JPH10188146A - アクティブカメラ及び監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動調節撮像やコマンド設定撮像の選択撮像
機能を同一の撮像装置が具備することを可能にするアク
ティブカメラ及び監視装置を提供する。 【解決手段】 コマンド設定撮像モードで複数の視野２
−１、２、２＋１、２＋２を撮像し、得られた画像信号
をコンピュータに出力し、コンピュータが画像処理デー
タ（視野２）から人物１をセンシングしたら、視角を人
物１に合わせて補正し、自動調節撮像モードで人物１を
視野像画面２’のようにズームアップ撮像する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、視角の変更が可能
なアクティブカメラ、並びに撮像装置を利用する監視装
置に関し、特に撮像時の光信号調節に関する撮像モード
の選択を可能とするアクティブカメラ並びに監視装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のテレビカメラは、大別すると自動
調節カメラとマニュアル調節カメラの２種類に分けられ
る。従来の会議用アクティブカメラ或いは監視装置用カ
メラは、殆どのものが自動調節カメラであった。一方、
画像処理や画像計測を目的とする場合には、例外なくマ
ニュアル調節カメラであり、制御装置からコマンド制御
を行う例もあった。アクティブカメラの場合でも画像処
理の用途には、後者が用いられた。

【０００３】自動調節カメラは、オートホワイトバラン
ス、オート電子シャッタ、オートアイリス等、撮像素子
に入力する光量や色バランスを自動的に調節し、また撮
像素子出力の自動感度調節としてＡＧＣ（オート・ゲイ
ン・コントローラ）を機能させるものである。但し、自
動調節カメラには、この他に、ブライトコントロール機
能、シャッタ・絞り優先機能、オートフォーカス機能等
を備えたものもあるが、これらの機能は本発明に本質的
な関係がないので、ここでは触れない。

【０００４】これらの自動調節機能は、撮像素子に入力
する光量や色バランスを自動的に計測して、画面に映し
出される画像が自然で見易い画像になるように自動的に
調節する機能であるので、特に民生用ビデオカメラには
必須の属性となっている。しかし、この機能が働くと、
撮像した画像の撮像条件が不明であり、また時点１と時
点２で撮像条件が異なってしまうことがある。このよう
に撮像条件が不可知では、時点１と時点２の画像比較等
の画像処理演算が全く意味を持たなくなってしまう。つ
まり、自動調節カメラから得られる画像は、画像処理に
は使用不可能である。

【０００５】特にアクティブカメラの場合には、視角を
巡らせて幾つかの視野を撮像するので、同一の室内を撮
像する場合でも、窓を含む非常に明るい視野と壁に囲ま
れた非常に暗い視野とを撮像しなければならないとき
は、撮像条件の異なる撮像が極めて高い頻度で発生す
る。このような場合に自動調節カメラをアクティブカメ
ラに用いると、電子シャッタ値も、アイリス値も、感度
値も、またホワイトバランス値すらも、全て照度の異な
る視野ごとに異なる値に自動的且つ不可知的にシフトさ
れる。しかも、実際的には個々のカメラ種はそれぞれ独
特の設計思想に基づき、各調節系（アイリス、電子シャ
ッタ、感度）相互の関与度合や関数関係を変えているの
で、同一照度の視野に対しても微妙な制御系の対応が機
能し、必ずしも同一の制御パラメータ値で対応するとは
限らない。このように、アクティブカメラにおいても、
自動調節カメラは画像処理・画像計測のための撮像装置
として使用できないのである。

【０００６】この理由から、画像処理・画像計測の用途
にはマニュアル制御又はコマンド制御が可能なカメラを
用い、光信号受容条件と感度条件を既知の値に固定し、
画像獲得することが常套手段であった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、固定条件で撮
像した画像は、窓からの入射光量が変わって照度が変化
したり、夕陽が射し込んでカラーバランスが変わったり
すると、非常に見づらい画面になり、極端な場合には画
像の判別が不可能になってしまうという欠点がある。つ
まり、画像処理用に調節されたカメラは、観察用画面と
して画質不良の画像を提供する可能性が高いことにな
る。良質の観察用画面を得るためには、やはり自動調節
されたカメラで撮像された画面が望ましいのである。

【０００８】ところが最近は、マルチメディア用のアク
ティブカメラや監視用カメラの画像を、画像処理・画像
計測用途に利用する必要性が高まってきている。そこ
で、本発明は、良好な観察用画像を提供する時には自動
調節撮像し、画像処理用の画像を提供する時にはコマン
ド設定撮像するというように、選択撮像機能を同一の撮
像装置が具備することを可能にするアクティブカメラ及
び監視装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この出願の請求項１に係
わるアクティブカメラは、撮像モードを選択して対象像
を撮像し得る撮像装置と、この撮像装置を撮像視野に視
角決めする視角決め装置と、外部からのコマンドを受信
する通信装置及び／又はコマンドを入力する入力装置と
を備え、通信装置が受信したコマンド又は入力装置から
入力されたコマンドに従って、視角決め装置により撮像
装置を対象に視角決めし、撮像装置により選択された撮
像モードで対象を撮像するアクティブカメラであって、
前記撮像装置が、コマンドに従って、自動調節撮像モー
ド又はコマンド設定撮像モードのいずれかを選択するも
のであり、自動調節撮像モードを選択した場合には、自
動調節撮像状態に入り、コマンド設定撮像モードを選択
した場合には、撮像条件をコマンド設定し、対象を撮像
することを特徴とする。

【００１０】又、請求項３に係わる監視装置は、撮像モ
ードを選択して対象像を撮像し得る撮像装置と、この撮
像装置にコマンドを送って撮像装置を制御する制御装置
とを備え、制御装置からのコマンドに従って、撮像装置
により選択された撮像モードで対象を撮像する監視装置
であって、前記制御装置が、自動調節撮像モード又はコ
マンド設定撮像モードを指定するコマンドを発し、前記
撮像装置が、コマンドに従って、自動調節撮像モード又
はコマンド設定撮像モードのいずれかを選択するもので
あり、自動調節撮像モードを選択した場合には、自動調
節撮像状態に入り、コマンド設定撮像モードを選択した
場合には、撮像条件をコマンド設定し、対象を撮像する
ことを特徴とする。

【００１１】本発明のアクティブカメラ及び監視装置で
は、いずれも撮像装置が自動調節撮像モードとコマンド
設定撮像モードを有し、いずれかのモードが選択される
ことで、それぞれのモードに応じた撮像状態となる。つ
まり、良好な観察用画像を得たい場合には、自動調節撮
像モードを選択し、画像処理用の画像を得たい場合に
は、コマンド設定撮像モードを選択すればよい。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、実施の形態により、この発
明をさらに詳細に説明する。第１の実施形態のアクティ
ブカメラは、カメラの視角を変更して撮像する撮像装置
が撮像モードを選択して動作する機能を備え、まずコマ
ンド設定撮像モードで視野（通常複数個）を撮像し、得
られた画像信号をコンピュータに出力し、コンピュータ
が画像処理データから人物をセンシングしたら、視角を
人物に合わせて補正し、自動調節撮像モードで人物を撮
像するものである。

【００１３】以下、この実施形態について図に従って説
明する。図１は、本発明になるアクティブカメラを具体
化した第１実施形態の全体構成を示し、図２は、その動
作ステップ（実線フレームで示す）を、コマンド送信す
るコンピュータのステップ（破線フレームで示す）と共
に、フロー図で示している。また、図３のＡは、この実
施形態のアクティブカメラが視角を変えて探索的に空間
をモニタする際の視野割付けの一例を示しており、図３
のＢは、その各視野の画面２−１、２、２＋１、２＋２
であり、それらの画面のうち、画面２は探索動作中の或
る時点に人物１が出現した画面を模式的に示している。
図３のＡにおいて、２１はこの実施形態のアクティブカ
メラに用いられる撮像装置であって、図の左から右へ視
角を変えて２−１、２、２＋１、２＋２の各視野を探索
している（但し、視角を変えた撮像装置２１の姿勢の図
示は、簡略のため省略してある）。２３は撮像装置２１
がモニタする空間（例えば金庫室内）を示す。

【００１４】図１において、１は対象を探索する広角
（ワイド）倍率で撮像された人物像で、２及び破線フレ
ームで示す２の追番号−１、＋１、＋２は人物を探索す
る視角における広角倍率の視野像の画面であり、実線フ
レーム２は人物をセンシングした視角の視野像の画面で
ある。人物像１においては、Ｇ（Ｘｇ，Ｙｇ）は人物像
領域重心座標であり、画面２においては、Ｃ（Ｘｃ，Ｙ
ｃ）は視野中心座標である。また、１’はコマンドに従
って視角決めしてズームアップ撮像した人物像であり、
２’はその場合の視野像画面である。人物像１’におい
ては、Ｇ’（Ｘｇ’，Ｙｇ’）は人物像領域重心座標で
あり、視野像画面２’においては、Ｃ’（Ｘｃ’，Ｙ
ｃ’）は視野像中心座標である。

【００１５】図１において、第１実施形態のアクティブ
カメラは、ズーム機能を具備した結像光学系３ａ、撮像
装置３ｂ及び自動雲台３ｃから成る撮像ユニット３と、
制御・演算部４と、入出力ユニット１１と、通信ユニッ
ト１２と、表示ユニット１３とを備える。制御・演算部
４は、撮像モード選択ユニット５と、自動調節撮像ユニ
ット６と、コマンド設定撮像ユニット７と、視角制御ユ
ニット８と、全システム動作を制御するシステム制御ユ
ニット９と、データ貯蔵ユニット１０と、バス１４とを
備える。

【００１６】次に、このように構成したアクティブカメ
ラの動作について図２のフロー図を参照して説明する。
先ず、第１ステップ（図２のＳＴ２０）は、コンピュー
タがこの実施形態のアクティブカメラに撮像モードのう
ちのコマンド設定撮像モード選択コマンドを送信するス
テップであって、撮像モード選択ユニット５がコマンド
を受けてコマンド設定撮像モードを選択する（ＳＴ２
１）。コンピュータは次に視角コマンドを送信すると
（ＳＴ２２）、視角制御ユニット８が自動雲台３ｃの傾
斜角と回転角を制御して人物を探索すべき視野に視角決
めし、コマンド設定撮像ユニット７が撮像制御信号を送
って結像光学系３ａと撮像装置３ｂがそれらの視野をコ
マンド設定撮像し（ＳＴ２３）、各視野２−１、２、２
＋１、２＋２の画像信号を出力する（ＳＴ２４）。

【００１７】コンピュータが画像信号を量子化して、複
数の視野画像中で人物像を探索し、或る視野内に人物が
出現したら、その画像をセンシングし、その視野の視角
コマンドを送信すると（ＳＴ２５）、視角制御ユニット
８が自動雲台３ｃを制御して、人物出現視野２に視角決
めして探索動作を停止する（ＳＴ２６）。すると、コン
ピュータは人物像１領域の重心座標Ｇを自動調節撮像画
面２’の拡大領域重心座標Ｇ’にもたらすべき視角補正
データを算出し、視角補正コマンドを送信する（ＳＴ２
７）。

【００１８】視角制御ユニット８は、そのデータに従っ
て、自動雲台３ｃの傾斜角・回転角を制御して視角を補
正し、人物像領域１を画面２の中心座標Ｃ近辺にもたら
す（ＳＴ２８）。そこで、コンピュータは自動調節撮像
モード選択コマンドとズームコマンドを送信し（ＳＴ２
９）、これを受けて撮像モード選択ユニット５が自動調
節撮像モードにスイッチングすると（ＳＴ３０）、自動
調節撮像ユニット６が動作し、結像光学系３ａと撮像装
置３ｂは自動調節撮像状態に入り、且つ結像光学系３ａ
が動作してズームアップし、人物を撮像する（ＳＴ３
１）。

【００１９】以上の説明では、この実施形態のアクティ
ブカメラはコンピュータとのデータのやり取りで動作す
るように述べているが、この相手装置は必ずしもコンピ
ュータである必要はなく、専用化された装置であっても
何ら問題はない。又、図２のＳＴ２０のコマンド設定撮
像モード選択コマンドとＳＴ２２の視角コマンドは、コ
ンピュータから送信するのではなく、入力ユニット１１
からオペレータが入力してもよい。

【００２０】次に、この発明の第２の実施の形態である
監視装置を説明する。第２の実施形態の監視装置は、撮
像装置を利用するものであり、その撮像装置が撮像モー
ドを選択して動作する機能を備え、まずコマンド設定撮
像モードで視野を撮像し、得られた画像信号を画像処理
したデータから侵入者をセンシングしたら、自動調節撮
像モードに切り替えて侵入者を撮像するものである。以
下、この監視装置について図に従って説明する。図４
は、その監視装置を具体化した第２実施形態の全体構成
を示し、図５は、その動作ステップをフロー図で示して
いる。

【００２１】図４において、１は対象を探索する広角
（ワイド）倍率で撮像された人物像で、２は侵入者を探
索する広角倍率の監視視野像の画面である。２’は侵入
者をセンシングしてズームアップした視野像の画面であ
り、１’はその侵入者像である。この第２実施形態の監
視装置は、ズーム機能を具備した結像光学系３ａ及び撮
像装置３ｂから成る撮像ユニット３と、制御・演算部４
と、入出力ユニット１１と、通信ユニット１２と、表示
ユニット１３とを備える。制御・演算部４は、撮像モー
ド選択ユニット５と、自動調節撮像ユニット６と、コマ
ンド設定撮像ユニット７と、画像処理・計測ユニット８
と、データ貯蔵ユニット９と、全システム動作を制御す
るシステム制御ユニット１０と、バス１４とを備える。

【００２２】次に、この監視装置の動作について図５の
フロー図を参照して説明する。先ず、第１ステップ（図
５のＳＴ５０）は、撮像モードのうちのコマンド設定撮
像モード選択コマンドを選択するステップであって、撮
像モード選択ユニット５がコマンド設定撮像モードを選
択する。すると、コマンド設定撮像ユニット７が撮像制
御信号を送って、結像光学系３ａと撮像装置３ｂが監視
視野をコマンド設定撮像し（ＳＴ５１）、視野２の画像
信号を出力する（ＳＴ５２）。

【００２３】画像処理・計測ユニット８が画像信号を量
子化して、視野画像中で侵入者像を探索し、視野内に侵
入者が出現したら、その画像をセンシングする（ＳＴ５
３）。そこで、撮像モード選択ユニット５が撮像モード
にスイッチングし（ＳＴ５４）、自動調節撮像ユニット
６が動作して、結像光学系３ａと撮像装置３ｂが自動調
節撮像状態に入り、且つ結像光学系３ａが動作してズー
ムアップし、侵入者を撮像する（ＳＴ５５）。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のアクティ
ブカメラ及び監視装置によれば、自動調節撮像モードと
コマンド設定撮像モードのいずれかの撮像モードの選択
が可能になったので、コマンド設定撮像モードを選択す
ることにより画像処理技術で人物（侵入者）をセンシン
グし、次に自動調節撮像モードに切り替えて人物の観察
に耐え得る良質画面を獲得することができる。つまり、
良好な観察用画像を得たい場合には、自動調節撮像モー
ドを選択し、画像処理用の画像を得たい場合には、コマ
ンド設定撮像モードを選択すればよく、それぞれの要求
に適した画像を容易に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態アクティブカメラの全体
構成を示す図である。

【図２】同第１実施形態アクティブカメラの動作ステッ
プを示すフロー図である。

【図３】Ａは第１実施形態アクティブカメラがコマンド
設定撮像モードで撮像する際の広角倍率の視野割り付け
の一例を示す図であり、Ｂは同第１実施形態アクティブ
カメラの各視野の画面を模式的に示す図である。

【図４】本発明の第２実施形態監視装置の全体構成を示
す図である。

【図５】同第２実施形態監視装置の動作ステップを示す
フロー図である。

【符号の説明】

１ 人物像（侵入者像） １’ ズームアップ撮像による人物像（侵入者像） ２−１、２、２＋１、２＋２ 撮像範囲内の各視野 ２’ ズームアップ撮像による視野像画面 ３ 撮像ユニット ４ 制御・演算部 ２１ 撮像装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｎ 9/04 Ｈ０４Ｎ 9/04 Ｂ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮像モードを選択して対象像を撮像し得る
   撮像装置と、この撮像装置を撮像視野に視角決めする視
   角決め装置と、外部からのコマンドを受信する通信装置
   及び／又はコマンドを入力する入力装置とを備え、通信
   装置が受信したコマンド又は入力装置から入力されたコ
   マンドに従って、視角決め装置により撮像装置を対象に
   視角決めし、撮像装置により選択された撮像モードで対
   象を撮像するアクティブカメラであって、 前記撮像装置は、コマンドに従って、自動調節撮像モー
   ド又はコマンド設定撮像モードのいずれかを選択するも
   のであり、自動調節撮像モードを選択した場合には、自
   動調節撮像状態に入り、コマンド設定撮像モードを選択
   した場合には、撮像条件をコマンド設定し、対象を撮像
   することを特徴とするアクティブカメラ。
2. 【請求項２】前記撮像条件には、カラーバランス値、シ
   ャッタスピード値、絞り値及び感度値が含まれることを
   特徴とする請求項１記載のアクティブカメラ。
3. 【請求項３】撮像モードを選択して対象像を撮像し得る
   撮像装置と、この撮像装置にコマンドを送って撮像装置
   を制御する制御装置とを備え、制御装置からのコマンド
   に従って、撮像装置により選択された撮像モードで対象
   を撮像する監視装置であって、 前記制御装置は、自動調節撮像モード又はコマンド設定
   撮像モードを指定するコマンドを発し、 前記撮像装置は、コマンドに従って、自動調節撮像モー
   ド又はコマンド設定撮像モードのいずれかを選択するも
   のであり、自動調節撮像モードを選択した場合には、自
   動調節撮像状態に入り、コマンド設定撮像モードを選択
   した場合には、撮像条件をコマンド設定し、対象を撮像
   することを特徴とする監視装置。
4. 【請求項４】前記撮像条件には、カラーバランス値、シ
   ャッタスピード値、絞り値及び感度値が含まれることを
   特徴とする請求項３記載の監視装置。