JPH10170658A - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JPH10170658A
JPH10170658A JP8326993A JP32699396A JPH10170658A JP H10170658 A JPH10170658 A JP H10170658A JP 8326993 A JP8326993 A JP 8326993A JP 32699396 A JP32699396 A JP 32699396A JP H10170658 A JPH10170658 A JP H10170658A
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JP
Japan
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charge
voltage
tft
ray imaging
source
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JP8326993A
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English (en)
Inventor
Takayuki Tomizaki
隆之 富崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 しきい値電圧を正常動作領域電圧以上に設定
すると共に、リーク電流を小さくする。 【解決手段】 光電変換部5で入射したX線を電荷に変
換し、蓄積容量部6で変換された電荷を蓄積し、TFT
14で蓄積された電荷を読み出し、TFT7は、一端が
蓄積容量部6に接続され印加される電圧がしきい値電圧
以上となった時に蓄積容量部6に蓄積されている電荷を
掃き出し、しきい値電圧を変更可能に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体を透過したX
線像を画像化するX線撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線撮像装置において、X線を光に変換
するイメージ・インテンシファイア(I.I.)とテレ
ビジョン装置を組み合わせ、X線像を得る方式がある
(I.I.−TVシステム)。この方式は、イメージ・
インテンシファイアのX線入力面サイズが撮影可能サイ
ズとなり、大体16インチ視野程度のものまである。
【0003】光に変換されたX線像はイメージ・インテ
ンシファイア出力部で一度結像されるが、この出力像を
光学系を介して、テレビジョンカメラで撮像し、電気的
映像として出力する。この方式では、X線像をリアルタ
イムに観察できる。
【0004】しかし、この方式では、解像度が悪く、フ
ィルム系と比較して、撮像系が大きい等の短所を持って
いた。
【0005】近年、高解像度特性を有し、I.I.−T
Vシステムの持つリアルタイム性を備える次世代X線撮
像装置として、薄膜トランジスタ(thin film transist
or、以下、TFTと称する。)をスイッチングゲートに
用いたX線平面検出器が考えられている。
【0006】このX線平面検出器は、平板上の検出面に
X線を直接電荷に変換する半導体層からなる画素部と、
電荷を蓄積するコンデンサからなる電荷蓄積部と、電荷
を読み出すため読み出しスイッチ(読み出しSWと称す
る。)とから構成される。
【0007】このX線平面検出器を有するX線撮像装置
は、従来のI.I.−TV装置と同様に画像の即時表示
性に優れ、電気的画像保管が容易である。更に、構造的
に薄型である。
【0008】しかしながら、前記X線平面検出器におい
ては、各画素のX線入射量に比例して電荷が増加し、電
荷蓄積部には高電圧が印加されることがある。この印加
された電圧が、X線曝射中においては、読み出しSWの
入力側に印加されることになる。
【0009】しかし、X線曝射中に前記印加された電圧
が一定電圧を越えると、読み出しSWが破壊する可能性
があった。
【0010】この状況は、特に、必要以上のX線が検出
器に曝射された場合に起こると考えられる。臨床上で
は、例えばX線管球から出たX線が被検体である人体を
透過せず、直接、検出器に入射する場合や、誤って長時
間のX線曝射を行なってしまった場合などに、電荷が増
加し、電荷蓄積部に高電圧が印加される。このため、読
み出しSWの入力側に印加された電圧が一定電圧を越え
るため、読み出しSWが破壊されるという問題があっ
た。
【0011】そこで、本出願人はこの問題を解決し、平
成8年6月21日に未公知の特願平8−161977を
出願している。この特願平8−161977に記載され
たX線平面検出器は、電荷変換部、電荷蓄積部、読み出
しSWなどの電荷読出部、ツェナーダイオードまたはド
レイン・ゲート間を直結接続した薄膜トランジスタ(T
FT)などの掃き出し部を備えて構成される。
【0012】電荷変換部は、検出面に配列された複数の
画素の各画素に対応して設けられ入射したX線を電荷に
変換する。電荷蓄積部は、各電荷変換部に対応して設け
られ前記電荷変換部により変換された電荷を蓄積する。
【0013】電荷読出部は、各電荷蓄積部に対応して設
けられ前記電荷蓄積部により蓄積された電荷を読み出
す。掃き出し部は、各電荷読出部に対応して設けられ、
電荷読出部の入力側に接続される。
【0014】各掃き出し部は、印加される電圧が電荷読
出部を破壊する電圧未満の所定の電圧以上となった時に
電荷蓄積部に蓄積されている電荷を掃き出す。すなわ
ち、印加された電圧が電荷読出部を破壊する電位に達す
る前に、掃き出し部の電圧降伏特性を利用して、電荷を
掃き出すので、X線曝射中に電荷による高電圧が電荷読
出部に印加しうる場合であっても、電荷読出部が破壊し
なくなる。
【0015】ところで、前述したTFTの特性は、ゲー
ト・ソース間の電位差(Vgs)によって決定される。
ただし、ドレイン、ソースの構造的な違いはなく、ドレ
イン、ソースの2つの端子電圧のうち、電位の低いほう
が、物理的に意味のあるソースとなる。
【0016】この種のTFTを用いたダイオード模擬回
路及びその特性を図13に示す。図13(a)におい
て、TFT1のドレインDとゲートGとを接続し、ソー
スSをGND(大地)に接続すると、ドレインDの電圧
に応じて、TFT1を流れる電流が変化する。
【0017】ドレイン電圧Vdが正である場合、ドレイ
ン電圧Vdがソース電圧Vsよりも大きいから、物理的
な意味でのソースは、ソースSの端子である。このとき
に、Vgs=Vg−Vs=Vd−Vs≧0であるので、
Vdが増加するに従って、Vgsも増加して、電流電圧
特性も変化する。図13(b)に示すように、Vgsが
しきい値電圧Vthを越えると、電流は急激に増加す
る。
【0018】一方、ドレイン電圧Vdが負である場合、
物理的な意味でのソースは、ソース電圧Vsがドレイン
電圧Vdよりも大きいから、ドレインDの端子である。
このときに、Vgs=Vg−Vd=0であり、Vdが減
少しても、Vgsは0である。このため、Vgsは変化
しないので、電流は殆ど変化しない。よって、この回路
は図13(b)に示すように、ダイオードのような特性
を示す。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TFT
1のしきい値電圧Vthを製造上制御することは難し
く、しきい値電圧は、TFTのサイズなどにかかわら
ず、ある一定電圧領域に分布する任意のしきい値電圧に
設定することができなかった。
【0020】すなわち、しきい値電圧が正常動作領域電
圧(電荷読出部に画素信号として読み出される前記電荷
蓄積部の電荷による電圧の最大値;最大読出電圧ともい
う。)よりも低いと、正常動作領域電圧範囲内で電圧降
伏しまい、正確な画素信号を取り出せなくなる。このた
め、TFTを保護回路として用いる場合に、しきい値電
圧を正常動作領域電圧以上に設定する必要があった。
【0021】また、TFT1の特性上、Vgs=0のと
きに、ドレインからソースに流れる電流値が最小値にな
るのではなくて、Vgs<0における所定の電圧のとき
に、電流値が最小値を持つ。
【0022】しかしながら、従来の方法にあっては、V
gs≧0の領域しか利用していない。このため、TFT
を保護回路として用いる場合、正常動作電圧領域におけ
るリーク電流は、最小値ではなく、画素信号を破壊する
ことになる。その結果、正確な画像を読み出せないこと
になるので、リーク電流を十分に小さくする必要があっ
た。
【0023】本発明の課題は、しきい値電圧を正常動作
領域電圧以上に設定すると共に、リーク電流を極力小さ
くすることのできる保護回路を有するX線撮像装置を提
供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の手段を採用した。請求項1の発明
は、検出面に配列された複数の画素に対応して設けら
れ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手段と、前
記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手段
により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、前記
電荷蓄積手段に蓄積された電荷を読み出す電荷読出手段
と、一端が前記電荷蓄積手段に接続され、印加される電
圧がしきい値電圧以上となった時に前記電荷蓄積手段に
蓄積されている電荷を掃き出す掃き出し手段とを備え、
前記掃き出し手段は、前記しきい値電圧を変更可能に構
成されたことを要旨とする。
【0025】この発明によれば、掃き出し手段は、印加
される電圧がしきい値電圧以上となった時に前記電荷蓄
積手段に蓄積されている電荷を掃き出すが、しきい値電
圧を変更するので、画素電圧とリーク電流の特性をシフ
トさせ、見掛け上のしきい値電圧を上げることができ、
さらに、動作領域でのリーク電流を減らすことができ
る。
【0026】請求項2において、前記掃き出し手段は、
少なくとも1つの電界効果トランジスタを備え、前記電
界効果トランジスタのドレイン又はソースの一方が前記
電荷蓄積手段の出力端に接続され、前記電界効果トラン
ジスタのドレイン又はソースの他方が定電圧源に接続さ
れることを要旨とする。
【0027】請求項3の発明において、前記掃き出し手
段は、前記定電圧源の電圧を変えることにより前記しき
い値電圧を変更可能に構成されたものであることを要旨
とする。請求項4の発明において、前記電界効果トラン
ジスタのゲートが、前記電荷蓄積手段に接続されている
ことを要旨とする。
【0028】請求項5の発明において、前記電界効果ト
ランジスタのゲートは、所定の電位差を生ずる電位差発
生手段を介して前記電荷蓄積手段に接続され、前記電位
差発生手段で生ずる電位差を変えることにより前記しき
い値電圧を変更可能に構成されたことを要旨とする。
【0029】この発明によれば、電界効果トランジスタ
のゲートと前記電荷蓄積手段との間に所定の電位差を生
ずる電位差発生手段を挿入し、この電位差発生手段で生
ずる電位差を変えることにより前記しきい値電圧を変更
するので、見掛け上のしきい値電圧を上げることがで
き、さらに、リーク電流を減らすことができる。
【0030】請求項6の発明は、前記掃き出し手段に流
れるリーク電流の補正データを記憶する記憶手段と、前
記電荷蓄積手段から読み出された画像データを前記補正
データに基づいて補正する補正手段とを備えることを要
旨とする。
【0031】この発明によれば、掃き出し手段に流れる
リーク電流の補正データを記憶手段に記憶し、補正手段
が、前記電荷蓄積手段から読み出された画像データを前
記補正データに基づいて補正するので、リーク電流が補
正された画像データが得られる。
【0032】従って、正常動作領域でのリーク電流も必
要に応じて電界効果トランジスタの持つ限界まで低減で
き、画素信号の劣化を防ぐことができる。
【0033】請求項7の発明において、前記補正データ
は、X線が入射しない時に前記電荷読出手段を介して読
み出された信号に基づいて求められたものであることを
要旨とする。
【0034】請求項8の発明は、検出面に配列された複
数の画素に対応して設けられ、入射したX線を電荷に変
換する複数の電荷変換手段と、前記電荷変換手段に対応
して設けられ、前記電荷変換手段により変換された電荷
を蓄積する電荷蓄積手段と、前記電荷蓄積手段に蓄積さ
れた電荷を読み出す電荷読出手段と、一端が前記電荷蓄
積手段の出力端に接続された電界効果トランジスタを備
え、前記電荷蓄積手段の出力端の電圧が所定の電圧以上
となった時に前記電荷蓄積手段に蓄積されている電荷を
掃き出す掃き出し手段とを備えることを要旨とする。
【0035】この発明によれば、電荷変換手段は、入射
したX線を電荷に変換し、電荷蓄積手段は前記電荷変換
手段により変換された電荷を蓄積し、電荷読出手段は電
荷蓄積手段に蓄積された電荷を読み出し、電界効果トラ
ンジスタは、前記電荷蓄積手段の出力端の電圧が所定の
電圧以上となった時に前記電荷蓄積手段に蓄積されてい
る電荷を掃き出すので、電荷蓄積手段からの所定の電圧
未満の画素信号を正確に取り出すことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明のX線撮像装置のい
くつかの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0037】<実施の形態1>まず、本発明のX線撮像
装置の実施の形態1を説明する。
【0038】(実施例1)図1に実施の形態1における
X線撮像装置の実施例1の構成図を示す。図1に示す実
施例1のX線撮像装置は、画素電荷転送型の撮像装置で
あり、X線平面検出器2、垂直シフトレジスタ15、読
み出しアンプ18、マルチプレクサ19を備える。
【0039】X線平面検出器2の平面上の検出面には複
数の画素が2次元状に配列されている。各画素は、電荷
変換手段としての光電変換部5、電荷蓄積手段としての
電荷蓄積部6、掃き出し手段としての保護用TFT7、
電荷読出手段としてのTFT14を備える。各々のTF
Tは、薄膜トランジスタであり、電界効果トランジスタ
からなる。
【0040】光電変換部5は、入射光又は入射X線を電
荷に変換するもので、入射光又は入射X線に応じた電荷
を発生させる。光電変換部5は、電気的等価回路として
は、図1に示すようにコンデンサで表される。蓄積容量
部6は光電変換部5で発生した電荷を蓄積するもので、
電気的等価回路としては、図1に示すようにコンデンサ
で表される。
【0041】光電変換部5は、例えば、X線を直接に電
荷に変換するセレンなどであるが、セレンに限定される
ものではない。このセレンを使用する際に、セレン膜の
両端に数KVの電圧を印加する必要があり、強いX線が
照射された場合などには、蓄積容量部6にも数KV印加
される可能性がある。
【0042】電荷蓄積部6には転送用TFT14が接続
される。転送用TFT14は、電荷蓄積部6により蓄積
された電荷を読み出し信号線17を介して読み出しアン
プ18に読み出す読み出しSWである。
【0043】転送用TFT14は、X線曝射終了後に、
垂直シフトレジスタ15から垂直選択線16を介するゲ
ート制御信号がゲートGに入力されることによりドレイ
ンD・ソースS間がオンしてスイッチとして動作する。
X線曝射終了後、各画素に蓄積されたX線像情報を有す
る電荷は、転送用TFT14を介して外部の読み出しア
ンプ18に読み出される。
【0044】各垂直選択線16は、自己の垂直選択線に
対応する行の3つの転送用TFT14のゲートGに接続
される。各読み出しアンプ18は、自己の読み出しアン
プに対応する列の3つの転送用TFT14のドレインD
に接続され、対応する列の3つの転送用TFT14の電
荷を読み出してマルチプレクサ19に出力する。
【0045】なお、読み出しアンプ18の反転入力端子
と出力端子との間にコンデンサ18bを接続した積分型
のアンプとした。マルチプレクサ19は、各読み出しア
ンプ18からのパラレル出力をシリアル出力に変換し、
図示しないアナログ/ディジタル(A/D)変換器に送
る。
【0046】各保護用TFT7は、蓄積容量部6で蓄積
された電荷による信号電圧が異常に上昇しないようにす
るための保護回路を構成し、ドレイン・ゲート間が直結
接続(短絡)され、ドレイン・ソースの一端を各画素の
蓄積容量部6の電圧変動する端子(光電変換部5と蓄積
容量部6との中点)に接続し、保護用TFTの他端の固
定電位端子10には所定の正の固定電位が設定されてい
る。
【0047】図1に示す例では、各保護用TFT7は、
転送用TFT14の入力側であるソースSに一端である
ドレインDが接続され、かつ、ドレイン・ゲート間が直
結接続(短絡)され、ソースS側の固定電位端子10に
は正の固定電位としてs[V]が設定されている。
【0048】各々の保護用TFT7は、非線形な抵抗作
用を持つ素子であり、転送用TFT14を破壊する電圧
未満の所定のしきい値以上の電圧が印加されると、急激
な電流が流れて、電荷蓄積部6から転送用TFT14の
ソースSに供給された電荷を掃き出す。
【0049】次に、本発明のX線撮像装置の実施の形態
1の動作を説明する。この検出器では、X線曝射中にお
いては、印加電圧は、光電変換部5の容量と電荷蓄積部
6の容量とに配分される。そして、X線曝射終了後に
は、各蓄積容量部6に蓄積されたX線像情報を有する電
荷は、転送用TFT14を介して読み出しアンプ18に
読み出される。
【0050】ここで、保護用TFT7のしきい値電圧
が、転送用TFT14の破壊電圧より低く設定されてい
るので、その破壊電圧以上の電位が蓄積容量部6に発生
しても、全て保護用TFT7を介して電流が流れていく
ことになる。その結果、読み出しSWである転送用TF
T14は破壊されなくなる。
【0051】ここで、保護用TFT7のゲートGとドレ
インDとを短絡させ、ソースSをGNDに接続した場合
には、ドレイン電圧(画素電圧)と電流とは、図2に示
すような電流特性曲線C1となる。前記しきい値電圧
(降伏電圧)は、電流が急激に流れ出す電圧であり、保
護用TFT7のサイズなどにかかわらず、ほぼ一定の電
圧となる。
【0052】今、画素信号として、図2に示す画素電圧
の内の0〜x[V]を正常動作領域電圧(x[V]を最
大読出電圧という。)として利用し、正常動作領域電圧
x[V]以上の信号を必要としないとき、保護回路であ
るTFT7のしきい値電圧y[V]は、x[V]よりも
大きくなる必要があった。
【0053】しかし、保護回路であるTFT7のソース
SをGNDに接続したときには、そのときのしきい値電
圧は、図2の電流特性曲線C1に示すように、z[V]
であり、このz[V]がx[V]よりも小さいことが多
い。
【0054】そこで、実施の形態1では、保護用TFT
7のソースSの固定電位端子10には定電圧源(図示せ
ず)により正の固定電位としてs[V]が設定されてい
る。これにより、画素電圧と電流とは、図2に示すよう
な電流特性曲線C2となり、見掛けのしきい値電圧は、
y=z+s[V]となる。
【0055】つまり、s>x−zとなるように、定電圧
源の電圧を変えることにより、保護用TFT7のソース
側の電圧を設定して、しきい値電圧を変更する。そし
て、蓄積容量部6に印加される電圧が正常動作領域電圧
x[V]以上になったときに、保護回路であるTFT7
をオン動作させることができる。
【0056】すなわち、保護用TFT7は正常動作領域
電圧x[V]以内で電圧降伏しないから、正確な画素信
号が取り出せる。
【0057】また、見掛けのしきい値電圧yを大きくす
ると同時に、図2からもわかるように、正常動作領域で
のリーク電流も、Vgs=数V程度の時の電流から、V
gs=0の時の電流に減少させることができる。
【0058】なお、蓄積容量部6の電圧が異常に降下す
る場合には、保護用TFT7のドレイン・ソースの接続
を逆にする必要がある。
【0059】このように、保護用TFT7のソース側の
電圧を大きくすることで、画素電圧とリーク電流の特性
をシフトさせ、見掛け上のしきい値電圧を上げることが
でき、さらに、動作領域でのリーク電流を低減させるこ
とができる。
【0060】従って、画素信号として必要な信号はより
正確に読取りでき、画素信号がTFT7の耐圧以上に異
常上昇しなくなり、TFTの破壊も避けられる。
【0061】(実施例2)図3に実施の形態1における
X線撮像装置の実施例2の構成図を示す。図3に示す実
施例2のX線撮像装置は、画素信号増幅型の撮像装置で
あり、X線平面検出器3、垂直シフトレジスタ15、マ
ルチプレクサ19を備える。
【0062】X線平面検出器3の平面上の各画素は、光
電変換部5、電荷蓄積部6、保護用TFT7、増幅用T
FT22、垂直選択用TFT23、リセット用TFT2
4を備える。
【0063】各保護用TFT7は、蓄積容量部6で蓄積
された電荷による信号電圧が異常に上昇しないようにす
るための保護回路を構成し、ドレイン・ゲート間が直結
接続(短絡)され、ドレイン・ソースの一端を各画素の
蓄積容量部6の電圧変動する端子に接続し、保護用TF
T7のソースの固定電位端子10には定電圧源により固
定電位としてs[V]が設定されている。
【0064】電荷蓄積部6の一端には電荷蓄積部6に蓄
積された蓄積電荷を増幅する増幅用TFT22のゲート
Gが接続され、増幅用TFT22のソースSには蓄積電
荷を読み出すための読み出し信号線17が接続され、増
幅用TFT22のドレインDには垂直選択用TFT23
のソースSが接続される。
【0065】負荷用TFT25のゲートGにはゲート線
26が接続され、負荷用TFT25のソースSにはソー
ス線27が接続され、負荷用TFT25のドレインDに
は読み出し信号線17が接続される。各負荷用TFT2
5は、3ライン(3行)に対応する3つの増幅用TFT
22のソースSに接続される。負荷用TFT25のVg
sと増幅用TFT22のVgsとは同一値であり、負荷
用TFT25から増幅用TFT22に電流が流れるよう
になっている。
【0066】各行毎の3つの垂直選択用TFT23のゲ
ートGには垂直シフトレジスタ15からの垂直選択線1
6が接続される。垂直選択用TFT23は、X線曝射終
了後に、垂直シフトレジスタ15からゲート制御信号が
ゲートGに入力されることによりドレインD・ソースS
間がオンしてスイッチとして動作し、負荷用TFT25
から増幅用TFT22に電流を流す。
【0067】1ラインの3つの垂直選択用TFT23が
オンすると、1ラインの3つの増幅用TFT22の各々
は、TFT7の電荷を読み出して読み出し信号線17を
介してマルチプレクサ19に出力する。
【0068】リセット用TFT24のゲートGには垂直
シフトレジスタ15からのリセット線21が接続され、
リセット用TFT24のソースSには保護用TFT7の
ドレインDが接続され、リセット用TFT24のドレイ
ンDにはリセット線28が接続される。各リセット用T
FT24は、1行毎に保護用TFT7の電荷をリセット
する。
【0069】マルチプレクサ19は、1行毎の3つの増
幅用TFT22からのパラレル出力をシリアル出力に変
換し、図示しないアナログ/ディジタル(A/D)変換
器に送る。
【0070】以上のように構成された実施例2のX線撮
像装置によれば、保護用TFT7のソースSの固定電位
端子10には定電圧源により正の固定電位としてs
[V]が設定されている。これにより、画素電圧と電流
とは、図2に示すような電流特性曲線C2となり、見掛
けのしきい値電圧は、y=z+s[V]となる。
【0071】つまり、s>x−zとなるように、定電圧
源の電圧を変えることにより、保護用TFT7のソース
側の電圧を設定して、しきい値電圧を変更する。そし
て、蓄積容量部6に印加される電圧が正常動作領域電圧
x[V]以上になったときに、保護回路であるTFT7
をオン動作させることができる。
【0072】すなわち、保護用TFT7は正常動作領域
電圧x[V]以内で電圧降伏しないから、正確な画素信
号が取り出せる。
【0073】また、見掛けのしきい値電圧yを大きくす
ると同時に、図2からもわかるように、正常動作領域で
のリーク電流も、Vgs=数V程度の時の電流から、V
gs=0の時の電流に減少させることができる。
【0074】なお、蓄積容量部6の電圧が異常に降下す
る場合には、保護用TFT7のドレイン・ソースの接続
を逆にする必要がある。また、信号読み出し方法とし
て、図1に示す画素電荷転送型の撮像装置、図3に示す
画素信号増幅型の撮像装置を説明したが、本発明はこれ
らの装置に限定されるものではない。
【0075】さらに、実施の形態1では、保護用TFT
7のドレインとゲートとを短絡したが、例えば、保護用
TFT7の代わりに、ツェナーダイオードを用いてもよ
い。この場合、ツェナーダイオードのアノードを蓄積容
量部6の電圧変動する端子に接続し、カソードには固定
電位としてs[V]を設定すれば、実施の形態1の効果
と同様な効果が得られる。
【0076】<実施の形態2>次に、本発明のX線撮像
装置の実施の形態2を説明する。図4に実施の形態2の
保護回路の構成図を示す。図4に示す保護回路13a
は、各画素毎に設けられ、蓄積容量部6の信号電圧が異
常に上昇しないようにするための複数個の保護用TFT
7−1,7−nから構成される。
【0077】複数個の保護用TFT7−1,7−nの各
々は、ドレインDとゲートGとが短絡され、直列に接続
されている。保護用TFT7−1の一端であるドレイン
Dを、蓄積容量部6の電圧変動する端子に接続し、保護
用TFT7−nの他端であるソースSを固定電位として
s[V]に設定している。光電変換部5の構成は、実施
の形態1に示すものと同じである。
【0078】なお、実施の形態2のその他の構成は、実
施の形態1の構成と同一であるので、その詳細な説明は
省略する。
【0079】また、信号読み出し方法としては、図1に
示す実施例1の画素電荷転送型のX線撮像装置、あるい
は、図3に示す実施例2の画素信号増幅型のX線撮像装
置であってもよく、本発明は、これらのX線撮像装置に
限定されるものではない。
【0080】次に、このように構成されたX線撮像装置
において、実施の形態2の要旨である複数個の保護用T
FT7−1,7−nの動作を説明する。
【0081】まず、保護用TFT7のゲートGとドレイ
ンDを短絡させ、ソースSをGNDに接続すると、ドレ
イン電圧と電流とは、図5に示すような電流特性曲線C
1となる(図2の電流特性曲線C1と同じ特性)。ま
た、1個の保護用TFT7のソースSをGNDに接続し
た場合のしきい値電圧はz[V]であり、z[V]がx
[V]よりも小さいことが多い。
【0082】そこで、ゲートGとドレインDとを短絡し
た保護用TFT7を、直列にn個接続した複数個の保護
用TFT7−1,7−nとすると、そのときのしきい値
電圧は、保護用TFT7が1個である場合のしきい値電
圧の約n倍になる。すなわち、ドレイン電圧と電流と
は、図5に示すような電流特性曲線C3となり、見掛け
のしきい値電圧は、y=nz[V]となる。
【0083】そこで、n>x/zとなるように、直列に
接続すべき保護用TFT7の個数を設定すると、蓄積容
量部6に印加される電圧が正常動作領域電圧x[V]以
上になったときに、保護用TFT7−1〜7−nをオン
動作させることができる。
【0084】すなわち、保護用TFT7−1〜7−nは
正常動作領域電圧x[V]以内で電圧降伏しないから、
正確な画素信号が取り出せる。
【0085】なお、蓄積容量部6の電圧が異常に降下す
る場合には、保護用TFT7−1,7−nのドレイン・
ソースの接続を逆にする必要がある。
【0086】このように、保護用TFT7を複数個接続
することにより、しきい値電圧を上げることができる。
【0087】また、実施の形態1では、保護用TFT7
のドレインとゲートとを短絡したが、例えば、直列に接
続された複数個の保護用TFT7の代わりに、直列に接
続された複数個のツェナーダイオードを用いてもよい。
この場合、最初のツェナーダイオードのアノードを蓄積
容量部6の電圧変動する端子に接続し、最後のツェナー
ダイオードのカソードには固定電位としてs[V]を設
定すれば、実施の形態2の効果と同様な効果が得られ
る。
【0088】<実施の形態3>次に、本発明のX線撮像
装置の実施の形態3を説明する。まず、TFTの特性
上、電流値が最小値になるのはVgs=0のときではな
く、Vgs<0における所定の電圧で最小値を持つ。し
かし、従来の方法では、Vgs≧0の領域しか利用して
いない。
【0089】そこで、実施の形態3では、リーク電流を
減らすために、常に、Vg−Vd=定数<0を満たしな
がら動作する構造を採用した。つまり、実施の形態3の
保護回路では、Vgs<0の領域を利用したものであ
る。
【0090】図6に実施の形態3の保護回路の構成図を
示す。図6に示す保護回路13bは、蓄積容量部6の信
号電圧が異常に上昇しないようにする保護用TFT7
と、制御用TFT11及び変圧用TFT12とから構成
され、各画素に設けられる。
【0091】制御用TFT11のドレインDは変圧用T
FT12のソースSに接続され、保護用TFT7のドレ
インDは変圧用TFT12のゲートGに接続される。ま
た、保護用TFT7のゲートGは変圧用TFT12のソ
ースSに接続される。
【0092】保護用TFT7のドレイン・ソースの一端
(例えば、ドレインD)を各画素の蓄積容量部6の電圧
変動する端子に接続し、保護用TFT7の他端(例え
ば、ソースS)の固定電位端子10を図示しない定電圧
源により所定の固定電位に設定する。
【0093】制御用TFT11及び変圧用TFT12
は、直列に接続されソース・フォロワー回路を構成する
と共に電圧差発生手段を構成し、保護用TFT7のドレ
イン・ゲート間にドレイン・ゲート間に、所定の電位差
を生じさせるもので、例えば、常に負の一定電位(Vg
−Vd=定数<0)を持たせるものである。この電圧差
発生手段で生ずる電位差を変えることによりしきい値電
圧を変更可能にしている。以下に、制御用TFT11及
び変圧用TFT12の構成を説明する。
【0094】TFT11,12に流れる電流は、電圧V
dsによらずに、制御用TFT11のゲート・ソース電
圧Vgs11によって決定される。いま、電流が、変圧
用TFT12のソースSから保護用TFT7のゲートG
に殆ど流れないようにした場合には、制御用TFT11
に流れる電流は変圧用TFT12に流れる電流と同一値
になる。
【0095】前記特性により、制御用TFT11に流れ
る電流が変圧用TFT12に流れる電流と同じ電流であ
るためには、制御用TFT11のVgsが変圧用TFT
12のVgsと同一値である必要がある。
【0096】従って、変圧用TFT12のVg12が変
化しても、Vgs11=Vgs12=Vg12−Vs1
2という関係が成り立つように、Vs12が決定され
る。
【0097】このような回路を保護用TFT7のドレイ
ン・ゲート間に設けることにより、V(7−G)−V
(7−D)=V(12−S)−V(12−G)=−Vg
s11=−d<0という関係が成り立つ。すなわち、保
護用TFT7のドレイン・ゲート間において、Vgd<
0となる。
【0098】なお、保護用TFT7のドレイン・ゲート
間に電位を持たせるための手段としては、前記2個の制
御TFT11及び変圧用TFT12に限定されるもので
はない。
【0099】また、信号読み出し方法としては、図1に
示す画素電荷転送型のX線撮像装置、図3に示す画素信
号増幅型のX線撮像装置であってもよい。信号読み出し
方法についても、これらの方法に限定されるものではな
い。
【0100】次に、保護回路13bの動作を説明する。
まず、保護用TFT7のゲートGとドレインDとを短絡
させ、ソースSをGNDに接続すると、ドレイン電圧と
電流とは、図7に示す電流特性曲線C1となる。
【0101】いま、画素信号として、0〜x[V]を利
用し、x[V]以上の信号を必要としないとき、保護回
路13bのしきい値電圧y[V]は、x[V]よりも大
きくなる必要があった。
【0102】そこで、制御用TFT11のゲート・ソー
ス間の電圧をd[V]とすると、保護ようTFT7の見
掛けのしきい値電圧は、図7に示す電流特性曲線C4の
ように、y=z+d[V]となる。
【0103】このため、d=x−zとなるように、制御
用TFT11のゲート・ソース間の電圧を設定すること
により、蓄積容量部6に印加される電圧が正常動作領域
電圧x以上になったときに、保護回路13bを動作させ
ることができる。
【0104】また、V(7−D)を保護用TFT7のド
レイン電圧とし、V(7−S)を保護用TFT7のソー
ス電圧とした場合に、保護用TFT7のVgsは次のよ
うに決定される。
【0105】(1) V(7−D)>V(7−S)のと
き、物理的な意味でのソースはソース端子7−Sであ
り、 Vgs=V(7−D)−d−V(7−S)>−d (2) V(7−D)<V(7−S)のとき、物理的な
意味でのソースはドレイン端子7−Dであり、 Vgs=−d となる。
【0106】すなわち、V(7−D)>V(7−S)の
場合でも、V(7−D)−V(7−S)<dであれば、
Vgs<0となり、リーク電流を十分小さくすることが
できる。
【0107】さらに、保護用TFT7のソースSの固定
電位をs[V]に設定することにより、見掛けのしきい
値電圧は、図8に示すように、y=z+s+d[V]と
なる。
【0108】また、見掛けのしきい値電圧を大きくする
と同時に、図8に示すように、正常動作領域でのリーク
電流も、Vgs=数V程度の時の電流から、Vgs=−
d[V]時の電流に減少させることができる。
【0109】なお、蓄積容量部6の電圧が異常に降下す
る場合には、保護用TFT7のドレイン・ソースの接続
を逆にする必要がある。
【0110】このように、実施の形態3では、保護用T
FT7のドレイン電圧よりもゲート電圧が常に低くなる
回路を保護用TFT7のドレイン・ゲート間に挿入する
ことにより、見掛け上のしきい値電圧を任意に上げるこ
とができ、正常動作領域では、Vgsが負の領域を利用
できるから、リーク電流をさらに小さくできる。
【0111】従って、画素信号として必要な信号はより
正確に読み取ることができ、画素電圧がTFTの耐圧以
上に異常上昇することを防止し、TFTの破壊も避ける
ことができる。
【0112】<実施の形態4>次に、本発明のX線撮像
装置の実施の形態4を以下に説明する。図9に実施の形
態4のX線撮像装置の構成図を示す。
【0113】図9に示すX線撮像装置は、垂直シフトレ
ジスタ15、撮像パネル32、マルチプレクサ19、ア
ナログ・ディジタル変換器(A/D)33、補正データ
用画像メモリ30、画像処理装置29、表示装置31
a、記憶装置30bを備えて構成される。
【0114】撮像パネル32は、図1に示すX線平面検
出器2と読み出しアンプ18とから構成される。マルチ
プレクサ19は、撮像パネル32からのパラレル出力を
シリアル出力に変換して、アナログ・ディジタル変換器
(A/D)33は、マルチプレクサ19からの信号をデ
ィジタル信号に変換する。
【0115】補正データ用画像メモリ30は、A/D3
3から出力される保護用TFT7に流れるリーク電流の
補正データを収集して記憶する。この補正データは光ま
たはX線が入射しない時に電荷読出手段(例えば、図1
に示す転送用TFT14)を介して読み出された信号に
基づいて求められる。
【0116】画像処理装置29は、補正手段を構成し、
光またはX線の入射時に蓄積容量部6からの電荷による
第1の電流に前記リーク電流が加算された第2の電流に
よる画像データをA/D33から収集し、収集された画
像データと補正データ用画像メモリ30に記憶された補
正データとの差分画像データを求めることにより、リー
ク電流を補正した第1の電流による画像データを得る。
【0117】表示装置31aは、画像処理装置29から
のリーク電流が補正された画像データを表示する。記憶
装置30bは、画像処理装置29からのリーク電流が補
正された画像データを記憶する。
【0118】このような構成において、保護用TFT7
の画素電圧(図1に示す蓄積容量部6の電圧)が、ソー
ス電圧(図1に示すソースS)より低い領域を、正常動
作領域に設定する。この正常動作領域内では、画素値が
変化しても、リーク電流はほぼ一定となる。このため、
1画素を読み出す際のリーク電流は、画素信号によらず
ほぼ一定となる。
【0119】そこで、X線を入射しない時に画像収集を
行うことにより、各画素の保護回路によるリーク電流を
測定することができる。そして、このリーク電流による
補正データを補正データ用画像メモリ30に記憶する。
【0120】次に、実際にX線を入射して撮影した画像
を画像処理装置29に入力する。画像処理装置29は、
入力された画像データと補正データ用画像メモリ30に
記憶された補正データとの差分画像データを求める。こ
れによって、リーク電流を補正した画像データが得られ
る。
【0121】従って、正常動作領域でのリーク電流も必
要に応じてTFTの持つ限界まで低減できるから、画素
信号の劣化を防止することができる。
【0122】<実施の形態5>次に、本発明の実施の形
態5のX線撮像装置を説明する。図10に実施の形態5
のX線撮像装置の保護回路の構成図を示す。このX線撮
像装置は、平面上に複数の画素が配置され、各画素は入
射光に応じた電荷を発生させる光電変換部5と、発生し
た電荷を蓄積する蓄積容量部6と、蓄積容量部6の信号
電圧が異常に上昇しないようにするための複数個の保護
用TFT7−1,7−nと備えて構成される。
【0123】複数個の保護用TFT7−1,7−nは直
列に接続され、その両端の内の一端である保護用TFT
7−1のドレインと全てのゲートとを短絡したものを各
画素に設ける。保護用TFT7−1の一端であるドレイ
ンDを、蓄積容量部6の電圧変動する端子に接続し、保
護用TFT7−nの他端であるソースSを固定電位とし
てs[V]に設定している。
【0124】光電変換部5として、X線を直接電荷に変
換できるセレンがある。このセレンを使用する際、セレ
ン膜の両端に数KVの電圧をかける必要があり、強いX
線が照射された場合などには、蓄積容量部にも数KVか
かける可能性がある。しかし、光電変換部5としては、
セレンに限るものではない。
【0125】また、信号読み出し方法としては、図1に
示す実施例1の画素電荷転送型のX線撮像装置、あるい
は、図3に示す実施例2の画素信号増幅型のX線撮像装
置であってもよく、本発明は、これらのX線撮像装置に
限定されるものではない。
【0126】次に、このように構成されたX線撮像装置
において、実施の形態5の要旨である複数個の保護用T
FT7−1,7−nの動作を説明する。
【0127】まず、保護用TFT7のゲートGとドレイ
ンDを短絡させ、ソースSをGNDに接続すると、ドレ
イン電圧と電流とは、図11に示すような電流特性曲線
C1となる。
【0128】電流が急激に流れ出す電圧をしきい値電圧
といい、TFT7のサイズなどにかかわらず、ほぼ一定
のしきい値電圧となる。
【0129】今、複数個の保護用TFT7−1〜7−n
を、直列に接続し、各ゲートを共通化して一端である保
護用TFT7−1のドレインに接続することにより、保
護用TFT7を1個だけ用いた場合と比較して、しきい
値電圧は殆ど変化しないが、図11の電流特性曲線C6
に示すように、正常動作範囲でのリーク電流を減らすこ
とができる。
【0130】<実施の形態6>次に、本発明の実施の形
態6のX線撮像装置を説明する。図12に実施の形態6
のX線撮像装置の保護回路の構成図を示す。図12に示
す保護回路13cは、蓄積容量部6の信号電圧が異常に
上昇しないようにする保護用TFT7と、変圧用コンデ
ンサ34と、変圧電荷供給用TFT35から構成され、
各画素に設けられる。
【0131】保護用TFT7のゲートとドレイン間に変
圧用コンデンサ34を接続し、変圧電荷供給用TFT3
5のドレインを保護用TFT7のゲートに接続する。
【0132】蓄積容量部6の電荷がない状態(信号が蓄
積される前または信号を読み出した直後)で、変圧電荷
供給用TFT35のゲートをON状態にし、変圧用コン
デンサ34に電荷を供給する。このとき、保護用TFT
7のドレインは0[V]であるので、変圧電荷供給用T
FT35のソースに与えた電圧−d[V]が、変圧用コ
ンデンサ34の両端にかかる。
【0133】ここで、変圧電荷供給用TFT35をOF
F状態にし、撮影を開始する。このとき、変圧用コンデ
ンサ34に貯えられた電荷は、変化しないので、変圧用
コンデンサ34の両端電圧は変化しない。つまり、保護
用TFT7のドレインの電圧によらずに、保護用TFT
7のゲート・ドレイン間の電位差は−d[V]に保たれ
る。以降の処理は実施の形態3の処理と同様であるの
で、ここでは、その説明を省略する。
【0134】なお、本発明は、間接変換型、直接変換型
のいずれの平面検出器でも実施することができる。
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、掃き出し手段は、印加
される電圧がしきい値電圧以上となった時に電荷蓄積手
段に蓄積されている電荷を掃き出す掃き出すが、しきい
値電圧を変更するので、画素電圧とリーク電流の特性を
シフトさせ、見掛け上のしきい値電圧を上げることがで
き、さらに、動作領域でのリーク電流を減らすことがで
きる。
【0136】また、電界効果トランジスタのゲートと電
荷蓄積手段との間に所定の電位差を生ずる電位差発生手
段を挿入し、この電位差発生手段で生ずる電位差を変え
ることによりしきい値電圧を変更するので、見掛け上の
しきい値電圧を上げることができ、さらに、リーク電流
を減らすことができる。
【0137】さらに、掃き出し手段に流れるリーク電流
の補正データを記憶手段に記憶し、補正手段が、電荷蓄
積手段から読み出された画像データを前記補正データに
基づいて補正するので、リーク電流が補正された画像デ
ータが得られる。従って、正常動作領域でのリーク電流
も必要に応じて電界効果トランジスタの持つ限界まで低
減でき、画素信号の劣化を防ぐことができる。
【0138】また、電荷変換手段は、入射したX線を電
荷に変換し、電荷蓄積手段は変換された電荷を蓄積し、
電荷読出手段は蓄積された電荷を読み出し、電界効果ト
ランジスタは、電荷蓄積手段の出力端の電圧が所定の電
圧以上となった時に電荷蓄積手段に蓄積されている電荷
を掃き出すので、電荷蓄積手段からの所定の電圧未満の
画像信号を破壊することなく正確に読み出すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の画素電荷転送型のX線
撮像装置の構成図である。
【図2】実施の形態1の保護回路の電流特性曲線を示す
図である。
【図3】本発明の実施の形態1の画素信号増幅型のX線
撮像装置の構成図である。
【図4】実施の形態2の保護回路を示す構成図である。
【図5】実施の形態2の保護回路の電流特性曲線を示す
図である。
【図6】実施の形態3の保護回路を示す構成図である。
【図7】実施の形態3の保護回路の電流特性曲線1を示
す図である。
【図8】実施の形態3の保護回路の電流特性曲線2を示
す図である。
【図9】本発明の実施の形態4のX線撮像装置の構成図
である。
【図10】実施の形態5の保護回路を示す構成図であ
る。
【図11】実施の形態5の保護回路の電流特性曲線を示
す図である。
【図12】実施の形態6の保護回路を示す構成図であ
る。
【図13】従来の薄膜トランジスタを用いたダイオード
模擬回路及びその特性を示す図である。
【符号の説明】
1 TFT 5 光電変換部 6 蓄積容量部 7 保護用TFT 8 信号出力端子 10 固定電位端子 11 制御用TFT 12 変圧用TFT 13a,13b 保護回路 14 転送用TFT 15 垂直シフトレジスタ 16 垂直選択線 17 読み出し信号線 18 積分回路 19 マルチプレクサ 20 画像信号出力端子 21,28 リセット線 22 増幅用TFT 23 垂直選択用TFT 24 リセット用TFT 25 負荷用TFT 26 負荷用TFTのゲート線 27 負荷用TFTのソース線 29 画像処理装置 30 補正データ用画像メモリ 31a 表示装置 31b 記録装置 32 撮像パネル 33 A/D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出面に配列された複数の画素に対応し
    て設けられ、入射したX線を電荷に変換する電荷変換手
    段と、 前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手
    段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、 前記電荷蓄積手段に蓄積された電荷を読み出す電荷読出
    手段と、 一端が前記電荷蓄積手段に接続され、印加される電圧が
    しきい値電圧以上となった時に前記電荷蓄積手段に蓄積
    されている電荷を掃き出す掃き出し手段とを備え、 前記掃き出し手段は、前記しきい値電圧を変更可能に構
    成されたことを特徴とするX線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記掃き出し手段は、少なくとも1つの
    電界効果トランジスタを備え、前記電界効果トランジス
    タのドレイン又はソースの一方が前記電荷蓄積手段の出
    力端に接続され、前記電界効果トランジスタのドレイン
    又はソースの他方が定電圧源に接続されることを特徴と
    する請求項1記載のX線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記掃き出し手段は、前記定電圧源の電
    圧を変えることにより前記しきい値電圧を変更可能に構
    成されたものであることを特徴とする請求項2記載のX
    線撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記電界効果トランジスタのゲートが、
    前記電荷蓄積手段に接続されていることを特徴とする請
    求項2又は請求項3記載のX線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記電界効果トランジスタのゲートは、
    所定の電位差を生ずる電位差発生手段を介して前記電荷
    蓄積手段に接続され、前記電位差発生手段で生ずる電位
    差を変えることにより前記しきい値電圧を変更可能に構
    成されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいず
    れか1項記載のX線撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記掃き出し手段に流れるリーク電流の
    補正データを記憶する記憶手段と、 前記電荷蓄積手段から読み出された画像データを前記補
    正データに基づいて補正する補正手段と、を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載
    のX線撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記補正データは、X線が入射しない時
    に前記電荷読出手段を介して読み出された信号に基づい
    て求められたものであることを特徴とする請求項6記載
    のX線撮像装置。
  8. 【請求項8】 検出面に配列された複数の画素に対応し
    て設けられ、入射したX線を電荷に変換する複数の電荷
    変換手段と、 前記電荷変換手段に対応して設けられ、前記電荷変換手
    段により変換された電荷を蓄積する電荷蓄積手段と、 前記電荷蓄積手段に蓄積された電荷を読み出す電荷読出
    手段と、 一端が前記電荷蓄積手段の出力端に接続された電界効果
    トランジスタを備え、前記電荷蓄積手段の出力端の電圧
    が所定の電圧以上となった時に前記電荷蓄積手段に蓄積
    されている電荷を掃き出す掃き出し手段と、を備えるこ
    とを特徴とするX線撮像装置。
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