JPH10204779A - 物品被覆体 - Google Patents

物品被覆体

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JPH10204779A
JPH10204779A JP477197A JP477197A JPH10204779A JP H10204779 A JPH10204779 A JP H10204779A JP 477197 A JP477197 A JP 477197A JP 477197 A JP477197 A JP 477197A JP H10204779 A JPH10204779 A JP H10204779A
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seamless tube
resin
yarn
roller
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Hitoshi Nishihara
齋 西原
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Shikibo Ltd
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送用のローラに誰でも容易に被覆すること
ができ、しかも低コストに製作可能とする。 【解決手段】 滑性、離型性及び耐摩耗性に富むシリコ
ーン樹脂でコーティングした熱収縮性の繊維糸条を用い
て編物、組物又は織物製のシームレスチューブ(20)を
製作し、これでローラの芯体(40)の外周を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品の全部又は一
部を被覆するための物品被覆体、例えば、シームレスチ
ューブに関する。
【0002】
【従来の技術】コンベヤ等の搬送装置に用いられるロー
ラ、例えば、繊維製布帛の各種処理工程で使用されるロ
ーラ、合成樹脂製フィルムシートの成形・延伸・乾燥工
程で使用するチェーン駆動コンベヤ用のローラ、あるい
は収縮包装機の加熱雰囲気内に設置されるコンベヤ用の
ローラ等では、搬送製品との初期接触時の衝撃緩和、設
定移送速度の確保、金属製ローラと包装フィルム等との
直接接触による熱損傷の防止等を目的として、樹脂シー
トや布帛のカバー(シームレスチューブ)をその外周面
に被せる場合がある。
【0003】従来ではこの種のカバーとして、例えば収
縮包製機においては、シリコーンゴムチューブやガラス
繊維製チューブクロスにシリコーン樹脂をコーティング
して製作したものを使用している。また、繊維布帛の処
理用機械では、細幅テープ状のクロスを接着しながら螺
旋状に巻付ける方法等が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法、
すなわち樹脂チューブや樹脂コートチューブを使用する
方法では、相互の密着性が必要とされるため、チューブ
を被せる際に、チューブがローラの端面角部と接触して
損傷するおそれがある。一方、後者の方法、すなわち、
テープ状クロスを巻き付ける方法では、均一に螺旋状に
巻付けるのに熱練を要し、また、クロス製作時の材料ロ
スが多いため、労力コスト、材料コストが高騰する問題
がある。
【0005】また、何れの方法でも、ローラの寸法が少
しでも変われば、使用するチューブ材等もこれに対応す
るものに変更しなければならない。従って、寸法の異な
る多種類のチューブ材等を調達準備する必要があり、ま
た、そのための広い保管場所が必要となることから、製
作コストの高騰を招く。
【0006】そこで、本発明は、物品、例えば搬送用の
ローラ等に誰でも容易に被覆することができ、しかも低
コストに製作可能な物品被覆体及びシームレスチューブ
の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明にかかる物品被覆体は、物品の全部又は一部を被
覆するためのものであって、樹脂剤でコーティングした
高熱収縮性の繊維糸条を用いて形成されたものである。
【0008】以上の構成から、物品被覆体を物品の一部
又は全部に適度の緩みをもたせながら被覆した後、熱処
理すれば(この時、被覆体の周囲を物品に押し付ける等
して、被覆体の周縁部が物品に対して動かないように係
止しておくのが好ましい)、糸条の熱収縮によって、物
品と被覆体とを確実に密着させることができる。従っ
て、誰でも容易に被覆作業が可能であり、熱練作業も必
要としない。また、繊維糸条を用いているため、十分な
通気性も確保される。物品の形状は特に限定されず、物
品の表面を被覆する場合の他、凹部に被せるように使用
してもよい。
【0009】この場合のコーティング用の樹脂剤として
は、シリコーン樹脂を用いるのが好ましい。シリコーン
樹脂は、滑性、離型性、および耐摩耗性に富むものであ
るから、被覆する物品が相手部材に対して相対的に摺動
するような場合でも、相手部材との間の摩擦力の軽減、
および相手部材への被覆体の付着等を防止することがで
き、しかも被覆体の長寿命化も達成される。
【0010】また、本発明にかかるシームレスチューブ
は、外周面の断面形状が円形である物品をの当該外周面
を被覆するためのものであって、樹脂剤でコーティング
した高熱収縮性の繊維糸条を用いた編物、組物又は織物
製のものである。物品としては、例えば搬送用として使
用されるローラが適用可能である。
【0011】以上の構成から、シームレスチューブをロ
ーラ等の物品の外周面に適度の緩みをもたせながら被覆
した後、熱処理すれば、繊維糸条の収縮によって、ロー
ラとシームレスチューブとを確実に密着させることがで
きる。従って、誰でも容易に作業可能であり、熱練作業
も必要としない。また、製作時のロスをなくして労力及
び材料コストを抑制できるので、経済的である。
【0012】さらに、同一サイズのシームレスチューブ
で寸法の異なる多くの種類のローラに対応可能となるの
で、多品種のチューブを調達準備する必要はなく、また
これらの保管場所も不要となる。従って、さらなる製作
コストの低減を図ることができる。
【0013】なお、コーティング用の樹脂剤としては、
シリコーン樹脂を用いるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を収縮包装機の収縮
トンネル内に設置されるコンベヤ用ローラに適用し、そ
の場合の一実施形態を説明する。
【0015】図1乃至図3は、本発明の繊維糸条製シー
ムレスチューブを組紐を用いて組物として作成した実施
形態を示す概念図である。
【0016】この組紐チューブは、図1の矢印(1)方
向に組繊する糸群と矢印(1')方向に組織する糸群を1
本毎に交互に配置したもので、矢印(1)方向の糸(a
1)と矢印(1')方向の糸(a1’)は、図3(矢印
(1)方向の断面図を示す)に示す態様で交絡するよう
に製紐機によって組まれる。その結果、図2に示すシー
ムレスチューブ(10)が形成される。
【0017】このシームレスチューブ(10)は、1本ず
つ個々の糸をみると、図1で矢印(1)方向の糸(a1)
が矢印(1')方向の糸群(a1’)に対して(■)の交絡
点でシームレスチューブ(10)の外側(表側)に露出
し、(×)の交絡点でシームレスチューブ(10)の内側
(裏側)に露出するように組織されており、あたかもバ
イヤス織布のチューブの如き形態となっている。
【0018】このシームレスチューブ(10)は、外周面
の断面形状が円形である物品、例えばコンベヤのローラ
等に被せられる。ところで、このようにローラ類に被せ
た場合には、被搬送物であるポリエチレン製フィルムや
ポリ塩化ビニール製フィルム等の包装シートに対し、そ
の移動を阻害しないよう滑性が必要とされる。また、収
縮包装機においては、フィルムの収縮発現に際して15
0℃前後の高温雰囲気に暴露されることから、最悪の場
合にはフィルムが溶融してローラー表面に粘着すること
も考えられるため、その対策として粘着体に対する離型
性(剥離性)も必要となる。さらには、各種の搬送物と
摺動接触することを考えると、高度の耐摩性も要求され
る。
【0019】これらの対策としては、シームレスチュー
ブ(10)に使用する糸条(a1)(a1’)を、滑性、離型
性、耐摩耗性に富む樹脂剤、例えばシリコーン樹脂でコ
ーティングしておくことが望ましい。
【0020】なお、シームレスチューブは、組紐を用い
た組物だけでなく、編物製チューブあるいは袋織した織
物チューブとしても形成可能である。組物、編物又は織
物製チューブの何れを使用するかは、糸条の特性、ある
いは、シームレスチューブの使用条件等を考慮して適宜
選択することができる。特に、組物または編物製のシー
ムレスチューブは、円周方向及び軸方向(長さ方向)で
の収縮量を大きくとることができるので、一種類のシー
ムレスチューブで広範囲の太さのローラ等に対応可能と
なる利点がある。また、織物製のシームレスチューブで
も、特に円周方向の糸(緯糸)に熱収縮率の高い糸を使
用して十分な熱処理を施すようにすれば、組物又は編物
の場合と同様に一種類のシームレスチューブで広範囲の
太さのローラ等に対応可能となる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0022】[実施例1(a)]高収縮ポリエステルマ
ルチフィラメント糸(商品名:ソクラテックス.帝人株
式会社製)で1000デニールを2本撚って、2000
デニールの太さの糸とし、常温硬化型シリコーン樹脂エ
マルジョンで乾状態での樹脂付着量が1.5%〜2.0
%になるように樹脂でコーティングした。なお、高収縮
ポリエステルマルチフィラメント糸の乾熱での熱収縮率
は、100℃で50%のものを使用した。
【0023】この樹脂コーティングした糸を使用し、図
1に示す仕様に96本打ち、組物のシームレスチューブ
(10)を作成した。このシームレスチューブ(10)は、
2つ折りにしたときの折径L(図2参照)を32mmと
し、長さを535mmとした。
【0024】このシームレスチューブ(10)を芯体(4
0)の直径が20mmで長さ500mmのローラに被覆し
た。
【0025】このように、ローラ(30)の芯体(40)に
シームレスチューブ(20)を被覆する際の手順を図4
(a)(b)に基づいて説明する。
【0026】図4(a)に示すように、ローラ(30)の
芯体(40)にシームレスチューブ(20)を被せた後、シ
ームレスチューブ(20)の両端(21)(21)を芯体(4
0)の両側に引き出し、チューブ(20)の全体が芯体(4
0)に被さるようにして両切口をしばる。その後、これ
を150℃に温度設定したエアーボックス内に入れ、5
分間放置してチューブ(20)を熱収縮させる。
【0027】所定時間経過後、図4(b)に示すよう
に、シームレスチューブ(20)の両端(21)(21)をし
ばりつけ線(42)(42)の外側で芯体(40)の両端に合
わせてヒートカットする。このようにして、シームレス
チューブ(20)のローラ芯体(40)への被覆が完了す
る。
【0028】[実施例1(b)] 上述の実施例1
(a)で得たシームレスチューブ(20)を、芯体直径が
15mmで、長さ500mmのローラに実施例1(a)と同
様に図4に示す手順で被覆した。
【0029】[実施例2(a)]高収縮ポリエステルマ
ルチフィラメント糸(高品名:ソクラテックス、帝人株
式会社製)で1000デニールの糸1本を、常温硬化型
シリコーン樹脂エマルジョンで乾状態での樹脂付着量が
1.5%〜2.0%になるように樹脂でコーティングし
た。高収縮ポリエステルマルチフィラメント糸の熱収縮
率は実施例1と同様で100℃で50%のものを使用し
た。この樹脂コーティングした1000デニールの糸を
2本撚り、撚った糸を使用して図1に示す仕様に96本
打ち組紐のシームレスチューブ(50)を作成した。この
時、シームレスチューブ(50)は、折径を32mmとし、
長さを535mmとした。このシームレスチューブ(50)
を実施例1(a)と同様に図4に示す手順で芯体直径が
20mmで長さが500mmのローラに被覆した。
【0030】[実施例2(b)]実施例2(a)で得た
シームレスチューブ(50)を芯体直径が15mmで長さ5
00mmのローラに実施例1(a)と同様に図4に示す手
順で被覆した。
【0031】[比較例1]高収縮ポリエステルマルチフ
ィラメント糸(商品名:ソクラチックス、帝人株式会社
製)で、1000デニールの糸2本を撚った糸を使用
し、図1に示す仕様に96本打ち、組物のシームレスチ
ューブ(70)を作成した。この時のチューブ(70)の折
径は32mmとし、長さは535mmとした。このシームレ
スチューブ(70)を実施例1(a)と同様に図4で示す
手順で芯体直径が20mmで長さ500mmのローラに被覆
した。この芯体(40)の外側に、さらにフッソ樹脂でコ
ーティングしたガラス繊維織布シートを貼付した。
【0032】[試験1]ローラ(30)の芯体(40)へ被
覆したシームレスチューブの離型性を評価するため、次
の要領で試験を実施した。
【0033】図5に示すように、シームレスチューブを
被覆したローラ(30)を2本の支持棒(61)で支持し、
ローラ(30)の上面に粘着テープ(62)を均一に強く貼
りつける。次に、粘着テープ(62)の一端(63)をロー
ラ(30)からはがしてクリップ(64)で把持する。クリ
ップ(64)に糸(65)の一端を連結し、糸(65)の他端
に伝達プーリ(66)を介して非常に軽い荷重容器(67)
を連結する。この状態で、荷重容器(67)に徐々に水
(68)を注ぎ入れ、粘着テープ(62)がローラ(30)か
らゆっくりとはがれ始める時の荷重容器(67)に注ぎ入
れられた水量(g)を測定することにより、シームレス
チューブの離型性を評価する。
【0034】なお、粘着テープ(62)として、積水化学
工業株式会社製、商品名:セキスイビニクロステープ、
品番:N50×05を使用し、これを幅15mm長さ約2
50mmに切って、ローラ(30)に貼りつけた。
【0035】実験結果を図7に示す。図7から明らかな
ように、各実施例1〜2では比較例1に比べて注入水量
(g)が少なく、従って、離型性に優れていることが判
明した。以上から、シリコーン樹脂によるコーティング
は離型性を向上させるのに極めて有効である。
【0036】[試験2]次に、ローラ(30)の芯体(4
0)へ被覆したシームレスチューブの耐摩耗性を評価す
るため、次の要領で、各実施例及び比較例1について評
価試験を実施した。
【0037】ローラ(30)の芯体直径が13mmで、長さ
が50mmのものに、前記で説明した実施例1、実施例2
及び比較例と同様の仕様で各シームレスチューブ(20)
を作成し、そのシームレスチューブを図4に示す手順で
芯体(40)に被覆し、3組の試料ローラ(71)を用意し
た。
【0038】その各試料ローラ(71)を図6に示す通
り、チャック付モータ(70)(回転数調節可能)のチャ
ックにセットし、各試料ローラ(71)の回転数を300
±10RPM(1分間の回転数)に調節しつつ、一端を
静止部材(75)に取り付けると共に、他端にプーリ(7
3)を介して重錘(74:荷重は1kgとする)を釣り下
げた摩擦テープ(72)(幅3cm)に回転する試料ロー
ラ(71)の外周面を接触させ、1時間接触させた後の各
試料ローラ(71)の試験開始前と開始後の表面状態を観
察して評価した。
【0039】その結果、実施例1及び実施例2で使用す
る高収縮ポリエステルマルチフィラメント糸にシリコー
ン樹脂でコーティングした場合は摩損はほとんどなく、
耐摩耗性に極めて優れていることが判明した。一方、比
較例1では表面のフッソ樹脂が削り取られており、耐摩
耗性がないことが判明した。
【0040】本実施例では、高収縮ポリエステルマルチ
フィラメント糸を使用して組物のシームレスチューブを
製作する場合を例示したが、組物に限定されることはな
く、織物としてもよい。このように織物とした場合は、
特にシームレスチューブの円周方向の糸(緯糸)に熱収
縮率の高い糸を使用し、収縮に充分な熱処理を施せばよ
い。
【0041】また、シームレスチューブの構成糸とし
て、図1の矢印(1)方向の糸に高収縮糸を芯にしたモ
ール糸を用い、矢印(1')方向の糸に高収縮糸で収縮率
が100℃で100%のマルチフィラメントを使用して
モール糸の螺旋を形成させることも可能である。このよ
うにして製作されたシームレスチューブは、繊維布帛の
処理用機械のローラ等に好適なものとなる。
【0042】さらに、高収縮マルチフィラメント糸を編
物ベース用とし、適当な太さのポリエステルモノフィラ
メント糸、あるいは高耐熱樹脂フィラメント糸をパイル
用として編物製のシームレスチューブを製作すれば、モ
ノフィラメントループが表面に露出するため、滑性、離
型性、耐摩耗性だけでなく、クッション性も向上させる
ことができる。
【0043】なお、バルキー加工糸やスパン糸に予め防
汚加工や揆水、揆油加工を施すと共に、高収縮糸を芯に
したつる巻糸やカバーリング糸を用いて組物や編物製の
シームレスチューブを製作してもよい。また、バルキー
加工糸やスパン糸に予め防汚加工や揆水、揆油加工を施
して編物パイル糸とすると共に、高収縮糸をベースとし
ても、滑性、離型性及び耐摩耗性を向上させることがで
きる。
【0044】本発明で使用する高収縮糸の乾熱での熱収
縮率は、夫々の用途に応じて適宜選択すればよいが、特
に離型性及び耐摩耗性が要求される用途では100℃で
40〜50%の範囲の熱収縮率のものを選択することが
望ましい。
【0045】本発明で使用する高収縮繊維糸条にシリコ
ーン樹脂等でコーティングする方法は、[実施例1
(a)]で説明したように糸条を撚った後でコーティン
グする方法、[実施例2(a)で説明したように糸を撚
る前にコーティングする方法等それぞれ用途及び要求さ
れる機能を満足させるために、本実施例に限定されずに
種々選択可能なのは勿論である。
【0046】本発明で使用する糸条にはマルチフィラメ
ント糸、モノフィラメント糸、バルキー加工糸、スパン
糸、つる巻糸、カバーリング糸等及びその他各種の糸が
使用可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明にかかる物品被覆体によれば、物
品の一部又は全部に被覆体を適度の緩みをもたせながら
被覆した後、熱処理すれば、糸条の熱収縮によって、物
品と被覆体とを確実に密着させることができる。従っ
て、誰でも容易に被覆作業が可能であり、熱練作業も必
要としない。また、繊維糸条を用いているため、十分な
通気性も確保される。
【0048】本発明にかかるシームレスチューブによれ
ば、誰でも容易に被覆作業を行うことができ、熱練作業
も必要としない。また、製作時のロスをなくして労力及
び材料コストを抑制できるので、経済的である。さら
に、同一サイズのシームレスチューブで寸法の異なる多
くの種類のローラに対応可能となるので、多品種のチュ
ーブを調達準備する必要はなく、またこれらの保管場所
も不要となる。従って、さらなる製作コストの低減を図
ることができる。
【0049】なお、樹脂コーティングをシリコーン樹脂
により行えば、滑性、離型性、及び耐摩耗性をさらに向
上させることができる。シリコーン樹脂を用いなくて
も、組方や編方、織方等を適宜変更することにより(例
えばモノフィラメントループが表面に露出するように製
作する)、十分な滑性、離型性、及び耐摩耗性を確保す
ることができる。使用する樹脂剤は、シリコーン樹脂に
限定されず、他の樹脂剤を用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるシームレスチューブの織組織を
示す平面図である。
【図2】図1中のX−X線での断面図である。
【図3】図1中の(1)方向での拡大断面図である。
【図4】シームレスチューブのローラへの被覆工程を示
す側面図である。
【図5】試験1の仕様を示す正面図(a図)、及びその
側面図(b図)である。
【図6】試験2の仕様を示す正面図(a図)、当該試験
で用いる試料ローラの正面図(b)、及び試料ローラの
側面図(c)である
【図7】試験1の結果を示す図である。
【符号の説明】
10 シームレスチューブ 20 シームレスチューブ 30 ローラ 40 芯体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品の全部又は一部を被覆するためのも
    のであって、樹脂剤でコーティングした高熱収縮性の繊
    維糸条を用いて形成された物品被覆体。
  2. 【請求項2】 コーティング用の樹脂剤がシリコーン樹
    脂である請求項1記載の物品被覆体。
  3. 【請求項3】 外周面の断面形状が円形である物品の当
    該外周面を被覆するためのものであって、樹脂剤でコー
    ティングした高熱収縮性の繊維糸条を用いた編物、組物
    又は織物製のシームレスチューブ。
  4. 【請求項4】 前記物品が搬送用のローラである請求項
    3記載のシームレスチューブ。
  5. 【請求項5】 コーティング用の樹脂剤がシリコーン樹
    脂である請求項3または4記載のシームレスチューブ。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の物品被覆体で一部
    又は全部を被覆された物品。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至5記載のシームレスチュー
    ブで外周面を被覆された物品。
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