JPH10238162A - 相対移動自動復帰装置 - Google Patents

相対移動自動復帰装置

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JPH10238162A
JPH10238162A JP5145497A JP5145497A JPH10238162A JP H10238162 A JPH10238162 A JP H10238162A JP 5145497 A JP5145497 A JP 5145497A JP 5145497 A JP5145497 A JP 5145497A JP H10238162 A JPH10238162 A JP H10238162A
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Masao Harada
政雄 原田
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HARADA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平方向に速やかに変位して地震の揺れが建
物に伝わるのを確実に防ぐことができる免震装置を構成
できる相対移動自動復帰装置を提供する。 【解決手段】 この装置は、上台1と、下台3と、中間
台2とを備え、上台1と中間台2との間にころ5が配置
され、中間台2と下台3との間に第2転動体6が配置さ
れている。上台1の下面10および中間台2の上面21
にX方向軌道面11〜14と23〜26が形成されてい
る。X方向軌道面11は、安定点15とこの安定点15
からころ5が走行する両方向に向かって徐々に立ち上が
っている面16とを含む。また、中間台2の下面27お
よび下台3の上面37にY方向軌道面31〜34が形成
されている。このY方向軌道面は、X方向軌道面と交差
する方向に延びており、安定点とこの安定点からころ6
が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている立
ち上がり面とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、地震の
揺れが構造物等の免震対象に伝わるのを防ぐ免震装置と
して用いるのに好適であって、上台と下台との間の相対
的な横方向の移動を許容すると同時に、上記横動を自動
的に減衰させて上記上台と下台を初期安定位置に復帰さ
せることができる相対移動自動復帰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】免震装置としては、従来、図14に示す
ような積層ゴムアイソレータと呼ばれるものがある。こ
の積層ゴムアイソレータは、薄いゴムシート201と中
間鋼板202と交互に積層されており、この積層体の周
囲が被覆ゴム206で被覆されており、上下にフランジ
203,205を有するものである。この積層ゴムアイ
ソレータは、たとえば、上記フランジ205が地盤に固
定され、フランジ203が建物に固定される。この積層
ゴムアイソレータは、鉛直方向の大きい剛性と水平方向
の小さい剛性とを有している。
【0003】この積層ゴムアイソレータは、地震がない
ときには、鉛直方向の大きな剛性で地盤に対して建物を
支持し、地震時には、水平方向に速やかに変位して揺れ
が建物に伝わるのを防ぐ。
【0004】しかし、上記積層ゴムアイソレータは、大
規模の建築物,構築物には適するが、中,小規模の建築
物,構築物に対しては水平剛性が十分に小さくなく地震
の揺れが建物に伝わるのを十分に防ぐことができないと
いう問題がある。
【0005】また、上記相対移動自動復帰装置のもう1
つの応用例として半導体のラッピング装置等に使用でき
る揺動可能な機械加工装置がある。従来、半導体のラッ
ピング装置を構成する機械加工装置としては、図15に
示すものがある。この機械加工装置は、下台301と上
台302の間に複数の玉303を備えている。そして、
上台302の下面302Aは略球面になっており、上記
下台301の上面301Aは略球面になっている。これ
により、上記上台302は、上記球面の中心305を中
心として任意の横方向に揺動でき、また回転できる。上
記上台302の上面302Bに半導体ウェハを搭載し
て、上記ウェハとラッピング工具を相対回転させなが
ら、ウェハ表面を研磨する。
【0006】しかし、このラッピング装置は、上台30
2の下面302Aや下台301の上面301Aを球面仕
上げする必要があるから、製造コストが高いという問題
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】そこで、この発明の目的は、中,小規模の
建築物,構築物に適用しても、水平方向に速やかに変位
して、地震の揺れが建物に伝わるのを確実に防ぐことが
できる免震装置を構成することができる相対移動自動復
帰装置を提供することにある。
【0009】また、この発明の今1つの目的は、製造コ
ストが安いラッピング装置としての揺動可能な機械加工
装置を構成できる相対移動自動復帰装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の相対移動自動復帰装置は、上台
と、下台と、中間台とを備え、上記上台と中間台との間
に第1転動体が配置され、上記中間台と下台との間に第
2転動体が配置されていて、上記上台の下面または上記
中間台の上面の少なくとも一方に形成されており、安定
点とこの安定点から上記第1転動体が走行する両方向に
向かって徐々に立ち上がっている第1軌道面と、上記中
間台の下面または上記下台の上面の少なくとも一方に形
成されており、上記第1軌道面と交差する方向に延びて
おり、安定点とこの安定点から上記第2転動体が走行す
る両方向に向かって徐々に立ち上がっている第2軌道面
とを備えていることを特徴としている。
【0011】この請求項1の発明によれば、たとえば、
免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定され、上
記上台は構築物に固定される。そして、地震がないとき
には、上記第1転動体は上記第1軌道面の安定点に静止
しており、上記第2転動体は上記第2軌道面の安定点に
静止している。この状態で、上記構築物の重量は、上
台、第1転動体、中間台、第2転動体、下台の順に鉛直下方
に伝わり、鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0012】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第2転動体が上記第2軌道面に沿って走行
し、第1転動体が第1軌道面に沿って走行し、これによ
り、上記地盤の水平方向の揺れが上記構築物に伝わらな
くなる。
【0013】この請求項1の発明によれば、上記第1転
動体の第1軌道面に対する走行および第2転動体の第2
軌道面に対する走行でもって、下台に対して上台が、水
平方向の任意の方向に相対移動できる。したがって、地
盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して構築物に揺れを
伝えない。
【0014】また、軌道面上の転動体の走行で下台と上
台とを相対的にスライドさせるから、アイソレータとし
ての水平剛性を十分に柔らかくすることができ、絶対免
震に近づけることができる。したがって、中,小規模の
建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが建物に伝わ
るのを十分に防ぐことができる。
【0015】また、上記地震が止んだ後は、上記第1転
動体は第1軌道面の安定点の両側の部分を往復しながら
上記安定点に戻るから、上記上台は上記下台に対する静
止時の位置に復帰し、構築物を地盤に対する静止時の位
置に復帰させることができる。
【0016】また、この発明の相対移動自動復帰装置で
半導体のラッピング装置としての揺動可能な機械加工装
置を構成すれば、各軌道面が1次元的にカーブしていれ
ばよいことから従来のような軌道面の球面仕上げ加工が
不要になり、製造コストが安くなる。
【0017】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記第1軌道面と第
2軌道面とは互いに直交する方向に延びていることを特
徴としている。
【0018】この請求項2の発明によれば、上記第1軌
道面と第2軌道面とが直交していない場合に比べて、水
平方向の全方向に亘って上台と下台との相対スライドを
円滑にすることができる。
【0019】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記第1軌道面と第
2軌道面は上記転動体の走行方向に湾曲した曲面である
ことを特徴としている。
【0020】この請求項3の発明によれば、上記曲面の
曲率設定でもって、水平剛性を所望値に設定することが
できる。
【0021】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記安定点の一方の
側の軌道面の部分が上記安定点よりも他方の側に片寄っ
た曲率中心を有する曲率半径の曲面であり、上記安定点
の他方の側の軌道面の部分が上記安定点よりも一方の側
に片寄った曲率中心を有する曲率半径の曲面であり、か
つ、上記一方の軌道面の部分と他方の軌道面の部分とは
上記安定点の近傍で上記転動体の回転半径よりも大きな
曲率半径の曲面でつなげられていることを特徴としてい
る。
【0022】この請求項4の発明によれば、上記安定点
の鉛直線上に曲率中心を有する曲率半径の曲面で軌道面
を構成する場合に比べて、軌道面の傾斜を急にすること
ができるから、転動体を安定点に速く戻すことができ
る。また、一方の軌道面の部分と他方の軌道面の部分と
は上記安定点の近傍で上記転動体の回転半径よりも大き
な曲率半径の曲面でつなげられているから、転動体は上
記安定点をスムーズに通過できる。
【0023】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記安定点の一方の
側の軌道面の部分が上記安定点から所定の角度で直線状
に立ち上がっている平面であり、上記安定点の他方の側
の軌道面の部分が上記安定点から所定の角度で直線状に
立ち上がっている平面であり、上記一方の軌道面の部分
と他方の軌道面の部分とは上記安定点の近傍で上記転動
体の回転半径よりも大きな曲率半径の曲面でつなげられ
ていることを特徴としている。
【0024】この請求項5の発明によれば、上記軌道面
の部分の角度の設定だけで復元力を所望の値に設定する
ことができる。また、上記安定点の両側の軌道面の部分
が上記曲面でつなげられているから、上記転動体は上記
安定点を滑らかに通過できる。
【0025】また、請求項6の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記第1軌道面もし
くは第2軌道面の少なくとも一方は、水平方向に複数配
列されていて互いに平行になっていることを特徴として
いる。
【0026】この請求項6の発明によれば、軌道面が単
列の場合に比べて、少ない軌道面スペースで、鉛直方向
の支持安定性を向上できる上に、上台,下台の相対スラ
イドを安定かつ円滑にできる。また、軌道面1つ当たり
の幅を小さくして転動体の小型化を図れる。
【0027】また、請求項7の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記第1もしくは第
2軌道面は深溝であり、上記第1もしくは第2転動体が
深溝の側壁に案内されていることを特徴としている。
【0028】この請求項7の発明によれば、上記深溝の
第1もしくは第2軌道面の側壁に沿って転動体を軌道か
ら外れないように案内できる。
【0029】また、請求項8の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記上台と下台とは
同一形状の部品からなり、上記中間台は非軌道側背面同
士が結合された2つの上記部品で構成されていることを
特徴としている。
【0030】この請求項8の発明によれば、上台,下台,
中間台のそれぞれを1種類の部品だけから構成すること
ができるから、コストダウンを図ることができる。
【0031】また、請求項9の発明は、請求項1に記載
の相対移動自動復帰装置において、上記転動体を保持す
る保持器を備えることを特徴としている。
【0032】この請求項9の発明によれば、上記保持器
でもって上記転動体を保持して走行を安定化できる。
【0033】また、請求項10の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記軌道面は、レ
ール軌道の上面で構成されており、上記転動体は上記レ
ール軌道の両側面を挟む鍔部を有することを特徴として
いる。
【0034】この請求項10の発明によれば、上記レー
ル軌道の高さを高くすることで上下寸法を設定すること
ができる。また、上記転動体の鍔部でもって転動体がレ
ール軌道からはずれることを防止できる。
【0035】また、請求項11の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記転動体は、2
つの円錐を底面で結合させたソロバン玉形状であり、上
記軌道面は、断面略V字型の溝からなることを特徴とし
ている。
【0036】この請求項11の発明によれば、転動体が
軌道面からはずれにくくなり、かつ、上下寸法の縮小を
図れる。
【0037】また、請求項12の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記軌道面は上記
上台の下面または上記中間台の上面の一方に形成されて
おり、上記上台の下面または上記中間台の上面の他方に
ラックが形成されており、上記第1転動体は上記ラック
に噛合する歯車を有していることを特徴としている。
【0038】この請求項12の発明によれば、上記歯車
と上記ラックとの噛合によって、上記第1転動体は上記
上台または中間台に対してスリップすることがなくなる
から、上台と中間台との静止時の相対位置のズレを防止
できる。
【0039】また、請求項13の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記第1または第
2軌道面のすくなくとも一方は、軌道端で垂直方向に延
在しているストッパー面を有していることを特徴として
いる。
【0040】この請求項13の発明によれば、転動体が
軌道端まで走行したときに上記ストッパー面に当接して
止まるから、転動体が軌道端を乗り越えて軌道から逸脱
することを防止できる。
【0041】また、請求項14の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記第1転動体
は、上記上台または中間台の一方に軸支されており、上
記上台または中間台の他方に走行可能かつ上下動が規制
されるように結合されており、上記第2転動体は、上記
中間台または下台の一方に軸支されており、上記中間台
または下台の他方に走行可能かつ上下動が規制されるよ
うに結合されていることを特徴としている。
【0042】この請求項14の発明によれば、上記上台
と中間台とは上記第1転動体を介して上下動が規制さ
れ、上記中間台と下台とは上記第2転動体を介して上下
動が規制される。したがって、たとえば、本発明を高層
建物の免振装置に適用した場合に、風圧によって発生す
る引張力が上台に加わったときに、上台、下台、中間
台、第1,第2転動体が分解してしまうことを防止でき
る。
【0043】また、請求項15の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記上台に固定さ
れており、上記第1転動体を上記上台に対して空回りさ
せるように軸支する第1軸支手段または、上記中間台に
固定されており、上記第2転動体を上記中間台に対して
空回りさせるように軸支する第2軸支手段のうちの少な
くとも一方を備えていることを特徴としている。
【0044】この請求項15の発明によれば、上記第1
軸支手段を備える場合には、上記第1転動体が上台と中
間台の両方に接触して走行する場合に比べて、中間台の
横移動量に対する中間台と上台との相対移動量を2分の
1に減少させることができる。また、上記第2軸支手段
を備える場合には、上記第2転動体が中間台と下台との
両方に接触して走行する場合に比べて、下台の横移動量
に対する下台と中間台との相対移動量を2分の1に減少
させることができる。したがって、免震能力の向上を図
れる。
【0045】また、請求項16の発明は、上台と、下台
と、中間台とを備え、上記上台は、軌道の略中央の安定
点とこの安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち
下がっているかもしくは立ち上がっていて、水平方向に
窪んだ第1,第2軌道溝を水平方向の両側面に有し、上
記下台は、上記第1,第2軌道溝と交差する方向に延び
ており、軌道の略中央の安定点とこの安定点から軌道の
両方向に向かって徐々に立ち上がっていて、水平方向に
窪んだ第3,第4軌道溝を水平方向の両側面に有し、上
記中間台は、水平方向の両側面に、軌道の略中央の安定
点とこの安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち
上がっていて、上記第1,第2軌道溝に水平方向に対向
する第5,第6軌道溝と、軌道の略中央の安定点とこの
安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち下がって
いるかもしくは立ち上がっていて、上記第3,第4軌道
溝に水平方向に対向する第7,第8軌道溝とを有し、上
記第1,第3,第6,第8軌道溝は、鉛直方向に対して斜
め方向を向いている第1支持面と、鉛直方向に関して上
記斜め方向と逆の斜め方向を向いている第2支持面とで
構成され、上記第2,第4,第5,第7軌道溝は、上記第
1支持面に斜め方向に対向する第3支持面と、上記第2
支持面に逆斜め方向に対向する第4支持面とで構成さ
れ、上記第1軌道溝と第5軌道溝との間に第1転動体が
配置され、上記第2軌道溝と第6軌道溝との間に第2転
動体が配置され、上記第3軌道溝と第7軌道溝との間に
第3転動体が配置され、上記第4軌道溝と第8軌道溝と
の間に第4転動体が配置されていることを特徴としてい
る。
【0046】この請求項16の発明によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定さ
れ、上記上台は構築物に固定される。そして、地震がな
いときには、上記第1転動体は、上記上台の第1軌道溝
の安定点と上記中間台の第5軌道溝の安定点とに両横か
ら挟まれて、上記安定点に静止している。同様に、上記
第2転動体は、上記上台の第2軌道溝の安定点と上記中
間台の第6軌道溝の安定点とに両横から挟まれて、上記
安定点に静止している。また、上記第3転動体は、上記
中間台の第7軌道溝の安定点と下台の第3軌道溝の安定
点とに両横から挟まれて、上記安定点に静止している。
また、上記第4転動体は、上記中間台の第8軌道溝の安
定点と下台の第4軌道溝の安定点とに両横から挟まれ
て、上記安定点に静止している。
【0047】この状態で、上記構築物の重量は、上台の
第1,第2軌道溝の第1,第4支持面、第1,第2転動
体、中間台の第5,第6軌道溝の第3,第2支持面、の順
に上台から中間台に伝わり、中間台の第7,第8軌道溝
の第4,第1支持面、下台の第3,第4軌道溝の第2,第
3支持面、の順に中間台から下台に伝わり、鉛直方向の
大荷重を支持できる。
【0048】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第3転動体が上記第7軌道溝と第3軌道溝
に沿って略水平方向に走行し、上記第4転動体が上記第
8軌道溝と第4軌道溝に沿って略水平方向に走行し、上
記第1転動体が上記第1軌道溝と第5軌道溝に沿って略
水平方向に走行し、上記第2転動体が上記第6軌道溝と
第2軌道溝に沿って略水平方向に走行する。これによ
り、上記地盤の水平方向の揺れが上記構築物に伝わらな
くなる。
【0049】この請求項16の発明によれば、上記第1
転動体の第1,第5軌道溝に対する走行および第2転動
体の第2,第6軌道溝に対する走行と、上記第3転動体
の第3,第7軌道溝に対する走行および上記第4転動体
の第4,第8軌道溝に対する走行とで、下台に対して上
台が、水平方向の任意の方向に相対移動できる。したが
って、地盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して構築物
に揺れを伝えない。
【0050】また、各軌道溝における各転動体の走行で
下台と上台とを相対的にスライドさせるから、アイソレ
ータとしての水平剛性を十分に柔らかくすることがで
き、絶対免震に近づけることができる。したがって、
中,小規模の建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが
建物に伝わるのを十分に防ぐことができる。
【0051】また、上記地震が止んだ後は、上記各転動
体は上記各軌道溝の安定点の両側の部分を往復しながら
上記安定点に戻るから、上記上台は上記下台に対する静
止時の位置に復帰し、構築物を地盤に対する静止時の位
置に復帰させることができる。
【0052】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台に引張力が働いた場合には、この引
張力は、上記上台の第1,第2軌道溝の第2,第3支持
面、第1,第2転動体、中間台の第5,第6軌道溝の第
4,第1支持面、の順に上台から中間台に伝わり、中間
台の第7,第8軌道溝の第3,第2支持面、第3,第4転
動体、下台の第3,第4軌道溝の第1,第4支持面、の順
に中間台から下台に伝わる。このようにして、上記上台
からの引張力を中間台を経由して上記下台に伝えること
ができ、上記引っ張りに対する抵抗力を有することがで
きる。
【0053】また、請求項17の発明は、上台と、下台
と、中間台とを備え、上記中間台は、上スライド部と下
スライド部を有し、上記上台は、上記上スライド部に上
方から対向する上対向部と上記上スライド部に下方から
対向する下対向部とを有し、上記下台は、上記下スライ
ド部に下方から対向する下対向部と上記下スライド部に
上方から対向する上対向部とを有し、上記中間台の上ス
ライド部と上記上台の上対向部との間に第1転動体が配
置され、上記中間台の上スライド部と上記上台の下対向
部との間に第2転動体が配置され、上記中間台の下スラ
イド部と上記下台の上対向部との間に第3転動体が配置
され、上記中間台の下スライド部と上記下台の下対向部
との間に第4転動体が配置されていて、上記上台の上対
向部の下面または上記中間台の上スライド部の上面の少
なくとも一方に形成されており、安定点とこの安定点か
ら上記第1転動体が走行する両方向に向かって徐々に立
ち上がっている第1軌道面と、上記上台の下対向部の上
面または上記中間台の上スライド部の下面の少なくとも
一方に形成されており、安定点とこの安定点から上記第
2転動体が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっ
ている第2軌道面と、上記下台の上対向部の下面または
上記中間台の下スライド部の上面の少なくとも一方に形
成されており、安定点とこの安定点から上記第3転動体
が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている第
3軌道面と、上記下台の下対向部の上面または上記中間
代の下スライド部の下面の少なくとも一方に形成されて
おり、安定点とこの安定点から上記第4転動体が走行す
る両方向に向かって徐々に立ち上がっている第4軌道面
とを備え、上記第1,第2軌道面は上記第3,第4軌道面
と交差する方向に延びていることを特徴としている。
【0054】この請求項17の発明によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定さ
れ、上記上台は構築物に固定される。そして、地震がな
いときには、上記第1,第2,第3,第4転動体は上記第
1,第2,第3,第4軌道面の安定点に静止している。こ
の状態で、上記構築物の重量は、上台、中間台の上スラ
イド部、中間台の下スライド部、下台の順に鉛直下方に
伝わり、鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0055】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第3,第4転動体が第3,第4軌道面に沿
って走行し、第1,第2転動体が第1,第2軌道面に沿
って走行する。これにより、上記地盤の水平方向の揺れ
が上記構築物に伝わらなくなる。
【0056】また、この発明によれば、上記第1,第2
転動体の第1,第2軌道面に対する走行および第3,第4
転動体の第3,第4軌道面に対する走行でもって、下台
に対して上台が、水平方向の任意の方向に相対移動でき
る。したがって、地盤の水平方向の揺れを略完全に吸収
して構築物に揺れを伝えない。
【0057】また、軌道面上の転動体の走行で下台と上
台とを相対的にスライドさせるから、アイソレータとし
ての水平剛性を十分に柔らかくすることができ、絶対免
震に近づけることができる。したがって、中,小規模の
建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが建物に伝わ
るのを十分に防ぐことができる。
【0058】また、上記地震が止んだ後は、上記第1,
第2,第3,第4転動体は第1,第2,第3,第4軌道面の
安定点の両側の部分を往復しながら上記安定点に戻るか
ら、上記上台は上記下台に対する静止時の位置に復帰
し、構築物を地盤に対する静止時の位置に復帰させるこ
とができる。
【0059】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台に引張力が働いた場合には、この引
張力は、上記上台の下対向部から中間台の上スライド部
に伝わり、この上スライド部から下スライド部に伝わ
り、この下スライド部から下台に伝わる。このようにし
て、上記上台からの引張力を中間台を経由して上記下台
に伝えることができ、上記引っ張りに対する抵抗力を有
することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0061】〔第1の実施の形態〕図1に、この発明の
相対移動自動復帰装置の第1の実施形態としての免震装
置を示す。図1(A)に示すように、この免震装置は、上
台1と中間台2と下台3を備える。また、図1(B),
(C)に示すように、上記上台1と中間台2との間に第1
転動体としての円柱形の4つのころ5が配置されてい
る。また、図1(C),(D)に示すように、上記中間台2
と下台3との間に第2転動体としての円柱形の4つのこ
ろ6が配置されている。
【0062】そして、図1(B)に示すように、上記上台
1は、平坦な上面7に4つの取り付け用のネジ穴8が形
成されている。この上台1の下面10には、第1軌道面
としての平行な4つのX方向軌道面11,12,13,1
4が形成されている。上記軌道面11と12は軌道端1
1aと軌道端12aとが境を接している。そして、この
軌道面11と12は下面10の一辺に沿って真っすぐに
並べられている。なお、下面10の一辺の長さが長い場
合には、軌道端11aと軌道端12aとを離し、一辺の
両端に配置すればよい。また、軌道面13と14は軌道
端13aと軌道端14aとが境を接している。そして、
この軌道面13と14は下面10の上記一辺に対向する
一辺に沿って真っすぐに並べられている。なお、上記4
つのX方向軌道面11〜14は同じ形状である。
【0063】このX方向軌道面11は、中央の安定点1
5とこの安定点15から第1転動体としてのころ5が走
行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている面1
6,16を有している。この面16は、図7(A)に示す
ように、上記中央の安定点15の鉛直上方に中心を持つ
所定の曲率半径でもって湾曲している。なお、上台1の
下面10を示す平面図を図2に示し、図2のA‐A断面
を図3に示す。
【0064】一方、図1(C)に示すように、上記中間台
2は、上面21に第1軌道面としての4つのX方向軌道
面23,24,25,26が形成されている。上記軌道面
23,24,25,26は、それぞれ上記軌道面11,1
2,13,14に対向させられるようになっている。上記
軌道面23と11との間に1つのころ5が配置され、軌
道面24と12との間に1つのころ5が配置され、軌道
面25と13との間に1つのころ5が配置され、軌道面
26と14との間に1つのころ5が配置される。このX
方向軌道面23,24,25,26は同じ形状である。ま
た、軌道面23は上台1の軌道面13と同じ形状であ
る。
【0065】また、上記中間台2の下面27には、上記
X方向軌道面23〜26と直交する方向に第2軌道面と
しての4つのY方向軌道面31,32,33,34が形成
されている。この軌道面31と32とは下面27の1辺
に沿って真っすぐに並べられている。また、軌道面33
と34とは上記1辺に対向する1辺に沿って真っすぐに
並べられている。また、上記軌道面31の軌道端31a
と軌道面32の軌道端32aとが境を接しており、上記
軌道面33の軌道端33aと軌道面34の軌道端34a
とが境を接している。このY方向軌道面31〜34は同
じ形状であり、このY方向軌道面31の湾曲形状は上記
上面21のX方向軌道面23と同じ形状である。
【0066】また、図1(D)に示すように、上記下台3
は、上面37に第2軌道面としての4つのY方向軌道面
38,39,40,41が形成されている。上記軌道面3
8,39,40,41は、それぞれ上記中間台2の下面2
7のY方向軌道面31,32,33,34に対向させられ
るようになっている。上記軌道面38と32との間に1
つのころ6が配置され、軌道面39と32との間に1つ
のころ6が配置され、軌道面40と33との間に1つの
ころ6が配置され、軌道面41と34との間に1つのこ
ろ6が配置される。このY方向軌道面38,39,40,
41は同じ形状である。また、軌道面38は中間台2の
下面27の軌道面32と同じ形状である。
【0067】このように、この実施の形態の免震装置
は、合計で8つのX方向軌道面と8つのY方向軌道面と
8つのころを有している。
【0068】上記構成の免震装置は、たとえば、上記下
台3は地盤に固定され、上記上台1は取り付けネジ穴8
を利用して構築物に固定される。そして、構築物の規模
によって、上記構成の免震装置を複数台だけ設置する
が、小型建物などの場合には、比較的大型の上記構造の
免震装置を1つだけ用いてもよい。
【0069】地震がないときには、第1転動体としての
4つのころ5は、それぞれ、第1軌道面をなすX方向軌
道面11,12,13,14の安定点とX方向軌道面23,
24,25,26の安定点との間の4つの静止点で静止し
ている。また、第2転動体としての4つのころ6は、そ
れぞれ、第2軌道面をなすY方向軌道面31,32,3
3,34の安定点とY方向軌道面38,39,40,41の
安定点との間の4つの静止点で静止している。この状態
で、上記構築物の重量は、上台1、ころ5、中間台2、こ
ろ6、下台3の順に鉛直下方に伝わり、鉛直方向の大荷
重を支持できる。
【0070】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台3が水平方向に移動す
る。すると、上記4つのころ6が上記Y方向軌道面3
8,39,40,41の立ち上がり面およびY方向軌道面
31,32,33,34の立ち上がり面に沿って走行し、
4つのころ5がX方向軌道面23,24,25,26の立
ち上がり面およびX方向軌道面11,12,13,14の
立ち上がり面に沿って走行する。これにより、上記地盤
の水平方向の揺れが上記構築物に伝わらなくなる。つま
り、上記ころ6のY方向軌道面に対する走行およびころ
5のX方向軌道面に対する走行でもって、下台3に対し
て上台1が、水平方向の任意の方向に相対移動できる。
したがって、地盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して
構築物に揺れを伝えない。
【0071】また、X,Y方向の軌道面23〜26,38
〜41上のころ5,6の走行で下台3と上台1とを相対
的に滑らかにスライドさせるから、アイソレータとして
の水平剛性を十分に柔らかくすることができ、絶対免震
に近づけることができる。したがって、大規模の建築物
のみならず中,小規模の建築物,構築物に適用しても、地
震の揺れが建物に伝わるのを確実に防ぐことができる。
【0072】また、上記地震が止んだ後は、上記4つの
ころ5はX方向軌道面11〜14,23〜26の安定点
の両側の立ち上がり面を往復しながら上記安定点に戻
る。同時に、上記4つのころ6はY方向軌道面31〜3
4,38〜41の安定点の両側の立ち上がり面を往復し
ながら上記安定点に戻る。したがって、上記上台1は上
記下台3に対する静止時の位置に復帰し、構築物を地盤
に対する静止時の位置に確実に復帰させることができ
る。
【0073】また、この免震装置は、X方向軌道面11
〜14,23〜26とY方向軌道面31〜34,38〜4
1とは互いに直交する方向に延びている。したがって、
上記X方向軌道面11〜14,23〜26とY方向軌道
面31〜34,38〜41とが直交していない場合に比
べて、水平方向の全方向に亘って上台1と下台3との相
対スライドを円滑にすることができる。
【0074】また、この免震装置は、上記X方向軌道面
11〜14,23〜26およびY方向軌道面31〜34,
38〜41は上記ころ5およびころ6の走行方向に湾曲
した曲面である。したがって、上記曲面の曲率設定でも
って、水平剛性を所望値に設定できる。
【0075】また、この免震装置は、上記X方向軌道面
11,12とX方向軌道面13,14とが水平方向に所定
の寸法だけ離れて2列に形成されていて、かつ、Y方向
軌道面31,32とY方向軌道面33,34とが水平方向
に所定の寸法だけ離れて2列に形成されている。したが
って、X方向軌道面およびY方向軌道面が単列の場合に
比べて、少ない軌道面スペースで鉛直方向の支持安定性
を向上できる上に、上台1,下台3の相対スライドを安
定かつ円滑にできる。また、軌道面1つ当たりの幅寸法
を小さくしてころ5,6の小型化を図れる。
【0076】また、この免震装置は、X方向軌道面11
〜14,23〜26が深溝であり、4つのころ5が上記
深溝の側壁に案内されている。また、Y方向軌道面31
〜34,38〜41が深溝であり、4つのころ6が上記
深溝の側壁に案内されている。したがって、転動体とし
てのころ5およびころ6を上記深溝の側壁に沿って軌道
面から外れないように案内できる。
【0077】尚、上記実施の形態では、図7(A)に示す
ように、立ち上がり面16,16を安定点15の鉛直上
方に中心を持つ一定の曲率半径Rで湾曲させたが、図7
(B)に示すように、上記安定点15の一方の側の立ち上
がり面56を上記安定点15よりも他方の側に片寄った
曲率中心を有する曲率半径ARの曲面にし、上記安定点
の他方の側の立ち上がり面56を上記安定点15よりも
一方の側に片寄った曲率中心を有する曲率半径BRの曲
面にし、かつ、上記一方の立ち上がり面56と他方の立
ち上がり面56とを上記安定点15の近傍でころ5の回
転半径rよりも大きな曲率半径CRの曲面57でつなげ
てもよい。この場合には、上記安定点15の鉛直線上に
曲率中心を有する曲率半径の曲面で立ち上がり面を構成
する場合に比べて、立ち上がり面56の傾斜を急にする
ことができるから、ころ5を安定点に速く戻すことがで
きる。また、一方の立ち上がり面56と他方の立ち上が
り面56とは上記安定点15の近傍で上記ころ5の回転
半径rよりも大きな曲率半径CRの曲面57でつなげら
れているから、ころ5は上記安定点15をスムーズに通
過できる。
【0078】また、図7(A)に示す湾曲形状の立ち上が
り面16,16に替えて、図8に示す立ち上がり面66,
66としてもよい。この立ち上がり面66,66は、安
定点15の一方の側の立ち上がり面66が上記安定点1
5から所定の角度αで直線状に立ち上がっている平面で
あり、上記安定点15の他方の側の立ち上がり面66が
上記安定点15から所定の角度αで直線状に立ち上がっ
ている平面である。そして、上記一方の立ち上がり面6
6と他方の立ち上がり面66とは上記安定点15の近傍
で上記ころ5の回転半径rよりも大きな曲率半径ERの
曲面67でつなげられている。この場合には、上記立ち
上がり面66の角度αの設定だけで復元力を所望の値に
設定することができる。また、上記安定点15の両側の
立ち上がり面66,66が上記曲面67でつなげられて
いるから、ころ5は安定点15を滑らかに通過できる。
【0079】また、上記実施の形態では、上記上台1と
下台3とは同一形状の部品からなる。そこでさらに、上
記中間台2を、非軌道側背面同士が結合された2つの上
記部品で構成すれば、上台1,下台3,中間台2のそれぞ
れを1種類の部品だけから構成することができるから、
コストダウンを図ることができる。
【0080】また、上記実施の形態において、上記ころ
5,6を保持する保持器を備える場合には、この保持器
でもって上記ころ5,6を保持して走行を安定化でき
る。
【0081】さらに、上記実施の形態では、図1(C),
(D)に示すように転動体としてのころ5および6を円柱
形としたが、転動体として図4(A)に示すような中央が
くびれた鼓形状のころ75としてもよい。この場合、軌
道面は図4(A)に示すように、峰形状の立ち上がり面7
6,77とする。また、転動体を図4(B)に示すような
たる型ころ85としてもよい。この場合、軌道面86,
87の横断面形状は図4(B)に示すように弧状とする。
さらには、図4(C)に示すように、上記軌道面を、レー
ル軌道90,91の上面90A,91Aで軌道面92,9
4を構成し、転動体として上記レール軌道90,91の
両側面90B,90C,91B,91Cを挟む鍔部93,9
5を有する鍔付ころ96を用いてもよい。この場合に
は、上記レール軌道90,91の高さを高くすることで
上下寸法を設定することができる。また、上記鍔付ころ
96の鍔部93,95でもってころ96がレール軌道9
0,91からはずれることを防止できる。また、図4
(D)に示すように、転動体として円柱の角を丸く面取り
したころ101を採用してもよい。
【0082】さらにまた、図5(A)に示すように、2つ
の円錐を底面で結合させたソロバン玉形状の転動体11
1を用いてもよい。そして、幅方向の中央に矩形の切れ
込み114が形成された断面略V字型の溝112,11
3で軌道面を構成する。この場合、転動体111が軌道
面からはずれにくくなり、かつ、上下寸法の縮小を図れ
る。また、図5(B)に示すように、球形転動体121を
用い、横断面が半円状の溝122,123を軌道面とし
てもよい。
【0083】さらにまた、図6に示すように、転動体と
して、2つの円柱部131,132とこの2つの円柱部
131,132を連結する連結棒133とが構成する転
動体135を用いてもよい。この場合、転動面を、円柱
部131と132が走行する2列の転動面136,13
7とし、この2列の転動面136と137の間に凸部1
38を形成する。この凸部138は上記円柱部131と
132の端面131aと132aに対して所定の小さな
隙間を隔てて対向しており、転動体135が横ズレして
転動面136,137から逸脱することを防ぐ。
【0084】また、上記実施の形態では、上台1の下面
10と中間台2の上面21の両方に、立ち上がり面を有
するX方向軌道面を形成したが、どちらか一方だけに立
ち上がり面を有するX方向軌道面を形成し他方は立ち上
がり面を持たない平坦な軌道面としてもよい。同様に、
Y方向軌道面についても、立ち上がり面を有するY方向
軌道面を、中間台2の下面27もしくは下台の上面37
の一方だけに形成し、他方には立ち上がり面を持たない
平坦なY方向軌道面を形成してもよい。
【0085】また、図9(C)に示すように、転動体とし
て、ローラ部151とこのローラ部151の両端に連結
された歯車152,153を有する転動体154を用い
てもよい。この場合、例えば、図9(A)に示すように、
上台155の下面155aに2条のラック156,15
7を設け、この2条のラック156,157に上記転動
体154の歯車152と153を噛合させる。そして、
図9(B)に示すように、中間台158の上面158aに
は湾曲形状の軌道面160を形成する。この軌道面16
0は、上記転動体154のローラ部151が走行できる
幅を有しており、上台155の凸部159とローラ部1
51からの建物重量を支える。転動端に転動止め用の壁
面161,162が形成されている。この止め用の壁面
161,162は、過大振幅時に転動体154に当接
し、転動体154が軌道面160から逸脱するのを防ぐ
ものである。また、図9(B)および(C)に示したよう
に、ローラ部151の外径と歯車152,153のピッ
チ円とは同径に設定する。この場合には、上記歯車15
2,153と上記ラック156,157との噛合によっ
て、上記転動体154は上記上台155に対してスリッ
プすることがなくなるから、上台155と中間台158
との静止時の相対位置のズレを防止できる。尚、図9
(C)に示す転動体154に替えて図9(D)に示す転動体
165を用いてもよい。この転動体165は、中央の歯
車171の両側にローラ部172と173が連結されて
いる。この場合、上台155の下面155aに固定する
ラックは1条でよいが、中間台158の上面158aに
形成する湾曲形状の軌道面は上記2つのローラ部172
と173が走行できるように2列必要である。
【0086】また、上記実施の形態の免震装置は、減衰
器としての弱いダンパーを補助的に用いれば、免震性能
を損なわずに減衰力を設定できる。
【0087】また、上記実施の形態は、列車等の交通機
関の洗面室やトイレの免振にも応用できる。この場合、
上台1は上記免振対象としての室の床に固定され、下台
3は列車のフレームに固定される。これにより、フレー
ムに軸支された車輪から上記室に振動が伝わらないよう
にできる。また、上台1は、列車の停止時には自動的に
ゆるやかに安定点に復帰する。
【0088】また、上記実施の形態では、本発明の相対
移動自動復帰装置を免震装置に応用した場合について説
明したが、本発明は免震装置に限らず、半導体のラッピ
ング装置等を構成する揺動可能な機械加工台にも適用で
きる。たとえば、上記実施の形態と同じ構成でもって半
導体のラッピング装置を構成することができる。この場
合には、従来のような軌道面の球面仕上げ加工が不要に
なり、製造コストを低減できる。
【0089】また、図13(A)〜(C)に示すように、転
動体として、2つの円柱ころ部501と502とが中芯
部503でつなげられていて、ころ部501,502の
両側に軸突起505,506が形成された転動体507
を用いてもよい。この場合、この転動体507の中芯部
503が挿通されるような中央長穴508が形成された
中央案内部510を中間台2の上面21に形成し、上記
転動体507の両側の軸突起505,506が嵌合され
る窪み511を有する軸支部512,513を上台1の
下部に形成する。これにより、上台1と中間台2とが転
動体507で上下方向に連結される。そして、さらに、
図示しないが、上記転動体507と同じ転動体を、中間
台2と下台3の上面37との間に配し、上記中央案内部
510を中間台2の下面27に形成し、軸支部512,
513を下台3の上面37に形成する。これにより、中
間台2と下台3とを転動体507で上下方向に連結でき
る。このような構成にすれば、たとえば、高層建物の免
振装置に適用した場合に、風圧によって発生する引張力
が上台1に加わったときに、上台1、下台3、中間台
2、転動体507が分解してしまうことを防止できる。
【0090】また、図13(D)〜(E)に示すように、転
動体として、中心貫通孔520を有する転動体521を
有し、この貫通孔520を貫通する軸522とこの軸5
22を両端で固定して、転動体521を上台1に対して
空回りさせる腕523,525を上台1に形成してもよ
い。なお、転動体521と軸522との間にはベアリン
グ524が組つけられている。この場合、中間台2の下
面27と下台3の上面37との間にもう1つの転動体5
21を配し、中間台2の下面27にも上記腕523,5
25を形成し、この腕523,525で両端を固定する
軸522を貫通孔520に貫通させる。この構成によれ
ば、上台1と中間台2との間の転動体521は上台1に
対して空回りし、中間台2と下台3との間の転動体52
1は中間台2に対して空回りする。したがって、上記転
動体521が上台1と中間台2の両方に接触して走行す
る場合に比べて、中間台2の横移動量に対する中間台2
と上台1との相対移動量を2分の1に減少させることが
できる。また、上記転動体521が中間台2と下台3と
の両方に接触して走行する場合に比べて、下台3の横移
動量に対する下台3と中間台2との相対移動量を2分の
1に減少させることができる。したがって、免震能力の
向上を図れる。
【0091】〔第2の実施の形態〕次に、この発明の第
2の実施の形態を、図10(A)〜(C)に示す。この第2
の実施の形態は、上台601と、下台602と、中間台
603とを備えている。上記上台601は、水平方向に
窪んだ第1,第2軌道溝606,607を水平方向の両側
面608,610に有する。この第1,第2軌道溝60
6,607は、軌道605の略中央の安定点605Aを
有し、この安定点605Aから軌道605の両方向に向
かって徐々に立ち下がっている。また、上記下台602
は、上記第1,第2軌道溝606,607と交差する方向
に延びており、水平方向に窪んだ第3,第4軌道溝61
2,613を水平方向の両側部616,617に有する。
この第3,第4軌道溝612,613は、軌道611の略
中央の安定点611Aを有し、この安定点611Aから
軌道611の両方向に向かって徐々に立ち上がってい
る。また、上記中間台603は、水平方向の両側部62
1,622に、上記第1,第2軌道溝606,607に水
平方向に対向する第5,第6軌道溝626,627を有す
る。この第5,第6軌道溝626,627は、軌道677
の略中央の安定点625を有し、この安定点625から
軌道の両方向に向かって徐々に立ち上がっている。さら
に、この中間台603は、水平方向の両側面630,6
31に、上記第3,第4軌道溝612,613に水平方向
に対向する第7,第8軌道溝635,636を有する。こ
の第7,第8軌道溝635,636は、軌道の略中央の安
定点633を有し、この安定点633から軌道の両方向
に向かって徐々に立ち下がっている。
【0092】上記第1,第3,第6,第8軌道溝606,6
12,627,636は、鉛直方向に対して斜め方向を向
いている第1支持面606‐1,612‐1,627‐
1,636‐1と、鉛直方向に関して上記斜め方向と逆
の斜め方向を向いている第2支持面606‐2,612
‐2,627‐2,636‐2とで構成されている。ま
た、上記第2,第4,第5,第7軌道溝607,613,6
26,635は、上記第1支持面606‐1,612‐
1,627‐1,636‐1に斜め方向に対向する第3支
持面607‐3,613‐3,626‐3,635‐3
と、上記第2支持面606‐2,612‐2,627‐
2,636‐2に逆斜め方向に対向する第4支持面62
6‐4,635‐4,607‐4,613‐4とで構成さ
れている。
【0093】そして、上記第1軌道溝606と第5軌道
溝626との間に第1転動体651が配置されている。
また、上記第2軌道溝607と第6軌道溝627との間
に第2転動体652が配置されている。また、上記第3
軌道溝612と第7軌道溝635との間に第3転動体6
53が配置されている。また、上記第4軌道溝613と
第8軌道溝636との間に第4転動体654が配置され
ている。
【0094】上記構成の第2実施形態によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台602は地盤に固
定され、上記上台601は構築物に固定される。そし
て、地震がないときには、上記第1転動体651は、上
記上台601の第1軌道溝606の安定点と上記中間台
603の第5軌道溝626の安定点とに両横から挟まれ
て、上記安定点に静止している。同様に、上記第2転動
体652は、上記上台601の第2軌道溝607の安定
点と上記中間台603の第6軌道溝627の安定点とに
両横から挟まれて、上記安定点に静止している。また、
上記第3転動体653は、上記中間台603の第7軌道
溝635の安定点と下台602の第3軌道溝612の安
定点とに両横から挟まれて、上記安定点に静止してい
る。また、上記第4転動体654は、上記中間台603
の第8軌道溝636の安定点と下台602の第4軌道溝
613の安定点とに両横から挟まれて、上記安定点に静
止している。
【0095】この状態で、上記構築物の重量は、上台6
01の第1,第2軌道溝606,607の第1,第4支持
面606‐1,607‐4、第1,第2転動体651,6
52、中間台603の第5,第6軌道溝626,627の
第3,第2支持面626‐3,627‐2、の順に上台6
01から中間台603に伝わる。そしてさらに、中間台
603の第7,第8軌道溝635,638の第4,第1支
持面635‐4,638‐1、下台602の第3,第4軌
道溝612,613の第2,第3支持面612‐2,61
3‐3、の順に中間台603から下台602に伝わり、
鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0096】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台602が水平方向に移動
する。すると、上記第3転動体653が上記第7軌道溝
635と第3軌道溝612に沿って略水平方向に走行
し、上記第4転動体654が上記第8軌道溝636と第
4軌道溝613に沿って略水平方向に走行し、上記第1
転動体651が上記第1軌道溝606と第5軌道溝62
6に沿って略水平方向に走行し、上記第2転動体652
が上記第6軌道溝627と第2軌道溝607に沿って略
水平方向に走行する。これにより、上記地盤の水平方向
の揺れが上記構築物に伝わらなくなる。
【0097】この第2実施形態によれば、上記第1転動
体651の第1,第5軌道溝606,626に対する走行
および第2転動体652の第2,第6軌道溝607,62
7に対する走行と、上記第3転動体653の第3,第7
軌道溝612,635に対する走行および上記第4転動
体654の第4,第8軌道溝613,636に対する走行
とで、下台602に対して上台601が、水平方向の任
意の方向に相対移動できる。したがって、地盤の水平方
向の揺れを略完全に吸収して構築物に揺れを伝えない。
【0098】また、各軌道溝606,626と607,6
27と612,635と613,636における各転動体
651と652と653と654の走行で下台602と
上台601とを相対的にスライドさせるから、アイソレ
ータとしての水平剛性を十分に柔らかくすることがで
き、絶対免震に近づけることができる。したがって、
中,小規模の建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが
建物に伝わるのを十分に防ぐことができる。
【0099】また、上記地震が止んだ後は、上記各転動
体651〜654は上記各軌道溝606,626,60
7,627,612,635,613,636の安定点の両
側の部分を往復しながら上記安定点に戻るから、上記上
台601は上記下台602に対する静止時の位置に復帰
し、構築物を地盤に対する静止時の位置に復帰させるこ
とができる。
【0100】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台601に引張力が働いた場合には、
この引張力は、上記上台601の第1,第2軌道溝60
6,607の第2,第3支持面606‐2,607‐3、
第1,第2転動体651,652、中間台603の第5,
第6軌道溝626,627の第4,第1支持面626‐
4,627‐1、の順に上台601から中間台603に
伝わる。そしてさらに、中間台603の第7,第8軌道
溝635,636の第3,第2支持面635‐3,636
‐2、第3,第4転動体653,654、下台602の第
3,第4軌道溝612,613の第1,第4支持面612
‐1,613‐4、の順に中間台603から下台602
に伝わる。このようにして、上記上台601からの引張
力を中間台603を経由して上記下台602に伝えるこ
とができ、上記引っ張りに対する抵抗力を有することが
できる。
【0101】尚、上記第2の実施形態では、図10(C)
に示すように、第1支持面606‐1と第2支持面60
6‐2とが略V字形状の軌道溝606を形成し、第3支
持面626‐3と第4支持面626‐4とが略V字形状
の軌道溝626を形成したが、図10(D)に示すよう
に、湾曲した第1支持面606‐1Aと第2支持面60
6‐2Aとが断面略半円形状の軌道溝606Aを形成
し、湾曲した第3支持面626‐3Aと第4支持面62
6‐4Aとが断面略半円形状の軌道溝626Aを形成す
るようにしてもよい。また、図10(E)に示すように、
転動体を円柱形状のコロ661とし、このコロ661の
円周面661Aが第4支持面626‐4と第2支持面6
06‐2とに接しながら転動する一方、コロ661の端
面661B,661Cが第1,第3支持面606‐1,6
06‐3に非接触であるようにしてもよい。この場合、
図10(F)に示すように、上記第1,第3支持面606
‐1,626‐3に接しながら転動する一方、第4,第2
支持面626‐4,606‐2に非接触になるもう1つ
のコロ662を備えればよい。
【0102】また、上記第2の実施の形態では、上台6
01の第1,第2軌道溝606,607の軌道605を上
に凸に湾曲させ、中間台603の第5,第6軌道溝62
6,627の軌道677を下に凸に湾曲させ、中間台6
03の第7,第8軌道溝635,636の軌道678を上
に凸に湾曲させ、下台602の第3,第4軌道溝612,
613の軌道611を下に凸に湾曲させた。これに対
し、図11に示すように、各軌道溝680,681,68
2,683の軌道698を下に凸に湾曲させ、各軌道溝
684,685,686,687の軌道699を上に凸に
湾曲させてもよい。この場合には、第1軌道溝680と
第5軌道溝682の間、第2軌道溝681と第6軌道溝
683の間に複数の転動体688を配することができ、
第7軌道溝686と第3軌道溝684の間、第4軌道溝
685と第8軌道溝687の間に、それぞれ、複数の転
動体689を配することができるので、剛性を高めるこ
とができる。また、図11(A)および図11(B)に示す
ように、上台690の側部690A,690Bに軸支さ
れて、上台690をまたぐ支持アーム691を備えた場
合には、支持アーム691を傾斜させて構築物の傾斜面
に固定できるから、上台690を構築物の傾斜面に連結
できる。
【0103】〔第3の実施の形態〕次に、この発明の第
3の実施の形態を図12に示す。この第3の実施の形態
は、上台701と下台702と中間台703とを備えて
いる。上記中間台703は、上スライド部704と下ス
ライド部705を有する。この上スライド部704と下
スライド部705とは鉛直軸の回りに略90°だけ位相
がずれており、中間部710でつながっている。
【0104】そして、上記上台701は、上記上スライ
ド部704に上方から対向する上対向部706と上記上
スライド部704に下方から対向する下対向部707と
を有する。上記上対向部706と下対向部707とは両
側の側部711と712でつながっている。そして、こ
の側部711,712には水平方向に突き出した支持軸
713,714が固定されている。
【0105】また、上記下台702は、上記下スライド
部705に下方から対向する下対向部717と上記下ス
ライド部705に上方から対向する上対向部718とを
有している。上記下対向部717と上対向部718とは
両側の側部721と722でつながっている。そして、
この側部721と722には水平方向に突き出した支持
軸715,716が固定されている。
【0106】そして、上記中間台710の上スライド部
704と上記上台701の上対向部706との間に第1
転動体723,724が配置されている。また、上記中
間台710の上スライド部704と上記上台701の下
対向部707との間に第2転動体725,726が配置
されている。また、上記中間台710の下スライド部7
05と上記下台702の上対向部718との間に第3転
動体727,728が配置されている。また、上記中間
台710の下スライド部705と上記下台702の下対
向部717との間に第4転動体729,730が配置さ
れている。
【0107】そして、上記上台701の上対向部706
の下面706Aには、2列の断面略漏斗形の溝731,
732が形成されている。この2列の溝731および7
32は、傾斜面731A,731Bおよび傾斜面732
A,732Bを有している。この傾斜面731A,731
Bおよび傾斜面732A,732Bは、図12(B)に示
すように、略中央の安定点733を有し、この安定点7
33から第1転動体723,724が走行する両方向に
向かって徐々に立ち上がっている。
【0108】さらに、上記上スライド部704の上面7
04Aには、上記2列の溝731,732に対向する2
列の溝735,736が形成されている。この2列の溝
735,736は、傾斜面735A,735B,736A,
736Bを有する。この傾斜面735A,735B,73
6A,736Bは、図12(B)に示すように略中央の安
定点737を有し、この安定点737から第1転動体7
23,724が走行する両方向に向かって徐々に立ち上
がっている。
【0109】また、上記上台701の下対向部707の
上面には、2列の断面略漏斗形の溝741,742が形
成されている。この2列の溝741,742は、傾斜面
741A,741B,742A,742Bを有している。
この傾斜面741A,741B,742A,742Bは、
図12(B)に示すように、略中央の安定点744を有
し、この安定点744から、第2転動体725,726
が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている。
【0110】また、上記中間台710の上スライド部7
04の下面には、上記2列の溝741,742に対向す
る2列の溝745,746が形成されている。この2列
の溝745,746は傾斜面745A,745B,746
A,746Bを有する。この傾斜面745A,745B,
746A,746Bは、図12(B)に示すように略中央
の安定点747を有し、この安定点747から第2転動
体725,726が走行する両方向に向かって徐々に立
ち上がっている。
【0111】さらに、上記下台702の上対向部718
の下面には、2列の断面略漏斗形の溝751,752が
形成されている。この2列の溝751および752は、
傾斜面751A,751Bおよび傾斜面752A,752
Bを有している。この傾斜面751A,751Bおよび
傾斜面752A,752Bは、図12(B)に示すよう
に、略中央の安定点753を有し、この安定点753か
ら第3転動体727,728が走行する両方向に向かっ
て徐々に立ち上がっている。
【0112】さらに、上記下スライド部705の上面に
は、上記2列の溝751,752に対向する2列の溝7
55,756が形成されている。この2列の溝755,7
56は、傾斜面755A,755B,756A,756B
を有する。この傾斜面755A,755B,766A,7
66Bは、図12(B)に示すように略中央の安定点76
3を有し、この安定点763から第3転動体727,7
28が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がってい
る。
【0113】また、上記下台702の下対向部717の
上面には、2列の断面略漏斗形の溝771,772が形
成されている。この2列の溝771,772は、傾斜面
771A,771B,772A,772Bを有している。
この傾斜面771A,771B,772A,772Bは、
図12(B)に示すように、略中央の安定点774を有
し、この安定点774から、第4転動体729,730
が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている。
【0114】また、上記中間台710の下スライド部7
05の下面には、上記2列の溝771,772に対向す
る2列の溝781,782が形成されている。この2列
の溝781,782は傾斜面781A,781B,782
A,782Bを有する。この傾斜面781A,781B,
782A,782Bは、図12(B)に示すように略中央
の安定点785を有し、この安定点785から第4転動
体729,730が走行する両方向に向かって徐々に立
ち上がっている。
【0115】上記溝731,732と溝735,736が
第1軌道面を構成し、上記溝745,746と溝741,
742が第2軌道面を構成し、上記溝751,752と
溝755,756が第3軌道面を構成し、上記溝781,
782と溝771,772が第4軌道面を構成してい
る。上記第1,第2軌道面は上記第3,第4軌道面と略
直交する方向に延びている。
【0116】この第3の実施の形態によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台702は地盤に固
定され、上記上台701は構築物に固定される。ここ
で、上記上台701の支持軸713および714を利用
し、この支持軸713と714を上記構築物に連結する
ことができる。また、上記下台702の支持軸715と
716を利用し、この支持軸715と716を上記地盤
に連結することができる。
【0117】そして、地震がないときには、上記第1,
第2,第3,第4転動体723,724,725,726,7
27,728,729,730は上記安定点733,73
7,747,744,753,763,785,784に静止
している。この状態で、上記構築物の重量は、上台70
1、中間台703の上スライド部704、中間台703
の下スライド部705、下台702の順に鉛直下方に伝
わり、鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0118】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台702が水平方向に移動
する。すると、上記第3,第4転動体727,728,7
29,730が第3,第4軌道面をなす溝751,752,
755,756,781,782,771,772に沿って
走行し、第1,第2転動体723,724,725,726
が第1,第2軌道面をなす上記溝731,732,735,
736,745,746,741,742に沿って走行す
る。これにより、上記地盤の水平方向の揺れが上記構築
物に伝わらなくなる。
【0119】また、この第3実施形態によれば、上記第
1,第2転動体723,724,725,726の上記第
1,第2軌道面に対する走行および第3,第4転動体72
7,728,729,730の上記第3,第4軌道面に対す
る走行でもって、下台702に対して上台701が、水
平方向の任意の方向に相対移動できる。したがって、地
盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して構築物に揺れを
伝えない。
【0120】また、軌道面上の転動体723,724,7
25,726および727,728,729,730の走行で
下台702と上台701とを相対的にスライドさせるか
ら、アイソレータとしての水平剛性を十分に柔らかくす
ることができ、絶対免震に近づけることができる。した
がって、中,小規模の建築物,構築物に適用しても、地震
の揺れが建物に伝わるのを十分に防ぐことができる。
【0121】また、上記地震が止んだ後は、上記第1,
第2,第3,第4転動体723,724,725,726,7
27,728,729,730は第1,第2,第3,第4軌道
面をなす溝731,732,735,736,745,74
6,741,742,751,752,755,756,78
1,782,771,772の安定点733,737,74
7,744,753,763,785,774の両側の部分
を往復しながら上記安定点に戻るから、上記上台701
は上記下台702に対する静止時の位置に復帰し、構築
物を地盤に対する静止時の位置に復帰させることができ
る。
【0122】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台701に引張力が働いた場合には、
この引張力は、上記上台701の下対向部707から中
間台703の上スライド部704に伝わり、この上スラ
イド部704から下スライド部705に伝わり、この下
スライド部705から下台702に伝わる。このように
して、上記上台701からの引張力を中間台703を経
由して上記下台702に伝えることができ、上記引っ張
りに対する抵抗力を有することができる。
【0123】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の免震装置は、上台と、下台と、中間台とを備え、上
記上台と中間台との間に第1転動体が配置され、上記中
間台と下台との間に第2転動体が配置されていて、上記
上台の下面または上記中間台の上面の少なくとも一方に
形成されており、安定点とこの安定点から上記第1転動
体が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている
第1軌道面と、上記中間台の下面または上記下台の上面
の少なくとも一方に形成されており、上記第1軌道面と
交差する方向に延びており、安定点とこの安定点から上
記第2転動体が走行する両方向に向かって徐々に立ち上
がっている第2軌道面とを備えている。
【0124】この請求項1の発明によれば、たとえば、
免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定され、上
記上台は構築物に固定される。そして、地震がないとき
には、上記第1転動体は上記第1軌道面の安定点に静止
しており、上記第2転動体は上記第2軌道面の安定点に
静止している。この状態で、上記構築物の重量は、上
台、第1転動体、中間台、第2転動体、下台の順に鉛直下方
に伝わり、鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0125】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第2転動体が上記第2軌道面に沿って走行
し、第1転動体が第1軌道面に沿って走行し、これによ
り、上記地盤の水平方向の揺れが上記構築物に伝わらな
くなる。
【0126】この請求項1の発明によれば、上記第1転
動体の第1軌道面に対する走行および第2転動体の第2
軌道面に対する走行でもって、下台に対して上台が、水
平方向の任意の方向に相対移動できる。したがって、地
盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して構築物に揺れを
伝えない。
【0127】また、軌道面上の転動体の走行で下台と上
台とを相対的にスライドさせるから、アイソレータとし
ての水平剛性を十分に柔らかくすることができ、絶対免
震に近づけることができる。したがって、中,小規模の
建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが建物に伝わ
るのを十分に防ぐことができる。
【0128】また、上記地震が止んだ後は、上記第1転
動体は第1軌道面の安定点の両側の軌道面の部分を往復
しながら上記安定点に戻るから、上記上台は上記下台に
対する静止時の位置に復帰し、構築物を地盤に対する静
止時の位置に復帰させることができる。
【0129】また、この発明の相対移動自動復帰装置で
半導体のラッピング装置として用いる揺動可能な機械加
工装置を構成すれば、各軌道面が1次元的にカーブして
いればよいことから従来のような球面仕上げ加工が不要
になり、製造コストが安くなる。
【0130】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記第1軌道面と第2軌道面とは
互いに直交する方向に延びている。
【0131】この請求項2の発明によれば、上記第1軌
道面と第2軌道面とが直交していない場合に比べて、水
平方向の全方向に亘って上台と下台との相対スライドを
円滑にすることができる。
【0132】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記第1軌道面と第2軌道面は上
記転動体の走行方向に湾曲した曲面である。
【0133】この請求項3の発明によれば、上記曲面の
曲率設定でもって、水平剛性を所望値に設定することが
できる。
【0134】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記安定点の一方の側の軌道面の
部分が上記安定点よりも他方の側に片寄った曲率中心を
有する曲率半径の曲面であり、上記安定点の他方の側の
軌道面の部分が上記安定点よりも一方の側に片寄った曲
率中心を有する曲率半径の曲面であり、かつ、上記一方
の軌道面の部分と他方の軌道面の部分とは上記安定点の
近傍で上記転動体の回転半径よりも大きな曲率半径の曲
面でつなげられている。
【0135】この請求項4の発明によれば、上記安定点
の鉛直線上に曲率中心を有する曲率半径の曲面で軌道面
の部分を構成する場合に比べて、軌道面の傾斜を急にす
ることができるから、転動体を安定点に速く戻すことが
できる。また、一方の軌道面の部分と他方の軌道面の部
分とは上記安定点の近傍で上記転動体の回転半径よりも
大きな曲率半径の曲面でつなげられているから、転動体
は上記安定点をスムーズに通過できる。
【0136】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記安定点の一方の側の軌道面の
部分が上記安定点から所定の角度で直線状に立ち上がっ
ている平面であり、上記安定点の他方の側の軌道面の部
分が上記安定点から所定の角度で直線状に立ち上がって
いる平面であり、上記一方の軌道面の部分と他方の軌道
面の部分とは上記安定点の近傍で上記転動体の回転半径
よりも大きな曲率半径の曲面でつなげられている。
【0137】この請求項5の発明によれば、上記軌道面
の部分の角度の設定だけで復元力を所望の値に設定する
ことができる。また、上記安定点の両側の軌道面の部分
が上記曲面でつなげられているから、上記転動体は上記
安定点を滑らかに通過できる。
【0138】また、請求項6の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記第1軌道面もしくは第2軌道
面の少なくとも一方は、水平方向に複数配列されていて
互いに平行になっている。
【0139】この請求項6の発明によれば、軌道面が単
列の場合に比べて、少ない軌道面スペースで、鉛直方向
の支持安定性を向上できる上に、上台,下台の相対スラ
イドを安定かつ円滑にできる。また、軌道面1つ当たり
の幅を小さくして転動体の小型化を図れる。
【0140】また、請求項7の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記第1もしくは第2軌道面は深
溝であり、上記第1もしくは第2転動体が上記深溝の側
壁に案内されている。
【0141】この請求項7の発明によれば、上記深溝の
第1もしくは第2軌道面の側壁に沿って転動体を軌道か
らはずれないように案内できる。
【0142】また、請求項8の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記上台と下台とは同一形状の部
品からなり、上記中間台は非軌道側背面同士が結合され
た2つの上記部品で構成されている。
【0143】この請求項8の発明によれば、上台,下台,
中間台のそれぞれを1種類の部品だけから構成すること
ができるから、コストダウンを図ることができる。
【0144】また、請求項9の発明は、請求項1に記載
の免震装置において、上記転動体を保持する保持器を備
える。
【0145】この請求項9の発明によれば、上記保持器
でもって上記転動体を保持して走行を安定化できる。
【0146】また、請求項10の発明は、請求項1に記
載の免震装置において、上記軌道面は、レール軌道の上
面で構成されており、上記転動体は上記レール軌道の両
側面を挟む鍔部を有する。
【0147】この請求項10の発明によれば、上記レー
ル軌道の高さを高くすることで上下寸法を設定すること
ができる。また、上記転動体の鍔部でもって転動体がレ
ール軌道からはずれることを防止できる。
【0148】また、請求項11の発明は、請求項1に記
載の免震装置において、上記転動体は、2つの円錐を底
面で結合させたソロバン玉形状であり、上記軌道面は、
断面略V字型の溝からなる。
【0149】この請求項11の発明によれば、転動体が
軌道面からはずれにくくなり、かつ、上下寸法の縮小を
図れる。
【0150】また、請求項12の発明は、請求項1に記
載の免震装置において、上記軌道面は上記上台の下面ま
たは上記中間台の上面の一方に形成されており、上記上
台の下面または上記中間台の上面の他方にラックが形成
されており、上記第1転動体は上記ラックに噛合する歯
車を有している。
【0151】この請求項12の発明によれば、上記歯車
と上記ラックとの噛合によって、上記第1転動体は上記
上台または中間台に対してスリップすることがなくなる
から、上台と中間台との静止時の相対位置のズレを防止
できる。
【0152】また、請求項13の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記第1または第
2軌道面のすくなくとも一方は、軌道端で略垂直方向に
延在しているストッパー面を有している。
【0153】この請求項13の発明によれば、転動体が
軌道端まで走行したときに上記ストッパー面に当接して
止まるから、転動体が軌道端を乗り越えて軌道から逸脱
することを防止できる。
【0154】また、請求項14の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記第1転動体
は、上記上台または中間台の一方に軸支されており、上
記上台または中間台の他方に走行可能かつ上下動が規制
されるように結合されており、上記第2転動体は、上記
中間台または下台の一方に軸支されており、上記中間台
または下台の他方に走行可能かつ上下動が規制されるよ
うに結合されている。
【0155】この請求項14の発明によれば、上記上台
と中間台とは上記第1転動体を介して上下動が規制さ
れ、上記中間台と下台とは上記第2転動体を介して上下
動が規制される。したがって、たとえば、本発明を高層
建物の免振装置に適用した場合に、風圧によって発生す
る引張力が上台に加わったときに、上台、下台、中間
台、第1,第2転動体が分解してしまうことを防止でき
る。
【0156】また、請求項15の発明は、請求項1に記
載の相対移動自動復帰装置において、上記上台に固定さ
れており、上記第1転動体を上記上台に対して空回りさ
せるように軸支する第1軸支手段または、上記中間台に
固定されており、上記第2転動体を上記中間台に対して
空回りさせるように軸支する第2軸支手段のうちの少な
くとも一方を備えている。
【0157】この請求項15の発明によれば、上記第1
軸支手段を備える場合には、上記第1転動体が上台と中
間台の両方に接触して走行する場合に比べて、中間台の
横移動量に対する中間台と上台との相対移動量を2分の
1に減少させることができる。また、上記第2軸支手段
を備える場合には、上記第2転動体が中間台と下台との
両方に接触して走行する場合に比べて、下台の横移動量
に対する下台と中間台との相対移動量を2分の1に減少
させることができる。したがって、免震能力の向上を図
れる。
【0158】また、請求項16の発明は、上台と、下台
と、中間台とを備え、上記上台は、軌道の略中央の安定
点とこの安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち
下がっているかもしくは立ち上がっていて、水平方向に
窪んだ第1,第2軌道溝を水平方向の両側面に有し、上
記下台は、上記第1,第2軌道溝と交差する方向に延び
ており、軌道の略中央の安定点とこの安定点から軌道の
両方向に向かって徐々に立ち上がっていて、水平方向に
窪んだ第3,第4軌道溝を水平方向の両側面に有し、上
記中間台は、水平方向の両側面に、軌道の略中央の安定
点とこの安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち
上がっていて、上記第1,第2軌道溝に水平方向に対向
する第5,第6軌道溝と、軌道の略中央の安定点とこの
安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち下がって
いるかもしくは立ち上がっていて、上記第3,第4軌道
溝に水平方向に対向する第7,第8軌道溝とを有し、上
記第1,第3,第6,第8軌道溝は、鉛直方向に対して斜
め方向を向いている第1支持面と、鉛直方向に関して上
記斜め方向と逆の斜め方向を向いている第2支持面とで
構成され、上記第2,第4,第5,第7軌道溝は、上記第
1支持面に斜め方向に対向する第3支持面と、上記第2
支持面に逆斜め方向に対向する第4支持面とで構成さ
れ、上記第1軌道溝と第5軌道溝との間に第1転動体が
配置され、上記第2軌道溝と第6軌道溝との間に第2転
動体が配置され、上記第3軌道溝と第7軌道溝との間に
第3転動体が配置され、上記第4軌道溝と第8軌道溝と
の間に第4転動体が配置されている。
【0159】この請求項16の発明によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定さ
れ、上記上台は構築物に固定される。そして、地震がな
いときには、上記第1転動体は、上記上台の第1軌道溝
の安定点と上記中間台の第5軌道溝の安定点とに両横か
ら挟まれて、上記安定点に静止している。同様に、上記
第2転動体は、上記上台の第2軌道溝の安定点と上記中
間台の第6軌道溝の安定点とに両横から挟まれて、上記
安定点に静止している。また、上記第3転動体は、上記
中間台の第7軌道溝の安定点と下台の第3軌道溝の安定
点とに両横から挟まれて、上記安定点に静止している。
また、上記第4転動体は、上記中間台の第8軌道溝の安
定点と下台の第4軌道溝の安定点とに両横から挟まれ
て、上記安定点に静止している。
【0160】この状態で、上記構築物の重量は、上台の
第1,第2軌道溝の第1,第4支持面、第1,第2転動
体、中間台の第5,第6軌道溝の第3,第2支持面、の順
に上台から中間台に伝わり、中間台の第7,第8軌道溝
の第4,第1支持面、下台の第3,第4軌道溝の第2,第
3支持面、の順に中間台から下台に伝わり、鉛直方向の
大荷重を支持できる。
【0161】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第3転動体が上記第7軌道溝と第3軌道溝
に沿って略水平方向に走行し、上記第4転動体が上記第
8軌道溝と第4軌道溝に沿って略水平方向に走行し、上
記第1転動体が上記第1軌道溝と第5軌道溝に沿って略
水平方向に走行し、上記第2転動体が上記第6軌道溝と
第2軌道溝に沿って略水平方向に走行する。これによ
り、上記地盤の水平方向の揺れが上記構築物に伝わらな
くなる。
【0162】この請求項16の発明によれば、上記第1
転動体の第1,第5軌道溝に対する走行および第2転動
体の第2,第6軌道溝に対する走行と、上記第3転動体
の第3,第7軌道溝に対する走行および上記第4転動体
の第4,第8軌道溝に対する走行とで、下台に対して上
台が、水平方向の任意の方向に相対移動できる。したが
って、地盤の水平方向の揺れを略完全に吸収して構築物
に揺れを伝えない。
【0163】また、各軌道溝における各転動体の走行で
下台と上台とを相対的にスライドさせるから、アイソレ
ータとしての水平剛性を十分に柔らかくすることがで
き、絶対免震に近づけることができる。したがって、
中,小規模の建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが
建物に伝わるのを十分に防ぐことができる。
【0164】また、上記地震が止んだ後は、上記各転動
体は上記各軌道溝の安定点の両側の部分を往復しながら
上記安定点に戻るから、上記上台は上記下台に対する静
止時の位置に復帰し、構築物を地盤に対する静止時の位
置に復帰させることができる。
【0165】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台に引張力が働いた場合には、この引
張力は、上記上台の第1,第2軌道溝の第2,第3支持
面、第1,第2転動体、中間台の第5,第6軌道溝の第
4,第1支持面、の順に上台から中間台に伝わり、中間
台の第7,第8軌道溝の第3,第2支持面、第3,第4転
動体、下台の第3,第4軌道溝の第1,第4支持面、の順
に中間台から下台に伝わる。このようにして、上記上台
からの引張力を中間台を経由して上記下台に伝えること
ができ、上記引っ張りに対する抵抗力を有することがで
きる。
【0166】また、請求項17の発明は、上台と、下台
と、中間台とを備え、上記中間台は、上スライド部と下
スライド部を有し、上記上台は、上記上スライド部に上
方から対向する上対向部と上記上スライド部に下方から
対向する下対向部とを有し、上記下台は、上記下スライ
ド部に下方から対向する下対向部と上記下スライド部に
上方から対向する上対向部とを有し、上記中間台の上ス
ライド部と上記上台の上対向部との間に第1転動体が配
置され、上記中間台の上スライド部と上記上台の下対向
部との間に第2転動体が配置され、上記中間台の下スラ
イド部と上記下台の上対向部との間に第3転動体が配置
され、上記中間台の下スライド部と上記下台の下対向部
との間に第4転動体が配置されていて、上記上台の上対
向部の下面または上記中間台の上スライド部の上面の少
なくとも一方に形成されており、安定点とこの安定点か
ら上記第1転動体が走行する両方向に向かって徐々に立
ち上がっている第1軌道面と、上記上台の下対向部の上
面または上記中間台の上スライド部の下面の少なくとも
一方に形成されており、安定点とこの安定点から上記第
2転動体が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっ
ている第2軌道面と、上記下台の上対向部の下面または
上記中間台の下スライド部の上面の少なくとも一方に形
成されており、安定点とこの安定点から上記第3転動体
が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている第
3軌道面と、上記下台の下対向部の上面または上記中間
代の下スライド部の下面の少なくとも一方に形成されて
おり、安定点とこの安定点から上記第4転動体が走行す
る両方向に向かって徐々に立ち上がっている第4軌道面
とを備え、上記第1,第2軌道面は上記第3,第4軌道面
と交差する方向に延びている。
【0167】この請求項17の発明によれば、たとえ
ば、免震装置に用いる場合、上記下台は地盤に固定さ
れ、上記上台は構築物に固定される。そして、地震がな
いときには、上記第1,第2,第3,第4転動体は上記第
1,第2,第3,第4軌道面の安定点に静止している。こ
の状態で、上記構築物の重量は、上台、中間台の上スラ
イド部、中間台の下スライド部、下台の順に鉛直下方に
伝わり、鉛直方向の大荷重を支持できる。
【0168】一方、地震時には、この地震で地盤が水平
方向に揺れ、地盤と一緒に下台が水平方向に移動する。
すると、上記第3,第4転動体が第3,第4軌道面に沿
って走行し、第1,第2転動体が第1,第2軌道面に沿
って走行する。これにより、上記地盤の水平方向の揺れ
が上記構築物に伝わらなくなる。
【0169】また、この発明によれば、上記第1,第2
転動体の第1,第2軌道面に対する走行および第3,第4
転動体の第3,第4軌道面に対する走行でもって、下台
に対して上台が、水平方向の任意の方向に相対移動でき
る。したがって、地盤の水平方向の揺れを略完全に吸収
して構築物に揺れを伝えない。
【0170】また、軌道面上の転動体の走行で下台と上
台とを相対的にスライドさせるから、アイソレータとし
ての水平剛性を十分に柔らかくすることができ、絶対免
震に近づけることができる。したがって、中,小規模の
建築物,構築物に適用しても、地震の揺れが建物に伝わ
るのを十分に防ぐことができる。
【0171】また、上記地震が止んだ後は、上記第1,
第2,第3,第4転動体は第1,第2,第3,第4軌道面の
安定点の両側の部分を往復しながら上記安定点に戻るか
ら、上記上台は上記下台に対する静止時の位置に復帰
し、構築物を地盤に対する静止時の位置に復帰させるこ
とができる。
【0172】さらには、高層の構築物に風が当たって、
この構築物から上台に引張力が働いた場合には、この引
張力は、上記上台の下対向部から中間台の上スライド部
に伝わり、この上スライド部から下スライド部に伝わ
り、この下スライド部から下台に伝わる。このようにし
て、上記上台からの引張力を中間台を経由して上記下台
に伝えることができ、上記引っ張りに対する抵抗力を有
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)はこの発明の相対移動自動復帰装置
の一実施形態としての免震装置の斜視図であり、図1
(B)は上記免震装置の上台の斜視図であり、図1(C)は
上記免震装置の中間台ところの斜視図であり、図1(D)
は上記免震装置の下台ところの斜視図である。
【図2】 上記免震装置の上台の下面を示す平面図であ
る。
【図3】 図2のA‐A断面図である。
【図4】 図4(A)〜(D)は上記実施形態の変形例の要
部断面図である。
【図5】 図5(A),(B)は上記実施形態の変形例の要
部断面図である。
【図6】 上記実施形態の変形例の要部断面図である。
【図7】 図7(A)は上記実施形態の軌道面の形状を示
す要部断面図であり、図7(B)は変形例の軌道面の形状
を示す要部断面図である。
【図8】 上記実施形態の軌道面の変形例の形状を示す
断面図である。
【図9】 図9(A)は上記実施形態の変形例の上台の下
面を示す斜視図であり、図9(B)は上記変形例の断面図
であり、図9(C)はこの変形例の転動体の一例を示す図
であり、図9(D)はこの変形例の転動体の他の例を示す
図である。
【図10】 図10(A)はこの発明の相対移動自動復帰
装置の第2の実施の形態の断面図であり、図10(B)は
上記第2実施形態を側方から見た様子を示す側面図であ
り、図10(C)は上記第2実施形態の軌道溝の拡大断面
図であり、図10(D)は上記軌道溝の変形例の断面図で
あり、図10(E)は上記第2実施形態の転動体の変形例
を示す図であり、図10(F)は上記変形例の転動体の配
置状態例を示す図である。
【図11】 図11(A)は上記第2実施形態の変形例を
示す断面図であり、図11(B)は上記変形例の側面図で
ある。
【図12】 図12(A)はこの発明の相対移動自動復帰
装置の第3実施形態の断面図であり、図12(B)はこの
第3実施形態の部分的な側面図である。
【図13】 図13(A)は上記第1実施形態の変形例の
上部側面図であり、図13(B)は上記変形例の断面図で
あり、図13(C)はこの変形例の中間代の要部側面図で
あり、図13(D)はこの変形例の転動体の支持状態を説
明する模式図であり、図13(E)は上記転動体の支持状
態を説明する要部断面図である。
【図14】 従来の免震装置としての積層ゴムアイソレ
ータの断面図である。
【図15】 従来の半導体のラッピング装置の要部断面
図である。
【符号の説明】
1…上台、2…中間台、3…下台、5,6…ころ、7…
下面、8…ネジ穴、10…下面、11〜14…X方向軌
道面、11a,12a,13a,14a…軌道端、15…
安定点、16…立ち上がり面、23〜26…X方向軌道
面、27…下面、31〜34,38〜41…Y方向軌道
面、R,AR,BR,CR,ER…曲率半径、α…角度、5
6,66…立ち上がり面、57,67…曲面、75,85
…ころ、76,77…立ち上がり面、86,87,92,9
4…軌道面、90,91…レール軌道、96…鍔付ころ、 151,172,173…ローラ部、152,153…歯
車、155…上台、156,157…ラック、158…
中間台、501…ころ部、502…ころ部、503…中
芯部、505,506…軸突起、507…転動体、51
2,513…軸支部、520…中心貫通孔、521…転
動体、522…軸、524…ベアリング、 601…上台、602…下台、603…中間台、605
…軌道、605A…安定点、606…第1軌道溝、60
7…第2軌道溝、611…軌道、611A…安定点、6
12…第3軌道溝、613…第4軌道溝、625…安定
点、626…第5軌道溝、627…第6軌道溝、635
…第7軌道溝、636…第8軌道溝、651…第1転動
体、652…第2転動体、653…第3転動体、654
…第4転動体、701…上台、702…下台、703…
中間台、704…上スライド部、705…下スライド
部、706…上対向部、707…下対向部、713,7
14,715,716…支持軸、717…下対向部、71
8…上対向部、723,724…第1転動体、725,7
26…第2転動体、727,728…第3転動体、72
9,730…第4転動体、731,732…溝、733…
安定点、735,736…溝、741,742…溝、74
4…安定点、745,746…溝、747…安定点、7
51,752…溝、753…安定点、755,756…
溝、763…安定点、771,772…溝、774…安
定点、781,782…溝、785…安定点。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上台と、下台と、中間台とを備え、 上記上台と中間台との間に第1転動体が配置され、上記
    中間台と下台との間に第2転動体が配置されていて、 上記上台の下面または上記中間台の上面の少なくとも一
    方に形成されており、安定点とこの安定点から上記第1
    転動体が走行する両方向に向かって徐々に立ち上がって
    いる第1軌道面と、 上記中間台の下面または上記下台の上面の少なくとも一
    方に形成されており、上記第1軌道面と交差する方向に
    延びており、安定点とこの安定点から上記第2転動体が
    走行する両方向に向かって徐々に立ち上がっている第2
    軌道面とを備えていることを特徴とする相対移動自動復
    帰装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記第1軌道面と第2軌道面とは互いに直交する方向に
    延びていることを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記第1軌道面と第2軌道面は上記転動体の走行方向に
    湾曲した曲面であることを特徴とする相対移動自動復帰
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記安定点の一方の側の軌道面の部分が上記安定点より
    も他方の側に片寄った曲率中心を有する曲率半径の曲面
    であり、上記安定点の他方の側の軌道面の部分が上記安
    定点よりも一方の側に片寄った曲率中心を有する曲率半
    径の曲面であり、かつ、上記一方の軌道面の部分と他方
    の軌道面の部分とは上記安定点の近傍で上記転動体の回
    転半径よりも大きな曲率半径の曲面でつなげられている
    ことを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記安定点の一方の側の軌道面の部分が上記安定点から
    所定の角度で直線状に立ち上がっている平面であり、上
    記安定点の他方の側の軌道面の部分が上記安定点から所
    定の角度で直線状に立ち上がっている平面であり、上記
    一方の軌道面の部分と他方の軌道面の部分とは上記安定
    点の近傍で上記転動体の回転半径よりも大きな曲率半径
    の曲面でつなげられていることを特徴とする相対移動自
    動復帰装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記第1軌道面もしくは第2軌道面の少なくとも一方
    は、水平方向に複数配列されていて互いに平行になって
    いることを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記第1もしくは第2軌道面は深溝であり、上記第1も
    しくは第2転動体が上記深溝の側壁に案内されているこ
    とを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記上台と下台とは同一形状の部品からなり、 上記中間台は非軌道側背面同士が結合された2つの上記
    部品で構成されていることを特徴とする相対移動自動復
    帰装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装置
    において、 上記転動体を保持する保持器を備えることを特徴とする
    相対移動自動復帰装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記軌道面は、レール軌道の上面で構成されており、上
    記転動体は上記レール軌道の両側面を挟む鍔部を有する
    ことを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記転動体は、2つの円錐を底面で結合させたソロバン
    玉形状であり、 上記軌道面は、断面略V字型の溝からなることを特徴と
    する相対移動自動復帰装置。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記軌道面は上記上台の下面または上記中間台の上面の
    一方に形成されており、 上記上台の下面または上記中間台の上面の他方にラック
    が形成されており、上記第1転動体は上記ラックに噛合
    する歯車を有していることを特徴とする相対移動自動復
    帰装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記第1または第2軌道面のすくなくとも一方は、軌道
    端で略垂直方向に延在しているストッパー面を有してい
    ることを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記第1転動体は、上記上台または中間台の一方に軸支
    されており、上記上台または中間台の他方に走行可能か
    つ上下動が規制されるように結合されており、上記第2
    転動体は、上記中間台または下台の一方に軸支されてお
    り、上記中間台または下台の他方に走行可能かつ上下動
    が規制されるように結合されていることを特徴とする相
    対移動自動復帰装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の相対移動自動復帰装
    置において、 上記上台に固定されており、上記第1転動体を上記上台
    に対して空回りさせるように軸支する第1軸支手段また
    は、 上記中間台に固定されており、上記第2転動体を上記中
    間台に対して空回りさせるように軸支する第2軸支手段
    のうちの少なくとも一方を備えていることを特徴とする
    相対移動自動復帰装置。
  16. 【請求項16】 上台と、下台と、中間台とを備え、 上記上台は、軌道の略中央の安定点とこの安定点から軌
    道の両方向に向かって徐々に立ち下がっているかもしく
    は立ち上がっていて、水平方向に窪んだ第1,第2軌道
    溝を水平方向の両側面に有し、 上記下台は、上記第1,第2軌道溝と交差する方向に延
    びており、軌道の略中央の安定点とこの安定点から軌道
    の両方向に向かって徐々に立ち上がっていて、水平方向
    に窪んだ第3,第4軌道溝を水平方向の両側面に有し、 上記中間台は、水平方向の両側面に、軌道の略中央の安
    定点とこの安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立
    ち上がっていて、上記第1,第2軌道溝に水平方向に対
    向する第5,第6軌道溝と、軌道の略中央の安定点とこ
    の安定点から軌道の両方向に向かって徐々に立ち下がっ
    ているかもしくは立ち上がっていて、上記第3,第4軌
    道溝に水平方向に対向する第7,第8軌道溝とを有し、 上記第1,第3,第6,第8軌道溝は、鉛直方向に対して
    斜め方向を向いている第1支持面と、鉛直方向に関して
    上記斜め方向と逆の斜め方向を向いている第2支持面と
    で構成され、 上記第2,第4,第5,第7軌道溝は、上記第1支持面に
    斜め方向に対向する第3支持面と、上記第2支持面に逆
    斜め方向に対向する第4支持面とで構成され、上記第1
    軌道溝と第5軌道溝との間に第1転動体が配置され、 上記第2軌道溝と第6軌道溝との間に第2転動体が配置
    され、 上記第3軌道溝と第7軌道溝との間に第3転動体が配置
    され、 上記第4軌道溝と第8軌道溝との間に第4転動体が配置
    されていることを特徴とする相対移動自動復帰装置。
  17. 【請求項17】 上台と、下台と、中間台とを備え、 上記中間台は、上スライド部と下スライド部を有し、 上記上台は、上記上スライド部に上方から対向する上対
    向部と上記上スライド部に下方から対向する下対向部と
    を有し、 上記下台は、上記下スライド部に下方から対向する下対
    向部と上記下スライド部に上方から対向する上対向部と
    を有し、 上記中間台の上スライド部と上記上台の上対向部との間
    に第1転動体が配置され、上記中間台の上スライド部と
    上記上台の下対向部との間に第2転動体が配置され、上
    記中間台の下スライド部と上記下台の上対向部との間に
    第3転動体が配置され、上記中間台の下スライド部と上
    記下台の下対向部との間に第4転動体が配置されてい
    て、 上記上台の上対向部の下面または上記中間台の上スライ
    ド部の上面の少なくとも一方に形成されており、安定点
    とこの安定点から上記第1転動体が走行する両方向に向
    かって徐々に立ち上がっている第1軌道面と、 上記上台の下対向部の上面または上記中間台の上スライ
    ド部の下面の少なくとも一方に形成されており、安定点
    とこの安定点から上記第2転動体が走行する両方向に向
    かって徐々に立ち上がっている第2軌道面と、 上記下台の上対向部の下面または上記中間台の下スライ
    ド部の上面の少なくとも一方に形成されており、安定点
    とこの安定点から上記第3転動体が走行する両方向に向
    かって徐々に立ち上がっている第3軌道面と、 上記下台の下対向部の上面または上記中間代の下スライ
    ド部の下面の少なくとも一方に形成されており、安定点
    とこの安定点から上記第4転動体が走行する両方向に向
    かって徐々に立ち上がっている第4軌道面とを備え、上
    記第1,第2軌道面は上記第3,第4軌道面と交差する
    方向に延びていることを特徴とする相対移動自動復帰装
    置。
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