JPH10202476A - スローアウェイチップの検査方法および検査装置 - Google Patents

スローアウェイチップの検査方法および検査装置

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Publication number
JPH10202476A
JPH10202476A JP1068697A JP1068697A JPH10202476A JP H10202476 A JPH10202476 A JP H10202476A JP 1068697 A JP1068697 A JP 1068697A JP 1068697 A JP1068697 A JP 1068697A JP H10202476 A JPH10202476 A JP H10202476A
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JP
Japan
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chip
cutting edge
defect
inspection
laser beam
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JP1068697A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kubodera
豊 久保寺
Yoshiharu Sasaki
芳治 佐々木
Hideo Kaneko
英男 金子
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スローアウェイチップTの切刃Eにおける欠
損B等の検査において、検査に要する時間を短縮すると
ともに、スローアウェイチップTの位置や向き等による
検査精度への影響を防ぐ。 【解決手段】 スローアウェイチップTの切刃Eに交差
する方向にレーザ光Lを走査する発光部8とこのレーザ
光Lの透過光を受光する受光部9とを備えたレーザ測定
器2と、レーザ光Lに対してスローアウェイチップTを
相対的に移動させるための回転軸ユニット1と、受光部
9から得られる出力信号を、予め設定された基準信号と
比較する比較装置10とを備え、その比較結果からスロ
ーアウェイチップTの切刃Eにおける欠損B等を判別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイ式
切削工具に用いられるスローアウェイチップ(以下、チ
ップと称する。)において、その切刃の欠損やチップの
外周形状等を検査するためのチップの検査方法および検
査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このようなチップにおける切刃の欠損等
の検査は、従来専ら検査員が拡大鏡を用いて目視により
行っていたが、多数のチップの検査を行うには多大な時
間と労力とを要し、また検査員各個による誤差も大きい
ことから、これを光学的検査装置を用いて自動的に行う
試みが種々提案されている。そして、このような試みの
一つとして、例えばCCDカメラによってチップのすく
い面や逃げ面を撮影し、これにより得られた画像データ
を処理してその中から切刃形状に関する情報を抽出し、
切刃の欠損等の有無を判別することが試みられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
CCDカメラを用いた検査装置による検査方法では、カ
メラの視野が狭いため一つのチップに対して複数の画面
を取り込む必要があり、しかも取り込まれた画面におい
てはその全体が一旦画像データとして処理され、その中
から切刃についての情報を抽出することとなるので、処
理時間が長引くことが避けられない。また、このような
CCDカメラによる画像処理では、チップ自体の色やチ
ップに付着したゴミ、あるいは照明などの影響を受けや
すく、検査精度が安定し難いとともに、チップの種別に
応じて個別の画像処理ソフトウェアを用意する必要があ
り、多品種の検査に応じることが困難であるという問題
もある。
【0004】一方、同じく光学的検査装置を用いた検査
方法としては、例えば特公昭58−41459号公報
に、レーザ光によりチップのすくい面と逃げ面との交差
稜線部を横切るように走査して、チップ外の基準点から
上記交差稜線部までの走査時間または長さを測定し、欠
損の有無を検査する方法が提案されている。しかしなが
ら、この検査方法では、チップに当たったレーザ光の反
射光を受光して上記交差稜線部の位置、すなわち切刃の
位置を測定しているため、チップの向きや位置が正確に
設定されていなかったり、あるいはすくい面上に凹溝状
や突起状のチップブレーカが形成されていたりすると、
レーザ光の反射にばらつきが生じてしまって正確な測定
が困難となるおそれがある。また、この検査方法では上
述のようにチップ外の基準点から上記交差稜線部までを
走査して、欠損のない位置とある位置とで走査時間また
は長さとを比較しているため、チップが正確に位置決め
されていなかったり、あるいは交差稜線部の全長に亙っ
て欠損が生じている場合などには、やはり正確な測定が
困難となってしまう。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、チップの切刃の欠損等を正確かつ迅速に
検査することが可能なチップの検査方法および検査装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決してこの
ような目的を達成するために、本発明の検査方法は、チ
ップの切刃に交差する方向にレーザ光を走査しつつ、こ
のレーザ光と上記チップとを相対的に移動させて上記レ
ーザ光の透過光を受光し、この透過光から得られる出力
信号を予め設定された基準信号と比較することを特徴と
し、また本発明の検査装置は、チップの切刃に交差する
方向にレーザ光を走査する発光手段と、このレーザ光の
透過光を受光する受光手段と、上記レーザ光に対して上
記チップを相対的に移動させる移動手段と、上記受光手
段から得られる出力信号を予め設定された基準信号と比
較する比較手段とを備えることを特徴とする。
【0007】しかるに、上記構成の検査装置および該装
置を用いた検査方法では、レーザ光とチップとの相対移
動により、切刃に交差する方向へのレーザ光による走査
がこの切刃に沿って連続的に行われ、その透過光を受光
して得られる出力信号から切刃の形状自体が検出される
ので、切刃に欠損のないチップを走査したときの出力信
号を予め基準信号として設定しておき、これと検査され
たチップの出力信号とを比較することにより、切刃の欠
損の有無やその大きさを検査することができる。このた
め、従来のCCDカメラを用いた検査のように取り込ん
だ画像から切刃に関する情報を抽出する必要がなく、処
理時間の短縮を図ることができるとともに、レーザ光の
透過光に基づいて検査を行うので、チップ自体の色やゴ
ミ等の付着物、照明の状態、あるいはチップの向きやチ
ップブレーカの有無などによって検査精度が影響を受け
ることもない。しかも、切刃の形状そのものを直接的に
把握することができるので、チップ外に設定された特定
の基準点とチップとの位置関係やチップ自体の位置、あ
るいは上記交差稜線部上の基準となる測定位置における
欠損の有無などに拘わらず、正確な検査を行うことがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の検査
装置の第1の実施形態を示すものである。図2に示すよ
うに本実施形態の検査装置は、検査物であるチップTを
保持する回転軸ユニット1と、この回転軸ユニット1の
上方に設けられたレーザ測定器2と、これら回転軸ユニ
ット1およびレーザ測定器2に接続されてその動作を制
御し、かつ回転軸ユニット1およびレーザ測定器2から
出力された信号を処理するコンピュータ等の処理装置3
とから概略構成されている。また、本実施形態において
検査されるチップTは、図1に示すように略正方形平板
状のポジティブチップであって、その一の正方形面がす
くい面Rとされるとともに4つの周面が逃げ面Fとさ
れ、これらすくい面Rと逃げ面Fとの交差稜線部にそれ
ぞれ切刃Eが形成されており、本実施形態の検査装置で
はこの切刃Eに生じた欠損等を検査することとなる。
【0009】上記回転軸ユニット1においては、図1に
示すようにチップ保持軸4がその軸線Oを垂直にして軸
受5に支持され、サーボモータ6により該軸線O回りに
回転可能とされている。また、この回転軸ユニット1に
は、上記チップ保持軸4の上端に吸引孔が開口する図示
しない吸引機構が設けられている。そして、上記チップ
Tは、このチップ保持軸4の上端にそのすくい面Rを上
向きにして載置されて上記吸引機構により保持され、上
記サーボモータ6によってチップ保持軸4ごと軸線O回
りに回転させることにより、上記レーザ測定器2におけ
るレーザ光Lに対して移動するようになされている。す
なわち、本実施形態では、この回転軸ユニット1が、レ
ーザ光Lに対してチップTを相対的に移動せしめる移動
手段を構成している。さらに、この回転軸ユニット1に
おけるチップ保持軸4の軸線Oに関する回転角θは、当
該回転軸ユニット1に内蔵された図示されないエンコー
ダ等により逐次測定され、図2に示すように上記処理装
置3の演算装置7に入力されるようになされている。
【0010】また、本実施形態における上記レーザ測定
器2としては、レーザ光Lの発光手段としての発光部8
と受光手段としての受光部9とを備えた周知の構成のも
のが採用されている。すなわち、このレーザ測定器2に
おける上記発光部8は、半導体レーザ等から発せられて
ポリゴンミラーに反射させられたレーザ光Lをコリメー
タレンズを介して検査物(チップT)に照射し、上記ポ
リゴンミラーの回転により検査物を図1に符号Sで示す
走査方向に所定の幅で走査するものであり、一方上記受
光部9は、上記検査物を走査したレーザ光Lのうち検査
物に当たらずに透過したレーザ光Lを集光レンズを介し
て受光素子に受光し、この受光されたレーザ光Lから検
査物の端部の位置を検出するものである。そして、この
受光部9において検出された検査物の端部の位置は、上
記回転角θと同様に上記処理装置3の演算装置7に逐次
入力されるようになされている。
【0011】ここで、このレーザ測定器2は、上記レー
ザ光Lが、回転軸ユニット1の上記チップ保持軸4の軸
線Oを含む平面内においてチップTを走査し、かつチッ
プTの回転位置に拘わらずそのすくい面Rの外周縁、す
なわち上記切刃Eが、常にその走査範囲内に収まってレ
ーザ光Lに交差するように配置されている。また本実施
形態では、このレーザ測定器2は、上記レーザ光Lが発
光部8から受光部9に向けてチップ保持軸4の軸線Oに
斜交する方向にチップTに照射されるように、回転軸ユ
ニット1に対して鉛直面内で傾けられて配置されてい
る。なお、本実施形態では、このレーザ測定器2は、検
査するチップTの種別に応じて、すなわちネガティブ・
ポジティブの別や、チップブレーカ、ホーニングの有
無、あるいはホーニング角度等に応じて、チップ保持軸
4の軸線Oに対するレーザ光Lの光軸Xの傾斜角αを適
宜に設定できるように、傾動可能とされている。一方、
上記処理装置3においては、図2に示すように上記演算
装置7が本実施形態における比較手段としての比較装置
10に接続されるとともに、この比較装置10には他に
記憶装置11が接続され、さらに比較装置10はディス
プレイ等の表示装置12に接続されている。
【0012】次に、図3ないし図6は、上記構成の検査
装置によってチップTの切刃Eにおける欠損の検査を行
う場合の本発明の検査方法の一実施形態を説明するもの
である。検査に際してチップTは、上述のようにすくい
面Rを上向きにして、その中心が概ね軸線O上に位置す
るようにチップ保持軸4の上端に載置され、上記吸引機
構によって保持される。次いで、チップTは、サーボモ
ータ6により軸線O回りに一定の回転速度で1周回転さ
れるとともに、傾斜角αが適宜に設定されたレーザ測定
器2のレーザ光Lにより切刃Eに交差する方向にすくい
面Rが走査され、その透過光が受光部9に受光される。
従って、こうしてチップTが1周回転される間に、上記
演算装置7には上述のように回転軸ユニット1からチッ
プ保持軸4の回転角θ、すなわちチップTの回転位置が
逐次入力されるとともに、レーザ測定器2からはレーザ
光Lの走査方向S上におけるチップTの切刃Eの位置が
逐次入力される。
【0013】そして、これらの入力に基づいて演算装置
7では、上記回転角θに対するチップ保持軸4の軸線O
からチップTの切刃Eまでの距離が、図4あるいは図5
に示すような波形として連続的に検出される。ただし、
図4に示すのはチップTのすくい面Rの中心が軸線O上
に位置している場合であり、図5に示すのはすくい面R
の中心が軸線OからずれてチップTがチップ保持軸4上
に載置された場合である。しかるに、図6および図7に
示すように切刃Eに欠損Bが生じていると、その部分で
は、発光部8から発せられたレーザ光Lの透過光がレー
ザ光Lの走査方向S上における欠損Bの深さδ分だけ大
きくなって受光部9に受光されることとなる。そして、
これに伴い演算装置7において検出される波形において
も、図8に示すように欠損Bが生じた部分が、該欠損B
の大きさおよび形状に応じて凹むことになる。
【0014】ところで、上記図4や図5に示される検出
結果が波形を呈するのは、本実施形態におけるチップT
のレーザ光Lに対する相対移動が、軸線Oを中心とする
チップTの回転によるものであるからである。従って、
図3に示すようにこの検出結果による波形を演算装置7
において極座標変換することにより、チップTのすくい
面Rの輪郭形状、すなわち切刃Eの形状が把握される。
そして、この極座標変換に伴い、上記波形に表れた欠損
Bによる凹みも、切刃Eに生じた欠損Bの大きさおよび
形状のままに変換され、その結果は出力信号として上記
比較装置10に出力される。なお、この演算装置7には
上記波形の補正手段が備えられており、図5に示したよ
うにすくい面Rの中心がチップ保持軸4の軸線Oからず
れた状態でチップTが載置された場合には、その波形か
らこれを判別して極座標変換の際に補正し、変換された
出力信号における切刃Eの形状に歪み等が生じないよう
になされている。
【0015】一方、上記比較装置10に接続された上記
記憶装置11には、欠損Bが生じていない切刃Eの形状
が記憶され、基準信号として比較装置10に出力され
る。そして比較装置10においては、この記憶装置11
からの基準信号と演算装置7からの出力信号とから、欠
損BのないチップTの切刃Eと検査されたチップTの切
刃Eとが比較され、欠損Bの有無が判別される。より具
体的には、例えば記憶装置11に記憶された切刃Eの形
状に基づいて切刃Eの許容範囲を設定し、検査されたチ
ップTの切刃Eが欠損Bによってこの許容範囲を逸脱し
た場合には、これを不良品として判別するようにすれば
よい。しかして、こうして比較装置11において判別さ
れた検査結果は表示装置12に出力され、そのディスプ
レイの画面上に、切刃Eの形状や欠損Bの位置などとと
もに表示される。
【0016】このように、上記構成の検査装置およびこ
れを用いた検査方法では、切刃Eを走査するレーザ光L
の透過光を受光して切刃Eの形状を直接的に検出するこ
とができるので、従来のCCDカメラを用いた検査のよ
うに取り込んだ画像から切刃に関する情報を抽出する必
要がなく、従って検査に要する処理時間を大幅に短縮す
ることができる。しかも、このようにレーザ光Lの透過
光に基づいて検査を行うので、チップT自体の色や、チ
ップTに付着したゴミ、あるいは照明の状態等によって
検査精度が影響を受けることがない。また、反射光に基
づいて検査を行う場合のように、チップTの向きやチッ
プブレーカの有無などによって受光されるレーザ光Lの
強さが変化することもないので、これらの要素によって
検査精度が影響を受けることもない。
【0017】さらに、上記実施形態では、切刃Eの形状
そのものを直接的に把握することができるので、上記従
来の検査方法のようにチップTの外部に設定された特定
の基準点に対してチップTを正確に位置決めする必要も
ない。しかも、上述のように演算装置7に補正手段を具
備せしめるなどして、検出された上記切刃Eの形状に基
づき、チップTのすくい面Rの中心とチップ保持軸4の
軸線Oとのずれを補正したりすることもできるので、切
刃Eがレーザ光Lの走査範囲内に収まってさえいれば、
チップT自体の位置にも拘わりなく検査が可能であり、
検査に際しての手間や時間をより軽減することができ
る。また、切刃Eの形状自体が把握できるため、その全
長に亙って欠損Bが生じていたりしても、これを確実に
検出することができる。従って、上記実施形態の検査装
置および検査方法によれば、チップTの切刃Eにおける
欠損Bの検査を正確かつ短時間に行うことが可能とな
り、かかる検査における効率を大幅に向上させることが
できる。
【0018】ところで、このようなチップTを製造する
際の製造工程においては、所定の形状に成形されたチッ
プTの表面に研磨を施して最終的な製品形状に仕上げる
ことが一般的に行われており、このような研磨工程を経
たチップTでは、たとえ成形の際にチップTの表面に突
起物が形成されたとしても、かかる突起物は研磨工程に
おいて取り除かれてしまうので、検査を受けるチップT
にそのような突起物が残存することはない。従って、検
査において突起物の存在が検出されたとしても、それは
単にチップTの表面に付着した付着物であり、チップT
の欠陥とは異なるものと判断できる。しかるに、上記実
施形態の検査装置および検査法法によれば、上述のよう
にチップTの切刃Eの形状自体を把握して、これを記憶
装置11に記憶された切刃Eの形状と比較することがで
きるのであるから、上述のような研磨工程を経たチップ
Tに対しては、切刃Eに凹みが検出されたものについて
は、これを欠損Bと判断して、不良品として処理するこ
とができる一方、切刃Eに突起物が検出されたものにつ
いては、これを単なる付着物と判断し、不良品とは区別
して処理することも容易に可能となるという利点も得ら
れる。
【0019】これらに加えて、上記実施形態の検査装置
および検査方法では、レーザ光Lに対するチップTの相
対移動が、上述のようにチップ保持軸4の回転に伴うチ
ップTの軸線O回りの回転とされており、これによりす
くい面Rの外周縁に形成される4つの切刃E…全ての検
査を、1回の相対移動、すなわちチップTの1周回転に
より行うことができる。しかも、これにより本実施形態
では、4つの切刃E…相互の位置関係をも検出すること
ができ、結果的にすくい面R全体の外形形状を把握する
ことが可能となる。従って、この検出結果に基づき、例
えば図3に示すようにチップTの測長方向の検査、すな
わちすくい面Rの幅寸法の検査を、欠損Bの検査と同時
に行うことが可能となるので、この測長方向の検査結果
から、チップTの寸法の基準となるすくい面Rに内接す
る円の径を測定したりすることもできる。また、このよ
うなチップの製品品質上重要であるすくい面Rのコーナ
部の円弧の径を測定したりすることもできる。このた
め、本実施形態によれば、切刃Eの欠損Bの検査の他
に、チップTの寸法精度の検査等も同時に行うことがで
き、検査の効率をさらに向上させることが可能となる。
【0020】ところで、チップTの切刃Eに生じる欠損
Bは、通常チップTのすくい面Rと逃げ面Fとの双方に
ある程度の深さをもって形成されるが、本実施形態のよ
うにレーザ光Lの透過光によってこれを検出しようとし
た場合、すくい面Rや逃げ面Fに真っ直ぐに対向する方
向、すなわちすくい面Rに直交する方向やすくい面Rに
平行な方向からレーザ光Lを照射したのでは、欠損Bが
チップT自体に隠れてしまうため、その有無を検出する
のは困難となる。しかるに、これに対して上記実施形態
の検査装置では、レーザ光Lがチップ保持軸4の軸線O
に対して斜交するようにレーザ測定器2が傾けられて配
置されており、これにより欠損Bを通過した透過光は遮
られることなく受光部9に到達するので、さらに確実に
欠損Bの検出を行うことが可能となる。しかも、このレ
ーザ測定器2は、チップTの種別に応じてレーザ光Lの
上記傾斜角αを適当に設定できるように傾動可能とされ
ているので、上記実施形態の検査装置によれば、このよ
うなチップTの種別に拘わらず、一層確実に欠損Bの検
出が可能である。
【0021】また、本実施形態では上述のように、回転
軸ユニット1による回転角θとレーザ測定器2による切
刃Eの位置とから演算装置7で得られた波形を一旦極座
標変換し、切刃E自体の形状を出力信号として、比較装
置10において欠損Bのないチップの基準信号と比較し
ているが、図8に示したように演算装置7で得られた上
記波形そのものにおいても、欠損Bの有無およびその大
きさは検出が可能であることから、例えば図9に示す本
発明の検査方法の第2の実施形態のように、極座標変換
を行わずにこの波形を直接比較装置10において欠損の
ないチップの波形と比較し、良否の判断を行うようにし
ても良い。この場合には、欠損のないチップの波形を基
準信号とし、これに対して図8に符号+A,−Aで示す
ように所定の許容範囲を設定しておき、欠損Bがこの許
容範囲を逸脱した場合(図8において右側の欠損Bの場
合)には、これを不良品として判別するようにしておけ
ばよい。
【0022】さらに、上記第1の実施形態においては、
チップTをチップ保持軸4の軸線O回りに回転させるこ
とにより、レーザ光Lに対して相対移動させるようにし
ているが、逆にチップTを固定したまま、レーザ測定器
2を軸線O回りに回転させることにより、両者を相対移
動させるようにしても良い。また、上記第1の実施形態
の検査装置では、チップTをチップ保持軸4の上端に保
持するに際して、回転軸ユニット1に備えられた図示し
ない吸引機構によりチップTを吸着するようにしている
が、例えば工具への装着用の取付穴が形成されたチップ
Tに対しては、この取付穴に嵌挿可能なピンを備えたク
ランプ機構などによってチップTを保持するようにして
もよい。
【0023】さらにまた、このような回転による相対移
動に限らず、例えば図10に示す本発明の検査装置の第
2の実施形態のように、チップTを切刃Eに沿って水平
移動させ、レーザ光Lに対して相対移動させるようにし
ても良い。ただし、この第2の実施形態において上記第
1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を配して
説明を省略してある。すなわち、この第2の実施形態に
おいては、チップTが載置される保持台21が、移動手
段としての移動装置22により水平に往復移動可能とさ
れるとともに、その移動位置は図示されないリニアスケ
ール等によって検出され、第1実施形態と同様に処理装
置3の演算装置7に出力されるようになされている。そ
して、これとレーザ測定器2において測定された切刃E
の位置とから演算装置7において切刃Eの形状が検出さ
れ、その出力信号と欠損Bのないチップによる基準信号
とを比較することにより、当該チップTの良否を判別す
ることができる。
【0024】しかるに、この第2の実施形態によれば、
1回のチップTの移動につき1辺の切刃Eの検査しかで
きない他は、上記第1の実施形態と同様の効果が得られ
る上、第1の実施形態のように極座標変換を行わずと
も、切刃Eを形状を直接的に検出することができるの
で、一層精度の高い検査を促すことが可能となる。ま
た、この第2の実施形態によれば、特に長尺物の検査に
適用して好適であるので、例えば長尺の超硬ブレード等
の製品の辺部の損傷等を精密測定したりするのにも応用
可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチップの
検査方法および検査装置によれば、チップの切刃を走査
するレーザ光の透過光に基づいて欠損の有無等を検出し
ているので、検査に要する時間を短縮することができる
とともに、チップの位置や向きあるいはチップブレーカ
の有無などによる検査精度への影響を防ぐことができ、
これにより正確な検査を図りつつも検査効率の大幅な向
上を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の検査装置の第1の実施形態を示す斜
視図である。
【図2】 本発明の検査装置の第1の実施形態を示すブ
ロック図である。
【図3】 本発明の検査方法の第1の実施形態を示すフ
ロチャートである。
【図4】 演算装置7において検出される切刃Eの波形
(ずれがない場合)を示す図である。
【図5】 演算装置7において検出される切刃Eの波形
(ずれがある場合)を示す図である。
【図6】 レーザ光Lが欠損Bを走査している状態を示
す斜視図である。
【図7】 図6の拡大断面図である。
【図8】 図4に示す波形の拡大図である。
【図9】 本発明の検査方法の第2の実施形態を示すフ
ロチャートである。
【図10】 本発明の検査装置の第2の実施形態を示す
斜視図である。
【符号の説明】 1 回転軸ユニット(移動手段) 2 レーザ測定器 3 処理装置 4 チップ保持軸 7 演算装置 8 発光部(発光手段) 9 受光部(受光手段) 10 比較装置(比較手段) 11 記憶装置 12 表示装置 L レーザ光 O チップ保持軸4の軸線 α 軸線Oとレーザ光Lの光軸Xとの交差角 T スローアウェイチップ E 切刃 B 欠損

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スローアウェイチップの切刃に交差する
    方向にレーザ光を走査しつつ、このレーザ光と上記スロ
    ーアウェイチップとを相対的に移動させて、上記レーザ
    光の透過光を受光し、この透過光から得られる出力信号
    を予め設定された基準信号と比較することを特徴とする
    スローアウェイチップの検査方法。
  2. 【請求項2】 スローアウェイチップの切刃に交差する
    方向にレーザ光を走査する発光手段と、このレーザ光の
    透過光を受光する受光手段と、上記レーザ光に対して上
    記スローアウェイチップを相対的に移動させる移動手段
    と、上記受光手段から得られる出力信号を予め設定され
    た基準信号と比較する比較手段とを備えることを特徴と
    するスローアウェイチップの検査装置。
JP1068697A 1997-01-23 1997-01-23 スローアウェイチップの検査方法および検査装置 Pending JPH10202476A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007240207A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Tateyama Machine Kk 工具検査装置と工具検査方法
JP2007278915A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Tateyama Machine Kk 工具欠陥検査装置と工具欠陥検査方法
JP2021000665A (ja) * 2019-06-19 2021-01-07 川崎重工業株式会社 工具のコーナ半径の判別装置、判別システム及び判別方法

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