JPH10216628A - セメントモルタルの吹き付け方法 - Google Patents

セメントモルタルの吹き付け方法

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JPH10216628A
JPH10216628A JP3986297A JP3986297A JPH10216628A JP H10216628 A JPH10216628 A JP H10216628A JP 3986297 A JP3986297 A JP 3986297A JP 3986297 A JP3986297 A JP 3986297A JP H10216628 A JPH10216628 A JP H10216628A
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cement
nozzle
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alkali liquid
liquid quick
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Tatsuya Wakizaka
達也 脇坂
Takeshi Kawachi
武 川地
Haruka Ogawa
晴果 小川
R Burge Theodore
アー ビュルゲ テオドール
Toshihiko Ametani
俊彦 雨谷
Yasutami Yamashiro
育▲たみ▼ 山代
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Obayashi Corp
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J FEC KK
Sika Ltd
Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】水硬材の適度な硬化速度を有する、セメントを
含む水硬材の吹き付け方法、吹き付け防水方法。 【解決手段】硫酸アルミニウム水和物を主成分とし跳ね
返り防止・増結剤を含む非アルカリ液体急結剤と、セメ
ントモルタル又はポリマースラリーセメントとを各々ポ
ンプでノズルに圧送し、ノズルにて非アルカリ液体急結
材とセメントモルタル又はポリマースラリーセメントと
を混合し、これら混合物を圧縮エアで目的物に吹き付け
る。またセメント混和用高濃度ポリマーエマルンジョン
の固形分とセメントとの重量比率150〜230%の範囲にて
混連したポリマーセメントスラリーに、非アルカリ液体
級結剤10〜35重量%を添加してこれら混合物を吹き
付けて防水層を形成することにより、セメントを含む吹
き付け防水方法がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、急結剤を添加し
て、セメントモルタル、又はセメント混和用ポリマーエ
マルジョンが含まれたセメントモルタル若しくはセメン
トスラリーを目的物に吹き付ける方法に関する。更に詳
細には、本発明は、急結剤を添加してセメントモルタル
又は高濃度エマルジョン混入のセメントモルタルを目的
物に吹き付ける方法、急結剤を添加してセメントモルタ
ル又は高濃度エマルジョン混入のセメントモルタルを目
的物たる建築物の壁面等に吹き付けて左官を行う方法、
ポリマーセメントスラリーを目的物たるトンネルの壁面
等に吹き付けて防水層を形成する吹き付け防水方法に関
し、更に、該吹き付け防水方法において用いる装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、土木構造物、トンネル壁、建
築物などに、セメントモルタル、ポリマーセメントモル
タル等を吹き付け、建築物等の壁の左官を行ったり、ト
ンネル壁等に防水層を形成して防水施工を行なったりし
ていた。この場合、吹き付けられたセメントモルタル等
が流れ落ちないようにするために、急結剤が添加されて
いた。
【0003】急結剤としては、粉体急結剤又は液体急結
剤が用いられ、液体急結材としては、炭酸アルカリ系無
機塩又はアルミン酸アルカリ系無機塩を主成分としてセ
メント対比重量で5〜10%が添加されていた。また、
防水施工においては高濃度ポリマーエマルジョン(全固
形分が65重量%以上)を含有するポリマーセメントス
ラリーに、例えば塩化カルシウムなどの多価金属塩を混
合して、防水層を形成していた。また、多価金属塩を使
用せず、アルキルスルホン酸塩重合樹脂、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、又はこれらを乳化したエマルジョン
等を有機系凝固剤として使用し、セメントなどの水和反
応物、超速硬セメント、アルミナセメントを事前混合し
て吹き付ける方法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術の粉体
急結剤では、吹き付けの時に粉塵が発生し、作業環境上
問題があった。また、添加装置が大がかりとなり、精度
にも問題があった。上述の従来技術の液体急結剤は、ア
ルカリ性が強いアルミン酸ソーダや炭酸アルカリ系無機
塩などが用いられており、かかる急結剤により吹き付け
時に刺激臭が生じ、作業員が皮膚に火傷を負うなどの問
題があった。
【0005】また、上述の急結剤は、急結性能が強すぎ
硬化速度が大きすぎた。従って、繊維とモルタルマトリ
ックスとの付着が悪くなり、このため硬化体がポーラス
となってしまい、透水性能に問題があった。また、硬化
速度が大きすぎたため、左官作業の時間がとれないと言
う問題が生じ、これを解決するためには硬化剤を混入し
て吹き付け作業を行った後、今度は硬化剤を混入しない
で吹き付けをして左官作業を行うという二段階作業が必
要であった。
【0006】ゴムアスファルト防水材などで用いる塩化
カルシウムなどの多価金属塩は、土木構造物や建築物等
の鉄筋などの腐食の原因となった。また、上述の超速硬
セメント、アルミナセメントを事前混合して吹き付ける
方法においては、吹き付けホースが閉塞し易く、ダレ易
いという問題があり、更には温度依存性が高く実用的で
はないという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、非アルカリ性であって、適度な硬化速度
を有するセメントモルタルの吹き付け方法、適度な硬化
速度を有することにより左官作業を行うことができるセ
メントモルタルの吹き付け左官方法、及び適度な硬化速
度を有することにより優れた防水性能を有する防水層を
形成することができるセメントスラリーの吹き付け防水
方法を提供する。
【0008】請求項1の発明は、セメントを380〜1000k
g/m3含むセメントモルタルと、セメントに対して重量比
率3〜15%の非アルカリ液体急結剤とを各々ポンプで
ノズルに圧送し、ノズルにて、前記セメントモルタルと
非アルカリ液体急結剤とを混合し、これら混合物を圧縮
エアで目的物に吹き付けることよりなる、セメントモル
タルの吹き付け方法という構成とした。ここにおいて非
アルカリ液体急結剤は、硫酸アルミニウム水和物を主成
分とするものであり、跳ね返り防止・増結剤を含むもの
である。跳ね返り防止・増結剤は、セルロース、アクリ
ル、SBR、クロロプレン若しくはスルフォネートメラ
ミン化合物の高分子材料よりなり、更に、コロイダルシ
リカ、シリカヒューム、シリカ微粉末、ベントナイト、
被覆炭酸カルシウム若しくはメタカオリンの無機材料を
含み得る。この発明によれば、急結剤には硫酸アルミニ
ウム水和物が含まれており、酸性であってアルカリ性を
呈さず、吹き付け時に刺激臭が生じ、作業員が皮膚に火
傷を負うなどの問題が無い。
【0009】請求項2の発明は、セメントを380〜1000k
g/m3含むセメントモルタルと、セメントに対して重量比
率3〜6%の非アルカリ液体急結剤とを各々ポンプでノ
ズルに圧送し、ノズルにて、前記セメントモルタルと非
アルカリ液体急結剤とを混合し、これら混合物を圧縮エ
アで目的物に吹き付け、吹き付けられた目的物の左官仕
上げを行うことよりなる、セメントモルタルの吹き付け
左官方法という構成とした。ここにおいて非アルカリ液
体急結剤は、請求項1の発明と同様、硫酸アルミニウム
水和物を主成分とするものであり、跳ね返り防止・増結
剤を含むものである。跳ね返り防止・増結剤は、セルロ
ース、アクリル、SBR、クロロプレン若しくはスルフ
ォネートメラミン化合物の高分子材料よりなり、更に、
コロイダルシリカ、シリカヒューム、シリカ微粉末、ベ
ントナイト、被覆炭酸カルシウム若しくはメタカオリン
の無機材料を含み得る。この発明によれば、急結剤は適
度な硬化速度を有し、このため左官作業を充分に行うこ
とができると共に、適度な時間で水硬材たるセメントモ
ルタルが硬化することとなる。
【0010】また請求項2の吹き付け左官方法において
は、前記非アルカリ液体急結剤が、セメントに対して3
〜6重量%含まれる。左官方法においては、左官に要す
る時間を考慮する必要があり、従って、急結剤の添加量
を比較的少なくして、硬化速度を比較的遅くしている。
該発明によれば、左官に要する時間を保持しつつも、適
度な時間で水硬材が硬化することとなる。
【0011】上記吹き付け方法及び吹き付け左官方法に
おいては、セメントモルタルがセメント混和用ポリマー
エマルジョンを含んでもよく、この場合、セメント混和
用ポリマーエマルジョンの固形分とセメントとの重量比
率を5〜15%の範囲にする(請求項3)。
【0012】請求項4の発明は、セメント混和用高濃度
ポリマーエマルジョンの固形分とセメントとの重量比率
を150 〜230 %の範囲にて混連したポリマーセメントス
ラリーと、セメントに対して重量比率10〜35%の非
アルカリ液体急結剤とを各々ポンプでノズルに圧送し、
ノズルにて前記ポリマーセメントスラリーと非アルカリ
液体急結剤とを混合し、これら混合物を圧縮エアで目的
物に吹き付けて、目的物に防水層を形成することよりな
る、セメントスラリーの吹き付け防水方法という構成と
した。ここにおいて非アルカリ液体急結剤は、請求項1
の発明と同様、硫酸アルミニウム水和物を主成分とする
ものであり、跳ね返り防止・増結剤を含むものである。
跳ね返り防止・増結剤は、セルロース、アクリル、SB
R、クロロプレン若しくはスルフォネートメラミン化合
物の高分子材料よりなり、更に、コロイダルシリカ、シ
リカヒューム、シリカ微粉末、ベントナイト、被覆炭酸
カルシウム若しくはメタカオリンの無機材料を含み得
る。この発明によれば、急結剤は適度な硬化速度を呈
し、このため、繊維とモルタルマトリックスとの付着が
悪くなって硬化体がポーラスとなってしまうということ
がなく、防水性能の優れた防水層を形成することができ
る。
【0013】請求項4の吹き付け防水方法においては、
前記非アルカリ液体急結剤が、セメントに対して10〜
35重量%含まれる。トンネル壁等の防水施工において
は、湧水面の状態などにもよるが、一般的にある程度硬
化速度を早くするために、セメントに対して10〜35
重量%を添加するものである。また、本発明において
は、適度な硬化速度を得ることができるため、硬化速度
が速すぎて吹き付けホースが閉塞してしまうという問題
が生じない。
【0014】上述の発明においては、更に、連続繊状の
補強繊維を切断しながらポンプでノズルに圧送し、ノズ
ルにて該補強繊維を非アルカリ液体急結剤と水硬材とに
混合してもよい(請求項5)。
【0015】また、本発明では、上記防水方法において
用いる、セメントスラリー吹き付け防水用装置が提供さ
れる。請求項7の防水用装置においては、セメントに対
して重量比率10〜35%の上述の非アルカリ液体急結
剤をノズルへ圧送するための急結剤ポンプと、セメント
混和用高濃度ポリマーエマルジョンの固形分とセメント
との重量比率を150 〜230 %の範囲にて混連したポリマ
ーセメントスラリーをノズルへ圧送するための主剤ポン
プと、前記急結剤ポンプ及び主剤ポンプに連結され、非
アルカリ液体急結剤とポリマーセメントスラリーとを混
合し、これらを目的物に吹き付けるノズルと、前記急結
剤ポンプと前記主剤ポンプと前記ノズルとに連通するコ
ンプレッサーとよりなり、前記主剤ポンプと前記ノズル
との間に、フィルターが設けられている、セメントスラ
リーの吹き付け防水用装置という構成とした。前記主剤
ポンプと前記ノズルとの間にフィルターを設けることに
より、防水方法において高濃度のポリマーエマルジョン
を用いたとしても、凝縮した塊によって、ノズルが閉塞
することがない。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の非アルカリ液体急結剤
は、従来技術の液体急結剤とは異なり、アルカリ性では
なく、酸性のものであって、主成分である硫酸アルミニ
ウム水和物と跳ね返り防止剤とを含み、更に水を含むも
のである。硫酸アルミニウム水和物は、公知のものを用
いることができる。本発明に係る非アルカリ液体急結剤
は、硫酸アルミニウム水和物を主成分とするものである
から、pH 2.3〜3を有する。従って、吹き付け作業にお
いて、アルカリ性の刺激臭を生ずるとか、作業員が皮膚
に火傷を負うなどの問題を生じない。
【0017】「跳ね返り防止・増結剤」とは、セメント
を吹き付けた時に跳ね返りを防止したり、また霧状とな
って拡散するのを防止(粉塵防止)するために用いられ
るものであり、更に粘度を高めてダレを防止するもので
あって、公知のものを使用することができる。例えば、
跳ね返り防止・増結剤としては、高分子材料であって、
セルロース、アクリル、SBR、クロロプレン、スルフ
ォネートメラミン化合物などを用いることができる。跳
ね返り防止・増結剤は、更に無機材料を含んでもよく、
例えばコロイダルシリカ、シリカヒューム、シリカ微粉
末、ベントナイト、被覆炭酸カルシウム、メタカオリン
などが含まれ得る。
【0018】非アルカリ液体急結剤は、上述のように硫
酸アルミニウム化合物と跳ね返り防止・増結剤とを含有
するものであり、その好ましい組成比としては、硫酸ア
ルミニウム化合物35〜65重量%と、跳ね返り防止・
増結剤たる高分子材料4〜8重量%と、跳ね返り防止・
増結剤たる無機材料0〜5重量%と、水22〜61重量
%とよりなる。
【0019】本発明における水硬材としては、公知の多
種のものを用いることができる。例えば、壁面において
用いられるポルトランドセメントのセメントモルタル、
ポリマーセメントモルタル、耐火保護セメントモルタ
ル、衝突保護セメントモルタルなどを用いることができ
る。吹き付け方法及び左官方法においては、セメントモ
ルタルにセメントを380 〜1000kg/m3 含むものが用いら
れる。セメントが380kg/m3未満だと砂の量が多すぎてし
まい、ポンプで圧送すると材料が分離してしまい、ポン
プで圧送できなくなるからである。1000kg/m3 を越える
と、経済性の問題がある。
【0020】吹き付け方法、左官方法において、セメン
トモルタルにセメント混和用ポリマーエマルジョンを含
んでもよい。この場合、該ポリマーエマルジョンの固形
分とセメントの重量比率は5〜15%とするのが好まし
い。5%未満だとポリマー効果が小さいし、15%を越
えると経済性の問題があるからである。
【0021】防水方法においては、セメントに、セメン
ト混和用高濃度ポリマーエマルジョンが含まれ、例えば
ゴムアスファルト等の高濃度ポリマーエマルジョンが含
まれる。ここで、セメント混和用高濃度ポリマーエマル
ジョンの固形分とセメントとの重量比率は150 〜230 %
で含まれる。セメント量が多すぎると、伸び弾性が無く
なってしまい、防水方法には適さないし、また少なすぎ
ると、遊離水が残ってしまうので、この範囲のものを用
いる。また、ゴムアスファルトの高濃度ポリマーエマル
ジョンを用いる場合には、ゴムアスファルト乳化剤等を
添加することができる。
【0022】非アルカリ液体急結剤の添加量は、所望の
硬化時間に依存する。吹き付け後左官作業を行う場合に
は、セメントに対して3〜6重量%を添加する。左官作
業を行うためには、一般的に言ってプロクター貫入試験
において25kgf/cm2 以下が好ましく、これに見合うよう
ある程度硬化速度を遅くする。3重量%未満だと、目的
物に対してモルタルがうまく食いつかず、また6重量%
を越えると、充分な左官時間がとれないからである。
【0023】これに対して左官を行わない単なる吹き付
けの場合には、硬化速度を遅くする必要が無いことよ
り、3〜15重量%を添加する。3重量%未満だと、目
的物に対してモルタルがうまく食いつかず、15重量%
を越えると、非アルカリ液体急結剤を添加量を増やした
割には効果は上がらず、経済性が無いからである。
【0024】トンネル壁等の防水施工においては、湧水
面の状態などにもよるが、硬化速度をある程度早くする
ために、セメントに対して10〜35重量%を添加す
る。10重量%未満だと、吹き付けたポリマーセメント
スラリーがダレてしまう。35重量%を越えて添加する
と、形成される防水層の伸び弾性が無くなってしまう。
セメントモルタルに比較して量が多いのは、ポリマーの
量が多く、ポリマーの粘性を調整するために含まれる消
泡剤がセメントの硬化を遅くするためである。
【0025】更に、本発明においては、セメントモルタ
ルや弾性ゴムアスファルト等の材料を補強するための補
強繊維を添加してもよい。この補強繊維は、所定の長さ
に連続的に切断して混合する。補強繊維としては、硝子
繊維、ビニロン、ナイロン、ポリプロピレン、アラミド
繊維等の合成樹脂繊維を用いることができる。該補強繊
維の添加量は、セメントモルタルの体積に対して0.3 〜
1%が好ましい。
【0026】本発明の方法は、セメント混入ゴムアスフ
ァルト、アクリル、SBR等の高濃度エマルジョンを使
用した防水材、防錆材、防塵材、止水材の吹き付けに適
用することができる。また、建築、土木構造物のカーボ
ン、アラミド繊維による耐震補強材、鉄骨などの耐火保
護セメントモルタル、或いは衝突保護セメントモルタル
の吹き付け左官に用いることができるのみならず、ポリ
マーセメントモルタルの吹き付け左官にも用いることが
できる。更に、道路、鉄道、水路等のトンネル構造物の
罷工の落下防止、該トンネル構造物の罷工や建築構造物
の断面修復、耐火保護やライニングを目的とするセメン
トモルタル、ポリマーセメントモルタルの吹き付け、建
築、土木構造物の埋設型枠のセメントモルタル及びポリ
マーセメントモルタルの吹き付けなどにも幅広く適用す
ることができる。
【0027】以下、図面に基づいて、本発明の方法を説
明する。図1は、本発明の請求項1〜6の方法を実施す
るにあたって用いられる装置の模式図であって、該装置
は、非アルカリ液体急結剤を圧送するための急結剤ポン
プ1と、セメントモルタル、ポリマーセメントスラリー
等の水硬材料を圧送するための主剤ポンプ3と、コンプ
レッサー5と、ノズル7と、管路とよりなり、更に連続
繊維切断機11とフィルタータンク13とを含むもので
ある。主剤ポンプ3は、従来より用いられている、スク
イーズ型、ピストン型、スネーク型等であって、セメン
トモルタル、ポリマーセメントスラリー等を圧送するこ
とができるものを使用することができる。急結剤ポンプ
1も、同様のものを使用することができる。コンプレッ
サー5も、公知のものを使用することができる。
【0028】急結剤ポンプ1及び主剤ポンプ3は、コン
プレッサー5からノズル7に達する圧縮空気管路91
に、管路92、93で連通されている。更に詳細には、
主剤ポンプ3は管路93によりノズル内筒71に連通さ
れ、急結剤ポンプ1は管路93よりも下流側(吹き出し
口側)において管路91によりノズル外筒73に連通さ
れる。ノズル内筒71とノズル外筒73とは同心に近接
して配置されている。図示実施例は、補強繊維を添加す
る方法の実施例において用いる装置を示したものであっ
て、該実施例では、コンプレッサー5の管路9111に
連通した連続繊維切断機11が管路911により、管路
91よりも上流側においてノズル心筒75に連通されて
いる。ノズル心筒75は、前記ノズル内筒71、ノズル
外筒73と同心に近接して配置されている。補強繊維を
添加しない場合には、該連続繊維切断機11、管路91
1、ノズル心筒75を省略することができる。また、管
路9111にバルブを設け、これを閉じてもよい。
【0029】本発明の方法を実施するにあたっては、ま
ず主剤ポンプ3に、セメントモルタル、ポリマーセメン
トスラリー等の水硬材を入れ、これをエアにてノズル7
に圧送する。一方、急結剤ポンプ1に非アルカリ液体急
結剤を入れ、これをエアにてノズル7に圧送する。補強
繊維を添加する場合には、連続繊維切断機11より所定
長さに切断された繊維をエアにてノズル7に圧送する。
これらポンプとエアの吸い出し圧により、主剤、急結剤
(及び補強繊維)は管路中を圧送される。ノズルにおい
て、主剤と非アルカリ液体急結剤(及び補強繊維)が混
合され、目的物に吹き付けられることとなる。
【0030】防水方法においては、ゴムアスファルト等
のポリマーエマルジョンを高濃度含むもの(全固形分が
65重量%以上)であるポリマーセメントスラリーを用
いる。この場合、かかる高濃度のポリマーエマルジョン
とセメント系水硬性材料とを混合してノズルまで圧送す
ると、圧力により材料に力がかかり、水に溶けたエマル
ジョンが分解してしまい、これが凝縮してしまう。この
ためこの凝縮した塊によって、ノズルが閉塞することと
なってしまう。このため、本発明の防水方法であって、
高濃度のポリマーエマルジョンを含む場合には、かかる
ノズル閉塞の原因となる凝縮物を除去する装置たるフィ
ルタータンク13を、主剤ポンプ3とノズル7との間に
配置することが好ましい。フィルターが必要無い場合に
は、これを省略することができることは勿論である。ま
た、フィルタータンク13に連通する管路にバルブを設
け、これを閉じてもよい。
【0031】図2には、フィルタータンク13の模式図
が示されている。図示のものは、縦型で、円筒形状のタ
ンク本体131に、フィルター133と、管路913、
914が装着されている。フィルター133の交換を行
うために、上端部には蓋体135を設けるのがよい。主
剤ポンプ3から圧送されてきた水硬材は、管路913を
通り、フィルター133を通って、管路914からノズ
ル7に圧送される。図示実施例において、管路913と
フィルター133との間には圧力ゲージ137が設けら
れ、管路914にはバルブ139が設けられている。フ
ィルター133としては、公知のものを使用することが
でき、1〜5ミリ格子のものが好ましい。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を記すが、本発明は該
実施例に限定されるものではない。以下の実施例1及び
2並びに比較例1及び2では、非アルカリ液体急結剤を
用いた本発明の方法と強アルカリ液体急結剤を用いた従
来技術の方法との比較実験を行った。
【実施例1】硫酸アルミニウム化合物45重量%と、ア
クリル6重量%と、シリカヒューム3重量%と、水46
重量%とよりなる非アルカリ液体急結剤を用いた。普通
ポルトランドセメントと水と細骨材(鬼怒川産天然砂)
とを重量比100:45:100の割合で用い、スクイ
ーズ型ポンプでノズルに圧送し、更に上述の非アルカリ
液体急結剤を普通ポルトランドセメントに対して6重量
%でノズルに圧送し、ノズルにてこれら混合し、圧縮エ
アで垂直面に厚さ5cmで吹き付けた。試験を行った時の
外気温度は15℃であった。該吹き付けモルタルに関し
て、プロクター貫入試験を行った。結果を表1に示す。
尚、該非アルカリ液体急結剤のpHは、2.4 であった。
【実施例2】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して10重量%添加した以外は、
実施例1と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入
試験を行った。結果を表1に示す。
【0033】
【比較例1】本発明の非アルカリ液体急結剤の代わりに
従来の強アルカリ液体急結剤(炭酸アルカリ系:商品名
デンカナトミックL−2)を用い、該強アルカリ液体急
結剤の添加量を普通ポルトランドセメントに対して6重
量%添加した以外は、実施例1と同じ条件で吹き付けを
行い、プロクター貫入試験を行った。結果を表1に示
す。尚、該強アルカリ液体急結剤のpHは、13.5であっ
た。
【比較例2】本発明の非アルカリ液体急結剤の代わりに
比較例1で用いた強アルカリ液体急結剤を用い、該強ア
ルカリ液体急結剤の添加量を普通ポルトランドセメント
に対して10重量%添加した以外は、実施例1と同じ条
件で吹き付けを行い、プロクター貫入試験を行った。結
果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1において、実施例1の場合、経過時間
10分、30分のもののデータが示されていないが、こ
れは5%未満であり、5%未満の場合には測定誤差が大
きいので、示さなかったに過ぎず、モルタルは目的物に
食いついた。上述のように、強アルカリ液体急結剤のpH
は13.5であって、人体には危険なものであった。これに
対して、本発明の非アルカリ液体急結剤のpHは2.4 であ
って、アルカリに伴う問題点は生じなかった。比較例1
及び2の場合、吹き付け後10分で、既に277, 364kgf/
cm2 もの高い値を示し、すぐに硬化してしまうことがわ
かった。これに対して、実施例1の場合には吹き付け後
60分で5.2 、また実施例2の場合には吹き付け後60
分で176kgf/cm2という値を示した。これより、本発明に
よれば、適度な硬化速度を呈することがわかり、また、
非アルカリ液体急結剤の添加量を調節することによっ
て、所望の硬化速度を得られることがわかる。
【0036】
【実施例3】硫酸アルミニウム化合物45重量%と、ア
クリル6重量%と、シリカヒューム3重量%と、水46
重量%とよりなる非アルカリ液体急結剤を用いた。普通
ポルトランドセメントと水と細骨材(鬼怒川産天然砂)
とを重量比100:42:100の割合で用い、スクイ
ーズ型ポンプでノズルに圧送し、普通ポルトランドセメ
ントに対して3重量%で非アルカリ液体急結剤をノズル
を圧送して、混合し、圧縮エアで垂直面に厚さ5cmで吹
き付けた。試験を行った時の外気温度は14℃であっ
た。得られたセメント吹き付け物について、プロクター
貫入試験を行った。結果を表2に示す。
【0037】
【実施例4】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して5重量%とした以外は、実施
例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試験
を行った。結果を表2に示す。
【実施例5】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して6重量%とした以外は、実施
例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試験
を行った。結果を表2に示す。
【実施例6】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して7重量%とした以外は、実施
例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試験
を行った。結果を表2に示す。
【実施例7】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して10重量%とした以外は、実
施例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試
験を行った。結果を表2に示す。
【実施例8】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して15重量%とした以外は、実
施例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試
験を行った。結果を表2に示す。
【0038】
【比較例3】非アルカリ液体急結剤を添加しなかった以
外は、実施例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクタ
ー貫入試験を行った。結果を表2に示す。
【比較例4】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して20重量%とした以外は、実
施例3と同じ条件で吹き付けを行い、プロクター貫入試
験を行った。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3においては経過時間10分まで、
実施例4〜6においては直後のデータが示されていない
が、これは5%未満であり、5%未満の場合には測定誤
差が大きいので、示さなかったに過ぎず、モルタルは目
的物に食いついた。また、実施例3において経過時間3
時間30分以降のデータが示されておらず、またその他
の実施例においても示されていないものがあるが、これ
は数値があまりにも大きくなったため、測定しなかった
ためである。
【0041】これらの結果より、本発明の非アルカリ液
体急結剤によれば、適度な硬化速度を呈することがわか
り、また、非アルカリ液体急結剤の添加量を調節するこ
とによって、適度な硬化速度を得られることがわかる。
尚、これら実施例3〜8は、請求項1の吹き付け方法の
発明に含まれ、実施例3〜5は、後に左官作業を行えば
請求項2の左官方法の発明に含まれるものである。
【0042】以下の実施例9〜11及び比較例5〜8
は、本発明の請求項2に記載した左官方法に関する。上
述の実施例3〜8及び比較例3〜4においてプロクター
試験において、硬化速度を数値的に把握され、従ってこ
れより左官を行うことの適否が推定されるが、以下の実
施例9〜11及び比較例5〜8では、実際に左官作業を
行って、左官方法として適しているか検討したものであ
る。
【実施例9】硫酸アルミニウム化合物45重量%と、ア
クリル6重量%と、シリカヒューム3重量%と、水46
重量%とよりなる非アルカリ液体急結剤を用いた。普通
ポルトランドセメントと水と細骨材(鬼怒川産天然砂)
とを重量比100:42:100の割合で用い、スクイ
ーズ型ポンプでノズルに圧送し、普通ポルトランドセメ
ントに対して3重量%で非アルカリ液体急結剤をノズル
に圧送して、混合し、圧縮エアで垂直面に厚さ5cmで吹
き付けた。試験を行った時の外気温度は20℃であっ
た。これらの吹き付けモルタルに対して、コテ均しが可
能かどうかを実験した。結果を表3に示す。
【0043】
【実施例10】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポ
ルトランドセメントに対して5重量%とした以外は、実
施例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付けモルタル
に対して、コテ均しが可能かどうかを実験した。結果を
表3に示す。
【実施例11】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポ
ルトランドセメントに対して6重量%とした以外は、実
施例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付けモルタル
に対して、コテ均しが可能かどうかを実験した。結果を
表3に示す。
【0044】
【比較例5】非アルカリ液体急結剤を添加しなかった以
外は、実施例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付け
モルタルに対して、コテ均しが可能かどうかを実験し
た。結果を表3に示す。
【比較例6】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して7重量%とした以外は、実施
例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付けモルタルに
対して、コテ均しが可能かどうかを実験した。結果を表
3に示す。
【比較例7】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して10重量%とした以外は、実
施例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付けモルタル
に対して、コテ均しが可能かどうかを実験した。結果を
表3に示す。
【比較例8】非アルカリ液体急結剤の添加量を普通ポル
トランドセメントに対して15重量%とした以外は、実
施例9と同じ条件で吹き付けを行い、吹き付けモルタル
に対して、コテ均しが可能かどうかを実験した。結果を
表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】非アルカリ液体急結剤が3〜6重量%含有
される実施例9〜11の場合には、15〜40分のコテ
均し時間があった。しかし、非アルカリ液体急結剤が7
重量%以上含有されると、凝結時間は短くなるものの、
コテ均し時間は8分を下回ってしまった。一般的に言っ
て、コテ均しに必要な時間は10分以上である。一方、
非アルカリ液体急結剤を添加しないと、コテ均し時間は
1時間もあるが、凝結開始時間が4時間になってしま
い、時間がかかりすぎて左官作業には適さない。以上よ
り、非アルカリ液体急結剤をセメントに対して重量比率
3〜6%添加することにより、左官を行うのに適するこ
とがわかる。
【0047】
【実施例12】硫酸アルミニウム化合物45重量%と、
アクリル6重量%と、シリカヒューム3重量%と、水4
6重量%とよりなる非アルカリ液体急結剤を用いた。固
形分濃度70%のカチオン系ゴムアスファルトエマルジ
ョンと普通ポルトランドセメントと炭酸カルシウムとを
重量比100:35:5の割合で用い、これらをスクイ
ーズ型の主剤ポンプでノズルに圧送し、一方、非アルカ
リ液体急結剤10重量部(セメントに対して28.5重量
%)及び水4重量部で混合して急結剤ポンプでノズルに
圧送し、ノズルにてこれらを混合し、圧縮エアでスレー
ト板に吹き付けてサンプルを作成し、接着性能及び引張
性能を試験した。各試験は、室内で行い、室温は20℃
であった。接着性能試験は、建研式引張接着試験にて実
施し、下地にはコンクリート歩道板を用いた。水中養生
供試体は、予め24時間水中に浸漬させた後、下地に吹
き付けを行い、材令1日後より水中に浸漬し、水中養生
させたものを使用した。引張性能試験は、JIS6021 に準
拠した。結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】表4の結果より、気中養生でも水中養生で
も破断時の伸び率は1900〜2000以上と高いものであり、
また、接着強度及び引張強度についても優れた数値を呈
し、優れた防水性能を有することがわかった。尚、ホー
スの閉塞という問題は起きなかった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、粉体急結剤において生
ずる、吹き付けの時の粉塵発生等の作業環境上の問題が
無い。本発明によれば、非アルカリ性の液体急結剤を用
いるので、アルカリ性急結剤において生ずる、吹き付け
時の刺激臭や、作業員の皮膚の火傷というような問題が
無い。本発明によれば、適度な硬化速度が得られ、また
非アルカリ液体急結剤の添加量を調節するだけで所望の
硬化速度が簡単に得られる。
【0051】適度な硬化速度が得られることより、左官
作業を確保するとともに、適度な速度で硬化する、左官
方法が得られる。また、適度な硬化速度が得られること
より、繊維とモルタルマトリックスとの付着が悪くなる
という問題を生ぜず、優れた透水性能を有する防水方法
が得られる。更に、本発明においては、多価金属塩を含
まないので、土木構造物や建築物等の鉄筋などの腐食の
原因が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施に用いられる装置の模式図
である。
【図2】本発明の方法の実施に用いられるフィルターの
模式図である。
【符号の説明】
1 急結剤ポンプ 3 主剤ポンプ 5 コンプレッサー 7 ノズル 11 連続繊維切断機 13 フィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C04B 28/02 22:14 24:26 20:00) 103:44 (72)発明者 川地 武 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 小川 晴果 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 テオドール アー ビュルゲ 神奈川県平塚市長瀞1−1 日本シーカ株 式会社内 (72)発明者 雨谷 俊彦 神奈川県平塚市長瀞1−1 日本シーカ株 式会社内 (72)発明者 山代 育▲たみ▼ 東京都江戸川区中葛西3−15−7 メゾ ン・ド・リプレット204 株式会社ジェ ー・フェック内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントを380〜1000kg/m3含むセメントモ
    ルタルと、硫酸アルミニウム水和物を主成分とし、跳ね
    返り防止・増結剤としてセルロース、アクリル、SB
    R、クロロプレン又はスルフォネートメラミン化合物の
    高分子材料及び必要に応じコロイダルシリカ、シリカヒ
    ューム、シリカ微粉末、ベントナイト、被覆炭酸カルシ
    ウム又はメタカオリンの無機材料を含む、セメントに対
    して重量比率3〜15%の非アルカリ液体急結剤とを各
    々ポンプでノズルに圧送し、 ノズルにて、前記セメントモルタルと非アルカリ液体急
    結剤とを混合し、 これら混合物を圧縮エアで目的物に吹き付けることより
    なる、セメントモルタルの吹き付け方法。
  2. 【請求項2】セメントを380〜1000kg/m3含むセメントモ
    ルタルと、硫酸アルミニウム水和物を主成分とし、跳ね
    返り防止・増結剤としてセルロース、アクリル、SB
    R、クロロプレン又はスルフォネートメラミン化合物の
    高分子材料及び必要に応じコロイダルシリカ、シリカヒ
    ューム、シリカ微粉末、ベントナイト、被覆炭酸カルシ
    ウム又はメタカオリンの無機材料を含む、セメントに対
    して重量比率3〜6%の非アルカリ液体急結剤とを各々
    ポンプでノズルに圧送し、 ノズルにて、前記セメントモルタルと非アルカリ液体急
    結剤とを混合し、 これら混合物を圧縮エアで目的物に吹き付け、 吹き付けられた目的物の左官仕上げを行うことよりな
    る、 セメントモルタルの吹き付け左官方法。
  3. 【請求項3】セメント混和用ポリマーエマルジョンの固
    形分とセメントとの重量比率を5〜15%の範囲になる
    ように、更にセメント混和用ポリマーエマルジョンをセ
    メントモルタルと非アルカリ液体急結剤とに混連する、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】セメント混和用高濃度ポリマーエマルジョ
    ンの固形分とセメントとの重量比率を150 〜230 %の範
    囲にて混連したポリマーセメントスラリーと、硫酸アル
    ミニウム水和物を主成分とし、跳ね返り防止・増結剤と
    してセルロース、アクリル、SBR、クロロプレン又は
    スルフォネートメラミン化合物の高分子材料及び必要に
    応じコロイダルシリカ、シリカヒューム、シリカ微粉
    末、ベントナイト、被覆炭酸カルシウム又はメタカオリ
    ンの無機材料を含む、セメントに対して重量比率10〜
    35%の非アルカリ液体急結剤とを各々ポンプでノズル
    に圧送し、 ノズルにて前記ポリマーセメントスラリーと非アルカリ
    液体急結剤とを混合し、 これら混合物を圧縮エアで目的物に吹き付けて、目的物
    に防水層を形成することよりなる、 セメントスラリーの吹き付け防水方法。
  5. 【請求項5】更に、連続繊維状の補強繊維を切断しなが
    ら圧縮エアでノズルに圧送し、 ノズルにて該補強繊維を上記セメントモルタル又はスラ
    リーと非アルカリ液体急結剤とに混合する、 請求項1、2、3又は4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記非アルカリ液体急結剤が、 硫酸アルミニウム化合物 35〜65重量%と、 高分子材料 4〜8重量%と、 無機材料 0〜5重量%と、 水 22〜61重量%とよりなる、請求項1、2、3又
    は4に記載の方法。
  7. 【請求項7】硫酸アルミニウム水和物を主成分とし、跳
    ね返り防止・増結剤としてセルロース、アクリル、SB
    R、クロロプレン又はスルフォネートメラミン化合物の
    高分子材料及び必要に応じコロイダルシリカ、シリカヒ
    ューム、シリカ微粉末、ベントナイト、被覆炭酸カルシ
    ウム又はメタカオリンの無機材料を含む、セメントに対
    して重量比率10〜35%の非アルカリ液体急結剤をノ
    ズルへ圧送するための急結剤ポンプと、 セメント混和用高濃度ポリマーエマルジョンの固形分と
    セメントとの重量比率を150 〜230 %の範囲にて混連し
    たポリマーセメントスラリーをノズルへ圧送するための
    主剤ポンプと、 前記急結剤ポンプ及び主剤ポンプに連結され、非アルカ
    リ液体急結剤とポリマーセメントスラリーとを混合し、
    これらを目的物に吹き付けるノズルと、 前記急結剤ポンプと前記主剤ポンプと前記ノズルとに連
    通するコンプレッサーとよりなり、 前記主剤ポンプと前記ノズルとの間に、フィルターが設
    けられている、 セメントスラリーの吹き付け防水用装置。
  8. 【請求項8】更に、連続補強繊維を切断しながらエア圧
    送する連続繊維切断機が、前記ノズルに連結され、前記
    コンプレッサーに連通している、請求項7に記載の吹き
    付け防水用装置。
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