JPH10237517A - 炉壁プロフィール測定装置及びこの装置を用いた測定方法 - Google Patents

炉壁プロフィール測定装置及びこの装置を用いた測定方法

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JPH10237517A
JPH10237517A JP4311797A JP4311797A JPH10237517A JP H10237517 A JPH10237517 A JP H10237517A JP 4311797 A JP4311797 A JP 4311797A JP 4311797 A JP4311797 A JP 4311797A JP H10237517 A JPH10237517 A JP H10237517A
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JP
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furnace
measuring
unit
profile
measurement
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JP4311797A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Nakamura
義久 中村
Yasuhiko Hatano
康彦 波多野
Tamanori Abe
玉範 阿部
Chihiro Uematsu
千尋 植松
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い精度で炉壁損傷プロフィールを測定す
る。 【解決手段】 センサーヘッド5aを搭載した測定部5
と、測定部5の上部に設けられ、測定部5を同一水平面
上で旋回する旋回部6と、測定部5の傾斜や炉内への挿
入深度を測定する基準センサー部7と、炉外に設置さ
れ、旋回部6と測定部5を炉内所定位置に懸垂・昇降す
る昇降装置8と、炉外に設置され、測定部5,基準セン
サー部7からの測定データ及び旋回部6の旋回角度から
測定データを処理演算するデータ処理装置9を備えた構
成である。昇降装置8による炉内昇降動作と、旋回部6
による旋回動作を組み合わせることで、炉内壁における
任意の上下,円周方向の炉壁プロフィールを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉や冶金用炉の
炉内壁プロフィールを測定する装置及びこの装置を用い
て炉内壁プロフィールを測定する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば高炉の炉内壁は、一般的に冷却盤
またはステーブと耐火煉瓦との組み合わせからなってい
る。ところで、シャフト上部の炉内壁は、温度的に低い
条件にあるので、炉体の過冷却を防止するため、約60
0〜800mm程度の厚みのシャモット質、あるいは高
アルミナ質の煉瓦で内張りされている。
【0003】しかし、シャフト上部の炉内壁には、付着
物が付着する場合がある。この付着物が成長すると、炉
内還元ガスが偏流を起こして適性な還元作用を果たせな
くなり、炉況不安定操業の要因となる。また、高炉の炉
内内張り耐火物は、鉱石等の原料降下および接触による
損耗のほか、炉内の熱負荷変動、侵食性ガスアタックに
よって亀裂や剥離が生じ、損耗、消失が生じ易い。
【0004】この炉壁の損耗は、均一に進行するもので
はなく、円周方向、高さ方向位置によって異なり、炉内
プロフィールが円周方向や高さ方向で不均一となって、
コークスと焼結鉱の混合層が発生するばかりでなく、炉
内還元ガスの流れも不均一となる等、操業上大きな問題
となる。また、炉壁の損耗部では、鉄皮にホットスポッ
トを生じ、変形、亀裂等の発生原因となり、炉体寿命を
短縮させる大きな原因となる。
【0005】そこで、稼働中の高炉内壁耐火物や冷却装
置の損耗部に、耐火物を吹き付ける等の種々の補修を実
施しているが、その補修を効率よく行うためには内壁の
プロフィールを正確に把握する必要があり、従来から種
々の提案がなされている。
【0006】例えば、特開平5−256584号公報
には、シャフト吹き付け装置にレーザ距離測定器を搭載
して、シャフト吹付装置と共に測定器を炉内中心部に挿
入し、炉壁までの距離を測定して、制御装置により損傷
前の炉壁までの距離から損傷量を算出した後、この算出
値に基づいてシャフト吹付装置を制御し、損傷量に相当
する量の吹付けを行うものが提案されている。
【0007】また、特公昭63−52308号公報に
は、補修材の吹付ノズルを搭載した吹付機に、旋回装
置、テレビカメラ、温度計、レーザ距離測定器等を備
え、損耗部のプロフィールを検出して炉内壁に自動吹付
けして補修する方法が提案されている。
【0008】また、特公平6−102804号公報に
は、ベルレス高炉の原料装入用分配シュートに不定形耐
火物吹付ノズルの保持フレームを係止し、(a) 吹付ノズ
ルを前記保持フレームの上下方向に沿って昇降させる上
下走行台車装置を設けたり、さらに、(b) 吹付ノズルの
俯仰角を変更できるようにヒンジ機構を設けて、局所的
な炉内壁面形状に対応させた炉内壁補修装置が提案され
ている。また、同号公報には、分配シュート用傾斜角
度、フレームの傾斜角度及び吹付ノズルの射程を計測す
るセンサー類を備え、これらの測定データから高炉内壁
のプロフィールを判定する判定装置を具備した炉内壁補
修装置も開示されている。
【0009】また、上記公報以外に精度の良い炉内壁補
修を実現するための検出手段として、「鉄と鋼」CAMP
-ISIJ Vol.7(1994)-975 に、高炉の炉体開口部より、炉
内昇降機を備えたアームにレーザ距離測定器を懸吊して
データ採取と同時に炉内イメージを出力することのでき
る高炉のシャフトプロフィール測定装置が開示されてい
る。
【0010】また、特開昭58−196406号公報
および特開昭59−143905号公報では、レーザ光
を用い、測定用ランスを炉内に回転および軸方向に移動
可能として、三角測量もしくはレーザレーダ法に基づい
て炉壁耐火物の内面プロフィールを測定する装置が提案
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、の特
開平5−256584号公報に開示された装置は、吹付
ノズルを搭載した吹付装置に設置されており、炉内挿入
時、基準となる炉芯軸を中心としてプロフィール測定す
る位置決め確定ができないため、正確な定量的炉内壁プ
ロフィールの表示及び把握ができない、という問題があ
る。
【0012】また、の特公昭63−52308号公報
に開示された装置も、吹付ノズルを搭載した吹付装置に
設置されており、炉内壁プロフィールを判定する装置と
しては、(a) 走行装置と走行ビーム(吊り装置)だけで
は、基準となる炉芯軸を中心としてプロフィールを測定
する位置決めの確定ができないため、正確な定量的炉内
壁プロフィールの表示および把握ができない。また、
(b) プロフィール判定装置として最も重要な絶対位置を
保証する基準点がないため、相対的なプロフィール測定
はできるものの、各センサー計測端からのデータを採集
して演算処理しても、正確な定量的炉内壁プロフィール
の絶対値的な表示及び把握ができない。すなわち、プロ
フィール測定データの精度を保証することができない、
という問題がある。
【0013】また、の特公平6−102804号公報
に開示された装置は、炉内壁プロフィールを判定する装
置としては、(a) 炉内壁プロフィールを判定するための
位置測定データを出力するセンサー類(分配シュートの
傾斜角度センサー、フレーム傾斜角度センサー、圧力発
信器、射程計測センサー他)が、分配シュートに係止さ
れた保持フレームの各位置にバラバラに配設されている
ので、各々のセンサー類の測定誤差が相乗されて、正確
なプロフィール測定データの出力ができない。また、
(b) 前記の装置の(b) と同様に絶対位置を保証する基
準点がないため、正確なプロフィール測定データの精度
を保証することができない、という問題がある。
【0014】また、の「鉄と鋼」CAMP-ISIJ Vol.7(19
94)-975 に報告されているプロフィール測定装置は、
(a) 前記,の装置と同様に相対的なプロフィール測
定はできるが、基準となる炉芯軸を中心としてプロフィ
ールを測定する位置決めが確定できないため、正確な定
量的炉内壁プロフィールの絶対値的な表示及び把握がで
きない。また、(b) 前記の装置の(b) と同様に絶対位
置を保証する基準点がないため、正確なプロフィール測
定データの精度を保証することができない、という問題
がある。
【0015】また、の特開昭58−196406号公
報および特開昭59−143905号公報で開示されて
いる装置も、前記、の装置と同様な問題がある。
【0016】すなわち、上記したような従来方法や装置
にあっては、炉内耐火物の損耗状況を計測する基準位置
がないので、測定精度が悪く実用に耐えられなかった。
加えて、従来は、吹付装置に搭載されたものが多く提案
されているが、本来の目的であった炉壁損傷プロフィー
ルの測定結果を不定形耐火物の吹付け補修に十分活用さ
れていないのが現状である。
【0017】本発明は、上記した従来の問題点を全て解
決できる高炉炉壁プロフィール測定方法及びその装置を
提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、距離測定センサーを搭載した測定
部の上部に、測定部を同一水平面上で旋回する旋回部を
設けると共に、前記測定部の傾斜や炉内への挿入深度を
測定する基準センサー部と、前記旋回部と測定部を炉内
所定位置に懸垂・昇降する昇降装置と、前記測定部,基
準センサー部からの測定データ及び旋回部の旋回角度か
ら測定データを処理演算するデータ処理装置を設置する
こととしている。そして、このような昇降装置による炉
内昇降動作と、旋回部による旋回動作を組み合わせるこ
とで、炉内壁の任意円周位置及び上下方向の炉壁プロフ
ィール測定を最大限に拡大し、かつ、正確に測定できる
ようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の炉壁プロフィール測定装
置は、炉内耐火物の表面形状を測定する装置において、
距離測定センサーを搭載した測定部と、この測定部の上
部に設けられ、測定部を同一水平面上で旋回する旋回部
と、前記測定部の傾斜や炉内への挿入深度を測定する基
準センサー部と、炉外に設置され、前記旋回部と測定部
を炉内所定位置に懸垂・昇降する昇降装置と、同じく炉
外に設置され、前記測定部,基準センサー部からの測定
データ及び旋回部の旋回角度から測定データを処理演算
するデータ処理装置を備え、前記昇降装置による炉内昇
降動作と、旋回部による旋回動作を組み合わせること
で、炉内壁における任意の上下,円周方向の炉壁プロフ
ィールを測定できるように構成したものであり、必要に
応じて測定部の下部に、振れ止め機構を設置している。
【0020】そして、上記した本発明の炉壁プロフィー
ル測定装置を用いて炉壁プロフィールを測定するに際し
ては、炉本体との3次元位置関係が明確である炉内基準
点として、少なくとも2点のサウンジングウエイトを、
距離測定センサーで測定できる視野範囲内に垂下し、そ
の基準点までの距離と角度の測定値を基にして、測定部
の炉内位置を三角測量法の原理によって求めた後、炉壁
プロフィールの炉本体に対する絶対値形状の測定を行う
のである。
【0021】上記した本発明方法によって炉壁プロフィ
ールを測定する方法を、以下に総括的に説明する。 (1) プロフィール(形状)測定の基準点 本発明では、炉本体との3次元位置関係が明確である絶
対位置を保証する炉内基準点として、炉内装入原料のス
トックレベルを計測するサウンジング装置のサウンジン
グウエイトを使用する。その理由は、サウンジングウエ
イトは、炉内垂下時の炉内での座標点(位置)が3次元
的に明確であるからである。すなわち、炉内垂下時にお
けるサウンジングウエイトの水平面座標点(x,y)
は、建設時の図面上の位置で、炉芯からの距離、円周方
向での設置位置が明確であるからである。また、垂直
(上下)面座標点(z)はサウンジングウエイトの差指
レベルとして、サウンジング装置に表示され、この表示
値も明確となるので、本発明では、これらの既知の座標
点(x,y,z)を炉内での基準点(ターゲット)とす
るのである。
【0022】本発明においては、プロフィール測定装置
の距離測定センサーの距離信号と実距離との比較、較正
及び検定用に常に正確なプロフィール測定データの精度
を保証するため、炉外にターゲット板を設置することが
望ましい。
【0023】(2) プロフィール測定方法 次に、本発明によるプロフィール測定方法を、本発明に
よるプロフィール測定における計測方法を示す座標の説
明図である図7と、本発明によるプロフィール測定方法
を示す説明図である図8によって説明する。 図7
(a)は高炉の座標系を示す模式図、図7(b)は測定
部の座標系を示す模式図で、それぞれx,X,y,Yは
水平面座標を、z,Zは鉛直面座標を示す。
【0024】a.炉内壁プロフィールを測定するに際し
ては、先ず、従来と同様、炉内装入原料を所定レベルま
で減尺して休風状態にする。 b.測定部の炉内での位置、水平面座標系内の光軸〔図
7(b)のY軸〕方向を決定するためには、水平面内に
炉内座標点(X’,Y’,Z’)が既知である前記した
炉内基準としてのサウンジングウエイトSDが少なくと
も2点(本)必要である。すなわち、水平面座標系の異
なる2点(本)のサウンジングウエイトSDの位置,角
度を、測定部に搭載した距離測定センサーと各々の水平
面座標系での旋回部の旋回角度によって測定することに
より、前記2点(本)の基準点と測定部の位置関係を、
三角測量の原理でデータ処理装置で演算、処理し、測定
部の炉内における座標点(x,y,z)のうちのx,y
を求める。
【0025】測定部の垂直(z)方向の距離は、昇降装
置に設けた挿入長さ計により測定できるので、これで測
定部の炉内座標点(x,y,z)が確定する。この様に
して、測定部の炉内座標点(x,y,z)が確定されれ
ば、測定部に、例えばレーザレーダ技術を応用した距離
測定センサーを構成するセンサーヘッドを組み込み、測
定対象物の表面に対して、光学系による2軸走査機構に
より、センサーヘッドから発射した近赤外スポットレー
ザを、広範囲に、かつ、高速に走査(スキャン)させる
と,前記近赤外スポットレーザが測定対象物で乱反射
し、その一部が反射光となってセンサーヘッドに戻って
くる。この反射光の強さと位相を測定し、発射光と比較
すれば、反射光の強さから測定対象物表面の明暗情報
を、また、発射光との位相差から測定対象物までの距離
をそれぞれ算出することにより、測定対象物表面の輝度
画像(2次元画像)及び距離画像(3次元画像)の形状
データを同時に測定・出力することができる。
【0026】例えば測定部における測定走査範囲を、水
平走査視野方向45°、垂直走査視野方向45°を有し
たものとすれば、センサーヘッドで得られた測定走査範
囲を旋回部の旋回動作で所定角度θだけ旋回(首振り)
することにより、前回測定走査範囲と今回測定走査範囲
の画像を繋ぐことで、広範囲の炉内壁プロフィール測定
が可能となる。
【0027】c.次に、図7(a)(b)で示す座標系
において、測定部の座標を水平を基準とした座標に変換
(水平座標変換という)するために、鉛直2方向〔あお
り(上下):φ、ヨーイング:ψ〕を傾斜計の出力より
求める。これにより測定部の位置(x,y,z)及び傾
き(θ,φ,ψ)を求めることができる。
【0028】以下、詳細手順について、図7(c)〜
(e)を用いて説明する。図7(c)はセンサーヘッド
のカメラで観た光軸の奥行き方向がYの測定画面で、測
定部が傾き(あおり)φとなっている状態で、サウンジ
ングウエイトSDを観たものである。そして、この図7
(c)の画面を傾斜計の角度出力φ,ψに基づいて高炉
座標系に補正したものが図7(d)である。なお、図7
(d)におけるGは水平変換座標での視野中心を示す。
【0029】d.次に、傾斜計,挿入長さ計による基準
測定に基づいて測定部の位置(x,y,z)、及び方向
(θ’)を決定する。先ず、図7(e)は測定値からの
Z位置を示す測定画面であり、Qは水平変換座標での視
野中心(X’,Y’,Z’)=(0,Y’,0)を示
す。図7(e)上の高炉座標におけるサウンジングウエ
イトSDの下端位置は、(xs1,ys1,zs1)、もしく
は測定値による水平変換座標(Xs1’,Ys1’,
s1’)で表される。ここで、zs1はサウンジング差指
レベルDと同じである。よって、測定部の高炉座標系に
おけるz座標は、zs1+Zs1’となる。
【0030】e.次に、高炉座標系における水平面の
x,y,θ’を決定する方法を、図8(a)の炉内基準
点と測定部の位置関係図を用いて説明する。図8(a)
中、点Pは測定部の位置の座標(x,y,z)、及び方
向の座標(θ,φ,ψ)を示し、このうち、zは挿入長
さ計で、φ,ψは傾斜計によって既知である。また、図
8(a)中のr1 及びr2 は、炉内基準点として、座標
点が既知である2本(点)のサウンジングウエイトSD
の座標位置r1 (xr1,yr1,zr1)及びr2 (x r2
r2,zr2)を示す。
【0031】すなわち、測定部の炉内での座標点を求め
るには、r1 ,r2 は上記したように既知であるので、
Pからr1 までの距離L1 、Pからr2 までの距離
2 、及び、視野中心と直線r1 Pとのなす角度θ1'
と、同じく視野中心と直線r2 Pとのなす角度θ2'の合
計(θ1'+θ2')が求まれば決まる。ここで、L1 及び
2は測定部のセンサーヘッドのレーザレーダによる測
長機能により求めることができる。また、図8(a)中
の角度θ’はセンサーヘッドの視野中心とy軸とのなす
角度であり、旋回部に設けた回転角エンコーダによって
測定可能であるので、点Pで示す測定部の位置は三角測
量の原理によって求めることができる。
【0032】ここで、高炉の水平面座標系(x,y)に
おける炉内基準点r1 ,r2 のとり方で、測定誤差を少
なくするために留意すべきことは、L1 ,L2 の距離
を大きくすること、θ1'+θ2'を広くする、すなわち
90°に近づけること、である。
【0033】f.図8(b)は測定部の位置を高炉座標
系のx,yで決定するための説明図であり、r1 ,r2
及びθ1',θ2'は下記式によって求めることができる。 L1 =(Xr1 2 +Yr1 2 +Zr1 2 1/22 =(Xr2 2 +Yr2 2 +Zr2 2 1/2 θ1'= sin-1(Zr1/L1 ) θ2'= sin-1(Zr2/L2
【0034】次に、点Pで示す測定部の座標を求めるに
は、 (x−xr12 +(y−yr12 =L1 2 (x−xr22 +(y−yr22 =L2 2 から、これらの式を解けば測定部の高炉座標系でのx,
yを求めることができる。
【0035】g.以上説明したように、炉壁プロフィー
ル測定では、測定部の高炉座標及びセンサーヘッドのカ
メラの視野中心方向θにより、図8(c)に示すよう
に、視野中心方向θの任意の測定炉壁の座標点V(Lm
,α,β)は、その測定値(Xm',Ym',Zm')よ
り、下記式で方向(α,β)、距離Lm にある位置とし
て求めることができる。 距離 Lm =(Xm2+Ym2+Zm21/2 Z方向角度 α= sin-1(Xm /Lm ) Y方向角度 α= sin-1(Ym /Lm )
【0036】
【実施例】以下、本発明の高炉炉壁プロフィール測定装
置を図1〜図6に示す一実施例に基づいて説明するとと
もに、この装置を用いて本発明方法により高炉炉壁プロ
フィールを測定する方法に及ぶ。図1は本発明の高炉炉
壁プロフィール測定装置の高炉における設置状態を示す
断面図、図2は図1のA−A断面視図における炉壁プロ
フィール測定要領を示す平面取合図、図3は図1におけ
る炉壁プロフィール測定要領を示す斜視図、図4は本発
明の高炉炉壁プロフィール測定装置の全体構成を示す斜
視図、図5は本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置の
構成、機構を示す断面図、図6は本発明の高炉炉壁プロ
フィール測定装置のシステム構成図である。
【0037】図1は高炉の休風時におけるシャフト中央
部のストックレベルMまで減尺した状態を示す炉内断面
図で、ベル高炉における実施例を示している。高炉本体
1には大ベル2及びムーバブルアーマ3が設置されてお
り、図1中に二点鎖線で示す初期(建設時)の炉内壁プ
ロフィール4が、操業により、図1中に実線で示すよう
な、炉壁が損耗した状態の損耗プロフィール4aとなっ
ている。
【0038】本発明は、図1に実線で示したような、炉
壁が損耗した状態の損耗プロフィール4aを2次元的、
あるいは3次元的に、定量的に測定する装置及びこの装
置を用いた測定方法である。
【0039】本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置
は、図6のシステム構成図に示すように、以下のように
構成されている。5は距離測定センサーを搭載した測定
部で、後述するデータ処理装置9からの信号により、距
離測定センサーを構成するセンサーヘッド5aで炉壁の
形状を測定し、この測定した炉壁形状を画像処理装置5
bを経由してデータ処理装置9に転送するものである。
また、画像処理された画像はモニター5cで観ることも
できる。
【0040】6は旋回部で、測定部5の上部に設けられ
て測定部5を懸垂し、後述するデータ処理装置9からの
信号により、コントローラ6aを介し、旋回モータ6b
を駆動して測定部5を同一水平面上で所定角度旋回する
ものである。そして、その回転角データはロータリーエ
ンコーダ6cで検出し、後述するデータ処理装置9に転
送される。
【0041】7は基準センサー部で、測定部5が炉内に
挿入されて炉壁形状を測定する際、炉内への挿入深度を
測定する挿入長さ計7aと、測定部5の姿勢を測定して
測定部5の傾斜(鉛直2方向の「あおり」と「ヨーイン
グ」)を検知する傾斜計7bと、必要に応じて測定部5
のセンサーヘッド5aの動作環境を監視する温度計7c
で構成される。
【0042】8は炉外に設置された昇降装置で、前記し
た旋回部6と測定部5、及びこれらに接続されたセンサ
ー信号ケーブル22aや冷却水,N2パージ用ホース等の
ケーブル・ホース類22を炉内の所定位置に懸垂・昇降
するものである。
【0043】9は炉外に設置されたデータ処理装置で、
測定部5のセンサーヘッド5aからの炉壁形状データの
収集及び制御と、基準センサー部7からの姿勢を測定す
るデータを収集して、データ処理器9aにて炉壁形状デ
ータを演算し、絶対値に変換して炉壁の損耗量を求める
ものである。このデータ処理装置9は、例えばハードデ
ィスク,マグネットオプティカルディスク,フロッピー
ディスク等のデータ保存・移動ディスク9bによってデ
ータの保存・移動を可能とし、その結果をプリンター9
cにて出力すると共に、演算処理結果はモニター9dで
表示し、観ることができる。
【0044】10は測定部5内のセンサーヘッド5aの
動作環境を、所定の温度、例えば40℃以下に保持する
ための水冷ジャケット構造やN2パージ機構等のセンサー
ヘッド部冷却機構である。
【0045】次に、本発明のプロフィール測定装置全体
構成の詳細を、図4及び図5に基づいて説明する。図4
は本発明のプロフィール測定装置の全体構成を示す斜視
図である。前記した測定部5は昇降装置8によって炉内
に昇降されるもので、例えばアーマプレート取り替え用
のモノレール21に2点水平吊りの電動チェーンブロッ
ク8aを取り付け、横行モータ8bによりモノレール2
1上を移動できるようになっている。
【0046】本実施例では、昇降装置8として、2点水
平吊りの電動チェーンブロック8aを用いたものを開示
している。その理由は、測定部5の外形が直方体である
ため、測定部5の旋回重心軸上を、図4に示すように、
2点に振り分けた状態で保持し、1つの巻き上げモータ
8cによって同調して昇降すれば、所定位置に垂下した
時に、測定部5の水平度を保持でき、かつ、振れを防止
できるからである。
【0047】また、本実施例では、2本のリンクチェー
ン8dの下端に各々フック8eを取り付け、さらに一方
には垂下長さにより若干の差異が生じた場合に、微調整
可能な長さ調整機構8fを取り付けている。なお、6d
は旋回部6の上面に設置した4つの吊りピース6dであ
り、これらの吊りピース6dに前記2本のリンクチェー
ン8dを図4に示すようにつなぎ、旋回部6を介して測
定部5を懸吊している。
【0048】また、本実施例では、昇降装置8に挿入長
さ計7aを取り付け、そのワイヤー7aaを旋回部6の
上面に接続することで、ワイヤー7aaの繰り出し長さ
によって測定部5の挿入深度を測定するものを示してい
る。
【0049】旋回部6の下部には、測定部5が取り付け
られており、測定部5が同一水平面上で旋回(首振り)
できるようにしている。測定部5の短辺幅b2 (図4参
照)は、この測定部5を挿入する長手開口を有するアー
マプレート取り替え口13の投影幅b1 より小さくし
て、炉内に垂下する際に、干渉しないようにすることが
望ましい。
【0050】ケーブル・ホース類22は、炉外における
アーマプレート取り替え口13の上方に設置されたホー
スガイド用ブラケット23で両端を支持されたホースガ
イド24に巻き掛けることで、測定部5の昇降時にスム
ーズな送り出し、巻き上げができるようにし、ホース巻
きドラム25にて、巻き上げ時の長いケーブル・ホース
類22をドラム巻きする。また、炉体デッキ11a上に
設置されたデータ処理装置9は、炉頂部の屋外粉塵、降
雨等の環境を考慮して、収納箱9eに収納しておくのが
望ましい。
【0051】図5は測定部5、旋回部6、及び振れ止め
機構14の構成・機構を示す断面図である。旋回部6に
は、センサーヘッド5aを搭載した測定部5が、旋回中
心軸C−Cを中心に旋回できるように、ロータリージョ
イント26が組み込まれており、中空径dなるセンター
ホールに、測定部5のケーブル・ホース類22が貫通で
きるようになっている。
【0052】ロータリージョイント26は、外輪26a
の内側にベアリング26cを介して内輪26bが回転自
在に支持された構成であり、外輪26aに接続された固
定ホース口から内輪26bを通って測定部5に供給され
たり、また測定部5から内輪26bを通って固定ホース
口まで排出されてきた水及びN2ガスは、外輪26aと内
輪26bとの間で漏れることがないようになされている
ことは言うまでもない。
【0053】また、ロータリージョイント26はスプロ
ケット26d,26eにより各々チェーンスプロケット
26f,26gを介して旋回モータ6b及びロータリー
エンコダ6cに連結されている。
【0054】本実施例では、旋回部6は、炉内挿入、測
定中の高温雰囲気に動作環境が保たれるように、外表面
を断熱材6hでラギングを施した3分割のケーシング6
e〜6gに分解でき、かつ、旋回部6のケーシング6e
〜6gで囲まれた内部には、機器類の動作環境温度(例
えば50℃以下)を保持するために圧縮空気あるいはN2
ガスを供給するだけで冷気を噴射できる、例えばエアー
クーラ27を設置したものを示している。
【0055】このエアークーラ27は、給気口27aよ
り4〜7kg/cm2の圧縮空気あるいはN2ガスを入れると、
熱膨張体27bを利用した温度制御方式により、20〜
40℃の間で冷風吹き出し口27cより冷風がケーシン
グ6e〜6g内に噴射されるものである。一方、熱気
は、熱風排出口27dより排出される。このエアークー
ラ27の作動により内部温度が下がる(例えば30℃)
と、エアークーラ27の噴射が停止する。この作用を繰
り返すことによってケーシング6e〜6g内の温度が一
定に保たれる。
【0056】上記した実施例は、各種機器の制御盤にお
ける内部発熱及び外部からの加熱を防止して、制御盤内
を一定温度に保つ用途に多用されており、通常の機械的
な冷凍機と比較すると効率は悪いが、可動部分のないご
く簡単な構造で、低温が得られ、単純・確実な機能を有
するメリットがある。但し、本実施例にこだわることな
く、単純なエアーパージ等で代用してもよいことは言う
までもない。なお、旋回部6のケーブル・ホース類28
は上部ケーシング6eの開口より上方に取り出される。
【0057】測定部5は前記したように、炉壁形状を測
定するセンサーヘッド5aを搭載しているが、本実施例
で示したセンサーヘッド5aは、前記したように、レー
ザレーダ技術を応用した3次元カメラシステム機能を有
しており、広範囲な走査範囲、例えば垂直視野45°×
水平視野45°で奥行き約40mを有している。加え
て、代表的な単体精度として±2mmの高精度測定が可
能であり、画像処理時間も200000点/sec と、高
速処理ができる。このようなレーザレーダ技術を応用し
た3次元カメラシステム機能を有するセンサーヘッド5
aを採用すれば、測定対象物の2次元(明暗)画像、及
び3次元(距離)画像を同時に出力できる。
【0058】ところで、センサーヘッド5aの焦点F
は、旋回中心軸C−Cと一致していることが、炉壁形状
測定データ合成時の誤差をなくするという点では望まし
い。しかし、本実施例では旋回中心軸C−Cから距離N
だけ隔てた位置に焦点Fがあるので、距離Nを正確に把
握しておく必要がある。
【0059】本実施例では、焦点Fから垂直視野角θ1
(例えば45°)の範囲にレーザ光を発射するもので、
測定部5の前面は斜めに角落とししている。そして、レ
ーザ照射方向には、ケーシング5eに開口部5iを設
け、センサーヘッド5aの照射面と平行に、ケーシング
5e内への粉塵侵入防止用として、耐熱性を有する石英
ガラス5jを取り付けると共に、石英ガラス5jの外表
面に粉塵付着防止用の圧縮空気あるいはN2ガスパージ用
ヘッダー5k及びノズル5mを取り付けたものを示して
いる。
【0060】また、センサーヘッド5aはセンサー信号
ケーブル22aとはコネクター5dで接続されているの
で、本実施例のように、ケーシング5eの一方側面5e
a(図4参照)を取り外しできるようにしておけば、セ
ンサーヘッド5aは単体で取り外し・取り付けができ
る。
【0061】また、センサーヘッド5aは、精密な電子
部品で構成されているため、高温雰囲気(〜200℃)
の炉内に挿入して計測する場合も、動作環境温度(本実
施例では0〜40℃)を維持する必要がある。従って、
本実施例では、これを収納するケーシング5eの外表面
を断熱材5hでラギングすると同時に、ケーシング5e
は、ロータリージョイント26に接続したジャケット給
水口5f、ジャケット排水口5gを有する水冷ジャケッ
ト5h構造にした例を示している。
【0062】この水冷ジャケット5h用の給水・排水及
び圧縮空気あるいはN2ガスは図4に示すように、炉体デ
ッキ11aのレベルから供給・排出される。本実施例で
は、比較的汚染の少ないN2ガスをパージ用に使用し、減
圧弁29にて所定の圧力に圧力調整すると共に、フィル
ター30にてN2ガス中の微細ダストやオイルミストを除
去したものを、また、水冷ジャケット5h用の給水(給
水温度は40℃以下)、排水はそれぞれストップ弁31
を介してケーブル・ホース類22を経由してロータリー
ジョイント機構26に接続されて測定部5に供給するも
のを示している。
【0063】加えて、本実施例では、センサーヘッド5
aは高価な機器であるので、動作環境温度を監視する目
的で、ケーシング5e内に温度計7cを設置し、例えば
40℃以上になれば、至急、センサーヘッド5aを炉外
に移動できるようにしている。
【0064】また、本実施例では、センサーヘッド5a
(測定部5)の座標を水平を基準とした座標に変換する
ためのデータ、すなわち、鉛直2方向(「あおり」と
「ヨーイング」)の角度を出力する傾斜計7bを、セン
サーヘッド5aの上面に設置したものを示している。
【0065】振れ止め機構14は、測定部5の下面にお
ける旋回軸中心C−C位置に取り付けた吊りピース14
aに、回転継手14bを介して小リンクチェーン14c
をつなぎ、この小リンクチェーン14cの下にリンク1
4dを介して複数個のウエイト14eを全長が2〜3m
の長さとなるように数珠つなぎに取り付けたものであ
る。
【0066】そして、昇降装置8を操作して測定部5を
炉内所定レベルまで垂下し、炉壁形状(プロフィール)
測定をする際、測定部5の振れを防止するためには、前
記ウエイト14eをストックレベルM上に着床させるこ
とが重要である。本実施例では、測定部5をオフライン
で約16m垂下した状態で、ウエイト14eを着床させ
た場合には、昇降装置8の2連のリンクチェーン8dの
並び方向では殆ど振れがなく、また、その直角方向では
5〜15mm以内の振れでおさまった。一方、ウエイト
14eを着床させない場合には、リンクチェーン8dの
並び方向と直角の方向における振れは20〜50mmと
なった。
【0067】次に、上記した本発明のプロフィール測定
装置を用いて、本発明方法により炉壁形状(プロフィー
ル)を測定する方法を、順を追って説明する。図1及び
図3において、先ず炉体デッキ11aに設けた炉外ター
ゲット板(以下、単に「ターゲット板」という)12を
用いて、距離測定センサーとしての距離信号と、実距離
の比較・較正を行う。本実施例では、高炉本体1の高さ
T、及び炉芯からの距離の基準として最もふさわしいと
思われるトップリングTRを用い、トップリングTRか
ら距離Sの位置にターゲット板12を設置し、ターゲッ
ト板12のトップリングTRから高さhの位置に、レベ
ルをマーキングをした。
【0068】また、ターゲット板12の板面に凹凸や色
調をつけ、炉内壁の測定対象表面に模擬した性状にして
おけば、例えばレーザ光線を用いた距離測定センサーと
してのセンサーヘッド5aの反射率が、測定精度に及ぼ
す測定条件の影響を、適正に補正できることにより、測
定精度を保証、すなわち、休風時における炉壁残存厚さ
をコアーボーリングした場合の実測値と比較して、ほぼ
同じ値(±50mm以内)となる測定精度を確保するこ
とが可能となる。
【0069】本発明のプロフィール測定装置は、ベル高
炉では、例えば炉口部に設けられているアーマプレート
取り替え口13(投影幅b1 )の開口部より炉内へ挿入
するのが望ましい。従って、先に説明したように、測定
部5の短辺幅b2 が前記投影幅b1 より小さくなるよう
にする方が良い。
【0070】昇降装置8を用いて測定部5を炉内の所定
位置H1 まで垂下させる。この時、炉内垂下時の振れ止
めを目的として、測定部5の下部にストックレベルMま
での距離H2 (例えば2〜3m)を確保して振れ止め機
構14を懸吊し、その下端をストックレベルMに着床さ
せる。
【0071】図1,図3に示した状態は、測定対象の損
耗プロフィール4aに対して、測定部5のセンサーヘッ
ド5aの焦点Fより垂直走査視野角θ1 (例えば45
°)でレーザを照射した状態である。図1,図3中のL
は測定範囲の高さを、また、図3中のWは、レーザ走査
範囲を示している。そして、本発明方法にあっては、こ
のレーザ走査範囲Wに炉内基準(ターゲット)としての
サウンジングウエイトSDを2点(本)垂下する。な
お、サウンジングウエイトSDの差指レベルDは、サウ
ンジング装置15によって表示される。
【0072】本発明のプロフィール測定方法は、炉壁損
耗形状を測定する専用機能を有した上記した本発明のプ
ロフィール測定装置を用いて実施するもので、従来装置
のように、不定形耐火物の吹付補修用の吹付装置16に
搭載しているものではないことが大きな特徴である。
【0073】図1における破線は吹付装置16が炉体デ
ッキ11bに設置されたウインチ17により複数個の炉
口マンホール18よりシーブ32を介し、複数箇所(本
実施例では4箇所)のワイヤロープ19で懸吊されてい
る状態を示す。
【0074】図2は図1のA−A断面視図における炉内
平面取合いを示す図で、前記した吹付装置16は4箇所
の炉口マンホール18からワイヤロープ19で懸吊され
てほぼ炉芯に配置されており、平面取合い上、アーマプ
レート取り替え口13aより炉内に垂下した図2中Bの
位置の測定部5とは干渉しない。
【0075】図2中の●印で示す1SD〜4SDはサウ
ンジングウエイトSDの垂下位置を示し、高炉本体1に
おける水平面座標系は既知である。ところで、図2中の
Bの位置における測定部5から照射されるレーザの水平
走査視野角θ2 (例えば45°)の範囲には、炉内基準
であるサウンジングウエイトSDは通常1点(本)しか
入らないので、旋回部6の旋回機能で測定部5をθ 2'だ
けオーバーラップするように、所定角度だけ測定部5を
旋回(首振り)し、先に説明した手法で測定部5の高炉
座標系での座標点を求めて、損耗プロフィール4aの形
状を計測する。そして、その形状データを基にして、吹
付装置16により、損耗程度に応じて、吹付材20を炉
壁に吹付け、炉壁を修復するのである。
【0076】本発明のプロフィール測定装置を使用した
本発明方法では、先に説明したように、測定部5と吹付
装置16は、炉内で取合上干渉しないので、各々に有す
る機能を最大限発揮して炉壁損耗部の修復前後の形状
(プロフィール)を測定できる。この時、炉内壁全周の
損耗プロフィール4aを測定するには、測定部5を図2
におけるBの位置から、Bの位置のほぼ対面のCの位置
に、アーマプレート取り替え口13bを利用して移動
し、前記と同様にプロフィール測定を行えばよい。
【0077】上記した本発明のプロフィール測定装置及
びこの装置を用いたプロフィール測定方法の適用は、本
実施例で説明したベル高炉に限るものではなく、ベルレ
ス高炉や、その他の冶金用炉にも適用できることは言う
までもない。
【0078】
【発明の効果】本発明は上記したような構成・機能を有
しており、従来の炉内壁プロフィール測定方法や装置と
比較して、以下に列挙する様な著しい効果が得られる。 本発明装置は、炉壁形状(プロフィール)測定専用
のものであり、炉内における任意の上下、円周方向の炉
壁損耗量の測定において高精度に、かつ高速に測定(画
像処理)できる。
【0079】 また、本発明では、測定した損耗炉壁
形状データを健全時の炉壁形状データと比較して、損耗
量の演算処理をし、画像処理ができるので、シャフト部
の吹付補修の補修前後のプロフィール情報を迅速に得る
ことが出来、従来、見込み情報に頼っていた吹付補修時
に要していた作業者の経験や労力や資材が大幅に軽減で
き、省力化を図ることが可能となる。
【0080】 本発明の装置自体は小型でコンパクト
であるため、ベル高炉の狭い制約空間を利用して適用で
き、別置きの吹付け補修装置と炉内で干渉することな
く、双方の機能を最大限に発揮して、炉壁損耗プロフィ
ール測定と、その情報に基づいた耐火物の吹付補修が達
成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置の高炉
における設置状態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面視図における炉壁プロフィー
ル測定要領を示す平面取合図である。
【図3】図1における炉壁プロフィール測定要領を示す
斜視図である。
【図4】本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置の全体
構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置の構
成、機構を示す断面図である。
【図6】本発明の高炉炉壁プロフィール測定装置のシス
テム構成図である。
【図7】プロフィール測定における計測方法を示す座標
の説明図であり、(a)は高炉の座標系を示す模式図、
(b)は測定部の座標系を示す模式図、(c)はセンサ
ーヘッドのカメラで観た光軸の奥行き方向がYの測定画
面で、測定部が傾き(あおり)φとなっている状態でサ
ウンジングウエイトを観た図、(d)は(c)の画像を
傾斜計の角度出力φ,ψを高炉座標系に補正した図、
(e)は測定値からのZ位置を示す測定画面である。
【図8】本発明方法によるプロフィール測定方法を示す
説明図であり、(a)は炉内基準点と測定部の位置関係
図、(b)は測定部の位置を高炉座標系のx,yで決定
する説明図、(c)は測定部の高炉座標及びセンサーヘ
ッドのカメラの視野中心方向θにより、視野中心方向θ
の任意の測定炉壁の座標点V(Lm ,α,β)を方向
(α,β)、距離Lm にある位置として求めるための説
明図である。
【符号の説明】
1 高炉本体 4a 損耗プロフィール 5 測定部 5a センサーヘッド 6 旋回部 6b 旋回モータ 7 基準センサー部 7a 挿入長さ計 7b 傾斜計 8 昇降装置 9 データ処理装置 14 振れ止め機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 千尋 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内耐火物の表面形状を測定する装置に
    おいて、距離測定センサーを搭載した測定部と、この測
    定部の上部に設けられ、測定部を同一水平面上で旋回す
    る旋回部と、前記測定部の傾斜や炉内への挿入深度を測
    定する基準センサー部と、炉外に設置され、前記旋回部
    と測定部を炉内所定位置に懸垂・昇降する昇降装置と、
    同じく炉外に設置され、前記測定部,基準センサー部か
    らの測定データ及び旋回部の旋回角度から測定データを
    処理演算するデータ処理装置を備え、前記昇降装置によ
    る炉内昇降動作と、旋回部による旋回動作を組み合わせ
    ることで、炉内壁における任意の上下,円周方向の炉壁
    プロフィールを測定できるように構成したことを特徴と
    する炉壁プロフィール測定装置。
  2. 【請求項2】 測定部の下部に、振れ止め機構を設置し
    たことを特徴とする請求項1記載の炉壁プロフィール測
    定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の炉壁プロフィール
    測定装置を用いて炉壁プロフィールを測定する方法であ
    って、炉本体との3次元位置関係が明確である炉内基準
    点として、少なくとも2点のサウンジングウエイトを、
    距離測定センサーで測定できる視野範囲内に垂下し、そ
    の基準点までの距離と角度の測定値を基にして、測定部
    の炉内位置を三角測量法の原理によって求めた後、炉壁
    プロフィールの炉本体に対する絶対値形状の測定を行う
    ことを特徴とする炉壁プロフィール測定方法。
JP4311797A 1997-02-27 1997-02-27 炉壁プロフィール測定装置及びこの装置を用いた測定方法 Pending JPH10237517A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101963131B1 (ko) * 2017-11-20 2019-07-31 주식회사 노바테크 노 내부 안전점검 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101963131B1 (ko) * 2017-11-20 2019-07-31 주식회사 노바테크 노 내부 안전점검 장치

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