JPH10206528A - 超音波センサ - Google Patents

超音波センサ

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Publication number
JPH10206528A
JPH10206528A JP9008932A JP893297A JPH10206528A JP H10206528 A JPH10206528 A JP H10206528A JP 9008932 A JP9008932 A JP 9008932A JP 893297 A JP893297 A JP 893297A JP H10206528 A JPH10206528 A JP H10206528A
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JP
Japan
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section
piezoelectric vibrator
ultrasonic sensor
ultrasonic
case
Prior art date
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Pending
Application number
JP9008932A
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English (en)
Inventor
Masahiko Izumi
雅彦 和泉
Yoshihiro Sekine
良浩 関根
Seiichi Furusawa
誠一 古沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Ceramic Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Ceramic Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Ceramic Industry Co Ltd filed Critical Oki Ceramic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近距離や温度変化に影響を受けることなく正
確な位置検知を可能にするとともに、駆動回路が複雑で
無く、広範囲の位置検知に好適な、メンテナンス性の高
い、超音波センサを提供すること。 【解決手段】 ケース1は、上部に略凹形状の本体部1
aと、この本体部1aの底面部からさらに下方向へ突出
するセンサヘッド部1bとを備え、全体として凸状を逆
さにした形状になっている。センサヘッド部1bは、圧
電振動子2が固着される音響整合部1b1と、この音響
整合部1b1と本体部と1aの間に形成された振動共鳴
部1b2とにより構成されている。センサヘッド部1b
は上部に設けた本体部1aの肉厚に比べ薄く形成されて
いる。特に底面部である音響整合部1b1より側面部で
ある振動共鳴部1b2の肉厚を薄く形成することで、圧
電振動子2の残響振動を吸収する弁構造を形成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波センサに係
り、詳しくは超音波により物体の位置検知を行うことが
できる送受兼用の超音波センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波の特性は一定の方向に進む
指向性が強く、人、壁などの被検出物に当たった場合、
ほぼ100%反射するという性質を持っている。この反
射する周波数を検出する代表的な超音波センサとして、
セラミックにより圧電振動子が形成された超音波センサ
が一般に知られている。この種の超音波センサの中で送
受兼用のものは、振動による容量変化から信号を検出す
るセンサであり、超音波を発信する素子と受信する素子
とが具備されている。
【0003】このように超音波センサから超音波を発信
して、その超音波が被検出物体から反射して戻ってくる
までの時間を測定することにより、被検出物までの距離
や存在位置を測定する装置として超音波測定装置があ
る。例えば特開昭61−120599号公報または特開
平2−138883号公報にはこの種の装置の従来技術
が記載されている。
【0004】図2は、このような送信部と受信部とを備
えた送受兼用の従来の超音波センサの構造を示す断面図
である。図2に示すように断面が略凹部形状を有するケ
ース100内側の底面部には圧電振動子120が接着固
定されている。この圧電振動子120の上面には電圧を
供給するリード線130が半田150で接合され、配線
されている。
【0005】ケース100上面部の開口部には蓋体11
0が取り付けられており、この蓋体110は、ケース1
00上面部を密閉する蓋部110bと、この蓋部110
bの上面中心から垂直上方向に延長し一体形成されたネ
ジ部110aとにより構成されている。
【0006】蓋体110の中心部はネジ部110a先端
から蓋部110bの底面まで、貫通した開孔部が穿設さ
れている。圧電振動子120の上面に半田付けされたリ
ード線130は、蓋体110の中心部に設けた開孔部よ
り外部に取り出され、外部に設けられた圧電振動子に電
圧を印加して超音波を発生させる駆動回路(図示せず)
に接続されている。この駆動回路には、圧電振動子に超
音波を発生させる機能の他に温度等によるセンサの特性
変化を補正する補正回路が組み込まれ、残響量およびセ
ンサ感度を一定に保っている。
【0007】このように構成された従来の超音波センサ
を使用する場合、この超音波センサを蓋体110に設け
たネジ部110aにより任意の場所に固定するととも
に、リード線130を駆動回路に接続する。そして、所
定の場所に固定されたこの超音波センサを駆動すること
により、ケース100の底面部に設けた圧電振動子12
0に振動を発生させ、ケース100の底面部を介し外側
に超音波を送信する。
【0008】この結果、被検出物にパルス超音波が当た
り反射して戻ってくると、この反射して戻ってきた超音
波を受信し、発信から戻ってくるまでの時間を測定する
ことにより被検出物体までの距離や存在位置を非接触に
より検出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図2に示
す従来の送受兼用の超音波センサでは、圧電振動子12
0により発生した振動はケース100の側面および蓋体
までも共振させてしまい、超音波が送信された後もケー
スの振動が残響振動として長時間残ってしまう。この結
果、超音波センサにより近距離における物体の位置検知
を行う場合、被検出物体から反射した反射波が残響振動
に埋もれてしまい、位置検知が困難になるという問題が
あった。したがって、もし近距離での位置検知を行う場
合には、駆動回路側で残響振動の影響を取り除く機能を
付加しなければならず、駆動回路が複雑になるという問
題が生じた。
【0010】また、超音波センサは温度により特性が変
化するので、その補正を駆動回路で行う必要があった。
しかしながら、駆動回路で温度補正を行う場合、一般に
超音波センサから入力したデータを、駆動回路に設けた
温度センサの値に応じて補正処理を行う。このため、駆
動回路が複雑になるとともに、超音波センサと駆動回路
との間に必然的に温度差が生じ、正確な測定結果が得ら
れないという問題が生じることがあった。
【0011】本発明は、このような従来技術の課題を解
決し、近距離や温度変化に影響を受けることなく正確な
位置検知を可能にするとともに、駆動回路が複雑で無
く、広範囲の位置検知に好適な、メンテナンス性の高
い、超音波センサを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、印加された電圧により超音波を送信する
とともに、この超音波の反射波を受信する送受兼用の圧
電振動子と、圧電振動子が固着されるケースとを有す
る。ケースは本体部とセンサヘッド部とを備え、このセ
ンサヘッド部は圧電振動子が固着される音響整合部とこ
の音響整合部と前記本体部との間に形成された振動共鳴
部とを含む。そして、少なくとも振動共鳴部の肉厚を本
体部の肉厚よりも薄くすることによりセンサヘッド部の
共振性を高め、圧電振動子が超音波送信時に発生する残
響振動の時間を短縮する。
【0013】また、本発明によれば、印加された電圧に
より超音波を送信するとともに、この超音波の反射波を
受信する送受兼用の圧電振動子と、圧電振動子が固着さ
れるケースとを備えている。そして、ケースは、圧電振
動子の温度補正を行う制御回路が配設された本体部と、
圧電振動子が固着される音響整合部とこの音響整合部と
本体部との間に形成された振動共鳴部とを含む、センサ
ヘッド部とを備えている。
【0014】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる超音波センサの実施の形態を詳細に説明する。図1
は本発明による超音波センサの第1の実施形態の構造を
示す送受兼用超音波センサの断面図である。また、図3
は図1に示す超音波センサの外観を示す斜視図である。
図3において、図1に示す超音波センサと同じ構成要素
には同一の符号を記している。なお、以下の説明では説
明の便宜上、図面の上の位置を上部、下の位置を下部ま
たは底部としたが、勿論、実際の使用にあたっての上下
を示すものではない。
【0015】図1に示すように、略円筒状のケース1
は、上部に略凹形状の本体部1aと、この本体部1aの
底面部からさらに下方向へ突出するセンサヘッド部1b
とを備え、全体として凸状を逆さにした形状になってい
る。また、センサヘッド部1bは、圧電振動子2が固着
される音響整合部1b1と、この音響整合部1b1と本
体部と1aの間に形成された振動共鳴部1b2とにより
構成されている。このセンサヘッド部1bは、上部に設
けた本体部1aの肉厚に比べ薄く形成されており、特に
底面部である音響整合部1b1より側面部である振動共
鳴部1b2の肉厚が薄く形成されている。
【0016】このように本実施の形態によれば、センサ
ヘッド部1b内側の底面部に接着された圧電振動子2に
より音響整合部1b1が振動して音響整合層をなし、ま
た、振動共鳴部1b2が音響整合部1b1の振動共鳴層
となっている。そして、センサヘッド部1bの音響整合
部1b1の音響整合層より振動共鳴部1b2の振動共鳴
層の肉厚を薄くしたことにより、圧電振動子2への負荷
が低減して振動しやすい構造になっている。このよう
に、図1に示す超音波センサでは、センサヘッド部1b
を突出させ、その部分の肉厚を薄くすることで、圧電振
動子2の残響振動を吸収する弁構造を形成している。
【0017】センサヘッド部1bの内側には、底面に設
けた圧電振動子2上部にシリコン弾性体4が充填され、
このシリコン弾性体4の上部にはガラスファイバー吸音
材6が充填されている。ガラスファイバー吸音材6は、
残響吸収性に優れた特性になるようにガラス素材を繊維
状に加工した吸音材である。シリコン弾性体4とガラス
ファイバー吸音材6により、圧電振動子2の被接着面か
ら発生する超音波は吸収される。
【0018】センサヘッド部1bの上部に形成された本
体部1aは、略クランク状の段差によりセンサヘッド部
1bの径より大きな径で形成されている。このセンサヘ
ッド部1bの段差上にはシリコン板10の外周が取り付
けられている。
【0019】シリコン板10の上部には温度補正を行う
制御基板12が固着されている。この制御基板12は、
センサの温度変化を検出するサーミスタと、所定の温度
特性と容量値を具備したコンデンサ(何れも図示せず)
とを直列接続した回路である。このようなサーミスタと
コンデンサとを組合せることにより、安定した反射感度
特性や低残響特性を期待でき、高精度かつ広範囲検出を
可能とする超音波センサを実現することができる。
【0020】制御基板12は、駆動回路(図示せず)と
接続されるツイストペア線である外部リード線20が接
続されるとともに、シリコン板10と制御基板12に穿
設された孔を通して圧電振動子2と接続されるリード線
18に接続されている。リード線18は、一方が圧電振
動子2の+端子に半田14により半田付けされ、他方が
圧電振動子2の−端子に半田14により接続されてい
る。
【0021】また、センサヘッド部1bの内側部には、
シリコン板10と制御基板12および外部リード線20
とを固定するようにシリコン材22が充填されている。
このシリコン材22は、シリコンやゴム等により形成さ
れており、ケース1内部の湿気を防ぐ防滴構造を具備し
ている。このように、圧電振動子2を配設したセンサヘ
ッド部1bと、制御基板12を設けた本体部1aとによ
りケース1内部が構成されている。
【0022】ケース1の上部および側面には、蓋体30
が上部より覆うように嵌合されている。この蓋体30
は、ケース1の側面を覆い樹脂からなるノイズダンパ3
0cと、ケース1の上面の金属材からなるフランジ部3
0bおよびネジ部30aとにより構成されている。
【0023】フランジ部30bには、2つのフランジ状
の金属が水平に並設されており、このフランジ部30b
の間にノイズダンパ30cが一体的に嵌合されることに
より蓋体30が形成される。フランジ部30bとノイズ
ダンパ30cの形状を図1に示す形状とすることによ
り、フランジ部の接着面積を増して密着強度を高めてい
る。
【0024】また、フランジ部30b上面には金属材で
あるネジ部30aが垂直上方向に延長された形状で配設
され、所望の取付場所にネジにより固定できるようにな
っている。このネジ部30aの先端からフランジ部30
bの底面までは、外部リード線20を通す中空部が形成
されている。このように蓋体30は構成され、ケース1
のセンサヘッド部1bに上面より覆うように嵌合され
る。
【0025】ネジ部30aにより超音波センサを取り付
る際、ネジ部30aが押されて本体部1a内に悪影響を
与えることがある。また、外部リード線20からの曲げ
応力により制御基板12に負荷が加わることもある。こ
のため、ケース1と蓋体30との間に吸収ダンパ24を
備え、制御基板12もしくはケース1内側部に加わる応
力を吸収している。
【0026】次に、図4を参照して本発明による超音波
センサの第2の実施形態を詳細に説明する。図4は、本
発明による超音波センサの第2の実施形態を示す断面図
である。図4において、図1に示す超音波センサと同じ
構成要素には同一番号を記している。
【0027】図4に示す超音波センサは、図1に示す超
音波センサのケース部にテーパ角度を設けた以外は、図
1に示す超音波センサと同一構造なので重複する説明は
省略する。
【0028】図4に示すように円筒状で側面の断面形状
が凸形状を有したケース40は、上部に凹形状の回路部
40aと、この回路部40aの底面部からさらに下方向
へ突出するセンサヘッド部40bとを備えている。
【0029】ケース1の回路部40aとセンサヘッド部
40bとの間には、内側にクランク状の段差40dと、
外側に10度〜60度のテーパ角度を有したテーパ40
eとを具備している。
【0030】このような構造からなる本発明による超音
波センサの第2の実施形態は、図1に示す超音波センサ
と同様の効果が期待できるとともに、ケース1外側にテ
ーパ40eを設けたことにより段差に汚れが付着しにく
くなるとともに、付着した汚れの清掃が容易になる。ま
た、テーパ角度を設けたことにより、センサヘッド部4
0bより発信する超音波が広範囲に拡散され、より広い
範囲の検知が可能となる。
【0031】次に図5を参照して本発明による超音波セ
ンサの第3の実施形態を詳細に説明する。図5は本発明
の第3の実施形態による狭角型の超音波センサを示す断
面図である。図5において、図1に示す第1の超音波セ
ンサと同じ構成要素には同一番号を記載している。
【0032】図5に示すように、蓋体50および外部ケ
ース55以外は、図1に示す構成と同一のものであり重
複する説明は省略する。図5に示すように、この実施の
形態では、ケース1が蓋体50と嵌合されており、この
ケース1と蓋体50は、更に外部ケース55内に収納さ
れ、外部から保護される構造になっている。
【0033】蓋体50は、ケース1の上面に金属の材質
からなる板状のフランジ部50bと、このフランジ部5
0bの中心から垂直に延長されたネジ部50aとを具備
し、このフランジ部50bの底部にケース1の側面を覆
うノイズダンパ50cとを具備し蓋体50を構成してい
る。
【0034】蓋体50は、フランジ部50bの中心から
ネジ部50a先端まで貫通さけており、その内部に外部
リード線20が設けられている。蓋体50のノイズダン
パ50cは、ケース1の周囲の振動を吸収するよう、上
面および外周部に充填されている。このような蓋体50
は、周囲を外部ケース60により覆われ保護されてい
る。
【0035】外部ケース60は、凹形状を有しており、
ケース1底面部より蓋体50のフランジ部50bまで覆
うように嵌合され、フランジ部50bの外周縁部で周囲
を絞り加工することにより固定している。
【0036】このとき外部ケース60の底面には、ケー
ス1底面より径の大きい開口部が形成されており、この
外部ケース60の底面開口部よりケース1の底面を外部
に露出させている。
【0037】このような構造による本発明による超音波
センサの第3の実施形態は、常にノイズダンパ50cで
被われているため、超音波発生時の残響振動を低減させ
る高い減衰効果が得られるとともに、センサヘッド部1
b側面に直接外部応力が加わることを緩和することがで
きる。また、センサヘッド部1bは第1の実施の形態と
同じ構造であるため、図1に示す超音波センサと同様の
効果も期待できる。
【0038】次に図6を参照し、本発明による超音波セ
ンサの第4の実施形態を詳細に説明する。図6は、本発
明による超音波センサの第4の実施形態を示す一部断面
図である。図6に示すように、蓋体60に設けたナット
頭60b以外は、図5に示す構成と同一のものであり重
複する説明は省略する。
【0039】図6に示す超音波センサは、蓋体60に金
属の材質からなる板状のフランジ部60cと、このフラ
ンジ部60cの中心から垂直に延長されたネジ部60a
とを具備し、このフランジ部60c底部にはケース1の
側面を覆うノイズダンパ50cが充填されている。フラ
ンジ部60cの上面には、Iカット部(図示せず)また
はナット部80bの頭部を具備している。
【0040】このような構造からなる本発明の第4の実
施形態による超音波センサは、図5に示す超音波センサ
と同様の効果が期待できるとともにナット頭60bを設
けることで取付作業の向上を期待することができる。
【0041】すなわち、ナット頭60bとネジ部60a
とを設けることにより、取り付け時の負荷によりフラン
ジ部60cとノイズダンパとの係合部が外れ、空回りし
てしまい、超音波センサを所定の場所に固定しにくくな
るという不具合がなくなる。
【0042】図7は、温度補償を行う制御基板12を備
えた本実施の形態による超音波センサと従来の超音波セ
ンサとの残響温度特性の比較を示すグラフである。図7
に示すように、−30〜65℃の温度範囲においてこれ
ら超音波センサの残響率の変化を曲線で示している。横
軸は温度を、縦軸は温度変化による残響変化率を各々示
している。
【0043】矢印Cに示す曲線は、本実施の形態による
超音波センサの補正理論値を表している。また、矢印B
に示す曲線は、従来の超音波センサの温度変化による残
響率の変化を表している。さらに、矢印Aに示す曲線
は、本実施の形態による超音波センサの温度変化による
残響率の変化を表している。
【0044】図7に示すように従来の超音波センサで
は、−30℃〜+65℃の全温度範囲に対して温度変化
による残響量の変化率の幅は200%もあり、温度によ
る最小検知距離の差が著しく大きくなる。このように温
度によって変化する残響レベルを補正する際、従来技術
では回路基板上のインダクタンスと抵抗とを任意に組み
合わせることにより、残響量およびセンサ感度を一定に
保っていた。このため、回路構成の複雑化や処理スピー
ドの低下を招いていた。
【0045】これに対し、本実施の形態による超音波セ
ンサでは、−30℃〜+65℃の範囲の温度変化による
残響量の変化率の幅は一定に抑えられ、理論的に50%
以下(実験データでは20%以下)まで抑えられる。し
たがって、本実施の形態による超音波センサは、周囲温
度に関係なく安定した近距離からの距離検出が可能とな
る。
【0046】このように本実施の形態では、温度変化に
よる残響量の変化率の幅を補正する制御基板を内蔵する
ことにより、外部駆動回路の構成をより簡略化すること
ができ、コスト削減化および処理スピードの高速化が可
能になるとともに、物体までの距離の高速検知が可能に
なる(低温、常温、高温用の最低3種類のインタクダン
スおよび、抵抗の切り替え用スイッチ等のコストも同時
に削減できた。)。
【0047】また、残響量の温度補正部が、サーミスタ
とコンデンサのみの簡単なチップ部品で実現でき、回路
実装スペースを従来型の約10%程度削減できる為、モ
ジュール全体での小型化か可能となる。さらに、ケース
内のセンサヘツド部に備えたサーミスタを、温度モニタ
ー用としてマイコンと合わせて補正処理を行わさせるこ
とで、より高精度で安定な距離測定を実現できる。
【0048】また、周囲温度変化による共振点周波数の
変動量が大きなセンサの場合でも、温度変化率に合った
サーミスタ及びコンデンサの値を選定し組み合わせるこ
とで、安定した反射感度特性およぴ、低残響特性が期待
できるため、高精度かつ広範囲検出を可能とする超音波
センサが実現できる。
【0049】なお、以上説明した超音波センサの実施の
形態は空中超音波センサについて説明したが、温度補正
機能を内蔵することは特にこれに限定されるものではな
い。すなわち、水中超音波センサおよび、固体中での振
動、深傷用センサにおいても、センサヘツド部にこのよ
うに簡単な補正回路部品を内臓し外部回路と組み合わせ
ることで、高精度で広範囲の検出か可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、圧電振動子に電圧を印加して発生した振動の残響
振動を効果的に吸収することができるため、近距離にお
ける物体の位置検知であっても被検出物で反射した反射
波が残響振動で埋もれてしまうということが無くなり、
駆動回路を複雑にすること無く、広範囲の物体検知が可
能となる。また、本発明によれば、温度変化による超音
波センサの特性変化をセンサ側で補正できるので、駆動
回路を複雑にすること無く、温度変化による誤差の小さ
い超音波センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波センサの第1の実施形態の
構造を示す断面図。
【図2】従来の超音波センサの構造を示す断面図。
【図3】図1に示す超音波センサの外観を示す斜視図。
【図4】本発明による超音波センサの第2の実施形態を
示す断面図。
【図5】本発明による超音波センサの第3の実施形態を
示す断面図。
【図6】本発明による超音波センサの第4の実施形態を
示す断面図。
【図7】本発明による超音波センサの実施の形態と従来
の超音波センサとの残響温度特性の比較を示すグラフ。
【符号の説明】
l,40 ケース 1a 本体部 1b センサーヘッド部 1b1 音響整合部 1b2 振動共鳴部 1d 段差 2 圧電端子 4 シリコン弾性体 6 ガラスファイバー吸音材 10 シリコン板 12 制御基板 18 リード線 20 外部リード線 22 シリコン材 24 吸収ダンパ 30,50,60 蓋体 30a ネジ部 30b,50b フランジ部 30c ノイズダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古沢 誠一 群馬県佐波郡境町大字伊与久3344−1 伊 勢崎佐波工業団地 沖セラミック工業株式 会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印加された電圧により超音波を送信する
    とともに、この超音波の反射波を受信する送受兼用の圧
    電振動子と、 前記圧電振動子が固着されるケースとを有し、 前記ケースは、 本体部と、 前記圧電振動子が固着される音響整合部とこの音響整合
    部と前記本体部との間に形成された振動共鳴部とを含
    む、センサヘッド部とを備え、 少なくとも前記振動共鳴部の肉厚を前記本体部の肉厚よ
    りも薄くすることにより前記センサヘッド部の共振性を
    高め、前記圧電振動子が前記超音波送信時に発生する残
    響振動の時間を短縮することを特徴とする超音波セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波センサにおい
    て、前記センサヘッド部は円柱状の形状であることを特
    徴とする超音波センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の超音波センサにおい
    て、前記振動共鳴部の少なくとも本体部との接合部はテ
    ーパ状に広がっていることを特徴とする超音波センサ。
  4. 【請求項4】 印加された電圧により超音波を送信する
    とともに、この超音波の反射波を受信する送受兼用の圧
    電振動子と、 前記圧電振動子が固着されるケースとを有し、 前記ケースは、 前記圧電振動子の温度補正を行う制御回路が配設された
    本体部と、 前記圧電振動子が固着される音響整合部とこの音響整合
    部と前記本体部との間に形成された振動共鳴部とを含
    む、センサヘッド部とを備えたことを特徴とする超音波
    センサ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の超音波センサにおい
    て、前記温度補正を行う制御回路は、前記圧電振動子の
    温度変化を検出するサーミスタと、所定の温度特性と容
    量値とを備えたコンデンサとが直列接続された回路を有
    することを特徴とする超音波センサ。
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