JPH10203982A - 視機能障害の予防・治療剤 - Google Patents

視機能障害の予防・治療剤

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JPH10203982A
JPH10203982A JP16463697A JP16463697A JPH10203982A JP H10203982 A JPH10203982 A JP H10203982A JP 16463697 A JP16463697 A JP 16463697A JP 16463697 A JP16463697 A JP 16463697A JP H10203982 A JPH10203982 A JP H10203982A
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JP
Japan
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group
agent
preventive
compound
visual impairment
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Withdrawn
Application number
JP16463697A
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English (en)
Inventor
Noriko Watanabe
則子 渡辺
Takahiro Ogawa
貴裕 小河
Mitsuyoshi Isaka
光良 井坂
Michinori Wake
充典 和気
Toshiji Tsuboi
利治 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senju Pharmaceutical Co Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Senju Pharmaceutical Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式 【化1】 〔式中、A環は置換されていてもよく、R1 は水素また
は保護されていてもよいアミノ基を、R2 はプロトンを
放出し得る基を示す〕で表される化合物またはその塩を
含有してなる視機能障害の予防・治療剤。 【効果】 本発明の視機能障害の予防・治療剤は、臨床
的に優れた眼精疲労予防・治療効果、眼軸長の伸長抑制
作用、網膜機能の低下抑制作用、および網膜機能回復作
用を有するため、臨床応用可能な視機能障害の予防・治
療剤として有利に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、視機能障害の予防
・治療剤に関する。ここで、視機能障害とは正常な視覚
が得られない状態をいうが、例えば近視や遠視、斜視の
状態にある場合、光の受容体である網膜に疾患がある場
合、あるいは全身的または眼局所の疲労によって一時的
に物体を正視できない場合等を包含する。
【0002】
【従来の技術】視機能障害のうち、近視や遠視は、角膜
を透過した光が網膜上で結像せず、明確に像をとらえる
ことができない状態をいう。このうち近視は発生の成因
から軸性近視と屈折性近視に分けられる。屈折性近視が
角膜や水晶体の屈折度が増大するため起こるのに対し
て、軸性近視は視軸の方向すなわち軸方向に眼球が伸長
するために起こる近視である。しかし、この両者を単純
に分けることはできない。また、これら近視の発症機序
については未だ分かっておらず、近視を根本的に治療す
るための薬剤は未だ見い出されていないのが現状であ
る。
【0003】いずれの近視においてもその治療法は殆ど
が光学的矯正手段によるものである。眼鏡装着による光
学的矯正は、生活面、学習面から理想的なものではな
い。コンタクトレンズによる矯正においてもその合併症
が多く見られ、重篤な場合には角膜潰瘍の発生から更に
は失明に至る例もある。また、最近では角膜の外科的手
術による近視矯正が行われているが、これら外科手術に
よっても予測した矯正度数が得られなかったり、術中の
疼痛、術後の角膜混濁等が発生し、問題となっている。
これら光学的矯正や外科的手術は近視の根本的な治療法
とはなりえず、薬物による近視の治療が期待されてい
る。
【0004】また、眼軸長の伸長を抑制する薬剤として
はこれまでに、ムスカリンI受容体拮抗薬やドパミン受
容体活性薬の有用性が報告されている。しかし、現在ま
でのところ臨床応用にまで至る薬剤は見い出されていな
いのが現状である。
【0005】一方、網膜は光受容細胞や、光学的情報を
中枢へ伝達する双極細胞、神経節細胞、水平細胞、amac
rine細胞等から構成されており、これらの細胞の働きに
よって、受容した光学的情報を整理し中枢へ伝達すると
いう網膜の機能が果たされている。網膜が障害をうける
と、視力障害、光覚障害、視野障害が引き起こされ、例
えば網膜中心動脈静脈閉塞症、先天性停止性夜盲症、糖
尿病性網膜症、網膜色素変性症、網膜剥離、ぶどう膜炎
等の疾患が誘発される。
【0006】網膜疾患の治療法、またその予後は疾患の
種類・程度によって異なるが、特に網膜中心動脈閉塞
症、糖尿病性網膜症、網膜剥離では網膜機能の完全な回
復は困難であり、視力の予後は不良で、外科手術を施し
ても十分な視力の回復が見られない場合がある。また、
網膜色素変性症には現在的確な治療法がなく、直射日光
を避けるためのサングラスの装用等の対症療法が行われ
るのみである。現在網膜疾患に適用されている内科的治
療においても、網膜機能の低下を抑制し、また網膜機能
を著明に回復させる効果を有する薬剤は未だ見出されて
いない。
【0007】また、眼精疲労は、全身的あるいは眼局所
的な疲労により、毛様体筋が一種の調節障害を受けた状
態をいい、目が疲労することにより近点が徐々に遠ざか
り、一時的に物体を認識することができなくなる。しか
し、疲労が回復すると元の状態に戻る。
【0008】眼精疲労の治療法としては、従来からビタ
ミン類(ビタミンB1 、ビタミンB 12等)、ATP等の
薬物の投与が行われているが、いずれも眼精疲労に対し
て充分な治療効果を挙げているとはいえない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、これま
でのところ、視機能障害を予防・治療しうる薬剤には未
だ満足すべきものがないのが現状である。従って、視機
能障害の予防・治療剤の開発が、医師および患者の双方
から強く望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な現状に鑑みて、優れた視機能障害の予防・治療剤を求
めて種々の化合物を探索した。その結果、本発明者等
は、下記化合物が意外にも、視機能障害の予防・治療剤
として使用できることを見出した。すなわち、本発明
は、(1)一般式〔I〕
【0011】
【化4】
【0012】〔式中、A環は置換されていてもよく、R
1 は水素または保護されていてもよいアミノ基を、R2
はプロトンを放出し得る基を示す〕で表される化合物ま
たはその塩を含有してなる視機能障害の予防・治療剤、
(2)A環がハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、ア
ルコキシ基または6,7,8,9位のうちの隣接する2
個の炭素原子とベンゼン環を形成するブタジエニレン基
(−CH=CH−CH=CH−)で置換されていてもよ
い上記(1)に記載の視機能障害の予防・治療剤、
(3)プロトンを放出し得る基がカルボキシル基または
テトラゾリル基である上記(1)に記載の視機能障害の
予防・治療剤、(4)化合物が一般式〔II〕
【0013】
【化5】
【0014】〔式中、Rはアルキル基を、R1 は水素ま
たは保護されていてもよいアミノ基を、R2 はプロトン
を放出し得る基を示す〕で表される上記(1)に記載の
視機能障害の予防・治療剤、(5)アルキル基が炭素数
1ないし6のアルキル基である上記(4)に記載の視機
能障害の予防・治療剤、(6)アルキル基がイソプロピ
ル基である上記(4)に記載の視機能障害の予防・治療
剤、(7)R1 がアミノ基である上記(1)または
(4)に記載の視機能障害の予防・治療剤、(8)R2
がカルボキシル基である上記(1)または(4)に記載
の視機能障害の予防・治療剤、(9)化合物が式〔III
【0015】
【化6】
【0016】で表される上記(1)に記載の視機能障害
の予防・治療剤、(10)眼局所投与用である上記
(1)に記載の視機能障害の予防・治療剤、(11)液
状製剤の形態である上記(1)に記載の視機能障害の予
防・治療剤、(12)点眼剤の形態である上記(10)
または(11)に記載の視機能障害の予防・治療剤、
(13)水性点眼剤の形態である上記(12)に記載の
視機能障害の予防・治療剤、(14)注射剤の形態であ
る上記(11)に記載の視機能障害の予防・治療剤、
(15)溶解補助剤をさらに含有してなる上記(13)
または(14)に記載の視機能障害の予防・治療剤、
(16)溶解補助剤がポリビニルピロリドンである上記
(15)に記載の視機能障害の予防・治療剤、(17)
ポリビニルピロリドンを0.2ないし20(W/V)%
の濃度で含有する上記(16)に記載の視機能障害の予
防・治療剤、(18)一般式〔I〕で表される化合物ま
たはその塩を0.01〜2.0(W/V)%の濃度で含
有する上記(13)〜(17)のいずれかに記載の視機
能障害の予防・治療剤、(19)視機能障害が眼精疲
労、軸性近視または網膜疾患である上記(1)〜(1
8)のいずれかに記載の視機能障害の予防・治療剤、等
に関する。
【0017】本発明の有効成分である化合物は、たとえ
ば特開昭61−10587号公報に、強力な抗アレルギ
ー作用、抗炎症作用を有することが記載されている。ま
た、特開平7−258083号公報には、本発明で使用
される化合物が毛様体筋弛緩作用に基づく近視予防・治
療効果を示すことが記載されている。しかし、本発明で
使用される化合物が、優れた眼精疲労予防・治療作用を
有すること、眼軸長の伸長抑制作用を有し、軸性近視の
予防・治療に有用であること、あるいは、網膜機能の低
下抑制作用および網膜機能回復作用を有し、網膜疾患の
予防・治療に有用であることについては全く記載されて
おらず、このことは本発明者等が初めて見出したのであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】一般式〔I〕中、A環における置
換基としては、例えばハロゲン原子,ニトロ基,アルキ
ル基,アルコキシ基,または6,7,8,9位のうちの
隣接する2個の炭素原子とベンゼン環を形成するブタジ
エニレン基(−CH=CH−CH=CH−)等が挙げら
れる。ここにおいて、ハロゲン原子としては、例えば塩
素,臭素,フッ素等が挙げられる。アルキル基として
は、好ましくは炭素数1ないし6の直鎖もしくは分枝状
のアルキル基である。該アルキル基としては、例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキ
シル等が挙げられる。アルキル基は、さらに好ましくは
炭素数1ないし3の直鎖もしくは分枝状のアルキル基で
ある。アルコキシ基としては、好ましくは炭素数1ない
し4のアルコキシ基である。該アルコキシ基としては、
例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシ等が挙げられる。A環における
置換基は、1または2以上、同一または異なってA環の
任意の位置に置換していてよい。
【0019】一般式〔I〕,〔II〕中、R1 で表される
保護されていてもよいアミノ基における保護基として
は、例えば(1)(a)ハロゲン原子(例、塩素,臭素,フッ
素等)、(b) 炭素数1ないし7のアルカノイル基(例、
ホルミル,アセチル,プロピオニル,イソプロピオニ
ル,n−ブチリル,イソブチリル,n−バレリル,イソ
バレリル,ピバロイル,n−ヘキサノイル等)及び(c)
ニトロ基等から選ばれる1ないし3個の置換基を有して
いてもよい炭素数2ないし7のアルカノイル基(例、ア
セチル,プロピオニル,イソプロピオニル,n−ブチリ
ル,イソブチリル,n−バレリル,イソバレリル,ピバ
ロイル,n−ヘキサノイル等)、(2) 上記(a) 、(b) 及
び(c) 等から選ばれる1ないし3個の置換基を有してい
てもよい炭素数7ないし11のアリールカルボニル基
(例、ベンゾイル,p−トルオイル,1−ナフトイル,
2−ナフトイル等)、(3) 上記(a) 、(b) 及び(c) 等か
ら選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭
素数2ないし7のアルコキシカルボニル基(例、メトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル,n−プロポキシカ
ルボニル,イソプロポキシカルボニル,tert- ブトキシ
カルボニル等)、(4) 上記(a) 、(b) 及び(c) 等から選
ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい炭素数
7ないし11のアリールオキシカルボニル基(例、フェ
ノキシカルボニル等)、(5) 上記(a) 、(b) 及び(c) 等
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい
炭素数8ないし13のアラルキルカルボニル基(例、ベ
ンジルカルボニル,フェネチルカルボニル等)、(6) 上
記(a) 、(b) 及び(c) 等から選ばれる1ないし3個の置
換基を有していてもよい炭素数8ないし13のアラルキ
ルオキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニ
ル,フェネチルオキシカルボニル等)、(7) 上記(a) 、
(b) 及び(c) 等から選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよいフタロイル基、(8) 上記(a) 、(b) 及び
(c) 等から選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
もよい炭素数6ないし10のアリールスルホニル基
(例、フェニルスルホニル,トシル等)、(9) 上記(a)
、(b) 及び(c) 等から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよい炭素数1ないし6のアルキルスルホ
ニル基(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル,n
−プロピルスルホニル等)、(10)上記(a) 、(b) 、(c)
及びアミノ基等から選ばれる1ないし3個の置換基を有
していてもよい炭素数1ないし6のアルキル基(例、メ
チル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチ
ル,イソブチル,sec-ブチル,tert-ブチル,n−ペン
チル,n−ヘキシル等)、(11)上記(a) 、(b) 及び(c)
等から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよ
い炭素数7ないし19のアラルキル基(例、ベンジル,
フェネチル,ベンズヒドリル,トリチル等)等が挙げら
れる。
【0020】アミノ基における保護基は、上記のうち好
ましくは(a) ハロゲン原子、(b) 炭素数1ないし7のア
ルカノイル基及び(c) ニトロ基等から選ばれる1ないし
3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、炭素数2な
いし7のアルカノイル基、炭素数7ないし11のアリー
ルカルボニル基、炭素数2ないし7のアルコキシカルボ
ニル基、炭素数7ないし11のアリールオキシカルボニ
ル基、炭素数8ないし13のアラルキルカルボニル基、
炭素数8ないし13のアラルキルオキシカルボニル基等
である。R1 としては無置換のアミノ基が好ましい。
【0021】一般式〔I〕,〔II〕中、R2 で表される
プロトンを放出し得る基は、具体的には例えばカルボキ
シル基,テトラゾリル基,トリフルオロメタンスルホニ
ルアミノ基(−NHSO2 CF3 ),ホスホノ基,スル
ホ基等の容易にH+ を放出してアニオン化しうる基が挙
げられ、これらの基は適当な置換基で置換されていても
よいアルキル基(例、メチル,n−ブチル等の炭素数1
ないし4のアルキル基等)または置換されていてもよい
アシル基(例、ハロゲン原子等で置換されていてもよい
アセチル,プロピオニル等の炭素数2ないし4のアルカ
ノイル基、ハロゲン原子,アミノ等で置換されていても
よいベンゾイル基等)等で保護されていてもよく、生物
学的すなわち生理条件下(例えば生体内酵素等による酸
化・還元あるいは加水分解等の生体内反応等)に、また
は化学的にプロトンを放出し得る基またはそれに変じ得
る基であればいずれでもよい。プロトンを放出し得る基
は、好ましくはカルボキシル基,テトラゾリル基等であ
り、カルボキシル基が特に好ましい。
【0022】一般式〔II〕において、Rで表されるアル
キル基は、好ましくは炭素数1ないし6の直鎖もしくは
分枝状のアルキル基である。該アルキル基としては、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n
−ヘキシル等が挙げられる。Rは、さらに好ましくは炭
素数1ないし3の直鎖もしくは分枝状のアルキル基であ
る。Rは、特に好ましくはイソプロピル基である。
【0023】一般式〔I〕で表される化合物は、好まし
くは一般式〔II〕で表される化合物、特に好ましくは式
〔III 〕で表される化合物である。
【0024】一般式〔I〕で表される化合物は、例えば
一般式〔IV〕
【0025】
【化7】
【0026】〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表
される化合物と活性メチレン化合物またはアセチレンカ
ルボン酸誘導体とを反応させたのち、加水分解すること
によって製造される。活性メチレン化合物としては、例
えばアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シアノ酢酸
メチル、シアノ酢酸エチル、シアノアセトアミド、マロ
ノニトリル、オキサロ酢酸エチルエステル、マロン酸ジ
エチルエステル、マロン酸ジメチルエステル、ベンゾイ
ル酢酸エチル、メチル 3−オキソ−n−カプロエート
等が挙げられる。これらの活性メチレン化合物の使用量
は、通常原料化合物〔IV〕またはその塩1モルに対し、
実用上1〜10倍モル程度である。アセチレンカルボン
酸誘導体としては、アセチレンジカルボン酸ジメチルエ
ステル,アセチレンジカルボン酸ジエチルエステル,プ
ロピオル酸メチル,プロピオル酸エチル等が挙げられ
る。プロピオル酸エステルを用いる場合には、中間に生
ずるアミノアクリレート誘導体を単離することもできる
が、単離せずにそのまま閉環反応を行うことができる。
これらのアセチレンカルボン酸誘導体の使用量は、通常
原料化合物〔IV〕またはその塩1モルに対し、実用上1
〜10倍モル程度である。
【0027】反応は一般に塩基の存在が望ましく、用い
られる塩基としては、例えばn−ブチルアミン,ベンジ
ルアミン,アニリン等の第一級アミン、ジエチルアミ
ン,ジプロピルアミン,ジブチルアミン,ピペリジン,
ピロリジン,モルホリン等の第二級アミン、1,8−ジ
アザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセンやトリエ
チルアミン等の第三級アミン等の有機アミン類やイミダ
ゾール,2−メチルイミダゾールのような異項環塩基が
挙げられる。これらの有機塩基の使用量は、通常原料化
合物〔IV〕またはその塩1モルに対し、触媒量〜5倍モ
ル程度である。反応は一般に有機溶媒中で行うのが好ま
しく、この溶媒としては、例えばメタノール,エタノー
ル,プロパノール,ブタノール等のアルコール類、ベン
ゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルム
アミド等が挙げられる。反応温度、反応時間等、その他
の反応条件に特に制限はないが、室温〜用いた溶媒の沸
点付近で約1時間〜24時間反応させるのが一般的であ
る。本製造過程において、所望により活性メチレン化合
物であるシアノアセトアミドのアミノ基の保護化反応を
行ってもよい。該保護化反応は、本技術分野における慣
用の方法に従って行うことができる。加水分解の条件と
しては、通常の酸性加水分解法が用いられる。例えば硫
酸,塩酸,リン酸等を過剰に用い、その酸のみで、ある
いは有機溶媒例えば、ギ酸,酢酸等の有機酸類、あるい
は、メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノー
ル等のアルコール類と共に、通常50〜150℃付近で
加熱することにより行われる。反応時間は化合物により
異なるが、通常1時間〜数日間程度である。
【0028】化合物〔I〕は、薬理学的に許容される塩
として用いることもできる。このような塩としては、例
えば無機塩基,有機塩基等の塩基との塩、無機酸,有機
酸,塩基性または酸性アミノ酸等の酸付加塩が挙げられ
る。無機塩基としては、例えばナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属;ならびにアルミニウム、アンモニウム等が
挙げられる。有機塩基としては、例えばエタノールアミ
ン等の第一級アミン、ジエチルアミン,ジエタノールア
ミン,ジシクロヘキシルアミン,N,N'-ジベンジルエ
チレンジアミン等の第二級アミン、トリメチルアミン,
トリエチルアミン,ピリジン,ピコリン,トリエタノー
ルアミン等の第三級アミン等が挙げられる。無機酸とし
ては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等
が挙げられる。有機酸としては、例えばギ酸、酢酸、ト
リフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレ
イン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等
が挙げられる。塩基性アミノ酸としては、例えばアルギ
ニン、リジン、オルニチン等が挙げられる。酸性アミノ
酸としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等が
挙げられる。化合物〔I〕の塩は、例えば特開昭61−
10587号公報、特開昭61−10588号公報、特
開昭54−48798号公報、特開昭54−88298
号公報等に記載の方法またはこれに準じた方法により製
造することができる。
【0029】化合物〔I〕またはその塩は、後述する試
験例より明らかなように、優れた眼精疲労治療作用、眼
軸長の伸長を抑制する作用、網膜機能の低下抑制作用、
および網膜機能回復作用を有するので、視機能障害の予
防・治療剤として有用である。
【0030】本発明の視機能障害の予防・治療剤は、毒
性も低く、哺乳動物(例、ヒト,ウサギ,イヌ,ネコ,
ウシ,ウマ,サル等)に対し、経口的もしくは非経口的
に、安全に投与することができる。
【0031】本発明の視機能障害の予防・治療剤は、例
えば化合物〔I〕またはその塩と医薬として許容される
担体とを混合することにより製造することができる。医
薬として許容される担体としては、製剤素材として慣用
の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤
において、賦形剤,滑沢剤,結合剤,崩壊剤等が、液状
製剤において、溶剤,溶解補助剤,懸濁化剤,増粘剤,
等張化剤,緩衝剤,無痛化剤等が適宜配合される。ま
た、必要に応じて、保存剤,キレート剤、抗酸化剤,着
色剤,甘味剤,着香剤,芳香剤等の製剤添加物を常法に
従って用いてもよい。賦形剤の好適な例としては、例え
ば乳糖、白糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロー
ス、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤の好適な例
としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられ
る。結合剤の好適な例としては、例えば白糖、マンニト
ール、マルチトール、デンプン、ゼラチン、アラビアゴ
ム、トラガントガム、結晶セルロース、デキストリン、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナ
トリウム、キチン、キトサン等が挙げられる。崩壊剤の
好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、
クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスタ
ーチナトリウム、キチン、キトサン等が挙げられる。
【0032】溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、アルコール類(例、エタノール、プロピレングリコ
ール、マクロゴール、グリセリン等)、油脂類(例、オ
リーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、綿実油、ヒマシ油、
トウモロコシ油等)等が挙げられる。溶解補助剤の好適
な例としては、例えばポリビニルピロリドン、シクロデ
キストリン、カフェイン、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、マンニトール、安息香酸ベンジ
ル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウム等が挙げられる。懸濁化剤の好適な例として
は、例えばステアリルトリエタノールアミン,ラウリル
硫酸ナトリウム,ラウリルアミノプロピオン酸,レシチ
ン,モノステアリン酸グリセリン,ポリソルベート80
等の界面活性剤、例えばポリビニルアルコール,ポリビ
ニルピロリドン,カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム,メチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,
ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセル
ロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,アラビ
アゴム,ゼラチン,アルブミン等の親水性高分子等が挙
げられる。増粘剤の好適な例としては、例えば卵黄レシ
チン、ゼラチン、アラビアゴム、トラガントガム、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナ
トリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン等が挙げら
れる。等張化剤の好適な例としては、例えばソルビトー
ル,グリセリン,ポリエチレングリコール,プロピレン
グリコール,グルコース,塩化ナトリウム等が挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸緩衝剤,
ホウ酸緩衝剤,クエン酸緩衝剤,酒石酸緩衝剤,酢酸緩
衝剤等が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例
えばベンジルアルコール等が挙げられる。
【0033】保存剤の好適な例としては、例えばパラオ
キシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
またはその塩、パラクロルメタキシレノール、クロルク
レゾール、チメロサール等が挙げられる。キレート剤の
好適な例としては、例えばエデト酸ナトリウム,クエン
酸ナトリウム,縮合リン酸ナトリウム等が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコ
ルビン酸、α−トコフェロール、システイン等が挙げら
れる。着色剤の好適な例としては、例えばタール色素、
カンゾウエキス、リボフラビン、酸化亜鉛等が挙げられ
る。甘味剤の好適な例としては、例えばブドウ糖、ショ
糖、果糖、蜂蜜、サッカリン、甘草等が挙げられる。着
香剤の好適な例としては、例えばバニリン、メントー
ル、ローズ油等が挙げられる。芳香剤の好適な例として
は、例えばウイキョウ油、ボルネオール、メントール等
が挙げられる。上記した以外にも、医薬として許容され
る担体としては、例えば寒天、カゼイン、コラーゲン等
が挙げられる。
【0034】さらに、製剤に、他の眼精疲労予防・治療
薬(例えばビタミンB1 、ビタミンB12等のビタミン類
やATP等を有効成分として含有する薬剤等)、他の近
視予防・治療薬(例えばメチル硫酸ネオスチグミン、ト
ロピカミド等またはこれらを有効成分として含有する薬
剤等)、他の網膜機能改善作用を有する薬物〔例えばニ
コチン酸トコフェロール〔ユベラN(商品名)、エーザ
イ〕等〕、他の薬効を有する成分等を適宜添加して用い
てもよい。
【0035】本発明の視機能障害の予防・治療剤を水性
液剤の形態で用いる場合のpHは、化合物〔I〕または
その塩の安定性を考慮すると、4ないし9であることが
好ましい。
【0036】経口投与用の製剤としては、例えば散剤、
顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の固形製剤や乳剤、シロッ
プ剤、懸濁剤等の液状製剤が挙げられる。例えば錠剤
は、化合物〔I〕またはその塩に前記した賦形剤、崩壊
剤、結合剤または滑沢剤等を適宜添加して、圧縮成形す
ることにより製造される。この際、所望により、圧縮成
形に続いて、前記した甘味剤,着香剤,芳香剤等をさら
に添加してもよいし、腸溶性あるいは持続性を目的とし
て自体公知の方法によりコーティングを行ってもよい。
コーティングの際に使用するコーティング剤としては、
例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、
エチルセルロース等が用いられる。懸濁剤は、例えば化
合物〔I〕またはその塩を前記した溶剤中に懸濁させる
ことにより製造することができる。この際、所望によ
り、前記した懸濁化剤等を適宜用いてもよい。
【0037】非経口投与用の製剤としては、例えば注射
剤、眼局所投与用の製剤等が挙げられる。注射剤は、皮
下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤等を含むもので
ある。注射剤は、水性もしくは非水性注射剤のいずれで
もよく、また、溶液であっても懸濁液であってもよい。
眼局所投与用の製剤としては、例えば点眼剤、眼軟膏
剤、ゲル剤等が挙げられるが、特に好ましくは点眼剤で
ある。点眼剤は、水性もしくは非水性点眼剤のいずれで
もよく、また、溶液であっても懸濁液であってもよい。
本発明の視機能障害の予防・治療剤は、眼局所投与用の
製剤として用いることが好ましく、さらに点眼剤、とり
わけ水性点眼剤として用いることが好ましい。
【0038】注射剤は、例えば化合物〔I〕またはその
塩を、前記した保存剤,等張化剤、溶解補助剤等ととも
に注射用水に溶解させることにより水性注射剤として、
あるいはプロピレングリコール,オリーブ油,ゴマ油,
綿実油等に溶解あるいは懸濁させることにより油性注射
剤として製造することができる。
【0039】水性点眼剤は、例えば精製水を加熱し、保
存剤を溶解した後、溶解補助剤を加え、次いで化合物
〔I〕またはその塩を加えて完全に溶解させることによ
り製造することができる。この際、必要により緩衝剤、
等張化剤、キレート剤、増粘剤等を用いてもよい。
【0040】溶解補助剤は、好ましくはポリビニルピロ
リドン、シクロデキストリン、カフェイン等であり、特
に好ましくはポリビニルピロリドンである。ポリビニル
ピロリドンを使用した場合、化合物〔I〕またはその塩
の溶解性が著しく改善され、しかも化合物〔I〕または
その塩の安定性が特に増大する〔特開昭62−1231
16号公報(特公平4−78614号公報)参照〕。例
えばポリビニルピロリドンは、平均分子量が約2500
0ないし約120000、好ましくは約40000のも
の(例えばポリビニルピロリドン K30)が使用され
る。また、ポリビニルピロリドンの添加量は、通常0.
2ないし20(W/V)%、好ましくは0.5ないし1
5(W/V)%、特に好ましくは1ないし10(W/
V)%である。
【0041】緩衝剤は、特に好ましくはホウ酸緩衝剤で
ある。緩衝剤としてホウ酸緩衝剤を使用する場合、他の
緩衝剤、例えばリン酸緩衝剤を使用する場合に比し、低
刺激性の液剤を得ることができる。この際、ホウ酸の添
加量は0.2ないし4(W/V)%、好ましくは0.5
ないし2(W/V)%である。
【0042】水性懸濁点眼剤は、上記の水性点眼剤に用
いられる添加剤の他に、さらに前記した懸濁化剤を適宜
選択して用いることにより製造することができる。上記
した水性点眼剤および水性懸濁点眼剤のpHは、好まし
くは4ないし9、特に好ましくは5ないし8である。
【0043】非水性点眼剤は、化合物〔I〕またはその
塩をアルコール類(例、エタノール、エチレングリコー
ル、マクロゴール、プロピレングリコール、グリセリン
等)等の水溶性溶剤や油脂類(例、オリーブ油、ゴマ
油、ラッカセイ油、綿実油、ヒマシ油、トウモロコシ油
等)等の油性溶剤に溶解あるいは懸濁させることにより
製造することができる。
【0044】眼軟膏剤は、例えばワセリン、プラスチベ
ース、流動パラフィン等を基剤として適宜選択して用い
ることにより製造することができる。
【0045】眼科用ゲル剤は、例えばカルボキシビニル
ポリマー,エチレン無水マレイン酸ポリマー,ポリオキ
シエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー,ゲランゴム等を基剤として適宜選択して用いること
により製造することができる。
【0046】そして、本発明の視機能障害の予防・治療
剤の投与量は、投与ルート,疾患の種類,症状,患者の
年齢,体重等によっても異なるが、たとえば成人の眼精
疲労患者、軸性近視患者、または網膜疾患患者に点眼剤
として用いる場合は、患者1人に対し、1眼につき、有
効成分である化合物〔I〕またはその塩を0.01〜
2.0(W/V)%、好ましくは0.1〜1.0(W/
V)%程度含有する水性点眼剤として、症状に応じて1
回量1〜数滴を1日1〜数回、好ましくは2〜5回程度
投与することが望ましい。
【0047】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳
細に説明し、試験例により本発明の効果を明らかにする
が、これらは単なる例示であって、これらにより本発明
の範囲が限定されるものではない。
【0048】
【実施例】
実施例1 水性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 5g ホウ酸 9g ホウ砂 16g ポリビニルピロリドン K30 20g パラオキシ安息香酸メチル 0.26g パラオキシ安息香酸プロピル 0.14g 塩酸 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH6.0)
【0049】(調製法)滅菌精製水800mlを加熱
し、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピルを溶解した後、さらにホウ酸、ホウ砂、ポリビニ
ルピロリドン K30および化合物〔III 〕を順次加え
て溶解した。冷後これに塩酸を加えてpHを6.0に調
整し、滅菌精製水を加えて全量で1000mlとし、
0.22μmメンブランフィルターで滅菌濾過した後、
所定の容器に充填し、水性点眼剤とした。
【0050】実施例2 水性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 5g ホウ酸 16g ホウ砂 10g ポリビニルピロリドン K30 20g カフェイン 2g ポリエチレングリコール(平均分子量4000) 5g パラオキシ安息香酸メチル 0.26g パラオキシ安息香酸プロピル 0.14g 塩酸 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH6.0)
【0051】(調製法)滅菌精製水800mlを加熱
し、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピルを溶解した後、さらにホウ酸、ホウ砂、ポリビニ
ルピロリドン K30、カフェイン、ポリエチレングリ
コールおよび化合物〔III 〕を順次加えて溶解した。冷
後これに塩酸を加えてpHを6.0に調整し、滅菌精製
水を加えて全量で1000mlとし、0.22μmメン
ブランフィルターで滅菌濾過した後、所定の容器に充填
し、水性点眼剤を製造した。
【0052】実施例3 水性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 2.5g ホウ酸 16g ホウ砂 7g ポリビニルピロリドン K30 20g パラオキシ安息香酸メチル 0.26g パラオキシ安息香酸プロピル 0.14g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH7.5)
【0053】(調製法)滅菌精製水800mlを加熱
し、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピルを加温して溶かし、室温まで冷却した。この液
に、ホウ酸、ホウ砂およびポリビニルピロリドン K3
0を加えて溶かし、さらにこの液に化合物〔III 〕を順
次加えて溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えてp
Hを7.5に調整し、滅菌精製水を加えて全量で100
0mlとし、0.22μmメンブランフィルターで滅菌
濾過した後、所定の容器に充填し、水性点眼剤を製造し
た。
【0054】実施例4 水性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 5g ホウ酸 16g ホウ砂 7g ポリビニルピロリドン K30 20g パラオキシ安息香酸メチル 0.26g パラオキシ安息香酸プロピル 0.14g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH8.0)
【0055】(調製法)滅菌精製水800mlを加熱
し、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピルを加温して溶かし、室温まで冷却した。この液
に、ホウ酸、ホウ砂およびポリビニルピロリドン K3
0を加えて溶かし、さらにこの液に化合物〔III 〕を順
次加えて溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えてp
Hを8.0に調整し、滅菌精製水を加えて全量で100
0mlとし、0.22μmメンブランフィルターで滅菌
濾過した後、所定の容器に充填し、水性点眼剤を製造し
た。
【0056】実施例5 水性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10g ホウ酸 16g ホウ砂 7g ポリビニルピロリドン K30 20g パラオキシ安息香酸メチル 0.26g パラオキシ安息香酸プロピル 0.14g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH8.0)
【0057】(調製法)滅菌精製水800mlを加熱
し、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピルを加温して溶かし、室温まで冷却した。この液
に、ホウ酸、ホウ砂およびポリビニルピロリドン K3
0を加えて溶かし、さらにこの液に化合物〔III 〕を順
次加えて溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えてp
Hを8.0に調整し、滅菌精製水を加えて全量で100
0mlとし、0.22μmメンブランフィルターで滅菌
濾過した後、所定の容器に充填し、水性点眼剤を製造し
た。
【0058】実施例6 水性懸濁点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10g リン酸二水素ナトリウム 50g 塩化ナトリウム 9g ポリソルベート80 20g クロロブタノール 3g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000ml (pH5.0)
【0059】(調製法)滅菌精製水800mlを加温
し、クロロブタノールを溶解後、さらにリン酸二水素ナ
トリウム、塩化ナトリウム、ポリソルベート80を順次
加えて溶解し、室温まで冷却した。得られた液を水酸化
ナトリウムでpH5.0に調整後、これに滅菌精製水を
加えて全量で1000mlとし、0.22μmのメンブ
ランフィルターで濾過滅菌した。これに予め滅菌した化
合物〔III 〕を均一に分散させることにより、水性懸濁
点眼剤を製造した。
【0060】実施例7 油性点眼剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 20g 綿実油を加えて全量で 1000ml
【0061】(調製法)予め滅菌した綿実油に化合物
〔III 〕を加え、油性点眼剤を製造した。
【0062】実施例8 眼軟膏剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10g 流動パラフィン 100g 白色ワセリンを加えて全量で 1000g
【0063】(調製法)流動パラフィン、白色ワセリン
を予め加熱滅菌した。次いで、化合物〔III 〕を流動パ
ラフィンと十分研和後、白色ワセリンと十分に練り合わ
せて、眼軟膏剤を製造した。
【0064】実施例9 ゲル剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 5g カルボキシビニルポリマー 10g フェネチルアルコール 5g 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水を加えて全量で 1000g (pH7.0)
【0065】(調製法)滅菌精製水800mlにフェネ
チルアルコールを溶解後、0.22μmのメンブランフ
ィルターで濾過滅菌した。この液に予め滅菌した化合物
〔III 〕を懸濁後、激しく攪拌しながら滅菌したカルボ
キシビニルポリマーを加え溶解した。得られた液を水酸
化ナトリウムでpH7.0に調整後、滅菌精製水を加え
て全量で1000gとし、ゲル剤を製造した。
【0066】実施例10 錠剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10mg ラクトース 35mg コーンスターチ 150mg 微結晶セルロース 30mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg
【0067】(調製法)化合物〔III 〕、ラクトース、
コーンスターチ、2/3量の微結晶セルロースおよび1
/2量のステアリン酸マグネシウムを混和した後、顆粒
化した。得られた顆粒に残りの微結晶セルロースおよび
ステアリン酸マグネシウムを加え、加圧成形し、錠剤を
製造した。
【0068】実施例11 カプセル剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10mg ラクトース 90mg 微結晶セルロース 70mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg
【0069】(調製法)化合物〔III 〕、ラクトース、
微結晶セルロースおよび1/2量のステアリン酸マグネ
シウムを混和した後、顆粒化した。得られた顆粒に残り
のステアリン酸マグネシウムを加えて、全体をゼラチン
カプセルに封入し、カプセル剤を製造した。
【0070】実施例12 注射剤 (配合処方) 化合物〔III 〕 10mg イノシトール 100mg ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg
【0071】(調製法)化合物〔III 〕、イノシトール
およびベンジルアルコールを全量2mlになるように、
注射用蒸留水に溶かし、アンプルに封入した。全工程は
無菌状態で行った。
【0072】〔試験例1〕 眼精疲労患者に対する本剤
投与による眼精疲労治療効果 飛見立郎提唱の近点測定法〔「薬物と眼精疲労−薬効判
定法と年齢層別傾向」;あたらしい眼科第3巻第9号,
1247〜1253頁(1986年)〕に従って、本発
明製剤の眼精疲労治療効果について検討した。まず、眼
精疲労を訴えて来院した6名の患者A〜F(年齢20〜
26才)の各人に対して、それぞれの片目に本発明製剤
(実施例1で得られた水性点眼液)を、他方の目にプラ
セーボ(本発明製剤から主薬である化合物〔III 〕を除
いた水性点眼液)を、それぞれ1回2滴1日4回(9
時、13時、17時、21時)点眼し、これを14日間
継続して行った。そして、A〜Fの各患者について、点
眼開始前および点眼開始後7日目、14日目に、興和株
式会社製の連続近点計付きアコモドポリレコーダーHS
−9E型を用いて、近点を繰り返し10回測定した。た
だし、今回評価に用いた値は近点消失値であり、近接し
てくる近点表(指標)がぼける地点(位置)の距離を測
定値として記録した。これは一般に行われている測定法
とはいくぶん異なる方式であるが、年齢、教育、環境等
の異なる一般的な被検者を対象とする場合、経験的に最
も良好な返答が安定して得られることが判明しているた
めである(上記文献の1248頁および1252頁を参
照)。次に、本発明製剤およびプラセーボの各々につい
て、上記で10回測定した近点の平均値(M)および標
準偏差値(SD)を求め、これらの値からさらに変異係
数CV(SD/M)を算出した。眼精疲労の増大により
このCV値も増加することが知られている。これらの変
異係数(CV)のうち、投与前(0日)、投与後7日目
および14日目のものについてA〜Fの6名の患者の平
均値を算出し、被験製剤投与前(0日)の変異係数の平
均値をCV(0)、投与後7日目および14日目の変異
係数の平均値をCV(T)(Tは7または14を意味す
る)として、本発明製剤およびプラセーボの各々につい
て、投与後7日目および14日目の、CV(T)/CV
(0)(Tは7または14を意味する)の値を算出し
た。その結果を表1および図1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表1および図1から明らかなように、本発
明製剤投与眼では投与前に比べて投与7日目および14
日目においてCV値の低下が認められた(1より小さ
い)が、プラセーボ投与眼ではCV値の低下は認められ
なかった(1より大きい)。このように、本発明製剤は
臨床試験において優れた眼精疲労治療効果を示し、眼精
疲労治療剤として臨床的に有用な薬剤であることが判っ
た。
【0075】〔試験例2〕 本剤投与による軸性近視治
療効果 (方法)試験動物として、孵化7日後の白色レグホン種
雄性ヒヨコを用いた。ヒヨコは照度600ルクスで12
時間(8:00〜20:00)照明の条件下で飼育し
た。ヒヨコに塩酸ケタミン〔ケタラール(登録商標)、
三共〕と塩酸キシラジン〔セラクタール(登録商標)、
バイエル〕の混合液を筋肉内注射して全身麻酔を施した
後、片眼の上下眼瞼を端々縫合した(以下、このように
縫合した方の眼を縫合眼ということもある)。縫合4日
後に開瞼し、両眼の前房深度、水晶体厚、硝子体腔長を
Aスキャン超音波診断装置(Z−1000、ゼネラル)
を用いて測定した。被検薬剤として、実施例4および5
で得られた、化合物〔III 〕を含有する水性点眼剤(含
有濃度:0.5%および1%)を、縫合日および測定日
に1日2回、1〜3日後には1日4回それぞれ10μl
ずつエーテル麻酔下で縫合眼に結膜下投与した。また、
コントロール群には同様の方法で生理食塩液を縫合眼に
結膜下投与した。なお、反対眼はいずれの群も、縫合も
被検薬剤の投与も行わなかった(以下、反対眼を非縫合
眼ということもある)。
【0076】(結果)縫合4日後の縫合眼と非縫合眼の
硝子体腔長の差を表2に示した。
【0077】
【表2】
【0078】コントロール群の眼瞼縫合4日後の硝子体
腔長は非縫合眼より0.46mm有意に長かった。0.
5および1%化合物〔III 〕投与群の縫合眼と非縫合眼
の硝子体腔長の差はそれぞれ0.37および0.34m
mであり、化合物〔III 〕は硝子体腔の伸長を有意に抑
制した。前房深度および水晶体厚についてはコントロー
ル群および化合物〔III 〕投与群の縫合眼と非縫合眼で
差は認められなかった。以上の結果より、化合物〔III
〕はヒヨコ眼における眼瞼縫合による硝子体腔長の伸
長を抑制することが明らかとなった。
【0079】本発明の薬剤は、ヒヨコ眼に眼瞼縫合を施
すことによる硝子体腔の伸長を有意に抑制した。眼瞼縫
合により作製した近視の発生機序には網膜の神経伝達物
質が関与することが推測されているが、未だ明らかでな
い。しかし、本軸性近視モデルで見られる種々の変化、
例えば硝子体腔の伸長をはじめ、強膜の伸展、脈絡膜お
よび網膜色素上皮層の菲薄化等はヒト眼における近視で
認められる変化と大部分類似する。従って、化合物〔II
I 〕が本モデルにおける硝子体腔の伸長を抑制したこと
から、本発明の薬剤はヒトにおける軸性近視の予防・治
療剤として有効であると考えられる。
【0080】〔試験例3〕 本剤投与による網膜機能低
下抑制作用試験 (方法)網膜の機能を調べる方法の一つであるERG
(Electroretinogram:網膜電図)は、光に対する網膜の
活動電位を眼球表面から検出するものであり、網膜障害
を受けると頂点潜時の延長や振幅の低下が認められる。
ERGは、網膜中心動脈静脈閉塞症、先天性停止性夜盲
症、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症、網膜剥離、ぶど
う膜炎等において変化するため、これらの疾患において
有用な他覚的補助診断法として用いられている。一方、
眼遮蔽を施したヒヨコにおいて、ERGの律動様小波の
振幅の低下、網膜の菲薄化が生じていることが報告され
ている(不二門 尚;眼紀 42:1189-1194, 1991) 。本
試験例では試験動物として白色レグホン種ヒヨコを用
い、ERGにより網膜の活動電位を誘導記録し、網膜機
能を評価した。その方法は以下に述べる通りである。ヒ
ヨコは、温度31±3℃、湿度50±10%、照度60
0ルクスで12時間(8:00〜20:00)照明の条
件下で飼育した。6日齢のヒヨコを完全暗室下で30分
間暗順応させ、塩酸ケタミン〔ケタラール(登録商
標)、三共〕と塩酸キシラジン〔セラクタール(登録商
標)、バイエル〕の1:1混合液を体重10g当たり1
0μl筋注して全身麻酔し、脳定位固定装置に頭部を固
定し、直径0.5mmの白金線を用いて関電極と不関電
極を各々左眼の角膜中央部と眼球結膜に装着し、接地電
極は頭部皮下より導出した。1分間の暗順応後、角膜前
方20cmより3ジュールのキセノン光を10秒間隔で
8回照射し、ERGの加算平均値を誘発電位記録装置で
記録した。ここで得られたERG値を初期値とする。次
いでこのヒヨコに塩酸ケタミンと塩酸キシラジンの混合
液を筋肉内注射して全身麻酔し、実体顕微鏡下にて上下
眼瞼縁を切り取り、針付き8−0シルク縫合糸を用いて
左眼を5針縫合した(以下、このように縫合した方の眼
を縫合眼と称することもある)。被検薬剤として、化合
物〔III 〕を0.1M NaH2 PO4 (pH10)溶
液に溶解し0.5%とした溶液(調整後pH7.8)
を、縫合日および縫合翌日は1日3回、縫合2日後は1
日1回、腹腔内投与した。1回当たりの投与量は50m
g/kgとした。対照群には同様の方法で生理食塩水を
投与した。縫合2日後、薬剤投与後に、上記と同様の方
法で再度ERGの測定を行い、加算平均値を誘発電位記
録装置で記録した。
【0081】縫合2日後のERGのa波の振幅の測定結
果を図2に、b波の振幅の測定結果を図3に、律動様小
波の振幅の測定結果を図4にそれぞれ示す。a波の振幅
は眼瞼縫合により初期値に対し6%まで低下した。これ
に対して化合物〔III 〕投与群では初期値に対し42%
までの低下にとどまり、対照群に対して振幅低下が有意
に抑制されていた。b波の振幅は眼瞼縫合により初期値
に対し8%まで低下した。これに対して化合物〔III 〕
投与群では初期値に対し37%までの低下にとどまり、
対照群に対して振幅低下が有意に抑制されていた。律動
様小波の振幅は眼瞼縫合により初期値に対し10%まで
低下した。これに対して化合物〔III 〕投与群では初期
値に対し37%までの低下にとどまり、対照群に対して
振幅低下が有意に抑制されていた。
【0082】以上の結果より、化合物〔III 〕が、ヒヨ
コ眼における眼瞼縫合によるERGのa波、b波、およ
び律動様小波の振幅の低下を有意に抑制したことがわか
る。このことから、化合物〔III 〕が網膜機能の低下を
抑制する作用を有することが明らかとなり、従って、本
発明の薬剤は網膜疾患の予防・治療剤として有効である
と考えられる。
【0083】
【発明の効果】本発明の視機能障害の予防・治療剤は、
優れた眼精疲労予防・治療剤効果、眼軸長の伸長抑制作
用、網膜機能の低下抑制作用、および網膜機能回復作用
を有するので、臨床応用可能な視機能障害の予防・治療
剤として有利に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1において測定した、A〜Fの6名の患
者の被験製剤投与前(0日)、投与後7日目および14
日目の変異係数(CV)について、被験製剤投与前(0
日)の変異係数の平均値をCV(0)、投与後7日目お
よび14日目の変異係数の平均値をCV(T)(Tは7
または14を意味する)とした場合の、CV(T)/C
V(0)の値を示すグラフである。横軸は投薬期間(7
日目および14日目)を、縦軸はCV(T)/CV
(0)の値を示す。
【図2】眼瞼縫合2日後のERGのa波の振幅の測定結
果を示す図である。各カラムは平均±標準誤差を表す。
【図3】眼瞼縫合2日後のERGのb波の振幅の測定結
果を示す図である。各カラムは平均±標準誤差を表す。
【図4】眼瞼縫合2日後のERGの律動様小波の振幅の
測定結果を示す図である。各カラムは平均±標準誤差を
表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 光良 兵庫県神戸市西区大津和2丁目9番地の19 サンライフ大津和403号 (72)発明者 和気 充典 兵庫県神戸市西区桜が丘西町3丁目19番地 の14 (72)発明者 坪井 利治 大阪府摂津市正雀本町2丁目10番5号

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、A環は置換されていてもよく、R1 は水素また
    は保護されていてもよいアミノ基を、R2 はプロトンを
    放出し得る基を示す〕で表される化合物またはその塩を
    含有してなる視機能障害の予防・治療剤。
  2. 【請求項2】 A環がハロゲン原子、ニトロ基、アルキ
    ル基、アルコキシ基または6,7,8,9位のうちの隣
    接する2個の炭素原子とベンゼン環を形成するブタジエ
    ニレン基(−CH=CH−CH=CH−)で置換されて
    いてもよい請求項1記載の視機能障害の予防・治療剤。
  3. 【請求項3】 プロトンを放出し得る基がカルボキシル
    基またはテトラゾリル基である請求項1記載の視機能障
    害の予防・治療剤。
  4. 【請求項4】 化合物が一般式〔II〕 【化2】 〔式中、Rはアルキル基を、R1 は水素または保護され
    ていてもよいアミノ基を、R2 はプロトンを放出し得る
    基を示す〕で表される請求項1記載の視機能障害の予防
    ・治療剤。
  5. 【請求項5】 アルキル基が炭素数1ないし6のアルキ
    ル基である請求項4記載の視機能障害の予防・治療剤。
  6. 【請求項6】 アルキル基がイソプロピル基である請求
    項4記載の視機能障害の予防・治療剤。
  7. 【請求項7】 R1 がアミノ基である請求項1または4
    記載の視機能障害の予防・治療剤。
  8. 【請求項8】 R2 がカルボキシル基である請求項1ま
    たは4記載の視機能障害の予防・治療剤。
  9. 【請求項9】 化合物が式〔III 〕 【化3】 で表される請求項1記載の視機能障害の予防・治療剤。
  10. 【請求項10】 眼局所投与用である請求項1記載の視
    機能障害の予防・治療剤。
  11. 【請求項11】 液状製剤の形態である請求項1記載の
    視機能障害の予防・治療剤。
  12. 【請求項12】 点眼剤の形態である請求項10または
    11記載の視機能障害の予防・治療剤。
  13. 【請求項13】 水性点眼剤の形態である請求項12記
    載の視機能障害の予防・治療剤。
  14. 【請求項14】 注射剤の形態である請求項11記載の
    視機能障害の予防・治療剤。
  15. 【請求項15】 溶解補助剤をさらに含有してなる請求
    項13または14記載の視機能障害の予防・治療剤。
  16. 【請求項16】 溶解補助剤がポリビニルピロリドンで
    ある請求項15記載の視機能障害の予防・治療剤。
  17. 【請求項17】 ポリビニルピロリドンを0.2ないし
    20(W/V)%の濃度で含有する請求項16記載の視
    機能障害の予防・治療剤。
  18. 【請求項18】 一般式〔I〕で表される化合物または
    その塩を0.01〜2.0(W/V)%の濃度で含有す
    る請求項13〜17のいずれかに記載の視機能障害の予
    防・治療剤。
  19. 【請求項19】 視機能障害が眼精疲労、軸性近視また
    は網膜疾患である請求項1〜18のいずれかに記載の視
    機能障害の予防・治療剤。
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