JPH10193887A - 再帰反射性の転写シート - Google Patents

再帰反射性の転写シート

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JPH10193887A
JPH10193887A JP1994297A JP1994297A JPH10193887A JP H10193887 A JPH10193887 A JP H10193887A JP 1994297 A JP1994297 A JP 1994297A JP 1994297 A JP1994297 A JP 1994297A JP H10193887 A JPH10193887 A JP H10193887A
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JP
Japan
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sheet
transfer
adhesive layer
afterglow
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JP1994297A
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Inventor
Yoshitaka Kimura
好孝 木村
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Japan Polymark Co Ltd
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Japan Polymark Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣類などに転写した際に光照射に対するラベ
ルの再帰反射性が持続するうえに耐久性が良く、熱転写
時に不要透明球が被転写材に付着しない。 【解決手段】 ベースシートの全面に仮接着層を介して
微小透明球を密に接着したビーズシートを用い、該ビー
ズシートの透明球列上に蓄光顔料を添加した所定の残光
発生層を形成し、さらにラベル図柄の平面形状と実質的
に等しい接着層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類などに転写し
た際に光照射に対するラベルの再帰反射性が持続するう
えに耐久性が良い転写シートに関し、熱転写時に不要透
明球が被転写材に付着しないので被転写材の汚損を防止
できる転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】既存のシート素材として、紙やプラスチ
ックフィルムのようなベースシートに仮接着層を介して
微小ガラス球を一面に接着したビーズシートが存在し、
これが大量に市販されている。例えば、実公昭58−5
5024号,実開昭59−184695号や実開昭62
−65299号では、この種のビーズシートを用いてビ
ーズ面に着色顔料を含む図柄層を部分印刷し、さらに該
図柄層と等しい平面形状の接着層を設けて転写シートを
作製している。
【0003】 ガラスビーズ層を有する前記のシート
は、通学服,トレーニングウェア,ジョギングウェア,
シューズなどに熱転写すると、転写ラベルが自動車のヘ
ッドライト照射に対する再帰反射性を有することにな
り、薄暮や夜間における学童やジョッカーが交通事故に
遭遇する危険性を未然に回避できる。近年は、単に食品
や薬品だけに限らず、世間一般があらゆる事項に対して
安全に注目しているため、再帰反射転写シートもこの世
相傾向に便乗して製造販売量が急増している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の再帰反射転写シ
ートでは、熱転写後において微小透明球の下側に通常の
着色顔料を含む図柄層が位置するので、ガラスビーズを
透過した光が図柄層で一部吸収され、自動車のヘッドラ
イト照射に対する再帰反射があまり鮮明にならず、しか
も転写ラベルが光輝する時間が短く、運転者が該ラベル
を視認できない場合がある。この視認問題に対して、実
公昭58−55024号では、真珠箔微粒を含む透明着
色インクで図柄層を形成し、つまり図柄層を光反射層と
して作用させているけれども、このような層構成でも転
写ラベルは予想外に鮮明にならず、光輝する時間も長く
ならない。
【0005】 本発明は、従来の再帰反射シートに関す
る前記の問題点を改善するために提案されたものであ
り、衣類などの被転写材に接着した際に転写ラベルの再
帰反射性が比較的長く持続して視認効果が高くなり、蓄
光顔料を含有してもラベルの耐久性が良好な転写シート
を提供することを目的としている。本発明の他の目的
は、再帰反射性の持続とともに、有色布上に転写すると
栄える再帰反射性の転写シートを提供することである。
本発明の別の目的は、再帰反射性の持続とともに、被転
写材に接着する際に不要なガラス粒が被転写材に付着す
ることを防ぐ再帰反射性の転写シートを提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る転写シート1では、図1に示すよう
に、ベースシート2の全面に仮接着層3を介して微小透
明球を密に接着したビーズシート5を用いる。図2に例
示するように、ビーズシート5の透明球列6上には、蓄
光顔料を添加した所定の残光発生層7および接着層8を
設ける。転写シート1について、接着層8はラベル図柄
の平面形状と実質的に等しく、転写ラベル10(図3)
の平面形状を構成することになる。残光発生層7は、イ
ンク主成分が経時架橋や溶媒架橋のような反応性,熱硬
化性または熱可塑性樹脂であり、接着層8は熱硬化性ま
たは熱可塑性樹脂である。
【0007】 図6から明らかなように、白色遮蔽層1
1を残光発生層7と接着層8との間に形成することが可
能であり、該白色遮蔽層によって有色の被転写材12の
地色を遮蔽し、有色の被転写材12上で栄える転写シー
トを得ることができる。また、黒色遮蔽層13(図7)
を白色遮蔽層11と接着層8との間に介在させてもよ
く、該黒色遮蔽層によって地色遮蔽をいっそう高めるこ
とができる。図8のように、比較的厚い中間支持層14
を接着層8と白色または黒色遮蔽層11,13との間に
介在させることも可能である。
【0008】 図4に例示するように、ビーズシート5
の透明球列6上に所定の残光発生層7および接着層8を
設けるとともに、ビーズシート5上において接着層8の
存在しない個所に非転写樹脂層15を塗布してもよい。
非転写樹脂層15は、その塗布部分における透明球6’
を熱転写時にビーズシート5上に保持することにより、
熱転写時に不要透明球6’が被転写材に転写されること
を防ぎ、不要透明球を被転写材に付着させないので好ま
しい。図1のビーズシート5の代わりに、部分図柄のビ
ーズシート17(図5)を用いてもよい。この転写シー
トでは、図4のような非転写樹脂層15を塗布しなくて
も、熱転写時に不要透明球が転写布に付着しない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の転写シート1で用いるビ
ーズシート5は市販品であって、図1に示すようにベー
スシート2の全面に仮接着層3を介して微小透明球を密
に接着している。例えば、ベースシート2は、ポリエス
テルシートのような樹脂フィルム、合成紙、セルロイ
ド、セロファン、金属シートなどの平坦な材料材であ
る。ベースシート2に塗布する仮接着層3は、セルロー
ス系樹脂,ロジン、シリコン樹脂、アクリル樹脂などで
あればよく、熱可塑性であっても熱転写温度で溶融せ
ず、残光発生層7よりも透明球列6の接着力が弱く、し
かも残光発生層7と接着しない素材であることを要す
る。用いる微小透明球は、ガラスビーズや酢酸ビニルビ
ーズなどであり、その粒径は通常20〜100μmであ
る。
【0010】 図2に例示するように、ビーズシート5
の透明球列6上には、蓄光顔料を添加した所定の残光発
生層7および接着層8を設ける。残光発生層7に添加す
る蓄光顔料は、例えば、硫化亜鉛の銀,銅,鉛,マンガ
ン賦活体または他の硫化金属の遷移金属賦活体であり、
光照射後に残光を発する顔料を意味する。残光発生層7
には、前記の蓄光顔料に加えて他の有色顔料や体質顔料
を添加することができる。残光発生層7は、インク主成
分が経時架橋や溶媒架橋のような反応性,熱硬化性また
は熱可塑性樹脂であり、例えば、ポリウレタン樹脂,ポ
リアミド樹脂,ポリエステル系樹脂,イソシアネート樹
脂などの単独またはこれらの混合物であって、所望に応
じて可塑剤,架橋剤,シランカップリング剤などを配合
してもよい。
【0011】 本発明の転写シートでは、図6のよう
に、白色遮蔽層11を残光発生層7と接着層8との間に
形成することが可能である。白色遮蔽層11は、残光発
生層7と同一または類似の樹脂成分を有する比較的薄い
層であり、酸化チタン,硫酸バリウム,亜鉛華などの白
色顔料を含有する。白色遮蔽層11は、有色の被転写材
12の地色を光学的に遮蔽することにより、布地のよう
な被転写材12が黒や赤などの鮮明な有色であったり多
色模様を有していても、転写ラベル10の図柄が有色の
被転写材12上で栄える。
【0012】 本発明の転写シートにおいて、黒色遮蔽
層13(図7)を白色遮蔽層11と接着層8との間に介
在させてもよい。黒色遮蔽層13は、残光発生層7と同
一または類似の樹脂成分を有する比較的薄い層であり、
カーボンブラック,セラミックブラック,酸化鉄などの
黒色顔料を含有する。黒色遮蔽層13は、白色遮蔽層1
1とともに形成することにより、有色の被転写材12の
地色遮蔽をいっそう高めることができる。
【0013】 また、比較的厚い中間支持層14(図
8)を接着層8と白色または黒色遮蔽層11,13との
間に介在させることも可能である。中間支持層14は、
残光発生層7と同一または類似の樹脂成分を有する比較
的厚い層であるけれども、伸縮性を高めるためにポリウ
レタン樹脂を加えると好ましい。中間支持層14を介在
させることにより、転写ラベル自体のクッション性が増
し、被転写材12の伸縮に対する耐久性を高めることが
できる。
【0014】 接着層8は、それが存在する部分だけが
被転写材9に転写されるので、該接着層はラベル図柄の
平面形状と全く等しいかまたはわずかに大きく、転写ラ
ベル10(図3)の平面形状を構成することになる。接
着層8は、加熱・加圧で布地などの被転写材9に接着可
能な熱硬化性または熱可塑性樹脂であり、例えば、ポリ
ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリエステル系樹脂な
どの単独またはこれらの混合物である。残光発生層7お
よび接着層8は、スクリーン印刷,凸版オフセット印
刷,凹版オフセット印刷,平板印刷などの公知の方法で
形成すればよく、これは白色遮蔽層11などの他の層で
も同様である。
【0015】 転写シート1は、図3に示すように、そ
の表面を被転写材9の表面と接触させ、ホットプレスや
アイロンなどを用いて80〜200℃で10〜20秒間
加熱・加圧して熱転写する。この後に、被転写材9から
ベースシート2を剥離すると、蓄光顔料を含む残光発生
層7の全面を透明球列6で覆っているラベル図柄を得る
ことができ、このラベルは再帰反射性が長時間持続して
視認性がよいうえに、洗濯時などの耐久性にも富んでい
る。
【0016】 図4に例示するように、ビーズシート5
の透明球列6上に所定の残光発生層7および接着層8を
設ける際に、ビーズシート5上において接着層8の存在
しない個所に非転写樹脂層15を塗布すると、熱転写時
に不要透明球6’が被転写材に転写されることを防止で
きる。非転写樹脂層15は、転写温度で溶融せず、熱転
写時に不要透明球6’をベースシート2上に保持できる
ように、仮接着層3と接着可能な樹脂からなると好まし
い。
【0017】 図4の転写シートは、その使用目的に応
じて添加物を変更し、例えば、残光発生層7が再帰反射
性を持続させる蓄光顔料を含んでいれば、非転写樹脂層
15は特定の顔料を含まない無色のものでよい。一方、
残光発生層に対応する図柄層が再帰反射性の持続を目的
とせず、該図柄層が蓄光顔料を含まない通常の樹脂層で
あれば、非転写樹脂層15に蛍光顔料を添加する。この
蛍光顔料は、加工ロットごとに発色が異なるように分別
して添加すればよい。転写シート製造後において、各シ
ートにライトを照射するとロットごとに非転写樹脂層の
発色が異なることにより、転写シートの加工ロットの管
理が可能になる。
【0018】 図1に示すビーズシート5の代わりに、
部分図柄のビーズシート17(図5)を用いてもよく、
該ビーズシートでは部分図柄の仮接着層18を塗布した
ベースシート19の表面に、仮接着層18が可塑状態で
ある間に微小透明球を押し付けて付着させる。ビーズシ
ート17上に蓄光顔料を添加した残光発生層20および
接着層21を設けると、図4のような非転写樹脂層15
を塗布しなくても、熱転写時に不要透明球が転写布に付
着しない。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1 転写シート1を製造するために、ベースシート2の全面
に微小透明球を仮接着した市販のビーズシート5(商品
名:スパークライトTR、ユニチカ製)を用いる。この
シート5において、ベースシート2は厚さ100μmの
ポリエステルフィルムであり、仮接着層3はシート全面
に塗布して乾燥した厚さ20μmのセルロース系樹脂か
らなり、該仮接着層によって粒径30〜60μmのガラ
スビーズである透明球列6を密に接着している。
【0021】 1層または2層以上の残光発生層7は、
図2に示すように、ビーズシート5の透明球列6上の一
部にスクリーン印刷で設ける。残光発生層7は、ポリウ
レタン樹脂20重量%、ポリエステル樹脂2重量%、イ
ソシアネート樹脂3重量%、黄色系の蓄光顔料75重量
%からなり、ペースト状の経時架橋性インクを100メ
ッシュのスクリーン版によって所定の模様にスクリーン
印刷してから、40℃で20分間乾燥する。さらに、通
常の赤色顔料ついで青色顔料を添加したインクで2回ス
クリーン印刷を行い、全体で厚さ6〜30μmの所定の
模様を完成する。
【0022】 次に、接着層8は、残光発生層7の上に
図柄模様の平面形状よりわずかに大きく、スクリーン印
刷で形成する。接着層8は、ポリウレタン樹脂40重量
%、ポリアミド樹脂60重量%からなり、ペースト状の
熱可塑性インクを70メッシュのスクリーン版を用いて
スクリーン印刷する。40℃で20分間乾燥すると、接
着層8の厚さは60〜100μmである。
【0023】 転写シート1は、図3に例示するよう
に、その表面を白色の綿ニット地9の表面と接触させ、
ホットプレスを用いて160℃で10秒間加熱・加圧す
る。この後に、綿ニット地9からベースシート2を剥離
すると、蓄光顔料を含む残光発生層7の全面を透明球列
6で覆っているラベル図柄を転写できる。この転写ラベ
ルは、自動車用ライトを照射すると明確に再帰反射して
遠くからでも容易に視認でき、しかも照射直後も優れた
蓄光性によって運転者が見落とすことも減少する。この
ラベルは、通常家庭洗濯10回の耐洗濯性を有し、表面
のガラスビーズによって耐磨耗性が蓄光顔料を含むだけ
の樹脂層よりも優れている。
【0024】実施例2 実施例1における市販のビーズシート5(商品名:スパ
ークライトTR)を用い、実施例1と同様に1層または
2層以上の残光発生層7を設け、ついで白色遮蔽層11
(図6)を残光発生層7の全面にスクリーン印刷で形成
する。白色遮蔽層11は、ポリウレタン樹脂30重量
%、ポリエステル樹脂10重量%、イソシアネート樹脂
10重量%、酸化チタン顔料50重量%からなり、ペー
スト状の経時架橋性インクを180メッシュのスクリー
ン版を用いてスクリーン印刷し、さらに40℃で20分
間乾燥する。
【0025】 次に、接着層8は、残光発生層7の上に
図柄模様の平面形状と等しくスクリーン印刷で形成す
る。接着層8は、ポリウレタン樹脂40重量%、ポリア
ミド樹脂60重量%からなり、ペースト状の熱可塑性イ
ンクを70メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン
印刷する。40℃で20分間乾燥すると、接着層8の厚
さは60〜100μmである。
【0026】 この転写シートは、図6に例示するよう
に、その表面を黒色の綿ニット地12の表面と接触さ
せ、ホットプレスを用いて160℃で10秒間加熱・加
圧する。このニット地12からベースシート2を剥離す
ると、下側に白色遮蔽層11を有するラベル図柄を転写
できる。この転写ラベルは、自動車用ライトを照射する
と明確に再帰反射して遠くからでも容易に視認できる。
このラベルでは、白色遮蔽層11が黒色ニット地12の
地色を光学的に遮蔽することで転写ラベル10の図柄が
栄える。
【0027】実施例3 実施例1における市販のビーズシート5(商品名:スパ
ークライトTR)を用い、図7に示すように1層または
2層以上の残光発生層7を設ける。残光発生層7は、例
えば、ポリウレタン樹脂50重量%、シリカ6重量%、
ヘキサメトキシメチルメラミン4重量%、黄色系の蓄光
顔料40重量%からなり、ペースト状の熱架橋性インク
を180メッシュのスクリーン版によって所定の模様に
スクリーン印刷し、厚さ4〜8μmの所定の模様を形成
する。
【0028】 白色遮蔽層11(図7)を残光発生層7
の全面にスクリーン印刷で形成する。白色遮蔽層11
は、ポリウレタン樹脂33重量%、シリカ4重量%、ヘ
キサメトキシメチルメラミン3重量%、酸化チタン顔料
60重量%からなり、ペースト状の熱架橋性インクを1
80メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷
し、厚さを15〜20μmに定める。
【0029】 黒色遮蔽層13(図7)を白色遮蔽層1
1の全面にスクリーン印刷で形成する。黒色遮蔽層13
は、ポリウレタン樹脂59重量%、シリカ4重量%、ヘ
キサメトキシメチルメラミン5重量%、カーボンブラッ
ク顔料32重量%からなり、ペースト状の熱架橋性イン
クを225メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン
印刷し、厚さを4〜8μmに定める。
【0030】 次に、接着層8は、黒色遮蔽層13の上
にその平面形状と等しくスクリーン印刷で形成する。接
着層8は、ポリウレタン樹脂83重量%、ヘキサメトキ
シメチルメラミン17重量%からなり、ペースト状の熱
架橋性インクを70メッシュのスクリーン版を用いてス
クリーン印刷する。接着層8の厚さは85〜120μm
である。
【0031】 この転写シートは、図3に例示するよう
に、その表面を所望の着色布地の表面と接触させ、ホッ
トプレスを用いて加熱・加圧すればよい。この布地から
ベースシート2を剥離すると、下側に白色遮蔽層11お
よび黒色遮蔽層13を有するラベル図柄を転写できる。
この転写ラベルは、再帰反射して遠くから容易に視認で
きるうえに、白色遮蔽層11と黒色遮蔽層13が着色布
地の地色を光学的に遮蔽することで図柄がいっそう栄え
る。この転写ラベルは、構成樹脂層がすべて熱架橋性で
あって、多少硬くても耐久性に富んでいる。
【0032】実施例4 実施例3において白色遮蔽層11および黒色遮蔽層13
を残光発生層7上に形成したビーズシート5を用い、該
黒色遮蔽層上に接着層8を2層に分割して形成する。下
方の接着層は、実施例3と同様に、ポリウレタン樹脂8
3重量%、ヘキサメトキシメチルメラミン17重量%か
らなり、ペースト状の熱架橋性インクを70メッシュの
スクリーン版を用いてスクリーン印刷する。下方の接着
層の厚さは15〜20μmである。
【0033】 上方の接着層は、ポリウレタン樹脂41
重量%、ポリアミド樹脂59重量%からなり、ペースト
状の熱可塑性インクを70メッシュのスクリーン版を用
いてスクリーン印刷する。上方の接着層の厚さは70〜
100μmである。
【0034】 この転写シートは、実施例3と同様に、
その表面を所望の着色布地の表面と接触させ、ホットプ
レスを用いて加熱・加圧すればよい。この布地からベー
スシート2を剥離すると、下側に白色遮蔽層11および
黒色遮蔽層13を有するラベル図柄を転写できる。この
転写ラベルは、構成樹脂層の殆どが熱架橋性であっても
接着層の一部が熱可塑性であるから、比較的柔軟性を有
するうえに耐久性にも富んでいる。
【0035】実施例5 実施例2において白色遮蔽層11を残光発生層7上に形
成したビーズシート5を用い、図8に示すように別個の
黒色遮蔽層13を白色遮蔽層11の全面にスクリーン印
刷で形成する。この黒色遮蔽層13は、ポリウレタン樹
脂53重量%、ポリエステル樹脂4重量%、ポリアミド
樹脂10重量%、イソシアネート樹脂2重量%、カーボ
ンブラック顔料31重量%からなり、ペースト状の経時
架橋性インクを225メッシュのスクリーン版を用いて
スクリーン印刷し、厚さを4〜8μmに定める。
【0036】 次に、中間支持層14は、黒色遮蔽層1
3の上にその平面形状と等しくスクリーン印刷で形成す
る。中間支持層14は、ポリウレタン樹脂42重量%、
ポリエステル樹脂36重量%、ポリアミド樹脂9重量
%、イソシアネート樹脂13重量%からなり、ペースト
状の経時架橋性インクを70メッシュのスクリーン版を
用いてスクリーン印刷し、厚さを8〜12μmに定め
る。
【0037】 さらに、接着層8は、中間支持層14の
上にその平面形状と等しくスクリーン印刷で形成する。
接着層8は、ポリウレタン樹脂88重量%、ケトン12
重量%からなり、ペースト状の熱可塑性インクを70メ
ッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷する。接
着層8の厚さは100〜150μmである。
【0038】 この転写シートは、実施例3と同様に、
その表面を所望の着色布地の表面と接触させ、ホットプ
レスを用いて加熱・加圧すればよい。この布地からベー
スシート2を剥離すると、下側に白色遮蔽層11および
黒色遮蔽層13を有するラベル図柄を転写できる。この
転写ラベルには、比較的厚い中間支持層14が介在する
ことにより、着色布地の伸縮作用に対する耐久性をいっ
そう高めている。
【0039】実施例6 実施例1から実施例5の転写シートにおいて、1層また
は2層以上の残光発生層7を設ける前に、ビーズシート
5上で残光発生層7の存在しない個所に非転写樹脂層1
5(図4)を塗布・乾燥し、その後に残光発生層7つい
で接着層8などを形成する。非転写樹脂層15は、ポリ
ウレタン樹脂70重量%、ポリエステル樹脂6重量%、
イソシアネート樹脂24重量%の樹脂溶液からなり、こ
の硬化樹脂は転写温度で溶融せず、仮接着層3と接着可
能な樹脂である。非転写樹脂層15はペースト状のイン
クであり、これを100メッシュのスクリーン版によっ
て厚さ6〜10μmにスクリーン印刷する。
【0040】 図4に示す転写シートでは、非転写樹脂
層15が透明球6’を熱転写時にビーズシート5上に保
持し、熱転写時に不要透明球6’が被転写材に転写され
ることを防ぎ、不要透明球を被転写材に付着させない。
また、非転写樹脂層15に蛍光顔料を添加すれば、各シ
ートにライトを照射して非転写樹脂層の有無を識別で
き、転写シートの加工ロットの管理が可能になる。
【0041】実施例7 実施例1から実施例5の転写シートにおいて、1層また
は2層以上の残光発生層7などを設けた後で接着層8を
施す前に、ビーズシート5上で残光発生層7の存在しな
い個所に非転写樹脂層15(図4)を塗布・乾燥し、そ
の後に接着層8を形成する。非転写樹脂層15は、ロッ
トごとに異なる蛍光顔料0.5重量%を含むポリウレタ
ン樹脂溶液からなり、この硬化樹脂は転写温度で溶融せ
ず、仮接着層3と接着可能な樹脂である。非転写樹脂層
15はペースト状のインクであり、これを100メッシ
ュのスクリーン版によって厚さ5〜10μmにスクリー
ン印刷する。
【0042】 図4の転写シートでは、非転写樹脂層1
5が透明球6’を熱転写時にビーズシート5上に保持
し、熱転写時に不要透明球6’が被転写材に転写される
ことを防ぎ、不要透明球を被転写材に付着させない。ま
た、非転写樹脂層15に蛍光顔料を含有することによ
り、各シートにライトを照射して非転写樹脂層の有無を
識別でき、発光の異なる蛍光顔料を使用することによ
り、転写シートの加工ロットの管理が可能になる。
【0043】
【発明の効果】本発明に係るシートから転写したラベル
は、再帰反射の透明球列の下方に蓄光顔料を含む残光発
生層が存在するので、衣類などの被転写材において再帰
反射性と蓄光性の両特性を持つラベルとなり、該ラベル
の視認効果が高くなる。この転写ラベルは、通常の再帰
反射ラベルに比べて、光照射に対する再帰反射が鮮明で
しかも蓄光時間が長いことにより、学童.ジョッカーな
どのラベル着用者を自動車運転者が視認できる蓋然性が
高くなり、薄暮や夜間における交通事故の減少が期待で
きる。
【0044】 本発明の転写シートでは、ラベル樹脂層
においてその耐洗濯性,耐磨耗性などを劣化させる蓄光
顔料を含有していても、その樹脂層は密に配置した透明
球で完全に覆われ、空気や洗濯液,他の物体に直接接触
することがない。したがって、この転写ラベルは、その
使用中において上方の透明球列が密に存在する限り、蓄
光顔料を含有する樹脂層の耐久性は通常の樹脂層のそれ
と代わらず、結果的に蓄光顔料含有の転写ラベルの耐久
性を増大させる。
【0045】 本発明の転写シートでは、比較薄い白色
遮蔽層を形成することにより、有色布などの被転写材に
転写すると、図柄が栄える転写ラベルを得ることができ
る。また、黒色遮蔽層を転写後に白色遮蔽層の下方に介
在させると、該黒色遮蔽層によって有色の被転写材の地
色遮蔽をいっそう高められる。さらに、比較的厚い中間
支持層を介在させると、被転写材の伸縮作用に対する耐
久性をいっそう高めることができる。
【0046】 本発明の転写シートにおいて、ビーズシ
ート上で接着層の存在しない個所に非転写樹脂層を塗布
・乾燥すると、該非転写樹脂層によって熱転写時に不要
透明球が被転写材に付着することを防ぎ、被転写材の汚
損を防止できる。この非転写樹脂層を形成する代わり
に、部分図柄のビーズシートを用いても熱転写時に不要
透明球が転写布に付着することはない。非転写樹脂層に
おいて各種の蛍光顔料を添加すると、ライト照射時に非
転写樹脂層の発色が異なることにより、非転写ビーズ部
分を容易に識別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いるビーズシートの拡大断面図で
ある。
【図2】 本発明に係る転写シートの一例を示す拡大断
面図である。
【図3】 図2の転写シートを被転写材に接着した状態
を示す拡大断面図である。
【図4】 本発明の変形例を示す拡大断面図である。
【図5】 本発明の第2の変形例を示す拡大断面図であ
る。
【図6】 第3の変形例である転写シートを被転写材に
転写した状態を示す拡大断面図である。
【図7】 本発明の第4の変形例を示す拡大断面図であ
る。
【図8】 本発明の第5の変形例を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 転写シート 2 ベースシート 3 仮接着層 5 ビーズシート 6 透明球列 7 残光発生層 8 接着層 9 布地 10 転写ラベル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースシートの全面に仮接着層を介して
    微小透明球を密に接着したビーズシートを用い、該ビー
    ズシートの透明球列上に蓄光顔料を添加した所定の残光
    発生層を形成し、さらにラベル図柄の平面形状と実質的
    に等しい接着層を設けることにより、熱転写後に蓄光顔
    料を含む残光発生層の全面を微小透明球で覆っている再
    帰反射性の転写シート。
  2. 【請求項2】 ベースシートの全面に仮接着層を介して
    微小透明球を密に接着したビーズシートを用い、該ビー
    ズシート上の透明球列に所定の残光発生層を形成し、さ
    らに白色遮蔽層を介してラベル図柄の平面形状と実質的
    に等しい接着層を設けることにより、熱転写後に蓄光顔
    料を含む残光発生層の全面を微小透明球で覆い且つ有色
    布上で栄える再帰反射性の転写シート。
  3. 【請求項3】 ベースシートの全面に仮接着層を介して
    微小透明球を密に接着したビーズシートを用い、該ビー
    ズシートの透明球列上に所定の残光発生層を形成し、さ
    らにラベル図柄の平面形状と実質的に等しい接着層を設
    けるとともに、ビーズシート上において接着層の存在し
    ない個所に無色の非転写樹脂層を塗布することにより、
    熱転写時に不要透明球が被転写材に付着せず且つ熱転写
    後に蓄光顔料を含む残光発生層の全面を微小透明球で覆
    っている再帰反射性の転写シート。
  4. 【請求項4】 ベースシートの全面に仮接着層を介して
    微小透明球を密に接着したビーズシートを用い、該ビー
    ズシートの透明球列上に所定の図柄層を形成し、さらに
    ラベル図柄の平面形状と実質的に等しい接着層を設ける
    とともに、ビーズシート上において接着層の存在しない
    個所に蛍光顔料を含む非転写樹脂層を塗布することによ
    り、熱転写時に不要透明球が被転写材に付着せず且つ熱
    転写後に蓄光顔料を含む図柄層の全面を微小透明球で覆
    っている再帰反射性の転写シート。
  5. 【請求項5】 部分図柄の仮接着層を塗布したベースシ
    ートの表面に、仮接着層が可塑状態である間に微小透明
    球を押し付けて付着させた部分図柄のビーズシートを作
    り、該ビーズシート上に蓄光顔料を添加した所定の残光
    発生層を形成し、さらにラベル図柄の平面形状と実質的
    に等しい接着層を設けることにより、熱転写時に不要透
    明球が転写布に付着せず且つ熱転写後に蓄光顔料を含む
    残光保持層の全面を微小透明球で覆っている再帰反射性
    の転写シート。
  6. 【請求項6】 黒色遮蔽層を接着層と白色遮蔽層との間
    に介在させ、さらに比較的厚い中間支持層を接着層と白
    色または黒色遮蔽層との間に介在させる前記請求項のい
    ずれかに記載のシート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6592700B2 (en) * 2001-08-27 2003-07-15 San Fang Chemical Industry Co., Ltd. Method of producing retro-reflective sheet with high abrasion resistance
KR100426432B1 (ko) * 2001-05-04 2004-04-17 주식회사 지.비라이트 전사용 자체색상복원 재귀 반사시트의 제조방법
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