JPH1022166A - 多層セラミックコンデンサーの製造方法 - Google Patents

多層セラミックコンデンサーの製造方法

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JPH1022166A
JPH1022166A JP9066471A JP6647197A JPH1022166A JP H1022166 A JPH1022166 A JP H1022166A JP 9066471 A JP9066471 A JP 9066471A JP 6647197 A JP6647197 A JP 6647197A JP H1022166 A JPH1022166 A JP H1022166A
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air
calcination
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JP9066471A
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Mike Ssu-Hai Chu
スー−ハイ チユー マイク
Bultitude John
バルテイチユード ジヨン
Charles Avniel Uval
チヤールス アヴニエル ユヴアル
Tompson Iron
トンプソン アイアン
Hood Christopher
フード クリストフアー
Michael Rand
ランド マイケル
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Tam Ceramics LLC
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Tam Ceramics LLC
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/30Stacked capacitors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
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  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は多層コンデンサー(multilayer capaci
tor)の改善された製造方法、特に、ニッケル電極を含有
する多層コンデンサーの改善された製造方法を提供する
とを目的とする。 【解決手段】本発明の多層セラミックコンデンサーの製
造方法は (i)焼結可能なセラミック誘電性組成物の多数の層から
なりかつこれらの層の間に酸化ニッケル又は酸化ニッケ
ルを含有する混合物からなる内部電極が挿入されている
積層物を形成させ; (ii)上記多層積層物を空気中又は酸素含有雰囲気中で同
時焼成して密度の大きい一体化物を形成させ; (iii)工程(ii)で形成させた一体化物を、酸素分圧を10
-5〜10-15の範囲に保持しながら還元性雰囲気中で焼成
することにより、セラミック誘電性組成物の還元を防止
しながら酸化ニッケル内部電極をニッケルに還元し;つ
いで (iv)工程(iii)で製造した一体化物を空気中又は酸素含
有雰囲気中でアニーリングする工程からなることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層コンデンサー(m
ultilayer capacitor)の改善された製造方法、特に、ニ
ッケル電極を含有する多層コンデンサーの改善された製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決すべき課題】多層セラミックコン
デンサーは当業者に周知であり、長年、種々の方法で製
造されているが、これらの方法の全てにおいてこの装置
内にセラミック誘電性組成物と金属との交互の層を形成
させている。典型的な製造方法においてはセラミック誘
電性組成物と金属とを、これらの材料を団結させて(con
solidate)作動装置を得るために、同時焼結させる(co-s
inter)ことが必要である。一般的に、同時焼結は空気雰
囲気中で行われ、従って、この装置の内部電極は焼結時
の酸化を防止するために、通常、白金、金、パラジウム
のごとき貴金属又はその合金からなる。
【0003】貴金属から製造された内部電極は非常に高
価である。従って、以下に述べる特許明細書にはニッケ
ル内部電極を有する多層セラミックコンデンサーを製造
するためのセラミック誘電性材料について記載されてい
る。これらの場合の全てにおいて、少なくとも2つの加
工工程については、加工を非酸化性又は還元性雰囲気中
で高温で行う必要がある。
【0004】本発明はニッケル内部電極を含有する多層
セラミックコンデンサー(MLC)の製造方法の単純化に関
連する。本発明においては、多層セラミックコンデンサ
ーは内部電極中の金属ニッケルの先駆体としての酸化ニ
ッケルを使用して製造する。得られるコンデンサーを空
気中で加熱してバインダーを除去しついで貴金属金属電
極を有する慣用の多層セラミックコンデンサーと同様の
方法で焼結させて密度の大きい一体化物(monolith)を形
成させる。ついで、酸化ニッケルを単一の焼成工程で金
属ニッケルに転化させる。かく得られたコンデンサーを
空気中でアニールすることにより、種々の雰囲気中での
多段階での加工を行って得られる金属ニッケル電極を有
する有するMLCと比較して改善された寿命を得ることが
できる。
【0005】ニッケル又はニッケル合金の一つからなる
内部電極を有する多層セラミックコンデンサーの製造は
下記の特許明細書に記載されている。以下においては、
本発明の利点を示すために、これらのMLCの製造法を詳
細に述べる。
【0006】ニッケル内部電極を有する多層セラミック
コンデンサーの製造においては、通常、3工程、即ち、
バインダーの除去工程、焼結工程及びアニーリング工程
が使用される。
【0007】特開平5−21267(JP 5-21267)公報にはニ
ッケル又はニッケル合金電極を使用する多層セラミック
コンデンサーの製造方法であって、湿潤窒素ガス中で、
10-4〜10-8気圧の酸素分圧下、600〜1200℃の温度でバ
インダーの除去処理を行いついで湿潤窒素/水素混合ガ
スを使用して得られる10-4〜10-8気圧の酸素分圧下、12
00〜1380℃の温度で焼成を行いついで湿潤窒素ガス中
で、10-4〜10-6気圧の酸素分圧下、1100℃以下の温度で
アニーリングを行うことからなる多層セラミックコンデ
ンサーの製造方法が記載されている。従って、この方法
ではガス雰囲気を各工程において厳密の制御することが
要求される1個又はそれ以上の加熱炉を必要とする。
【0008】特開平3−112860(JP 3-112860)公報には
酸化ニッケルから誘導した電極の使用が記載されてい
る。この公報に記載される方法では空気中で、700℃で
2時間のバインダー除去工程が行われており、この方法
によれば非酸化性雰囲気を使用する場合に比較して、炭
素がより容易に除去されると述べられている。得られた
多層セラミックコンデンサーを純粋な水素雰囲気中で25
0 ℃で2時間処理して、電極中の酸化ニッケルを還元し
て金属ニッケルにする。かく得られた多層セラミックコ
ンデンサーを10-9気圧の酸素分圧を有する窒素ガス雰囲
気中で1250℃で2時間焼成してセラミック一体化物を形
成させ、これに窒素雰囲気中での焼成を行った後、銅電
極を取付けている。この場合には、バインダーの除去は
特開平5−21267の場合より容易に行い得るが、2種の
加工用雰囲気、即ち、水素及び窒素(酸素)を使用して
作動させることのできる一つの加熱炉を必要とするか又
は焼結一体物を形成させるために、2個の加熱炉を必要
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】従って、本発明によれ
ば、 (i)焼結可能なセラミック誘電性組成物の多数の層から
なりかつこれらの層の間に酸化ニッケル又は酸化ニッケ
ルを含有する混合物からなる内部電極が挿入されている
積層物(stack)を形成させ; (ii)上記多層積層物を空気中又は酸素含有雰囲気中で同
時焼成(co-firing)して密度の大きい一体化物(monolit
h)を形成させ; (iii)工程(ii)で形成させた一体化物を、酸素分圧を10
-5〜10-15気圧の範囲に保持しながら還元性雰囲気中で
焼成することにより、セラミック誘電性組成物の還元を
防止しながら酸化ニッケル内部電極をニッケルに還元
し;ついで (iv)工程(iii)で製造した一体化物を空気中又は酸素含
有雰囲気中でアニーリングする工程からなることを特徴
とする、多層セラミックコンデンサーの製造方法が提供
される。
【0010】本発明の方法を実施するにあたっては、工
程(ii)の同時焼成は900〜1450℃の温度で行うことが好
ましく、場合により、異なる温度での2つの焼成工程が
行われる。更に、多層積層物を予備加熱工程にかけて、
焼成を行う前に酸化ニッケルインキ(ink)と誘電性層か
らバインダーの大部分を除去し得る。
【0011】焼結一体化物を混転させることにより、工
程(iii)を行う前に鋭利な縁を除去し得る。通常、本発
明の方法の工程(ii)においては、本発明の方法の工程(i
ii)を行う前に、酸化ニッケル電極層について適当な端
子(termination)が層の端部に取付けられるであろう。
ここで使用するのに適当なニッケルインキは当業者に既
知であり、例えば、RD166(Cookson Matthey B.V.社製)
が挙げられる。
【0012】本発明の方法の工程(iii)における多層積
層物の同時焼成を窒素、一酸化炭素及び二酸化炭素から
なる還元性雰囲気中で行うことにより、酸化ニッケルか
らニッケルを形成させ得るような低い酸素分圧を得るこ
とができる。酸素分圧は10-5気圧以下であり、好ましく
は10-7気圧以下であるが、10-15気圧以上であろう。酸
素分圧はCO:CO2比によって決定されるごとく、還元性雰
囲気を使用して制御し得る。この還元性雰囲気を使用す
る場合には、焼成は、通常、1000〜1450℃の温度、好ま
しくは、1350℃以下の温度で行われるであろう。
【0013】多層積層物の焼成を行い得る別の還元性雰
囲気は、窒素、水素及び水蒸気からなり、この雰囲気に
より酸化ニッケルからニッケルを形成させ得るような低
い酸素分圧が得られる。酸素分圧は10-5気圧以下であ
り、好ましくは10-7気圧以下であるが、10-15気圧以上
であろう。酸素分圧は、H2:H2O比によって決定されるご
とく、還元性雰囲気を使用して制御し得る。この還元性
雰囲気を使用する場合、加熱炉の構築に鉄金属を使用す
ることができ、焼成は、通常、1000〜1300℃の温度、好
ましくは、1250℃以下の温度で行われるであろう。
【0014】本発明の方法の工程(iii)を行う間、セラ
ミック材料の還元を防止し、一方、酸化ニッケルをニッ
ケルに還元するために、酸素分圧は前記した範囲に保持
される。
【0015】ついで、本発明の方法の工程(iii)で製造
された一体化物を空気中又は酸素含有雰囲気中でアニー
ルする。酸素含有雰囲気は、例えば窒素と水蒸気の混合
物からアニーリング工程で製造し得る;即ち、これらの
条件下での加熱の際に水が分解して水素と酸素を生成す
る。アニーリングは、通常、400〜1100℃の温度、好ま
しくは、空気中での場合、約700℃の温度で行われる。
【0016】本発明の方法は従来の方法と比較して下記
のごとき利点を有する: i)金属ニッケル電極を使用する方法と比較して、多層セ
ラミックコンデンサーに亀裂の生ずる傾向が減少する; ii)空気中で焼結を行うことにより、誘電性組成物の密
度をより高いものにしし得る; iii)焼結一体化物を混転することにより、同時焼成可能
な端子を取付ける前に鋭利な縁を除去し得る; iv)還元性ガスへの暴露を可能な限り短時間に制限して
金属ニッケル電極を形成させることができ、従って、酸
素空孔(oxygen vacancy)の数を制限し得る;及び v)内部電極を形成させるための酸化ニッケルインキはニ
ッケルインキより安価である。
【0017】本発明のより好ましい態様においては、ニ
ッケル電極を形成させるための酸化ニッケルの還元は12
50℃以下の温度で行われ、これによって、加熱炉の設計
が単純化される。
【0018】
【実施例】本発明の実施例及び比較例を以下に示す。
【0019】実施例1(比較例) 高純度チタン酸バリウム粉末(HPB TAM Ceramics社製)
612.31gに、2.019gの水和炭酸マグネシウム(0.0219モ
ルのMgOに相当)、0.236gの酸化コバルト、0.871gの二
酸化マンガン、8.84gの炭酸バリウム、2.691gの二酸化
珪素及び11.960gのチタン酸カルシウムを添加した。得
られた混合物を5000gのイットリア安定化ジルコニア磨
砕媒体及び800ccの脱イオン水と共に1時間ボールミル
磨砕した。かく得られたスラリーを乾燥し、40メッシュ
篩を通して篩分けた。
【0020】得られた粉末400gを109.9gのバインダー N
o.73210及び96.0gのバインダーNo.73211(両者共、米国M
SI社製)と1920g のイットリア安定化ジルコニア磨砕媒
体(直径0.5インチ)と共にボールミルに装入し、16時
間ボールミル磨砕して均一に分散したスラリーを得た。
【0021】得られたスラリーは1500〜3000センチポイ
ズの粘度を有していた。このスラリーを濾過し、標準的
な方法に従って注型して0.0040cmの厚さを有するテープ
を作成した。ついでこのテープにニッケルインキ、RD16
6(オランダ国、Maastrichit所在 Cookson Matthey B.V
社製)を印刷し、ついで当業者に周知の方法で積層して
10枚の活性層を得た。
【0022】下記の方法を使用して同時焼結を行う間
に、コンデンサーにニッケルインキを塗布して電気端子
(electrical termination)を形成させた。コンデンサ
ーを湿潤窒素中で1分間当り2℃の割合で900℃まで加
熱することによりバインダーを除去しついでコンデンサ
ーを窒素雰囲気中に上記の温度で11時間保持した。つい
で、乾燥窒素ガスを炉に導入し、温度を1分間当り4℃
の割合で1310℃まで上昇させた。ついで二酸化炭素と一
酸化炭素の混合物を炉に導入し、1分間当り4℃の割合
で1360℃まで加熱を継続した;この温度での酸素分圧は
二酸化炭素と一酸化炭素の比率に従って10-8気圧と算定
された。コンデンサーを上記の温度に2時間保持して誘
電体と電極とを同時焼結させた。二酸化炭素と一酸化炭
素ガスの導入を中止しついで炉を窒素ガス中で1分間当
り4℃の割合で室温まで冷却した。
【0023】銀端子用ペースト(silver termination pa
ste)(DuPont No.4822)を同時焼結ニッケル端子上で300
℃で焼成し、ついで得られたユニットを空気中で、700
℃で4時間アニールした。キャパシタンス(C)、誘電正
接(DF)及び25℃でのキャパシタンスに対する、温度変化
によるキャパシタンスの変化率をHP4274Aキャパシタン
スブリッジを使用して-55℃〜+125℃の範囲に亘って測
定した。誘電率(K)は下記の基本的な関係式を使用して
算定した: C =(KK0An)/t 式中、K0 = 自由空間の誘電率 A = 電極オーバーラップ面積 n = 活性誘電性層の数 t = 誘電体の厚さ である。
【0024】これらのコンデンサーの寿命を150℃で100
VDCを印加したときに絶縁抵抗が100MΩまで低下するの
に必要な時間を測定することにより評価した。多層コン
デンサーの特性は表1に要約されている。
【0025】実施例2 実施例1で作成したテープに、Cookson Matthey B.V社
(オランダ国、Maastrichit 所在)から提供されたかつ
前記のニッケルインキRD166と同一の溶剤とバインダー
を使用して製造された酸化ニッケルインキRD174を塗布
した。多層セラミックコンデンサーを40時間に亘って26
5℃までゆっくり加熱しついでこの温度で3時間保持し
た後、冷却して、存在するバインダーの大部分を除去し
た。ついで多層セラミックコンデンサーを空気中で9時
間に亘って900℃まで加熱することにより焼成しそして
この温度で2時間保持することにより残留するバインダ
ー残渣を除去した。ついで温度を2時間に亘って1320℃
まで上昇させ、MLCをこの温度に2時間保持した後、周
囲温度まで冷却した。かく得られた焼成一体化物は端部
に施したニッケルインキRD166を端子として保持してい
た。これらのコンデンサーを窒素、二酸化炭素及び一酸
化炭素の混合物中で、1分間当り4℃の割合で1300℃ま
で焼成した;この温度での酸素分圧は二酸化炭素と一酸
化炭素の比率に従って10-8気圧と算定された。コンデン
サーをこの温度に2時間保持して酸化ニッケルを還元し
てニッケル電極としついで加熱炉を1分間当り4℃の割
合で室温まで冷却させた。銀端子用ペースト(DuPont N
o.4822)を同時焼結ニッケル端子上で300℃で焼成し、つ
いで得られたユニットを空気中で、700℃で4時間アニ
ールした。電気的特性を実施例1と同様の方法で測定し
た;これらの結果は表1に示されている。
【0026】実施例3 同一の粉末組成物の新しいバッチを使用し、また、前記
のRD166の代わりに、ニッケル粉末(34重量%、平均粒
子径、約1マイクロメーター)と、可溶性アクリルバイ
ンダーを含有する低沸点芳香族炭炭化水素とからなるニ
ッケルインキ組成物を端部に塗布したパーツを使用して
実施例2を反復した。電気的特性を実施例1と同様の方
法で測定した;これらの結果は表1に示されている。
【0027】実施例4 実施例3に従って作成したMLCを前記したごとく空気中
で1320℃で予備焼成した。これらのMLCを窒素、一酸化
炭素及び二酸化炭素の混合物中で、1分間当り4℃の割
合で1300℃まで焼成した;この温度での酸素分圧は二酸
化炭素と一酸化炭素の比率に従って10-9気圧と算定され
た。コンデンサーをこの温度で2時間保持して酸化ニッ
ケルを還元してニッケル電極としついで加熱炉を1分間
当り4℃の割合で室温まで冷却させた。銀端子用ペース
ト(DuPont No.4822)を同時焼結ニッケル端子上で300℃
で焼成し、ついで得られたユニットを空気中で、700℃
で4時間アニールした。電気的特性を実施例1と同様の
方法で測定した;これらの結果は表1に示されている。
【0028】実施例5 同一の粉末組成物の新しいバッチを使用して、実施例3
に述べた方法により酸化ニッケル内部電極を有するMLC
を作成しついで前記したごとく空気中で1320℃で予備焼
成した。これらのMLCを窒素、水素及び水の混合物中
で、1分間当り4℃の割合で1200℃まで焼成した;この
温度での酸素分圧は水と水素の比率に従って10-13気圧
と算定された。コンデンサーをこの温度で2時間保持し
て酸化ニッケルを還元してニッケル電極としついで加熱
炉を1分間当り4℃の割合で室温まで冷却させた。銀端
子用ペースト(DuPont No.4822)を同時焼結ニッケル端子
上で300℃で焼成し、ついで得られたユニットを空気中
で、700℃で4時間アニールした。電気的特性を実施例
1と同様の方法で測定した;これらの結果は表1に示さ
れている。
【0029】実施例6及び7 前記した実施例3及び5に従って空気中で1320℃で焼成
した酸化ニッケル電極を有するMLCを下記のごとく加工
して、それぞれ、実施例6及び7の多層コンデンサーを
作成した。即ち、上記空気焼成MLCを窒素、水素及び水
の混合物中で、1分間当り4℃の割合で1200℃まで焼成
した;この温度での酸素分圧は水と水素の比率に従って
5 x 10-15気圧と算定された。コンデンサーをこの温度
で2時間保持して酸化ニッケルを還元してニッケル電極
としついで加熱炉を1分間当り4℃の割合で室温まで冷
却させた。銀端子用ペースト(DuPont No.4822)を同時焼
結ニッケル端子上で300℃で焼成し、ついで得られたユ
ニットを空気中で、700℃で4時間アニールした。電気
的特性を実施例1と同様の方法で測定した;これらの結
果は表1に示されている。
【0030】
【0031】実施例8及び9 必要な加工条件を検討するために、実施例3に従ってML
Cを作成した;但し、これらの実施例では、実施例2で
述べたごとき温度変化率(ramp rate)を使用して、それ
ぞれ、空気中で1320℃で2時間(実施例8)及び1400℃
で2時間(実施例9)予備焼成を行った。これらのMLC
を窒素、水素及び水の混合物中で、1分間当り4℃の割
合で1100℃まで焼成した;この温度での酸素分圧は水と
水素の比率に従って5 x 10-15気圧と算定された。コン
デンサーをこの温度で4時間保持して酸化ニッケルを還
元してニッケル電極としついで加熱炉を1分間当り4℃
の割合で室温まで冷却させた。ついで、得られたユニッ
トを空気中で、700℃で4時間アニールした。銀端子用
ペースト(DuPont No.4822)を同時焼結ニッケル端子上で
300℃で焼成した。誘電率(K)を算定し、実施例1で述べ
た方法に従って誘電正接(DF)及び温度変化によるキャパ
シタンスの変化率(TC)を決定した。更に、50VDC におけ
るIRを25℃及び125℃で測定し、これらの値に上記温度
でのキャパシタンスの値を乗じて抵抗 x キャパシタン
スの値(RC)を算定し、これをMLC特性の指標とした。こ
れらの結果は表2に示されている。
【0032】
【0033】実施例10〜15 実施例2と同様の方法でMLCを作成したが、これらの実
施例にいては空気予備焼成を行う際に、1320℃ではなし
に1360℃まで2時間で温度を上昇させることにより15層
の活性層を有するパーツを作成し、アニーリングは以下
に述べるごとく湿潤窒素中で行った。湿潤窒素中でのア
ニーリング条件は下記の通りである:実施例10,700℃,6
時間;実施例11,700℃,1時間;実施例12,800℃,1時
間;実施例13,900℃,1時間;実施例14,800℃,6時間;
実施例15,800℃,11時間。これらのMLCの電気的特性を実
施例8及び9と同様の方法で測定した;その結果は表3
に示されている。
【0034】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヨン バルテイチユード アメリカ合衆国 ニユーヨーク 14174, ヤングスタウン,キヤローウツド ドライ ブ 420 (72)発明者 ユヴアル チヤールス アヴニエル アメリカ合衆国 ニユーヨーク 14172, ウイルソン,ウイルソン カンブリア ロ ード 3340 (72)発明者 アイアン トンプソン イギリス国 エムケイ18 1ジエイキユ. バツキンガムシヤー,モアートン ドライ ブ 24 (72)発明者 クリストフアー フード イギリス国 アールジイ4 9ユーエツ チ.バークシヤー,リーデイング,カバー サム,マーチウツド アベニユ 11 (72)発明者 マイケル ランド イギリス国 エヌジイ11 6キユエツク ス,ノツチンガムシヤー,バニー,ムーア レーン 23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)焼結可能なセラミック誘電性組成物
    の多数の層からなりかつこれらの層の間に酸化ニッケル
    又は酸化ニッケルを含有する混合物からなる内部電極が
    挿入されている積層物を形成させ; (ii)上記多層積層物を空気中又は酸素含有雰囲気中で同
    時焼成して密度の大きい一体化物を形成させ; (iii)工程(ii)で形成させた一体化物を、酸素分圧を10
    -5〜10-15気圧の範囲に保持しながら還元性雰囲気中で
    焼成することにより、セラミック誘電性組成物の還元を
    防止しながら酸化ニッケル内部電極をニッケルに還元
    し;ついで (iv)工程(iii)で製造した一体化物を空気中又は酸素含
    有雰囲気中でアニーリングする工程からなることを特徴
    とする、多層セラミックコンデンサーの製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(ii)の同時焼成を900〜1450℃の温
    度で行う、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(iii)の焼成を窒素、一酸化炭素及
    び二酸化炭素からなる還元性雰囲気中で行う、請求項1
    又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 焼成を1000〜1450℃の温度で行う、請求
    項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 焼成を1300℃以下の温度で行う、請求項
    4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(iii)の焼成を窒素、水素及び水蒸
    気からなる還元性雰囲気中で行う、請求項1又は2に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 焼成を1000〜1300℃の温度で行う、請求
    項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 焼成を1250℃以下の温度で行う、請求項
    7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(iv)のアニーリングを400〜1100℃
    の温度で行う、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(iii)の焼成において請求項3に
    記載のガスと請求項6に記載のガスとを併用する、請求
    項1に記載の方法。
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