JPH10217385A - 石膏ボードの製造方法 - Google Patents

石膏ボードの製造方法

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JPH10217385A
JPH10217385A JP32448697A JP32448697A JPH10217385A JP H10217385 A JPH10217385 A JP H10217385A JP 32448697 A JP32448697 A JP 32448697A JP 32448697 A JP32448697 A JP 32448697A JP H10217385 A JPH10217385 A JP H10217385A
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gypsum
hemihydrate gypsum
hemihydrate
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JP32448697A
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Hiroyoshi Nagai
廣義 長井
Kiyoto Doi
清人 土井
Tadashi Yoshino
正 芳野
Koji Abe
孝司 阿部
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α半水石膏を用い、安価で高強度、耐
水性を有する石膏ボードの製造。 【解決手段】 湿式燐酸製造法により燐酸を製造する
際に副生するα半水石膏を水和させ二水石膏とした後、
これを乾燥、焼成して得られるβ半水石膏をスラリー化
し、β半水石膏スラリー(A)を得、該β半水石膏スラ
リー(A)を下部用ボード原紙及び上部用ボード原紙に
塗布し、上記副生するα半水石膏を乾燥し、アルカリを
添加した後、スラリー化したα半水石膏スラリー(B)
を下部用ボード原紙に流し込み、一方の上部用ボード原
紙と一体化し、硬化、乾燥させる石膏ボードの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα半水石膏を用い、
安価で高強度、耐水性の石膏ボードの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】石膏ボードは、石膏を芯材にして表面を
ボード用原紙で覆った不燃性の建築材料で、主として建
築物における壁や天井等の内装材として幅広く使用され
ている。ところが、その取り扱いにおいて、石膏芯材と
ボード用原紙が剥離するという問題が多々生じている。
従来、石膏芯材とボード原紙の接合は、石膏ボードを製
造する際に、β半水石膏を主成分とするスラリーをボー
ド用原紙間に直接流し込み、成形、硬化させることによ
り行っているが、接着力は必ずしも満足のいくものでは
ない。
【0003】一般的に製造されているβ半水石膏を用い
た石膏ボードの製造において、ボード原紙との接着力の
向上技術として水性エマルジョンと焼石膏との混合スラ
リーをボード用原紙の接着層に予め塗布する方法(特開
昭42ー27679号公報)、可溶性燐酸塩をボード用
原紙に含ませ接着性を向上させる方法等の技術が開示さ
れている。しかし従来の技術では必ずしも充分な接着性
は得られておらず、又ボード性能において、強度、耐水
性共必ずしも満足するものではない。特に湿式燐酸を製
造する際に副生する燐酸副生α半水石膏を用い、従来技
術による石膏ボードの製造は、ボード原紙との接着がほ
とんどなされず、実用化されていない。しかし、α半水
石膏を用いて、ボード原紙にα半水石膏を塗布すること
により接着性を向上させ、安価で高強度、高耐水性の石
膏ボードを製造する方法(特願平8−267012号公
報)が提案されているが、α半水石膏をボード原紙に塗
布した後に長時間の養生が必要であり生産性が極めて悪
い欠点を有している。また使用量も極めて限られた少量
であり実用的ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】湿式燐酸法により燐酸
を製造する際に用いる原料である燐鉱石の種類及び産地
は特に限定するものではなく、モロッコ、チュニジア等
の火成燐鉱石、フロリダ、ナウル、大東島等の堆積燐鉱
石、コーラ鉱(旧ソ連)、ファラボラ鉱(南アフリカ)
等に代表される火成岩性燐鉱石のいずれもの使用が可能
である。しかし、これらの燐鉱石を用いて、湿式燐酸製
造法により燐酸を製造する際に副生するα半水石膏の水
和反応速度は一般的に遅く、これによりボード製造時に
ボード原紙と当該石膏との接着が不十分であり、当該石
膏を直接用いた製造方法は実用化されていない。また、
水和反応速度は燐鉱石の産地により多少の差が生じてい
る。これは、燐鉱石中に混入されている微量成分の一つ
であるストロンチウム差が大きく影響しているといわれ
ている。この水和反応速度が遅いほど、ボード製造時
に、ボード原紙との接着が弱く実用化にいたっていな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はボード原紙にβ
半水石膏スラリー(A)を塗布することにより、ボード
原紙と石膏との接着性を得ることができ、中間部にα半
水石膏スラリー(B)を流し込み、従来ボード原紙との
接着性が悪く使用困難であったα半水石膏を極めて実用
的、かつ生産性の良い方法で用い、かつ安価で高強度及
び耐水性のよい石膏ボードを製造することを見出した。
すなわち、本発明は湿式燐酸製造法により燐酸を製造す
る際に副生するα半水石膏を水和させ二水石膏とした
後、これを乾燥、焼成して得られるβ半水石膏をスラリ
ー化し、β半水石膏スラリー(A)を得、該β半水石膏
スラリー(A)を下部用ボード原紙及び上部用ボード原
紙に塗布し、上記副生するα半水石膏を乾燥し、アルカ
リを添加した後、スラリー化したα半水石膏スラリー
(B)を下部用ボード原紙に流し込み、一方の上部用ボ
ード原紙と一体化し、硬化、乾燥させることを特徴とす
る安価で高強度及び耐水性を有する石膏ボードの製造方
法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
従来は、コーラ鉱(旧ソ連)、ファラボラ鉱(南アフリ
カ)等に代表される火成岩性燐鉱石を用いた湿式燐酸製
造法は、二水−半水法により、火成岩性燐鉱石を硫酸で
分解して湿式燐酸を製造する際に、副生するα半水石膏
は水和性が著しく低く商品価値がほとんどないものであ
った。原因として、火山岩性燐鉱石は、ストロンチウム
を多く含み、α半水石膏の結晶格子中へストロンチウム
の固溶にあるといわれている。これらの火山岩性燐鉱石
の不純物については、モロッコ、ヨルダン、フロリダ、
ナウル鉱等の火山岩性燐鉱石と比較して、有機物が低
く、放射性物質であるラジウム226の含有量が低い利
点はあるが、種々の不純物が含まれており、その中でも
特に燐酸、弗酸、ナトリウムの存在が、α半水石膏とし
てそのまま使用する場合問題であった。
【0007】したがって、このα半水石膏を通常一旦水
和させて二水石膏とし建築材料用石膏原料に、又石膏ボ
ード用原料とするにはさらに焼成してβ半水石膏とし利
用している。このβ半水石膏を利用した従来の石膏ボー
ドの製造方法においては、水、β半水石膏、発泡剤及び
澱粉などの接着助剤をミキサーにより混練して得られる
β半水石膏スラリーを、上下に配した石膏ボード用原紙
の間に流し込み成形する工程を通して板状に成形し、連
続的にベルトコンベア等で搬送している。そして、ベル
トコンベア等による搬送中に所定の長さに切断し、β半
水石膏を水和させ二水石膏にして硬化させ、乾燥工程に
送り余剰の水分を乾燥している。この方法では、プロセ
スが複雑になることや、焼成を行う際や、ボード成形後
の余剰水分を乾燥させるのに大量のエネルギーを必要と
する。
【0008】本発明は、火成岩性燐鉱石と硫酸を用い
て、湿式燐酸製造法により燐酸を製造する際に副生する
α半水石膏にアルカリを添加したα半水石膏を用い、こ
れに水、発泡剤、澱粉などの接着助剤をミキサーにより
混練して得られるα半水石膏スラリーを、β半水石膏ス
ラリー(A)が塗布されたボード原紙の中間部へ流し込
むことにより、副生するα半水石膏をそのまま使用する
ことが可能となる。ここで用いるα半水石膏は、α半水
石膏中に含まれるNaイオンが、NaO換算において
5重量%以下が好ましい。NaOが5重量%を超える
と石膏ボードを製造した場合、温度及び湿度の影響を受
けやすく、ボードのたわみが大きくなり好ましくない。
【0009】本発明に用いるα半水石膏スラリー(B)
濃度は35〜70重量%が好ましく、更に好ましくは4
0〜60重量%が好適である。α半水石膏スラリー濃度
が35重量%未満では、α半水石膏の水和速度が非常に
遅く、未水和の状態で乾燥工程で目的とする物性が得ら
れず好ましくない。また、ボード原紙上に流し込んだ際
にスラリー粘度が低いため流動性過大となりボード原紙
上からオーバーフローし製造工程に支障を来す。さらに
は、余剰水分が多いため後の乾燥工程で多大な乾燥エネ
ルギーが必要であり経済的に非常に不利となり好ましく
ない。また、半水石膏スラリー濃度が70重量%を超え
ると、スラリー粘度が高く、流動性が極端に低下し均一
な厚み、性状等が得られず不合格品となる。、ここでス
ラリー濃度とは、α半水石膏基準によるものである。α
半水石膏基準とは、結晶水を含んだ形態(有姿)のα半
水石膏を基準としてこれに対する添加量またはスラリー
濃度を意味する。
【0010】β半水石膏スラリー(A)のボード原紙へ
の塗布量は、β半水石膏基準で100〜200g/m
が好ましい。塗布量が100g/m未満では、内部に
流し込むα半水石膏スラリー(B)との混合及び接着が
不充分となり、ボード原紙との剥離の原因となるので好
ましくない。また、200g/mを超えるとボード原
紙への均一な塗布が困難となり、紙の伸び、しわ等が発
生する原因となり好ましくない。ボード原紙に塗布する
方法としては、下部用ボード原紙及び上部用ボード原紙
それぞれの片面にロールを用いて塗布することが望まし
いが、作業性に特別支障のない限り特別に限定するもの
ではない。
【0011】ボード原紙に塗布するβ半水石膏スラリー
(A)とは、水、β半水石膏、発泡剤及び澱粉などの接
着助剤をミキサーにより混練して得られるβ半水石膏ス
ラリーをいい、スラリー濃度は35〜70重量%が好ま
しい。塗布用β半水石膏スラリー(A)濃度が35重量
%未満では、β半水石膏の水和速度が非常に遅く生産性
が悪く、又石膏ボード中の水分量が多く、よって乾燥工
程にて、これらの余剰水分を蒸発させるに多くのエネル
ギーを必要とし経済面で不利であると共に製品ボードの
強度も弱くなるので好ましくない。また、70重量%を
超えると、β半水石膏スラリーの粘度が高く、均一塗布
が出来ず、目標とする性状のボードが得られないので好
ましくない。
【0012】内部用α半水石膏スラリー(B)の流し込
みが終了と同時に、下部用ボード原紙と同様の操作によ
り準備された上部用ボード原紙を直ちに被せ、ロール等
で軽く圧締し、目的とする厚みの石膏ボードを得て、乾
燥を行う。用いる乾燥機は通常用いられる乾燥機であれ
ば如何なるものでも構わない。例えば、トンネル乾燥
機、熱風循環式乾燥機等が好ましい。乾燥温度及び乾燥
時間は石膏ボードの厚みにより変動するがそれぞれ15
0〜200℃及び30〜60分が好ましい。
【0013】本発明で言うアルカリとは、有機物、無機
物いずれでもよく、特に限定するものではないが、好ま
しくはアルカリ性を示す無機化合物である。例えば、N
aOH、KOH、Ca(OH)等の水酸化物及びCa
CO、KCO、NaCO、(NHCO
・HO等の炭酸塩及び水溶液中で水酸化物を生成す
るNaO、CaO、MgO等の塩基性酸化物、アンモ
ニアガス/溶液が挙げられ、特に好ましくは、Ca(O
H)、KOH等が好適である。また、これらは二種類
以上混合して用いてもよい。これらはそのまま用いても
よいが、水溶液として用いてもよい。又、当然のことな
がら、無機アルカリとして、セメント等のアルカリ性を
示す硬化性無機物を添加、混合してもよい。
【0014】無機アルカリの添加量としては、α半水石
膏100重量部(α半水石膏基準)当たり0.1〜5重
量部が好ましい。添加量が0.1重量部未満では、水和
反応速度が遅く、また、水和率が低くなり目的とする石
膏ボードの強度が得られないので好ましくない。また、
5重量部を超えると、目的とする石膏ボードの強度が得
られないので好ましくない。
【0015】本発明に用いる吸放湿性物質は、セピオラ
イト、アタパルジャイト、モンモリロナイト、ケイソウ
土、ゾノライト、シリカゲルA型、B型及び活性白土等
の中から選択される1種類以上の粘度鉱物からなる無機
系物質や、ポバ−ル、CMC、ポリエチレンオキサイ
ド、澱粉、ポリアクリル酸ソ−ダからなる水溶性高分子
物質、あるいは、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、及
び吸湿性合成繊維の中から選択される1種類以上の有機
質物質からなる有機系の吸放湿性物質が用いられる。
【0016】吸放湿性物質は無機系の1種類又は2種類
以上、有機系の1種類又は2種類以上、無機系、有機系
の混合等いずれの使用方法でもよい。吸放湿性物質の添
加量は、β半水石膏スラリー(A)を製造するに用いる
石膏及び/又はα半水石膏スラリー(B)を製造するに
用いる石膏100重量部に対し0.2〜10重量部が好
ましく、さらに好ましくは3〜6重量部が好適である。
添加量が0.2重量部未満では目的とする吸放湿性能が
得られないので好ましくない。また、10重量部を越え
ると使用時に用いる混練水が多くなり、スラリーの流動
性、塗布作業及び強度に支障をきたすと共にコスト的に
も不利となり好ましくない。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。また、重
量部または重量%は特記しないかぎり部で表す。 実施例1 火成岩性燐鉱石と硫酸を用いて、湿式燐酸製造法により
燐酸を製造する際に副生したα半水石膏を用いて下記の
ように石膏ボードの製造を行った。α半水石膏を乾燥後
した物100部に、アルカリとして消石灰0.4部、水
50部、コーンスターチ0.6部、発泡剤0.1部、酸
化デンプン1.5部を加えミキサーで撹拌し、内部流し
込み用α半水石膏スラリー(B)(スラリー濃度65.
5%)を得た。次にβ半水石膏100部に水65部、コ
ーンスターチ0.6部、発泡剤0.1部、酸化デンプン
1.5部を加えミキサーで撹拌し、ボード原紙への塗布
用β半水石膏スラリー(A)(スラリー濃度59.8
%)を得た。さらに下部用ボード原紙(十條板紙
(株))片面にβ半水石膏スラリー(A)を150g/
塗布し、塗布面を上向きとして箱型に成型し、箱型
に成型した中へα半水石膏スラリー(B)を流し込み、
次に上部用ボード原紙片面にβ半水石膏スラリー(A)
を150g/m塗布し、その面を下向きとして上から
被せ一体化し、ロールで軽く圧締し、その後150℃、
30分乾燥を行った後取り出し、400×400×9.
1mm、密度1.33g/cmの石膏ボードを得た。
得られた石膏ボードの評価結果を表1に示す。
【0018】実施例2 スラリーを製造するに用いたα半水石膏及び/又はβ半
水石膏100重量部に対し、それぞれ吸放湿性物質とし
てシリカゲルB型を6重量部添加し以外は、実施例1と
同様に行った。評価結果を1に示す。
【0019】比較例1 β半水石膏100部に水80部、コーンスターチ0.6
部、発泡剤0.1 部、酸化デンプン1.5部を加えミ
キサーにより混練して得られたβ半水石膏スラリー
(A)を、上下に配した石膏ボード用原紙(十條板紙
(株))の間に流し込み板状に成形した。その後180
℃、40分乾燥後取り出して400×400×9.1m
m、密度0.75g/cmの石膏ボードを得た。得ら
れた石膏ボードの評価結果を表1に示す。
【0020】比較例2 実施例1のボード原紙塗布用β半水石膏スラリー(A)
を、内部流し込み用α半水石膏スラリー(B)に変更し
た以外は実施例1と同様に行った。その結果、ボード原
紙と石膏との十分な接着が得られず成型できなっかた。
【0021】
【表1】
【0022】<評価方法> 1)原紙との接着性 上部ボード原紙を被せ、軽く圧締後より2分〜10分間
隔で原紙を剥がし、60分後を基準として、原紙が石膏
に付着している面積比率が80%以上を接着完了とし
た。 判定基準 ○:80%以上 △:60%以上 80%未満 ×:60%以下 2)曲げ強度 JIS R 9112に準拠して行った。試験片(30
0×400mm)を曲げ強度用試験機(丸菱科学機械製
作所GBL−500)の支持部(幅350mm)に置
き、ボードの中心部に懸架部を合わせ、懸架部を250
N/minで加圧する。ボードが割れたときの力を曲げ
強度とする。 3)ボード密度 試験片作成後(50mm×50mm)通風のよい室内で
7日間以上保存した状態で測定。 4)流水試験 1立米水槽にて20〜22℃の水を循環させ、その中へ
原紙を含まない石膏の硬化体を完全に浸漬させ、14分
後のボードの重量変化及び外観を見る。 5)表面性 目視と手触り及び表面粗さ測定器の総合評価 6)吸放湿性試験 30×30×5cmの石膏板状サンプル(ボード原紙無
し)を作成し、1週間室内静置後、この裏面及び木口を
マスキングし、(1)20℃、50%RHの恒温恒湿器
中にて72時間養生し、(2)50℃、80%RHの恒
温恒湿器中へ移し、72時間後のサンプル重量変化を測
定し(吸湿性)、その後ただちに(3)20℃、50%
RHの恒温恒湿器中へ移し、72時間後のサンプル重量
変化を測定する(放湿性)。この(2)、(3)の操作
を1サイクルとし、3サイクル後の各(2)、(3)の
表面積当たりの重量変化を求めた(g/m)。
【0023】
【発明の効果】水和速度が遅く、かつ水和率の低い燐酸
副生α半水石膏は、石膏ボードの原料としての使用がさ
れていなかったが、本発明のα半水石膏にアルカリを添
加し、ボード原紙に塗布することにより、ボード原紙と
α半水石膏の接着力が増し、プラントの簡素化、エネル
ギーの省力化が大幅に改善され、安価で高強度、耐水性
の優れた石膏ボードの製造を可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 孝司 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井化学株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式燐酸製造法により燐酸を製造する
    際に副生するα半水石膏を水和させ二水石膏とした後、
    これを乾燥、焼成して得られるβ半水石膏をスラリー化
    し、β半水石膏スラリー(A)を得、該β半水石膏スラ
    リー(A)を下部用ボード原紙及び上部用ボード原紙に
    塗布し、上記副生するα半水石膏を乾燥し、アルカリを
    添加した後、スラリー化したα半水石膏スラリー(B)
    を下部用ボード原紙に流し込み、一方の上部用ボード原
    紙と一体化し、硬化、乾燥させることを特徴とする安価
    で高強度及び耐水性を有する石膏ボードの製造方法。
  2. 【請求項2】 湿式燐酸製造法により燐酸を製造する
    際に、火成岩性燐鉱石を用い副生するα半水石膏を用い
    る請求項1記載の石膏ボードの製造方法。
  3. 【請求項3】 湿式燐酸製造法により燐酸を製造する
    際に、火成岩性燐鉱石を用い副生するα半水石膏に含ま
    れるNaイオンが、NaO換算において5重量%以下
    である請求項1記載の石膏ボードの製造方法。
  4. 【請求項4】 添加するアルカリが、α半水石膏10
    0重量部(α半水石膏基準)当たり0.1〜5重量部で
    ある請求項1記載の石膏ボードの製造方法。
  5. 【請求項5】 添加するアルカリが、アルカリ性を示
    す硬化性無機物である請求項1記載の石膏ボードの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ボード原紙に流し込むα半水石膏スラ
    リー(B)濃度がα半水石膏基準で35〜70重量%で
    ある請求項1記載の石膏ボードの製造方法。
  7. 【請求項7】 ボード原紙に塗布するβ半水石膏スラ
    リー(A)量がβ半水石膏基準で100〜200g/m
    である請求項1項記載の石膏ボードの製造方法。
  8. 【請求項8】 ボード原紙に塗布するβ半水石膏スラ
    リー(A)濃度がβ半水石膏基準で50〜70重量%で
    ある請求項1記載の石膏ボードの製造方法。
  9. 【請求項9】 α半水石膏スラリー及び/又はβ半水
    石膏スラリーに吸放湿性物質を添加する請求項1記載の
    石膏ボードの製造方法。
JP32448697A 1996-12-06 1997-11-26 石膏ボードの製造方法 Pending JPH10217385A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100457410C (zh) * 2006-01-23 2009-02-04 山东泰和东新股份有限公司 利用脱硫石膏和磷石膏生产纸面石膏板的方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100457410C (zh) * 2006-01-23 2009-02-04 山东泰和东新股份有限公司 利用脱硫石膏和磷石膏生产纸面石膏板的方法

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