JPH10235619A - 加工木材及び木材の加工方法 - Google Patents

加工木材及び木材の加工方法

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JPH10235619A
JPH10235619A JP5849897A JP5849897A JPH10235619A JP H10235619 A JPH10235619 A JP H10235619A JP 5849897 A JP5849897 A JP 5849897A JP 5849897 A JP5849897 A JP 5849897A JP H10235619 A JPH10235619 A JP H10235619A
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JP
Japan
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convex pattern
flat
flat plate
plate portion
processed wood
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JP5849897A
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Toshio Muraki
俊夫 村木
Masahiko Takeuchi
政彦 竹内
Yasushi Hashimoto
康 橋本
Atsushi Ito
敦志 伊藤
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MAI UTSUDO KK
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MAI UTSUDO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面状態に優れているだけでなく、凸部模様
が美麗に形成されて装飾にも優れた新規で実用的価値の
高い加工木材を提供する。 【解決手段】 板目材を繊維と直角方向に圧縮成形した
表面に凸部模様13を有する加工木材10であって、凸
部模様の頂点の高さが平板部の平均厚さの3〜90%の
範囲内にあり、かつ、平板部表面に対する凸部模様の立
ち上がり角度が10〜50度の範囲内にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板目材表面に凸部
模様を有する加工木材およびその加工木材を得るための
加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に凸部模様を有する木材は、その装
飾性の点から各種用途への利用が期待される。前記凸部
模様を形成する方法としては、彫刻刀などで木材の表面
を彫る方法が古くから知られている。しかし、その彫刻
による場合は、彫刻作業が面倒であるばかりか、切削屑
を生じ作業環境が悪い問題、および均一な凸部模様を得
難い問題がある。さらに、木材の用途によっては、使用
中の表面摩耗により折角の凸部模様が削れて模様が不鮮
明になったりすることもある。
【0003】また、近年、単板積層材を接着する際や木
材を改質する際に、副産物として表面に微細な凹凸が形
成されるものがある。たとえば、単板積層材の接着につ
いては、特開昭58−89303号公報において、溝な
どの微細な凹凸を有する熱板により単板積層材を加熱圧
縮する方法が提案されている。一方、木材の改質につい
ては、特許第2511781号公報において、一対の圧
盤の少なくともいずれか一方に微細な凹凸を形成し、こ
の凹部に離型性部材を配設した状態で板材の伸長を抑制
しながら圧縮し木材を製造する方法が提案されている。
【0004】しかしながら、前記熱板や圧盤の微細な凹
凸は、単板積層材や木材の圧縮時に積層材や木材の表面
に食い込んでその表面を拘束し、それによって接着性の
よい積層材や表面に割れのない加工木材を得るためのも
ので、装飾性を有する凸部模様の形成を目的とするもの
ではない。したがって、形成される微細な凹凸は、目立
たず、とても凸部模様とは言い難く、装飾性に優れるも
のではなかった。また、その他に、凸部模様を有し表面
状態の良好な加工木材を簡単に得られる方法は知られて
いなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みて提案されたものであって、表面状態に優れ、
耐摩耗性などの耐久性が高いだけでなく、凸部模様が美
麗に形成されて装飾性にも優れる新規で実用的価値の高
い加工木材、およびその加工木材を簡単に得られる木材
の加工方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここで提案される発明
は、請求項1に記載された加工木材の発明と、請求項2
に記載された木材の加工方法の発明とよりなる。すなわ
ち、加工木材の発明は、板目材を繊維と直角方向に圧縮
成形した表面に凸部模様を有する加工木材であって、凸
部模様の頂点の高さAが平板部の平均厚さBの3〜90
%の範囲内にあり、かつ、平板部表面に対する凸部模様
の立ち上がり角度Cが10〜50度の範囲内にあること
を特徴とする。
【0007】また、木材の加工方法の発明は、加熱軟化
された板目材を、少なくとも一方が凹面を有する向かい
合う一対の圧盤面により、繊維と直交する方向に圧縮し
て板目材表面に凸部模様を形成させる方法において、平
板部の圧縮率Xが40〜75%、凸部模様の頂点の圧縮
率Yが0.70X〜0.95X%であり、平板部表面に
対する凸部模様の立ち上がり角度Cが10〜50度の範
囲内にあることを特徴とする。
【0008】
【作用】加工木材の発明は、平板部の厚さ、凸部模様の
頂点の高さおよび平板部表面に対する立ち上がり角度を
適正な範囲内に設定することによって、装飾的に優れる
凸部模様を有し、しかも割れなどの欠陥がなく耐摩耗性
などの耐久性にも優れた加工木材を得ることができたの
である。
【0009】また、木材の加工方法の発明は、加熱軟化
させた板目材を、少なくとも一方が凹面を有する向かい
合う一対の圧盤面により、繊維と直交する方向に圧縮す
るとともに、その平板部と凸部模様の頂点の圧縮率、な
らびに平板部表面に対する凸部模様の立ち上がり角度を
適正に制御することによって、外観美麗でしかも耐久性
に優れた加工木材を、彫刻などの煩雑な作業を行なうこ
となく、簡単かつ効率良く製造することができたのであ
る。
【0010】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1は本発明の加工木材の一例を示す斜視図、
図2はその断面図、図3は加工木材の他の例を示す斜視
図、図4はその断面図、図5は本発明の製造方法の一例
を実施するプレス成形機の断面図、図6はその要部の断
面図である。
【0011】図1および図2に本発明の加工木材の一例
を示す。図示のように、この加工木材10は、板目材1
1が圧縮成形されて、実質的に表面平滑とされた平板部
12の表面に所定形状に盛り上がって突出した凸部模様
13が明瞭かつ外観美麗に形成されている。この加工木
材10を床材などに使用した場合には、圧縮による高い
耐摩耗性の他に、凸部模様13によって優れた装飾性が
得られるだけでなく歩行時の滑りを抑えることができ
る。また、前記凸部模様13が足裏のツボを刺激して健
康上にも好ましい効果が期待される。
【0012】この加工木材10は、板目材11が繊維に
対して直角方向に圧縮されている。ここで繊維に対して
直角方向というのは、樹木の中心から外側にまたは外側
から中心方向に向かう方向を表している。前記加工木材
10として好適な木材は、針葉樹、広葉樹のいずれでも
よく、適宜厚さの板状または角柱状に製材されて用いら
れる。なお、前記加工木材として柾目材を用いないの
は、板の厚さ方向に存在する年輪のため、加熱圧縮の際
に割れを生じやすいからである。
【0013】平板部12は、凸部模様13が設けられて
いない板目材11の部分であって、圧縮されて実質的に
表面平滑に形成されている。この平板部12表面に形成
される凸部模様13の形状に特に限定はなく、直線状や
曲線状、格子状、円形や十字などの模様や記号の他、数
字や文字およびこれらを組み合わせたものなどが挙げら
れる。前記凸部模様13は、平板部12表面に規則的あ
るいは不規則に形成してよいが、その高さおよびその立
ち上がり角度については次のように設定する必要があ
る。
【0014】すなわち、前記凸部模様13の頂点の高さ
Aは、前記平板部12の平均厚さBの3〜90%の範囲
であることが重要である。この凸部模様13の頂点の高
さAが平板部12の平均厚さBの3%よりも小さい場
合、凸部模様13が目立たなくなり加工木材10の装飾
的効果を高めにくくなる。また、凸部模様13の高さA
が平板部12の平均厚さBの90%よりも大である場合
には、模様は鮮明となって、前記した滑り抑制効果や足
ツボ刺激効果も高くなるが、前記凸部模様13が歩行な
どによって損傷を受けやすくなり加工木材10の耐久性
が損なわれる。
【0015】また、前記凸部模様13は、図2に示すよ
うに、平板部12の表面からの立ち上がり角度Cが10
〜50度の範囲内にあることが重要である。この立ち上
がり角度Cは大きいほど好ましいが50度よりも大とな
ると、凸部模様13は鮮明となる反面、圧縮加工時に木
材組織が破壊されて表面に割れなどを生じやすくなる。
さらに、前記凸部模様13が歩行などによって損傷を受
けやすくなるだけでなく人などがつまずいたりおそれも
ある。逆に、前記凸部模様13の立ち上がり角度Cが1
0度以下では、凸部模様13が鮮明に現れない。
【0016】本実施例において、前記凸部模様13は高
さAが5mmで上辺幅5mmの突条であって立ち上がり
角度Cが25°の断面台形状に形成されている。この突
条の凸部模様13は平板部12の平均厚さBが20mm
の板目材の表面に、31mm間隔で平行に複数本形成さ
れている。なお、符号Dはこの加工木材10の厚さで、
この例では25mmである。
【0017】また、図3および図4は加工木材の他の例
を示すもので、図中の符号20は加工木材、22は平板
部、23は凸部模様である。本例では、凸部模様23と
して、直径14.2mmで高さAが3mmの半円状の凸
部を、立ち上がり角度Cが45°で多数設けており、外
観が極めて良好であるだけでなく、床材に用いた場合の
足ツボの刺激効果に優れている。符号Bは平板部22の
平均厚さで、この例では20mmである。
【0018】次に、木材の加工方法の発明を、図1およ
び図2に示した加工木材の製造例を挙げて説明する。本
発明の加工方法は板目材の加熱軟化工程と圧縮工程とか
らなる。加熱軟化工程では、適度に乾燥させた板目材を
使用するのが好ましい。この乾燥の程度は板目材中に自
由水のない状態、いわゆる繊維飽和点付近の含水率とす
ることが好ましい。含水率の高い板目材を用いると、次
に述べる圧縮工程で表面に凸部模様を形成した際に膨れ
が生じやすい。板目材の乾燥方法としては、たとえば天
然乾燥や温度および湿度を制御した乾燥機による人工乾
燥の他、板目材を軟化状態で圧縮して自由水を機械的に
絞り出した後、体積緩和させる方法も有効である。
【0019】板目材は圧縮成形に先立って加熱軟化され
る。この方法としては、あらかじめ板目材を恒温恒湿層
やオーブン中で加熱軟化した後、プレス成形機で圧縮成
形する方法、板目材を加熱したプレス成形機の圧盤の間
に挿入して、充分に加熱軟化された後に圧縮成形する方
法などがある。この加熱軟化の温度は、圧縮成形する板
目材の樹種によって異なるが、通常50〜100℃前後
が適している。圧縮成形する圧力は、樹種、圧縮温度お
よび圧縮率などにより異なるが10〜50kgf/cm
2 程度が適している。
【0020】次に、圧縮工程では、前記加熱軟化された
板目材を繊維と直角方向に圧縮して、板目材表面に凸部
模様を形成させる。図5および図6にこの圧縮工程を実
施するプレス成形機30を示す。本工程で用いられるプ
レス成形機30は、上部の可動盤35と下部の固定盤3
6を備え、前記可動盤35と固定盤36とに、互いに向
かい合う一対の圧盤31a,31bが取り付けられてい
る。前記可動盤35は固定盤36に対して上下動可能に
形成されており、前記圧盤31a,31bが互いに接近
したり離れるように構成されている。
【0021】前記圧盤31a,31bの対向する面は一
対の圧盤面34a,34bとなっており、その少なくと
も一方、この例では上部の圧盤面34aには、板目材に
凸部模様13を形成するための凹面33aが設けられ、
その凹面33a部以外の平面部33bにより前記加工木
材10の平板部12が形成され、一方、前記凹面33a
により加工木材10の凸部模様13が形成される。な
お、本例では他方の圧盤面34bは平滑に形成されてい
るが、場合によっては、両方の圧盤面に凹面を形成して
もよい。前記凹面33aは、その一部を拡大した図6お
よび前記加工木材10の一部を拡大した図2から理解さ
れるように、高さaが凸部模様13の高さAと等しく、
この例では5mm、平面部33bからの傾斜角度Zが、
凸部模様13の立ち上がり角度Cと等しく10〜50度
の範囲内にあり、この例では25度である。
【0022】そして、前記加熱軟化された板目材11
を、圧縮方向が繊維と直角になるようにして前記一対の
圧盤面34a,34b間に挿入する。下部の圧盤面34
bの周囲にはスペーサー37が配置されている。このス
ペーサー37は、加工木材10の平板部12の厚さを決
定するためのもので、前記プレス成形機に着脱自在に取
り付けられており、板目材の出来上がりの厚さに応じて
適当に交換することができるようになっている。符号3
8はシール用パッキングで、圧縮成形時に圧盤面34
a,34b間に密閉された空間を確保するようになって
いる。
【0023】次いで、適当な駆動装置により前記可動盤
35を固定盤36に向かって下降させて圧盤面34aを
板目材表面に密着させる。そして、所定の圧力で圧縮
し、前記板目材11を圧盤面34a,34bの形状に賦
形する。その圧縮率は圧縮される板目材の材質および硬
度や厚さなどによって適当に設定することができるが、
平面部33bによって圧縮形成される前記加工木材の平
板部12の圧縮率Xが、圧縮前の板目材の厚さTの40
〜75%、凹面33による凸部模様13の頂点の圧縮率
Yが0.70X〜0.95X%を満たすように設定する
ことが重要である。ここで、板目材の圧縮率は、[(圧
縮成形前の厚さ−圧縮成形後の厚さ)/圧縮成形前の厚
さ]×100(%)で表される。したがって、圧縮成形
前の板目材の厚みをTとすると、平板部の圧縮率X=
〔(T−B)/T〕×100(%)、凸部模様の頂点の
圧縮率Y=〔(T−D)/T〕×100(%)で表され
る。
【0024】前記平板部12の圧縮率Xが40%より小
さいと、圧盤面34aの凹面33a形状に忠実に沿った
凸部模様を板目材表面に形成することが困難である。特
に、晩材部の圧縮変形が早材部と比較して不充分となる
ことがある。それに対して、平板部12の圧縮率Xが7
5%よりも大であると、木材組織の破壊が起こりやすく
割れが発生しやすくなる。
【0025】また、前記凸部模様13の頂点の圧縮率Y
は、前記したように0.70X〜0.95X%である。
この圧縮率Yが0.95X%よりも大であると、平板部
12と凸部模様13との圧縮率の差が小さすぎるために
凸部模様13が明瞭に現れなくなり実用的価値が損なわ
れる。また、0.70X%より小となると、凸部模様の
頂点の圧縮率が極端に小さくなって、圧盤面34aの凹
面33a形状に沿った凸部模様13の形成が困難とな
る。なお、圧縮工程における圧力は約10〜50kgf
/cm2 程度で、圧縮される樹種や形状、圧縮温度、お
よび前記圧縮率などに合わせて適当に設定される。ま
た、圧縮時間も適宜に設定することができる。
【0026】このようにして圧縮成形された板目材11
は加圧状態のまま冷却される。そして、加工木材10の
温度が室温付近になったところで可動盤35を固定盤3
6から離し、圧盤面34a,34bの間から加工木材を
取り出す。得られた加工木材10は、平板部12の表面
に、凸部模様13が明らかにかつ美麗に形成されてい
る。なお、必要により、前記圧縮工程によって凸部模様
13が形成された加工木材10を、圧盤面34a,34
bの間で圧縮したまま、約150度以上の水蒸気雰囲気
で数分以上処理すれば、一層寸法安定性のよい加工木材
が得られる。
【0027】(製造例1)図5に示したプレス成形機を
用いて、長さ600mm、幅200mm、厚さ50mm
のスギ板目材を圧縮成形した。このスギ板目材の圧縮前
の含水率は25%であった。前記したように、このプレ
ス成形機は、図1およびその断面を表す図2に示す加工
木材を得るためのもので、圧盤面34aには平板部から
凸部頂点までの高さAが5mm、当該凸部頂点の幅が5
mmとなるような凸部模様を形成する凹面が31mm間
隔で設けられている。そして、プレス成形機の圧盤面温
度を110℃として、前記圧盤面34a,34b間に板
目材を挿入し30分経過後に圧縮成形した。前記プレス
成形機には20mm厚さのスペーサー37を配置して、
加工木材10の平板部12のでき上がり厚さBを20m
mとした。従って、この加工木材10の平板部の圧縮率
Xは60%、凸部模様13の頂点の圧縮率Yは50%、
凸部模様13の頂点の高さAは平板部12の平均厚さB
の25%である。また、凸部模様13の立ち上がり角度
Cは25度である。
【0028】前記スギ板目材の圧縮形態を固定化するた
めに、加圧状態を保持しながら圧盤面温度を170℃ま
で昇温し、同温度で1時間保持した。次いで、加圧状態
を保持しながら圧盤面34a,34bを冷却し、圧盤面
温度が40℃になった時点で解圧し、圧縮された板目材
からなる加工木材を取り出した。この加工木材は、上部
の圧盤面34aと接していた面には、図1および図2に
示すような断面台形の凸部模様13が極めて美麗に形成
されており、また下部の圧盤面34bと接していた面は
平滑で、しかも表面に割れなどの欠陥もなかった。
【0029】(製造例2)自然乾燥により含水率を29
%に調整した長さ600mm、幅200mm、厚さ50
mmのスギ板目材を、圧盤面温度を110℃に加熱した
プレス成形機に挿入し、30分経過後に圧縮成形した。
用いたプレス成形機は、図3および図4の表面形状を有
する加工木材を成形するためのもので、上部の圧盤面に
は平面部からの最大高さが3mm、直径が14.2m
m、立ち上がり角度45度の円形状の凹面が、板目材の
長さおよび幅方向に規則的に形成されている。また、前
記プレス成形機には、平板部の圧縮後の厚さが20mm
になるように、高さ20mmのスペーサーを配置した。
したがって、平板部の圧縮率X=60%、凸部模様の頂
点の圧縮率Y=54%、凸部模様の頂点の高さAは平板
部の厚さBの15%となる。
【0030】圧縮後、製造例1と同様に形態の固定化を
行ない加工木材を得た。得られた加工木材は、下部の圧
盤面と接していた面は平滑で、上部の圧盤面と接してい
た面には円形の突起が規則的に並んで極めて美麗なもの
であり、割れなどの欠陥もなかった。また、この加工木
材の平板部の厚さは20mm、凸部模様の頂点の高さは
3mmで、圧盤面の凹面形状が忠実に表されていた。
【0031】(比較製造例1)上部の圧盤面の凹面の立
ち上がり角度を60度とした以外は、製造例1と同様に
してスギ板目材を加工したところ、得られた加工木材は
凸部模様に微細な割れが多数発生していた。
【0032】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
加工木材によれば、凸部模様の頂点の高さおよびその立
ち上がり角度を所定の範囲内に設定しているので、外観
が美麗となるだけでなく割れなどの発生もない。従っ
て、本発明の加工木材を、床材や看板などに使用すれ
ば、装飾的効果および耐久性に優れており極めて有用で
ある。特に床材として用いれば、前記圧縮により耐摩耗
性が向上しているため、耐久性に優れ、極めて好まし
い。また、この発明の木材の加工方法によれば、外観が
美麗で装飾性に優れ、しかも割れなどの発生もなく、耐
久性にも優れる前記加工木材を、簡単かつ確実に得るこ
とができ経済的かつ効率的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工木材の一例を示す斜視図である。
【図2】その断面図である。
【図3】加工木材の他の例を示す斜視図である。
【図4】その断面図である。
【図5】本発明の製造方法の一例を実施するためのプレ
ス成形機の断面図である。
【図6】その要部の断面図である。
【符号の説明】
10,20 加工木材 11 板目材 12,22 平板部 13,23 凸部模様 30 プレス成形機 34a,34b 圧盤面 33a 凹面 33b 平面部 37 スペーサー A 凸部模様の頂点の高さ B 平板部の平均厚さ C 平板部表面に対する凸部模様の立ち上がり角度 D 加工木材の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 敦志 愛知県岩倉市井上町種畑20番地 マイウッ ド株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板目材を繊維と直角方向に圧縮成形した
    表面に凸部模様を有する加工木材であって、凸部模様の
    頂点の高さAが平板部の平均厚さBの3〜90%の範囲
    内にあり、かつ、平板部表面に対する凸部模様の立ち上
    がり角度Cが10〜50度の範囲内にあることを特徴と
    する加工木材。
  2. 【請求項2】 加熱軟化させた板目材を、少なくとも一
    方が凹面を有する向かい合う一対の圧盤面により、繊維
    と直角方向に圧縮して板目材表面に凸部模様を形成させ
    る方法において、平板部の圧縮率Xが40〜75%、凸
    部模様の頂点の圧縮率Yが0.70X〜0.95X%で
    あり、平板部表面に対する凸部模様の立ち上がり角度C
    が10〜50度の範囲内にあることを特徴とする木材の
    加工方法。
JP5849897A 1997-02-25 1997-02-25 加工木材及び木材の加工方法 Pending JPH10235619A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529270A (ja) * 1998-11-12 2002-09-10 マソナイト コーポレイション リブ付厚板の製造法及びその製品
JP2005205671A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Olympus Corp 外装体
JP2005254494A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Olympus Corp 外装体
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