで上記電圧を発振回
路4c1が動作しない電圧以下例えば0Vに強制的にするこ
とによってランプ4bを消灯させている。したがって、こ
の外部入力信号を制御回路4c2に対して所定周波数で断
続的入力することにより、ランプ4bを点滅させることが
できるものである。

【００２１】図4は同じく避難誘導灯装置の点灯パター
ン図であり、制御装置２の点灯パターンと点滅ユニット
3の外部入力信号の組み合わせによって、図2の表示体4a
のA,B,およびCブロックの点灯パターンは、7通りに行え
る。

【００２２】さらに、避難誘導灯装置4にはランプ点灯
回路4cに商用電源または非常用電源から電力を供給する
電力供給手段4dが電気的に接続されている。

【００２３】電力供給手段4dは、商用電源を供給する
が、火災等により停電した場合には、商用電源が供給さ
れている停電検知部4d1によって停電を検知する。この
場合、停電検知部4d1は停電を感知すると、停電である
ことを示す信号を生成して、停電切替部4d2へ供給す
る。

【００２４】また、商用電源はスイッチング回路4d3に
も供給されている。スイッチング回路4d3は、通常時に
使用する電源回路4d4と、停電時等の非常用電源として
使用するのに内蔵された電池4d5を充電する充電回路4d6
との両方に常時、電源を供給する。これにより、充電回
路4d6により電池4d5は常に充電され、停電の際は電池4d
5より各回路に電源を供給する。また、充電回路4d6に
は、充電中であることを表示するためのＬＥＤが取り付
けられており、ＬＥＤを見ることによって非常用電源の
充電状態を認識することが可能となる。

【００２５】停電切替部4d2は、停電検知部4d1からの信
号に基づいて各点灯回路に供給する電源を切換える。即
ち、通常時には、電源回路4d4からの電源がそれぞれの
ランプ点灯回路4cに供給され、停電した場合には、電池
4d5からの電源がら同様に供給可能となる。

【００２６】図５は同じく避難誘導灯装置の動作を説明
する説明図である。この動作説明については、廊下通路
用の誘導灯装置について説明する。

【００２７】予め階段室近傍および居室には避難口用の
誘導灯装置が、廊下等の壁または天井には廊下通路用お
よび室内通路用の誘導灯装置が取り付けられている。ま
た、建物内の所定位置には６つの火災検知器S1ないしS6
が取り付けられているものとし、図示はしないが制御装
置は建物内に設置されているものとする。

【００２８】まず、平常時には、火災等が発生していな
いことから、それぞれの火災検知器Ｓからは火災発生が
検出されず、制御装置2は通常（平常）モードの点灯パ
ターンを選択し、建物内に設置された複数の避難誘導灯
装置4に対して点灯パターン制御信号に基づく点灯制御
を行う。このとき、点滅ユニット3は複数の避難誘導灯
装置4に制御信号を送信する。してがって、平常時にお
いて、避難者に対して効果的に非常口の方向を認識させ
ることができる。

【００２９】次に、火災が発生した場合には、例えば居
室の火災検知器Ｓ５より、火災発生が発報される。そう
すると、火災検知器Ｓ５からの信号は自火報受信機1に
よって受信され、火災信号として制御装置2へと送信さ
れる。そして、制御装置2は火災検知器Ｓ５からの火災
信号を受信して、発火点が火災検知器Ｓ５に設置された
居室であることを認識するとともに、避難者の最適な誘
導方向となるように点灯パターンを決定し、点灯パター
ンに基づく点灯パターン制御信号を建物内に設置された
複数の避難誘導灯装置4に対して送信する。このとき、
点滅ユニット3から外部入力信号を出力することによっ
て点灯されるランプ4bを点滅させることによって表示体
4aを目だ立たせることをしている。

【００３０】すなわち、点滅ユニット3は、外部入力信
号を制御回路に出力することによって直接上記動作信号
を所定周波数でオフさせてランプ4bを点滅させる。すな
わち、制御回路は、ランプを点灯させる動作信号である
例えば5Vの電圧を発振回路に印加しているが、外部入力
信号をこの制御回路に入力することで上記電圧を発振回
路が動作しない電圧以下例えば0Vに強制的にすることに
よってランプを消灯させている。したがって、この外部
入力信号を制御回路に対して所定周波数で断続的入力す
ることにより、ランプを点滅させる。

【００３１】なお、点灯パターン制御信号は、点灯パタ
ーンを示す制御信号であるとともに、発火点近傍に設置
された火災検知器Ｓ５のアドレスを示す情報も含まれて
いる。

【００３２】この場合、入力制御信号に基づく点灯パタ
ーンは、火災発生時に伴うモードであることから、避難
者を発火点とは逆方向に表示体を点灯させるモードとな
る。

【００３３】そして、AおよびBブロックのランプは点
滅、また、Cブロックのランプは消灯される。この結
果、廊下通路の壁等に設置された避難誘導灯装置は、図
5(b)に示すように、発火点の居室とは逆方向となる非常
口へと誘導するための誘導方向を点滅により矢指するこ
とができる。

【００３４】また、居室内の非常口側に設置されたラン
プが点滅することにより、非常口の在を認識させること
によって、この場合に最適な避難経路を認識させること
ができる。

【００３５】なお、停電等の異常が発生した場合には、
停電切替部4d2によって、非常用の電池4dからの電源に
切換えられ、電源は各点灯回路AないしCに供給される。
これにより、停電等の異常が発生した場合でも、誘導方
向の表示を継続させることができる。これにより、異常
が発生した場合でも、避難誘導灯装置4の表示まで全て
消えることはなく、確実に避難者を誘導させることがで
きる。

【００３６】ところで、建物の敷地面積が広い場合に
は、火災の進行状況に応じて誘導方向を切換えることが
必要な場合もある。この場合には、制御装置2によっ
て、いずれかの火災検知器Sによる発報から、火災の進
行状況に応じて最適な避経路となるように点灯パターン
が決定される。その結果、避難誘導灯装置4は入力した
制御信号に基づく点灯パターンに切換えて、最適な誘導
方向を点滅表示する。したがって、このような場合で
も、入力制御信号を変えることにより、火災の進行状況
に応じた最適な誘導方向の表示を行うこともできる。

【００３７】

【発明の効果】請求項１および2の発明では、点滅ユニ
ットから外部入力信号をランプ点灯回路に出力すること
によってランプを断続的にオフさせてランプを点滅させ
ているので、消費電力を異にした多数のランプをそれぞ
れ簡単に点滅させることができる。

【００３８】請求項3の発明では、請求項1および2の発
明の効果に加えて、安価な避難誘導システムを構築する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施の形態を示す避難誘導シ
ステムの構成図。

【図２】図2は同じく避難誘導灯装置の構成図。

【図３】図3は同じく表示体の一例を示す模式図。

【図４】図４は同じく避難誘導灯装置の点灯パターン
図。

【図５】図５は同じく避難誘導灯装置の動作を説明する
説明図。

【符号の説明】 1…自火報受信機 2…制御装置 3…点滅ユニット 4…避難誘導灯装置 4a…表示体 4b…ランプ 4d…電力供給手段 4c…ランプ点灯回路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】避難誘導情報を表示する表示体と;表示体
   を照明するランプと;ランプを所定の周波数で点灯させ
   るランプ点灯回路と;外部入力信号をランプ点灯回路に
   出力することによってランプを断続的にオフさせてラン
   プを点滅させる点滅ユニットと;を具備していることを
   特徴とする避難誘導灯装置。
2. 【請求項２】避難誘導情報を表示する表示体と;表示体
   を照明するランプと;ランプを所定の周波数で点灯させ
   る発振回路および発振回路に電気的に接続され、ランプ
   を動作させる動作信号を出力する制御回路を有するラン
   プ点灯回路と;ランプ点灯回路に商用電源または非常用
   電源から電力を供給する電力供給手段と;外部入力信号
   を制御回路に出力することによって直接上記動作信号を
   断続的にオフさせてランプを点滅させる点滅ユニット
   と;を具備していることを特徴とする避難誘導灯装置。
3. 【請求項３】請求項１または２記載の避難誘導灯装置
   と;火災発生を検知して発報する火災検知器と;火災検知
   器からの発報に応じて火災信号を生成して出力する自火
   報受信機と;自火報受信機からの火災信号を受信すると
   ともにこの火災信号に基づいて発火点とは遠ざかるよう
   に誘導方向を表示させる表示体の点灯パターンを決定
   し、点灯パターン制御信号として出力する制御装置と;
   を具備していることを特徴とする避難誘導システム。