JPH10171897A - Icカードを利用した電子マネーシステム - Google Patents

Icカードを利用した電子マネーシステム

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JPH10171897A
JPH10171897A JP32711896A JP32711896A JPH10171897A JP H10171897 A JPH10171897 A JP H10171897A JP 32711896 A JP32711896 A JP 32711896A JP 32711896 A JP32711896 A JP 32711896A JP H10171897 A JPH10171897 A JP H10171897A
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electronic
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務 竹内
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千尋 濱口
Kazuo Sano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雇用者と被雇用者との間に発生する決済処理
を、利便性良く、正確に行うことができるようにする。 【解決手段】 ICカード3を企業のホストコンピュー
タ2に接続されたATM8に挿入すると、ホストコンピ
ュータ2は、IDコード識別モジュール14によりIC
カード3のIDコードを識別し、パスワード識別モジュ
ール15によりパスワードを識別する。続いて、電子マ
ネー取引許可識別モジュール16によりICカード3の
使用者から与えられる取引金額に相当する電子マネーの
取引を許可すると識別すると、電子マネー移動モジュー
ル18により取引金額に相当する電子マネーをICカー
ド3と電子マネーファイル20との間で移動させる。こ
のように電子マネーの移動により雇用者と被雇用者との
間の決済処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リアルマネーと経
済的価値が同等で交換可能な電子マネーが記憶され、被
雇用者のIDコードが記憶されたICカードを用いて雇
用者との間の決済処理を行うようにしたICカードを利
用した電子マネーシステムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば雇用者である企
業における決済の1つとしての所謂立替払い制度は、例
えば次のようになっている。すなわち、企業の物品を立
替払いにて購入したり、あるいは出張などの旅費を立替
払いした社員は、領収書などの取引記録と共に必要事項
を申請書に記入して請求するという手続きを行う必要が
ある。そして、申請書に記載された内容が承認される
と、立替払いをした代金が、立替払いをした社員に現金
で支払われるか、もしくはその社員の銀行口座に振込ま
れるなどして決済される。
【0003】しかしながら、このような立替払い制度に
おいては、経理部の社員にとっては、現金を用意する作
業が面倒であったり、銀行口座に振込む作業が面倒であ
る。また、立替払いをした社員にとっては、現金の受取
りは基本的に社員の勤務時間内に限られるものであるか
ら、勤務時間外に受取りを希望しても、受取ることがで
きず、不便である。また、申請書類を取扱ったり、現金
を用意する作業は、人為的な手によるものであるから、
決済処理が完了するまでに手間と時間とがかかる上に、
誤りが生じ易いという問題もある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、雇用者と被雇用者との間の決済処
理を、利便性良く、正確に行うことができるICカード
を利用した電子マネーシステムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のICカードを利
用した電子マネーシステムは、リアルマネーと経済的価
値が同等で交換可能な電子マネーが記憶可能に設けら
れ、被雇用者のIDコードが記憶されているICカード
と、雇用者が管理する前記電子マネーが蓄積される電子
マネー蓄積手段と、前記ICカードに記憶された前記I
Dコードが入力されると、そのIDコードがあらかじめ
登録された被雇用者の登録IDコードと一致するか否か
を識別するIDコード識別手段と、前記ICカードの使
用者からパスワードが入力されると、そのパスワードが
あらかじめ登録された登録パスワードと一致するか否か
を識別するパスワード識別手段と、前記ICカードの使
用者から電子マネーの取引金額が入力されると、その取
引金額に相当する電子マネーの取引が前記雇用者により
許可されているか否かを識別する電子マネー取引許可識
別手段と、前記IDコード識別手段により前記IDコー
ドが前記登録IDコードと一致すると識別され、且つ、
前記パスワード識別手段により前記パスワードが前記登
録パスワードと一致すると識別され、且つ、前記電子マ
ネー取引許可識別手段により入力された取引金額に相当
する電子マネーの取引が許可されていると識別されたと
きに、前記取引金額に相当する電子マネーを前記ICカ
ードと前記電子マネー蓄積手段との間で移動する電子マ
ネー移動手段とを備えたところに特徴を有する(請求項
1)。
【0006】さて、上記した構成の作用の説明に先立っ
て、電子マネーについて簡単に説明する。電子マネー
は、現在、実用化に向けて世界各国で実験が進められて
いる新しい決済手段であり、モンデックス、サイバーキ
ャッシュ、ビザキャッシュ、eキャッシュなどがある。
これらの電子マネーは、その経済的価値の格納形態によ
り、経済的価値がICカードに格納されるもの、具体的
には、モンデックスやビザキャッシュと、経済的価値が
コンピュータのハードディスクやフロッピーディスクに
格納されるもの、具体的には、サイバーキャッシュやe
キャッシュとに分類することができる。ここでは、その
うちのICカードを利用した電子マネーシステムについ
て以下に説明する。
【0007】ICカードを利用した電子マネーシステム
においては、ICカードに内蔵されたメモリに記憶され
る電子情報としての電子マネーで、各種の支払いがで
き、例えばスーパーマーケットでの買い物、レストラン
での食事、チケットの購入などができる。このようなI
Cカードは、銀行に電子マネー口座を持つ顧客に対して
配布されるもので、顧客は、自分の電子マネー口座から
ICカードに電子マネーを引出して使用する。
【0008】この場合、顧客は、銀行に設置されている
ATM(Automatic Teller Machine:現金自動預金支払
機)により、電子マネーを引出すことができる。また、
例えばショッピング街や駅に設けられた電子マネー対応
の公衆電話機を使用すれば、電話回線を通じて遠隔地か
ら自分の電子マネー口座の電子マネーを引出すことがで
き、さらには、電子マネー対応の家庭用電話機を使用す
れば、自宅に居ながら、電話回線を通じて電子マネーを
引出すことができる。
【0009】さて、このようなICカードを用いて、商
店で買い物をする場合、電子マネーは、次のように取引
される。すなわち、商店において、ICカードの使用者
が商品を購入するとき、電子マネー対応のPOS端末に
ICカードを差込む。すると、購入した商品の代金に相
当する電子マネーが、ICカードからPOS端末に移動
し、これにより、取引が完了する。また、このような電
子マネーの取引は、個人と個人との間でも可能である。
【0010】このように、ICカードを利用した電子マ
ネーシステムは、容易に携帯できるICカードを媒体に
することにより、電子マネーをリアルマネーと同じよう
に取扱うことができるものである。本発明は、このよう
なICカードを利用した電子マネーを利用することによ
って、雇用者と被雇用者とからなる組織内での決済処理
を、電子マネーの移動によって、利便性良く、且つ、正
確に行えるようにしたものである。
【0011】したがって、本発明において、上述した構
成のICカードを利用した電子マネーシステムによれ
ば、IDコード識別手段によりICカードに記憶された
IDコードがあらかじめ被雇用者に対応して登録された
登録IDコードと一致すると識別され、パスワード識別
手段によりICカードの使用者から入力されたパスワー
ドがあらかじめ被雇用者に対応して登録された登録パス
ワードと一致すると識別されることをもって、そのIC
カードの使用者が被雇用者であることが認識される。
【0012】そして、電子マネー取引許可識別手段によ
りICカードの使用者から入力された取引金額に相当す
る電子マネーの取引内容が雇用者により許可されている
ものであると識別されたときに、電子マネー移動手段に
より取引金額に相当する電子マネーが、ICカードと電
子マネー蓄積手段との間で移動されるようになる。
【0013】これにより、雇用者と被雇用者との間で発
生する金銭の授受を、被雇用者が所有するICカードを
介して電子マネーの移動によって行えるようになり、決
済処理するにあたって、現金を用意したり、銀行口座に
振込むという面倒な作業はなくなり、利便性良く、正確
に行うことができるようになる。
【0014】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記ICカードに設けら
れ、前記雇用者が支払うべき購買に対する取引内容を電
子取引記録として記憶する電子取引記録記憶手段と、こ
の電子取引記録記憶手段に記憶された前記電子取引記録
が入力されると、その電子取引記録の取引内容が前記雇
用者により許可されているか否かを識別する電子取引許
可識別手段とを備え、前記電子マネー移動手段は、前記
電子取引許可識別手段により入力された電子取引記録の
取引内容が許可されていると識別されたときに、前記電
子取引記録の取引金額に相当する電子マネーを前記電子
マネー蓄積手段から前記ICカードに移動するように構
成しても良い(請求項2)。
【0015】上記構成によれば、雇用者が支払うべき購
買に対して被雇用者が例えば立替払いにより支払った場
合あるいは支払い予定の取引がある場合などに、その取
引における金額、日付、取引相手などの取引内容が電子
取引記録としてICカードの電子取引記録記憶手段に記
憶される。そして、その電子取引記録を入力すると、電
子取引許可識別手段により入力された電子取引記録の取
引内容の行為が雇用者により許可されたものであると識
別されたときに、電子マネー移動手段により電子取引記
録の取引金額に相当する電子マネーが電子マネー蓄積手
段からICカードに移動されるようになる。
【0016】これにより、被雇用者が例えば立替払いで
購買をしたり、あるいはこれから取引する場合の代金を
請求するときに、領収書などの取引内容を添付した書類
を添えて申請書を提出するという面倒な作業をする必要
がなくなり、取引に対する決済を、利便性良く、正確に
行うことができるようになる。
【0017】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記被雇用者の出勤・退勤
時に所有している前記ICカードに記憶されたIDコー
ドが入力されることにより出退勤情報を取得する出退勤
情報取得手段と、この出退勤情報取得手段により取得さ
れた前記出退勤情報に基づいて前記被雇用者の給与を算
出する給与算出手段とを備え、前記電子マネー移動手段
は、前記給与算出手段により算出された給与に相当する
電子マネーを前記電子マネー蓄積手段から前記ICカー
ドに移動するように構成しても良い(請求項3)。
【0018】上記構成によれば、被雇用者が所有するI
CカードのIDコードを出退勤時に入力すると、出退勤
情報取得手段によりIDコードと共に出退勤日時を示す
出退勤情報が取得され、給与算出手段によりその出退勤
情報に基づいて被雇用者の給与が算出され、電子マネー
移動手段により給与に相当する電子マネーが電子マネー
蓄積手段から対象となる被雇用者のICカードに移動さ
れるようになる。
【0019】これにより、給与計算の元となるデータの
うちの出退勤情報を、被雇用者が所有するICカードを
利用して取得するようにしたので、被雇用者の出退勤情
報の管理と、そのデータに基づいた給与計算を、利便性
良く、正確に行うことができ、また、給与の支払いにつ
いてもICカードを介して電子マネーにより行うことが
できるようになる。
【0020】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記雇用者が管理・契約す
る店舗で購買に対する支払いが前記ICカードを用いて
負債にてなされた際に、当該ICカードに記憶された前
記IDコードの被雇用者に対する負債を算出する負債算
出手段を備え、前記給与算出手段は、前記出退勤情報取
得手段により取得された出退勤情報と前記負債算出手段
とにより算出された負債とに基づいて前記被雇用者の給
与を算出するように構成しても良い(請求項4)。
【0021】上記構成によれば、被雇用者が雇用者の管
理あるいは契約する店舗でした購買を負債で行ったとき
に、負債算出手段によりICカードのIDコードの被雇
用者に対する負債データが算出され、給与算出手段によ
り出退勤情報および負債に基づいて被雇用者の給与が算
出され、電子マネー移動手段により給与に相当する電子
マネーが電子マネー蓄積手段からICカードに移動され
るようになる。これにより、負債を差引いた給与を支払
うことができ、被雇用者の負債の精算を、利便性良く、
正確に行うことができるようになる。
【0022】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記雇用者により管理さ
れ、前記被雇用者が所有する電子マネーを預金可能な電
子マネー預金口座を有し、前記電子マネー移動手段は、
前記電子マネーを前記ICカードと前記電子マネー蓄積
手段と前記電子マネー預金口座との間で選択的に移動可
能に構成しても良い(請求項5)。
【0023】上記構成によれば、被雇用者が所有する電
子マネーを預金可能な電子マネー預金口座を設けること
で、電子マネー移動手段により電子マネーをICカード
と電子マネー蓄積手段と電子マネー預金口座との間で選
択的に移動させることができるようになる。
【0024】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記ICカードと前記電子
マネー蓄積手段と前記電子マネー預金口座とは、通信回
線を介してアクセス可能に構成され、前記電子マネー移
動手段は、前記通信回線を介して入力される前記ICカ
ードからの要求に応じて、前記電子マネーを当該ICカ
ードと前記電子マネー蓄積手段と前記電子マネー預金口
座との間で移動するように構成しても良い(請求項
6)。
【0025】上記構成によれば、被雇用者はICカード
を利用して通信回線を介して電子マネー蓄積手段あるい
は自己の電子マネー預金口座に接続することができ、電
子マネーの移動を要求すると、電子マネー移動手段によ
り遠隔地からでも電子マネーの授受を行うことができる
ようになる。
【0026】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記雇用者が管理する建物
や部屋の出入口に設けられ、前記ICカードに記憶され
たIDコードおよび当該ICカードの使用者から与えら
れるパスワードが入力されるICカード読取手段と、こ
のICカード読取手段に入力されたIDコードが前記I
Dコード識別手段により前記登録IDコードと一致する
と識別され、且つ、前記ICカード読取手段に入力され
たパスワードが前記パスワード識別手段によりその登録
IDコードの被雇用者に対応してあらかじめ登録された
入退室用の登録パスワードと一致すると識別されたとき
に、前記ICカードの使用者の建物や部屋への出入を許
可する出入許可手段とを備えて構成しても良い(請求項
7)。
【0027】上記構成によれば、被雇用者が所有する電
子マネーを利用できるICカードには、被雇用者である
ことを示すIDコードが記憶されており、また、被雇用
者は、あらかじめパスワードを登録しておくことによ
り、そのICカードの使用者が被雇用者であるか否かを
特定することができる。この点を利用して、雇用者が管
理する建物や部屋に入るときに、被雇用者がICカード
のIDコードを入力すると共に、パスワードを入力する
ことで限定された被雇用者の入退室を許可することがで
きる。これにより、電子マネーを取扱うICカードを利
用して、セキュリティの高い入退室管理を行うことがで
きるようになる。
【0028】また、上記構成のICカードを利用した電
子マネーシステムにおいて、前記ICカードに設けら
れ、前記被雇用者の個人情報が書込み・記憶可能な個人
情報書込み記憶手段を備えて構成しても良い(請求項
8)。
【0029】上記構成によれば、個人情報書込み記憶手
段によりICカードの使用者の個人情報が書込み・記憶
され、例えば雇用者が管理している被雇用者の人事情報
や履歴あるいは健康管理データなどをICカードに記憶
させたり、被雇用者が個人的に変更したデータなどを記
憶させることができ、個人情報の管理を向上させること
ができるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を企業内の電子マネ
ーシステムに適用した場合の一実施例について図面を参
照して説明する。まず、本実施例のICカードを利用し
た電子マネーシステム1は、図1に示すように構成され
ている。企業(雇用者)内の電子マネーシステム1にあ
って詳しくは後述するホストコンピュータ2には、被雇
用者としての社員が所有するICカード3が挿入される
各種のICカード読取装置が、企業内の通信システムに
よって接続されている。
【0031】上記ICカード読取装置は、企業の建物の
様々な場所に設置されているもので、具体的には、例え
ばオフィスの出入口に設置された出退勤管理用タイムレ
コーダ4、入退室できる社員が限定された部屋の出入口
に設置された入退室管理用カードリーダ5、社員食堂に
設置された食堂用カードリーダ6、売店に設置されたP
OS端末7および社内の所定の場所に設置されたATM
8などがある。尚、入退室管理用カードリーダ5には、
出入許可手段としてのドアロック機構5aが接続されて
いる。
【0032】上記ICカード3は、上述したように、企
業が管理するICカード読取装置、すなわち、企業内の
ホストコンピュータ2に接続されているICカード読取
装置に挿入可能であると共に、その企業が管理していな
い他のICカード読取装置、すなわち、ホストコンピュ
ータ2に接続されていないICカード読取装置にも挿入
可能となっている。具体的には、一般の売店9などに設
置されるICカード3を取扱可能なPOS端末10にも
挿入されるようになっている。また、ICカード3は、
ホストコンピュータ2のカードリーダ部(図示せず)に
も挿入可能であり、この場合には、ホストコンピュータ
2がICカード読取装置となる。尚、図1および後述す
る図2においては、ICカード3が挿入されるとアクセ
ス可能であることを破線にて示している。
【0033】さて、ICカード3について説明する。I
Cカード3は、CPU、ROM、RAM、暗号処理回
路、セキュリティ管理回路、メモリ管理回路および入出
力制御回路などから構成され、ICカード3の所有者に
対応して設定されるIDコードが記憶されている。そし
て、ICカード3には、リアルマネーと経済的価値が同
等で交換可能な電子マネーを記憶することができる電子
マネー記憶領域11が設けられている。尚、ここでいう
リアルマネーとは、流通している貨幣(硬貨や紙幣)の
ことである。また、ICカード3には、後述する電子取
引記録記憶手段としての電子取引記録記憶領域12と、
個人情報書込み記憶手段としての個人情報書込み記憶領
域13とが設けられている。
【0034】電子取引記録記憶領域12には、ICカー
ド3の所有者(社員)が企業の備品を購入したり、注文
したりしたときに、その備品と備品代金との間の取引内
容が電子取引記録として記憶されるようになっている。
具体的には、ICカード3の所有者が、企業の外部の売
店9で企業の備品を購入したときには、POS端末10
により、購入して代金を支払ったことを証明する領収書
の代わりに、電子取引記録としての電子領収書が記憶さ
れるようになっている。
【0035】また、ICカード3の所有者が、企業の備
品を注文するときには、その注文に際して必要となる代
金が記載される注文書の代わりに、電子取引記録として
の電子注文書が記憶されるようになっている。さらに、
企業の備品を納品したときには、納品したことや納品に
際して代金を支払ったことを証明する納品書の代わり
に、電子取引記録としての電子納品書が記憶されるよう
になっている。
【0036】個人情報書込み記憶領域13には、例えば
ホストコンピュータ2により、必要に応じて、ICカー
ド3の所有者の個人情報が書込み・記憶されるようにな
っている。
【0037】次に、上述したホストコンピュータ2につ
いて説明する。ホストコンピュータ2には、ICカード
3が上記各種のICカード読取装置に挿入されるのに応
じて、そのICカード読取装置から与えられる情報を処
理するためのプログラムを処理内容毎にまとめたモジュ
ールとして、IDコード識別手段としてのIDコード識
別モジュール14、パスワード識別手段としてのパスワ
ード識別モジュール15、電子マネー取引許可識別手段
としての電子マネー取引許可識別モジュール16、電子
取引許可識別手段としての電子取引許可識別モジュール
17、電子マネー移動手段としての電子マネー移動モジ
ュール18および給与算出手段としての給与算出モジュ
ール19が備えられている。
【0038】IDコード識別モジュール14は、ICカ
ード3が上記したICカード読取装置に挿入されるのに
応じて読取られるIDコードが、あらかじめホストコン
ピュータ2に登録されている登録IDコード(社員であ
ることを示すIDコード)と一致するか否かを識別する
モジュールである。すなわち、このIDコード識別モジ
ュール14によって、ICカード3が、企業に登録され
たもの、つまり、社員が所有するものであるか否かが識
別されるものである。
【0039】パスワード識別モジュール15は、ICカ
ード3が上記したICカード読取装置に挿入されるのに
応じて、ICカード3の所有者から与えられるパスワー
ドが、あらかじめホストコンピュータ2に登録されてい
る登録パスワードと一致するか否かを識別するモジュー
ルである。すなわち、このパスワード識別モジュールに
よって、ICカード3が、社員以外の第三者によって不
正に使用されていないか否かが識別されるものである。
【0040】電子マネー取引許可識別モジュール16
は、ICカード3の所有者から与えられる電子マネーの
取引金額を読取って、その取引金額に相当する電子マネ
ーの取引が許可されているか否かを識別するモジュール
である。これは、例えば、取引を要求している社員の個
人データを参照することにより、所定の基準を満たして
いるか否かなどの判定を行って許可するものである。
【0041】電子取引許可識別モジュール17は、上述
したように、ICカード3の電子取引記録記憶領域12
に電子取引記録、上述したような電子領収書、電子注文
書および電子納品書などが記憶されているときに、その
電子取引記録の内容を読取り、電子取引記録の取引が許
可されているか否かを識別するモジュールである。
【0042】電子マネー移動モジュール18は、上記電
子マネーの取引金額に相当する電子マネーを、ICカー
ド3と後述する電子マネー蓄積手段としての電子マネー
ファイル20や企業内電子マネー預金口座としての企業
内電子マネー預金ファイル21との間で移動するモジュ
ールである。また、給与算出モジュール19は、ICカ
ード3の所有者である社員の給与や賞与などを算出する
モジュールである。
【0043】ここで、上記した電子マネーファイル20
は、電子マネーが蓄積されているもので、企業名義の電
子マネーファイル20aと個人名義の電子マネーファイ
ル20bとがある。すなわち、例えば企業名義の電子マ
ネーファイル20aから個人名義の電子マネーファイル
20bへ電子マネーが移動されることによって、例えば
社員の給与が支払われ、個人名義の電子マネーファイル
20bからICカード3に電子マネーが引出されること
によって、ICカード3の所有者が電子マネーを使うこ
とができるようになるものである。
【0044】また、企業内電子マネー預金ファイル21
は、所謂社内預金口座に相当するもので、社員は、企業
内電子マネー預金ファイル21に個人名義の電子マネー
を預入れたり、企業内電子マネー預金ファイル21から
個人名義の電子マネーを引出したりすることができるよ
うになっている。
【0045】また、上記ホストコンピュータ2だけでな
く、各種のICカード読取装置にも、それぞれの制御コ
ンピュータによって実行されるモジュールが備えられて
いる。具体的には、出退勤管理用タイムレコーダ4に
は、出退勤情報取得手段としての出退勤情報取得モジュ
ール22が備えられている。出退勤情報取得モジュール
22は、ICカード3の所有者が出勤・退勤時にICカ
ード3を出退勤管理用タイムレコーダ4に挿入するのに
応じて、IDコードを読取り、そのICカード3の所有
者の出退勤情報を取得するモジュールである。
【0046】入退室管理用カードリーダ5には、ICカ
ード読取手段としてのICカード読取モジュール23が
備えられている。ICカード読取モジュール23は、I
Cカード3の所有者が入退室するときにICカード3を
入退室管理用カードリーダ5に挿入するのに応じて、I
Dコードおよびパスワードを読取り、そのIDコードお
よびパスワードが、それぞれあらかじめホストコンピュ
ータ2に登録されている登録IDコードおよび入退室用
の登録パスワードと一致するか否かを識別するモジュー
ルである。
【0047】食堂用カードリーダ6、POS端末7に
は、それぞれ負債算出手段としての負債算出モジュール
24、25が備えられている。食堂用カードリーダ6の
負債算出モジュール24は、ICカード3の所有者が食
堂で食事をする際、食事代金を負債にて支払うときに、
ICカード3が食堂用カードリーダ6に挿入されるのに
応じて、IDコードを読取り、そのICカード3の所有
者の負債を算出するモジュールである。
【0048】POS端末7の負債算出モジュール25
は、ICカード3の所有者が企業内の売店で物品を購入
する際、物品の代金を負債にて支払うときに、ICカー
ド3がPOS端末7に挿入されるのに応じて、IDコー
ドを読取り、そのICカード3の所有者の負債を算出す
るモジュールである。
【0049】このような出退勤情報取得モジュール2
2、ICカード読取モジュール23、負債算出モジュー
ル24、25で得られる情報は、企業内の通信システム
によってホストコンピュータ2内の各種モジュールに与
えられ、処理されるようになっている。
【0050】さて、ここまでは、主に、企業内電子マネ
ーシステム1の内部について説明してきたが、次に、企
業内電子マネーシステム1と外部との関係について、図
2を参照して説明する。上述したように、ICカード3
の所有者は、企業内電子マネーシステム1のホストコン
ピュータ2に、企業内に設置された出退勤管理用タイム
レコーダ4、入退室管理用カードリーダ5、食堂用カー
ドリーダ6、POS端末7およびATM8にICカード
3を挿入することによってアクセスすることができる。
これに加えて、通信回線26を経由することにより、遠
隔からもホストコンピュータ2にアクセスすることがで
きるようになっている。尚、ここでいう通信回線26と
は、例えばISDN(Integrated Services Digital Ne
twork )や既存のアナログ電話網のことである。
【0051】具体的には、電話機を使用してホストコン
ピュータ2にアクセスすることができる。電話機として
は、前述したような、電子マネー対応公衆電話機27
や、電子マネー対応家庭用電話機28があり、これら
が、ICカード読取装置として機能するものである。す
なわち、ICカード3の所有者が、ICカード3を電子
マネー対応公衆電話機27や電子マネー対応家庭用電話
機28に挿入すると、通信回線26を介してホストコン
ピュータ2にアクセスすることができる。
【0052】また、これら電話機に限らず、通信回線2
6にアクセス可能な銀行29が管理するATM30から
もホストコンピュータ2にアクセスすることができる。
この場合、銀行29は、企業内電子マネーシステム1を
有する企業と取引のある銀行に限られるものでなく、取
引のない銀行であっても良い。
【0053】さらに、企業や銀行とは関係なく、通信回
線26にアクセス可能な他会社(図2ではA社として示
している)31が管理するATM32からもホストコン
ピュータ2にアクセスすることができる。尚、これらの
場合においては、ATM30、32が、ICカード読取
装置として機能するものである。
【0054】このように、本実施例においては、ICカ
ード3の所有者は、企業内電子マネーシステム1の内部
からに限定されず、通信回線26を利用することによ
り、企業内電子マネーシステム1の外部からもホストコ
ンピュータ2にアクセスすることができるようになって
いる。
【0055】さて、次に、上記企業内電子マネーシステ
ム1の機能的な面について、図3を参照して説明する。
企業内電子マネーシステム1は、企業内の決済を行うと
いう面からは、電子マネー移動システム、電子マネー決
済システム、電子マネーによる給与支払システム、電子
マネーによる購買管理システムおよび電子マネーによる
社内預金システムに体系化される。そのうちの電子マネ
ー決済システムは、電子取引記録発行システムおよび電
子取引記録決済システムに体系化され、電子マネーによ
る給与支払システムは、出退勤管理システムおよび給与
支払計算システムに体系化される。また、ICカード3
を利用するという面からは、ビルセキュリティ管理シス
テムおよび人事情報管理システムに体系化される。そし
て、これらのシステムは、上述した各種のモジュールが
実行されることによって実現されるものである。
【0056】以下、これら体系化された各システムにつ
いて、図4ないし図11を参照して、順次説明する。ま
ず、電子マネー移動システムについて、図4を参照して
説明する。この場合、ICカード3の所有者が、例えば
企業内のATM8にICカード3を挿入すると、ATM
8の制御コンピュータは、ICカード3が挿入されたこ
とを検出して、ステップS1において、「YES」と判
断し、ステップS2に移行する。
【0057】ATM8の制御コンピュータは、挿入され
ているICカード3に記憶されているIDコードを読取
り、読取ったIDコードをホストコンピュータ2に送信
する。ホストコンピュータ2は、上述したIDコード識
別モジュール14を実行することにより、受信したID
コードがあらかじめ登録された登録IDコードと一致す
るか否かを識別し、一致したときに、IDコード確認信
号をATM8の制御コンピュータに送信する。そして、
ATM8の制御コンピュータは、IDコード確認信号を
受信すると、ステップS3に移行し、ICカード3の所
有者からパスワードが入力されるのを待機する。
【0058】次いで、ICカード3の所有者が、パスワ
ードを入力すると、ATM8の制御コンピュータは、入
力されたパスワードを読取り、読取ったパスワードをホ
ストコンピュータ2に送信する。ホストコンピュータ2
は、上述したパスワード識別モジュール15を実行する
ことにより、受信したパスワードがあらかじめ登録され
た登録パスワードと一致するか否かを識別し、一致した
ときに、パスワード確認信号をATM8の制御コンピュ
ータに送信する。そして、ATM8の制御コンピュータ
は、パスワード確認信号を受信すると、ステップS4に
移行し、ICカード3の所有者から電子マネーの取引金
額が入力されるのを待機する。
【0059】次いで、ICカード3の所有者が、取引金
額を入力すると、ATM8の制御コンピュータは、入力
された取引金額を読取り、読取った取引金額をホストコ
ンピュータ2に送信する。ホストコンピュータ2は、上
述した電子マネー取引許可識別モジュール16を実行す
ることにより、受信した取引金額に相当する電子マネー
の取引が許可されているか否かを識別する。この場合、
ホストコンピュータ2は、上述したように、例えば個人
データを参照することによって、その電子マネーの取引
を許可するか否かを判定するものである。
【0060】そして、ATM8の制御コンピュータは、
ホストコンピュータ2において取引金額に相当する電子
マネーの取引が許可されていると識別されたときに、ス
テップS5に移行し、ホストコンピュータ2は、上述し
た電子マネー移動モジュール18を実行することによ
り、取引金額に相当する電子マネーを、ICカード3と
ホストコンピュータ2内の電子マネーファイル20、こ
の場合は、個人名義の電子マネーファイル20bとの間
で移動する。
【0061】尚、この場合、電子マネーの流れとして
は、個人名義の電子マネーファイル20bからICカー
ド3に送金される場合(所謂引出し)や、逆に、ICカ
ード3から電子マネーファイル20bに送金される場合
(所謂預入れ)がある。また、企業内のATM8に限ら
ず、上述した通信回線26を介することによって、企業
の外部の電子マネー対応公衆電話機27や電子マネー対
応家庭用電話機28、あるいは銀行29のATM30や
A社31のATM32からも電子マネーを引出したり、
預入れたりすることができる。
【0062】次に、電子マネー決済システムについて、
図5および図6を参照して説明する。この電子マネー決
済システムは、上述したように、電子取引記録発行シス
テムと電子取引記録決済システムとからなるもので、以
下、それぞれについて説明する。まず、電子取引記録発
行システム、この場合、電子取引記録として電子領収書
が発行される場合について、図5を参照して説明する。
【0063】この場合、ICカード3の所有者が、例え
ば企業の外部の売店9にて、業務に必要な備品などを立
替払いで購入するとき、例えば売店9の店員が、POS
端末10に使用者のICカード3を挿入すると、POS
端末10の制御コンピュータは、ICカード3が挿入さ
れたことを検出して、ステップT1において、「YE
S」と判断し、ステップT2に移行する。
【0064】POS端末10の制御コンピュータは、備
品の代金に相当する電子マネーをICカード3からPO
S端末10に引出し、ステップT3に移行する。そし
て、POS端末10の制御コンピュータは、ステップT
3において、電子取引記録として、備品の代金に対する
電子取引記録としての電子領収書を発行するか否かを判
断し、ここでは、電子領収書を発行するので、「YE
S」と判断し、ステップT4に移行する。
【0065】そして、POS端末10の制御コンピュー
タは、挿入されているICカード3の電子取引記録記憶
領域12に電子取引記録としての電子領収書を記憶す
る。これにより、ICカード3に、備品の代金に相当す
る電子マネーが支払われたことが、電子情報により電子
領収書として記憶されることになる。ここで、電子領収
書に記憶されるデータは、通常の書面により発行される
領収書に記載されている項目、例えば日付、取引先、金
額、購入者などからなるデータである。尚、この場合、
電子取引記録としては、上述したように、領収書に相当
する電子領収書に限らず、注文書に相当する電子注文書
や納品書に相当する電子納品書などであっても良く、代
金は電子マネーに限らず、上述したリアルマネーで支払
っても良いものである。
【0066】次いで、このように発行された電子取引記
録を決済する電子取引記録決済システムについて、図6
を参照して説明する。ICカード3の所有者が、電子取
引記録記憶領域12に記憶された電子取引記録(電子領
収書、電子注文書および電子納品書など)を決済するた
めに、例えば企業内のATM8にICカード3を挿入す
ると、ATM8の制御コンピュータは、ICカード3が
挿入されたことを検出して、ステップU1において、
「YES」と判断し、ステップU2に移行する。
【0067】そして、ATM8の制御コンピュータは、
ICカード3に記憶された電子取引記録をホストコンピ
ュータ2に送信し、ホストコンピュータ2は、受信した
電子取引記録に基づいて電子取引記録データを作成し、
ステップU3に移行する。ここで、電子取引記録データ
とは、電子取引記録、例えば電子領収書であればその電
子領収書に基づいて作成されるIDコード、日付、取引
先、金額、購入者などが記載されたデータである。
【0068】ホストコンピュータ2は、ステップU3に
おいて、上述した電子取引許可識別モジュール17を実
行することにより、例えば決済責任者によって電子取引
記録データが承認されているか否かを判断する。ここ
で、電子取引記録データが承認されていれば、ホストコ
ンピュータ2は、ステップU3において、「YES」と
判断し、ステップU4において、取引金額の支払い方法
を判断する。ここで支払い方法としては、上述した個人
名義の電子マネーファイル20bに支払う方法と、企業
内電子マネー預金ファイル21に個人名義の電子マネー
として支払う方法とがあり、ICカード3の所有者は、
あらかじめ選択することができるようになっている。
【0069】ホストコンピュータ2は、取引金額を、個
人名義の電子マネーファイル20bに支払うと判断した
ときには、ステップU5に移行し、取引金額に相当する
電子マネーを、ICカード3の所有者の個人名義の電子
マネーファイル20bに入金する。この後、ICカード
3の所有者は、前述した電子マネー移動システムを操作
することにより、取引金額に相当する電子マネーを、電
子マネーファイル20bからICカード3に引出すこと
ができるようになる。
【0070】これに対して、ホストコンピュータ2は、
取引金額を、企業内電子マネー預金ファイル21に支払
うと判断したときには、ステップU6に移行し、取引金
額に相当する電子マネーを、企業内電子マネー預金ファ
イル21に入金する。
【0071】尚、ホストコンピュータ2は、電子取引記
録データが否認されたときには、ステップU3におい
て、「NO」と判断し、ステップU7に移行して、使用
者に決済が否認されたことを通知するようになってい
る。
【0072】次に、電子マネーによる給与支払システム
について、図7および図8を参照して説明する。この電
子マネーによる給与支払システムは、上述したように、
出退勤管理システムと給与支払計算システムとからなる
もので、以下、それぞれについて説明する。まず、出退
勤管理システムについて、図7を参照して説明する。こ
の場合、ICカード3の所有者が、出勤時に、出退勤管
理用タイムレコーダ4にICカード3を挿入すると、出
退勤管理用タイムレコーダ4の制御コンピュータは、出
退勤情報取得モジュール22を実行することにより、ス
テップV1において、ICカード3の所有者の出勤情報
を読込む。そして、ICカード3の所有者が、退勤時
に、出退勤管理用タイムレコーダ4にICカード3を挿
入すると、出退勤管理用タイムレコーダ4の制御コンピ
ュータは、ステップV2において、ICカード3の所有
者の退勤情報を読込み、読込んだ出勤情報ならびに退勤
情報に基づいて出退勤情報を作成する。
【0073】次いで、出退勤管理用タイムレコーダ4の
制御コンピュータは、ステップV3において、給与を支
払うか否かを判断し、給与を支払うときには、ステップ
V3において、「YES」と判断し、ステップV4に移
行する。ここで、給与を支払うか否かとは、正規の社員
であれば、一般的には、毎月1回所定の期日に支払い時
期となって「YES」と判断されるもので、アルバイト
などの臨時社員であれば、週単位あるいは日単位などの
短い期間に支払い時期となって「YES」と判断され
る。
【0074】次いで、出退勤管理用タイムレコーダ4の
制御コンピュータは、ステップV4において、給与の支
払い方法を判断する。すなわち、出退勤管理用タイムレ
コーダ4の制御コンピュータは、正規の社員であれば、
給与をホストコンピュータ2から例えば月単位の所定期
日に一括で支払うようにし、ステップV5に移行して、
作成した出退勤情報をホストコンピュータ2に送信す
る。
【0075】これに対して、アルバイトなどの臨時社員
で、その場、つまり、給与をタイムレコーダ4から即時
に支払うときには、ステップV6において、給与額を計
算し、ステップV7において、給与に相当する電子マネ
ーをICカード3へ入金する。尚、このとき、タイムレ
コーダ4の制御コンピュータは、ホストコンピュータ2
に対して、タイムレコーダ4から給与を支払ったことを
通知するようになっている。これにより、アルバイトな
どの臨時社員の退勤時に、出退勤計算ならびに給与計算
を行って、給与を即時に支払うことができる。尚、被雇
用者が正規の社員であるかアルバイトなどの臨時社員で
あるかの区別は、例えばICカード3に記憶するIDコ
ードにその識別するためのコードを付与するなどの対応
をすることにより、簡便に判断することができるもので
ある。
【0076】次に、出退勤管理用タイムレコーダ4から
送信された出退勤情報に基づいてホストコンピュータ2
で行われる給与支払計算システムについて、図8を参照
して説明する。ホストコンピュータ2は、ステップW1
において、出退勤管理用タイムレコーダ4から出退勤情
報を受信すると、ステップW2において、出退勤情報に
基づいて、該当する社員の勤怠データを集計して、ステ
ップW3に移行する。ホストコンピュータ2は、負債デ
ータが有るか否かを判断し、負債データが有るときに
は、ステップW4に移行して負債データを読込み、ステ
ップW5に移行する。尚、この負債データとは、企業内
で発生する社員の負債のことで、詳しくは後述する「電
子マネーによる購買管理システム」で説明する。
【0077】ホストコンピュータ2は、給与算出モジュ
ール19を実行することにより、上述した勤怠データお
よび負債データがあるときには負債データを含めた種々
のデータに基づいて、ICカード3を所有する社員に支
払う給与を計算し、ステップW6に移行する。そして、
ホストコンピュータ2は、計算した給与の支払い方法を
判断する。ここで、支払い方法としては、上述した個人
名義の電子マネーファイル20bに支払う方法と、企業
内電子マネー預金ファイル21に個人名義の電子マネー
として支払う方法と、ICカード3に支払う方法とがあ
り、ICカード3の所有者は、あらかじめ選択すること
ができるようになっている。
【0078】ホストコンピュータ2は、給与を個人名義
の電子マネーファイル20bに支払うと判断したときに
は、ステップW7に移行し、給与に相当する電子マネー
を、ICカード3の所有者名義の電子マネーファイル2
0bに入金する。また、ホストコンピュータ2は、給与
を企業内電子マネー預金ファイル21に支払うと判断し
たときには、ステップW8に移行し、給与に相当する電
子マネーを、企業内電子マネー預金ファイル21に入金
する。さらに、ホストコンピュータ2は、給与をICカ
ード3に支払うと判断したときには、ステップW9に移
行し、給与に相当する電子マネーを、ICカード3がI
Cカード読取装置に挿入されていることを前提として、
ICカード3に送金する。
【0079】そして、ホストコンピュータ2は、ステッ
プW10において、電子明細書を発行するか否かを判断
する。この電子明細書とは、電子情報としての所謂給与
明細書のことである。ホストコンピュータ2は、電子明
細書を発行すると判断したときには、ステップW10に
おいて、「YES」と判断し、ステップW11におい
て、ICカード3の例えば電子取引記録記憶領域12の
空き領域に、電子情報により電子明細書を記憶する。以
上のようにして、給与が電子マネーにより支払われるよ
うになる。
【0080】次に、電子マネーによる購買管理システム
について、図9を参照して説明する。この場合、ICカ
ード3の所有者が例えば企業内の売店で物品を購入する
とき、売店のPOS端末7にICカード3を挿入する
と、POS端末7の制御コンピュータは、ステップX1
において、「YES」と判断し、ステップX2に移行す
る。そして、POS端末7の制御コンピュータは、物品
の代金の支払い方法を判断する。このとき、ICカード
3に記憶された電子マネーにより支払う所謂即時決済す
る場合には、POS端末7の制御コンピュータは、ステ
ップX3に移行し、ICカード3から物品の代金に相当
する電子マネーを引出す。
【0081】これに対して、即時決済ではなく、所謂給
与天引きで支払う場合には、POS端末7の制御コンピ
ュータは、ステップX4に移行し、前述した負債算出モ
ジュール25を実行することにより、物品の代金に対す
る負債データを作成する。尚、この負債データは、前述
したように、ホストコンピュータ2において給与計算が
行われるときに読込まれるものである。尚、このような
負債データは、例えば社員食堂で食事をする際にも、食
堂用カードリーダ6の負債算出モジュール24が実行さ
れることにより、必要に応じて、作成されるものであ
る。これにより、負債を精算した給与が支払われるよう
になる。
【0082】次に、ビルセキュリティ管理システムにつ
いて、図10を参照して説明する。この場合、ICカー
ド3の所有者が、入退室管理用カードリーダ5にICカ
ードを挿入すると、入退室管理用カードリーダ5の制御
コンピュータは、上述したICカード読取モジュール2
3を実行することにより、前述した「電子マネー移動シ
ステム」におけるステップS1〜3と同様のステップY
1〜3の処理を行う。尚、この場合、使用するパスワー
ドは、前述した登録パスワードではなく、入退室用に別
途に設定した登録パスワードとしており、ステップY3
においては、この入退室用の登録パスワードと比較され
る。
【0083】そして、入退室管理用カードリーダ5の制
御コンピュータは、ステップY1〜3を実行したのち、
ステップY4において、ドアロック機構5aに入室許可
信号を出力して、ドアロックを解錠して、ステップY5
に移行する。そして、入退室管理用カードリーダ5の制
御コンピュータは、例えば読取ったIDコードに基づい
て、入室した社員の履歴データを作成する。これによ
り、あらかじめ登録された社員に対してのみ入室を許可
するなど、セキュリティ管理を向上させることができ
る。
【0084】次に、人事情報管理システムについて、図
11を参照して説明する。この場合、ICカード3の所
有者がホストコンピュータ2にICカードを挿入する
と、ホストコンピュータ2は、前述した「電子マネー移
動システム」におけるステップS1〜3と同様のステッ
プZ1〜3の処理を行う。
【0085】そして、ホストコンピュータ2は、ステッ
プZ1〜3を実行したのち、ステップZ4において、I
Cカード3の個人情報書込み記憶領域13に、ICカー
ド3の所有者の個人情報、例えば生年月日、年齢、性
別、所属、人事情報、履歴、健康管理データなどを書込
み記憶する。これにより、ICカード3に、その所有者
の個人情報を書込み記憶することができるようになり、
個人情報の管理を向上させることができる。尚、電子マ
ネーによる社内預金システムについては、電子マネー決
済システムならびに電子マネーによる給与支払のところ
で述べたので、説明は省略する。
【0086】このように本実施例によれば、被雇用者で
あるICカードの所有者がICカード3をICカード読
取装置に挿入すると、雇用者である企業に設けられてい
るホストコンピュータ2において、IDコード識別モジ
ュール22によりICカード3のIDコードが登録ID
コードと一致すると識別され、パスワード識別モジュー
ル23によりICカード3の所有者から与えられるパス
ワードが登録パスワードと一致すると識別され、電子マ
ネー取引許可識別モジュールによりICカード3の所有
者から与えられる取引金額に相当する電子マネーの取引
が許可されていると識別されたときに、電子マネー移動
モジュール18により取引金額に相当する電子マネーが
ICカード3と電子マネーファイル20との間で移動す
るよう構成したので、企業内における雇用者と被雇用者
との間の決済処理を、ICカード3を利用して電子マネ
ーの移動により行うことができ、例えば現金を用意した
り、銀行口座に振込むという面倒な作業はなくなり、企
業内における決済を、利便性良く、正確に行うことがで
きるようになる。
【0087】また、企業の外部の売店9で立替払いをし
たときに、ICカード3の電子取引記録記憶領域12に
電子取引記録を記憶しておくことで、ホストコンピュー
タ2の電子取引許可識別モジュール17により取引金額
に相当する電子マネーの取引が許可されていると識別さ
れたときに、電子マネー移動モジュール18により電子
取引記録の取引金額が電子マネーで支払われるように構
成したので、例えば立替払いで購買をしても、領収書を
添付した申請書類などを提出するという面倒な作業はな
くなり、企業内における立替払いなどの決済処理を、利
便性良く、正確に行うことができるようになる。
【0088】また、ICカード3を出退勤管理用タイム
レコーダ4に挿入すると、出退勤情報取得モジュール2
2によりICカード3の所有者の出退勤情報が得られ、
ホストコンピュータ2の給与算出モジュール19により
出退勤情報に基づいてICカード3の所有者の給与が算
出され、電子マネー移動モジュール18により給与が電
子マネーで支払われるように構成したので、給与計算の
元となる出退勤情報を被雇用者が所有するICカード3
を利用して取得でき、また、給与を現金で用意したり、
銀行口座に振込むという面倒な作業はなくなり、企業内
における給与の支払いを、利便性良く、正確に行うこと
ができるようになる。
【0089】また、備品を負債で購入する際にICカー
ド3を企業内のPOS端末7に挿入すると、負債算出モ
ジュール25によりICカード3の所有者の負債が算出
され、給与算出モジュール19により出退勤情報および
負債に基づいてICカード3の所有者の給与が算出され
るように構成したので、負債を差引いた給与を支払うこ
とができ、社員の負債の精算を、利便性良く、正確に行
うことができるようになる。
【0090】また、電子マネー移動モジュール18によ
り電子マネーがICカード3と電子マネーファイル20
と企業内電子マネー預金ファイル21との間で選択的に
移動することができる構成したので、電子マネーを有効
に運用することができるようになる。
【0091】また、ICカード3を利用して通信回線2
6を介して電子マネーファイル20あるいは企業内電子
マネーファイル21にアクセスすることができ、遠隔地
からでも電子マネーを取扱うことができるようになる。
【0092】また、ICカード3を入退室管理用カード
リーダ5に挿入すると、ICカード読取モジュール23
によりICカード3のIDコードおよびICカードの使
用者から与えられるパスワードが読取られ、IDコード
識別モジュール14により読取られたIDコードが登録
IDコードと一致すると識別され、パスワード識別モジ
ュール15により読取られたパスワードが入退室用の登
録パスワードと一致すると識別されたときに、ドアロッ
ク機構5aによりICカード3の所有者の入室が許可さ
れるように構成したので、例えば登録された社員に対し
てのみ入室を許可することができるなど、企業内におけ
るセキュリティ管理を向上させるることができるように
なる。
【0093】また、ICカード3の個人情報書込み記憶
領域13にICカード3の所有者の個人情報が書込み・
記憶されるように構成したので、企業内における個人情
報の管理を向上させることができるようになる。
【0094】本発明は、上記実施例に限られるものでな
く、次のように変形または拡張することができる。出退
勤取得モジュール22、ICカード読取モジュール2
3、負債算出モジュール24、25をホストコンピュー
タ2に備え、ホストコンピュータ2において、それらの
処理を行うようにしても良い。
【0095】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載のICカードを利用した電子マネーシステム
によれば、被雇用者がICカードを使用すると、IDコ
ード識別手段およびパスワード識別手段がそのICカー
ドの使用者が被雇用者であることを認識し、電子マネー
取引許可識別手段がICカードの使用者が要求した電子
マネーの取引内容が雇用者により許可されているもので
あると識別したときに、電子マネー移動手段が取引金額
に相当する電子マネーをICカードと電子マネー蓄積手
段との間で移動するように構成したので、雇用者と被雇
用者との間で発生する金銭の授受を被雇用者のICカー
ドを介して電子マネーによって行えるようになり、利便
性良く、正確に決済処理を行うことができるようにな
る。
【0096】請求項2記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、雇用者が支払うべき購買に対
して被雇用者が取引をしたときに、その取引内容が電子
取引記録としてICカードの電子取引記録憶手段に記憶
され、電子引許可識別手段がその電子取引記録の取引内
容が雇用者により許可されたものであると識別したとき
に、電子マネー移動手段が取引金額に相当する電子マネ
ーを電子マネー蓄積手段からICカードに移動するよう
に構成したので、被雇用者が例えば立替払いで取引して
も、その取引金額の授受を、被雇用者のICカードを介
して電子マネーにより行えるようになり、利便性良く、
正確に立替払いの決済処理を行うことができるようにな
る。
【0097】請求項3記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、被雇用者が所有するICカー
ドのIDコードを出退勤時に入力すると、出退勤情報取
得手段が出退勤情報を取得し、給与算出手段がその出退
勤情報に基づいて被雇用者の給与を算出し、電子マネー
移動手段が給与に相当する電子マネーを電子マネー蓄積
手段から対象となる被雇用者のICカードに移動するよ
うに構成したので、給与計算の元となる出退勤情報を被
雇用者が所有するICカードを利用して取得し、被雇用
者の出退勤情報を管理することができ、また、そのデー
タに基づいて給与計算を行い、給与の支払いについても
ICカードを介して電子マネーで行うことができるよう
になる。
【0098】請求項4記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、被雇用者が雇用者の管理ある
いは契約する店舗でした購買を負債で行ったときに、負
債算出手段がその購買に対する被雇用者の負債を算出
し、給与算出手段が出退勤情報および負債に基づいて被
雇用者の給与を算出し、電子マネー移動手段が給与に相
当する電子マネーを電子マネー蓄積手段からICカード
に移動するように構成したので、負債を差引いた給与を
支払うことができ、負債の精算を利便性良く正確に行う
ことができるようになる。
【0099】請求項5記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、被雇用者が雇用者の管理によ
る電子マネー預金口座に自己が所有する電子マネーを預
金することができ、電子マネー移動手段が電子マネーを
ICカードと電子マネー蓄積手段と電子マネー預金口座
との間で選択的に移動することができるように構成した
ので、電子マネーを有効に運用することができるように
なる。
【0100】請求項6記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、被雇用者はICカードを利用
して通信回線を介して電子マネー蓄積手段あるいは自己
の電子マネー預金口座にアクセスすることができ、電子
マネーの移動を要求すると、遠隔地からでも電子マネー
の授受を行うことができるようになる。
【0101】請求項7記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、ICカードのIDコードが登
録IDコードと一致し、パスワードがあらかじめ設定さ
れた入退室用の登録パスワードと一致したときに入退室
を許可するように構成したので、限定された被雇用者に
対して雇用者が管理する建物や部屋への入退室を許可す
ることができ、入退室管理のセキュリティを向上させる
ことができるようになる。
【0102】請求項8記載のICカードを利用した電子
マネーシステムによれば、個人情報書込み記憶手段が、
ICカードの使用者の個人情報が書込み・記憶するよう
に構成したので、個人情報の管理を向上させることがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の内部構成を示すブロック構
成図
【図2】外部との関係を示す図
【図3】機能的な面を示す体系図
【図4】電子マネー移動システムのフローチャート
【図5】電子マネー決済システムのフローチャート(そ
の1)
【図6】電子マネー決済システムのフローチャート(そ
の2)
【図7】電子マネーによる給与支払システムのフローチ
ャート(その1)
【図8】電子マネーによる給与支払システムのフローチ
ャート(その2)
【図9】電子マネーによる購買管理システムのフローチ
ャート
【図10】ビルセキュリティ管理システムのフローチャ
ート
【図11】人事情報管理システムのフローチャート
【符号の説明】
図面中、1はICカードを利用した電子マネーシステ
ム、3はICカード、5aはドアロック機構(出入許可
手段)、12は電子取引記録記憶領域(電子取引記録記
憶手段)、13は個人情報書込み記憶領域(個人情報書
込み記憶手段)、14はIDコード識別モジュール(I
Dコード識別手段)、15はパスワード識別モジュール
(パスワード識別手段)、16は電子マネー取引許可識
別モジュール(電子マネー取引許可識別手段)、17は
電子取引許可識別モジュール(電子取引許可識別手
段)、18は電子マネー移動モジュール(電子マネー移
動手段)、19は給与算出モジュール(給与算出手
段)、20は電子マネーファイル(電子マネー蓄積手
段)、21は電子マネー預金ファイル(電子マネー預金
口座)、22は出退勤情報取得モジュール(出退勤情報
取得手段)、23はICカード読取モジュール(ICカ
ード読取手段)、24は負債算出モジュール(負債算出
手段)、25は負債算出モジュール(負債算出手段)、
26は通信回線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 15/30 T 350 G07F 7/08 R

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リアルマネーと経済的価値が同等で交換
    可能な電子マネーが記憶可能に設けられ、被雇用者のI
    Dコードが記憶されているICカードと、 雇用者が管理する前記電子マネーが蓄積される電子マネ
    ー蓄積手段と、 前記ICカードに記憶された前記IDコードが入力され
    ると、そのIDコードがあらかじめ登録された被雇用者
    の登録IDコードと一致するか否かを識別するIDコー
    ド識別手段と、 前記ICカードの使用者からパスワードが入力される
    と、そのパスワードがあらかじめ登録された登録パスワ
    ードと一致するか否かを識別するパスワード識別手段
    と、 前記ICカードの使用者から電子マネーの取引金額が入
    力されると、その取引金額に相当する電子マネーの取引
    が前記雇用者により許可されているか否かを識別する電
    子マネー取引許可識別手段と、 前記IDコード識別手段により前記IDコードが前記登
    録IDコードと一致すると識別され、且つ、前記パスワ
    ード識別手段により前記パスワードが前記登録パスワー
    ドと一致すると識別され、且つ、前記電子マネー取引許
    可識別手段により入力された取引金額に相当する電子マ
    ネーの取引が許可されていると識別されたときに、前記
    取引金額に相当する電子マネーを前記ICカードと前記
    電子マネー蓄積手段との間で移動する電子マネー移動手
    段とを備えたことを特徴とするICカードを利用した電
    子マネーシステム。
  2. 【請求項2】 前記ICカードに設けられ、前記雇用者
    が支払うべき購買に対する取引内容を電子取引記録とし
    て記憶する電子取引記録記憶手段と、 この電子取引記録記憶手段に記憶された前記電子取引記
    録が入力されると、その電子取引記録の取引内容が前記
    雇用者により許可されているか否かを識別する電子取引
    許可識別手段とを備え、 前記電子マネー移動手段は、前記電子取引許可識別手段
    により入力された電子取引記録の取引内容が許可されて
    いると識別されたときに、前記電子取引記録の取引金額
    に相当する電子マネーを前記電子マネー蓄積手段から前
    記ICカードに移動することを特徴とする請求項1記載
    のICカードを利用した電子マネーシステム。
  3. 【請求項3】 前記被雇用者の出勤・退勤時に所有して
    いる前記ICカードに記憶されたIDコードが入力され
    ることにより出退勤情報を取得する出退勤情報取得手段
    と、 この出退勤情報取得手段により取得された前記出退勤情
    報に基づいて前記被雇用者の給与を算出する給与算出手
    段とを備え、 前記電子マネー移動手段は、前記給与算出手段により算
    出された給与に相当する電子マネーを前記電子マネー蓄
    積手段から前記ICカードに移動することを特徴とする
    請求項1または2記載のICカードを利用した電子マネ
    ーシステム。
  4. 【請求項4】 前記雇用者が管理あるいは契約する店舗
    で購買に対する支払いが前記ICカードを用いて負債に
    てなされた際に、当該ICカードに記憶された前記ID
    コードの被雇用者に対する負債を算出する負債算出手段
    を備え、 前記給与算出手段は、前記出退勤情報取得手段により取
    得された出退勤情報と前記負債算出手段とにより算出さ
    れた負債とに基づいて前記被雇用者の給与を算出するこ
    とを特徴とする請求項3記載のICカードを利用した電
    子マネーシステム。
  5. 【請求項5】 前記雇用者により管理され、前記被雇用
    者が所有する電子マネーを預金可能な電子マネー預金口
    座を有し、 前記電子マネー移動手段は、前記電子マネーを前記IC
    カードと前記電子マネー蓄積手段と前記電子マネー預金
    口座との間で選択的に移動可能に構成されていることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のICカ
    ードを利用した電子マネーシステム。
  6. 【請求項6】 前記ICカードと前記電子マネー蓄積手
    段と前記電子マネー預金口座とは、通信回線を介してア
    クセス可能に構成され、 前記電子マネー移動手段は、前記通信回線を介して入力
    される前記ICカードからの要求に応じて前記電子マネ
    ーを当該ICカードと前記電子マネー蓄積手段と前記電
    子マネー預金口座との間で移動することを特徴とする請
    求項5記載のICカードを利用した電子マネーシステ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記雇用者が管理する建物や部屋の出入
    口に設けられ、前記ICカードに記憶されたIDコード
    および当該ICカードの使用者から与えられるパスワー
    ドが入力されるICカード読取手段と、 このICカード読取手段に入力されたIDコードが前記
    IDコード識別手段により前記登録IDコードと一致す
    ると識別され、且つ、前記ICカード読取手段に入力さ
    れたパスワードが前記パスワード識別手段によりその登
    録IDコードの被雇用者に対応してあらかじめ登録され
    た入退室用の登録パスワードと一致すると識別されたと
    きに、前記ICカードの使用者の建物や部屋への出入を
    許可する出入許可手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれかに記載のICカードを利用した
    電子マネーシステム。
  8. 【請求項8】 前記ICカードに設けられ、前記被雇用
    者の個人情報が書込み・記憶可能な個人情報書込み記憶
    手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいず
    れかに記載のICカードを利用した電子マネーシステ
    ム。
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