JPH10180338A - 熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法 - Google Patents

熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法

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JPH10180338A
JPH10180338A JP34352296A JP34352296A JPH10180338A JP H10180338 A JPH10180338 A JP H10180338A JP 34352296 A JP34352296 A JP 34352296A JP 34352296 A JP34352296 A JP 34352296A JP H10180338 A JPH10180338 A JP H10180338A
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temperature
scale
steel sheet
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Haruhiko Seki
春彦 関
Toshio Imae
敏夫 今江
Kunio Isobe
邦夫 磯辺
Kenji Tominaga
賢二 冨永
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄鋼板を製造する熱間タンデム仕上圧延機列に
おいて、スタンド間におけるスケール生成を確実に抑制
しスケール疵の発生のない表面の良好な鋼板を得る。 【解決手段】スタンド間の鋼板表面積の50%以上70
%以下の範囲に、単位面積当り噴射量が100cc/c
2 /min以上300cc/cm2 /min以下の冷
却水を、鋼板の板幅全幅に噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間仕上圧延にお
けるスケール疵防止方法に関し、スケール起因の表面欠
陥を防止し、表面の良好な熱間圧延鋼板を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、熱間圧延では、圧延材を1000
℃以上に加熱し粗圧延機で圧延したあと仕上圧延機で圧
延する。仕上圧延は、通常7スタンドのタンデム圧延機
で行われ、圧延後所定の板厚が得られること、仕上圧延
機出側の温度(FDT)が所定の温度以上(800〜1
000℃)となることが必要となる。FDTを所定の温
度とするため、仕上圧延機には冷却水などのクーラント
(ストリップクーラント)を噴射する装置が備えられて
いる。通常、圧延速度、圧下率配分、各スタンドのスト
リップクーラントの入り切りを制御しFDTを確保して
いる。ところで鋼板の温度が高い場合や鋼板表面のスケ
ールの生成量が多い場合には、鋼板表面にスケールが噛
み込んだりロール表面が荒れてロールの荒れが鋼板表面
に転写され、スケール疵となる問題がある。スケール疵
の防止には、仕上圧延機入側のスケールブレーカによる
スケールの除去、ストリップクーラントの供給によるス
ケール生成の抑制などが主な対策となる。スケール疵防
止のためには、スケールブレーカ、ストリップクーラン
トを最大限使用すればよいが、上記FDT確保のために
は制限がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、スケール疵の防
止方法としては、圧延機入側でのスケールブレーカの使
用、ストリップクーラントの使用、FDT制御の高精度
化、仕上圧延機入側温度(FET)の制限などが対策と
なっていた。特開平1−20581号公報には、粗圧延
およびデスケーリング後の圧延材の上下面の表面温度を
900℃以下、表面温度差を0〜50℃として圧延材を
仕上圧延機に装入し、スケールの生成、およびスケール
疵を防止する技術が開示されている。この技術の実施例
では、第1スタンド(以後F1と記す)入側と第1スタ
ンド(F1),第2スタンド(F2)間にスケールブレ
ーカが置かれ、仕上げスタンド入側のスケールブレーカ
の前後の上下面に温度計を設置し各々の温度が900℃
以下となるようにスケールブレーカを制御している。
【0004】しかし、上記の技術を実際に実施しようと
するときには、仕上げ前段で鋼板温度を900℃以下と
するためFDTが高温の材料ではFDTを確保すること
が難しく、900℃程度であればスケールは短時間で発
生するので、上記技術によって完全にスケール疵を防止
することは困難となる場合がある。本発明は、従来のこ
のような問題を考慮し、スタンド間におけるスケール生
成を確実に抑制し、スケール疵の発生のない、表面の良
好な鋼板を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題を解決
し、スケール疵のない良好な表面の鋼板を得るために、
薄鋼板を製造する熱間タンデム仕上圧延機列の各スタン
ド間の1以上の区間の鋼板表面積の50%以上70%以
下の範囲の鋼板全幅に、冷却水を単位面積当たり噴射量
100cc/cm2 /min以上300cc/cm2
min以下に分布させて鋼板表面を冷却することを特徴
とする熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法を提案
するものである。本発明において、冷却水の噴射面積と
は噴射された冷却水が直接鋼板に当る面積をいう。
【0006】操業上の温度管理は、FET:1010℃
以下,FDT:850〜900℃の範囲に規定されてい
る。FETの上限規制は、仕上圧延機前段におけるバー
ニングスケールやロール面荒れなどのスケール疵の防止
のためであり、FDT規制は圧延材の材質確保のためで
ある。また、ロール面荒れ、バーニングスケール防止の
ためのストリップクーラントの入、切の設定はスタンド
間のすべての冷却条件について仕上げ出側温度計算を行
い所定の温度が得られる冷却条件を採用する。仕上圧延
機出側温度(FDT)の計算は以下のように決定され
る。
【0007】 Ts −Tf =Td +b0 +(b1 /hF )+(b2 /υF )+ΔTd ……(1) 上記(1)式は仕上圧延機における温度降下を示す実験
式である。ここで、 Ts :FET Tf :FDT hF :仕上げ板厚 υF :圧延速度 Td :デスケーラ下での温度降下 ΔTd :適応修正項 b0 〜b3 :係数 である。
【0008】F1スタンドの圧延温度T1 は、FET:
s およびデスケーラ下での温度降下Td より(2)式
のように求まる。 T1 =Ts −Td ……(2) FETの実測値とFDTの目標値より、(2)式でF1
スタンドの圧延温度を求め、(3)式で各スタンドの圧
延温度を算出する。nはスタンド数を表す。
【0009】 Ti =Ti-1 +(T1 −Tf )/n ……(3) (1)式はF1から最終スタンドまでの温度降下量を各
スタンドに等配分した形になっている。これは、圧延材
の温度降下がスタンド間移送時間に比例(すなわち、板
速度に反比例)し、厚さに反比例することから、マスフ
ロー一定則により、各スタンド間で等温降下とみなせる
ことによる。目標FDTを得るための圧延速度は上記
(1)式から(3)式を変形し下式により与えられる。
【0010】 υF0=b2 /{Ts −Tf −(Td +b0 +(b1 /hF ) +b3s +ΔTd } …… (4) ストリップクーラントによる冷却は(2)式の形で各ス
タンド毎に与えるか、ストリップクーラントを使用しな
い条件で(4)式のように計算し、FDTの実測値が高
い場合に手動で使用するなどの方法がある。また、圧延
速度はあまり速いとFDTが高く外れ、スケール疵が発
生しやすくなり、また、あまり低速の場合コイルの後端
で所定のFDTを確保できなくなる。
【0011】従来のストリップクーラントでは、約10
00〜2000cc/cm2 /minの冷却水の単位面
積当たり噴射量で冷却水がスタンド間の鋼板表面積の3
〜20%の範囲に供給されており、鋼板の表面温度とと
もに鋼板の平均温度も低下させる作用が大きかったの
で、鋼板平均温度を低下させずにスケール疵の発生を防
ぐことは難しかった。
【0012】そこで、発明者らは、鋼板表面の広範囲の
面積に冷却水が当たるクーラント供給方法を開発した。
これは、従来のストリップクーラントの供給と以下の点
で作用が異なる。従来のストリップクーラントの供給は
鋼板温度(平均温度)を所定の温度範囲に確保すること
に主眼がおかれ、高い冷却能力が必要とされていた。し
かし、本発明の広域冷却ストリップクーラントの供給で
は噴射された水の鋼板に当たるスタンド間の50%以上
70%以下(スタンド間5m程度)に面積を広く保って
いる。本発明では、鋼板に従来よりも小さい単位面積当
たり冷却水噴射量で分布し、少ない水量の冷却水が当た
り、鋼板表面温度がスケール発生温度よりもわずかに下
がるようにしてスケールの生成を確実に抑制し、一方、
鋼板平均温度の低下を抑えられるようにした点に特徴が
ある。従来のスプレーでは冷却面積が狭く高い冷却能で
鋼板を冷却したことから、スプレーが当たっている狹い
部分における板表面温度はスケール発生温度よりもはる
かに低い温度となるが、表面温度はすぐに回復して広い
範囲でスケール発生温度以上になるので、スケール疵が
発生していた。
【0013】
【発明の実施の形態】温度制御は鋼種、規格毎に圧延開
始前に設定計算を行い、FDTが確保できるようにスト
リップクーラントの使用、不使用及び供給量を決定す
る。圧延開始後のストリップクーラントの使用、不使用
及び供給量の決定は、図1のような仕組みで計算され
る。すなわち、FET温度計4による温度測定値、各ス
タンドの圧延速度、板厚などの条件からFDTを演算
し、FDT温度計5の実測値と比較する。FDT温度計
の実測値(または演算値)が所定のFDT基準値よりも
大きい場合にはストリップクーラントの使用数を増加
し、基準値よりも小さい場合にはストリップクーラント
の使用数を減らす。ストリップクーラントの使用、不使
用の制御信号はFDT計算装置からストリップクーラン
ト制御装置へ送られる。図中の鋼板1は、ワークロール
2で圧延され、ストリップクーラント3によって冷却さ
れる。FET温度計4、FDT温度計5が装着されてい
る。
【0014】図3の従来の冷却装置と本発明の図1は、
ともに上記の方法でストリップクーラントの使用、不使
用を決定する。ただし、従来装置ではスタンド間におけ
るクーラントの供給は噴射角度の小さい1列のノズルに
より、約1000〜2000cc/cm2 /minの単
位面積当り冷却水噴射量がスタンド間の鋼板表面積の3
〜20%の範囲に供給されており、鋼板の表面温度とと
もに鋼板の平均温度も低下させる作用が大きかった。従
来の技術では、鋼板平均温度を低下させずにスケール疵
の発生を防ぐことは難しかった。
【0015】そこで、発明者らは、鋼板表面の広範囲の
面積に冷却水が当たるクーラント供給技術を開発した。
これは、従来のストリップクーラントの供給と以下の点
で作用が異なる。従来のストリップクーラントの供給は
鋼板温度(平均温度)を所定の温度範囲に確保すること
に主眼がおかれ、高い冷却能力が必要とされていた。し
かし、本発明の広域冷却ストリップクーラントの供給で
は、ストリップクーラントの供給部の面積を従来よりも
広く確保し、噴射された水が鋼板に当たる面積を広く保
っている。つまり、噴射された冷却水のかかる面積はス
タンド間の面積の50%以上とする。例えばスタンド間
が5m程度の圧延機では板幅×圧延方向の2.5m以上
とする。本発明では、図2に示すように、スタンド(ワ
ークロール2、2)間に多数列のストリップクーラント
3供給ノズルを設け、鋼板1に従来の総水量とほぼ同等
量の冷却水を、単位面積当りの冷却水噴射量を少なくし
て、鋼板表面に広く分布して均等に当たるようにし、鋼
板表面温度がスケール発生温度よりもわずかに下がるよ
うにしてスケールの生成を確実に抑制し、鋼板平均温度
の低下を抑えられるようにした点に特徴がある。例えば
ノズルの噴射角度を45度以上とし、鋼板表面積の50
〜70%を冷却する。また圧延材(鋼板)の最大板幅以
上を冷却することができるようにノズルを鋼板幅方向に
並べる。冷却範囲はストリップクーラント供給列ごとに
ON、OFFすることにより冷却範囲を変更することが
できる。
【0016】冷却する面積を広くすると、鋼板が冷却水
に当たっている時間が長く、復熱後の鋼板温度の高い時
間を短くできて、次スタンドに板が噛み込まれるまでの
スケールの生成を抑制する効果がある。本発明の広域冷
却用ストリップクーラントと従来のストリップクーラン
トの冷却効果と板表面のスケール疵防止効果を比較する
実験を行った。いずれの実験とも仕上圧延速度は、スト
リップクーラントを使用しない条件で上記(1)式によ
り計算した。入側板厚35.1mm、出側板厚2.3m
m、C量0.05重量%の低炭素鋼を用いFETを10
00℃とした。前記方法で圧延速度を決定し、F7出側
圧延速度を600mpmとした。実験には、図1に一部
を示す7スタンドの熱間タンデム圧延機を用いた。各ス
タンド間の距離は5mである。
【0017】図1の本発明条件の鋼板冷却装置の平面図
の概要を図2に示した。また、従来条件の装置の概略を
図3に示す。従来条件の装置では、仕上げ圧延機入側の
温度計から得られる温度、各圧延スタンドから得られる
圧下位置(板厚)、圧延荷重のデータに基づいて各スタ
ンドにおける鋼板温度を順次計算し、仕上げ出側温度が
所定の温度となるように、ストリップクーラントの使
用、不使用及び供給量を決定する。本発明条件の装置で
は、FDTの計算方法、ストリップクーラントの使用、
不使用及び供給量の決定方法は従来方法と同一である
が、ストリップクーラント3の供給を図2のように多数
列に亘って設け、広範な面積に噴射できるようになって
いる。従来及び本発明のストリップクーラントの流量は
それぞれ1000cc/cm2 /min、100〜30
0cc/cm2 /minでスタンド間(ワークロール
間)に占めるクーラント噴射区間の面積は、それぞれ、
4%、50〜70%である。
【0018】(実施例1)まず始めに、従来の冷却条件
と本発明条件を比較する実験を行った。結果を表1に示
した。表1は従来のストリップクーラントと本発明のス
トリップクーラントの効果の違いを示している。FET
の目標値は1010℃以下、FDTの目標値は850〜
900℃である。冷却長は、ストリップクーラントが噴
射される領域の鋼板の幅と直角な辺の長さを表す。ま
た、表中のS/Cの割合*とはストリップクーラントの
噴射される領域(面積)がスタンド間の鋼板の表面積に
占める割合を示す。スプレーは番号1〜7のうち番号1
〜5を使用し、番号6、7は不使用とした。両条件と
も、FDTは860℃とした。クーラントの単位面積当
りの流量は比較例の条件では1000cc/cm2 /m
in、本発明の条件では300cc/cm2 /minと
した。冷却水のかかる範囲は比較例の条件では、板幅×
200mm(スタンド間の鋼板表面積の4%)、本発明
条件では板幅×2500mm(スタンド間の鋼板表面積
の50%)とした。冷却水はスプレーで供給した。実験
の結果、鋼板表面は比較例の条件でスケール疵が発生し
たが、本発明の条件ではスケール疵の発生はなく鋼板表
面は良好であった。また、圧延後の鋼板のスケール厚さ
を測定したところ比較例の条件では9μm、本発明の条
件では8μmであり、本発明は鋼板表面のスケールを薄
くすることができスケール疵を防止できることがわか
る。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例2)従来の冷却条件でFET,F
DTを変更した条件と本発明条件を比較する実験を行っ
た。圧延材は上記と同じものを用いた。実験結果を表2
に示す。表2は圧延材の温度、ストリップクーラントの
使用条件がFDT、鋼板表面のスケール疵に及ぼす影響
を示す表である。表2中の×はスケール疵が発生したこ
とを、〇は鋼板表面が良好であることを表す。
【0021】冷却水量が400cc/cm2 /minの
場合にはFDTが所定の温度を満たすことができなかっ
た。比較例1ではFDTが確保できるように、スプレー
番号1のみ使用した。その結果、FDTは880℃とな
り、所定温度を満たすことができたが、スケール疵が発
生した。比較例2では、比較例1に準じてスケール疵を
発生させないようにスプレーの使用数を追加してスプレ
ー番号2、3も使用した。その結果、スケール疵の発生
は防ぐことができたが、FDTを所定の温度を確保する
ことは不可能であった。
【0022】そこで、比較例3としてスプレーを使用
し、かつFDTが確保できるようにFET温度を20℃
上昇し、FDTおよびスケール疵の状態を調査する実験
を行った。ストリップクーラント条件は比較例2と同一
とし、FETのみ変更した。その結果、FDTは確保で
きたが、スケール疵の発生を防ぐことはできなかった。
本発明例では、FETを1000℃、ストリップクーラ
ントを比較例2と同一とした。その結果、スケール厚さ
は8μm、FDTは860℃となって鋼板表面にスケー
ル疵の発生はみられなかった。
【0023】以上より、本発明による冷却を適用するこ
とによりスケール疵を防止し、かつFDTを確実に確保
できることが明らかになった。
【0024】
【表2】
【0025】(実施例3)また、本発明例でストリップ
クーラントの流量を変更し、FDT、スケール疵の発生
の有無を調査する実験を行った。実験条件及び結果を表
3に示す。表3はストリップクーラントの水量がFDT
及びスケール疵へ及ぼす影響を示す表である。×はスケ
ール疵が発生したことを、〇は鋼板表面が良好であるこ
とを表す。
【0026】FETは1000℃、スプレーは番号2の
みを使用しその他は不使用とした。スプレー番号2の流
量を表のように0〜400cc/cm2 /minのよう
に変更した。その結果、ストリップクーラントの流量が
100〜300cc/cm2/minの場合にはスケー
ル疵を防止してなおかつ仕上げ出側温度を満たすことが
できるが、比較例1、2のように流量が少ない場合には
スケール疵が発生し、流量が400cc/cm2 /mi
nと多い場合にはFDTの確保ができなくなることがわ
かった。
【0027】
【表3】
【0028】(実施例4)また、本発明条件で仕上げの
スタンド間で区切られる領域のうちストリップクーラン
トの噴射される面積を占める面積を変更し、それの鋼板
表面のスケール疵への影響とFDTへの影響を調査する
実験を行った。いずれの条件でもFETは1000℃、
ストリップクーラントの流量は300cc/cm2 /m
inとし、仕上スタンド間で区切られる領域のうちスト
リップクーラントの噴射される面積を40〜80%まで
変更した。スプレー番号2の噴射面積を変更した。
【0029】結果を表4に示す。その結果、クーラント
の占める面積の少ない条件の条件1(S/Cの割合*=
40)では、FDTは所定の温度を満たすことができた
が、スケール疵が発生し、条件5(S/Cの割合*=8
0)では、スケール疵の発生はなかったがFDTは満足
できなかった。冷却長が2500〜3500mmの条件
2〜4ではスケール疵の発生は見られずまたFDTを満
たすことができた。
【0030】
【表4】
【0031】以上の技術は、仕上げ板厚、圧延速度が異
なる場合には上記と同様の手段によって各スタンド毎に
冷却能力を適切に決定することができる。所定のFDT
を確保するために大きな冷却能力が必要となる場合に
は、クーラントの水圧を2水準以上に切替えられるよう
にするなどの対策によって、スケール生成防止効果と鋼
板の温度低下の両方の作用を同時に満たす条件を作るこ
とができる。
【0032】スケール疵はスケールの生成量が多い仕上
圧延機の前段(F1〜F3)で最も発生し易く、この範
囲でのスケールの成長を抑えることが重要であるので、
上記技術は仕上スタンド前段のみでもその効果を得るこ
とができる。通常熱間仕上圧延機のスタンド間の距離は
5〜6mであるので、本発明条件では板幅×1000m
mのスプレーヘッダを3列程度配置すればよい。本方法
は鋼板表面の広い面積、長時間冷却し続けることが狙い
なので冷却水の供給方法は、スプレー方式、ラミナー方
式、スリットラミナー方式のいずれでも採用可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】従来方法では、鋼板を冷却するためにス
トリップクーラントを使用していて、噴射すると温度の
降下が大きく鋼板温度が下がり過ぎることがあり、鋼板
温度を下げる必要はなくてスケール疵を防止するために
スプレーを使用するには制限があった。本発明の広域冷
却のストリップクーラントの供給方法を用いれば鋼板の
広域に冷却水が当たるのでその部分におけるスケールの
生成を確実に抑制することができ、鋼板表面は良好とな
り噴射される水の量はFDTに応じて決定できるので鋼
板の温度降下は少なくすることも可能となり容易にFD
Tを確保することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の鋼板冷却装置を示す系統図である。
【図2】実施例の鋼板冷却装置を示す平面図である。
【図3】従来の鋼板冷却装置を示す系統図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 ワークロール 3 ストリップクーラント 4 仕上圧延機入側温度計 5 仕上圧延機出側温度計 6、7 温度信号 8、9、10 圧延速度板厚信号 11 FDT計算装置 12 ストリップクーラント制御装置 13 圧延方向
フロントページの続き (72)発明者 磯辺 邦夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 冨永 賢二 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄鋼板を製造する熱間タンデム仕上圧延
    機列の各スタンド間の1以上の区間の鋼板表面積の50
    %以上70%以下の範囲の鋼板全幅に、単位面積当たり
    冷却水噴射量100cc/cm2 /min以上300c
    c/cm2 /min以下に分布させて鋼板表面を冷却す
    ることを特徴とする熱間仕上圧延におけるスケール疵防
    止方法。
JP34352296A 1996-12-24 1996-12-24 熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法 Withdrawn JPH10180338A (ja)

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JP34352296A JPH10180338A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法

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JP34352296A JPH10180338A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法

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JP34352296A Withdrawn JPH10180338A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 熱間仕上圧延におけるスケール疵防止方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002074460A1 (fr) * 2001-03-16 2002-09-26 Nakayama Steel Works, Ltd. Laminoir a chaud et procede de laminage a chaud
US7076983B2 (en) 2001-03-16 2006-07-18 Nakayama Steel Works, Ltd. Apparatus and method for hot rolling
EP2540407B1 (en) 2010-07-22 2016-01-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Steel plate cooling system and steel plate cooling method

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