JPH10195487A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JPH10195487A
JPH10195487A JP1737497A JP1737497A JPH10195487A JP H10195487 A JPH10195487 A JP H10195487A JP 1737497 A JP1737497 A JP 1737497A JP 1737497 A JP1737497 A JP 1737497A JP H10195487 A JPH10195487 A JP H10195487A
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辰也 奥村
Junichi Maeno
純一 前野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品に用いられる接着フィルムやアン
ダーフィル樹脂等のような樹脂系素材に対して、膨潤、
溶解等の影響をほとんど与えず、かつ被洗浄物に対して
良好な洗浄性を有する洗浄剤を提供する。 【解決手段】 特定の多価アルコールおよびプロピレン
カーボネートを有効成分として含有してなる洗浄剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄剤組成物に関す
る。特に、接着フィルムやアンダーフィル樹脂等のよう
な樹脂系素材が用いられたICパッケージ類やモジュー
ル等の各種電子部品の洗浄に好適に用いられる洗浄剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品に使用される樹脂系素材
の性能は、耐熱性、耐水性、耐溶剤性等が重視されてお
り、これらの性能に優れた素材がフィラー充填、ガラス
クロス含浸等により電子部品において基材や部材として
使用されてきた。しかし、近年、電子部品の高密度実装
化が進み、それに伴いBGAやPGA等のICパッケー
ジ類等が出現してきた。これらパッケージ類等は作動時
の発熱による熱応力による影響が大きいため、これらに
使用される接着フィルムやアンダーフィル樹脂等の樹脂
系素材は、従来の樹脂系素材が有していた性能に加え、
熱応力が吸収できるような弾性を有するものとなってき
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの樹脂
系素材は、弾性が増した分、従来よりも耐溶剤性が低下
する傾向にあり、従来から電子部品等の洗浄において使
用されているグリコールエーテル系洗浄剤等を使用する
と、被洗浄物品に対する洗浄性は高いものの、樹脂系素
材の膨潤、溶解等の問題が発生する。本発明は、樹脂系
素材に対してほとんど影響を与えず、かつ良好な洗浄性
を有する洗浄剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討をした結果、樹脂系素材には
ほとんど影響を与えないもののフラックス溶解力等の洗
浄性が不十分である特定の多価アルコールと、フラック
ス溶解力等の洗浄性は良好であるが樹脂系素材に影響を
与える性質を有するプロピレンカーボネートとを混合す
ることにより、樹脂系素材に対してほとんど影響を与え
ず、かつ洗浄性において、多価アルコールやプロピレン
カーボネートをそれぞれ単独で使用するよりもさらに優
れた洗浄剤が得られることを見い出し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、一般式(1):
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素
数1〜3のアルキル基を、R5 は水素原子または炭素数
1または2のアルキル基を、kは0〜3の整数を示
す。)で表される多価アルコールのうちの少なくとも一
種(A)、およびプロピレンカーボネート(B)を有効
成分として含有してなる洗浄剤組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の多価アルコール(A)と
しては、上記一般式(1)で表されるものであれば、特
に制限を受けないが、具体的には、プロピレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,3−オクチレングリコ
ール等が例示できる。これらの中でも、水溶性で引火点
が高い第3石油類以上のものが好ましく、特に1,3−
ブタンジオールやヘキシレングリコールが好ましい。こ
れら多価アルコールは1種を単独でまたは2種以上を併
用して使用することができる。
【0008】多価アルコール(A)とプロピレンカーボ
ネート(B)の使用割合は、特に制限はされないが、通
常は重量比で(A):(B)=99:1〜30:70の
範囲である。この範囲の中でも、高い洗浄性が得られ、
かつ樹脂系素材にほとんど影響を与えない範囲として、
多価アルコール(A)の使用割合の上限としては95重
量%以下が好ましく、下限としては60重量%以上、特
に75重量%以上が好ましい。また、同様にプロピレン
カーボネート(B)の使用割合の上限としては40重量
%以下、特に25重量%以下が好ましく、下限としては
5重量%以上が好ましい。なお、プロピレンカーボネー
ト(B)の使用割合が70重量%を超えると、被洗浄物
上の樹脂系素材に対して溶解等の影響が出始める傾向が
あるが、後述の水(D)を使用して、本発明の洗浄剤組
成物を水溶液として用いる場合は、樹脂系素材に対する
影響は緩和される。
【0009】また、本発明の洗浄剤組成物は、必要によ
り界面活性剤(C)を有効成分として含有することがで
きる。当該界面活性剤(C)としては、各種公知のノニ
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤またはアニオ
ン性の界面活性剤が使用でき、特に限定されるものでは
ないが、好ましくはノニオン性界面活性剤、ポリオキシ
アルキレンリン酸エステル系界面活性剤およびポリオキ
シアルキレンアミン系界面活性剤から選ばれる界面活性
剤のいずれか少なくとも1種を含有してなる界面活性剤
である。これらのうちでも、ノニオン性界面活性剤を
単独で使用する態様、ポリオキシアルキレンリン酸エ
ステル系界面活性剤を単独で使用する態様、ノニオン
性界面活性剤とポリオキシアルキレンリン酸エステル系
界面活性剤を使用する態様、ポリオキシアルキレンリ
ン酸エステル系界面活性剤およびポリオキシアルキレン
アミン系界面活性剤を使用する態様、ノニオン性界面
活性剤、ポリオキシアルキレンリン酸エステル系界面活
性剤およびポリオキシアルキレンアミン系界面活性剤を
使用する態様が特に好ましい。なお、ノニオン性界面活
性剤は、すすぎの際、汚れ成分を水中で保持するはたら
きがあり、洗浄性向上や液寿命改善の効果がある。ま
た、ポリオキシアルキレンリン酸エステル系界面活性剤
やポリオキシアルキレンアミン系界面活性剤は、特に洗
浄剤を水で希釈して使用する際に、優れた洗浄性向上効
果がある。
【0010】ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シアルキレンアルキル(アルキル基の炭素数6以上)エ
ーテル、ポリオキシアルキレンフェノールエーテル、ポ
リオキシアルキレンアルキルフェノールエーテルなどの
ポリアルキレングリコールエーテル型ノニオン性界面活
性剤;ポリアルキレングリコールモノエステル、ポリア
ルキレングリコールジエステルなどのポリアルキレング
リコールエステル型ノニオン性界面活性剤;脂肪酸アミ
ドのアルキレンオキサイド付加物;ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの多価アルコール型
ノニオン性界面活性剤;脂肪酸アルカノールアミドなど
をあげることができる。これらノニオン性界面活性剤は
1種を単独でまたは2種以上を適宜に組合せて使用でき
る。なお、前記アルキレンとは、エチレン、プロピレン
またはブチレンをいい、ポリオキシアルキレンとはポリ
オキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブ
チレンまたはこれらが共重合したものをいう。以下、本
発明の説明においてアルキレンとは同意である。これら
ノニオン性界面活性剤のなかでは、洗浄力の点からポリ
エチレングリコールエーテル型ノニオン性界面活性剤が
好ましく用いられ、特に下記一般式(2): R6 O−(CH2 CH2 O)m −H (式中、R6 は炭素数6〜20の直鎖もしくは分岐鎖の
アルキル基、フェニル基、または炭素数7〜12の直鎖
もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基
を、mは2〜20の整数を示す。)で表されるポリオキ
シエチレンアルキルエーテルである。特にR6 は炭素数
10〜16の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基であり、
mは3〜16の整数のポリオキシエチレンアルキルエー
テルがより好ましい。
【0011】ポリオキシアルキレンリン酸エステル系界
面活性剤としては各種公知のものを制限なく使用できる
が、洗浄性、環境特性、引火性の点から、下記一般式
(3):
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R7 は炭素数5〜20の直鎖もし
くは分岐鎖のアルキル基、フェニル基、または炭素数7
〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換された
フェニル基を、nは0〜20の整数、Xは水酸基または
一般式(4):R8 O(CH2CH2 O)n −(式中、
8 は炭素数5〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル
基、フェニル基、または炭素数7〜12の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基を、nは前
記と同じを示す。)を示す。)で表されるポリオキシエ
チレンリン酸エステル系界面活性剤またはその塩が好ま
しい。前記塩としてはナトリウム塩、カリウム塩などの
金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などを
例示できる。特に、R7 は炭素数7〜16の直鎖もしく
は分岐鎖のアルキル基、nは3〜16の整数で表される
ポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤が好ま
しい。これらポリオキシアルキレンリン酸エステル系界
面活性剤は1種を単独でまたは2種以上を適宜に組合せ
て使用できる。なお、前記一般式(3)で表されるポリ
オキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤またはその
塩の市販品としては、例えば第一工業製薬(株)製の
「プライサーフ」シリーズ、日本乳化剤(株)製の「N
−1000FCP」、「RA−574」、「RA−57
9」などを例示できる。
【0014】ポリオキシアルキレンアミン系界面活性剤
としては、各種公知のものを制限なく使用できるが、洗
浄性、環境特性、引火性の点から、下記一般式(5):
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R9 は水素原子または直鎖もしく
は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基またはアルケニ
ル基を示し、Yは水素原子または直鎖もしくは分岐鎖の
炭素数1〜4のアルキル基またはアシル基を示し、pは
1〜15、qは0〜15の整数を示す。)で表されるポ
リオキシエチレンアミン系界面活性剤が好ましい。これ
らのなかでもR9 は炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐
鎖のアルキル基またはアルケニル基、Yは水素原子、p
+qが2〜15の整数のポリオキシエチレンアミン系界
面活性剤が好ましい。これらポリオキシアルキレンアミ
ン系界面活性剤(D)は1種を単独でまたは2種以上を
適宜に組合せて使用できる。なお、前記一般式(5)で
表されるポリオキシエチレンアルキルアミン系界面活性
剤の市販品としては、例えば日本乳化剤(株)製の「N
ewcol 405」、「Newcol 410」、竹
本油脂(株)製の「パイオニンD−3104」、「パイ
オニンD−3110」、ライオン(株)製の「エソミン
T/15」、「エソミンT/25」などを例示できる。
【0017】また、界面活性剤(C)の使用量は、被洗
浄物や汚れの種類、洗浄方法等により適宜調節すればよ
く、特に限定されるものではないが、通常は多価アルコ
ール(A)、プロピレンカーボネート(B)および界面
活性剤(C)の合計重量に対して0〜90重量%、好ま
しくは0〜50重量%、特に好ましくは0〜30重量%
である。なお、90重量%を超えると、余剰の添加とな
り、効果の向上は見られず、界面活性剤の種類によって
は電子部品等の腐食の原因になることもある。また、水
で希釈する場合は0.1重量%以上であるのが好まし
い。
【0018】なお、界面活性剤(C)としてアニオン性
やカチオン性の界面活性剤を用いた場合には、得られる
洗浄剤組成物を1重量%の水溶液に調整したときのpH
が6〜8の中性付近となるように、界面活性剤(C)中
のアニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤の使用
割合を調整するのが好ましい。洗浄剤組成物のpHは使
用する界面活性剤の種類によりそれぞれが異なってくる
ため一概にはいえないが、これらの使用割合は、一般的
に重量比で、アニオン性界面活性剤:カチオン性界面活
性剤=1:10〜10:1、好ましくは1:5〜5:1
である。上記pHを6〜8の中性付近とすることによ
り、すすぎ水処理工程(プレリンス槽)においてすすぎ
水を繰り返し使用しても、すすぎ水中のイオン性界面活
性剤の濃度向上に伴うpHの変動を抑制できるため、電
子部品の腐食を防止することができる。
【0019】前記洗浄剤組成物は、多価アルコール
(A)およびプロピレンカーボネート(B)および必要
により界面活性剤(C)からなる有効成分をそのままで
使用することもできるが、洗浄剤の引火危険性の低減、
排水処理負荷の低減等のため、水(D)で溶解して水溶
液として使用することもできる。その場合の当該水溶液
中の有効成分の濃度は、被洗浄物や汚れの種類、洗浄方
法等により適宜調節でき、通常は0.5〜100重量%
である。なお、該濃度の下限としては、汚れの種類がフ
ラックス類である場合は50重量%以上が好ましく、特
に好ましくは70重量%以上である。また、該濃度の上
限としては98重量%以下が好ましい。
【0020】さらに本発明の洗浄剤組成物は、必要によ
り消泡剤、酸化防止剤などの添加剤を配合することがで
き、該添加剤の使用量は洗浄剤に対して0.1重量%程
度以下とされる。また、本発明の洗浄剤組成物の効果を
阻害しない範囲内において、ジプロピレングリコール等
のグリコールエーテル系化合物を配合することができ
る。
【0021】本発明の洗浄剤組成物は、各種工業分野に
おける各種物品の洗浄に使用することができ、被洗浄物
品の種類が特に限定されるものではないが、特に電子部
品の洗浄において好適である。また、本発明の洗浄剤組
成物は、樹脂系素材にほとんど影響を与えることなく物
品の洗浄を有効に行うことができるので、特に、樹脂系
素材が使用された物品の洗浄に好適である。当該樹脂系
素材としては、特に限定されるものではなく、いずれの
材料樹脂、性状、形態、大きさ、用途等によるものであ
ってもよい。
【0022】上記のような樹脂系素材が使用された物品
としては、特に限定されるものではないが、好ましくは
樹脂系素材が使用された電子部品を挙げることができ、
特に好ましくは、弾性を有する樹脂系素材が使用された
電子部品を挙げることができる。当該弾性を有する樹脂
系素材としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、電子部品に使用される両面接着フィルムまたは接着
剤、ポッティング樹脂、アンダーフィル樹脂、その他各
種電子部品の封止部やパッケージング部等に使用される
樹脂系素材が例示できる。また、これら弾性を有する樹
脂系素材に用いられる材料樹脂としては特に限定される
ものではないが、例えばエポキシ系樹脂、液状エポキシ
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等、また
はこれらと他の樹脂、添加剤、充填剤等との樹脂組成物
等が例示できる。
【0023】上記のような弾性を有する樹脂系素材が具
体的にどのような態様で電子部品中に用いられているか
について、以下に例示的に説明する。例えば、両面接着
フィルムは、一般的にエポキシ系等の樹脂が使用されて
おり、主にマイクロプロセッサのICパッケージ内にお
いて、ヒートシンクとベースパッケージを接着するのに
使用されている。ポッティング樹脂は、主にフィラー等
が充填された液状エポキシ樹脂等が使用されており、例
えば、IC封止樹脂としてワイヤボンディングやフリッ
プチップ等で接合されたICを封止するのに使用されて
いる。アンダーフィル樹脂は、一般的にポリイミド系樹
脂等が使用されており、例えば、フリップチップ実装で
実装されたICのボール端子部を固定するのに使用され
ている。
【0024】上記のような弾性を有する樹脂系素材が使
用された電子部品としては、ピン・グリッド・アレイ
(PGA)、ボール・グリッド・アレイ(BGA)、テ
ープ・キャリア・パッケージ(TCP)、チップ・サイ
ズ・パッケージ(CSP)等の各種ICパッケージ;マ
ルチチップモジュール(MCM);フリップチップ実装
された各種モジュール;システムボード;ICカード基
板;フレキシブル基板プリント等を例示することができ
る。また、ベアチップ状態のICが樹脂系素材により基
板等に封止されているものも含まれる。なお、本発明の
洗浄剤組成物は、上記弾性を有する樹脂系素材が使用さ
れた電子部品以外の物品の洗浄にも使用でき、従来一般
的なプリント配線基板、通信用ハイブリッドIC、車載
用ハイブリッドIC等の電子部品;半導体製造装置、ハ
ードディスク(HDD)部品、磁気ヘッドカバー、ガラ
ス、レンズ等の精密部品等の洗浄に対して有効である。
また、本発明の洗浄剤組成物は樹脂系素材に対して影響
を与えることが少ないので、一般樹脂加工品等の洗浄に
も有効である。
【0025】また、本発明の洗浄剤組成物で洗浄除去で
きる汚れ成分としては、特に限定されるものではない
が、特にフラックスに対して有効である。フラックス
は、例えば電子部品の作製時におけるハンダ付けに際し
て使用され、ハンダ付け終了後はフラックスを選択的か
つ完全に除去するために洗浄が必要となる。該フラック
スとしては、ロジン、変性ロジンなどのロジン類を主成
分とする非活性ロジンフラックス、該ロジン類と活性化
剤(例えば、トリエタノールアミン塩酸塩、トリエチレ
ンテトラミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、塩
酸アニリンなどのアミン化合物の有機酸または無機酸の
塩など)とを主成分とする活性ロジンフラックスが一般
的である。なお、本発明の洗浄剤組成物は、フラックス
以外にも、電子部品に付着した指紋やホコリ、その他各
種物品への付着物等の除去に対しても有効である。
【0026】本発明の洗浄剤組成物を用いて、被洗浄物
を洗浄するにあたっては、各種の使用方法を採用できる
が、以下に、一般的な使用方法として、電子部品におけ
るロジンフラックスを洗浄除去する場合について説明す
る。すなわち、洗浄剤組成物に該電子部品を直接浸漬し
て洗浄する方法、該洗浄剤組成物の水溶液をスプレー装
置を使用してフラッシュする方法、あるいは機械的手段
によりブラッシングする方法、超音波洗浄方法、液中ジ
ェット洗浄方法、揺動方法、直通式洗浄法(例えば、直
通式洗浄装置「ダイレクトパス」、荒川化学工業(株)
製を用いる方法)などを適宜選択して採用することがで
きる。特に直通式洗浄法では、前記洗浄剤組成物の水溶
液中の有効成分の濃度が0.5重量%程度の場合にも短
時間で洗浄が可能である。
【0027】また、洗浄剤組成物を適用する際の条件
は、洗浄剤組成物中の洗浄剤成分の濃度、該成分の使用
割合、除去すべきフラックスの種類等により適宜選択す
ればよく、一般に除去すべきフラックスを洗浄除去する
のに有効な温度と時間で洗浄剤をフラックスに接触させ
る。洗浄剤組成物の使用時の温度は室温程度から80℃
程度であり、通常は50〜70℃程度とするのが好まし
い。該電子部品上のロジンフラックスを、例えば60℃
程度の温度において浸漬法により除去する場合には、一
般に本発明の洗浄剤組成物にロジンフラックスを有する
電子部品を約1〜5分程度浸漬すれば、良好に除去する
ことができる。
【0028】こうしてフラックスを除去された電子部品
は仕上げ処理として、洗浄剤組成物による洗浄のあと
に、プレリンス処理、仕上げリンス処理の水すすぎ処理
を行い残留している可能性のある洗浄剤組成物を完全に
除去する。このような水洗処理により、該電子部品の清
浄度は、非常に高いものとなる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が奏され
る。 (1)本発明の洗浄剤組成物は、多価アルコールやプロ
ピレンカーボネートをそれぞれ単独で洗浄剤の有効成分
として使用するよりもさらに優れた洗浄能力を有し、か
つ、樹脂系素材に影響を与えることがほとんどない。 (2)本発明の洗浄剤組成物は非ハロゲン系の洗浄剤で
あるため、フロン系洗浄剤に見られるようなオゾン層破
壊の問題はない。また、環境破壊、引火性、臭気などの
点でも十分に満足しうる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、各例の部は重量基準である。
【0031】実施例1 1,3−ブタンジオール70部、プロピレンカーボネー
ト10部、ポリエチレングリコールアルキルエーテル型
ノニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名
「ノイゲンET−135」)10部、および脱イオン水
10部を混合して洗浄剤を調整した。
【0032】実施例2〜10および比較例1〜3 実施例1において、洗浄剤組成物の各成分の種類、組成
比を表1に示すように変化させた他は、実施例1と同様
にして洗浄剤を調整した。
【0033】
【表1】
【0034】なお、表1中成分Aは一般式(1)で表さ
れる多価アルコールであり、a1は1,3−ブタンジオ
ール、a2はヘキシレングリコール、a3は1,5−ペ
ンタンジオール、a4は1,3−オクチレングリコール
を示す。成分Bはプロピレンカーボネートであり、bで
示す。成分Cは界面活性剤であり、c1はポリエチレン
グリコールアルキルエーテル型ノニオン性界面活性剤
(第一工業製薬(株)製、商品名「ノイゲンET−13
5」)、c2はポリオキシアルキレンリン酸エステル系
界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「プライサ
ーフA208F」)、c3はポリオキシアルキレンアミ
ン系界面活性剤(日本乳化剤(株)製、商品名「New
col 405」)を示す。成分Dは水であり、dは脱
イオン水を示す。また、その他の洗浄剤成分として、e
はジエチレングリコールモノエチルエーテルを示す。
【0035】(1)洗浄性 プリント配線板(銅張積層板)の全面に、ロジン系クリ
ームハンダ(日本アルファメタルズ社製、商品名「ソル
ダーペースト 63Sn/37Pb RMA501 88-3-30」)を塗布
し、240℃のリフロー炉を3分間通過させ供試基板を
作製した。この基板を50℃加温下で洗浄剤組成物に浸
漬し、フラックスの除去の度合いを以下の判定基準に基
づき目視判定した。 ○ : 良好に除去 △ : 若干残存 × : かなり
残存
【0036】(2)清浄度 (1)洗浄性の試験を行った基板を純水洗浄及び乾燥の
後、オメガメーター600-RC(アルファメタルズ社製、商
品名)を用いて、プリント配線板の清浄度(残留イオン
濃度)を測定した。
【0037】(3)樹脂系素材への影響度 130℃で1時間硬化させたエポキシ系両面接着フィル
ムを、各洗浄剤組成物に50℃、1時間浸漬した。浸漬
前後における接着フィルム表面の状態について以下の判
定基準を用いて目視評価、および接着フィルム表面の厚
さの浸漬前に対する変化率(厚み変化率)を測定した。 ○ : 変化なし △ : 若干表面の艶が消える ×
: 完全に艶がなくなる
【0038】各評価結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/304 341 H01L 21/304 341L H05K 3/26 H05K 3/26 E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜3のア
    ルキル基を、R5 は水素原子または炭素数1または2の
    アルキル基を、kは0〜3の整数を示す。)で表される
    多価アルコールのうちの少なくとも一種(A)および、
    プロピレンカーボネート(B)を有効成分として含有し
    てなる洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 多価アルコール(A)およびプロピレン
    カーボネート(B)の使用割合が、重量比で(A):
    (B)=99:1〜30:70の範囲である請求項1記
    載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記洗浄剤組成物が界面活性剤(C)を
    含有してなる請求項1または2記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 界面活性剤(C)が、ノニオン性界面活
    性剤、ポリオキシアルキレンリン酸エステル系界面活性
    剤およびポリオキシアルキレンアミン系界面活性剤から
    選ばれる界面活性剤のいずれか少なくとも1種を含有し
    てなる請求項3記載の洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記洗浄剤組成物が水(D)を含有して
    なる請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄剤
    組成物を用いた電子部品洗浄用洗浄剤組成物。
JP01737497A 1997-01-14 1997-01-14 洗浄剤組成物 Expired - Lifetime JP4069396B2 (ja)

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