JPH10204798A - 可変虹彩色建装材 - Google Patents

可変虹彩色建装材

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JPH10204798A
JPH10204798A JP9017803A JP1780397A JPH10204798A JP H10204798 A JPH10204798 A JP H10204798A JP 9017803 A JP9017803 A JP 9017803A JP 1780397 A JP1780397 A JP 1780397A JP H10204798 A JPH10204798 A JP H10204798A
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variable
iris
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JP9017803A
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Inventor
Yosuke Kitagawa
陽介 北川
Ryuichi Hoshikawa
隆一 星川
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建装材の装飾効果を一段と高めるべく、その
意匠に動的な要素が付与された建装材を提供することに
ある。 【解決手段】 基材上の少なくとも一部分に、背面層及
び可変虹彩色層をこの順序で積層してなる建装材であっ
て、該背面層の色彩が淡色であり、且つ該可変虹彩色層
がその構成成分として、少なくとも虹彩色パ−ル顔料を
含んでなり、該背面層上の該可変虹彩色層への入射光の
方向の変化、又は該背面層上の該可変虹彩色層に対す
る、それを光学的に観察する観察手段の方向の変化に応
じて、該可変虹彩色層が、所定の光沢色を有する状態に
観察されたり、またその光沢色が実質上消えた状態に観
察されたりすることを特徴とする可変虹彩色建装材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、視認する方向によ
って色が現れたり消えたりする建装材に関する。
【0002】
【従来の技術】紙等からなる基材上の一方の面に発泡層
やデザイン層を設けるとともに、他方の面に粘着層や接
着層を設けることにより、その粘着層や接着層を介して
それを壁面等に貼着し、以ってその壁面等に装飾効果を
付与する建装材が広く知られている。
【0003】昨今、この種の建装材においては、その装
飾効果を一段と高める為の種々の手法が考案されてい
る。しかし、それらは全て固定的(静的)な意匠を対象
としたものであり、その意匠が可変状態となる動的な要
素を織り込んだものは知られていない。基材上に設けら
れるデザイン層の着色成分として、所謂パ−ル顔料を用
いたものが知られているが、それはデザイン層に対し
て、金属光沢調の装飾効果を付与するのみであり、その
意匠は上述の通り固定的なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記のような状況に鑑みて行なわれたものであっ
て、その目的とするところは、建装材の装飾効果を一段
と高めるべく、その意匠に動的な要素が付与された建装
材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のパ−ル
顔料、即ち、本発明における虹彩色パ−ル顔料を含む層
に対し、特定の背面を組み合わせることにより、その虹
彩色パ−ル顔料含有層の色彩が、入射光の方向や視認す
る方向の変化に応じて変化するという、全く予測できな
かった新知見を得、これに基づき研究を進めることによ
り本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、基材上の少なくとも一部
分に、背面層及び可変虹彩色層をこの順序で積層してな
る建装材であって、該背面層の色彩が淡色であり、且つ
該可変虹彩色層がその構成成分として少なくとも虹彩色
パ−ル顔料を含んでなり、該背面層上の該可変虹彩色層
への入射光の方向の変化、又は該背面層上の該可変虹彩
色層に対する、それを光学的に観察する観察手段の方向
の変化に応じて、該可変虹彩色層が所定の光沢色を有す
る状態に観察されたり、その光沢色が実質上消えた状態
に観察されたりすることを特徴とする、可変虹彩色建装
材及び、基材上の少なくとも一部分に可変虹彩色層が積
層されてなる建装材であって、該基材の可変虹彩色層と
接する部分の色彩が、光沢のある淡色であり、且つ該可
変虹彩色層がその構成成分として少なくとも虹彩色パ−
ル顔料を含んでなり、該基材上の該可変虹彩色層への入
射光の方向の変化、又は該基材上の該可変虹彩色層に対
する、それを光学的に観察する観察手段の方向の変化に
応じて、該可変虹彩色層が所定の光沢色を有する状態に
観察されたり、その光沢色が実質上消えた状態に観察さ
れたりすることを特徴とする、可変虹彩色建装材に関す
る。
【0007】この様に、本発明は、特定の虹彩色パ−ル
顔料を含んでなる可変虹彩色層に対して、特定の背面を
組み合わせることを最大の特徴とするものであり、この
様な特定の構成をとることにより、該層の色彩が、入射
光の方向や視認する方向の変化に応じて変化し、以っ
て、動的な意匠を有する装飾効果が付与された建装材を
提供しようとするものである。
【0008】以下、本発明につき、更に詳細に説明す
る。
【0009】本発明の建装材における基材としては、各
種の紙類や合成樹脂シ−トをはじめとして、この種の用
途に使用される従来公知のものが全て適用できることは
勿論のこと、むしろ従来において用いられてきた狭義の
意味における基材よりも、より広範囲のものが包含され
るものと解さなければならない。
【0010】即ち、本発明の基材は、例えば、紙類や合
成樹脂シ−トの一方の面(後述の可変虹彩色層等が積層
される側の面)に更に塩化ビニルシ−トやPETシ−ト
等の合成樹脂シ−トをラミネ−トさせたものや、発泡物
質(体積膨張成分)を含んでいてもよい塩化ビニルペ−
ストゾルや合成樹脂水性エマルジョンをコ−トすること
によってコ−ト層や発泡層を形成させたもの、又、ある
いはその他方の面に、粘着物質や接着物質を含んでなる
粘着層や接着層が設けられたもの、更に、それらの層が
実使用時前に不都合に他物質へ貼着するのを防止する為
の剥離シ−トが積層されているもの等、を全て包含した
ものである。
【0011】次に、本発明の建装材における背面層は、
基材上の全面又は部分に積層形成されたものであり、基
材上において、後述の可変虹彩色層の下層として存在す
ることとなる層である。
【0012】該背面層は、後述の可変虹彩色層について
詳細に説明するところからも明らかとなる通り、可変虹
彩色層の光沢色が現れたり、消失したりすることとなる
基本作用を担う役割を果すべく、淡色の色彩を有してい
ることが必要とされる。
【0013】本発明における「淡色」とは、後述の説明
の通り、純黒色が除外されることは勿論のことである
が、その色濃度を一定の数値をもって定義/限定するこ
とは困難且つ無意味であり、後述の可変虹彩色層が、そ
の光沢色を現わしたり消失させたりする機能を示すこと
となる限り、本発明でいう「淡色」に包含されるものと
する。その一例を挙げるとすると、例えばベ−ジュ色、
クリ−ム色、淡灰色、淡赤色、淡青色、淡緑色、淡紫色
等が挙げられるが、これらより更に淡色であったり、ま
た逆に濃色と認識されるものであっても、可変虹彩色層
が上記機能を示す限り、本発明でいう淡色に該当する。
【0014】この様な背面層は、例えば、酸化チタンや
硫酸バリウム等の白色顔料もしくは体質顔料、一般染顔
料類、白色パ−ル顔料、銀色パ−ル顔料、アルミ粉、銀
粉等から選ばれるものを、それぞれ単独で、又は2種以
上組み合わせたものを、例えば、合成樹脂を含んでなる
公知の水性あるいは油性のインキ組成物、又はペ−スト
ゾル中に着色成分として含ませたものにより、形成する
ことができる。
【0015】上記合成樹脂としては、積層後、光沢感が
あり透明性に優れるものが好ましく、その一例を挙げる
とすれば、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、ア
クリル酸エステル樹脂、クロルスルフォン化ポリエステ
ル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、飽和ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、イソシアネ
−ト樹脂、スチレン−ブタジエンラバ−、ニトリル−ブ
タジエンラバ−等を挙げることができるが、これのみに
限定されるものではない。
【0016】また、これらの合成樹脂類と上述の着色成
分とを含んでなる水性或いは油性のインク組成物、又は
ペ−ストゾルを用いて基材上に背面層を形成させる方法
は、従来公知のものがいずれも採用でき、何等限定され
るものではない。その一例を挙げると、ナイフコ−ティ
ング法、エア−ナイフコ−ティング法、グラビアコ−テ
ィング法、リバ−スコ−ティング法、ロ−ルコ−ティン
グ法、バ−コ−ティング法、スプレ−コ−ティング法、
フラットスクリ−ン法、ロ−タリ−スクリ−ン法等の各
種のコ−ティング法並びに印刷法が挙げられる。
【0017】尚、上述の着色成分として挙げた、白色パ
−ル顔料又は銀色パ−ル顔料とは、所謂パ−ル顔料にお
いて、本発明でいう後述の虹彩色パ−ル顔料以外のパ−
ル顔料を意味するものであり、これらを着色成分の1種
として用いれば、背面層の色彩が可変虹彩色層の光沢色
消失時の状態とほぼ一致した状態となる為、特に好まし
い態様として挙げることができる。
【0018】また、アルミ粉や銀粉を着色成分の1種と
して用いれば、例え基材が濃色に着色されたものであっ
たり、図柄模様が予め設けられている様な場合であって
も、これらを効率良く隠蔽し、背面層全体として好まし
い淡色を呈したものとなるとともに、光沢感にも優れた
ものとなる為、好ましい態様の一例として挙げることが
できる。更に、本発明の背面層は、2層以上に分けて積
層形成することもでき、この場合、可変虹彩色層側に位
置する上層として、白色パ−ル顔料又は銀色パール顔料
のいずれか一種を少なくとも着色成分に用いたものを設
け、一方、基材側に位置する下層として、アルミ粉又は
銀粉のいずれか一種を少なくとも着色成分に用いたもの
を設けると、それぞれの着色成分が有する上述の如き好
ましい作用が相乗的効果として発現される為、特に好ま
しい態様として挙げられる。
【0019】次に、本発明の可変虹彩色層について説明
する。
【0020】可変虹彩色層は、その構成成分として少な
くとも虹彩色パール顔料を含んでなるものであり、基材
上に設けられた背面層上に積層されるか、或いは基材の
色彩が光沢のある淡色である場合には、その上に直接設
けられるものである。本発明の最大の特徴は、この可変
色虹彩色層と、背面層等の特定の背面との組み合わせに
ある。
【0021】本発明でいう虹彩色パール顔料とは、雲母
等の薄片粒子上に酸化チタン等をコーティングしてなる
所謂一連のパール顔料中、以下に示す特定の性質を有す
る一群の顔料類を意味する。
【0022】すなわち、その顔料を透明な媒質中に含む
層の色彩が、その層に接して設けられる下地が純黒色で
ある場合には、黄、赤、紫、青、緑等の特定の光沢色を
呈するが、下地が純白色である場合には、その光沢色が
極淡色化するか又は消失する性質である。このような性
質は、恐らく雲母等にコーティングされたコート層の厚
さが関係するものと思われる。
【0023】可変虹彩色層は、この様な性質を有する虹
彩色パール顔料を少なくともその構成成分として含有す
ることにより、背面層等の特定の背面と組み合わせるこ
とによって(換言すれば、その様な特定背面上に存在さ
せることによって)、従来類例を見ない極めて特異的な
性質が発現する。
【0024】すなわち、可変虹彩色層への入射光の方向
の変化、又は可変虹彩色層に対する、それを光学的に観
察する観察手段(例えば、人間の目、カメラ、ビデオカ
メラ等)の方向の変化に応じ、その可変虹彩色層が所定
の光沢色(上述の、下地が黒色である場合の光沢色)を
有する状態に観察されたり、また、その光沢色が実質上
消えた状態(極淡色化する場合を含む)に観察されるよ
うな特異的な性質が発現することとなる。
【0025】このような光沢色の変化は、可変虹彩色層
に対する入射光の方向の変化のみによって生じることも
あれば、また、可変虹彩色層に対する観察手段の方向の
変化のみによっても生じ、また、或いは、両者の変化に
よっても、勿論生じる。このため、直接見た場合と鏡に
写ったものを見た場合とで、色彩や模様が異なることも
生ずる。入射光の有無や複数の光が入射する場合におけ
る各入射光の強さの変化によっても、可変虹彩色層の光
沢色は、上述の如き変化を呈する。
【0026】しかしながら、この様に、可変虹彩色層を
特定の背面と組み合わせた場合にのみ、何故、このよう
な特異的な色彩変化が示されるのか、その詳しいメカニ
ズムは、未だ、解明されていない。
【0027】可変虹彩色層は、上述のような虹彩色パー
ル顔料を各単独であるいは2種以上のものを組み合わせ
て、各種合成樹脂等の透明な(好ましくは無色透明な)
媒質中に分散させたものにより形成し得る。具体的に
は、例えば、上述の如き虹彩色パール顔料と合成樹脂を
含んで成る水性或いは油性のインキ組成物、又は各種の
ペーストゾル等を挙げることができる。ここで使用され
る合成樹脂としては、例えば、背面層を形成するのに用
いられる各種の合成樹脂類が好適に使用されうる。
【0028】尚、本発明において、可変虹彩色層に組み
合わされる特定の背面としては、前記の背面層ととも
に、基材そのものが光沢のある淡色である場合には、そ
の基材自体が背面を構成し得ること、前述の通りであ
る。
【0029】この場合における「淡色」とは、背面層に
おける「淡色」が意味する内容と同一の内容を意味する
ものである。
【0030】この様な基材の一例を挙げるとすると、例
えば、基材そのものが、背面層を構成する着色成分と同
種のもので着色されているものや、基材それ自体が、本
来的に、ここで言う淡色の色彩を有する場合には、その
ままの状態のものが該当する。また、或いは、基材上の
可変虹彩色層が設けられる側の面が公知の金属蒸着法に
より金属蒸着されてなるものや、前述の如き合成樹脂類
を公知のコーティング法によりコートしてなるもの、等
も挙げることができる。
【0031】更に、これらの基材は、可変虹彩色層を設
ける側の面が、平滑、且つ光沢を有した状態となるよう
にカレンダ−処理を施したものとすることもできる。こ
の様に、基材上の当該面が平滑且つ光沢を有している場
合には、前述の如き可変虹彩色層の色彩変化がより顕著
となるため、本発明の好適な態様となる。
【0032】本発明の建装材は、基本的には、上記した
通りの構成を有するものであるが、更に、その意匠効果
を豊富化させるべく、下記の如き態様を挙げることがで
きる。
【0033】まず、上述の如き特定の背面上に、可変虹
彩色層を図柄模様状に設けると、該図柄模様において色
彩変化を起こすことになる。また、可変虹彩色層の上下
任意部分に実質上それと同一色の可変虹彩色層が積層さ
れるか、或いは可変虹彩色層が部分的に肉厚に形成され
ることにより、可変虹彩色層が所定の光沢色を有する状
態に観察される時には、その積層部分又は肉厚部分によ
る模様は殆ど認められないが、その一方において、その
光沢色が消えた状態に観察される場合には、その積層部
分等が図柄模様状に(浮かび上がったような感じで)現
れるので、変化に富んだ図柄模様の構成が可能となる。
【0034】また、着色成分として、通常の染顔料類を
はじめ、蛍光顔料、蓄光顔料、サーモクロミック色素、
フォトクロミック色素等の従来公知の着色剤を含んでな
ることを除き、他は可変虹彩色層や背面層を形成するの
と同様の処方を有してなるインキ組成物或いはペースト
ゾルにより着色層を更に設けると、可変虹彩色層による
色彩変化とともに、それらの着色層による着色効果が別
途付加されるため、意匠効果に更なるバリエーションを
加えることができる。
【0035】一方、その様な着色層における着色成分と
して、上記の如き着色剤とともに、或いはそれらの着色
剤に置き換えて、背面層を形成するのに用いた着色成分
を用いることにより、着色層における色彩を特定の背面
と実質上同一のものとして可変虹彩色層上の任意部分に
積層すれば、可変虹彩色層が所定の光沢色を有する状態
に観察される場合において、その着色層が図柄模様状に
(浮かび上がった様な感じで)観察されるとともに、そ
の着色層の色彩と特定背面の色彩とが実質上同一となる
ことからして、可変虹彩色層の光沢色が消えた状態に観
察される場合にはその着色層による図柄模様も同時に消
失するものとすることができ、意外性に富んだ意匠効果
が付与される。
【0036】尚、本発明の可変虹彩色建装材の各層中に
は、本発明における可変虹彩色層に色彩(光沢色)変化
機能が損なわれない限り、必要に応じて、香料、防虫
剤、忌避剤、抗菌剤、消臭剤、熱膨張性カプセル剤、吸
着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、界面活
性剤、消泡剤、防カビ剤、防臭剤、防水剤、撥水剤、難
燃剤、調湿剤、保温剤、ガラスビーズ類、再帰反射剤、
熱硬化性樹脂、架橋剤、触媒、可塑剤、安定剤、及び滑
剤等のいかなる薬剤が添加されていてもよい。
【0037】また、本発明の可変虹彩色建装材は、上述
の通りの積層構造を有するものであるが、これ以外の付
加的な層が設けられたものであったとしても、本発明の
要旨を逸脱するものではなく、また加熱発泡処理やエン
ボス処理が施されていても差し支えない。
【0038】その様な付加的な層の一例を挙げると、基
材と背面層或いは可変虹彩色層との間に設けられるプラ
イマー層や、背面層或いは可変虹彩色層上に設けられる
保護層等を挙げることができるが、これのみに限定され
るものではない。
【0039】本発明が対象とする建装材の具体的用途と
しては、例えば、壁紙その他の壁装材、フローリング材
(床材)、シーリング材(天井材)、家具及びインテリ
ア用品用化粧板、車両内装材等が挙げられるが、これの
みに限定されるものではない。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例及び
図面を挙げ、更に詳細に説明するが、本発明は、これの
みに限定されるものではない。
【0041】請求項1〜請求項12の想定される態様の
一例を図面に示す。
【0042】基材の一例を
【図1】に示す。
【0043】請求項1〜請求項5及び請求項8は、その
一例を
【図2】〜
【図6】に示す。
【0044】請求項6は、
【図6】のに同じである(着色層の色彩が、背面層の
色彩と同一となる)。
【0045】また、請求項9〜12は、
【図2】〜
【図6】において、「背面層/基材」となっている部分
を、「 基材 」のみに置き換えたものである。
【0046】なお、以下において「部」とあるのは、
「重量部」を意味するものとする。
【0047】
【実施例1】基材(120g/m2の壁装用純白紙)上
へ、スーパーフレックスE−2000(ポリウレタン系
樹脂水溶液の商品名、第一工業製薬社製)50部、水3
0部、エチレングリコ−ル5部、CMC5部、アルミ粉
10部からなる水性インキ組成物を、アプリケーターに
より200g/m2となる様に全面塗工し、120℃で
1分間乾燥することにより背面層を形成した。続いて、
該背面層上へ、スーパーフレックスEー2000(前
述)45部、水25部、エチレングリコ−ル5部、CM
C5部、虹彩色パール顔料(商品名:Iriodin 219 Ruti
le Lilac Pearl、メルク社製)20部からなる水性イン
キ組成物を、アプリケーターにより100g/m2とな
る様に全面塗工し、120℃で1分間乾燥することによ
り、可変虹彩色層を形成することによって、本発明の可
変虹彩色建装材を得た。
【0048】この様にして得られた建装材は、例えば、
壁紙として、その基材の裏面(非積層面)に水溶性糊料
を塗工し、壁面への貼着時にその水溶性糊料を再湿潤す
ることによってこれを貼着すれば、視認する方向に応じ
て光沢色が現れたり、あるいはその光沢色が視認されず
背面層の極淡灰色が現れたりするようになる、意匠効果
に富んだ壁面表面を提供するものとなった。
【0049】尚、上述のように、可変虹彩色層を全面塗
工により形成させず、例えば、スクリーン方式等により
図柄模様状に形成させれば、光沢色の図柄模様が現れた
り、消失したりする態様のものとなった。
【0050】
【実施例2】基材(120g/m2の壁装用純白紙)上
へ、着色成分としてアルミ粉10重量%を含んでなる塩
化ビニルペーストゾル(塩化ビニル樹脂:可塑剤=5
0:50)をナイフコーターにより100g/m2とな
る様に全面塗工し、180℃で1分間乾燥した後、更に
その上に着色成分として白色パール顔料(商品名:Irio
din 151 Lustre Pearl、メルク社製)20重量%を含ん
でなる同塩化ビニルペーストゾルをナイフコーターによ
り100g/m2となる様に全面塗工し、180℃で1
分間乾燥することにより、2層に積層されてなる背面層
を形成した。
【0051】続いて、該背面層上に、虹彩色パール顔料
(商品名:Iriodin 225 Rutile Blue Pearl 、メルク
社製)20重量%を含んでなる同塩化ビニルペーストゾ
ルをナイフコータ−により100g/m2となる様に全
面塗工し、180℃で1分間乾燥することにより、可変
虹彩色層を形成した。
【0052】更に、上記可変虹彩色層を形成したのと同
一処方のペーストゾルを用いて、該可変虹彩色層上にロ
ータリースクリーン法により図柄模様状の可変虹彩色層
を積層形成することにより、本発明の可変虹彩色建装材
を得た。
【0053】この様にして得られた建装材は、例えば、
壁紙として、その基材の裏面(非積層面)に粘着剤を塗
工し、壁面に貼着すれば、視認する方向に応じて、可変
虹彩色層の光沢色が全面に現れたり、また光沢色が視認
されない場合には、可変虹彩色層の積層部分による図柄
が浮かび上がって観察され、極めて意匠効果に富んだ壁
面表面を提供するものとなった。
【0054】
【実施例3】紙の片面に淡灰色の発泡剤含有塩化ビニル
ペ−ストをコ−トしたものを基材とし、その基材のコ−
ト面上へ虹彩色パール顔料(商品名:ハイライトカラ−
グリ−ン9820C、MEARL社製)20部、CRI
SVON NBー130(ポリウレタン系樹脂の商品
名、大日本インキ社製)40部、DMF5部、メチルイ
ソブチルケトン35部及び消泡剤1部からなる油性イン
キ組成物をロ−タリ−スクリ−ン法により図柄模様状に
塗工し、140℃で1分間乾燥させることによって、図
柄模様状の可変虹彩色層を形成した。その後、210℃
で1分間の加熱処理により、基材のコ−ト層の発泡剤を
発泡させることによって、本発明の可変虹彩色建装材を
得た。
【0055】この様にして得られた建装材は、例えば、
壁紙として、その基材の裏面(非積層面)に粘着剤を塗
工し、壁面に貼着すれば、視認する方向に応じて、図柄
模様状の可変虹彩色層が現れたり、消失したりして、意
匠効果に富んだ壁面表面を提供するものとなった。
【0056】尚、上述の可変虹彩色層以外に、通常の染
顔料類を含んでなる油性インキ組成物により更に別の図
柄模様を着色層として基材上に形成すれば、動的な意匠
効果と静的な意匠効果が組み合わさって、バリエ−ショ
ン豊かな意匠を提供することができた。また、エンボス
処理を施すことによって、より立体効果に優れたものと
することもできた。
【0057】
【発明の効果】本発明は、特定の虹彩色パ−ル顔料を含
んでなる可変虹彩色層に対して、特定の背面を組み合わ
せることを最大の特徴とするものであるが、この様な特
定の構成をとることにより、該層の色彩が、入射光の方
向や視認する方向の変化に応じて変化し、以って、動的
な意匠を有する装飾効果が付与された建装材を提供し得
る点で非常に価値がある。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】想定される基材の態様
【図2】請求項1の想定される態様
【図3】請求項2の想定される態様
【図4】請求項3の想定される態様
【図5】請求項4の想定される態様(請求項8を含む)
【図6】請求項5の想定される態様

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上の少なくとも一部分に、背面層及
    び可変虹彩色層をこの順序で積層してなる建装材であっ
    て、該背面層の色彩が淡色であり、且つ該可変虹彩色層
    がその構成成分として、少なくとも虹彩色パ−ル顔料を
    含んでなり、該背面層上の該可変虹彩色層への入射光の
    方向の変化、又は該背面層上の該可変虹彩色層に対す
    る、それを光学的に観察する観察手段の方向の変化に応
    じて、該可変虹彩色層が、所定の光沢色を有する状態に
    観察されたり、またその光沢色が実質上消えた状態に観
    察されたりすることを特徴とする可変虹彩色建装材。
  2. 【請求項2】 背面層上の可変虹彩色層が、図柄模様状
    に設けられている請求項1記載の可変虹彩色建装材。
  3. 【請求項3】 可変虹彩色層の上下任意部分に実質上そ
    れと同一色の可変虹彩色層が積層されるか、あるいは可
    変虹彩色層が部分的に肉厚に形成されることにより、可
    変虹彩色層における所定の光沢色が実質上消えた状態に
    観察される場合において、その積層部分又は肉厚部分が
    図柄模様状を呈する請求項1又は請求項2記載の可変虹
    彩色建装材。
  4. 【請求項4】 背面層それ自体が2層以上の積層状態で
    設けられているとともに、可変虹彩色層と接する側にお
    いて、その色彩が淡色となる請求項1〜請求項3のいず
    れか1つに記載の可変虹彩色建装材。
  5. 【請求項5】 背面層及び可変虹彩色層の両層以外に、
    更に着色層が任意の積層状態で図柄模様状に設けられて
    いる請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の可変虹
    彩色建装材。
  6. 【請求項6】 着色層が可変虹彩色層上の任意部分に積
    層されているとともに、その色彩が実質上背面層の色彩
    と同一のものとすることにより、可変虹彩色層が所定の
    光沢色を有する状態に観察される場合において、該着色
    層が図柄模様状を呈する請求項5記載の可変虹彩色建装
    材。
  7. 【請求項7】 背面層がその構成成分として白色パ−ル
    顔料、銀色パ−ル顔料、アルミ粉又は銀粉から選ばれる
    少なくとも一種を含んでなる請求項1〜請求項6のいず
    れか1つに記載の可変虹彩色建装材。
  8. 【請求項8】 背面層それ自体が2層の積層状態で設け
    られており、可変虹彩色層に接する上層が、その構成成
    分として白色パ−ル顔料及び/又は銀色パ−ル顔料を含
    んでなり、下層がその構成成分としてアルミ粉及び/又
    は銀粉を含んでなる請求項4記載の可変虹彩色建装材。
  9. 【請求項9】 基材上の少なくとも一部分に可変虹彩色
    層が積層されてなる建装材であって、該基材の可変虹彩
    色層と接する部分の色彩が、光沢のある淡色であり、且
    つ該可変虹彩色層がその構成成分として少なくとも虹彩
    色パ−ル顔料を含んでなり、該基材上の該可変虹彩色層
    への入射光の方向の変化、又は該基材上の該可変虹彩色
    層に対する、それを光学的に観察する観察手段の方向の
    変化に応じて、該可変虹彩色層が所定の光沢色を有する
    状態に観察されたり、またその光沢色が実質上消えた状
    態に観察されたりすることを特徴とする可変虹彩色建装
    材。
  10. 【請求項10】 可変虹彩色層の上下任意部分に、実質
    上それと同一色の可変虹彩色層が積層されるか、あるい
    は可変虹彩色層が部分的に肉厚に形成されることによ
    り、可変虹彩色層における所定の光沢色が実質上消えた
    状態に観察される場合において、その積層部分又は肉厚
    部分が図柄模様状を呈する請求項9記載の可変虹彩色建
    装材。
  11. 【請求項11】 可変虹彩色層以外に、更に着色層が任
    意の積層状態で図柄模様状に設けられている請求項9又
    は請求項10記載の可変虹彩色建装材。
  12. 【請求項12】 着色層が可変虹彩色層上の任意部分に
    積層されているとともに、その色彩が実質上基材の色彩
    と同一のものとすることにより、可変虹彩色層が所定の
    光沢色を有する状態に観察される場合において、該着色
    層が図柄模様状を呈する請求項11記載の可変虹彩色建
    装材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003008330A1 (en) * 2001-07-17 2003-01-30 Shiseido Co., Ltd. Multi-discoloring material and observation method therefor
JP2007063708A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Toppan Printing Co Ltd 断熱コート紙およびそれを用いた断熱性紙容器
JP2011093310A (ja) * 2009-09-30 2011-05-12 Bekku Kk 積層体
JP2017196900A (ja) * 2017-05-15 2017-11-02 株式会社吉野工業所 加飾合成樹脂成形品

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