JPH10193885A - 湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写シ−ト及びプリント物製造方法 - Google Patents
湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写シ−ト及びプリント物製造方法Info
- Publication number
- JPH10193885A JPH10193885A JP516797A JP516797A JPH10193885A JP H10193885 A JPH10193885 A JP H10193885A JP 516797 A JP516797 A JP 516797A JP 516797 A JP516797 A JP 516797A JP H10193885 A JPH10193885 A JP H10193885A
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストで、量産性のある湿式トナ−型電子
画像印刷装置を使い熱可塑性樹脂を塗布した転写シ−ト
上に湿式トナ−画像を固着定置させ、それを繊維製造物
に加熱加圧し、湿式トナ−画像上に、少なくとも２層の
熱可塑性樹脂を有した堅牢で鮮明、尚かつ風合いの良い
プリントを可能にする。 【解決の手段】 転写シ−トの離型層を高融点でシャ−
プメルトなポリウレタン樹脂を用い、接着層に、熱によ
る溶融粘度性の異なる少なくとも２種の熱可塑性樹脂層
を塗布した転写シ−トを用い、湿式トナ−型電子画像印
刷装置に挿入し湿式トナ−を所定パタ−ンに固着定置し
た転写シ−トを、被転写物に相対させて、アイロンなど
で、加熱加圧を行い湿式トナ−画像とその部分の２層か
らなる熱可塑性樹脂を被転写物に固着させ、湿式トナ−
画像部以外のところの熱可塑性樹脂の固着性を減少す
る。
画像印刷装置を使い熱可塑性樹脂を塗布した転写シ−ト
上に湿式トナ−画像を固着定置させ、それを繊維製造物
に加熱加圧し、湿式トナ−画像上に、少なくとも２層の
熱可塑性樹脂を有した堅牢で鮮明、尚かつ風合いの良い
プリントを可能にする。 【解決の手段】 転写シ−トの離型層を高融点でシャ−
プメルトなポリウレタン樹脂を用い、接着層に、熱によ
る溶融粘度性の異なる少なくとも２種の熱可塑性樹脂層
を塗布した転写シ−トを用い、湿式トナ−型電子画像印
刷装置に挿入し湿式トナ−を所定パタ−ンに固着定置し
た転写シ−トを、被転写物に相対させて、アイロンなど
で、加熱加圧を行い湿式トナ−画像とその部分の２層か
らなる熱可塑性樹脂を被転写物に固着させ、湿式トナ−
画像部以外のところの熱可塑性樹脂の固着性を減少す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式トナ−型電子
画像印刷装置による布地プリント物製造方法及びそれに
用いる転写シ−トに関する。
画像印刷装置による布地プリント物製造方法及びそれに
用いる転写シ−トに関する。
【０００２】
【従来の技術】布、紙、フイルムなどに、乾式トナ−の
カラ−コピ−機を用いて、紙又はフイルムに離型層及び
熱可塑性樹脂等を塗布した転写シ−トによる熱転写プリ
ント方法はあるがプリント部の風合いは硬くて悪かっ
た。
カラ−コピ−機を用いて、紙又はフイルムに離型層及び
熱可塑性樹脂等を塗布した転写シ−トによる熱転写プリ
ント方法はあるがプリント部の風合いは硬くて悪かっ
た。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来のプリント方法で
は、乾式トナ−を用いているためプリント部の風合いが
硬く悪いので、湿式トナ−を用いることにより風合いは
良くなるが、湿式トナ−を転写シ−ト上に固着するに
は、転写シ−トの表面層に強塩基性な溶液を塗布しなけ
ればならず又、布地に熱転写すると転写された熱可塑性
樹脂は、黄変し硬くなるという問題があった。
は、乾式トナ−を用いているためプリント部の風合いが
硬く悪いので、湿式トナ−を用いることにより風合いは
良くなるが、湿式トナ−を転写シ−ト上に固着するに
は、転写シ−トの表面層に強塩基性な溶液を塗布しなけ
ればならず又、布地に熱転写すると転写された熱可塑性
樹脂は、黄変し硬くなるという問題があった。
【０００４】本発明は転写の際、湿式トナ−を布地に熱
固着させて、該転写シ−ト上にある熱可塑性樹脂の布地
への熱固着量を減少させることにより、黄変や風合いを
硬くすることなく鮮明なプリント物を得ることを目的と
している。
固着させて、該転写シ−ト上にある熱可塑性樹脂の布地
への熱固着量を減少させることにより、黄変や風合いを
硬くすることなく鮮明なプリント物を得ることを目的と
している。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、転写シ−ト表面層を形成する熱可塑性樹脂に、溶融
性が約５０℃の低温から生じ、その動きは穏やかな動き
を示すポリウレタン樹脂又はビニル樹脂を使うことによ
り、しかも、湿式トナ−を吸着しやすい多孔質なケイ素
粉と強塩基性の第四級アンモニュウム塩や水酸化ナトリ
ュウムを混入した表層固着層を設けた、中間層には、低
融点でシャ−プメルトなビニル樹脂を設け、離型層に
は、高融点でシャ−プメルトなポリウレタン樹脂を用い
た。
に、転写シ−ト表面層を形成する熱可塑性樹脂に、溶融
性が約５０℃の低温から生じ、その動きは穏やかな動き
を示すポリウレタン樹脂又はビニル樹脂を使うことによ
り、しかも、湿式トナ−を吸着しやすい多孔質なケイ素
粉と強塩基性の第四級アンモニュウム塩や水酸化ナトリ
ュウムを混入した表層固着層を設けた、中間層には、低
融点でシャ−プメルトなビニル樹脂を設け、離型層に
は、高融点でシャ−プメルトなポリウレタン樹脂を用い
た。
【０００６】
【発明の実施の形態】上記のように構成された転写シ−
トを、湿式トナ−を用いたインデゴ社製の電子画像印刷
装置（商品名 Ｅ−ＰＲＩＮＴ １０００）に挿入し、
湿式トナ−画像を固着させた。湿式トナ−を固着した転
写シ−トを布地に湿式トナ−画像面を相対させ、転写シ
−ト側より、アイロンにて温度１５０℃で、５秒間強く
押えて、転写シ−トを布地より引き剥がした。すると、
転写シ−トより熱溶融時の流動粘度の異なる熱可塑性樹
脂の多層構造により、湿式トナ−部分と、そうで無いと
ころとでは、布地に対して固着する固着力が異なり、湿
式トナ−上には、接着層を多く移行させ、湿式トナ−の
固着されないところには接着層の移行が減少され、綿の
布地上には、黄変が無く風合いが柔らかくて良い、鮮明
な湿式トナ−画像のプリント物が得られる。
トを、湿式トナ−を用いたインデゴ社製の電子画像印刷
装置（商品名 Ｅ−ＰＲＩＮＴ １０００）に挿入し、
湿式トナ−画像を固着させた。湿式トナ−を固着した転
写シ−トを布地に湿式トナ−画像面を相対させ、転写シ
−ト側より、アイロンにて温度１５０℃で、５秒間強く
押えて、転写シ−トを布地より引き剥がした。すると、
転写シ−トより熱溶融時の流動粘度の異なる熱可塑性樹
脂の多層構造により、湿式トナ−部分と、そうで無いと
ころとでは、布地に対して固着する固着力が異なり、湿
式トナ−上には、接着層を多く移行させ、湿式トナ−の
固着されないところには接着層の移行が減少され、綿の
布地上には、黄変が無く風合いが柔らかくて良い、鮮明
な湿式トナ−画像のプリント物が得られる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【０００８】図１において、シルクスクリ−ン印刷機を
用いて、片面コ−ト紙９０ｇ／ｍ2の基材（１）の上に
ポリウレタン樹脂（大日本インキ社製）クリスボンＡＨ
５００（２）を１０ミクロンの厚みで塗布した。乾燥
後、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂（タナカケミカル
社製）ＥＶＡメジュウム（３）を５ミクロンの厚みで塗
布し、乾燥後、ビニル樹脂（ミノグル−プ社製）２００
番メジュ−ム中にケイ素粉（シオノギ製薬社製）カ−プ
レックスＦＰＳ−２と第四級アンモニュウム塩を液温２
５℃において混入し、比較的低い１８００ＣＰＳに粘度
調整した溶液（４）を塗布し乾燥した。
用いて、片面コ−ト紙９０ｇ／ｍ2の基材（１）の上に
ポリウレタン樹脂（大日本インキ社製）クリスボンＡＨ
５００（２）を１０ミクロンの厚みで塗布した。乾燥
後、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂（タナカケミカル
社製）ＥＶＡメジュウム（３）を５ミクロンの厚みで塗
布し、乾燥後、ビニル樹脂（ミノグル−プ社製）２００
番メジュ−ム中にケイ素粉（シオノギ製薬社製）カ−プ
レックスＦＰＳ−２と第四級アンモニュウム塩を液温２
５℃において混入し、比較的低い１８００ＣＰＳに粘度
調整した溶液（４）を塗布し乾燥した。
【０００９】上記のようにして得られた転写シ−トを、
図２において、湿式トナ−を用いたインデゴ社製の電子
画像印刷装置（商品名 Ｅ−ＰＲＩＮＴ １０００）に
挿入し、湿式トナ−画像を固着させた。
図２において、湿式トナ−を用いたインデゴ社製の電子
画像印刷装置（商品名 Ｅ−ＰＲＩＮＴ １０００）に
挿入し、湿式トナ−画像を固着させた。
【００１０】次に、図３において、綿の布地に、湿式ト
ナ−画像面を相対させ、転写シ−ト側より、アイロンに
て温度１５０℃で、５秒間強く押えて、転写シ−トを布
地より引き剥がした。すると、転写シ−トより熱溶融時
の溶融粘度性の異なる熱可塑性樹脂の多層構造により、
湿式トナ−部分と、そうで無いところとでは、布地に対
して固着する固着力が異なり、湿式トナ−上には、接着
層を多く移行させ、湿式トナ−の固着されないところに
は接着層の移行が減少された。
ナ−画像面を相対させ、転写シ−ト側より、アイロンに
て温度１５０℃で、５秒間強く押えて、転写シ−トを布
地より引き剥がした。すると、転写シ−トより熱溶融時
の溶融粘度性の異なる熱可塑性樹脂の多層構造により、
湿式トナ−部分と、そうで無いところとでは、布地に対
して固着する固着力が異なり、湿式トナ−上には、接着
層を多く移行させ、湿式トナ−の固着されないところに
は接着層の移行が減少された。
【００１１】本発明である綿の布地上には、湿式トナ−
を固着することにより、湿式トナ−が７０℃と低温でシ
ャ−プメルトな溶融粘度性を示すので、湿式トナ−が固
着開始しても、湿式トナ−部が固着されていないビニル
樹脂部（４）はまだ溶融点にあるため、布地に対して十
分な固着力が得られない、よって第２層目（３）にある
熱可塑性樹脂を引き剥がせなくなる、また、湿式トナ−
部は湿式トナ−と溶融粘度を等しくする第２層目（３）
が結合構造の違った高溶融点でシャ−プメルトなウレタ
ン樹脂層（２）より引き剥がされることになり湿式トナ
−と共に固着定着することになり、洗濯堅牢で黄変が少
なく風合いの柔らかい、鮮明な湿式トナ−画像のプリン
トを得ることができた。
を固着することにより、湿式トナ−が７０℃と低温でシ
ャ−プメルトな溶融粘度性を示すので、湿式トナ−が固
着開始しても、湿式トナ−部が固着されていないビニル
樹脂部（４）はまだ溶融点にあるため、布地に対して十
分な固着力が得られない、よって第２層目（３）にある
熱可塑性樹脂を引き剥がせなくなる、また、湿式トナ−
部は湿式トナ−と溶融粘度を等しくする第２層目（３）
が結合構造の違った高溶融点でシャ−プメルトなウレタ
ン樹脂層（２）より引き剥がされることになり湿式トナ
−と共に固着定着することになり、洗濯堅牢で黄変が少
なく風合いの柔らかい、鮮明な湿式トナ−画像のプリン
トを得ることができた。
【００１２】上記で得た、プリント布地を、福井県工業
技術センタ−の物性試験において、染色堅牢度洗濯試験
を行い、平成８年１２月２６日付 工技 第１０４１号
にてＪＩＳ Ｌ０８４４ Ａ−２法で、変褪色４級、汚
染５級となる良好な結果が得られた。
技術センタ−の物性試験において、染色堅牢度洗濯試験
を行い、平成８年１２月２６日付 工技 第１０４１号
にてＪＩＳ Ｌ０８４４ Ａ−２法で、変褪色４級、汚
染５級となる良好な結果が得られた。
【００１３】又、本実施例は、以上のように構成される
が、本発明は、本実施例にのみ限定されるものでない。
が、本発明は、本実施例にのみ限定されるものでない。
【００１４】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、湿式ト
ナ−型電子画像印刷装置を用いて転写シ−ト上に湿式ト
ナ−画像を固着させ、被転写物に加熱加圧することによ
って、湿式トナ−部と接するところの熱可塑性樹脂部を
一緒に引き剥がしながら固着されるので洗濯性に堅牢で
あり、また湿式トナ−画像部以外のところは、樹脂層が
少く風合いが良く黄変が少ない。従って、本発明は、製
版工程を省き繊維製造物に低コストで量産可能な湿式ト
ナー型電子画像印刷装置の鮮明なプリント物を提供する
もので産業上の利用価値がある。
ナ−型電子画像印刷装置を用いて転写シ−ト上に湿式ト
ナ−画像を固着させ、被転写物に加熱加圧することによ
って、湿式トナ−部と接するところの熱可塑性樹脂部を
一緒に引き剥がしながら固着されるので洗濯性に堅牢で
あり、また湿式トナ−画像部以外のところは、樹脂層が
少く風合いが良く黄変が少ない。従って、本発明は、製
版工程を省き繊維製造物に低コストで量産可能な湿式ト
ナー型電子画像印刷装置の鮮明なプリント物を提供する
もので産業上の利用価値がある。
【図１】基材上にポリウレタン樹脂を塗布し、上に溶融
性の異なる２層の熱可塑性樹脂を塗布したところの模式
的な断面図である。
性の異なる２層の熱可塑性樹脂を塗布したところの模式
的な断面図である。
【図２】転写シ−トに湿式トナ−を固着定置したところ
の模式的な断面図である。
の模式的な断面図である。
【図３】湿式トナ−画像が湿式トナ−部と接するところ
の熱可塑性樹脂部を一緒に引き剥がし、綿の布地に転写
されたところの模式的な断面図である。
の熱可塑性樹脂部を一緒に引き剥がし、綿の布地に転写
されたところの模式的な断面図である。
（１） 片面コ−ト紙基材 （２） ポリウレタン樹脂層 （３） エチレン酢酸ビニル樹脂層 （４） ケイ素粉と第四級アンモニュウム塩を混入した
ビニル樹脂層 （５） 湿式トナ− （６） 綿布
ビニル樹脂層 （５） 湿式トナ− （６） 綿布
Claims (3)
- 【請求項１】 離型層が加熱融着するポリウレタン樹脂
からなり、熱可塑性樹脂の転写固着量が湿式トナ−部の
ところに多く着き、それ以外の箇所は少ないことを特徴
とする、湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写
シ−ト及びプリント物製造方法 - 【請求項２】 少なくとも、基材上の接着層が２層の熱
流動性の異なる熱可塑性樹脂からなるシ−ト材に湿式ト
ナ−の画像を固着形成することを特徴とする、請求項１
の転写シ−トの製造方法 - 【請求項３】 湿式トナ−の画像固着部を熱転写した後
の転写シ−ト上には湿式トナ−部以外のところの接着層
を多く残していることを特徴とする、請求項１の転写シ
−トの製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP516797A JPH10193885A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写シ−ト及びプリント物製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP516797A JPH10193885A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写シ−ト及びプリント物製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10193885A true JPH10193885A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11603688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP516797A Pending JPH10193885A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 湿式トナ−型電子画像印刷装置を用いた、転写シ−ト及びプリント物製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10193885A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019506639A (ja) * | 2016-03-02 | 2019-03-07 | エイチピー・インディゴ・ビー・ブイＨＰ Ｉｎｄｉｇｏ Ｂ．Ｖ． | 選択的印刷 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP516797A patent/JPH10193885A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019506639A (ja) * | 2016-03-02 | 2019-03-07 | エイチピー・インディゴ・ビー・ブイＨＰ Ｉｎｄｉｇｏ Ｂ．Ｖ． | 選択的印刷 |
| US10908548B2 (en) | 2016-03-02 | 2021-02-02 | Hp Indigo B.V. | Selective printing |
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