JPH101798A - 電解クロメート処理方法 - Google Patents

電解クロメート処理方法

Info

Publication number
JPH101798A
JPH101798A JP8147293A JP14729396A JPH101798A JP H101798 A JPH101798 A JP H101798A JP 8147293 A JP8147293 A JP 8147293A JP 14729396 A JP14729396 A JP 14729396A JP H101798 A JPH101798 A JP H101798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
chromate
zinc
chromium
chromate treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8147293A
Other languages
English (en)
Inventor
Kotaro Okamoto
幸太郎 岡本
Yoshiharu Sugimoto
芳春 杉本
Masaaki Yamashita
正明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP8147293A priority Critical patent/JPH101798A/ja
Publication of JPH101798A publication Critical patent/JPH101798A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜鉛系めっき鋼板に対する電解クロメート処
理に際し、クロメート処理液中への亜鉛の溶解を抑制
し、優れた耐食性および塗料密着性を有する電解クロメ
ート処理亜鉛系めっき鋼板を製造する。 【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板に対し、クロメート処
理液中において陰極電解を施し、亜鉛系めっき層の表面
上にクロメート被膜を形成する電解クロメート処理方法
において、クロメート処理液として、6価クロムを含ま
ない3価クロム化合物と水系樹脂とを含有する水溶液を
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、亜鉛めっき鋼板
または亜鉛系合金めっき鋼板に対する電解クロメート処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にクロメート処理は、亜鉛めっき鋼
板または亜鉛系合金めっき鋼板(以下「亜鉛系めっき鋼
板」という)、または、アルミまたはアルミ系合金めっ
き鋼板等に対し、優れた耐食性、塗装性および耐指紋性
等を付与することを目的として広く用いられている。
【0003】例えば、亜鉛系めっき鋼板に対するクロメ
ート処理方法としては、クロメート処理液を亜鉛系めっ
き鋼板にスプレーし、または、クロメート処理液中に亜
鉛系めっき鋼板を浸漬することによって、めっき表面と
クロメート処理液とを反応させ、クロメート被膜を形成
する反応型クロメート処理方法、および、クロメート処
理液をめっき被膜の表面に塗布し、処理液成分の造膜作
用によって、被膜を形成する塗布型クロメート処理方法
が知られている。
【0004】また、電気化学的にクロメート被膜を形成
する電解クロメート処理方法として例えば次のような方
法が知られている。 (1) 特公昭47−44417号公報に開示されている、
無水クロム酸(CrO3:15〜130 g/l)および硫酸(H2SO
4 :0.05 〜0.5 g/l) の水溶液中において陰極電解する
方法(以下、先行技術1という)。
【0005】(2) 特公昭48−43019号公報に開示
されている、無水クロム酸の水溶液にカチオン(Zn2+
Ni2+,Cd2+,Pb2+,Mn2+,Fe2+,Co2+) を、カチオン/
CrO3:0.05〜0.6モルになるように添加し、且
つ、アルカリでpH値を1〜6に調整した水溶液中で陰
極電解処理する方法(以下、先行技術2という)。
【0006】(3) 特公平4−30476号公報に開示さ
れている、Cr6+とCr3+(Cr濃度:5〜10g/l、Cr3+
全Cr:0.1〜0.7)、SO4 2- (SO4 2- /全Cr:0.
01〜0.1)の水溶液中において陰極電解した後、水
洗する方法(以下、先行技術3という)。
【0007】(4) 特公平7−91677号公報に開示さ
れている、Cr6+とCr3+(CrO3換算:10〜100g/l、
Cr3+/Cr6+:1/9〜8/2)、硫酸(0.1〜50g/
l)、硝酸(0.1〜20g/l)を主成分とした処理液
によって陰極電解する方法(以下、先行技術4とい
う)。
【0008】(5) 特公昭63−4916号公報に開示さ
れている、亜鉛−ニッケル合金めっき層上に、10〜1
30mg/m2 の付着量の電解クロメート被膜を形成し、更
にその上に高分子被膜を形成する方法(以下、先行技術
5という)。
【0009】(6) 特開昭63−86874号公報に開示
されている、第1層としてカチオン型コロイダルシリカ
含有クロメート被膜を形成し、第2層としてアニオン型
コロイダルシリカ含有有機樹脂被膜を形成する方法(以
下、先行技術6という)。
【0010】(7) 特開平5−44095号公報に開示さ
れている、全Cr:5〜70g/l(Cr6+/全Cr≧0.
8)、Ni2+/全Cr重量比:0.05〜0.8、シリ
カ:1〜60g/l、SO4 2- :10〜100g/lおよび水
性アクリル系樹脂:0.1〜10g/lを含有する処理液
を使用し陰極電解する方法(以下、先行技術7とい
う)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術にお
いては、亜鉛系めっき鋼板の耐食性にばらつきが生じや
すく、特に、連続操業時に耐食性が劣化するという問題
がある。
【0012】そこで、本発明者等は、従来の反応型クロ
メート処理方法および塗布型クロメート処理方法によっ
て亜鉛系めっき鋼板の表面上に形成されるクロメート被
膜につき種々検討を行った結果、耐食性の劣化は、以下
のような理由に起因するものと推定された。
【0013】即ち、反応型クロメート処理方法および塗
布型クロメート処理方法においては、Cr6+および各種ア
ニオンのエッチング作用によって、亜鉛系めっき鋼板の
亜鉛が溶解する。その際に生成したCr3+が、めっき鋼板
表面のpH値が上昇するに伴い、Cr(OH)3 の被膜を形成
して、めっき鋼板の表面上にクロメート被膜が形成され
る。
【0014】上述した被膜形成過程においては、クロメ
ート処理液中に亜鉛が溶解すると同時に、形成されたク
ロメート被膜中に不可避的に亜鉛が混入する。即ち、ク
ロメート処理液中に亜鉛が存在すると、可溶性亜鉛を含
む不均一なクロメート被膜がめっき層の表面上に形成さ
れ、次いで、上述した可溶性亜鉛を起点としてめっきの
腐食が発生し、鋼板の耐食性を劣化させる。従って、一
般に亜鉛濃度が高いクロメート処理液を使用してクロメ
ート処理を施すと、クロメート被膜の耐食性が著しく劣
化する。
【0015】上述した従来のクロメート処理方法におい
ては、Cr6+および各種のアニオンのエッチング作用によ
り亜鉛を溶解することによってクロメート被膜が形成さ
れるので、クロメート処理液中への亜鉛の混入が避けら
れず、その結果、鋼板の品質が劣化する問題が生ずる。
更に、亜鉛系めっき鋼板の製造ライン等における連続操
業において、処理液中への時間当たりの亜鉛溶解量は、
処理液のpH値および処理温度によって異なるものの、
処理液の亜鉛濃度の管理は必要不可欠であり、処理液コ
ストが上昇する原因になっている。
【0016】一方、先行技術1〜7の電解クロメート処
理方法は、上述した反応型クロメート処理方法および塗
布型クロメート処理方法と異なり、電気的にCr6+をCr3+
に還元すると同時に、カソードに相当する鋼板の表面近
傍における水素の発生によって、鋼板の表面近傍におけ
る処理液のpH値を上昇させ、クロメート被膜を鋼板の
表面上に形成する。従って、電解クロメート処理方法に
よれば、反応型クロメート処理方法および塗布型クロメ
ート処理方法と比較して、処理液中への亜鉛の溶解は比
較的少ない。
【0017】しかしながら、先行技術に示されているよ
うに、Cr6+,SO4 2- ,F- 等が処理液中に含有されてい
ると、めっき鋼板表面の亜鉛のエッチング作用が大きく
なるために、処理液中への亜鉛の溶解が避けられず、ひ
いては、鋼板の品質が劣化するに至る。
【0018】このように、電解クロメート処理において
も、工場での連続的な操業においては、程度に大小の差
はあるにせよ、処理液中への亜鉛の溶解による耐食性の
劣化が避けられなかった。
【0019】一方、先行技術5および6のように、被膜
を2層化することによって、耐食性および塗料密着性な
どを付与する技術においては、電解クロメートを行った
後、ロールコータ塗布、または、浸漬し次いで絞るプロ
セスが必要になるために、作業性が悪く、且つ、製造コ
ストが上昇する。
【0020】また、被膜のバリア性向上を目的とし、先
行技術7のように処理液中に樹脂を添加した場合には、
処理液中にCr6+が含有されているため、その強い酸化作
用のために、一般の水系樹脂と混合すると、樹脂がゲル
化することが多い。たとえ、処理液が即座にゲル化しな
くても、処理液の安定性は高いものではなくなる。
【0021】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、クロメート処理液中への亜鉛系めっき鋼板の
亜鉛の溶解を抑制し、優れた耐食性を有する亜鉛系めっ
き鋼板を得るためのクロメート処理方法を提供すること
にある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、3価の
クロム塩および水系樹脂を主成分とするクロメート処理
液を使用し、クロメート処理を行えば、亜鉛系めっき鋼
板の亜鉛の、クロメート処理液中への溶解が抑制され、
優れた耐食性および塗装性を有し且つ耐指紋性などの性
能に優れた電解クロメート処理亜鉛系めっき鋼板が得ら
れることを知見した。
【0023】この発明は、上述した知見に基づいてなさ
れたものであって、この発明は、鋼板の少なくとも1つ
の表面上に亜鉛めっき層または亜鉛系合金めっき層が形
成された亜鉛系めっき鋼板に対し、クロメート処理液中
において陰極電解処理を施して、前記亜鉛めっき層また
は亜鉛合金めっき層の表面上にクロメート被膜を形成す
る電解クロメート処理方法において、前記クロメート処
理液として、6価クロムを全く含まない3価クロム化合
物と水系樹脂とを含有する水溶液を使用することに特徴
を有するものである。
【0024】また、この発明の方法は、クロメート処理
液中における3価Crの含有量は、金属クロムとして
2.5〜50g/lの範囲内であり、そして、クロメート
処理液中における樹脂不揮発分の含有量は、2.5〜7
5g/lの範囲内であることに特徴を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明において、電解クロメー
ト処理が施される亜鉛系めっき鋼板は、電気亜鉛めっき
鋼板、Zn−Fe、Zn−Niその他の電気亜鉛合金め
っき鋼板、または、溶融亜鉛めっき鋼板およびその加熱
亜鉛合金めっき鋼板、5%アルミ−亜鉛合金めっき鋼
板、55%アルミ−亜鉛合金めっき鋼板などの溶融亜鉛
系合金めっき鋼板等である。
【0026】この発明の方法に使用される電解クロメー
ト処理液は、6価クロムを全く含まない3価クロム化合
物と水系樹脂とを主成分とする水溶液からなっている。
6価クロムを全く含まない3価クロム化合物は、主とし
て3価クロム塩からなっており、3価クロム塩として
は、硝酸クロム、酢酸クロム、硫酸クロム、リン酸クロ
ム、塩化クロム等がある。なお、これら以外の3価クロ
ム塩を使用してもよい。
【0027】クロメート処理液中における3価クロム化
合物の含有量は、金属クロムとして2.5〜50g/lの
範囲とすべきである。クロメート処理液中における3価
クロム化合物の含有量が2.5g/l未満では、クロムの
析出効率が低下し耐食性が劣化する。一方、クロメート
処理液中における3価クロム化合物の含有量が50g/l
を超えると処理液のコストが高くなる。好ましい3価化
合物の含有量は、金属クロムとして2.5〜35g/lの
範囲内である。
【0028】水系樹脂としては、水溶性樹脂、水分散性
エマルジョン等が使用される。なお、カチオン系エマル
ジョン樹脂を使用すれば、高い電解効率でクロメート被
膜を形成することができる。
【0029】クロメート処理液中における水系樹脂の含
有量は、使用する3価クロム塩、樹脂種によっても異な
るが、2.5〜75g/lの範囲とすべきである。水系樹
脂の含有量即ちクロメート処理液中の樹脂不揮発分含有
量が2.5g/l未満では、十分な耐食性が得られない。
一方、水系樹脂の含有量即ちクロメート処理液中の樹脂
不揮発分含有量が75g/lを超えると、処理液の粘性が
増大するために、処理液に過度のドラックアウトが発生
し、クロメート処理液のコスト面から好ましくない。
【0030】なお、クロメート処理液中に第3成分とし
て、Ni,Co等のイオンを含有させることも可能であ
る。前述したように、鋼板の耐食性劣化が、鋼板表面の
亜鉛のエッチングによると考えた場合、クロメート処理
液のpH値は、ZnのpHによる化学溶解を抑制するた
めに2以上であることが望まれる。しかしながら、この
発明によるクロメート処理方法によれば、Cr6+によるエ
ッチングが根本的に避けられるので、pH値が2よりも
低いクロメート処理液を使用することも可能である。
【0031】陰極電解処理時の電流密度は、5〜80A/
dm2 の範囲内であることが好ましい。電流密度が5A/dm
2 未満では、十分な耐食性が得られる均一な被膜が形成
されにくくなる。一方、電流密度が80A/dm2 を超える
と、粉状物質が鋼板表面に析出して、鋼板の品質を劣化
させるおそれが生じ好ましくない。
【0032】陰極電解処理時間は、クロメート被膜の所
望の付着量を得るために必要な時間を制御すればよい。
この発明の方法においては、陰極電解処理時間以外の処
理条件を固定し、そして、陰極電解処理時間を制御し
て、クロメート被膜の所望の付着量を得ることができ
る。更に、陰極電解処理の電流密度以外の処理条件を固
定しそして電流密度を制御することによって、所望の付
着量のクロメート被膜を得ることもできる。
【0033】この発明に用いられる水系樹脂としては、
アクリル樹脂、メタアクリル樹脂またはアクリルアミド
を重合または共重合してなるポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸ポリアクリルアミド、および、これらの誘導
体、または、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ポリア
クリルアミド、および、これらの誘導体を、界面活性
剤、表面電荷調整剤、分散剤等によって水に分散させた
エマルジョンをはじめとし、エポキシ系、ウレタン系な
ど各種樹脂を使用することが可能である。
【0034】
【実施例】次に、この発明を、実施例により、比較例と
対比しながら更に詳述する。公知の方法により、鋼板の
表面上に20g/m2の量の亜鉛めっき被膜、亜鉛系合金めっ
き被膜または溶融亜鉛めっき被膜が形成された亜鉛系め
っき鋼板に対して、この発明の範囲内の処理条件によ
り、クロメート処理液中において陰極電解を施し、表1
に示す本発明方法による電解クロメート処理亜鉛系めっ
き鋼板の供試体(以下、本発明供試体という)No. 1〜
14を調製した。
【0035】
【表1】
【0036】比較のために、この発明の範囲外の処理条
件により、クロメート処理液中において陰極電解を施
し、表2に示す本発明の範囲外の方法による電解クロメ
ート処理亜鉛系めっき鋼板の供試体(以下、比較用供試
体という)No. 1〜8を調製した。
【0037】
【表2】
【0038】上述した本発明供試体および比較用供試体
について、耐食性および塗料密着性を、以下に述べる試
験によって評価し、その結果を表1および表2に併せて
示した。
【0039】(1) 耐食性試験:供試体に対し、JIS Z 23
71に規定されている塩水噴霧試験を施し、白錆が発生す
るまでの経過時間を測定し、それによって評価した。
【0040】(2) 塗料密着性試験:供試体の表面上に、
市販のアルキッドメラミン系の塗料を約30μm の厚さ
で塗布し、形成された途膜に1mm間隔で100個の碁盤
目状の刻み目を入れた後、エリクセン試験機によって5
mm押し出し、次いで、押し出し部の表面上に接着テ−プ
を貼り次いでこれを剥がした。そのときの、塗装の剥離
状態を調べ、下記によって評価した。
【0041】 ○:途膜の剥離がほとんど発生しなかった場合 △:途膜の剥離が部分的に発生した場合 ×:途膜の剥離がほとんど全面に発生した場合 表1において、本発明供試体No. 1〜10は、電気亜鉛
めっき鋼板に本発明方法によるクロメート処理を施した
場合であり、本発明供試体No. 11はNiーZnめっき
鋼板に、本発明供試体No. 12は溶融亜鉛めっき鋼板
に、本発明供試体No. 13は5%Alめっき鋼板に、そ
して、本発明供試体No. 14は55%Al−Znめっき
鋼板に、それぞれ本発明方法によるクロメート処理を施
した場合である。
【0042】表1から明らかなように、本発明供試体N
o. 1〜14は、耐食性および塗料密着性が共に優れて
いた。なお、Cr3+塩として硫酸クロムを使用した本発明
供試体No. 1,2、および、Cr3+塩としてリン酸クロム
を使用した本発明供試体No. 10は、Cr3+塩として硝酸
クロムまたは酢酸クロムを使用した本発明供試体No. 3
〜9およびNo. 11〜14に比べるとやや耐食性が低い
が、比較用供試体に比べれば優れた耐食性を有してい
る。本発明供試体No. 1,2,10の耐食性がやや低い
原因は、必ずしも明らかではないが、硝酸および酢酸に
比べて、硫酸およびリン酸が亜鉛との反応性に富むた
め、亜鉛の溶解量が比較的多くなったためであると推定
される。
【0043】これに対して、比較用供試体No. 1は、処
理液中に樹脂が含有されていないので耐食性および塗料
密着性が共に悪かった。比較用供試体No. 2は、処理液
中の樹脂含有量が本発明の範囲を外れて少ないために、
耐食性および塗料密着性が共に悪かった。比較用供試体
No. 3は、処理液中の樹脂含有量が本発明の範囲を超え
て多いために処理液の粘性が上昇し、クロメート処理時
に処理液のドラックアウトが増加する問題が生じた。
【0044】比較用供試体No. 4〜7は、Cr6+を含有す
る処理液を使用し且つ処理液中には樹脂が含有されてい
ないので、耐食性および塗料密着性が共に悪かった。比
較用供試体No. 8は、15%還元クロム酸を主体とした
処理液に水溶性樹脂が添加されているので、耐食性が劣
ると共に、処理液の安定性が著しく悪かった。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
クロメート処理液中への亜鉛系めっき鋼板の亜鉛の溶解
が抑制され、優れた耐食性および塗料密着性を有する亜
鉛系めっき鋼板を連続的に製造することができ、また、
耐指紋性の向上も期待される等、多くの工業上有用な効
果がもたらされる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の少なくとも1つの表面上に亜鉛め
    っき層または亜鉛系合金めっき層が形成された亜鉛めっ
    き鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板に対し、クロメート
    処理液中において陰極電解を施し、前記亜鉛めっき層ま
    たは亜鉛合金めっき層の表面上にクロメート被膜を形成
    する電解クロメート処理方法において、前記クロメート
    処理液として、6価クロムを全く含まない3価クロム化
    合物と水系樹脂とを含有する水溶液を使用することを特
    徴とする電解クロメート処理方法。
  2. 【請求項2】 前記クロメート処理液中における前記3
    価クロム化合物の含有量が、金属クロムとして2.5〜
    50g/lの範囲内であり、そして、前記クロメート処理
    液中における樹脂不揮発分含有量が、2.5〜75g/l
    の範囲内である、請求項1に記載の方法。
JP8147293A 1996-06-10 1996-06-10 電解クロメート処理方法 Pending JPH101798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8147293A JPH101798A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 電解クロメート処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8147293A JPH101798A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 電解クロメート処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH101798A true JPH101798A (ja) 1998-01-06

Family

ID=15426940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8147293A Pending JPH101798A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 電解クロメート処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH101798A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015038253A (ja) * 2013-08-01 2015-02-26 長春石油化學股▲分▼有限公司 電解銅箔

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015038253A (ja) * 2013-08-01 2015-02-26 長春石油化學股▲分▼有限公司 電解銅箔

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3987633B2 (ja) 金属の保護皮膜形成用処理剤と形成方法
JP3137535B2 (ja) 塗装性に優れた亜鉛含有金属めっき鋼板複合体、およびその製造方法
EP0125658A1 (en) Corrosion resistant surface-treated steel strip and process for making
US4784731A (en) Chromate treatment of a metal coated steel sheet
JPH0124880B2 (ja)
JPH07278891A (ja) 金属材料の塗装前処理方法
JP3136683B2 (ja) 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法
JP3219453B2 (ja) 耐黒変性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法
JPH101798A (ja) 電解クロメート処理方法
JP3330423B2 (ja) 陰極電解樹脂クロメート型金属表面処理方法
JP3366321B2 (ja) 電気亜鉛系めっき鋼板およびその製法
JP2576724B2 (ja) 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法
JP3141489B2 (ja) 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法
JP2569993B2 (ja) 耐食性、耐指紋性および塗装性に優れた、クロメート処理亜鉛系めっき鋼板の製造方法
JP3367454B2 (ja) 有機樹脂フィルム密着性および耐エッジクリープ性に優れたクロメート処理亜鉛系めっき鋼板の製造方法
KR920010777B1 (ko) 이층 합금도금강판 및 그 제조방법
JP2697485B2 (ja) 高耐食性合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造法
JP3136684B2 (ja) 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法
JPH02104695A (ja) 黒色表面処理鋼材とその製造方法
JP2785672B2 (ja) 耐孔あき性とめっき密着性に優れたZn系合金めっき鋼板
JPH09287094A (ja) 電解クロメート処理方法
JPH11323569A (ja) 亜鉛系めっき鋼板のりん酸塩処理液及びりん酸塩処理亜鉛系めっき鋼板並びにその製造方法
JP2000239857A (ja) 表面処理鋼板の製造方法
JPS63143292A (ja) 耐食性に優れた電解クロメート処理亜鉛系メッキ鋼板の製造方法
JPH0544094A (ja) 亜鉛系メツキ鋼板のクロメート処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090710

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090710

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100710

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

Year of fee payment: 13

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110710

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees