JPH1019801A - 表面欠陥探傷装置 - Google Patents

表面欠陥探傷装置

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JPH1019801A
JPH1019801A JP8169213A JP16921396A JPH1019801A JP H1019801 A JPH1019801 A JP H1019801A JP 8169213 A JP8169213 A JP 8169213A JP 16921396 A JP16921396 A JP 16921396A JP H1019801 A JPH1019801 A JP H1019801A
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JP8169213A
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Masaru Akamatsu
勝 赤松
Yasushi Yoneda
康司 米田
Akio Suzuki
紀生 鈴木
Tadahiro Niidate
忠博 新舘
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば鋼材表面等にある欠陥を自動的に探傷す
るための従来の自動探傷装置では,撮像画像に含まれる
表面欠陥と同じレベルの輝度を有するノイズ源による誤
判定を防止するために表面欠陥の形状等の特徴量を予め
教示する必要があり,作業量の増大を招いていた。 【解決手段】本発明は,複数の空間フィルタを被試験材
の撮像画像に施すことにより表面欠陥と上記ノイズ源の
形状の違いを撮像画像の輝度値に反映して,従来より精
度のよい探傷を行うことのできる表面欠陥探傷装置を提
供することを図ったものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面欠陥探傷装置に
係り,詳しくは物品の撮像画像に複数の空間フィルタを
施すことにより,該撮像画像における輝度値を表面欠陥
の形状に対応づけた値に置換し,置換された輝度値に基
づいて精度よく表面欠陥を判定することのできる表面欠
陥探傷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば鋼材の表面欠陥を探傷する代表的
な技術に蛍光磁粉探傷方法と呼ばれる技術がある。この
蛍光磁粉探傷方法は,磁化された鋼材に蛍光磁粉を付着
させ,欠陥の存在する部分に付着した蛍光磁粉の蛍光輝
度と存在しない部分に付着した蛍光磁粉の蛍光輝度とを
比較することにより探傷を行うものである。図7は蛍光
磁粉探傷方法を実施することのできる自動探傷装置の概
略構成を示す図である。図7(a)に示すように,上記
自動探傷装置は鋼材1を撮像するための例えばCCDカ
メラ等の撮像部2,鋼材を磁化するための鋼材磁化部7
3,蛍光磁粉を鋼材1表面に散布するための蛍光磁粉散
布部74,蛍光磁粉を蛍光させるための紫外線照射部7
5,撮像画像の画像処理を行い,表面欠陥の有無を判定
する欠陥判定部76より構成されている。先ず,鋼材1
は鋼材磁化部73により所定の方向に磁化される。磁化
された鋼材1の表面に,水等を媒体にして蛍光磁粉散布
部4により蛍光磁粉が散布される。鋼材1表面で欠陥の
存在する部分には,図7(b)に示すような漏洩磁束が
存在するために,欠陥の無い部分よりも強い磁界が生じ
ており,散布された蛍光磁粉は表面欠陥付近で高密度に
付着する。次に鋼材1表面に付着した蛍光磁粉を紫外線
照射部75により蛍光させ,撮像部2により撮像する。
撮像部2から出力された撮像画像は欠陥判定部76に入
力される。欠陥判定部76では,所定のしきい値と上記
撮像画像の輝度値とを比較し,所定のしきい値よりも輝
度値の大きい領域を表面欠陥であると判定する。図8に
示すのは上記自動探傷装置により鋼材1の表面欠陥を探
傷した結果である。図8において,黒四角は線状の表面
欠陥を示し,白抜き丸は磁粉溜まりを示す。ここで磁粉
溜まりとは,例えば鋼材1に残った油滴等の周りに蛍光
磁粉が固まって付着したものを言い,表面欠陥と同じよ
うに撮像画像において高い輝度値を示すが,欠陥では無
い部分である。輝度しきい値が例えば80に設定されて
いる場合,表面欠陥であると判定手段76により判定さ
れた8個の検出結果のうち4個(b1,b2,b8,b
12)は磁粉溜まりであり,誤検出となる。また,しき
い値以下にある表面欠陥は当然ながら検出されず4個の
未検出(p2,p4,p6,p10)が生じる。このよ
うに,輝度値の大きさのみを基準として表面欠陥の判定
を行っても精度のよい判定は行えない。
【0003】そこで,例えば特開昭59−225338
号公報(以下,文献1と記す)に開示の技術では鋼材1
につく表面欠陥が線状であり,上記磁粉溜まりは点状で
あるのが多いことを利用してある走査線上における最高
輝度値付近の輝度値の変化傾向が急峻であれば,線状に
蛍光磁粉が付着しているから表面欠陥であり,変化傾向
が緩やかであれば,点状の蛍光磁粉の固まり,即ち磁粉
溜まりであると判定して判定精度の向上が行われた。し
かし,上記文献1に記載の技術では,上記走査線上にお
ける輝度値の変化傾向が表面欠陥と類似する磁粉溜まり
を欠陥であると誤って判定してしまう恐れがある。上記
蛍光磁粉探傷方法による表面欠陥の自動探傷の精度を向
上させる他の技術として,例えば特開昭62−5245
4号公報(以下,文献2と記す)若しくは特開平7−3
33197号公報(以下,文献3と記す)に記載の技術
がある。上記文献2に記載の技術では,上記撮像画像か
ら求められた輝度値と予め登録された表面欠陥及び磁粉
溜まりの形状データに基づいて表面欠陥の有無の判定が
行われる。また,上記文献3に記載の技術は,表面欠陥
であることが上記輝度値に基づいて明瞭にわかるものに
ついては,輝度しきい値による判定を行い,不明瞭なも
のについては,予め教示された表面欠陥の統計的特徴量
にもとづいてニューラルネットワークモデルにより表面
欠陥の有無を判定する装置に関する技術である。しか
し,上記文献2若しくは3に記載の技術では,予め表面
欠陥の形状パターン若しくは統計的特徴量を教示する必
要があり,運用者の負担が増大する。さらに,教示内容
と異なる表面欠陥に対しては検出精度が低下するという
問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記文献1に記載の技
術では,輝度値の変化傾向が表面欠陥と類似するような
非欠陥部分が存在する場合,表面欠陥との判別を行うこ
とができず,表面欠陥探傷の信頼性が低下するという問
題があった。また,上記文献2若しくは3に記載の技術
では,表面欠陥を探傷するために,予め表面欠陥の形状
等の特徴量を装置に教示する必要があり,作業者の負担
を増大させるという問題があった。さらに,磁粉溜まり
等の欠陥でない部分の形状は多種多様であるから教示さ
れていない表面欠陥を判別することは難しい。本発明
は,このような従来技術における課題を解決するため
に,表面欠陥探傷装置を改良し,表面欠陥の撮像画像に
複数の空間フィルタを施すことにより,表面欠陥部分の
輝度値を表面欠陥の形状と関連づけて,精度のよい表面
欠陥の探傷を行うことができる表面欠陥探傷装置を提供
することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,物品の撮像画像に基づいて該物品の表面欠
陥を探傷する表面欠陥探傷装置において,上記撮像画像
の所定の輝度値以上の領域を抽出する領域抽出手段と,
上記領域抽出手段により抽出された抽出領域に,検出し
ようとする表面欠陥の形状に対応するn種(nは自然
数)の空間フィルタを施し,該空間フィルタにより表面
欠陥の形状に関連付けられたn個の画像を生成する画像
フィルタリング手段と,上記画像フィルタリング手段に
より得られたn個の画像に含まれる画素のうちで最高輝
度値を有する画素の座標を検出する座標検出手段と,n
個の画像各々の上記最高輝度値を有する画素の座標の輝
度値に基づいて上記抽出領域に表面欠陥が含まれるか否
かを判定する判定手段とを具備してなることを特徴とす
る表面欠陥探傷装置として構成されている。本発明は輝
度値だけでなく,輝度値の分布状況にも基づいて表面欠
陥の判定を行うから,予め表面欠陥と,輝度値が比較的
大きく誤検出の原因となる表面欠陥ではない部分との形
状の違いを教示する必要なく,精度のよい表面欠陥の探
傷を行うことができる。さらに,上記抽出領域に所定の
輝度値以上の領域が複数含まれる場合,上記抽出領域を
複数の抽出領域に分割すれば,所定の輝度値以上の各領
域についてより詳細に表面欠陥の探傷を行うことができ
る。さらに,上記判定手段により,n個の画像各々の上
記最高輝度値を有する画素の座標の輝度値の最高値,最
低値,及び平均値に基づいて表面欠陥の有無を判定する
ための評価パラメータを求め,該評価パラメータが所定
のしきい値より大きければ上記抽出領域に表面欠陥が含
まれると判定し,上記評価パラメータが上記所定のしき
い値以下であれば上記抽出領域に表面欠陥は含まれない
と判定すれば,表面欠陥の形状が特徴的に数値化され,
抽出画像の輝度値に反映されるから,比較的輝度の低い
欠陥でも探傷することができる。さらに,上記物品が所
定の方向に移動する場合,予め与えられた参照データに
基づいて上記n個の画像各々の上記最高輝度値を有する
画素の座標の輝度値の補正を行えば,撮像手段の性能に
関わらず表面欠陥の探傷を行うことが可能となり,利用
範囲が拡大される。また,上記物品が鋼材であると共
に,上記撮像画像が磁化された鋼材表面に付着した蛍光
磁粉の蛍光輝度の画像である場合,蛍光磁粉探傷方法に
おける表面欠陥自動探傷の信頼性を向上させることがで
きる。また,上記n種の空間フィルタの各々が互いに異
なる所定の方向に線状に連なる画素の輝度値を強調する
フィルタである場合,線状の表面欠陥の方向依存性を撮
像画像の輝度値に反映し,より信頼性の高い探傷を行う
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化したものであ
って,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の一実施の形態に係る表面欠
陥探傷装置0の概略構成を示す図,図2は表面欠陥探傷
装置0に係る空間フィルタの一例を示す図,図3は上記
空間フィルタの説明図,図4は上記空間フィルタを施す
ことにより得られた表面欠陥の方向依存性を示す図,図
5は評価パラメータによる判定結果を示す図である。図
1に示す如く,本発明の一実施の形態に係る表面欠陥探
傷装置0は,CCDカメラ2から入力された撮像画像を
所定の輝度しきい値により2値化する領域抽出部3,領
域抽出部3により抽出された抽出領域に所定の輝度しき
い値より大きい領域が複数含まれる場合に,上記抽出領
域を分割する領域分割部4,該抽出領域に施す空間フィ
ルタを記憶するフィルタ記憶部5,フィルタ記憶部5に
記憶された複数種類の空間フィルタを用いて上記抽出領
域に空間フィルタリング処理を行うフィルタリング実行
部6,フィルタリング実行部6において生成された複数
の画像を記憶するための画像記憶部7,該複数の画像に
含まれる全画素から輝度値の最も大きい画素の座標を検
出する座標検出部8,座標検出部8により検出された輝
度値の最も大きい座標の輝度値を各画像ごとに求める輝
度値演算部9,求められた輝度値の最高値,最低値,及
び平均値から上記抽出領域に表面欠陥が含まれるか否か
の判定を行うための評価パラメータを演算する評価パラ
メータ演算部10,該評価パラメータ及び所定のしきい
値に基づいて上記抽出領域に表面欠陥が含まれるか否か
を判定する判定部11より構成されている。
【0007】以下,従来技術の記載と同様に蛍光磁粉の
付着した鋼材1の表面欠陥を探傷する手法について説明
する。先ず,既に蛍光磁粉がその表面に付着した鋼材1
に紫外線が照射されて,鋼材1の表面が蛍光する。蛍光
した鋼材1の表面はCCDカメラ2により撮像される。
この撮像画像が表面欠陥探傷装置0に入力される。次に
領域抽出部3において,輝度しきい値Is と入力画像の
各画素における輝度値が比較され,入力画像が2値化さ
れる。ここで,輝度しきい値Is は微小な表面欠陥が蛍
光した時の輝度値等に基づいて設定され,欠陥検出の最
低レベルを決定する。入力画像内に輝度しきい値Is
越えた画素がある場合,その画素を含む領域が抽出され
て表面欠陥の探傷の対象となる抽出領域が生成される。
該抽出領域に輝度しきい値Is を越える領域が複数含ま
れる場合には,領域分割部4において複数の抽出領域が
ウィンドウ処理等により分割され,表面欠陥の可能性の
ある部分が各抽出領域で1つにされる。
【0008】次にフィルタリング実行部6において,フ
ィルタ記憶部5に記憶された複数種の空間フィルタが上
記抽出領域の各画素に施される。本実施の形態では,表
面欠陥が一般的に線状であることを考慮して,図2に示
すような8種類の7×7加重マトリクスの空間フィルタ
(d0〜d7)が用いられる。空間フィルタは,一般的
に処理の対象となる画像中の各画素とその画素を中心と
する近傍の画素に対して施され,近傍の各画素の輝度値
とフィルタ係数とを乗算したものを中心画素に加算し
て,中心画素の輝度値に置換するものである。従って,
空間フィルタにより中心画素の輝度値と近傍の画素の輝
度値とを関連付けることが可能であると共に,関連付け
たい近傍の画素を選択することができる。図2で示した
フィルタ群による空間フィルタリング処理を図3をもと
に具体的に説明する。ここで図3は,線状に分布する表
面欠陥中のある画素(以下,中心画素CE)とその近傍
の48画素にフィルタd3及びフィルタd6を施した例
を示した図である。図3において,表面欠陥は輝度値1
で示され,欠陥の無い部分は輝度値0で示される。ま
た,フィルタd3及びフィルタd6のフィルタ係数に
は,比較のために同一の係数(A〜G)が用いられる。
フィルタd6を中心画素とその近傍48画素に施した場
合,中心画素CEの輝度値(=1)は,B×1+C×1
+D×1+E×1+F×1に置換される。このようにフ
ィルタの方向と線分状の表面欠陥の方向とが同じ方向で
ある場合に,近傍の画素の輝度値が加算されて,中心画
素CEの輝度値は大きくなる。これに対し,フィルタd
3を中心画素CEとその近傍48画素に施した場合に
は,中心画素CEの輝度値(=1)はD×1に置換され
る。このようにフィルタの方向と線分状の表面欠陥の方
向とが異なる場合,近傍の画素の輝度値は加算されず,
置換された中心画素CEの輝度値は,フィルタの方向と
表面欠陥の方向とが同じである場合と較べて小さくな
る。従って,複数種の該空間フィルタにより表面欠陥の
方向依存性を輝度値に反映することができる。但し,空
間フィルタの大きさは検出しようとする表面欠陥よりも
大きくする必要がある。これは,空間フィルタが表面欠
陥より小さい場合,どの方向のフィルタを施してもフィ
ルタの施された画素の輝度値は殆ど同じになるからであ
る。1個の抽出画像に8種類の空間フィルタが施され
て,新たに8個の画像が生成される。この8個の画像は
上記空間フィルタにより表面欠陥の方向依存性が,その
輝度値に反映されたものであり,画像記憶部7に記憶さ
れる。座標検出部8において,画像記憶部7に記憶され
た8個の画像に含まれる全画素の内で最も輝度値の大き
い画素の座標(X0 ,Y0 )が求められる。
【0009】次に,輝度値演算部9において座標
(X0 ,Y0 )の輝度値が8個のフィルタに対応する8
個の各画像ごとに求められる。各画像ごとに求められた
座標(X0,Y0 )における輝度値L0 〜L7 の一例を
図4に示す。白抜き丸は磁粉溜まり,黒四角は表面欠陥
を表しており,上記輝度値は磁粉溜まりと表面欠陥とで
は異なった分布を示すことがわかる。例えば3−1の線
状欠陥はフィルタd0方向の輝度値L0 が大きくフィル
タd0方向とは垂直なフィルタd6方向の輝度値L6
小さい。これに対し,面状に広がって分布する2−1の
磁粉溜まりでは各方向で輝度値が殆ど変わっていない。
従って,3−1の欠陥が線状であることが各画像の座標
(X0 ,Y0 )における輝度値L0 〜L7 に反映されて
いる。また,欠陥と磁粉溜まりの形状の違いも各画像の
座標(X0 ,Y0 )における輝度値L0〜L7 に反映さ
れている。次に,表面欠陥の方向依存性をより明確にす
るための評価パラメータhが評価パラメータ演算部10
において演算される。ここで,評価パラメータhは次式
で定義される。 h=(Lmax −Lmin )/Lmean ここで,Lmax は各画像の座標(X0 ,Y0 )における
輝度値L0 〜L7 の最高値,Lmin は各画像の座標(X
0 ,Y0 )における輝度値L0 〜L7 の最低値,Lmean
は各画像の座標(X0 ,Y0 )における輝度値L0 〜L
7 の平均値を示す。評価パラメータhにより,上記した
ような輝度値L0 〜L7 の分布が数値化される。例えば
線状の表面欠陥であれば,最高値Lmax と最低値Lmin
との差が大きくなるから評価パラメータhも大きくな
り,一方磁粉溜まりの場合,方向によって輝度値は大き
く変化しないから,上記差は小さくなり,評価パラメー
タhも小さくなる。即ち,2次元的な形状の違いが評価
パラメータhにより表現される。また,上記差の大きさ
は平均値Lmeanを基準として評価されるので,比較的輝
度値が小さい表面欠陥をも検出することが可能となる。
【0010】最後に,判定部11において評価パラメー
タhとそのしきい値h0 が比較される。しきい値h0
りも評価パラメータhが大きい場合には,上記抽出領域
に表面欠陥が含まれると判定し,評価パラメータhがし
きい値h0 以下であれば,表面欠陥は含まれないと判定
して,その判定結果を表示装置,記憶装置等に出力す
る。図5は評価パラメータhによる判定結果の一例を示
す図である。図5に示した例は比較のために,従来の技
術により探傷を行ったもの(図8)と同様の欠陥につい
て探傷を行って得られたものである。図5と図8とを比
較すると,表面欠陥を示す黒四角の例えばp6やp10
は,図8に示した輝度値のみによる判定の場合,磁粉溜
まりと輝度値に差がないために未検出であったが,表面
欠陥探傷装置0による探傷の場合,磁粉溜まりのレベル
から分離され,しきい値h0 による判別が容易になった
ことがわかる。このように表面欠陥探傷装置0を鋼材1
の自動探傷に用いれば,複数種の空間フィルタにより表
面欠陥の形状を特定することができるから,表面欠陥の
形状等の特徴量を予め教示する必要がなく,且つ輝度値
の大きさと表面欠陥の位置情報とに基づいて表面欠陥を
探傷するから,従来より精度の高い探傷を行うことがで
きる。
【0011】
【実施例】上記実施の形態に係る表面欠陥探傷装置0は
検査対象が移動しない場合を想定したものであった。検
査対象が移動する場合,図6に示すように輝度値L0
7 を補正する輝度値補正部12が表面欠陥探傷装置0
に追加される。これは,画像撮像中に検査対象が移動し
たために点状光源からの光が移動方向に流れ,入力画像
において線状に近い形状で撮像されて検出感度が低下す
るのを回避するためである。補正を行うための参照デー
タは,磁粉溜まりを模した点状の光源,すなわち点状の
磁粉のかたまりであり紫外線を照射することで点状に蛍
光発光する光源を試験的に繰り返し移動させることによ
り得られる。具体的には,予め上記点状の光源を複数回
移動させて,輝度値L0 〜L7 を複数回測定する。測定
された複数の輝度値L0 〜L7 を誤差の影響を小さくす
るために平均し,平均値L0m〜L7mを得る。この平均値
0m〜L7mが参照データとなる。欠陥探傷時には,この
参照データにより輝度値補正部12において補正が行わ
れる。輝度値補正部12において,入力された探傷時の
輝度値L0 〜L7 各々が,参照データL0m〜L7mにより
除算される。この除算により,検査対象の移動による輝
度値L0 〜L7 の変化が相殺される。また,この補正に
より測定対象の移動の影響だけでなく,例えばカメラレ
ンズの歪曲特性,CCD素子の異方性の影響をも減少さ
せることができる。このような表面欠陥探傷装置も本発
明における表面欠陥探傷装置の一例である。また,上記
実施の形態では蛍光磁粉が付着した鋼材1表面の欠陥の
探傷を行ったが,鋼材だけでなく,一般の被試験材にお
いて形状が異なる表面欠陥の探傷を行うと共に,その形
状の判別を行う目的で表面欠陥探傷装置を用いてもよ
い。このような表面欠陥探傷装置も本発明における表面
欠陥探傷装置の一例である。
【0012】
【発明の効果】本発明は物品の撮像画像に基づいて該物
品の表面欠陥を探傷する表面欠陥探傷装置において,上
記撮像画像の所定の輝度値以上の領域を抽出する領域抽
出手段と,上記領域抽出手段により抽出された抽出領域
に,検出しようとする表面欠陥の形状に対応するn種
(nは自然数)の空間フィルタを施し,該空間フィルタ
により表面欠陥の形状に関連付けられたn個の画像を生
成する画像フィルタリング手段と,上記画像フィルタリ
ング手段により得られたn個の画像に含まれる画素のう
ちで最高輝度値を有する画素の座標を検出する座標検出
手段と,n個の画像各々の上記最高輝度値を有する画素
の座標の輝度値に基づいて上記抽出領域に表面欠陥が含
まれるか否かを判定する判定手段とを具備してなること
を特徴とする表面欠陥探傷装置として構成されており,
欠陥形状に対応した複数の空間フィルタにより表面欠陥
の形状を表面欠陥の撮像画像における輝度値に反映でき
るから,表面欠陥の形状等の特徴量を種別して予め教示
する必要がなく,また輝度値と表面欠陥の位置情報とに
より表面欠陥が存在するか否かの判定を行うから,輝度
値の大きさ若しくはその変化傾向により判別を行う従来
の技術と較べて精度のよい探傷を行うことができる。さ
らに,上記抽出領域に所定の輝度値以上の領域が複数含
まれる場合,上記抽出領域を複数の抽出領域に分割すれ
ば,所定の輝度値以上の各領域についてより詳細に表面
欠陥の探傷を行うことができる。さらに,上記判定手段
が上記複数の空間フィルタを撮像画像に施すことにより
得られた空間フィルタと同数の画像各々で上記最高輝度
値を有する画素の座標の輝度値の最高値,最低値,及び
平均値に基づいて表面欠陥の有無を判定するための評価
パラメータを求め,該評価パラメータが所定のしきい値
より大きければ上記抽出領域に表面欠陥が含まれると判
定し,上記評価パラメータが上記所定のしきい値以下で
あれば上記抽出領域に表面欠陥は含まれないと判定すれ
ば,表面欠陥の形状が,抽出領域の画像の輝度値に反映
されるから,比較的輝度の低い欠陥でも探傷することが
できる。さらに,上記物品が所定の方向に移動する場
合,予め与えられた参照データに基づいて上記n個の画
像各々の上記最高輝度値を有する画素の座標の輝度値の
補正を行えば,撮像手段の性能に関わらず表面欠陥の探
傷を行うことが可能となり,利用範囲が拡大される。ま
た,上記物品が鋼材であると共に,上記撮像画像が磁化
された鋼材表面に付着した蛍光磁粉の蛍光輝度の画像で
ある場合,蛍光磁粉探傷方法における表面欠陥自動探傷
の信頼性を向上させることができる。これは,欠陥形状
に対応した複数の空間フィルタにより輝度値に表面欠陥
の形状が反映されるためであり,従来のように形状パタ
ーンの教示を行う必要もない。また,上記n種の空間フ
ィルタの各々が互いに異なる所定の方向に線状に連なる
画素の輝度値を強調するフィルタである場合,線状の表
面欠陥の方向依存性を撮像画像の輝度値に反映し,より
信頼性の高い探傷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る表面欠陥探傷装置
0の概略構成を示す図。
【図2】表面欠陥探傷装置0に係る空間フィルタの一例
を示す図。
【図3】空間フィルタの説明図。
【図4】表面欠陥の方向依存性を示す図。
【図5】評価パラメータによる判定結果を示す図。
【図6】本発明の一実施例に係る表面欠陥探傷装置。
【図7】蛍光磁粉探傷方法を実施することのできる自動
探傷装置の概略構成図。
【図8】上記自動探傷装置による表面欠陥の検出結果を
示す図。
【符号の説明】
0・・・表面欠陥探傷装置 1・・・鋼材 2・・・CCDカメラ 3・・・領域抽出部 4・・・領域分割部 5・・・フィルタ記憶部 6・・・フィルタリング実行部 7・・・画像記憶部 8・・・座標検出部 9・・・輝度値演算部 10・・・評価パラメータ演算部 11・・・判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新舘 忠博 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品の撮像画像に基づいて該物品の表面欠
    陥を探傷する表面欠陥探傷装置において,上記撮像画像
    の所定の輝度値以上の領域を抽出する領域抽出手段と,
    上記領域抽出手段により抽出された抽出領域に,検出し
    ようとする表面欠陥の形状に対応するn種(nは自然
    数)の空間フィルタを施し,該空間フィルタにより表面
    欠陥の形状に関連付けられたn個の画像を生成する画像
    フィルタリング手段と,上記画像フィルタリング手段に
    より得られたn個の画像に含まれる画素のうちで最高輝
    度値を有する画素の座標を検出する座標検出手段と,n
    個の画像各々の上記最高輝度値を有する画素の座標の輝
    度値に基づいて上記抽出領域に表面欠陥が含まれるか否
    かを判定する判定手段とを具備してなることを特徴とす
    る表面欠陥探傷装置。
  2. 【請求項2】上記抽出領域に所定の輝度値以上の領域が
    複数含まれる場合,上記抽出領域が複数の抽出領域に分
    割される請求項1記載の表面欠陥探傷装置。
  3. 【請求項3】上記判定手段が,n個の画像各々の上記最
    高輝度値を有する画素の座標の輝度値の最高値,最低
    値,及び平均値に基づいて表面欠陥の有無を判定するた
    めの評価パラメータを求め,該評価パラメータが所定の
    しきい値より大きければ上記抽出領域に表面欠陥が含ま
    れると判定し,上記評価パラメータが上記所定のしきい
    値以下であれば上記抽出領域に表面欠陥は含まれないと
    判定する請求項1記載の表面欠陥探傷装置。
  4. 【請求項4】上記物品が所定の方向に移動する場合,予
    め与えられた参照データに基づいて上記n個の画像各々
    の上記最高輝度値を有する画素の座標の輝度値の補正を
    行う請求項1,2,若しくは3記載の表面欠陥探傷装
    置。
  5. 【請求項5】上記物品が鋼材であると共に,上記撮像画
    像が磁化された鋼材表面に付着した蛍光磁粉の蛍光輝度
    の画像である請求項4記載の表面欠陥探傷装置。
  6. 【請求項6】上記n種の空間フィルタの各々が互いに異
    なる所定の方向に線状に連なる画素の輝度値を強調する
    フィルタである請求項1,2,3,4,若しくは5のい
    づれかに記載の表面欠陥探傷装置。
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