JPH10192393A - 血液透析装置の漏血検出法 - Google Patents
血液透析装置の漏血検出法Info
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- JPH10192393A JPH10192393A JP9001068A JP106897A JPH10192393A JP H10192393 A JPH10192393 A JP H10192393A JP 9001068 A JP9001068 A JP 9001068A JP 106897 A JP106897 A JP 106897A JP H10192393 A JPH10192393 A JP H10192393A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高感度の漏血検出器を用いなくても、血液透
析装置の透析液中への漏血を確実に検出できる漏血検出
法を提供する。 【解決手段】 血液透析装置のダイアライザー１から半
透膜１ａの欠損部等を通して透析液中に漏出する血液の
検出法であって、ダイアライザー１からの透析液の排液
回路６に漏血検出器９を配置し、送液ポンプ５、排液ポ
ンプ７、及び除液ポンプ８を調整して、排液回路６を流
れる透析液の流量を減少させた状態で透析液中の漏血を
検出する。
析装置の透析液中への漏血を確実に検出できる漏血検出
法を提供する。 【解決手段】 血液透析装置のダイアライザー１から半
透膜１ａの欠損部等を通して透析液中に漏出する血液の
検出法であって、ダイアライザー１からの透析液の排液
回路６に漏血検出器９を配置し、送液ポンプ５、排液ポ
ンプ７、及び除液ポンプ８を調整して、排液回路６を流
れる透析液の流量を減少させた状態で透析液中の漏血を
検出する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液透析装置のダ
イアライザーから透析液中に漏れた血液を検出する方法
に関する。
イアライザーから透析液中に漏れた血液を検出する方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】血液透析治療は、血液ポンプにより患者
の動脈から取り出した血液を動脈側血液回路を通して透
析装置のダイアライザーに送り、半透膜を介して血液と
透析液を接触させる間に必要な物質交換を行った後、清
浄化された血液をダイアライザーから静脈側血液回路を
通して患者の静脈に戻す治療方法である。
の動脈から取り出した血液を動脈側血液回路を通して透
析装置のダイアライザーに送り、半透膜を介して血液と
透析液を接触させる間に必要な物質交換を行った後、清
浄化された血液をダイアライザーから静脈側血液回路を
通して患者の静脈に戻す治療方法である。
【０００３】血液透析治療においては、血液と透析液が
接触するダイアライザー半透膜の欠損又は破損その他の
障害により、血液が透析液中に漏れ出すことがある。こ
の血液の漏れを放置すれば、人命にもかかわる重大な事
故になる危険もあるので、血液の漏れを確実に発見して
適切な処置を取ることが重要である。
接触するダイアライザー半透膜の欠損又は破損その他の
障害により、血液が透析液中に漏れ出すことがある。こ
の血液の漏れを放置すれば、人命にもかかわる重大な事
故になる危険もあるので、血液の漏れを確実に発見して
適切な処置を取ることが重要である。
【０００４】このような血液透析装置における漏血を検
出する装置としては、既に幾つかの漏血検出装置が市販
されており、例えば、特公昭５９−１１８６４号公報な
どに記載された光学的な検出装置や、実公平４−３３８
６０号公報などに開示された電気的な検出装置が知られ
ている。
出する装置としては、既に幾つかの漏血検出装置が市販
されており、例えば、特公昭５９−１１８６４号公報な
どに記載された光学的な検出装置や、実公平４−３３８
６０号公報などに開示された電気的な検出装置が知られ
ている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】これらの漏血検出装置
を血液透析装置のダイアライザーから透析液を排液する
排液回路に配置して、ダイアライザーでの漏血を検出す
る場合、透析治療時における透析液の流量に対して通常
は血液の漏出量が非常に小さいため、その検出が極めて
困難であった。
を血液透析装置のダイアライザーから透析液を排液する
排液回路に配置して、ダイアライザーでの漏血を検出す
る場合、透析治療時における透析液の流量に対して通常
は血液の漏出量が非常に小さいため、その検出が極めて
困難であった。
【０００６】即ち、血液透析治療においては、透析液流
量は一般的に約４００〜５００ｍｌ／分で行われている
のに対して、漏血量は通常数ｍｌ程度と非常に少ない。
このため、漏血検出器に導かれる透析液は微量の漏血が
大量の透析液で希釈された状態であるため、高感度の漏
血検出器が必要となり、しかも高感度の漏血検出器にな
るほど外乱因子（電気的雑音や周囲温度変化等）の影響
を受けやすく、誤動作しやすいという欠点があった。
量は一般的に約４００〜５００ｍｌ／分で行われている
のに対して、漏血量は通常数ｍｌ程度と非常に少ない。
このため、漏血検出器に導かれる透析液は微量の漏血が
大量の透析液で希釈された状態であるため、高感度の漏
血検出器が必要となり、しかも高感度の漏血検出器にな
るほど外乱因子（電気的雑音や周囲温度変化等）の影響
を受けやすく、誤動作しやすいという欠点があった。
【０００７】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
高感度の漏血検出器を用いなくても透析液中への漏血を
確実に検出できる、血液透析装置の漏血検出法を提供す
ることを目的とする。
高感度の漏血検出器を用いなくても透析液中への漏血を
確実に検出できる、血液透析装置の漏血検出法を提供す
ることを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する血液透析装置の漏血検出法は、血
液透析装置のダイアライザーから半透膜の欠損部、破損
部を通して透析液中に漏出する血液の検出法であって、
ダイアライザーからの透析液の排液回路に漏血検出器を
配置し、排液回路を流れる透析液の流量を減少させた状
態で透析液中の漏血を検出することを特徴とする。
め、本発明が提供する血液透析装置の漏血検出法は、血
液透析装置のダイアライザーから半透膜の欠損部、破損
部を通して透析液中に漏出する血液の検出法であって、
ダイアライザーからの透析液の排液回路に漏血検出器を
配置し、排液回路を流れる透析液の流量を減少させた状
態で透析液中の漏血を検出することを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の漏血検出法を図１を用い
て詳しく説明する。一般的な血液透析装置においては、
図１に示すように、血液ポンプ（図示せず）により患者
の動脈から取り出された血液は動脈側血液回路２を通し
てダイアライザー１に送られ、透析液は送液ポンプ５に
より送液回路４を通ってダイアライザー１に供給され、
半透膜１ａを介して血液と透析液とを接触させる。
て詳しく説明する。一般的な血液透析装置においては、
図１に示すように、血液ポンプ（図示せず）により患者
の動脈から取り出された血液は動脈側血液回路２を通し
てダイアライザー１に送られ、透析液は送液ポンプ５に
より送液回路４を通ってダイアライザー１に供給され、
半透膜１ａを介して血液と透析液とを接触させる。
【００１０】ダイアライザー１の半透膜１ａを通して老
廃物などが除去され清浄化された血液は、ダイアライザ
ー１から静脈側血液回路３を通して患者の静脈に戻され
る。一方、ダイアライザー１で血液から老廃物を取り込
んだ透析液は、排液ポンプ７によって排出される。尚、
血液中の過剰な水分を除去するために、除水ポンプ８が
排液ポンプ７と並列に排液回路６に配置されている。
廃物などが除去され清浄化された血液は、ダイアライザ
ー１から静脈側血液回路３を通して患者の静脈に戻され
る。一方、ダイアライザー１で血液から老廃物を取り込
んだ透析液は、排液ポンプ７によって排出される。尚、
血液中の過剰な水分を除去するために、除水ポンプ８が
排液ポンプ７と並列に排液回路６に配置されている。
【００１１】本発明では、このような血液透析装置の排
液回路６に、漏血検出器９を設置する。漏血検出器９
は、透析液の排液回路６に組み込めるものであれば、公
知の光学的な検出器又は電気的な検出器であって良い
が、好ましくはセル内に設けた電極により、血液の混入
による電気電導度の変化を検出する電気的な漏血検出器
を使用する。また、漏血検出器９には、その信号を処理
するコンピュータを備えた信号処理部１０、及び処理さ
れた検出結果を表示又は出力する出力部１１が連結して
設けてある。
液回路６に、漏血検出器９を設置する。漏血検出器９
は、透析液の排液回路６に組み込めるものであれば、公
知の光学的な検出器又は電気的な検出器であって良い
が、好ましくはセル内に設けた電極により、血液の混入
による電気電導度の変化を検出する電気的な漏血検出器
を使用する。また、漏血検出器９には、その信号を処理
するコンピュータを備えた信号処理部１０、及び処理さ
れた検出結果を表示又は出力する出力部１１が連結して
設けてある。
【００１２】ダイアライザー１内の半透膜１ａに欠損や
破損等が生じると、その部分を通して血液が透析液側に
漏出する。しかし、通常の場合には血液の漏出量は数ｍ
ｌ程度と少なく、これが約４００〜５００ｍｌ／分の流
量で流れている透析液に混合希釈されるため、従来は透
析液の排液回路６で漏血を確実に検出することは極めて
困難であった。
破損等が生じると、その部分を通して血液が透析液側に
漏出する。しかし、通常の場合には血液の漏出量は数ｍ
ｌ程度と少なく、これが約４００〜５００ｍｌ／分の流
量で流れている透析液に混合希釈されるため、従来は透
析液の排液回路６で漏血を確実に検出することは極めて
困難であった。
【００１３】本発明においては、漏血の検出に際して送
液ポンプ５を減速し且つ排液ポンプ７を減速運転する
か、あるいは送液ポンプ５と排液ポンプ７を停止又は減
速し且つ除水ポンプ８を運転することによって、排液回
路６を通って漏血検出器９へ搬送される透析液の流量を
減量する。これにより、透析液による漏血の希釈効果を
減じ、漏血を高濃度の状態に保って検出するものであ
る。
液ポンプ５を減速し且つ排液ポンプ７を減速運転する
か、あるいは送液ポンプ５と排液ポンプ７を停止又は減
速し且つ除水ポンプ８を運転することによって、排液回
路６を通って漏血検出器９へ搬送される透析液の流量を
減量する。これにより、透析液による漏血の希釈効果を
減じ、漏血を高濃度の状態に保って検出するものであ
る。
【００１４】この漏血の検出操作は、一時的に透析液の
流量を減量すれば良いから、透析治療中であればいつで
も且つ何回でも実施することが可能である。また、排液
回路６を流れ漏血検出器９に導入される透析液の流量
は、漏血検出器の感度にもよるが、通常の透析時におけ
る流量の１／５〜１／２５０程度、具体的には１.５〜
１００ｍｌ／分程度の流量とすることが好ましい。尚、
通常の血液透析装置は、血液と透析液の圧力平衡を保つ
ようになっているので、透析液の流量が変化しても血液
回路に圧力変化が生じることはない。
流量を減量すれば良いから、透析治療中であればいつで
も且つ何回でも実施することが可能である。また、排液
回路６を流れ漏血検出器９に導入される透析液の流量
は、漏血検出器の感度にもよるが、通常の透析時におけ
る流量の１／５〜１／２５０程度、具体的には１.５〜
１００ｍｌ／分程度の流量とすることが好ましい。尚、
通常の血液透析装置は、血液と透析液の圧力平衡を保つ
ようになっているので、透析液の流量が変化しても血液
回路に圧力変化が生じることはない。
【００１５】実際に、上記し且つ図１に示した血液透析
装置を用い、ダイアライザー１から透析液側に故意に１
ｍｌ／分の漏血を起こさせて、漏血の検出試験を行っ
た。即ち、通常の透析治療時には５００ｍｌの流量で透
析液を流すが、その途中で送液ポンプ５及び排出ポンプ
７を共に停止して透析液の供給を止め、除水ポンプ８の
みを２ｍｌ／分の流量で動作させることにより、ダイア
ライザー１から排液回路６を通して透析液を漏血検出器
９に導き漏血を検出した。
装置を用い、ダイアライザー１から透析液側に故意に１
ｍｌ／分の漏血を起こさせて、漏血の検出試験を行っ
た。即ち、通常の透析治療時には５００ｍｌの流量で透
析液を流すが、その途中で送液ポンプ５及び排出ポンプ
７を共に停止して透析液の供給を止め、除水ポンプ８の
みを２ｍｌ／分の流量で動作させることにより、ダイア
ライザー１から排液回路６を通して透析液を漏血検出器
９に導き漏血を検出した。
【００１６】この結果、従来のごとく透析液を５００ｍ
ｌ／分の流量で流しながら検出した場合には漏血の希釈
倍率は１／５００となり、通常の電気的な漏血検出器９
では検出できなかったが、本発明方法によれば希釈倍率
は僅かに１／２であって、従来の２５０倍の血液濃度と
なるため、非常に高感度で検出することができた。
ｌ／分の流量で流しながら検出した場合には漏血の希釈
倍率は１／５００となり、通常の電気的な漏血検出器９
では検出できなかったが、本発明方法によれば希釈倍率
は僅かに１／２であって、従来の２５０倍の血液濃度と
なるため、非常に高感度で検出することができた。
【００１７】
【発明の効果】本発明によれば、透析液中の漏血の希釈
倍率を小さくすることが可能となり、高感度の漏血検出
器を用いなくても、透析液中への漏血を確実に検出する
ことができる。
倍率を小さくすることが可能となり、高感度の漏血検出
器を用いなくても、透析液中への漏血を確実に検出する
ことができる。
【図１】本発明方法を実施するための漏血検出器を備え
た血液透析装置の具体例を示す概略説明図である。
た血液透析装置の具体例を示す概略説明図である。
１ ダイアライザー １ａ 半透膜 ２ 動脈側血液回路 ３ 静脈側血液回路 ４ 送液回路 ５ 送液ポンプ ６ 排液回路 ７ 排液ポンプ ８ 除水ポンプ ９ 漏血検出器 １０ 信号処理部 １１ 出力部
Claims (1)
- 【請求項１】 血液透析装置のダイアライザーから半透
膜の欠損部、破損部を通して透析液中に漏出する血液の
検出法であって、ダイアライザーからの透析液の排液回
路に漏血検出器を配置し、排液回路を流れる透析液の流
量を減少させた状態で透析液中の漏血を検出することを
特徴とする漏血検出法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9001068A JPH10192393A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 血液透析装置の漏血検出法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9001068A JPH10192393A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 血液透析装置の漏血検出法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10192393A true JPH10192393A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11491221
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9001068A Pending JPH10192393A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | 血液透析装置の漏血検出法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10192393A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100375986C (zh) * | 2006-04-26 | 2008-03-19 | 重庆山外山科技有限公司 | 漏血监测器 |
| CN105387973A (zh) * | 2015-06-23 | 2016-03-09 | 江西三鑫医疗科技股份有限公司 | 一种血液透析双重漏血检测模块 |
| CN112805046A (zh) * | 2018-10-10 | 2021-05-14 | 甘布罗伦迪亚股份公司 | 依赖流速的血液泄漏检测***和方法 |
-
1997
- 1997-01-08 JP JP9001068A patent/JPH10192393A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100375986C (zh) * | 2006-04-26 | 2008-03-19 | 重庆山外山科技有限公司 | 漏血监测器 |
| CN105387973A (zh) * | 2015-06-23 | 2016-03-09 | 江西三鑫医疗科技股份有限公司 | 一种血液透析双重漏血检测模块 |
| CN112805046A (zh) * | 2018-10-10 | 2021-05-14 | 甘布罗伦迪亚股份公司 | 依赖流速的血液泄漏检测***和方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060228 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060411 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060822 |