JPH10168386A - 非汚染塗料組成物 - Google Patents

非汚染塗料組成物

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JPH10168386A
JPH10168386A JP34267096A JP34267096A JPH10168386A JP H10168386 A JPH10168386 A JP H10168386A JP 34267096 A JP34267096 A JP 34267096A JP 34267096 A JP34267096 A JP 34267096A JP H10168386 A JPH10168386 A JP H10168386A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗膜表面を親水性にし、付着した油性の汚染物
質を降雨時の雨水により洗い流してしまう非汚染塗料組
成物を提供する。 【解決手段】(A)溶解性パラメーターが6.5〜9.
5で、非水系溶剤中に溶解および/又は分散しているポ
リオールと、(B)イソシアネートにより構成される塗
料中に、(C)テトラアルコキシシラン低縮合物で、該
低縮合物のアルキル基が炭素数1〜3のものと炭素数4
〜12のものが混在し、その混在比率が炭素数4〜12
のもが全アルキル基の5〜50%である化合物、さらに
(D)アミン化合物を配合する。また、(E)ポリアル
キレンオキサイド鎖含有アルコキシシラン化合物をさら
に添加してもよい。その他、塗装する際の塗料全体の溶
剤成分のうち、全体の50重量%以上を脂肪族炭化水素
とした場合は、改修工事に好適に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、ガラス、磁
器タイル、コンクリート、サイディングボード、押出成
形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用さ
れる非汚染塗料組成物に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来より建築物、土木構築物等の躯体の保
護、意匠性の付与および、美観性の向上のため塗装仕上
げが行われている。特に、近年フッ素樹脂塗料、アクリ
ルシリコン樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料等の高耐久
性塗料の出現により、躯体の保護においては大きな進歩
を遂げた。これらの耐久性塗料は、その耐久性により、
かえって塗膜表面の汚染の問題がクローズアップされる
結果となった。すなわち、これらの耐候性塗料以前の塗
料によって形成される塗膜は、太陽光の紫外線によって
表面が劣化し、汚染物質の付着が生じたとしても、塗膜
表面の劣化部分とともに剥落除去されていたのである
が、塗膜の耐久性が向上したため、塗膜表面の劣化剥落
の機構が機能できなくなったのである。特に最近は、都
心や都市近郊において、自動車等からの排出ガスによ
り、大気中に油性の汚染物質が浮遊している状況で、そ
れら油性の汚染物質が、高耐久性塗料から形成された塗
膜表面に付着した場合には、著しいすす状あるいはすじ
状の汚染(以下、「雨筋汚れ」という)を生じ、都市景
観の向上のため施したはずの塗装仕上げが意味をなさな
い場合があった。
【0003】このような、汚染しやすいといわれる高耐
久性塗料の汚染防止方法として、WO94/06870
に開示されるような、塗料中に特定のオルガノシリケー
トおよび/又はその縮合物を配合することが行われてい
る。これは、特定のオルガノシリケートを配合すること
により、塗膜表面を親水性にし、油性の汚染物質を付着
しにくくし、付着した場合でも降雨等の水滴とともに洗
い流してしまうという技術である。
【0004】しかし、このような汚染防止形高耐久性塗
料は、一般的に溶剤形の塗料がほとんどであるが、近
年、環境意識の高まりにより、溶剤形から弱溶剤形、さ
らには水性への転換が切望されるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
弱溶剤形塗料への適用が可能な樹脂、つまり、溶解性パ
ラメーター(以下、「SP」という)が、6.5〜9.
5であり、溶解力の低い溶剤にも溶解および/又は分散
が可能なポリオールを使用した塗料へ、汚染防止技術の
応用を試みた。
【0006】まず、SPが8.7であるアクリルポリオ
ールにイソシアネートを加え、そこにA社市販のメチル
シリケート(重量平均分子量1000、シリカ残量比率
56重量%)を添加し、アルミ板に塗装してみたとこ
ろ、できた樹脂フィルムは白濁してしまった。この現象
は、ウレタン樹脂とメチルシリケートの相溶性が悪いた
めと推測される。さらに、同じウレタン樹脂を塗料化し
たものに、同じメチルシリケートを添加し、メチルシリ
ケート入りの塗料を作製してみた。これをアルミ板に塗
装して塗膜を形成させて屋外暴露してみたが、雨筋汚れ
が発生してしまい、汚染防止塗膜とは到底いえないもの
であった。
【0007】一般に、オルガノシリケート(すなわちア
ルキルシリケート)は、塗料中に配合されると塗膜が形
成された際に、空気中の水分と反応して、以下のような
加水分解を起こすと考えられている。
【化4】 この加水分解反応により、塗膜が親水性となり、油性の
汚染成分が付着しにくくなり、付着しても降雨等の水分
によって洗い流されるので、汚染性に優れた塗膜となる
と考えられているが、これは塗膜表面にアルキルシリケ
ートが配向していることを前提としているものである。
【0008】溶解力の高い溶剤にのみ溶解するような樹
脂を使用した場合は、確かに塗膜が親水性になってお
り、非汚染効果も得られるので、この様な表面配向がお
こっているものと推測されるが、溶解力の低い溶剤にも
溶解または分散する樹脂を使用した場合は、前述のよう
にフィルムの白濁や非汚染効果が得られないといった現
象が発生しており、アルキルシリケートの表面配向が起
こっていないのではないかと考えたのである。
【0009】そこで、SPが6.5〜9.5程度のポリ
オールを使用したウレタン樹脂と市販のアルキルシリケ
ート類について相溶性、耐汚染性の検討を行ってみた
が、やはり市販のアルキルシリケート類では相溶性、耐
汚染性ともに優れないといった結果になってしまった。
したがって、特にSPが6.5〜9.5のポリオールを
使用したウレタン樹脂系塗料については、市販のアルキ
ルシリケート類を加えるだけでは非汚染塗料にならない
のが現状である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、特に溶解力の弱い溶剤にも溶解および/
又は分散が可能である、SPが6.5〜9.5のポリオ
ールを使用したウレタン樹脂系塗料において、特定の構
造を持つテトラアルコキシシラン低縮合物とアミン化合
物を塗料中に配合することにより、耐汚染性・層間密着
性に優れ、耐久性のよい塗膜を提供でき、更に要すれば
ポリアルキレンオキサイド鎖含有アルコキシシラン化合
物を配合し塗膜形成直後の初期汚染性を向上でき、又こ
の塗料の溶剤組成を調整すれば改装工事に好適に用いる
ことができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】即ち、本発明は下記の非汚染塗料組成物に
係るものである。 1.(A)溶解性パラメーターが6.5〜9.5、重量
平均分子量が5000〜150000、水酸基価が15
〜100KOHmg/gであり、非水系溶剤中に溶解および/
又は分散しているポリオールの樹脂固形分100重量部
に対して、(B)イソシアネートをNCO/OH比率で
0.7〜2.0となるように含有しさらに(C)テトラ
アルコキシシランの平均縮合度4〜20の縮合物であ
り、該縮合物中のアルキル基が炭素数1〜3と炭素数4
〜12のものが混在しているものとし、その混在比率が
炭素数4〜12のアルキル基が該縮合物中の全アルキル
基の5〜50%である化合物を、SiO2 換算で1.0
〜50.0重量部、(D)アミン化合物を、固形分で
0.02〜5.0重量部含有することを特徴とする非汚
染塗料組成物。 2.(C)が一般式
【化5】 (式中、R1 〜R4 は炭素数1〜3のアルキル基と炭素
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
表されるテトラアルコキシシランを、平均縮合度4〜2
0、重量平均分子量が500〜5000となるように縮
合したテトラアルコキシシラン低縮合物であることを特
徴とする1.に記載の非汚染塗料組成物。 3.(C)が(a)一般式
【化6】 (式中、R5 は炭素数1〜3のアルキル基とし、nは4
〜20の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物を、(b)一般式
【化7】 (式中、R6 は炭素数4〜12のアルキル基とする)で
表されるアルコールを用いて、(a)アルキルシリケー
ト低縮合物のアルキル基のうち5〜50%をエステル交
換した化合物であることを特徴とする1.に記載の非汚
染塗料組成物。 4.さらに、(E)繰り返し単位の数が2〜40のポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平均分子量1
50〜3500のアルコキシシラン化合物を、(A)ポ
リオールの樹脂固形分100重量部に対して、固形分で
0.1〜20重量部含有することを特徴とする1.〜
3.のいずれかに記載の非汚染塗料組成物。 5.塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭
化水素であることを特徴とする1.〜4.のいずれかに
記載の非汚染塗料組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
基づき詳細に説明する。 (A)ポリオール 本発明における(A)ポリオール(以下、「(A)成
分」という)は、SPが6.5〜9.5、重量平均分子
量が5000〜150000、水酸基価が15〜100
KOHmg/gであり、非水系溶剤中に溶解および/又は分散
しているものを使用する。
【0013】(1)ポリオール (A)成分は、非水系溶剤中に溶解しているか、または
分散しているものであるが、溶解しているものを溶解
形ポリオール、分散しているものを非水ディスパージ
ョン形(以下、「NAD形」という)ポリオールと、2
つに分類することができる。
【0014】溶解形ポリオール 溶解形ポリオールは、非水系溶剤中に溶解可能なもので
あって、具体的には、1分子中に2個以上の水酸基を有
するポリオールであり、例えばアルキドポリオール、ア
クリルポリオール、アクリル化アルキドポリオール、ポ
リエステルポリオールあるいはポリブタジエンオリゴマ
ーなどがあげられる。非水系溶剤中に溶解せしめるのに
適し、SPが6.5〜9.5のポリオールの形態として
は、油長40%以上を有するアルキドポリオール、ある
いはp−t−ブチル安息香酸など溶剤に対して親和性の
高い原料を含むアルキドポリオールや、イソブチルメタ
アクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレートな
ど溶解力の弱い溶剤に対して親和性の高い原料を含むア
クリルポリオールをあげることができる。
【0015】NAD形ポリオール NAD形ポリオールは、非水系溶剤中に樹脂粒子として
分散しているものであり、非水系溶剤に溶解可能な樹脂
部分と溶解しない樹脂部分の両方を合わせ持っているも
のである。非水系溶剤に溶解可能な樹脂部分とは、非水
系溶剤への溶解度が99.0重量%以上のものである。
これは、非水系溶剤の種類によるため、最終的に分散さ
せる非水系溶剤へ溶解するものであればよい。逆に、非
水系溶剤に溶解しない樹脂部分とは、非水系溶剤へ全く
溶解しないか、又は極少量(例えば、溶解度が1.0重
量%未満)のものである。これも、非水系溶剤の種類に
よるため、最終的に分散させる非水系溶剤にほとんど溶
解しないものを用いる。具体例としては、アクリルポリ
オールを溶解可能な樹脂部分に用いたNAD形ポリオー
ルが挙げられる。
【0016】本発明においては、(A)成分として溶
解形ポリオール又はNAD形ポリオールを単独で用い
るか、又は併用して用いることが可能である。
【0017】(A)成分のSPは、6.5〜9.5のも
のを使用するが、このようなSPのものを使用すること
により、弱溶剤とよばれる溶解力の弱い溶剤類にも溶解
および/又は分散可能となり、弱溶剤形の塗料とするこ
とができる。勿論、溶解力の強い強溶剤に溶解して使用
することも可能である。
【0018】(2)非水系溶剤 非水系溶剤とは、水以外の溶剤のうちポリオールに使用
できる溶剤を全て含有するが、一般的な溶剤としては有
機溶剤類があげられる。有機溶剤類としては、脂肪族炭
化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、エステル、ケト
ンなどがあげられる。脂肪族炭化水素系溶剤としては、
例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、
n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカ
ンのほか、テルピン油やミネラルスピリットなどが例示
できる。芳香族炭化水素系溶剤としては、トルエン、キ
シレン、ソルベントナフサ等があげられる。その他の溶
剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどが例示できる。この
様な非水系溶剤のうち、1種又は2種以上を組み合わせ
て使用すればよい。
【0019】このような本発明の(A)成分は、重量平
均分子量が5000〜150000、水酸基価が15〜
100KOHmg/gのものが使用できる。重量平均分子量が
5000より小さい場合は、塗料として適度な粘性が得
られず、各塗膜物性に劣り、逆に150000より大き
い場合は、塗膜の鮮映性や光沢の低下が見られるので好
ましくない。また、水酸基価が15KOHmg/gより小さい
場合には、架橋密度が低いため、各種塗膜物性、耐汚染
性が劣り、逆に、100KOHmg/gより大きい場合は、架
橋密度が高くなり(C)テトラアルコキシシラン低縮合
物の表面配向性が阻害されるため好ましくない。
【0020】(B)イソシアネート 本発明では、イソシアネート(以下「(B)成分」とい
う)を配合して架橋硬化させて非汚染塗膜を形成する。
このような硬化剤としては、バーノックDN−990、
同DN−991、同DN−992(共に大日本インキ化
学工業株式会社製)、デュラネートTSA(旭化成工業
株式会社製)、タケネートD−177N(武田薬品工業
株式会社製)、デスモデュールZ−4270(住友バイ
エルウレタン株式会社製)などが例示できる。これらの
硬化剤は、溶解力の弱い溶剤へも溶解するので、好適に
使用できる。その他、トルエンジイソシアネート(TD
I)、4,4−ジフェニルメタンジソシアネート(pu
re−MDI)、ポリメリックMDI、キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)、水添XDI、水添MDI等のイソシアネートモ
ノマーをアロハネート、ビウレット、2量化(ウレチジ
オン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、カ
ルボジイミド反応等により、誘導体化したもの、及びそ
れらの混合物などを溶解力の強い溶剤に溶解して使用す
ることも可能である。(B)成分を溶解する溶剤につい
ては、(A)成分の(2)非水系溶剤で例示したのと同
様の溶剤が使用できる。
【0021】さらに、これらの(B)成分は、アルコー
ル類、フェノール類、ε−カプロラクタム、オキシム
類、活性メチレン化合物類などのブロック剤を用いたブ
ロックイソシアネートの形態でも使用できる。これら
も、溶剤による溶液として使用することが好ましい。
【0022】これらの(B)成分と(A)成分との混合
は、NCO/OH比率で0.7〜2.0、好ましくは
0.8〜1.5となるような比率で行う。このときNC
O/OH比率が0.7より小さいと、塗膜の架橋率が低
くなり、硬化性、耐久性が劣るほか、汚染物質が塗膜の
密度の粗い分子内へ潜り込むため、塗膜の洗浄を行って
も汚染物質が除去しにくく、汚染回復性に劣ることにな
る。逆に、2.0よりも大きいと、未反応のイソシアネ
ートが残存し、初期の乾燥性を悪化させるため、タック
と呼ばれる表面のべたつきが発生し、汚染物質が物理的
に付着してしまうため、かえって初期汚染性に劣ること
になる。
【0023】(C)テトラアルコキシシラン低縮合物 本発明で使用される(C)特定構造のテトラアルコキシ
シラン低縮合物(以下、「(C)成分」という)は、テ
トラアルコキシシランの平均縮合度4〜20の縮合物で
あり、該縮合物中のアルキル基が炭素数1〜3と炭素数
4〜12のものが混在しているものとし、その混在比率
が炭素数4〜12のアルキル基が該縮合物中の全アルキ
ル基の5〜50%の化合物である。
【0024】(C)成分は、テトラアルコキシシランの
低縮合物であるが、高縮合度(平均縮合度が20より大
きいもの)、高分子量のものは、製造が難しく、粘度上
昇等により取り扱いが不便であるため好ましくない。逆
に、平均縮合度が3以下で、低分子量のものは、揮発性
が高くなりやはり取り扱いが不便であるため好ましくな
い。
【0025】また、(C)成分中のアルキル基が、炭素
数1〜3と炭素数4〜12のものが混在していることに
より、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上し、表面配
向性に優れ、塗膜物性の優れた非汚染塗膜が形成できる
ものである。アルキル基の部分が炭素数が1〜3のアル
キル基のみの場合、(A)成分との相溶性が悪く、表面
配向性が悪いので好ましくない。また、炭素数が4〜1
2のアルキル基のみの場合は、非汚染効果が著しく悪く
なり好ましくない。炭素数13以上のアルキル基が存在
する場合も、耐汚染性がなくなるので好ましくない。ま
た、アルキル基の炭素数が大きくなればなるほど、前述
した加水分解反応は起こりにくくなる傾向にあるので、
炭素数が大きいアルキル基ばかりが存在することは好ま
しくない。(C)成分は、該低縮合物の全体のアルキル
基のうち、約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基
となるようにしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の
耐汚染性に優れるため好ましいものとなる。
【0026】本発明の(C)成分は以下のような方法に
より製造することが可能であるが、これに限定されるも
のではない。 一般式
【化8】 (式中、R1 〜R4 は炭素数1〜3のアルキル基と炭素
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
表されるテトラアルコキシシランを平均縮合度4〜20
(好ましくは6以上)、重量平均分子量が500〜50
00(好ましくは800以上)となるように縮合させ
る。縮合方法は、公知の方法による。
【0027】式中、R1 〜R4 のアルキル基の部分が、
炭素数1〜3のものと炭素数4〜12のものが混在して
いることにより、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上
し、表面配向性に優れ、塗膜物性の優れた非汚染塗膜が
形成できるものである。このようなテトラアルコキシシ
ランを縮合して、低縮合物とした際に、全体のアルキル
基のうち、約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基
となるようにしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の
耐汚染性に優れるため好ましいものとなるが、炭素数4
〜12のアルキル基が全体の約5〜50%となるように
するために、縮合の際に、他のアルキルシリケート(ア
ルキル基の炭素数は1〜3であるもの)を混合して縮合
するのは有効な手段である。
【0028】具体例としては、モノブトキシトリメトキ
シシラン、モノペントキシトリメトキシシラン、モノヘ
トキシトリメトキシシラン、ジブトキシジエトキシシラ
ン等の低縮合物があげられるが、これに限定されるもの
ではない。
【0029】(a)一般式
【化9】 (式中、R5 は炭素数1〜3のアルキル基とし、nは4
〜20の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物(以下、「(a)成分」という)を、(b)一般
【化10】 (式中、R6 は炭素数4〜12のアルキル基とする)で
表されるアルコール(以下、「(b)成分」という)を
用いて、(a)成分のアルキル基部分の約5〜50%を
エステル交換する。
【0030】(a)成分としては、具体的にはテトラメ
チルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n
−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケー
トなどの低縮合物があげられる。特に、テトラメチルシ
リケートやテトラエチルシリケートが一般的である。平
均縮合度は4〜20が好ましく、平均縮合度が大きくて
も小さくても、取り扱いが不便になるので好ましくな
い。(b)成分としては、具体的にはn−ブチルアルコ
ール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコー
ル、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、n
−ウンデシルアルコール、n−ドデシルアルコールが例
示できる。
【0031】(a)成分を(b)成分によりエステル交
換する際には、(a)成分の全てのアルキル基(R5
を(b)成分のアルキル基(R6 )にエステル交換して
しまうのではなく、(a)成分のアルキル基のうち全体
の約5〜50%をエステル交換したものを使用する。そ
の交換比率は、(a)成分1モルに対して、(b)成分
を1〜12モル用いて、エステル交換させるとよい。こ
の交換比率は、(a)成分の平均縮合度によって適宜調
整するが(a)成分のアルキル基のうち全体の約5〜5
0%をエステル交換することにより、(A)成分との相
溶性や、塗膜の耐汚染性が優れたものとすることができ
る。このエステル交換率が低くなると、相溶性が悪くな
り、表面配向性が十分でなくなる。また、エステル交換
率が高くなると、加水分解反応を起こしにくくなり、塗
膜が親水性になりにくく、耐汚染性が悪くなる傾向にあ
る。
【0032】このようにして製造した(C)成分は、
(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して、SiO
2 換算で1.0〜50.0重量部、好適には2.0〜3
0.0重量部配合することができる。これは、1.0重
量部未満では塗膜の親水性が十分でないため耐汚染性に
劣り、50.0重量部を越えると、硬化塗膜の外観が悪
化したり、クラックが発生するといった問題が出てくる
ためである。
【0033】ここでSiO2 換算とは、アルコキシシラ
ンやシリケートなどのSi−O結合をもつ化合物を、完
全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ
(SiO2 )となって残る重量分にて表したものであ
る。一般に、アルコキシシランやシリケートは、水と反
応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらに
シラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反
応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行う
と、シリカ(SiO2 )となる。これらの反応は
【化11】 という反応式で表されるが、この反応式をもとに残るシ
リカ成分の量を換算したものである。実際の計算は、
【数1】 の式により行った。
【0034】(D)アミン化合物 本発明に使用される(D)アミン化合物(以下、
「(D)成分」という)は、水溶性アミン類が好まし
く、エチルアミン、ジメチルアミン、ジアミルアミン、
シクロヘキシルアミン、アニリン、ヘキサメチレンジア
ミン、エチレンジアミン等の第1級、第2級アミン、ア
ルキル基のみを置換基としたアミン化合物としてトリメ
チルアミン、トリエチルアミン等、アルカノール基を置
換基として含むものとしてエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルフェ
ニルエタノールアミン等、アミノアルキル基を含む化合
物としては、トリエチレンジアミン([2,2,2]ジ
アザビシクロオクタン)、テトラメチルエチレンジアミ
ン、ペンタメチルジエチレントリアミン等、その他ピリ
ジン、モルホリン等の有機アミン類が例示できる。上記
のトリエチレンジアミンの場合のように、アミノアルキ
ル基置換アミン化合物が一般式
【化12】 で表される化合物のうち、R7 、R8 、R9 が他の窒素
原子を介して連結された環状構造を形成したものであっ
ても本発明の範囲に含まれる。また、アルコキシシリル
基を有するアミン化合物としては、、アミノメチルトリ
エトキシシラン、ジアミノメチルジエトキシシラン、γ
−アミノイソブチルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン等のアミノシラン類が例
示される。
【0035】このような(D)成分を混入することによ
って、非汚染性に優れる塗膜を形成できるとともに、本
発明の非汚染塗料を塗り重ねた際の層間密着性が向上
し、強固な塗膜を形成することができ、極めて耐久性に
優れた非汚染塗膜を得ることが可能になった。
【0036】このような(D)成分のうち、前記一般式
【化13】 (R10、R11、R12は炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数1〜5のアルカノール基、炭素数1〜5のアミノアル
キル基、炭素数1〜5のアルコキシシリル基より選ばれ
る、同一又は異なった基)で示されるような第三級アミ
ン化合物が最も好適に使用することができる。その理由
は、アミン化合物が第一級アミン、第二級アミンの場合
はNH基が存在し、この水素原子は活性であり、イソシ
アネートのNCO基と反応しやすいためである。NH基
とNCO基が反応すると尿素結合が形成されるが、NH
基とNCO基の反応による尿素結合の生成はOH基とN
CO基が反応してウレタン結合を生成するよりも早く、
従って、NH基の存在はウレタン結合の生成反応を阻害
し、塗膜の性質に多少影響を及ぼすためである。しか
し、たとえNH基が存在していたとしても、アミン化合
物の添加量を考慮すれば実用上は大きな問題とはならな
い。
【0037】(D)成分の混合割合は、(A)成分の固
形分100重量部に対して、0.02〜5.0重量部で
あり、好適には0.05〜2.0重量部である。(D)
成分が0.02重量部未満の場合は耐汚染性が悪くなる
とともに、層間密着性が悪くなる傾向にあり、特に経時
における層間密着性がなくなってくる。一方で5.0重
量部を超える場合は、塗膜の耐候性が低下し、実用性に
欠けるものになる。(D)成分は、通常の塗料用原料と
同様にして取り扱い、添加すればよい。
【0038】(E)ポリアルキレンオキサイド鎖含有ア
ルコキシシラン化合物 次に本発明では、(E)ポリアルキレンオキサイド鎖を
含有するアルコキシシラン化合物(以下「(E)成分」
という)をさらに加えることにより、塗膜表面をさらに
初期より親水性にすることが可能になり、初期より優れ
た耐汚染性を得ることが可能である。(E)成分は、ア
ルキレンオキサイドの繰り返し単位と、少なくとも1個
以上のアルコキシシリル基を有する化合物である。かか
る(E)成分のポリアルキレンオキサイド繰り返し単位
は、そのアルキレン部分の炭素数は2〜4であり、繰り
返し単位の数は2〜40、好ましくは2〜20である。
【0039】このような(E)成分は、そのポリアルキ
レンオキサイド鎖の両末端がアルコキシシリル基であっ
てもよく、一端がアルコキシシリル基であって、他端が
その他の官能基であってもよい。このような片末端に有
することのできる官能基としては、例えば、ビニル基、
ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネー
ト基、メルカプト基等が挙げられる。特にヒドロキシル
基(水酸基)であるものの使用が好ましい。また、該官
能基は、アルコキシシリル基との間にウレタン結合、尿
素結合、シロキサン結合、アミド結合、エーテル結合等
を介して結合されたものであっても良い。
【0040】これらの(E)成分は、例えば、ポリアル
キレンオキサイド鎖含有化合物と、アルコキシシリル基
含有化合物(以下カップリング剤という。)を反応させ
て合成したものが使用できる。
【0041】前記ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合
物は、重量平均分子量が150〜3500が好ましく、
200〜1500がさらに好ましい。重量平均分子量が
150未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の親水性
に劣り、降雨による汚染物質の洗浄効果が得られず、重
量平均分子量が3500を越える場合、硬化物の耐水性
や硬度が低下する。
【0042】このようなポリアルキレンオキサイド鎖含
有化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチ
レン−プロピレングリコール、ポリエチレン−テトラメ
チレングリコール、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリオキシエチレンジグリコール酸、ポリエチ
レングリコールビニルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジビニルエーテル、ポリエチレングリコールアリルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテルなど
が挙げられる。また、該ポリアルキレンオキサイド鎖含
有化合物は、1種もしくは2種以上の組み合わせから選
択することができる。2種以上のモノマーを使用する場
合は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体で
あっても構わない。
【0043】一方、カップリング剤は、例えば、一分子
中に、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基とその
ほかの置換基を有する化合物である。カップリング剤と
しては具体的には、例えば、β−(3、4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネー
ト官能性シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロオピルメチルジエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシランなどが挙げられる。
【0044】(E)成分の合成は、特に限定されない
が、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物とカップリ
ング剤とを別々に用意し、例えば重合性二重結合を有す
る各化合物についてはラジカル重合開始剤を用いて共重
合させる他、アミノ基/エポキシ基、イソシアネート基
/水酸基またはイソシアネート基/アミノ基等の付加反
応など公知の方法によって合成することができる。ま
た、第1級、第2級アミノ基等の活性水素基を有するア
ルコキシシリル化合物にエチレンオキサイドを開環付加
せしめる方法によっても合成可能である。
【0045】ラジカル重合開始剤を用いて共重合させる
場合は、重合性二重結合を有するポリアルキレンオキサ
イド鎖含有化合物の少なくとも1種以上と、カップリン
グ剤の少なくとも1種以上を非反応性の適当な溶媒中で
反応させて得ることができる。この際、使用されるラジ
カル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、2,5−
ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,3−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
t−ブチルパーベンゾエートなどのパーエステル化合
物、アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチルアゾブ
チレートなどのアゾ化合物、および有機過酸化物などが
挙げられる。
【0046】重合性二重結合を有するポリアルキレンオ
キサイド鎖含有化合物としては、例えば、ポリエチレン
グリコールビニルエーテルを用いることができ、カップ
リング剤には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシランおよびγ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシランなどを単独もしくは2種以上の組み合わせで使
用できる。
【0047】イソシアネート/ポリオールの付加反応に
より合成する場合、例えばポリアルキレンオキサイド鎖
含有化合物には、ポリエチレングリコールなどの末端に
ヒドロキシル基を有する化合物と、カップリング剤には
イソシアネート含有カップリング剤などのイソシアネー
ト基を有する化合物を混合し合成させる。この合成方法
においては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジマレートまたはジオクチルスズジマレートなどの、ポ
リウレタン合成の分野において周知の有機金属系反応触
媒を使用することも可能である。
【0048】上述の反応によって合成される(E)成分
としては、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物の両
末端又は片末端にカップリング剤を付加したものが得ら
れるが、これらは、それぞれ単独で使用してもよく、ま
た混合物として使用してもよい。
【0049】これら(E)成分の中で、アルキレンオキ
サイド鎖がエチレンオキサイド鎖であり片末端が水酸基
であるものが、汚染防止効果、すなわち耐汚染性ならび
に染み込み抵抗性等が高いため最も好ましい。
【0050】(E)成分の配合割合は、(A)成分の樹
脂固形分100重量部に対し、固形分で0.1〜20重
量部、好ましくは0.2〜10重量部である。0.1重
量部未満では効果が見られず、20重量部を越えると、
樹脂との相溶性、硬化物の耐水性などが劣る結果とな
る。
【0051】<その他>本発明の非汚染塗料組成物では
(A)、(B)成分および(C)成分、(D)成分(さ
らに(E)成分を添加しても良い)による透明(クリヤ
ー)塗膜の他、着色顔料を配合して、着色(エナメル)
塗膜としてもよい、このような着色顔料としては、酸化
チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベ
ンガラ)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄
鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等
の無機系顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、
アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジス
アゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、
フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機顔料が使用
できる。
【0052】また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも
可能である。特に、艶消し塗膜を形成する場合には、塗
膜表面における非汚染効果を損なうことの最も少ないホ
ワイトカーボン、珪藻土を使用することが最適である。
なお、これらの無機物質を塗料に添加する際に、粉体表
面をカップリング剤で処理したり、塗料にカップリング
剤を添加することは好ましい手段である。
【0053】本発明の非汚染塗料組成物には、通常塗料
に配合することが可能な各種添加剤を本発明の効果に影
響しない程度に配合することが可能である。このような
添加剤としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消
泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防
止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤等があげられる。
【0054】<適用面・塗装方法>本発明の非汚染塗料
組成物は、金属、ガラス、磁器タイル、コンクリート、
サイディングボード、押出成形板、プラスチック等の各
種素材の表面仕上げに使用することができ、主に建築
物、土木構築物等の躯体の保護に使用するものである。
このとき、本発明の非汚染塗料組成物は最終の仕上面に
施されているものであり、基材に直接塗装することもで
きるし、何らかの表面処理(下地処理等)を施した上に
塗装することも可能であるが特に限定されるものではな
い。
【0055】また、本発明の非汚染塗料組成物は、各種
添加剤類を加えて塗料化した後、非水系溶剤で希釈して
から、ハケ塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、ロール
コーター、フローコーター等種々の方法により塗装する
ことができる。希釈するのに使用する非水系溶剤は、
(A)成分の非水溶剤として例示したものと同様のもの
を各種組み合わせて使用すればよい。
【0056】このとき、塗装する際の塗料全体の溶剤成
分((A)成分、(B)成分にて使用した非水系溶剤
と、希釈溶剤を合わせたもの)のうち、全体の50重量
%以上が脂肪族炭化水素である場合、改修工事にも好適
に用いることができる。これは、溶解力の強い溶剤を使
用した塗料を再塗装すると、リフティングと呼ばれる旧
塗膜のちぢみ現象が発生するが、脂肪族炭化水素が50
%重量以上含有されている場合は、このようなリフティ
ング現象が発生しないためである。
【0057】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。 (合成例1)アルコキシシラン化合物1合成例 重量平均分子量500、平均縮合度約4、不揮発分10
0%のメチルシリケート(以下、「メチルシリケート
A」という)100重量部に対して、n−ブチルアルコ
ール44.4重量部と、触媒としてジブチルスズジラウ
レート0.03重量部を添加し、混合後、75℃で8時
間脱メタノール反応を行い、アルコキシシラン化合物1
を合成した。このアルコキシシラン化合物1のエステル
交換率は約30%であり、900℃にて焼成して得られ
たシリカ残量比率40.7重量%であった。
【0058】(合成例2)アルコキシシラン化合物2合
成例 メチルシリケートAを100重量部、n−ヘキシルアル
コール20.4重量部、ジブチルスズジラウレート0.
03重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシ
シラン化合物2を合成した。このアルコキシシラン化合
物のエステル交換率は約10%であり、シリカ残量比率
は44.7重量%であった。
【0059】(合成例3)アルコキシシラン化合物3合
成例 重量平均分子量1000、平均縮合度約8、不揮発分1
00%のメチルシリケート(以下、「メチルシリケート
B」とい)100重量部に対して、n−ブチルアルコー
ル51.8重量部、ジブチルスズジラウレート0.03
重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシシラ
ン化合物3を合成した。このアルコキシシラン化合物3
のエステル交換率は約38%であり、シリカ残量比率は
43.2重量%であった。
【0060】(合成例4)アルコキシシラン化合物4合
成例 メチルシリケートBを100重量部、n−アミルアルコ
ール35.2重量部、ジブチルスズジラウレート0.0
3重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシシ
ラン化合物4を合成した。このアルコキシシラン化合物
4のエステル交換率は約22%であり、シリカ残量比率
は45.7重量%であった。
【0061】(合成例5)アルコキシシラン化合物5合
成例 メチルシリケートBを100重量部、n−ヘキシルアル
コール22.0重量部、ジブチルスズジラウレート0.
03重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシ
シラン化合物5を合成した。このアルコキシシラン化合
物5のエステル交換率は約11%であり、シリカ残量比
率は49.1重量%であった。
【0062】(合成例6)アルコキシシラン化合物6合
成例 メチルシリケートBを100重量部、n−ヘプチルアル
コール58.0重量部、ジブチルスズジラウレート0.
03重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシ
シラン化合物6を合成した。このアルコキシシラン化合
物6のエステル交換率は約27%であり、シリカ残量比
率は39.4重量%であった。
【0063】(合成例7)アルコキシシラン化合物7合
成例 メチルシリケートBを100重量部、n−ブチルアルコ
ール88.8重量部、ジブチルスズジラウレート0.0
3重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシシ
ラン化合物7を合成した。このアルコキシシラン化合物
7のエステル交換率は約66%であり、シリカ残量比率
は37.2重量%であった。
【0064】(合成例8)アルコキシシラン化合物8合
成例 メチルシリケートBを100重量部、n−ドデシルアル
コール120.3重量部、ジブチルスズジラウレート
0.03重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコ
キシシラン化合物8を合成した。このアルコキシシラン
化合物8のエステル交換率は約33%であり、シリカ残
量比率は27.8重量%であった。
【表1】
【0065】(合成例9)ポリアルキレンオキサイド鎖
含有アルコキシシラン化合物合成例 加熱装置、攪拌器、還流装置、脱水装置、温度計を備え
た反応槽に、ポリエチレングリコール200(平均分子
量200;和光純薬株式会社)20重量部と、イソシア
ネート含有シランであるY−9030(日本ユニカー株
式会社製)54.3重量部を、ジブチルスズジラウレー
ト0.05重量部とを仕込み、50℃にて8時間反応さ
せ、淡黄色のポリエチレンオキサイド鎖含有アルコキシ
シラン化合物を得た。このポリエチレンオキサイド鎖含
有アルコキシシラン化合物の重量平均分子量は、ゲル浸
透クロマトグラフィー(以下GPCという)のポリスチ
レン換算により測定した結果800であった。
【0066】(実施例1) 1.相溶性評価 表2に示すような原料を使用して、表3に示す配合中、
顔料を除く各成分を以下の通り配合して評価を行った、
即ち、ポリオール1(溶解形アクリルポリオール)20
0重量部と、イソシアネートを47.0重量部混合し
(アクリルポリオールの水酸基に対してNCO/OH比
率で1.0となるようにイソシアネートを配合)、アル
コキシシラン化合物1を12.3重量部(SiO2 換算
にて5.0重量部となるように配合)、アミン化合物2
を0.3重量部添加し、十分に攪拌した後、150×5
0×3mmの透明なガラス板に乾燥膜厚が40μmとな
るようにスプレー塗装し、気温20℃、湿度65%(以
下、「標準状態」という)で24時間乾燥養生した後、
フィルムの透明性を目視にて評価した。評価は、以下の
通り。結果は表4に示す。 ○:完全に透明な状態 △:わずかに白濁が見られる状態 ×:白濁して不透明な状態 <結果> フィルムの白濁等は見られず、良好な相溶性を示してい
る。
【0067】2.水浸漬後の接触角測定 表2に示すような原料を使用して、表3に示した配合に
て塗料組成物を作製した。即ち、ポリオール1(溶解形
アクリルポリオール)200重量部にルチル型酸化チタ
ン80.0重量部を加え、分散混合した後、NCO/O
H比率1.0となるようにイソシアネートを47.0重
量部と、アルコキシシラン化合物1を12.3重量部
(SiO2 換算で5.0重量部となるように配合)さら
に添加し、アミン化合物2を0.3重量部添加した後混
合して塗料組成物を作製した。150×75×0.8m
mのアルミ板に、SK#1000プライマー(エスケー
化研株式会社製:エポキシ樹脂系プライマー)を乾燥膜
厚が約30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態
で8時間乾燥後に、作製した塗料組成物を乾燥膜厚が4
0μmとなるようにスプレー塗装し、試験体を作製し
た。作製した試験体を標準状態で7日間乾燥養生した
後、脱イオン水に3時間浸漬し、18時間乾燥させ接触
角を測定(協和界面科学株式会社製CA−A型接触角測
定装置にて測定、以下同様)した。この作業(脱イオン
水浸漬3時間→乾燥18時間→接触角測定)を1セット
としてさらに2回繰り返し、計3回接触角を測定した。 <結果>この試験は、実際の降雨の際の条件を人工的に
作り出したものであり、酸性雨ではなく通常のpHの雨
であることを想定している。結果は表5に示す。酸性雨
などの影響を受けなくとも、通常のpHの降雨により良
好な親水性を得ることができることがわかった。
【0068】3.雨筋汚染性評価 300×150×3.0mmのアルミニウム板を図1に
示すように上方から3分の1の長さのところで角度αが
135度になるようにおりまげたもの(以下、「曝露用
板」という)に、SK#1000プライマーを、乾燥膜
厚が約30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態
で8時間乾燥させた。(暴露用板は凸面を表面とする) 次に、2.と同様にして塗料組成物を作製し、作製した
塗料組成物を前述のプライマーを塗装した暴露用板に乾
燥膜厚が約40μmとなるようにスプレー塗装し、標準
状態で7日間乾燥し試験体とした。作製した試験体を、
大阪府茨木市で南面を向き、面積が広い面(a面)を垂
直にし、さらに面積の狭い面(b面)が上部になるよう
に設置して、屋外暴露を実施し、1ヶ月後、3ヶ月後、
6ヶ月後の雨筋汚れの有無を目視にて評価した。評価は
以下の通り。なお、結果は表5に示す。 ◎:垂直面に雨筋汚れなし ○:垂直面にわずかに雨筋汚れが △:垂直面に雨筋汚れが見られる ×:垂直面に著しい雨筋汚れが見られる <結果>特に初期より雨筋汚染がみられず、耐汚染性に
優れていることがわかった。
【0069】4.層間密着性試験 150×70×0.8mmのアルミニウム板4枚に、S
K#1000プライマーを、乾燥膜厚30μmとなるよ
うにスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った。
次に、2.と同様にして作製した塗料組成物を、乾燥膜
厚が25μmとなるようにスプレー塗装し、一枚ずつそ
れぞれ標準状態で、16時間、3日間、7日間養生乾燥
したのち、さらに乾燥膜厚が25μmとなるように該塗
料組成物を再度スプレー塗装し、試験体とした。このと
きの全体の非汚染塗膜の乾燥膜厚は50μmであった。
作製した試験体をそれぞれ標準状態で7日間養生し、JI
S K5400(1990) 8.5 付着性試験の8.5.1 碁盤目法に準じ
て、付着性の評価を行った。評価は表7のような点数に
て行った。結果は表5に示す。 <結果>7日経過後も層間密着性に問題は見られなかっ
た。
【0070】5.汚れの染み込み抵抗性 150×75×0.8mmのアルミ板に、SK#100
0プライマーを乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー
塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った。次に、2.と
同様にして作製した塗料組成物を乾燥膜厚が40μmと
なるようにスプレー塗装し試験体を作製した。作製した
試験体を、標準状態で7日間乾燥養生した後、JIS K540
0 8.10 耐汚染性試験に準じ、塗膜面に15重量%カー
ボンブラック水分散ペースト液を、直径20mm、高さ
5mmとなるように滴下し、50℃の恒温室中に2時間
放置した。その後流水中にて洗浄し、塗膜表面の汚染の
程度を目視により評価した。評価は以下の通り。結果は
表5に示す。 ◎:痕跡なし ○:僅かに痕跡あり △:痕跡有り ×:著しい痕跡有り <結果>ごく僅かに痕跡が見られたものの、良好な結果
を得られた。
【0071】(実施例2〜8)表2に示す原料を用い
て、表3の配合にて、実施例1に準じて評価を行った。 <結果>表5のような結果となり、いずれも良好な結果
となった。なお、実施例8に関しては、予めポリオール
1で顔料を分散した後、他の成分を加えて塗料組成物を
作製した。特に、ポリアルキレンオキサイド鎖含有アル
コキシシラン化合物を含有している実施例4〜実施例7
では水浸漬を繰り返していくことによる接触角の低下が
大きく、塗膜表面が親水性になり、初期の耐汚染性良い
ことがわかった。また同様に、汚れの染み込み抵抗性が
優れた結果が得られた。
【0072】(比較例1〜8)表2に示す原料を用い
て、表4の配合にて、実施例1に準じて評価を行った。 <結果>結果は表6に示す。市販のアルキルシリケート
を使用した比較例1〜比較例3では、相溶性や表面配向
性が悪いため、表面が親水性とならず、雨筋汚染が発生
しており、耐汚染性が悪いことがわかる。また、汚れの
染み込み抵抗性も悪い結果となった。アルコキシシラン
化合物のアルキル基のエステル交換率が高い比較例4で
は、表面が親水性となりにくいため、雨筋汚染が発生し
ており、耐汚染性が悪いことがわかる。アルキル基の鎖
長があまり長くなりすぎると、比較例5のように、親水
性とならず、耐汚染性が悪くなっている。比較例6は通
常の弱溶剤形塗料の配合であるが、雨筋汚染が発生して
おり、耐汚染性が悪いことがわかる。アルコキシシラン
化合物の量が少なく、アミン化合物が入っていない比較
例7では、比較例6と同様に耐汚染性が悪く、アルコキ
シシラン化合物の量が多く、アミン化合物が入っていな
い比較例8では、塗膜表面は親水性にはなるものの、層
間密着性に問題があり、経時において表面が硬くなるた
めクラックが発生しており塗膜の耐久性に問題がある結
果となった。また、耐汚染性が悪い比較例はいずれも、
汚れの染み込み抵抗性も悪い結果が得られている。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【0073】6.リフティング試験 (塗料1)実施例1の配合の白色塗料組成物を、さらに
キシレン100重量部を加えて希釈し(外割、30重量
%にて希釈)、混合攪拌して、吹付用白色塗料1を作製
した。このときの全溶剤中の脂肪族炭化水素系溶剤の含
有率は37重量%であった。 (塗料2)実施例1の配合の白色塗料組成物を、さらに
LAWS(シェル石油株式会社製ミネラルスピリット)
100重量部を加えて希釈し(外割、30重量%で希
釈)、混合攪拌して、吹付用白色塗料2を作製した。こ
のときの全溶剤中の脂肪族炭化水素系溶剤の含有率は6
8重量%であった。
【0074】<試験方法>200×300×4mmのス
レート板2枚に、ミラクシーラーES(エスケー化研株
式会社製:一液エポキシ樹脂系シーラー)を所要量0.
2Kg/m2 となるようにスプレー塗装し、標準状態にて
1時間乾燥後、SKアクリルカラー(エスケー化研株式
会社製 一液溶剤形アクリル樹脂系上塗材)を所要量
0.3Kg/m2 となるようにスプレー塗装し、標準状態
にて7日間養生乾燥した。これを旧塗膜として、先に作
製した塗料1および塗料2をそれぞれ所要量0.15Kg
/m2となるようにスプレー塗装し、標準状態にて24
時間乾燥後、さらにそれぞれの塗料を所要量0.15Kg
/m2 となるようにスプレーによる重ね塗りをおこなっ
た。
【0075】<結果>このときの塗膜表面の状態を観察
したところ、塗料1を吹きつけたスレート板は、表面に
ちぢみが発生しており、リフティング現象が観察され
た。塗料2を吹きつけたスレート板は、表面状態は良好
であり、リフティング現象はみられなかった。
【0076】
【発明の効果】SPが6.5〜9.5であり、溶解力の
弱い溶剤にも溶解および/又は分散可能なポリオールを
使用したウレタン樹脂系塗料中では、通常のアルキルシ
リケートは相溶性が悪く、表面配向性が悪く、塗膜が非
汚染性にならないのに対して、本発明の非汚染塗料組成
物によれば、相溶性が良好で、表面配向性に優れ、塗膜
が親水性となるので、非汚染性に優れた塗膜とすること
が可能であり、さらに優れた塗膜諸性能を持つ塗料組成
物とすることができるものである。また、本発明の非汚
染塗料組成物を塗り重ねた際に、層間密着性が良いとい
う効果も有している。さらに、ポリアルキレンオキサイ
ド鎖含有アルコキシシラン化合物を加えることにより、
ごく初期より塗膜表面が親水性となり耐汚染性に優れる
非汚染塗料組成物とすることが可能になる。また、塗料
全体の溶剤成分のうち、50重量%以上が脂肪族炭化水
素である場合には、リフティングの問題がほとんどな
く、特に改修工事に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】暴露用板を表す斜視図
【符号の説明】
a:暴露した際に垂直となる面 b:暴露した際に上面となる面 α:折り曲げ角度(135゜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池内 忠彦 大阪府茨木市清水1丁目25番10号 エスケ ー化研株式会社研究所内 (72)発明者 栗本 健介 大阪府茨木市清水1丁目25番10号 エスケ ー化研株式会社研究所内 (72)発明者 鈴木 久志 大阪府茨木市清水1丁目25番10号 エスケ ー化研株式会社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)溶解性パラメーターが6.5〜9.
    5、重量平均分子量が5000〜150000、水酸基
    価が15〜100KOHmg/gであり、非水系溶剤中に溶解
    および/又は分散しているポリオールの樹脂固形分10
    0重量部に対して、(B)イソシアネートをNCO/O
    H比率で0.7〜2.0となるように含有しさらに
    (C)テトラアルコキシシランの平均縮合度4〜20の
    縮合物であり、該縮合物中のアルキル基が炭素数1〜3
    と炭素数4〜12のものが混在しているものとし、その
    混在比率が炭素数4〜12のアルキル基が該縮合物中の
    全アルキル基の5〜50%である化合物を、SiO2
    算で1.0〜50.0重量部、(D)アミン化合物を、
    固形分で0.02〜5.0重量部含有することを特徴と
    する非汚染塗料組成物。
  2. 【請求項2】(C)が一般式 【化1】 (式中、R1 〜R4 は炭素数1〜3のアルキル基と炭素
    数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
    表されるテトラアルコキシシランを、平均縮合度4〜2
    0、重量平均分子量が500〜5000となるように縮
    合したテトラアルコキシシラン低縮合物であることを特
    徴とする請求項1に記載の非汚染塗料組成物。
  3. 【請求項3】(C)が(a)一般式 【化2】 (式中、R5 は炭素数1〜3のアルキル基とし、nは4
    〜20の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
    縮合物を、(b)一般式 【化3】 (式中、R6 は炭素数4〜12のアルキル基とする)で
    表されるアルコールを用いて、(a)アルキルシリケー
    ト低縮合物のアルキル基のうち5〜50%をエステル交
    換した化合物であることを特徴とする請求項1に記載の
    非汚染塗料組成物。
  4. 【請求項4】さらに、(E)繰り返し単位の数が2〜4
    0のポリアルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平均
    分子量150〜3500のアルコキシシラン化合物を、
    (A)ポリオールの樹脂固形分100重量部に対して、
    固形分で0.1〜20重量部含有することを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載の非汚染塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が
    脂肪族炭化水素であることを特徴とする請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載の非汚染塗料組成物。
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