JPH10209897A - 可変同調型アンテナ装置 - Google Patents

可変同調型アンテナ装置

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JPH10209897A
JPH10209897A JP770797A JP770797A JPH10209897A JP H10209897 A JPH10209897 A JP H10209897A JP 770797 A JP770797 A JP 770797A JP 770797 A JP770797 A JP 770797A JP H10209897 A JPH10209897 A JP H10209897A
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JP
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antenna
frequency
electronic
variable capacitance
receiver
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JP770797A
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Inventor
Yoshimi Egashira
良水 江頭
Masatoshi Saito
正利 斉藤
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Harada Industry Co Ltd
Original Assignee
Harada Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型軽量なアンテナ素子を備え受信周波数帯域
内の感度低下が改善され受信周波数に応じて最良のVS
WRを呈する可変同調型アンテナ装置を提供。 【解決手段】本装置は、放送波等を受信する為の受信機
20に装着される受信用アンテナ(11,40) と、このアンテ
ナの基端部と受信機20のアンテナ入力端との間に介挿さ
れるLC直列共振回路30とを備え、LC直列共振回路30
は、受信周波数に対応する制御電圧VT を印加されるこ
とにより、上記電圧VT に応じた静電容量値を呈する電
子可変容量素子32,33 と、この容量素子と直列に接続さ
れ電子可変容量素子が受信周波数帯域の中心部fo に対
応する可変容量範囲の中心部における静電容量値Co を
呈した時の電子可変容量素子の容量性リアクタンス−j
Xcと等価な誘導性リアクタンス+jXL を有する誘導
素子31とを備え、受信周波数に応じた静電容量値に基づ
く直列共振が生じる如く設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、机上用、携帯用、
自動車用等として広く用いらる受信機、特に電子同調回
路を備えた電子同調型FM受信機等にとって好適な可変
同調型アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、著しく多情報化が進んでおり、こ
れに伴って机上用、携帯用、自動車用等の各種受信機に
おいても種々対応策が講じられている。例えば机上用、
携帯用等の受信機においては、AM/FM放送波の受信
に加えTVの音声のみ受信するもの等があり、自動車用
の受信機においては、上記のものの他FM多重放送(V
ICS)を受信するもの等があり、電波の利用分野はま
すます拡大する傾向を示している。
【0003】このような状況下においては、広帯域化さ
れた受信周波数帯域を持つアンテナが要望されるが、従
来は主として、法令により定められた周波数範囲の中心
周波数に整合した、いわゆる単峰性VSWR特性を有す
るアンテナ装置が使用されてきた。
【0004】図7は従来のアンテナ装置ANTの構成を
受信機SETの電子同調回路と共に示す図である。図7
に示す如く、従来のアンテナ装置ANTは、棒状アンテ
ナ10単独で構成されている。棒状アンテナ10は単峰
性のVSWR特性を有する棒状アンテナ素子11と給電
部12とを有している。電子同調型受信機SETは電子
同調回路20を備えている。この電子同調回路20は、
LC並列回路21と、これに更に並列接続された電子可
変容量素子(バリキャップ)22,23とからなり、電
子可変容量素子22および23の接続点に、選択された
周波数に応じた所定レベルの直流制御電圧VT が抵抗2
4を介して印加されることにより、選局が行なわれるも
のとなっている。図8はアンテナ装置10の特性を示す
図で、(a)はVSWR特性、(b)は相対感度特性を
それぞれ示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のアンテナ装
置10には次のような欠点がある。図8の(a)に示す
ように、このアンテナ装置10は中心周波数fo でのみ
共振する単峰性のVSWR特性を有している。このため
中心周波数fo 以外の周波数帯域、特に下限周波数fL
の近傍、上限周波数fH の近傍においては、VSWRが
著しく悪く、受信機との間に大きな不整合損失が生じ
る。このため、図8の(b)に示すように、中心周波数
fo の近傍を除く周波数帯域では受信感度が大きく低下
する結果を招く。
【0006】ところで、机上用,携帯用,自動車用の受
信機については、高性能化は勿論、小型軽量化が進んで
おり、これに伴い上記受信機に使用されるアンテナ装置
にも小型かつ軽量でしかも特性が良好であることが要求
される。小型軽量化の一手段として、いわゆるローディ
ング方式を用いたアンテナ装置がある。このアンテナ装
置は、棒状アンテナ素子に直列にローディングコイルを
介在させることによって、上記アンテナ素子の必要な電
気長は確保しながら物理的長さを短縮して小型化を計っ
たものである。しかし上記ローディング方式を用いたア
ンテナ装置は、そのVSWR特性が、一般にフルサイズ
のものに比べ、さらに狭帯域のものとなる。したがって
その改善が強く望まれている。
【0007】本発明の目的は、小型且つ軽量なアンテナ
素子を備えたものでありながら、受信周波数帯域内の特
に両端における感度低下が改善され、受信機の受信周波
数に応じて常に最良のVSWRを呈する可変同調型アン
テナ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の可変同調型アンテナ装置は以
下に示す如く構成されている。 (1)本発明の可変同調型アンテナ装置は放送波等を受
信するための受信機に装着される受信用アンテナと、こ
の受信用アンテナの基端部と前記受信機のアンテナ入力
端との間に介挿されるLC直列共振回路とを備え、前記
LC直列共振回路は、受信周波数に対応する直流制御電
圧を印加されることにより、当該直流制御電圧に応じた
静電容量値を呈する電子可変容量素子と、この電子可変
容量素子と直列に接続され、前記電子可変容量素子が前
記受信周波数の帯域の中心部に対応する可変容量範囲の
中心部における静電容量値を呈したときの上記電子可変
容量素子の容量性リアクタンス−jXc と等価な誘導性
リアクタンス+jXL を有する誘導素子とを備え、受信
周波数に応じた静電容量値に基づく直列共振が生じるよ
うに設けられている。 (2)本発明の可変同調型アンテナ装置は、上記(1)
に記載した装置であって電子可変容量素子に印加される
直流制御電圧は、電子同調回路を備えた受信機における
受信周波数選択操作に基づいて生成される前記電子同調
回路への直流制御電圧を用いたものとなっている。 (3)本発明の可変同調型アンテナ装置は、上記(1)
に記載した装置であって受信用アンテナは、使用周波数
帯の電波の波長をλとしたとき、λ/4またはλ/4の
奇数倍の電気長を有する如く設けられている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)この第1実施形態は、素子長の短縮化
を行なわないフルサイズの棒状アンテナに本発明を適用
した例を示すものである。
【0010】図1は本発明の第1実施形態に係る可変同
調型アンテナ装置ANTの構成を、受信機SETの電子
同調回路と共に示す図である。図1において10は単峰
性のVSWR特性を有する従来と同様の棒状アンテナで
あり、棒状アンテナナ素子11および給電部12を有し
ている。20はLC並列回路21および電子可変容量素
子22,23を備えた従来と同様の電子同調回路であ
り、電子可変容量素子22および23の接続点に抵抗2
4を介して直流制御電圧VT が印加されることにより、
従来と同様に選局が行なわれるものとなっている。
【0011】棒状アンテナ10は、例えば電気長が略λ
/4の接地型アンテナであって、必要な受信周波数帯域
の中心周波数fo に共振し、中心周波数fo より低い周
波数帯域においてはリアクタンスが容量性を示し、中心
周波数fo においてはリアクタンスが0となり、高い周
波数帯域においてはリアクタンスが誘導性を示すように
設計されている。
【0012】棒状アンテナ10と受信機SETの間には
LC直列共振回路30が接続されている。このLC直列
共振回路30は、誘導素子31と、電子可変容量素子3
2,33とを直列に接続する共に、電子可変容量素子3
2および33の接続点Pに前記直流制御電圧VT が抵抗
34を介して印加されるものとなっている。なおコイル
35,36は、それぞれ電子可変容量素子32,33に
流れる直流電流をアース側へ流すためのものであるが、
高周波電流の通流を阻止すべく所定の誘導性リアクタン
スを有している。またコンデンサ37は高周波成分のみ
通し、直流成分が前記同調回路20側へ流入するのを阻
止するための直流遮断用コンデンサである。このコンデ
ンサ37としては、高周波損失および電子可変容量素子
32,33の容量変化に対する影響を極力小さくするた
めに、容量性リアクタンスの小さい、例えば数100p
F程度のものが用いられる。
【0013】誘導素子31の誘導性リアクタンス+jX
L は、電子可変容量素子32,33が、受信周波数の帯
域の中心部に対応する可変容量範囲の中心部における静
電容量値を呈したときの容量性リアクタンス−jXc を
相殺する値、すなわち jXL −jXc =0 となる値に設定されている。
【0014】前記電子同調回路20における電子可変容
量素子22,23およびLC直列共振回路30における
電子可変容量素子32,33に印加される制御電圧VT
は、受信機SETの内部に設けられている制御電源(不
図示)から与えられる。すなわち受信機SETにおい
て、受信周波数の選択操作が行なわれると、これに基づ
いて上記制御電源で受信周波数に応じたレベルの制御電
圧VT が生成され、これが電子同調回路20の電子可変
容量素子22,23およびLC直列共振回路30の電子
可変容量素子32,33に同時に印加されるものとなっ
ている。
【0015】電子可変容量素子22,23および電子可
変容量素子32,33は、直流電圧を印加されると、そ
の電圧レベルに応じて静電容量を増減する。即ち低い電
圧が印加されると静電容量は大きくなり、高い電圧が印
加されると静電容量は小さくなる。
【0016】電子同調回路20はLC並列回路21に電
子可変容量素子22,23を更に並列接続した並列共振
回路であり、受信周波数に応じた直流制御電圧VT が電
子可変容量素子22,23に印加されると、その直流制
御電圧VT の変化に伴って電子可変容量素子22,23
の静電容量が変化し、希望の周波数に同調する。かくし
て選局が電子的に行なわれる。
【0017】上記直流制御電圧VT は、同時にアンテナ
装置ANTのLC直列共振回路30の電子可変容量素子
32,33にも印加されるため、受信機SETの同調動
作に同期した状態で棒状アンテナ10の共振周波数が変
化することになる。したがって、受信周波数全帯域に亘
ってアンテナインピーダンスZ=R±jo 又はこれに近
似して整合するVSWRの良好な可変同調アンテナが得
られる。
【0018】このように構成された可変同調型アンテナ
装置においては、次のような作用効果が生じる。本装置
においては、棒状アンテナ10と、電子可変容量素子3
2,33を含むLC直列共振回路30とからなるアンテ
ナ装置ANTが、電子同調型の受信機SETのアンテナ
入力端に接続され、受信機SETの電子同調回路20の
電子可変容量素子22,23の制御電圧VT が、上記電
子可変容量素子32,33の制御電圧として併用される
ものとなっている。このためアンテナ10は、例えば電
子可変容量素子32,33の制御電圧VT が最小となっ
た時には最も低い周波数で共振し、最大となった時には
最も高い周波数で共振するものとなる。そして上記アン
テナ10の共振動作は受信機SETの同調動作と同期し
て行なわれる。かくして受信機SETの周波数選択に同
期してアンテナインピーダンスZ=R±jo 又はこれに
甚だ近似の最良のVSWR特性を有する受信周波数帯域
をもつ可変同調型アンテナ装置が得られる。即ち受信機
SETの同調周波数と同期してアンテナ装置ANTもそ
の同調周波数に整合したものとなり、受信周波数帯域内
のどの周波数においても整合がとれている。したがって
不整合による損失が生じず、帯域内全域に亘って均一な
感度が得られる。かかる効果は、従来方式に比べ、特に
中心周波数に対し下限及び上限にいくに従ってより顕著
に現れる。
【0019】以下本実施形態のアンテナ装置を得るため
の具体的手段についてに説明する。本装置の可変同調範
囲を設定するための計算式は、次式(1)、(2)にて
示される。すなわち、ある周波数fr で共振する場合の
共振周波数fr とインダクタンスLとキャパシタンスC
との関係は fr =1/2π(L・C)1/2 …(1) で表わされる。したがって L・C=1/(2πfr )2 …(2) が得られる。前記式(2)よりFM放送波受信用の可変
同調型アンテナ装置を得る為の検討を行なった。ここで
FM放送の周波数帯域幅は、日本では76MHz〜90
MHz 、諸外国では88MHz 〜108MHz が割り当
てられている。従ってそれぞれの中心周波数fo は、日
本の場合にはfo =83MHz であり、諸外国ではfo
=98MHz である。又、汎用の電子可変容量素子とし
て、次のような仕様を有するものがある。
【0020】端子間容量……最小:28.2pF、最
大:37.5pF 中心容量Co …32.85pF 制御電圧………1.6V〜7.5V そこで、日本におけるFM放送周波数帯域に関し、前記
式(2)を用いてアンテナの可変同調範囲を算出する。
但しfの単位はMHz =106 Hz である。
【0021】 L・C=1/(2π×83×1062 =3.68[μH・pF]…(3) ここで受信周波数帯域の中心部が電子可変容量素子の可
変容量範囲の中心部に対応することを前提として、上記
式(3)にCo =32.85pFを代入すると、Lは L=3.68/32.85=0.112μH となる。
【0022】上記Lの値(0.112μH)と、前記端
子間容量値(最小28.2pF、最大37.5pF)と
を式(1)に代入して可変同調範囲(最低共振周波数f
L ,最高共振周波数fH )を求めると、 fL =1/2π(0.112×37.5)1/2 ×106
≒77.7MHz fH =1/2π(0.112×28.2)1/2 ×106
≒89.6MHz となり、前記FM放送周波数帯域をほぼカバーできるも
のとなる。
【0023】諸外国におけるFM放送周波数帯域に関し
ても、上記日本における場合と同様の計算を行なったと
ころ、同じくFM放送周波数帯域をほぼカバーできるこ
とが確認された。
【0024】図2の(a)(b)は本実施形態のアンテ
ナ特性を示す図で、(a)はVSWR特性、(b)は相
対感度特性を示している。フルサイズλ/4接地型アン
テナの場合、VSWRは図2の(a)にQo として示す
ような特性を示し、相対感度は図2の(b)にGN とし
て示すような特性を示す。すなわち、fL 、fH におけ
るVSWRは5〜6を示すことになる為、その不整合損
失による相対感度低下は、−2.5〜−3dBとなる。
【0025】しかるに本実施形態においては、受信機S
ETの同調周波数と同期してアンテナ装置ANTもその
同調周波数に整合したものとなる。すなわち制御電圧V
T の変化に伴ってVSWR特性が、図2の(a)にQo
を中心として左右にシフトする状態を呈することにな
る。この結果、受信周波数帯域内のどの周波数において
も、常に整合がとれたものとなる。かくして不整合によ
る損失が生じず、図2の(b)にGM として示す如く、
帯域内全域に亘って均一な感度が得られる。かかる効果
は、従来方式に比べると、特に中心周波数に対し下限及
び上限にいくに従って顕著に現れる。
【0026】(第2実施形態)この第2実施形態は、素
子長の短縮化を行なった短縮化棒状アンテナに本発明を
適用した例を示すものである。一般に、棒状アンテナ素
子にローディングコイルを直列に介在させて短縮を行な
った短縮化アンテナの場合、アンテナのサイズが小さく
なった分だけ同一周波数の下では利得(感度)が低下
し、帯域幅が狭くなり、効率が悪くなる。しかるに本発
明をこのような短縮化アンテナに適用した場合、フルサ
イズのアンテナに適用した場合よりも、さらに顕著な効
果が発揮される。
【0027】図3は本発明の第2実施形態に係る可変同
調型アンテナ装置ANTの構成を、受信機SETの電子
同調回路と共に示す図である。なおこの実施形態におい
ては実際に販売されている汎用の携帯形FM受信機のア
ンテナを適用対象として用いた。
【0028】図3において、受信機20、電子可変容量
素子30の基本的構成は第1実施形態のものと同じであ
る。このため同一箇所に同一符号を付し、詳しい説明は
省くことにする。棒状アンテナ40は、棒状アンテナ素
子41にローディングコイル43を直列に介在させるこ
とにより、物理的な素子長を短縮化したアンテナであ
る。
【0029】接地型アンテナを携帯形の受信機に装着し
た場合、接地板に相当する函体が小型であるため、理論
値に対し諸特性が異なってくる。従って本実施形態にお
ける以下の実験においては、函体に整合したアンテナを
装着した状態で諸特性の確認を行なった。
【0030】本実験は、特にfL ,fH における効果を
確認する為のものであり、この実験のために準備された
可変同調型アンテナ装置は、次のような条件を備えてい
る。短縮化アンテナ素子41は、長さλ/4フルサイズ
で約0.86mのものを、ローディングコイル43を用
いて短縮し、約0.35mにしたものである。また直流
制御電圧VT は、受信機SETの特定周波数におけるV
T を知り、同一周波数でアンテナ装置ANTが共振する
電圧を別電源より供給印加するようにした。さらに周波
数範囲は日本国内向けのものとした。
【0031】図4の(a)および(b)は実験結果を示
す特性図である。アンテナ素子が短縮形アンテナ素子4
1であるために、ある周波数についてのVSWR特性は
図4の(a)にQo ,QL ,QH 等として示す様に、極
めて帯域の狭いものである。このため、図4の(a)に
は明示されていないが、例えば中心周波数fo =83M
Hz についてのVSWR特性においては、76MHz で
のVSWRは「18」を示し、90MHz でのVSWR
は「20」を示した。
【0032】また図4の(b)に示す如く、相対感度
(利得)特性に関しては、アンテナ素子長の短縮による
利得低下のため、フルサイズアンテナとの相対利得で中
心周波数fo =83MHz fo において約−6.5〜−
7.0dBの低下を示した。従って76MHz 、90M
Hz でのVSWR「18」〜「20」による不整合損失
を加えると、更に−7.0〜−7.5dBだけ減衰低下
することになる。よってこのままでは実用上問題とな
る。しかるに本実施形態の可変同調型アンテナ装置にお
いては、制御電圧VT の変化に伴って、電子可変容量素
子32,33の静電容量値が可変同調されるため、上記
VSWR「18」〜「20」による更なる不整合損失の
問題は全く生じない。
【0033】すなわち受信周波数の変化に伴って制御電
圧VT が変化し、その結果、図4の(a)に示す如くV
SWR特性が全帯域に亘って安定にシフトするものとな
る。このため、図4の(b)に実線でGM として示すよ
うに、帯域両端近傍の感度低下もなく、VSWR特性が
大幅に改善されることが確認された。
【0034】本実施形態のアンテナ装置においては、L
C直列共振回路30が短縮化アンテナ40に対し直列に
接続される結果、挿入損失が若干明確に認められるが、
帯域両端の改善度はこれを十二分にカバーできるもので
あり、卓越した効果が認められた。
【0035】(変形例)実施形態に示された可変同調型
アンテナ装置は、下記の変形例を含んでいる。 ・図5の(a)〜(d)に示す如く、LC直列共振回路
30の電子可変容量素子32,33に対し、コンデンサ
51〜56を直列又は並列に接続し、電子可変容量素子
の容量補正を行なったもの。
【0036】・受信機の同調回路における「周波数」対
「直流制御電圧」特性は直線的でない為、アンテナの可
変同調範囲としては、図6に示す如く上限周波数fH
(90MHz )及び下限周波数fL (76MHz )の範
囲Aよりもfo (83MHz )側に若干接近した狭い範
囲Bとなるように、誘導素子31または電子可変容量素
子32,33の可変範囲を予め設定したもの。
【0037】・棒状アンテナの基端部に分波用フィルタ
ーを介してAM波側同調回路を接続し、AM波も併せて
受信可能としたもの。 ・電気長が略λ/4の接地型アンテナに代えて、電気長
が略λ/4の奇数倍、例えば略3λ/4の接地型アンテ
ナを用いたもの。
【0038】・接地型アンテナに代えて非接地型アンテ
ナを用いたもの。 ・コイル35,36に代えて、アンテナ10及び受信機
20の入力インピーダンスに対して影響がないように、
数10kΩ程度の非常に大きな値の抵抗を用いたもの。
【0039】(実施形態における特徴点)実施形態(変
形例を含む)に示された可変同調型アンテナ装置の特徴
点をまとめると次の通りである。 [1]実施形態に示された可変同調型アンテナ装置は、
放送波等を受信するための受信機20に装着される受信
用アンテナ(10,40)と、この受信用アンテナ(1
0,40)の基端部と前記受信機20のアンテナ入力端
との間に介挿されるLC直列共振回路30とを備え、前
記LC直列共振回路30は、受信周波数に対応する直流
制御電圧VT を印加されることにより、当該直流制御電
圧VT に応じた静電容量値を呈する電子可変容量素子3
2,33と、この電子可変容量素子32,33と直列に
接続され、前記電子可変容量素子32,33が前記受信
周波数の帯域の中心部fo に対応する可変容量範囲の中
心部における静電容量値Co を呈したときの上記電子可
変容量素子32,33の容量性リアクタンス−jXc と
等価な誘導性リアクタンス+jXL を有する誘導素子3
1とを備え、受信周波数に応じた静電容量値に基づく直
列共振が生じるように設けられている。
【0040】上記可変同調型アンテナ装置においては、
受信用アンテナ(10,40)および電子可変容量素子
32,33を含むLC直列共振回路30からなるアンテ
ナ装置ANTが、電子同調型の受信機SETのアンテナ
入力端に接続され、受信機SETの電子同調回路20の
電子可変容量素子22,23の制御電圧VT を、上記電
子可変容量素子32,33の制御電圧として併用するよ
うになっている。このため受信用アンテナ(10,4
0)は、例えば電子可変容量素子32,33の制御電圧
VT が最小となったときには最も低い周波数で共振し、
最大となったときには最も高い周波数で共振するものと
なる。そして上記受信用アンテナ(10,40)の共振
動作は受信機SETの同調動作と同期して行なわれる。
かくして受信機SETの同調周波数と同期してアンテナ
装置ANTもその同調周波数に整合したものとなり、受
信周波数帯域内のどの周波数においても整合がとれてお
り、不整合による損失が生じず、帯域内全域に亘って均
一な感度が得られる。しかも上記効果は中心周波数に対
し下限及び上限にいくに従ってより顕著に現れる。 [2]実施形態に示された可変同調型アンテナ装置は、
上記(1)に記載した装置であって、電子可変容量素子
32,33に印加される直流制御電圧VT は、電子同調
回路20を備えた受信機SETにおける受信周波数選択
操作に基づいて生成される前記電子同調回路20への直
流制御電圧を用いたものとなっている。
【0041】上記可変同調型アンテナ装置においては、
前記[1]と同様の作用効果を奏する上、受信周波数選
択操作(選局)と受信用アンテナ(10,40)の可変
同調操作とが同期して行なわれることから、的確かつ良
好な放送波受信を簡易な構成で実現できる利点がある。 [3]実施形態に示された可変同調型アンテナ装置は、
上記(1)に記載した装置であって、受信用アンテナ
(10,40)は使用周波数帯の電波の波長をλとした
とき、λ/4またはλ/4の奇数倍の電気長を有する如
く設けられている。
【0042】上記可変同調型アンテナ装置においては、
前記[1]と同様の作用効果を奏する上、電気長に関す
る具現手段が明確に特定されていることから、実施しや
すい利点がある。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、小型且つ軽量なアンテ
ナ素子を備えたものでありながら、受信周波数帯域内の
特に両端における感度低下が改善され、受信機の受信周
波数に応じて常に最良のVSWRを呈する可変同調型ア
ンテナ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る可変同調型アンテ
ナ装置の構成を受信機の電子同調回路と共に示す図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る可変同調型アンテ
ナ装置のアンテナ特性を示す図で、(a)はVSWR特
性図、(b)は相対感度特性図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る可変同調型アンテ
ナ装置の構成を受信機の電子同調回路と共に示す図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る可変同調型アンテ
ナ装置のアンテナ特性を示す図で、(a)は実測したV
SWR特性図、(b)は実測した相対感度特性図。
【図5】本発明の実施形態に係る可変同調型アンテナ装
置の変形例を示す図。
【図6】本発明の実施形態に係る可変同調型アンテナ装
置の変形例を示す図。
【図7】従来例に係るアンテナ装置の構成を受信機の電
子同調回路と共に示す図。
【図8】従来例に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示
す図で、(a)はVSWR特性図、(b)は相対感度特
性図。
【符号の説明】
10…棒状アンテナ(受信用アンテナ) 11…アンテナ素子 12…給電部 20…電子同調回路 21…LC並列回路 22,23…電子可変容量素子 24…抵抗 30…LC直列共振回路 31…誘導素子 32,33…電子可変容量素子 34…抵抗 35,36…コイル 37…直流遮断用コンデンサ 40…棒状アンテナ(受信用アンテナ) 41…アンテナ素子 42…給電部 43…ローディングコイル ANT…アンテナ装置 SET…受信機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放送波等を受信するための受信機に装着さ
    れる受信用アンテナと、この受信用アンテナの基端部と
    前記受信機のアンテナ入力端との間に介挿されるLC直
    列共振回路とを備え、前記LC直列共振回路は、 受信周波数に対応する直流制御電圧を印加されることに
    より、当該直流制御電圧に応じた静電容量値を呈する電
    子可変容量素子と、 この電子可変容量素子と直列に接続され、前記電子可変
    容量素子が前記受信周波数の帯域の中心部に対応する可
    変容量範囲の中心部における静電容量値を呈したときの
    上記電子可変容量素子の容量性リアクタンス−jXc と
    等価な誘導性リアクタンス+jXL を有する誘導素子と
    を備え、 受信周波数に応じた静電容量値に基づく直列共振が生じ
    る如く設けられていることを特徴とする可変同調型アン
    テナ装置。
  2. 【請求項2】電子可変容量素子に印加される直流制御電
    圧は、電子同調回路を備えた受信機における受信周波数
    選択操作に基づいて生成される前記電子同調回路への直
    流制御電圧を用いたものであることを特徴とする請求項
    1に記載の可変同調型アンテナ装置。
  3. 【請求項3】受信用アンテナは、使用周波数帯の電波の
    波長をλとしたとき、λ/4またはλ/4の奇数倍の電
    気長を有する如く設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の可変同調型アンテナ装置。
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