JPH10235926A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10235926A
JPH10235926A JP4318097A JP4318097A JPH10235926A JP H10235926 A JPH10235926 A JP H10235926A JP 4318097 A JP4318097 A JP 4318097A JP 4318097 A JP4318097 A JP 4318097A JP H10235926 A JPH10235926 A JP H10235926A
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JP
Japan
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electrode
toner
potential
developer
image
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Application number
JP4318097A
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English (en)
Inventor
Shiro Wakahara
史郎 若原
Yasuhiro Takai
康博 高井
Shiro Narukawa
志郎 成川
Kazuya Masuda
和也 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 制御電極に供給するための電位の切換制御に
おいて、トナーのもれ等を生じないように制御する。 【解決手段】 トナー担持体15と対向電極17との間
には、担持されたトナーが対向電極側に飛翔できるよう
な電界を付与するために対向電極17に高圧電源部より
高電圧が供給されており、トナー担持体15と対向電極
17との間にトナーの飛翔を制御する制御電極19が配
置されている。制御電極19にはトナーが通過するゲー
ト29が形成され、そのゲート29に対応してそれぞれ
表裏面に設けられた電極30及び28にトナー飛翔を行
う電位(ON)が供給された時にトナー13がゲート2
9を通過する。トナー担持体15と対向する電極30の
開口径d2は、ゲート29の通過孔の開口径d1より大
きく、電極30側の開口径はゲート29の通過孔の開口
径とほぼ同等にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、デジタル複写機やファ
クシミリ装置のプリンタ部、またデジタルプリンタ、プ
ロッタ等に適用され、特に顕像剤を飛翔させることによ
り記録媒体上に画像を直接形成する画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ、ワープロ、ファクシミリ
等から出力される電気的信号より紙等の記録材上に可視
像を形成する方法として、インクを用いるインクジェッ
ト方式やインクを熔融転写する熱転写方式、昇華する方
式、電子写真方式等による画像形成方法が一般的によく
知られている。
【0003】近年の高速化、高画質化に伴い、感光体に
光を照射して感光体上にトナー像を形成し、紙等の記録
媒体上に転写する電子写真方式が採用されている。これ
は電気信号をレーザーやLEDヘッドを用いて光に変換
し、この光を予め均一に帯電しておいた感光体に照射
し、感光体表面に光強度に応じた静電を形成し、この静
電潜像にトナー担持体に格納されたトナーを接触又は飛
翔させて、感光体表面にトナー像を形成し、このトナー
像を記録媒体に電気的に吸着させ、かかる後、圧力と熱
の両方を加えるか、若しくは何れか一方を加えて記録媒
体にトナー像を定着させている。
【0004】そこで、感光体などを必要とせず記録部材
上に画像を形成する画像形成装置が提案されている。例
えば、特開平6−91918号公報では、顕像剤である
トナーに電界を付与し、トナーを電気力によって飛翔さ
せ、飛翔路に配置した複数の通過孔を含む制御電極に印
加する電位を変化させ、記録媒体に直接付着させること
により、トナー像を記録媒体上に形成する画像形成装置
が提案されている。
【0005】この従来技術による画像形成装置は、顕像
剤、つまり現像剤であるトナーを担持する担持体と、記
録媒体側に配置されている背面電極と、両者の間に上述
したトナー通過孔を備えたマトリクスドライブによる制
御電極とが配置される構成である。そして、担持体上の
トナーが制御電極の通過孔を通過する電位、または通過
できない電位を画像データに応じて選択的に切換えて付
与制御することにより、記録媒体である用紙表面に直接
トナー像を形成することが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
平6−91918号公報に記載される画像形成装置に代
表されるようなトナーを飛翔させて画像を直接用紙上に
形成する装置においては、制御電極の構成が形成される
画像に大きく影響する。そのため、上記画像形成装置で
は、制御電極に画像データに応じて切換えてトナー通過
電位を印加することによりトナーの飛翔を制御するよう
にしている。
【0007】特に、特開平6−91918号公報に記載
されてる制御電極、つまりXY方向に格子状に形成され
た通過孔に対応してマトリクスドライブ方式で設けられ
ている電極においては、X及びY方向の2つの電極群の
双方にトナー飛翔する電位が付与されると、担持体より
トナーが通過孔を介して通過する一方、いずれか一方の
電極にトナー飛翔できない電位が付与されると、トナー
が通過孔を通過できないで、担持体に保持される。
【0008】ここで、X及びY方向の双方の電極にトナ
ーが飛翔しない電位を付与している状態で、トナー担持
体からのトナーの飛翔が阻止される場合であっても、X
又はY方向の一方の電極のみにトナーが飛翔しない電位
が付与され、他の電極にトナー飛翔電位が付与されてる
と、一部のトナーが通過孔を通過し、用紙に付着して、
トナーもれによる、カブリが生じることがある。特に、
白ベタやXY方向の双方の電極にトナーを飛翔させない
電位を付与している状態においては、トナーもれ等が生
じることなくカブリ等の問題は生じない。しかし、文字
や図形の画像を形成する場合には、一方の電極側にトナ
ー飛翔を行う電位が供給されているため、文字や図形の
記録中に、その周辺においてもれたトナーによるカブリ
等の影響により、コントラストの得られないぼやけ非常
に見づらい画像となり、高画質品位を得ることができな
い。
【0009】上述のようなトナーのもれ等においては、
トナー担持体に近い方の第1電極がトナーを飛翔する電
位(ON)が供給されている状態で、背面電極に近い側
の第2電極がトナーを飛翔させない電位(OFF)が供
給されている状態において、第1電極がOFF電位状態
に、第2電極がON電位状態に切換えられたタイミング
で生じる。この場合、トナー担持体に近い第1電極によ
って、トナー担持体の一部のトナーが引き寄せされ、該
トナーがトナー担持体及びその周辺、特に制御電極側に
付着し、制御電極のトナー通過孔の周縁部分にも付着す
る。この状態において、担持体側に近い第1電極がOF
F電位に、背面電極側に近い第2電極がON電位に切換
えられれば、トナー通過孔の周縁部分に付着したトナー
が第2電極のON電位により背面電極、つまり用紙側に
飛翔し、トナーもれとなって、カブリ等が生じる原因に
なる。
【0010】このようなトナーもれ等の不具合は、制御
電極の各電極群、例えば対向電極側の電極群を所定個数
にグループ化して分割している場合により顕著になる。
このように、電極群をグループに区分する理由は、各電
極に所定の電位を供給する時のスイッチング回路を含む
高圧の電源供給回路を少なくするためである。この場
合、例えば2つのグループに区分した時には、記録媒体
である用紙の左右どちらか半分に形成された画像がぼん
やりと反対側に現れる。例えば図7に示すように、正常
の画像35に対して、所謂ミラーゴースト画像36が発
生する。
【0011】以上のようなトナーもれを解消する方法と
して以下に記述する4つの方法が簡単に考えられる。
【0012】その1つの方法は、トナーを飛翔させない
電位としてより高い電位を印加する方法である。この場
合、トナー担持体側よりトナーが制御電極側へと飛翔す
るのを、高い電位により阻止できる。しかし、電位を高
くすると、電位の切換のためのスイッチ手段(FET
等)の耐圧が更に高くなるため、コスト高になるだけで
なく、リーク等の問題を解消するための措置も必要とな
る。
【0013】2つ目の方法としては、制御電極に設けら
れるトナー通過孔の開口部の径を変える。つまり、開口
部の径を小さくする。この方法においては、トナーを通
過させるための電位を高くする必要が生じる。つまり、
トナーの目詰まり等を解消し、所定の量のトナーを飛翔
させるために、高い飛翔電位を必要とする。このため、
一つ目の方法と同様の不具合が生じる。
【0014】さらに、トナー飛翔や飛翔させない電位を
高くすることなく、トナーもれを解消する方法、つまり
3つ目の方法としては、制御電極をトナー担持体側に近
づける。このようにすれば、実質トナーを飛翔させない
電位を高めたのと同等の効果を得ることができる。しか
し、トナー担持体と対向電極との間は非常に小さく、制
御電極をトナー担持体側に近接させるための位置決めの
精度が要求される。特に制御電極が担持体表面の担持さ
れたトナーに接触しない状態で極力近接させることは至
難の技でもある。
【0015】最後の4つ目の方法としては、トナーの物
性値を制御することである。特に、使用するトナーの物
性値、後えば帯電量やトナー層厚を制御すれば、ある程
度の緩和が可能になる。つまり、トナーを飛翔させない
電位が制御電極側に供給されている状態において、トナ
ーが制御電極側へと転移しないように、トナー担持体側
へ維持させることができる。しかし、帯電量等のトナー
物性値の制御は、非常に困難な上、環境変化に応じて大
きく変化するため、事実上困難となる。
【0016】本発明は上述の問題を解決するために簡単
な手段により、トナーのもれを解消し、高品位の画質を
維持できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】特に本発明の目的は、制御電極に供給する
ための電位の切換制御において、トナーのもれ等を生じ
ないように制御することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための本発明の画像形成装置は、所定の極性に帯電され
た顕像剤を担持する担持体と、該担持体に対向配置され
た対向電極と、これら担持体と対向電極との間に顕像剤
が通過するためのゲートを有する格子状に配列し、それ
に応じてゲートを介して顕像剤を選択的に通過制御する
ための電極群を形成してなる制御電極とで構成され、該
制御電極に顕像剤通過電位を画像データに応じて供給制
御することで上記ゲートを介して顕像剤を選択的に通過
させて所望の画像を記録する画像形成装置において、上
記制御電極は、それぞれ担持体と対向電極と対向する面
に上記各ゲートに対応して顕像剤通過制御を行うための
第1電極及び第2電極群を設け、第1電極群は複数のグ
ループに区分され画像データに応じた顕像剤通過のため
の電位が供給制御するとともに、第2電極群には上記区
分された第1電極群の各グループに対応して設けられ顕
像剤を通過するための電位を周期的に供給制御されるも
のであって、上記担持体と対向する第1電極群又は第2
電極群は、上記ゲートの顕像剤通過孔の開口径より大き
な開口径とし、第2電極群又は第1電極群の開口径を上
記ゲートの開口径とほぼ同等にしたことを特徴とする。
【0019】このような構成とすることで、例えば図1
に示すように顕像剤であるトナー13を担持した担持体
15と対向電極17との間にトナーの通過制御を行う制
御電極19を配置した画像形成装置において、トナー通
過孔であるゲート29の開口径d1より、担持体15と
対向する第1又は第2電極群、例えば第2電極群30の
開口径d2を大きく(d2>d1)している。そのため
図5に示すように、トナー13を通過させるための電位
(ON)が第2電極群30に供給されると、トナー13
はその電位に吸引されるように一部のトナーが制御電極
19側へと浮遊し、付着する。この時、第2電極30
は、その開口径がゲート29の開口径より大きいため、
ゲート29のトナー通過孔の周縁部分には付着すること
がなくなる。この場合、対向電極17と対向する第1電
極28においては、トナーを飛翔させない電位(OF
F)が供給されていると、その電位による電界の影響を
受け、トナー13がゲート29の通過孔の周縁部分に付
着するのをさらに抑制する効果が助長される。従って、
図5(b)に示すように、第2電極30にトナーを飛翔
させないOFF電位が供給され、第1電極28にトナー
を飛翔させるON電位が供給されたとしても、第1電極
28によるON電位によりトナーが記録紙4側へと飛翔
することはない。特にゲート29の通過孔の周縁部分に
トナー13が付着していないため、該トナーが記録紙4
へと飛翔することはなくなる。そのため、トナーのもれ
がなくなりカブリ等が生じることはなくなる。よって、
電極群をグループ毎に区分した時に生じる不要なトナー
飛翔、つまりもれトナーが発生することはなく、カブリ
やゴースト画像が形成されることはなくなる。
【0020】また、本発明の目的を達成するための画像
形成装置は、所定の極性に帯電された顕像剤を担持する
担持体と、該担持体に対向配置された対向電極と、これ
ら担持体と対向電極との間に顕像剤が通過するためのゲ
ートを有する格子状に配列し、それに応じてゲートを介
して顕像剤を選択的に通過制御するための電極群を形成
してなる制御電極とで構成され、該制御電極に顕像剤通
過電位を画像データに応じて供給制御することで上記ゲ
ートを介して顕像剤を選択的に通過させて所望の画像を
記録する画像形成装置において、上記制御電極は、それ
ぞれ担持体と対向電極と対向する面に上記各ゲートに対
応して顕像剤通過制御を行うための第1電極群及び第2
電極群を設け、該第1及び第2電極に顕像剤通過電位が
供給された状態でゲートを介して顕像剤を選択的に通過
制御させるものであって、上記第1電極群又は第2電極
群には、顕像剤通過を制御するために供給する電位を制
御する時に非通過電位から通過電位に切り換えられる頻
度が少ないものを上記対向電極側に対向配置したことを
特徴とする。
【0021】このような構成によれば、図5(a)及び
(b)に示したように、トナー13が制御電極19側に
付着した状態において、対向電極17側に配置された第
1電極28がON電位に切り換えられる時に生じる不要
なトナー飛翔、つまりもれトナーの発生状況を極力すく
なくできる。つまり、図2に示すような制御電極19の
構成においては、担持体15側に対向する第2電極群3
0には、制御回路33yにて周期的にトナーを飛翔させ
るON電位が順次供給されるようになっている。そこ
で、上記第2電極群30を対向電極17側に配置するよ
うにすれば、図5に示すようになON電位とOFF電位
の切り換えタイミングが周期的に発生し、不要なトナー
を飛翔させる原因を作り出す状態が多くなる。しかし、
第2電極群30が担持体15側に対向して形成されてお
れば、周期的にトナーを制御電極19表面へと吸引する
状態が発生するとしても、このタイミングで第1電極群
28側がON電位に切り換え制御される状態がまれであ
り、不要なトナー飛翔を抑制できる。つまり、第1電極
群28における通過電位に切り換えられる頻度が非常に
少ないため、不要なトナー飛翔を発生する原因が極力少
なくなる。そのため、トナーもれによるカブリ等の発生
を抑えることができる。
【0022】そこで、上述した各構成の画像形成装置に
おいて、上記第1電極群(28)には画像データに応じ
て顕像剤を選択的に通過させるための電位を供給制御
し、第2電極群には顕像剤の通過電位を周期的に供給制
御し、該第2電極群(30)を担持体側に対向配置する
ようにすれば、上述しように不要トナーの飛翔が生じる
タイミングつまり要因がなくなり、カブリや、ゴースト
画像が形成されることがなくなる。特に、図1に示すよ
うな電極構造としておけば、さらにその効果が助長され
ることになる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図面
を参照して説明すれば、以下の通りである。
【0024】また、図1は本発明の画像形成装置を構成
する特に制御電極の配置状態を示す断面図、図2は図1
における制御電極の全体の構造を示す平面図、図3は図
2に示すような制御電極を構成する各電極への記録動作
における供給電位のタイミングを示す図である。また、
図4は図1等における本発明の制御電極を備えた画像形
成装置の全体の構成を示す説明図である。
【0025】まず、本発明の画像形成装置であるプリン
タの各要素について図4を用いて概要を説明する。図4
に示すように、画像形成装置1は、情報処理装置である
ホストコンピュータ等から転送されてくる画像信号(画
像データ)に応じた画像を、顕像剤としてのトナーを使
用して記録媒体である用紙(記録紙)上に顕像化するも
のである。つまり、本発明の画像形成装置は、トナーの
飛翔を画像データに基づいて制御することにより、記録
紙上に画像を直接形成するものである。
【0026】画像形成装置1は、その内部に画像形成部
3を備えており、この画像形成部3への記録紙の入紙側
には、給紙装置が設けられている。給紙装置は、記録媒
体としての記録紙4を収容する用紙カセット5、この用
紙カセット5から記録紙4を送り出すピックアップロー
ラ6、供給された記録紙4をガイドする図示しない給紙
ガイド及び一対のレジストローラからなる。また、給紙
装置は、記録紙4が供給されたことを検出する給紙セン
サ(図示せず)を備えている。前記のピックアップロー
ラ(給紙ローラ)6は、図示しない駆動装置によって、
駆動される。
【0027】また、画像形成部3からの記録紙4の出紙
側には、画像形成部3にて記録紙4上に形成されたトナ
ー像を加熱及び加圧することにより記録紙4に定着させ
る定着部7が設けられている。定着部7は、ヒータ8、
加熱ローラ9、加圧ローラ10、温度センサ11及び温
度制御回路12からなる。加熱ローラ9は、例えば厚さ
2mmのアルミニウム管からなる。ヒータ8は、例えば
ハロゲンランプからなり、加熱ローラ9に内蔵されてい
る。加圧ローラ10は、例えばシリコーン樹脂からな
る。そして、互いに対向して設けられた前記加熱ローラ
9及び加圧ローラ10には、記録紙4を挟んで加圧する
ことができるようにそれぞれの軸の両端に図示しないス
プリング等によって例えば2kgの荷重が加えられてい
る。
【0028】温度センサ11は、加熱ローラ9表面の温
度を測定する。温度制御回路12は、後述する主制御部
によって制御されており、温度センサ11の測定結果に
基づいてヒータ8のON/OFF等を制御し、加熱ロー
ラ9の表面温度を例えば150℃に保持する。また、定
着部7は、記録紙4が排出されたことを検出する排紙セ
ンサ(図示せず)を備えている。尚、ヒータ8、加熱ロ
ーラ9、加圧ローラ10等の材質は特に限定されるもの
ではない。また、加熱ローラ9表面の温度は特に限定さ
れるものではない。さらに、定着部は、記録紙4を加熱
若しくは加圧することによりトナー像を定着させる構成
となっていても良い。
【0029】また、図示しないが定着部7からの記録紙
4の出紙側には、定着部7で処理された記録紙4を排紙
トレイ上に排出する排紙ローラ、及び排出された記録紙
4を受ける排紙トレイが設けられている。前記の加熱ロ
ーラ9、加圧ローラ10及び排紙ローラは、図示しない
駆動装置によって駆動される。
【0030】画像形成部3を構成するトナー供給部31
は、顕像剤としてのトナー13が収容されているトナー
収容槽14、トナー13を磁気力により担持する円筒状
の担持体(スリーブ)としてのトナー担持体15及びト
ナー収容槽14内部に設けられトナー13を帯電すると
共に、トナー担持体15の外周部に担持されるトナー層
の厚さを規制するドクターブレード16からなる。ドク
ターブレード16は、トナー担持体15の回転方向にお
ける上流側に、トナー担持体15の外周部からの距離が
例えば60μmとなるように設けられている。
【0031】トナー13は、例えば平均粒径6μmの磁
性トナーであり、ドクターブレード16により、例えば
帯電量が−4μC/g〜ー5μC/gとなるように電荷
が付与されている。尚、ドクターブレード16とトナー
担持体15との距離は、特に限定されるものではない。
また、トナー13の平均粒径や帯電量等は特に限定され
るものではない。
【0032】トナー担持体15は、図示しない駆動装置
によって駆動され図中、矢印A方向に、例えばその表面
の速度が80mm/secで回転する。また、トナー担
持体15は接地されると共に、トナー担持体15内部に
おけるドクターブレード16と対向する位置及び後述す
る制御電極と対向する位置に、図示しない磁石が配置さ
れている。これにより、トナー担持体15は、その外周
面にトナー13を担持することができるようになってい
る。また、トナー担持体15の外周面に担持されたトナ
ー13は、該外周面における前記位置に対応する位置で
穂立ちを形成する。尚、トナー担持体15の回転速度は
特に限定されるものではない。また、トナー担持体15
は、磁気力によりトナー13を担持する代わりに、電気
力、又は電気力及び磁気力により担持する構成となって
いても良い。
【0033】画像形成部3を構成する印刷部32は、例
えば厚さ1mmのアルミニウム板からなり、トナー担持
体15の外周面と対向する対向電極(背面電極)17
と、該対向電極17に高圧を供給する対向電極電圧電源
18と、前記トナー担持体16との間に設けられた制御
電極19と、ブラシ又はローラ等からなる除電部材20
と、該除電部材20に除電電位を与える除電電圧電源2
1、記録紙4を帯電させるブラシ又はローラ等からなる
帯電部材22と、該帯電部材22に帯電電位を与える帯
電電圧電源23と、誘電体ベルト24と、該誘電体ベル
ト24を支持する支持ローラ25,26とを備えてい
る。
【0034】上記の対向電極17は、トナー担持体15
の外周面からの距離が例えば1.1mm程度となるよう
に設けられている。誘電体ベルト24はPVDF(ポリ
フッ化ビニリデン)を基材とし、体積抵抗率が1010Ω
・cm程度の材質よりなり、その厚さが75μm程度に
形成されたエンドレス状のベルトである。この誘電体ベ
ルト24は図示しない駆動装置によって駆動され、図中
矢印方向に、例えばその表面での速度が30mm/se
cで回転する。
【0035】また、対向電極17には、対向電極電圧電
源18により、例えば2.3kVの高圧が印加されてい
る。つまり、対向電極17とトナー担持体15との間に
は、高圧電圧電源18によりトナー担持体15に担持さ
れたトナー13を対向電極17方向に飛翔させるのに必
要な電界が付与されている。
【0036】また、除電部材20は、誘電体ベルト24
の回転方向における制御電極19下流側に該誘電体ベル
ト24に圧接するようにして設けられている。除電部材
20は除電電圧電源21によって除電電位2.5kVが
印加され、誘電体ベルト32表面に存在する不要電荷を
除電する。尚、対向電極17の材質は特に限定されるも
のではない。また、対向電極17とトナー担持体15と
の距離は、特に限定されるものではない。さらに、対向
電極17に印加される電圧は特に限定されるものではな
い。
【0037】なお、駆動ローラ26側の誘電体ベルト2
4に先端が当接してブレードが設けられていおり、該ブ
レードは、例えば用紙4の詰まりにより直接誘電体ベル
ト24表面に付着したトナーを除去するためのクリーニ
ング部材である。これにより、紙詰まりした用紙を除去
した後の画像形成において、用紙裏面が誘電体ベルト2
4に付着したトナーで汚れるのを阻止している。このク
リーニングブレードに対応して除去したトナーを受ける
図示されていないトナー回収容器が備えられている。
【0038】さらに、図示していないが、本発明による
画像形成装置は、先に説明したように外部からの画像デ
ータを受けるだけでなく、原稿等の画像を読取スキャナ
ー等からの画像データを受けることができる。つまり、
画像形成装置本体には、スキャナーを備えており、さら
にその画像データを画像形成部にて記録再生できるよう
なデータに画像処理する画像処理部、画像形成装置全体
を制御する制御部、画像データを必要に応じて記憶する
記憶部、画像データを本発明による画像形成部の特に制
御電極19に供給するデータに変換する変換部等を備え
ている。
【0039】一方、制御電極19は対向電極17表面の
接線方向と平行をなし且つ、対向電極17と対向して2
次元的に広がっており、トナー担持体15から対向電極
17へのトナー流が通過可能な構造となっている。そし
て、この制御電極19に供給される電位により、トナー
担持体15と対向電極17との間に付与された電界が変
化し、トナー担持体15から対向電極17へのトナー1
7の飛翔が制御される。また、制御電極19はトナー担
持体15の外周面からの距離が例えば100μmとなる
ように設けられており、図示しない支持部材により固定
されている。
【0040】図1には本発明における制御電極19の一
例を示しており、この制御電極19によれば、絶縁性基
板27、高圧ドライバ(図示せず)、各々独立した帯状
の導電体、即ち絶縁基板27の表裏面に互いに直交する
状態に設けられた複数の帯状電極28,30及び帯状電
極が交差する部分に対応して設けられたトナーの通過孔
29が設けられている。図2は、特に図1において対向
電極17側から目視した制御電極19の平面図であり、
トナー担持体15側と対向する側が、Y方向の電極30
であり、対向電極17と対向する側がX方向の電極28
である。
【0041】上記絶縁性基板27は、例えばポリイミド
樹脂からなり、厚さ25μmに形成されている。
【0042】また、絶縁性基板27には上述したゲート
となるべき通過孔29が形成されている。上記帯状のX
及びY方向電極28、30は、例えば銅箔からなり、上
記通過孔つまりゲート29が、上述したようにXY電極
の交差位置に設けられており、所定の配列に従って配置
されている。また、各通過孔29の開口部は、トナー担
持体15から対向電極17へ飛翔するトナー13の通過
部となっている。以下、この通過部をゲート29と称す
ることとする。
【0043】また、X方向電極28は、画像データに応
じた信号によって所定の電圧が供給されるものであっ
て、本実施形態においてはa及びbの2つのグループに
区分されている。このa及びbの各グループに対応し
て、Y方向電極30についても、a及びbのグループに
区分されている。
【0044】そして、X方向電極28におていは、a及
びbグループの共通位置、本実施形態においては、電極
28a−1と28b−1、電極28a−2と28b−2
・・電極28a−nと28b−nとが共通接続され、制
御電極のX方向電極電源供給制御回路33xを介して同
時に電圧供給される。これに対し、Y方向電極30は、
それぞれのa及びbグループにおける各電極30a−1
〜30a−4、電極30b−1〜30b−4が、個々に
制御電極のY方向電極電源供給制御回路33yに接続さ
れている。
【0045】上記Y方向電極電源供給制御回路33y
は、図3に示すように、決められた周期で順次1つのY
方向電極30にトナー飛翔を行う電位を供給するように
構成されている。そのため、Y方向電極30に図3に示
すような周期でトナー飛翔電位が周期的に供給されてい
く走査タイミング、つまり画像データに応じて、aグル
ープに対応するY方向電極30aにトナー飛翔電位が供
給されている時点で、aグループに対応するX方向電極
28m(1〜nの何れか)にトナー飛翔電位が供給され
れば、その時に同時にトナー飛翔のための電位が供給さ
れたゲート29を介してトナーが通過し、記録紙4へと
飛翔される。
【0046】このような電極構造においては、X方向電
極電源供給制御回路33xによる各X方向電極28に供
給するためのスイッチング手段を含む電源回路の個数
は、X方向電極28の2n個の1/2(n)の個数です
む。そのため、グループ数を多くすることで電源回路の
個数が少なくてすむ。そのため回路構成、特にX方向電
極の電源供給回路33xの回路構成を簡単にし、コスト
低減を行える。
【0047】次に、上記ゲート29とX方向電極28及
びY方向電極30との関係について、図1を参照して説
明する。図1において、ゲート29は、トナー担持体1
5側と対向する側が狭く、対向電極17側へと徐々に大
きくなるように形成されており、対向電極17で開口径
d1(直径)が約160μmになるように形成されてい
る。また、トナー担持体15と対向するゲート29のト
ナー通過孔の開口径は、約155〜157μ程度になっ
ている。
【0048】そして、対向電極17側に対向するX方向
電極28においては、上記ゲート29のトナー通過孔に
おける開口径(約160μm)に対応するように設けら
れている。そして、トナー担持体15側と対向するY方
向電極30におては、ゲート29に対応して約220μ
m程度の開口径d2となるように形成されている。従っ
て、開口径d1とd2の関係はd2>d1にしている。
【0049】尚、制御電極19とトナー担持体15との
距離は特に限定されるものではない。また、ゲート29
の大きさや、絶縁性基板27、X方向電極28及びY方
向電極30の材質や厚さ等は特に限定されるものではな
い。
【0050】上記ゲート29、基板27に形成される個
数には限定されないが、A4サイズの用紙に300dp
i(dot per inchi)でドットを形成する
時に、例えば2560個形成されており、各電極28及
び30には、各給電線及び高圧ドライバ(スイッチン
グ)を介して上述した制御電極電圧電源33に電気的に
接続されている。
【0051】上記X及びY方向電極28,30表面は、
厚さ30μmの絶縁体層34で覆われており、これに各
電極間同士の絶縁性を確保し互いに接続されていない保
護されている。尚、絶縁体層34の材質や厚さ等は特に
限定されるものではない。
【0052】制御電極19の上述した各X及びY方向電
極28,30には、制御電極電圧電源33により画像信
号に応じたパルス、即ち電圧が印加される。つまり制御
電極電圧電源33はX方向及びY方向電極28,30に
対し、トナー担持体15に担持されたトナー13を対向
電極17方向に通過させる場合には例えば150V(以
下ON電位と記す)を印加し、通過させない場合には例
えば−200V(以下OFF電位と記す)を印加するよ
うになっている。このようなトナーを飛翔させるための
ON電位とトナーを飛翔させることのないOFF電位の
値は特に限定されるものではなく、適宜設定すればよ
い。
【0053】ここで、本画像形成装置の画像形成工程に
ついて説明する。先ず、ホストコンピュータや、画像読
取装置であるスキャナからの画像データを受けた画像形
成装置1の主制御部は、画像形成動作を開始する。
【0054】画像形成装置1は、画像データを受け取る
と、画像形成動作を開始する。この場合、駆動装置にて
回転駆動される図4に示すピックアップローラ6により
用紙カセット5内の用紙4が画像形成部3方向へ送り出
されると共に、正常な給紙状態であることが給紙センサ
にて検出される。ピックアップローラ6によって送り出
された用紙4は帯電部材22と支持ローラ25の間に搬
送される。支持ローラ25には対向電極電圧電源18に
よって対向電極17と同電位が印加される。帯電部材2
2には帯電電圧電源23によって帯電電位として1.2
kVが印加される。用紙4は帯電部材22と支持ローラ
25の電位差による電荷を供給され、静電気的に吸着さ
れたまま画像形成部3の印刷部32における誘電体ベル
ト24のトナー担持体15との対向面側に搬送される。
【0055】その後、画像データに応じて制御電極電圧
電源33から制御電極19に電圧が供給される。この電
圧の供給は、前記の帯電部材22による印刷部32への
用紙4の供給に同期したタイミングで行われる。制御電
極電圧電源33は画像データの信号により、適宜所定の
制御電極19、つまりX及びY方向電極28,30にO
N電位若しくはOFF電位が印加され、制御電極19付
近の電界が制御される。即ち、制御電極19のゲート2
9において、画像データに応じてトナー担持体15から
対向電極17へのトナー13の飛翔の阻止と、その解除
とが適宜行われる。
【0056】これにより、支持ローラ25,26の回転
によって出紙側に向かって30mm/secの速度で移
動している記録紙4上に画像信号に応じたトナー像が形
成される。トナー像が形成された記録紙4は支持ローラ
26の持つ曲率で誘電体ベルト24から剥離され、定着
部7に搬送された後に、この定着部7でトナー像が用紙
4に定着される。トナー像が定着された記録紙4は、排
紙ローラにて紙トレイ上に排出されると共に、正常に排
出されたことを排紙センサにて検出される。この検出動
作に基づいて、プリンタ2の主制御部は印刷動作の正常
な終了を判断する。
【0057】以上の画像形成動作により、記録紙4上に
良好な画像が形成される。本画像形成装置は、記録紙4
上に画像を直接形成するので、従来の画像形成装置で用
いられている感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不要と
なっている。従って、顕像体から記録紙4に画像を転写
する転写動作が省略されるので画像の劣化を生じない。
このため、装置の信頼性が向上すると共に、装置の構成
が簡単化され、また、部品点数が削減されるので小型
化、低コスト化が可能となる。
【0058】(本発明の一実施形態の説明)ここで、制
御電極19は、上述したように画像データに応じてトナ
ー飛翔を制御するための電位が供給される。この時、ト
ナー13は、飛翔しない電位(OFF)が供給されてい
る場合には、トナー担持体15に保持されたままで、制
御電極19側へと飛翔することはない。しかし、図2に
示すように制御電極19を構成するために、帯状のX及
びY方向の各電極28,30を格子状に形成し、その直
交する交点にトナー13の通過孔であるゲート29が設
けられている。そのため、トナーを飛翔させるために電
極にON電位が供給されると、そのON電位が供給され
た電極付近へと一部のトナー13が吸引される。
【0059】この状態を図6を参照して説明する。この
図6(a)においては、トナー担持体15側と対向する
制御電極19の特にY方向電極30にトナーを飛翔され
るON電位が供給されている時に、X方向電極28にO
FF電位を供給していても、トナー担持体15と対向す
るY方向電極30に供給されているON電位により、一
部のトナーが吸引され、ゲート29のトナーを通過させ
る開口周縁部分にも付着する。しかし、X方向電極28
には、トナーを飛翔させないOFF電位が供給されてい
るため、ゲート29の周縁部分に付着するだけで、それ
らのトナー13が記録紙4側へと飛翔することはない。
【0060】そこで、図6(a)に示す、ゲート29の
開口周縁部分に付着しているトナーは、図6(b)に示
すように制御電極19のY方向電極30にOFF電位が
供給されても、X方向電極28にON電位が供給される
時に、該ON電位及び対向電極17に供給されている電
位による電界により記録紙4側へと吸引される。このト
ナーは画像を形成してはいけない領域に飛翔されること
になる。
【0061】なお、図6(b)のような電位の供給状
態、つまりトナー担持体15と対向するY方向電極30
にOFF電位が供給される状態においては、制御電極1
9表面のトナーは、トナー担持体15側へと引き戻され
る。しかし、上述したようにゲート29の開口周縁に付
着しているトナーは、トナー担持体15へと引き戻され
るものものあるが、上述したようにX方向電極28のO
N電位により吸引され、対向電極17の大きな吸引電界
の作用により、記録紙4側へと飛翔する。
【0062】この場合、図2に示すようにX及びY方向
の電極を2つのグループに区分した場合、画像データに
応じて電位の供給制御が行われるX方向電極30には、
2分されたもう半分側にも画像データには関係なく、同
様にトナー飛翔のためのON電位が供給される。そのた
め、上述したようなトナーを飛翔させてはいけない領域
に一部のトナーが飛翔(トナーもれ)する。このような
トナー飛翔により、例えば図7に示すような画像、つま
り正規の画像部35に対して、ゴースト画像36が薄く
形成されることにもなる。また、そのゴースト画像36
の領域にも必要が画像が次の走査タイミングで形成さ
れ、これらが合成される。そのため、不要なゴースト画
像36がバックグランドの領域でカブリとなって形成さ
れ、画像全体が非常に見づらいものとなる。
【0063】図7においては、左側の画像35に対して
ゴースト画像36が反転して形成されている。これはX
方向電極28の接続が左右で逆になった場合である。つ
まり、図2において電極28a−1がbグループの電極
28b−nに、そして電極28a−nと電極28b−1
がそれぞれ接続されている場合である。
【0064】このような不都合を解消する本発明の一実
施形態としては、図1に示すたように、トナー担持体1
5側と対向するY方向電極30の開口径d2を、ゲート
29の開口径d1より大きく(d2>d1)している。
また、対向電極17側のX方向電極28の開口径につい
ては、ゲート29の通過孔の開口径d1とほぼ同等にし
ている。
【0065】このような構成におけるトナーの飛翔状況
について、図5を参照して説明する。この図5(a)に
示すように、Y方向電極30にトナー13を飛翔させる
ON電位を供給すれば、トナー担持体15より一部のト
ナーがY方向電極30と対向する領域に吸引される。し
かし、ゲート29の通過孔の周縁部分に吸引されること
はなくなる。これは、Y方向電極30が、ゲート29の
通過孔周縁に存在せず、背面のX方向電極28に供給さ
れるOFF電位による電界の影響を受け、トナー13が
通過孔周縁に付着するのを阻止される作用が助長され
る。
【0066】そこで、図5(b)に示すようにX方向電
極28がON電位に切り換えられたとしても、ゲート2
9の通過孔周縁部分のトナーが存在しないため、不要に
トナーが記録紙4へと飛翔されうようなことがなくな
る。そしてトナー担持体15側と対向するY方向電極3
0にOFF電位が供給されると、この電極30近辺に付
着していたトナーがトナー担持体15へと引き戻され
る。
【0067】このように、本発明においては、トナー担
持体15側と対向する側のY方向電極30については、
ゲート29の通過孔の開口径より大きく形成するため、
不要なトナー飛翔を解消できる。この場合、図2に示す
よな2グループに区分するようなX及びY方向電極構造
とすることで、図7に示すような不要なゴースト画像3
6が形成されることがなくなる。また、X及びY方向電
極28,30に高い電圧、つまり、トナーを飛翔を阻止
する大きな電圧を供給するようなことなく、不要なトナ
ー飛翔を解消できる。
【0068】(本発明の他の実施形態の説明)一方、対
向電極15側と対向する制御電極19のX方向電極28
には、本発明においては画像データに応じてトナー飛翔
を制御するON又はOFF電位が供給されるようにして
いる。これに対して、制御電極19を構成するトナー担
持体15と対向するY方向電極28は、周期的にON電
位が供給されるように走査されることとなる。
【0069】特に、図7に示すようなゴースト画像36
や、不要な領域にトナーが飛翔される場合においては、
図6にて説明したようにトナー担持体15側に対向する
Y方向電極30にトナーを飛翔させるON電位が供給さ
れている状態から、トナーを飛翔させないOFF電位に
切り換えられた状態において、対向電極17側と対向す
るX方向電極28がOFF電位からON電位に切り換え
らた時に起きる。このようなことが生じる頻度を少なく
すれば不要なトナー飛翔を阻止できる。
【0070】そこで、対向電極17側に周期的にトナー
飛翔のためのON電位が供給される電極を配置すれば、
必ずOFF電位からON電位に切り換わるタイミングが
周期的に生じることになる。そのため、白色に近い画像
を形成する場合においても、上記ON電位が走査電極と
なるY方向電極30に供給される。そのため、このY方
向電極30が対向電極17に対向配置されていれば、周
期的にON電位が供給されるため、そのタイミングでゲ
ート29の通過孔の周縁部分に付着したトナーが記録紙
4側へと飛翔されることがある。
【0071】これに対し、画像データに応じてON又は
OFF電位が供給されるX方向電極28を対向電極17
と対向させるように配置すれば、白色画像に近い画像を
形成しようとも、X方向電極28にOFF電位からON
電位が供給されることはほとんどない。そのため、ゲー
ト29のトナー通過孔の周縁部分に付着したトナーが記
録紙4側へと飛翔されるのが阻止されることになる。
【0072】反対に黒ベタ画像を形成する場合、Y方向
電極30は、常に周期的にON電位が供給される。この
場合、黒ベタ画像を形成するため、トナーが飛翔される
ため、電極がいずれの方向に存在しようとも実質同様の
結果となる。通常、画像は記録紙全域が黒ベタにするこ
とはなく、文字原稿ではれば、少なくとも黒領域を全て
集めても20%を越えるようなことはない。また、写真
原稿においては、ハーフトーン等の画像が主流となり、
50%程度である。
【0073】このようなことから、走査される電極、つ
まりY方向電極30を、トナー担持体15と対向するよ
うに、そして画像データに応じてON−OFF電位が供
給されるX方向電極を対向電極17側に対向配置してお
けば、図6に示すような不要なトナー飛翔が生じる原因
となるタイミングの頻度が非常に少なくなる。これによ
り、ハーフトーン等の画像を鮮明に形成できるだけでな
く、カブリ等も解消できる。特に、図2に示すようにに
電極28等を2グループに区分するような場合において
は、特にカブリやゴースト画像が形成されるが、そのよ
うな不具合をも解消できる。
【0074】従って、本発明においては、トナー担持体
15側の電極30に、トナーを飛翔させる電位(ON電
位)が供給されている状態で、対向電極17の電極28
にトナーを飛翔させない電位(OFF電位)が供給され
ている時に、上記電極30がOFF電位に、そして電極
28がON電位に切り換えられる時に生じる不要なトナ
ー飛翔(もれトナー)の頻度を少なくするように、電極
28及び30が配置されるようにしている。そのため
に、本発明では、周期的にON電位を供給走査するY方
向電極30をトナー担持体15側に配置し、画像データ
に応じてON又はOFF電位を供給制御されるX方向電
極28を対向電極17側に対向して設けるようにしてい
る。
【0075】なお、図2に示すようにX及びY方向電極
28,30を2つのグループに区分し、それぞれのグル
ープを画像データに応じて制御するようにしている。こ
の2つのグループ化することに本発明は限定されるもの
ではなく、必要に応じて2以上にグループ化することも
あり、このような場合においても本発明をそのまま実施
すればより。
【0076】また、X及びY方向電極28,30を帯状
に、それぞれを直交するように形成しているが、画像デ
ータに応じてトナーを飛翔させるON電位又はトナーを
飛翔させないOFF電位が供給される電極を、各ゲート
29に対応して個々に設け、これに対してトナー担持体
15側に対向する電極を個々の電極全てに対応して設け
る場合、画像データに応じて駆動される電極をグループ
化し、スイッチング駆動するための回路を少なくする目
的で、グループ化した各電極を共通接続する。この時、
共通電極は各グループに区分した画像データ電極に対応
して区分されており、トナー飛翔させるタイミングでO
N電位が供給される。このような場合においても、共通
電極には周期的にON電位が供給制御される。そのた
め、上述したような不都合が生じるものの、本発明にお
いては共通電極とトナー担持体15と対向するように配
置すればよい。また、図1に示すようにトナー担持体1
5側と対向する電極の開口径をゲート29のトナー通過
孔の開口径より大きくするば、上述した効果が助長さ
れ、当然不要なトナー飛翔を解消できる。
【0077】(本発明の別の実施態様)図8には、カラ
ー画像を形成するための本発明による画像形成装置の一
例を示している。特に図4においては、モノクロの画像
形成装置の構成例を示した。このようなモノクロ画像で
はなく、多色による画像形成装置においても、本発明を
提供することで効果が増す。つまり、多色による画像形
成装置において、個々の色による画像を形成し、それら
の重ね合わせにより多色による画像、例えばフルカラー
画像を得ることができる。そのため、カブリ等が生じれ
ば画像品位が大きく低下するだけでなく、濁った色によ
る不鮮明が画像が形成されることにもなる。
【0078】このようなカブリ等が生じないようにする
ために、本発明による上述した実施形態をそのまま用い
ることで画質劣化を防止し、よって鮮明な濁りのないカ
ラー画像を得ることができる。
【0079】そこで、図8において、カラー画像形成装
置は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック(黒)
のトナーを収容し供給するためのトナー供給部31y,
31m,31c及び31kと、それぞれに対応した設け
られた制御電極19y,19m,19c及び19kを含
む印刷部32y,32m,32c及び32kを備えた画
像形成部3y,3m,3c及び3kを設けて構成されて
いる。
【0080】上記制御電極19y,19m,19c及び
19kは、それぞれが図1に示すように構成されてお
り、走査駆動されるY方向電極がトナー担持体15側
に、また各色の画像データに応じて駆動されるX方向電
極が対向電極27側に配置される。そして、Y方向電極
においては、トナー通過孔の開口径より大きな開口径と
なるように形成されており、X方向電極においてはトナ
ー通過孔の開口径とほぼ同等の開口径となるように形成
されている。
【0081】以上のように構成されていることで、ピッ
クアップローラ(給紙ローラ)6の駆動により1枚の記
録紙4が画像形成部3y〜3kへと供給されることで、
まずイエローによる画像が形成され、次にマゼンタによ
る画像が、そしてシアンによる画像が順次形成されるよ
うにトナーの飛翔制御が行われる。また、必要に応じて
黒によるトナーによる画像が、シアントナーによる画像
形成後に行われ、記録紙4上には各色のトナーが重ねら
れ、定着部7を通過することでカラー画像が得ることで
きる。
【0082】この場合においても、不要なトナー飛翔が
阻止さるため、違った色のトナーにて重ね合わせた時の
色が滲んだり、濁ったりするようなことはなくなる。よ
って、鮮明で忠実なカラー画像を得ることができ、画質
劣化等の心配がなくなる。
【0083】
【発明の効果】以上説明した本発明の画像形成装置によ
れば、不要な顕像剤の飛翔を解消できるため、カブリや
ゴースト画像等が形成されるのを阻止でき、よって画質
が劣化することなく鮮明な画像を得ることができる。
【0084】また、不要な顕像剤の飛翔を避けるため
に、顕像剤を飛翔させない電位を高くする必要がなく、
顕像剤の飛翔を行うための電源回路を大型化することも
なく、コストの増大を避けることができる。
【0085】さらに、不要な顕像剤の飛翔を避けるため
に、特別の手段を講じる必要はなく、制御電極を構成す
る多数の電極及び電極の配置位置を適宜設定するだけの
簡単な構成でよく、コストの点でも非常に有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における制御電極の一実
施形態による構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す制御電極の構造を示すもので、顕像
剤であるトナー飛翔を行わせるための対向電極側から見
た平面図である。
【図3】本発明にかかる制御電極を構成する表裏面に設
けた各電極群にトナー飛翔のための電位を供給するタイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図4】図1に示す制御電極を備える画像形成装置の全
体の構成例を示す断面図である。
【図5】本発明にかかる制御電極による不要なトナー飛
翔を阻止するための動作説明図である。
【図6】本発明による制御電極を用いない場合による不
要なトナー飛翔が生じる状態を説明するための図であ
る。
【図7】図6による不要なトナー飛翔による生じるゴー
スト画像が記録紙に形成される一例を示す平面図であ
る。
【図8】本発明における画像形成装置において、カラー
画像を形成するための画像形成部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 3 画像形成部 4 記録紙 5 給紙カセット 6 給紙ローラ 7 定着部 13 トナー(顕像剤) 14 トナー収容部 15 トナー担持体 17 対向電極 19 制御電極 24 誘電体ベルト 27 絶縁基板 28 X方向電極(第1電極) 29 ゲート 30 X方向電極(第2電極) 31 トナー供給部 32 印刷部 33 制御電極の電源供給制御回路 33x X方向電極電源供給制御回路 33y Y方向電極電源供給制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 和也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の極性に帯電された顕像剤を担持す
    る担持体と、該担持体に対向配置された対向電極と、こ
    れら担持体と対向電極との間に顕像剤が通過するための
    ゲートを有する格子状に配列し、それに応じてゲートを
    介して顕像剤を選択的に通過制御するための電極群を形
    成してなる制御電極とで構成され、該制御電極に顕像剤
    通過電位を画像データに応じて供給制御することで上記
    ゲートを介して顕像剤を選択的に通過させて所望の画像
    を記録する画像形成装置において、 上記制御電極は、それぞれ担持体と対向電極と対向する
    面に上記各ゲートに対応して顕像剤通過制御を行うため
    の第1電極及び第2電極群を設け、第1電極群は複数の
    グループに区分され画像データに応じた顕像剤通過のた
    めの電位が供給制御するとともに、第2電極群には上記
    区分された第1電極群の各グループに対応して設けられ
    顕像剤を通過するための電位を周期的に供給制御される
    ものであって、 上記担持体と対向する第1電極群又は第2電極群は、上
    記ゲートの顕像剤通過孔の開口径より大きな開口径と
    し、第2電極群又は第1電極群の開口径を上記ゲートの
    開口径とほぼ同等にしたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 所定の極性に帯電された顕像剤を担持す
    る担持体と、該担持体に対向配置された対向電極と、こ
    れら担持体と対向電極との間に顕像剤が通過するための
    ゲートを有する格子状に配列し、それに応じてゲートを
    介して顕像剤を選択的に通過制御するための電極群を形
    成してなる制御電極とで構成され、該制御電極に顕像剤
    通過電位を画像データに応じて供給制御することで上記
    ゲートを介して顕像剤を選択的に通過させて所望の画像
    を記録する画像形成装置において、 上記制御電極は、それぞれ担持体と対向電極と対向する
    面に上記各ゲートに対応して顕像剤通過制御を行うため
    の第1電極群及び第2電極群を設け、該第1及び第2電
    極に顕像剤通過電位が供給された状態でゲートを介して
    顕像剤を選択的に通過制御させるものであって、 上記第1電極群又は第2電極群には、顕像剤通過を制御
    するために供給する電位を制御する時に非通過電位から
    通過電位に切り換えられる頻度が少ないものを上記対向
    電極側に対向配置したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記第1電極群には画像データに応じて
    顕像剤を選択的に通過させるための電位を供給制御し、
    第2電極群には顕像剤の通過電位を周期的に供給制御
    し、該第2電極群を担持体側に対向配置したことを特徴
    とする請求項1又は3記載の画像形成装置。
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