JPH10228286A - 音場補正装置 - Google Patents

音場補正装置

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Publication number
JPH10228286A
JPH10228286A JP9033915A JP3391597A JPH10228286A JP H10228286 A JPH10228286 A JP H10228286A JP 9033915 A JP9033915 A JP 9033915A JP 3391597 A JP3391597 A JP 3391597A JP H10228286 A JPH10228286 A JP H10228286A
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JP
Japan
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sound
sound field
processing
correction
audio signal
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Application number
JP9033915A
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English (en)
Inventor
Makoto Sasaki
信 佐々木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DSP設定変更時間の短縮化による補正動作
の短時間化と、最適な音場補正を可能とすることの両方
を実現する。 【解決手段】 音場補正のためのパラメータ算出を実行
できる演算能力の高い演算制御手段(例えばパーソナル
コンピュータ)を用いることで、最適な音場補正を行
う。さらに、補正動作中には、実際に設定変更を行うべ
き音響処理手段に対しては、設定変更を行わず、その音
響処理手段と同一の音響処理を行うことのできる補正用
音響処理手段に対して目的の音場特性実現のための設定
変更を行っていく。この補正用音響処理手段は、例えば
拡張ユニットなどの形態で、コンピュータ装置の内部高
速バスユニットに直接接続されるようにし、音響処理特
性の設定変更の際の通信時間を短縮化する。そして、最
適な処理特性が得られた後において実際の補正対象たる
音響処理装置に、最適な処理特性のためのパラメータセ
ットを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽等の出力につ
いての音場特性を補正する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DSP(DIGITAL SIGNAL PROCESSER)を
音響処理装置として用いて音場補正を行うユニットとし
て、例えばデジタルプリアンプユニットなどがある。音
場補正は、例えばスピーカ出力される音声をあるポイン
トで集音した際に得られる特性(周波数特性など)が、
或る目的の特性に合致するように、音響処理のパラメー
タを調整していく動作である。デジタルプリアンプユニ
ットの場合は、その内部のメモリユニット内に、パーソ
ナルコンピュータやワークステーション等であらかじめ
計算された信号処理用のパラメータの組み合わせをテー
ブルデータとして保持している。そして音場補正のため
にDSPの音響処理特性の設定変更を行う場合には、メ
モリからDSPへダイレクトメモリアクセス(DMA)
等の高速転送を行うようにしている。
【0003】このようにテーブルデータを保持している
のは、パラメータ算出の負担をなくすためである。即
ち、音響処理用のパラメータの算出は膨大な演算量を必
要とし、このためデジタルプリアンプユニットに搭載さ
れるマイクロコンピュータでは、実用上算出不能とな
る。そこで算出結果としての各種パラメータを保持して
おくことで、目的音場特性の実現のための音響処理特性
の設定変更に対応できるようにしている。また、DSP
での処理パラメータの変更を行っている間は、音声信号
出力が停止(ミュート)され、スピーカからの再生音声
出力は無音となるが、テーブルデータをDSPにDMA
転送することで、パラメータセットのための処理時間を
短縮化でき、ユーザーが音切れと感じる時間を短くでき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方式だと当然ながら、あらかじめテーブルデータとして
用意された演算パラメータの組み合わせにより実現可能
な特性以外の設定を行うことはできない。このため最適
な音場補正を実行できない場合が多い。そこでDSPな
どによる音響信号処理を行うユニットに対してパーソナ
ルコンピュータ等から音響処理用の演算パラメータを直
接送信するシステムも開発されている。
【0005】このようなシステムの構成例を図5に示
す。音場補正ユニット62は、DSPにより所定の特性
で音響信号処理を行うユニットであり、上記デジタルプ
リアンプユニットなどがこれに相当する。
【0006】音場補正ユニット62での処理対象となる
音声信号は音声信号ソース61から供給される。音声信
号ソースはCD(コンパクトディスク)プレーヤ、MD
(ミニディスク)プレーヤ、テーププレーヤ、チューナ
など、音声信号源となる機器を示す。この音声信号ソー
ス61と音場補正ユニット62は例えばオーディオ用光
伝送ケーブルで接続され、音声信号ソース61から音場
補正ユニット62に対して光デジタル音声信号SOPが供
給されるとする。音場補正ユニット62でイコライジン
グ等の音響処理が施された信号はアナログ音声信号SA
に変換され、パワーアンプ63に供給される。パワーア
ンプ63は供給された音声信号SAを増幅してスピーカ
64から音声として出力させる。
【0007】以上のような音場形成系について音場補正
処理を実行する際には、図示するようにパーソナルコン
ピュータ67を音場補正ユニット62に接続する。ま
た、実際の音場測定のためのマイクロホン66、マイク
入力系65を接続する。なお、マイク入力系65とは、
例えばマイクアンプやA/D変換器などのマイクロホン
66で集音される音声の入力回路系をさすが、このマイ
ク入力系65としては、実際には音場補正ユニット62
もしくはパーソナルコンピュータ67の内部に搭載され
ればよい。音場補正ユニット62とパーソナルコンピュ
ータ67は、補正動作実行時において例えばシリアル通
信ケーブルやパラレル通信ケーブルにより接続され、各
種の通信が可能な状態とされる。
【0008】このようなシステムにおいて、音場補正を
行う場合は、パーソナルコンピュータ67が必要なパラ
メータ算出を行うことになる。つまり、音場補正ユニッ
ト62が或るパラメータの組み合わせで音響処理を行
い、その信号がスピーカ64から出力されている状態に
おいて、パーソナルコンピュータ67は、マイクロホン
66によって集音された音声の音場特性を解析する。
【0009】そして、現在の音場特性の解析結果から、
或る目的の音場特性を実現するためのDSPの処理パラ
メータ(フィルタ演算係数等)を算出し、これを音場補
正ユニット62に送信しセットさせる。これにより音場
補正ユニット62では目的の音場特性に近づく処理特性
が設定され、新たな処理特性で処理された音声がスピー
カ64から出力される。このような処理を必要回数実行
し、マイクロホン66によって集音された音声の音場特
性の解析結果が目的の音場特性と一致したら、音場補正
動作が完了されることになる。
【0010】このようなシステムによれば、演算能力の
高い外部のパーソナルコンピュータ67を用いるため、
最適な音場調整が実現できることになる。ところが、パ
ーソナルコンピュータ67と音場補正ユニット62の間
の通信能力に問題がある。即ちシリアル通信ケーブルや
パラレル通信ケーブルなどの通信ケーブルの場合、外部
ノイズの影響やケーブル長の制約などから、どうしても
通信速度の低下が避けられない。このため、DSPの設
定変更(つまりパーソナルコンピュータ67から音場補
正ユニット62への処理パラメータの送信し及びDSP
内部RAMへのセット)にかかる時間が増大する。実際
には、設定変更処理のために3分前後の時間がかかるこ
とが多い。そして、目的の音場特性実現へ収束する過程
で、設定変更は何度も行われることになる。
【0011】この設定変更の間は、音声出力はミュート
されることになるが、従ってユーザーにとっては、音場
補正中にDSPの設定変更が行われる度に3分程度の無
音状態を待たなくてはならないことになり、調整に非常
に時間がかかることになっていた。また、DSPの設定
変更の前後で3分程度の無音期間が有ることは、設定変
更前後の微妙な音場の変化を、ユーザーが聴感上で感じ
取ることが困難になるという不都合もあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、DSP設定変更時間の短縮化による補正動
作の短時間化と、最適な音場補正を可能とすることの両
方を実現することを目的とする。
【0013】このために音場補正装置として、少なくと
も補正動作時において音響処理手段に対して通信可能と
され、音響処理手段における音響処理特性の設定制御を
行うことのできる演算制御手段と、この演算制御手段と
の間で高速バスシステムにより通信可能とされるととも
に、音響処理手段と同一の音響処理を実行でき、かつ、
少なくとも補正動作時において音声信号源からの音声信
号を入力して音響処理を施し、その音声信号を音声出力
部から音声として出力させることのできる補正用音響処
理手段と、音声出力部から出力される音声についての音
場特性を測定する測定手段とを有するようにする。そし
て演算制御手段は、補正動作時において、補正用音響処
理手段での音響処理を介して音声出力部から出力された
音声について測定手段で測定された音場特性から、目的
音場特性を実現するための音響処理パラメータを算出
し、算出された音響処理パラメータによる音響処理を補
正用音響処理手段に実行させる。その後、測定手段で測
定された音場特性が目的音場特性に一致した際には、そ
のときに補正用音響処理手段において用いられていた音
響処理パラメータを、音響処理手段にセットすること
で、音場補正を行う。
【0014】即ち本発明では、音場補正のためのパラメ
ータ算出を実行できる演算能力の高い演算制御手段(例
えばパーソナルコンピュータ)を用いることで、最適な
音場補正を行う。さらに、補正動作中には、実際に設定
変更を行うべき音響処理手段に対しては、設定変更を行
わず、その音響処理手段と同一の音響処理を行うことの
できる補正用音響処理手段に対して設定変更を行ってい
く。この設定変更とは目的の音場特性に近づけるための
処理特性の設定変更である。そして補正用音響処理手段
は、例えば拡張ユニットなどの形態で、コンピュータ装
置の内部高速バスユニットに直接接続されるようにすれ
ば、音響処理特性の設定変更の際の通信時間は著しく短
縮化できる。そして、最適な処理特性が得られた後にお
いて実際の補正対象たる音響処理装置に、最適な処理特
性のためのパラメータセットを実行すればよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4により本発明の
実施の形態としての例を説明する。図1は本例の音場補
正装置を接続した状態の音場形成系のブロック図であ
る。音場形成系としては、音声信号ソース1、音場補正
ユニット2、パワーアンプ3、スピーカ4から形成され
る。
【0016】音声信号ソース1は、CD(コンパクトデ
ィスク)プレーヤ、MD(ミニディスク)プレーヤ、テ
ーププレーヤ、チューナなど、音声信号源となる機器を
示し、この音声信号ソース1からの音声信号が、音場補
正ユニット2での音響処理対象となる。音声信号ソース
1と音場補正ユニット2の間には、図1ではPCボード
6が介在しているが、PCボード6は音場補正を実行す
るときに、図示するように音声信号経路に挿入接続され
るもので、通常時は、音声信号ソース1と音場補正ユニ
ット2は例えばオーディオ用光伝送ケーブルで接続され
ている。従って音声信号ソース1から音場補正ユニット
2に対して、光デジタル音声信号SOPが供給されてい
る。
【0017】音場補正ユニット2でイコライジング等の
音響処理が施された信号はアナログ音声信号SAに変換
され、パワーアンプ3に供給される。パワーアンプ3は
供給された音声信号SAを増幅してスピーカ64から音
声として出力させる。
【0018】以上のような音場形成系について音場補正
処理を実行する際には、図示するようにパーソナルコン
ピュータ5の拡張ユニットとしてのPCボード6を、音
声信号ソース1と音場補正ユニット2の間の信号経路に
挿入接続する。またパーソナルコンピュータ5と音場補
正ユニット2との間を、シリアルバスSBで接続する。
【0019】実際の形態として、例えば音場補正ユニッ
ト2がデジタルプリアンプユニットであるとすると、こ
のデジタルプリアンプユニットにおいてPCボード接続
端子を設け、図示する信号経路が形成できるようにす
る。また、デジタルプリアンプユニットにはパーソナル
コンピュータ5との通信ケーブル接続部を設ける。なお
音場補正ユニット2(デジタルプリアンプユニット)と
パーソナルコンピュータ5との接続は、パラレルバスで
もよい。
【0020】また音場特性測定のために、マイクロホン
7が、例えばPCボードに接続されるようにする。PC
ボード6は、パーソナルコンピュータ5の拡張ユニット
として、パーソナルコンピュータ5の内部の高速バスシ
ステム(PCバスインターフェース)PBに直接接続さ
れている。
【0021】図2に、音場補正ユニット2の内部構成を
示す。音場補正ユニット2には、通常時は音声信号ソー
ス1から、補正時にはPCボード6から、デジタル音声
信号SOPが端子21に供給される。この端子21から入
力されるデジタル音声信号SOPは、デジタルレシーバ2
2で受信入力され、デジタルレシーバ22で取り込まれ
たデジタル音声信号がDSP23に供給される。DSP
23は、データメモリ用のD−RAM24を用いなが
ら、所要の音響処理、例えば周波数特性処理を行う。処
理された音声信号はD/A変換器25に供給されてアナ
ログ音声信号SAに変換され、ボリューム26でのレベ
ル調整を介して端子27から後段のパワーアンプ3に出
力される。
【0022】コントローラ28は、音場補正ユニット2
の内部の制御を行うため1チップマイクロコンピュータ
により形成され、DSP23での音響処理に関する制御
を行う。DSP23でのマイクロコードや演算係数の記
憶には、フラッシュメモリ31が用いられる。コントロ
ーラ28は、バスインターフェース29を介して、端子
30からシリアルバスSB等で接続された外部機器と通
信可能とされる。本例の場合、パーソナルコンピュータ
5と接続されることになり、パーソナルコンピュータ5
から音響処理のための演算係数(パラメータ)等が送信
された際に、コントローラ28はバスインターフェース
29を介してそのデータを取り込み、フラッシュメモリ
31に記憶することができる。また、フラッシュメモリ
31に記憶されたパラメータにより、DSP23での実
際の音響処理を実行させることができる。
【0023】次に図3に、PCボード6の内部構成を示
す。音場補正時において図1のようにPCボード6が接
続されることで、PCボード6には音声信号ソース1か
らデジタル音声信号SOPが端子41に供給される。この
端子41から入力されるデジタル音声信号SOPは、デジ
タルレシーバ42で受信入力され、デジタルレシーバ4
2で取り込まれたデジタル音声信号がDSP43に供給
される。DSP43は、データメモリ用のD−RAM4
4を用いながら、所要の音響処理、例えば周波数特性処
理を行うことができる。このDSP43は、音場補正ユ
ニット2におけるDSP23と同一の信号処理能力を持
つものとされる。例えば、DSP43はDSP23と同
一仕様のDSPチップとされてPCボード6に搭載され
る。DSP43で処理された音声信号はデジタルトラン
スミッタ45から端子46に接続されている外部機器
に、デジタル音声信号SOPとして送信される。本例で
は、このデジタル音声信号SOPが音場補正ユニット2に
供給されることになる。
【0024】パーソナルコンピュータ5とPCボード6
(DSP43)は上述したように高速バスシステムPB
により通信可能とされており、DSP43での音響処理
に関する制御は、パーソナルコンピュータ5により直接
実行される。即ち、音響処理特性の変更のための演算パ
ラメータ等のDSP43の設定変更はパーソナルコンピ
ュータ5が実行する。
【0025】また、PCボード6にはマイクロホン入力
端子35が用意され、マイクロホン7が接続される。マ
イクロホン7で集音された音声信号は、マイクアンプ3
2により増幅/レベル調整された後、A/D変換器33
によりデジタルデータに変換される。A/D変換器33
からのデジタルデータは、インターフェース部34を介
して高速バスシステムPBに出力される。従って、パー
ソナルコンピュータ5は、マイクロホン7で集音された
音声データを取り込むことができ、つまり現在の音場特
性の解析を行うことができる。
【0026】この図1〜図3で示した本例の構成におい
て実行される音場補正動作を図4を参照しながら説明す
る。図4は音場補正を実行する際のパーソナルコンピュ
ータ5の処理を示したフローチャートである。
【0027】図1のようにPCボード6が音声信号ソー
ス1と音場補正ユニット2の間に挿入接続され、またパ
ーソナルコンピュータ5と音場補正ユニット2が通信可
能状態に接続されて、音場補正動作が開始されると、パ
ーソナルコンピュータ5は図4の処理を開始する。まず
ステップF101として、音場補正ユニット2のコント
ローラ28に対してコマンドを送り、DSP23での音
響処理をスルー状態とさせる。即ちDSP23では音響
処理を実行しないようにし、音場補正ユニット2として
は入力されたデジタル音声信号SOPを、そのままアナロ
グ音声信号SAに変換するのみでパワーアンプ3に出力
するようにさせる。
【0028】次にステップF102としてループ制御の
ための変数n=0にセットした後、ステップF103〜
F109の特性設定ループに移る。まずステップF10
2では、現在の音場特性を解析する。即ちマイクロホン
7によって集音された音声データに関しての解析を行
い、その周波数特性を検出する。
【0029】音場特性補正時には、その実行前に、目的
たる音場特性が設定されるているわけであるが、音場補
正動作は、ステップF103で解析された周波数特性
が、目的音場特性として選択/設定されているの周波数
特性と一致させるための動作となる。このためステップ
F104では現在の音場特性と目的音場特性を比較し、
一致しているか否かを判断する。そして一致していなけ
れば、目的特性を得るための処理に移る。即ちパーソナ
ルコンピュータ5は、まずステップF105において、
現在の周波数特性の解析結果の逆特性を算出し、続いて
ステップF106で逆特性に目的特性をかけあわせて演
算係数を算出する。この算出結果が、目的の音場特性を
得るための音響処理を実行するDSP23の処理パラメ
ータとなる。ただしパーソナルコンピュータ5はステッ
プF107で、この処理パラメータを音場補正ユニット
2のDSP23側には送信せず、高速バスシステムPB
を介してPCボード6のDSP43に送信する。従っ
て、以降、送信されたパラメータによりDSP43での
音響処理が実行される。
【0030】補正動作期間において音場補正ユニット2
での音響処理はスルー状態とされているので、音声信号
ソース1から出力された音声信号はPCボード6での音
響処理が与えられたのみでパワーアンプ3に送られ、ス
ピーカ4から出力される。
【0031】パーソナルコンピュータ5の処理はステッ
プF103に戻り、再びマイクロホン7によって集音さ
れた音声データに関しての解析を行い、その周波数特性
を検出する。つまり、その直前のDSP43での設定変
更に伴って変化される音場特性を解析することになる。
そして、その音場特性が目的音場特性と一致したか否か
をステップF104で判断することになる。
【0032】ステップF104で一致が得られるまで、
ステップF103、F105、F107、F107のル
ープ処理を実行していき、目的の音場特性が得られるよ
うに必要回数だけDSP43の処理特性の設定変更を行
っていく。そして、ステップF104で一致が得られた
ら、ステップF108で変数nをインクリメントした上
でステップF109に進み、変数nが定数x以上となっ
たか否かを判断する。定数xは音場補正動作の信頼性を
高めるための定数であり、解析された音場特性が目的特
性に一致したという結果がx回得られた場合に、音場特
性補正完了とするものである。従って、仮にx=5とし
たら、ステップF104で目的特性と現在の音場特性が
一致するという結果が5回得られるまでは、音場測定を
繰り返し、5回一致が得られて初めて、そのときのDS
P43の処理特性が、目的の音場特性の実現のための最
適処理特性と判断する。
【0033】なお、ステップF104で否定結果が出た
場合は変数n=0にリセットするようにしてもよい。つ
まりステップF104で連続でx回肯定結果が得られた
場合のみ補正完了とみなすようにする場合である。
【0034】ステップF109で肯定結果が得られた
ら、処理はステップF110に進み、パーソナルコンピ
ュータ5は、この段階で初めて音場補正ユニット2のD
SP23に対する設定変更処理を行うことになる。即ち
その時点でのDSP43で実行されている処理パラメー
タや必要なマイクロコードを、シリアルバスSBを介し
てコントローラ28に送信し、フラッシュメモリ31に
記憶させる。そしてDSP23においてフラッシュメモ
リ31にセットされた処理パラメータに応じた処理を実
行させる。
【0035】補正動作が終了されると、PCボード6が
はずされ、音声信号ソース1からの音声信号は直接音場
補正ユニット2に供給されることになるが、このときD
SP23は、補正動作を終了する際にDSP43が実行
した処理パラメータと同一の処理パラメータで音響処理
(イコライジング)を実行することになる。上述のよう
にDSP23とDSP43は同一のDSPチップとされ
るため、PCボード6がはずされた時点で実行されるD
SP23の音響処理により、目的の音場特性と一致した
音場特性が実現されることになる。
【0036】そして本例では、一般的な1チップマイコ
ンよりも演算能力が遥かに高く、また大きな語長のデー
タや例えば内蔵ハードディスクを用いた大規模データを
用いた演算を行うことのできるパーソナルコンピュータ
5によるパラメータ算出に基づくDSPの設定変更であ
るため、目的特性に対してかなり厳密に一致させる音場
補正が可能となる。
【0037】また本例の補正動作時においては、ステッ
プF107のDSP設定変更処理は、場合に応じて必要
回数(数回〜数10回)実行される。またこのような自
動音場補正に関しては、音場特性としてのサンプルを多
数とり、本来の音場特性以外の単発的なノイズを除去す
ることで、より精度のよい補正が可能となる。つまり補
正動作を向上させるほどDSPの設定変更処理の実行回
数は多くなる。したがってDSP設定変更時間は補正動
作時間に大きな影響を与える。本例では、この設定変更
のための通信は、外部機器の接続ケーブルではなく、パ
ーソナルコンピュータ5の高速バスシステムPBにより
実行される。即ち、高速バスシステムPBとしてPCバ
スインターフェースのDMAなどの、CPUを占有せ
ず、通信のフロー制御の必要のない通信方式であるた
め、その通信速度は非常に高速とすることができる。例
えば従来のようにパーソナルコンピュータが外部装置に
おけるDSPを直接設定変更する場合に3分前後の時間
がかかっていたところ、本例の場合、パーソナルコンピ
ュータ5が内部ユニットとしてのDSP43の設定変更
を行う10秒前後に短縮化できる。従って、音場補正動
作全体でみて著しく動作時間が短縮化される。さらにD
SP43の設定変更を行っている期間は音声出力はミュ
ートされるが、本例の場合、補正実行中にユーザーが音
切れと感じる期間は、ステップF107の処理が行われ
ている10秒前後の期間となる。このためDSP設定変
更の前後の音場の変化を聴覚的にも捉えやすくなる。
【0038】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、音場補正装置としての構成例は他にも各種変形
例が考えられることはいうまでもない。例えばパーソナ
ルコンピュータに代えてワークステーション等の他の計
算機を用いてもよい。また音声信号の伝送形態は光デジ
タル方式でなくてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、例えばパ
ーソナルコンピュータのように音場補正のためのパラメ
ータ算出を実行できる演算能力の高い演算制御手段を用
いることで、最適かつ高精度な音場補正を行うことがで
きるという効果がある。そしてそれに加えて補正処理に
要する時間を著しく短縮化できるという効果がある。即
ち補正動作中には、実際に設定変更を行うべき音響処理
手段に対しては設定変更を行わず、その音響処理手段と
同一の音響処理を行うことのできる補正用音響処理手段
に対して目的の音場特性を得るための設定変更を行って
いくが、補正用音響処理手段は、例えば拡張ユニットな
どの形態で、コンピュータ装置の内部高速バスユニット
に直接接続されるようにしているため、音響処理特性の
設定変更の際の通信時間が著しく短縮化されるためであ
る。また音響特性の設定変更に要する時間が短縮される
ことで、ユーザーが音切れと感じる時間はわずかなもの
となり、設定変更前後での音場特性の変化を聴覚的にも
良好に感じ取れるようになるという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の音場補正システムのブロ
ック図である。
【図2】実施の形態の音場補正ユニットのブロック図で
ある。
【図3】実施の形態のPCボードのブロック図である。
【図4】実施の形態の音場補正処理のフローチャートで
ある。
【図5】従来の音場補正システムのブロック図である。
【符号の説明】
1 音声信号ソース、2 音場補正ユニット、3 パワ
ーアンプ、4 スピーカ、5、パーソナルコンピュー
タ、6 PCボード、7 マイクロホン、23,43
DSP、28 コントローラ、29 バスインターフェ
ース、31 フラッシュメモリ、PB 高速バスシステ
ム(PCバスインターフェース)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号源と、該音声信号源からの音声
    信号に対して所定の音響特性処理を行うことができる音
    響処理手段と、該音響処理手段で処理された音声信号を
    音声として出力する音声出力部とを有する音場形成系に
    対して、その音場特性を補正することができる音場補正
    装置として、 少なくとも補正動作時において前記音響処理手段に対し
    て通信可能とされ、前記音響処理手段における音響処理
    特性の設定制御を行うことのできる演算制御手段と、 前記演算制御手段との間で高速バスシステムにより通信
    可能とされるとともに、前記音響処理手段と同一の音響
    処理を実行でき、かつ、少なくとも補正動作時において
    前記音声信号源からの音声信号を入力して音響処理を施
    し、その音声信号を前記音声出力部から音声として出力
    させることのできる補正用音響処理手段と、 前記音声出力部から出力される音声についての音場特性
    を測定する測定手段とを有し、 前記演算制御手段は、補正動作時において、前記補正用
    音響処理手段での音響処理を介して前記音声出力部から
    出力された音声について前記測定手段で測定された音場
    特性から、目的音場特性を実現するための音響処理パラ
    メータを算出し、算出された音響処理パラメータによる
    音響処理を前記補正用音響処理手段に実行させるととも
    に、前記測定手段で測定された音場特性が目的音場特性
    に一致した際に、そのときに前記補正用音響処理手段に
    おいて用いられていた音響処理パラメータを、前記音響
    処理手段にセットすることを特徴とする音場補正装置。
  2. 【請求項2】 前記演算制御手段は、音場補正時におい
    て前記音場形成系に接続されるコンピュータ装置とされ
    るとともに、前記補正用音響手段は、前記コンピュータ
    装置の内部高速バスシステムに直接接続される拡張ユニ
    ットとして形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の音場補正装置。
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