JPH10233577A - はんだペースト - Google Patents

はんだペースト

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JPH10233577A
JPH10233577A JP9036210A JP3621097A JPH10233577A JP H10233577 A JPH10233577 A JP H10233577A JP 9036210 A JP9036210 A JP 9036210A JP 3621097 A JP3621097 A JP 3621097A JP H10233577 A JPH10233577 A JP H10233577A
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JP
Japan
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rosin
acid
solder
carboxyl group
weight
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JP9036210A
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Inventor
Yasuhisa Tanaka
靖久 田中
Yoshihiro Kaku
芳弘 賀来
Manabu Yoshitomi
学 吉冨
Takashi Tanaka
俊 田中
Katsuhiko Narita
雄彦 成田
Hiromitsu Kojima
広光 小島
Hitoshi Akie
仁司 秋江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiho Kogyo Co Ltd
Solder Coat Co Ltd
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
Solder Coat Co Ltd
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐疲労性とぬれ性にすぐれたはんだペースト
を提供する。 【解決手段】 Pb20〜50重量%,Sb0.05〜
1重量%未満、In0.1〜5重量%,残部実質的にS
nからなるはんだ合金粒子と、第1級カルボキシル基を
有するロジン誘導体を含むフラックスからなるはんだペ
ースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐疲労性とぬれ性
にすぐれたはんだペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人の一名は、特許公報(B2)第
2543941号において耐疲労性にすぐれた下記組成
のはんだ合金を提案した。 (a)Pb35〜50重量%,Sb0.05〜1重量%
未満、In0.1〜5重量%,残部実質的にSnからな
る組成。 (b)上記(a)の組成に対してさらにAg0.05〜
5重量%及び/又はCu0.05〜2重量%を添加した
組成。また、同じ出願人は、特許公報(B2)第254
3985号において耐疲労性にすぐれたはんだ材として
下記組成のはんだ合金を提案した。 (c)Pb20〜35重量%,Sb0.05〜1重量%
未満、In0.1〜5重量%,残部実質的にSnからな
る組成。 (d)上記(a)の組成に対してさらにAg0.05〜
5重量%及び/又はCu0.05〜2重量%を添加した
組成。
【0003】上記のはんだ合金は、SbとInの同時添
加により耐疲労性を著しく高めることができる。なお、
上記の特許の出願時である昭和63年(1988)頃は
はんだの耐疲労性は、継手の接合強度を高めることによ
り高められるという考え方が多かったが、上記特許は既
にはんだ材料自体の耐疲労性を高めることに着目してい
た。その後の1991年頃にははんだ材料自体の耐疲労
性を高める研究もなされ発表されている(例えば「高信
頼度マイクロソルダリング技術、(株)工業調査会、1
991年1月21日発行、280〜282頁)が、この
書籍で紹介されている疲労に強い材料(例えばPb−5
0In)よりも前掲特許の材料は性能が優れている。
【0004】上記のはんだ合金は、電子部品をはんだ付
けするためのはんだペーストとしてエアバックやABS
(アンチロックブレーキシステム)等の自動車部品に使
用され、従来電子機器動作の信頼性の面から懸念が指摘
されていたはんだの疲労を根本的に解決した。
【0005】ところで、はんだペーストにはフラックス
としてロジンが一般に使用される。ロジンは、アビエチ
ン酸、ネオアビエチン酸、バラストリン酸、レボピマー
ル酸等を有効成分としてなり、崇高いヒドロフェナンス
レン骨格の第3級炭素にカルボキシル基を結合する化学
構造を有する。そのため、ロジンが有するカルボキシル
基の活性は、その立体障害や、カルボキシル基の結合炭
素ゆえに一般に弱い。また、ロジンの共役ジエン樹脂酸
成分と、マレイン酸やアクリル酸等を付加反応(ディー
ルス・アルダー反応)させて得られるマレオピマール酸
やアクリロピマール酸等のロジン誘導体も知られてい
る。かかるロジン誘導体のカルボキシル基は、第2級カ
ルボキシル基を含み、また立体障害が幾分少なくなる。
しかし、カルボキシル基の活性は十分とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記はんだ合金はS
b、In,Cuの添加によりぬれ性が通常の共晶はんだ
より悪くなるという欠点がある。かかるはんだ合金を従
来のロジンを用いたフラックスと組み合わせて使用する
と、はんだの広がり率が低いために、ぬれ性のすぐれた
はんだ合金成分を添加することで、対応していた。しか
し、合金側の改良では、今後の電子部品の一層の微細化
には適合できない懸念がある。したがって、本発明は、
Pb−Sn系合金にSbとInを添加し、必要によりさ
らにAg及び/Cuを添加したはんだ合金をペーストに
する際に、フラックスとして用いるロジンを改良するこ
とにより、はんだ付けの際のぬれが良好であり、かつ耐
疲労性にすぐれたはんだペーストを提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、SbとInを
添加し、必要によりさらにAg及び/Cuを添加したP
b−Sn系はんだ合金とロジンに第1級カルボキシル基
を導入することにより活性を高めた新規なロジン誘導体
と、を含んでなるはんだペーストを提供することによ
り、目的を達成するものである。以下、本発明を詳しく
説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるはんだ合金は下記
組成を有するものである。 (a)Pb20〜50重量%,Sb0.05〜1重量%
未満、In0.1〜5重量%,残部実質的にSnからな
る組成。 (b)上記(a)の組成に対してさらにAg0.05〜
5重量%及び/又はCu0.05〜2重量%を添加した
組成。より好ましい組成は以下のとおりである。 (a′)Pb20〜40重量%,Sb0.05〜1重量
%未満、In0.05〜1重量%,残部実質的にSnか
らなる組成。 (b′)上記(a)の組成に対してさらにAg0.05
〜5重量%及び/又はCu0.05〜2重量%を添加し
た組成。 これらの成分の作用及び限定理由は前掲2件の特許公報
の記載による。ただし、本発明のロジンと組み合わせる
はんだ合金のSb含有量は0.5重量%以下であること
が好ましい。はんだ合金は粒子寸法が通常10〜100
0メッシュ程度、好ましくは250〜400メッシュ程
度のものが適当である。
【0009】続いて、第1級カルボキシル基を含有して
なる新規なロジン誘導体について説明する。本発明の第
1級カルボキシル基を有するロジン誘導体は、公知のロ
ジン類またはそのロジン誘導体を変性することにより第
1級カルボキシル基を導入したものを言う。
【0010】ロジン類としては、ガムロジン、トール油
ロジン、ウッドロジン等の原料ロジン類、当該原料ロジ
ン類に蒸留工程、水添工程および不均化工程のいずれか
少なくとも1つの工程を施して得られる各種の変性ロジ
ン類(蒸留ロジン、水添ロジン、不均化ロジン等や、い
わゆる無色ロジン)や、重合ロジン等があげられる。な
お、これらロジン類は、アビエチン酸、ネオアビエチン
酸、パラストリン酸、レボピマール酸、デヒドロアビエ
チン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチ
ン酸等の各種の化合物を有効成分として含有するが、本
発明のロジン類は、これら化合物の混合物であってもよ
い。
【0011】また、ロジン誘導体としては、マレオピマ
ール酸、フマロピマール酸およびアクリロピマール酸等
が挙げられる。マレオピマール酸、フマロピマール酸お
よびアクリロピマール酸、前記原料ロジン類の共役ジエ
ン樹脂酸成分と、マレイン酸、フマル酸またはアクリル
酸とを付加反応(ディールス・アルダー反応)させて得
られるものである。これらマレオピマール酸等は必ずし
も精製したものを使用する必要はなく、未反応の原料ロ
ジン類を含有する反応生成物を使用することもできる。
【0012】なお、これらロジン類またはそのロジン誘
導体はいずれも分子中に第2級または第3級カルボキシ
ル基を有する。
【0013】前記ロジン類またはそのロジン誘導体を変
性して、第1級カルボキシル基を導入する方法として
は、たとえば、ロジン類またはそのロジン誘導体と第1
級カルボキシル基含有ヒドロキシ化合物とをエステル化
反応させる方法があげられる。
【0014】第1級カルボキシル基含有ヒドロキシ化合
物としては、グリコール酸、ヒドロアクリル酸、β−オ
キシ酪酸、γ−オキシ酪酸、5−オキシ吉草酸、4−オ
キシカプロン酸、リンゴ酸、オキシヒドロケイ皮酸等が
あげられる。これらのなかでもグリコール酸が好まし
い。なお、グリコール酸等の第1級カルボキシル基含有
ヒドロキシ化合物は市販されている結晶または水溶液の
いずれの形態でも使用できる。
【0015】ロジン類またはそのロジン誘導体と、第1
級カルボキシル基含有ヒドロキシ化合物との反応は、公
知のエステル化反応と同様に行うことができる。第1級
カルボキシル基含有ヒドロキシ化合物の使用量は、ロジ
ン類またはそのロジン誘導体のカルボキシル基1当量に
対して、第1級カルボキシル基含有ヒドロキシ化合物の
ヒドロキシ基が0.2〜10当量、好ましくは0.3〜
5当量である。第1級カルボキシル基含有ヒドロキシ化
合物の使用量が0.2当量より少ない場合には、ロジン
誘導体に導入される第1級カルボキシル基の割合が少な
く、得られるロジン誘導体に十分な活性を付与し難い。
また10当量を越える場合には、第1級カルボキシル基
含有ヒドロキシ化合物によりロジン類の分解が促進され
るため、得られる第1級カルボキシル基を有するロジン
誘導体の収率が低下するばかりでなく色調が低下するた
め、いずれの場合も好ましくない。
【0016】エステル化の反応温度は、通常、200〜
300℃程度、好ましくは230〜280℃程度であ
り、反応時間は10分〜4時間程度、好ましくは15分
〜2時間程度である。また、エステル化反応は、通常、
窒素雰囲気下に、生成する水を除去しながら行う。
【0017】なお、エステル化反応に際しては、エステ
ル化触媒として塩酸、硫酸等の鉱酸、芳香族スルホン酸
等の有機酸、フッ化ホウ素エーテル、塩化アルミニウム
等のルイス酸や、酸化亜鉛、水酸化カルシウム等の一般
的なエステル化触媒を使用することもできる。
【0018】かくして得られた第1級カルボキシル基を
有するロジン誘導体は、原料のロジン類またはそのロジ
ン誘導体の第3級炭素および/または第2級炭素に結合
したカルボキシル基1当量に、第1級カルボキシル基含
有ヒドロキシ化合物が1〜5当量程度付加したエステル
化物の混合物であり、反応生成物中には、未反応の原料
ロジン類は、マレオピマール酸、フマロピマール酸、ア
クリロピマール酸等のロジン誘導体を含んでいてもよ
い。なお、こうした反応生成物は、減圧蒸留や、カラム
分取により分離することもできる。
【0019】また、ロジン類またはそのロジン誘導体を
変性して、第1級カルボキシル基を導入する前記以外の
方法としては、たとえば、ロジン類またはそのロジン誘
導体とラクトンまたはラクタムとの開環反応、第1級カ
ルボキシル基含有アミン化合物とのアミド化反応、ロジ
ン類のオレフィン部の酸化開裂反応等の方法を採用する
こともできる。
【0020】本発明のはんだペーストの成分であるフラ
ックスは、前記第1級カルボキシル基を有するロジン誘
導体をベース樹脂として含有してなる。かかる本発明の
フラックスは、ベース樹脂として用いるロジン誘導体が
第1級カルボキシル基を有していることから優れた活性
を有し、溶融はんだの表面と作用して、ぬれ性低下をも
たらすSb,In,Cuなどの影響を緩和するが、はん
だ合金凝固にはこれらの成分の同時添加による合金側の
作用を損なうことがないばかりか、おそらく合金の材料
を清浄化して疲労の起点も少なくすることにより耐疲労
性を高めると考えられる。また本発明のフラックスは上
記の第1級カルボキシル基を有するロジン誘導体を単独
で使用することができるが、従来公知の前記例示のロジ
ン類またはロジン誘導体や、ポリエステル樹脂、フェノ
キシ樹脂、テルペン樹脂等の合成樹脂等の一般にフラッ
クスのベース樹脂として用いられているものを併用する
ことや、活性をさらに向上させるために、アミンのハロ
ゲン化水素酸塩、有機酸類や有機アミン類等の一般に知
られている活性剤を含有することができる。その他に酸
化防止剤、防黴剤、つや消し剤、チキソ剤等の添加剤を
含有することができる。
【0021】また、本発明のフラックスは通常溶媒を含
む。溶媒としては、特に限定されないが、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ヘキシレングリコール等
のアルコール類;安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル
等のエステル類;ドデカン、テトラデセン等の炭化水素
類を例示することができる。
【0022】かかる本発明のフラックスは、通常、フラ
ックス中の固形分が40〜70重量%程度となるような
範囲で溶媒を使用する。
【0023】フラックスとはんだ粒子の混合比は、前者
5〜20重量部程度に対して、後者80〜95重量部程
度が適当である。以下実施例によりさらに詳しく本発明
を説明する。
【0024】
【実施例】
実施例1 以下に説明する組成及び特性の3種類の合金をはんだと
して使用した。 (1)名称:A(本発明実施例) 組成:Sn−25Pb−0.4Sb−1In 特性 引張り強度(kgf/mm2 )−6.5 破断伸び(%)−48 硬さ(Hv)−19 クリープ強度比−15 疲労特性−図1に示す ぬれ性(広がり率)(%)−92 酸化物発生量比−1.2〜1.8 マイグレーション−1000時間でなし (2)名称:B(本発明実施例) 組成:Sn−25Pb−0.3Sb−0.4In−1.
5Ag 特性 引張り強度(kgf/mm2 )−6.6 破断伸び(%)−44 硬さ(Hv)−17 クリープ強度比−12 疲労特性−図1に示す ぬれ性(広がり率)(%)−88 酸化物発生量比−1.5〜1.4 マイグレーション−1000時間でなし (3)名称:C(本発明実施例) 組成:Sn−25Pb−0.4Sb−0.2In−0.
4Ag−0.2Cu 特性 引張り強度(kgf/mm2 )−5.3 破断伸び(%)−35 硬さ(Hv)−19 クリープ強度比−5 疲労特性−図1に示す ぬれ性(広がり率)(%)−94 酸化物発生量比−1.0〜1.1 マイグレーション−1000時間でなし (4)名称:共晶(比較例) 組成:Sn−37Pb 特性 引張り強度(kgf/mm2 )−5.6 破断伸び(%)−57 硬さ(Hv)−16 クリープ強度比−1 疲労特性−図1に示す ぬれ性(広がり率)(%)−92 酸化物発生量比−1 マイグレーション−1000時間でなし
【0025】上記特性において、疲労特性は前掲特許公
報に記載された方法により測定したものである。但し、
フラックスは市販のものを使用して前掲特許公報に示さ
れる継ぎ手を作製して試験した。上記から明らかなよう
にはんだA,B,Cは共晶はんだに比べ疲労特性が優れ
ている。酸化物発生量は噴流装置にて8時間後に発生し
た酸化物の量を測定した値を、共晶合金の値に対比して
示す。マイグレーションはJIS Z 3284に準じ
て測定したものである。
【0026】ロジンとしては下記の4種類を使用した。 (1)変性ロジンA(本発明実施例) 以下説明する製造例1で製造した第1級カルボキシル含
有ロジン誘導体 (2)変性ロジンB(本発明実施例) 以下説明する製造例2で製造した第1級カルボキシル含
有ロジン誘導体 (3)白菊ロジン(荒川化学工業製、比較例) (4)重合ロジン(荒川化学工業製、比較例)
【0027】フラックスの調製としては、前記(1)〜
(4)の各ロジンの55重量部に対してジエチレングリ
コールモノブチルエーテル30重量部、硬化ヒマシ油5
重量部を調合した。このフラックス10重量部と前記の
はんだ合金粒子(粒径25〜35μm)90重量部とを
混合してはんだペーストを調製した。
【0028】製造例1 分水管を備えた300mL容の4ツ口フラスコに、デヒ
ドロアビエチン酸150gを仕込み、窒素雰囲気下で加
熱撹拌しながら、150℃に昇温し、溶融させた。次い
でグリコール酸35gを仕込んだ。加熱する一方で反応
水を除去しながら、280℃まで昇温して保持した。1
時間経過後、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)に
より、グリコール酸がなくなったのを確認した後、10
mmHgで減圧蒸留を行い、残留している水とロジン分
解物を除去し、第1級カルボキシル基含有ロジン誘導体
を得た。
【0029】なお、この第1級カルボキシル基含有ロジ
ン誘導体は、1 H−NMR(300NHz,CDCl
3 ):δ7.98(bs.1H),δ4.62(dd.
2H),13C−NMR(300MHz,CDCl3 ),
δ178.00,δ173.40,δ60.28,IR
チャート(neat,CCl4 ):1735cm-1によ
り確認した。
【0030】製造例2 分水管を備えた300mL容の4ツ口フラスコに、アク
リロピマール酸100gを仕込み、窒素雰囲気下で加熱
撹拌しながら、180℃に昇温し、溶融させた。次いで
グリコール酸20gを仕込んだ。加熱する一方で反応水
を除去しながら、250℃まで昇温して保持した。1時
間経過後、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によ
り、グリコール酸がなくなったのを確認した後、30m
mHgで減圧蒸留を行い、残留している水とロジン分解
物を除去し、第1級カルボキシル基含有ロジン誘導体を
得た。
【0031】なお、この第1級カルボキシル基含有ロジ
ン誘導体は、1 H−NMR(300NHz,CDCl
3 ):δ8.71(bs.2H),δ4.65(m.2
H),IRチャート(neat,CCl4 ):1730
cm-1により確認した。
【0032】試験方法 ぬれ性を評価する方法として、広がり率の試験(JIS
−Z−3197)を行った。試験の結果を図2に示す。
【0033】はんだ合金Aの広がり率は比較例のロジン
と組み合わせると約80%を超えないが、実施例のロジ
ンと組み合わせると80%を大きく上回っている(図
2)。はんだ合金B,Cについても同様の傾向がある。
図3には、はんだ合金A,B,Cと変性ロジンAとを組
合わせたはんだペーストについて、図1と同様の試験法
(応力320gf/mm2 )で測定した疲労寿命を示
す。この図より本発明のはんだ合金は耐疲労性が優れて
いることが明らかである。また、図1と図3のデータを
対比すると次のようになる。 図3のデータが図1のデータより大きくなっている増分
は本発明の変性フラックスの耐疲労性への寄与分であ
る。したがって、本発明のはんだ合金A〜Cと変性フラ
ックスを使用することにより、共晶はんだの場合と同等
以上の耐疲労性向上が実現されたこととが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、耐
疲労性に優れかつ広がり率が高いはんだペーストが得ら
れることにより、次の効果が達成される。 (1)所定の広がり率を容易に確保できるのではんだ付
け作業性が良好になり、その信頼性が向上する。 (2)継ぎ手の強度が高められる。 (3)これらの効果により、電子機器動作の信頼性が材
料及び継手・接合の施工の両面から改善されることにな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用するはんだ合金及び従来の共晶は
んだの疲労特性グラフである。
【図2】各種ロジンを使用したはんだ合金ペーストの広
がり率を示すグラフである。
【図3】各種はんだ合金ペーストの疲労寿命を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 靖久 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内 (72)発明者 賀来 芳弘 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内 (72)発明者 吉冨 学 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内 (72)発明者 田中 俊 大阪府大阪市鶴見区鶴見1丁目1番9号 荒川化学工業株式会社研究所内 (72)発明者 成田 雄彦 愛知県名古屋市緑区鳴海町字長田75−1 ソルダーコート株式会社内 (72)発明者 小島 広光 愛知県名古屋市緑区鳴海町字長田75−1 ソルダーコート株式会社内 (72)発明者 秋江 仁司 愛知県名古屋市緑区鳴海町字長田75−1 ソルダーコート株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pb20〜50重量%,Sb0.05〜
    1重量%未満、In0.1〜5重量%,残部実質的にS
    nからなるはんだ合金粒子と、第1級カルボキシル基を
    有するロジン誘導体を含むフラックスからなることを特
    徴とするはんだペースト。
  2. 【請求項2】 前記はんだ合金がさらにAg0.05〜
    5重量%及びCu0.05〜2重量%の少なくとも1種
    を含有することを特徴とする請求項1記載のはんだペー
    スト。
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