JPH10163100A - 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法 - Google Patents

投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法

Info

Publication number
JPH10163100A
JPH10163100A JP8332847A JP33284796A JPH10163100A JP H10163100 A JPH10163100 A JP H10163100A JP 8332847 A JP8332847 A JP 8332847A JP 33284796 A JP33284796 A JP 33284796A JP H10163100 A JPH10163100 A JP H10163100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
substrate
sensitive substrate
detection
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8332847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4078683B2 (ja
Inventor
Takechika Nishi
健爾 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP33284796A priority Critical patent/JP4078683B2/ja
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to CNB011216425A priority patent/CN1244020C/zh
Priority to KR1020017006773A priority patent/KR20030096435A/ko
Priority to SG200103143A priority patent/SG102627A1/en
Priority to PCT/JP1997/004350 priority patent/WO1998024115A1/ja
Priority to DE69738910T priority patent/DE69738910D1/de
Priority to AU50678/98A priority patent/AU5067898A/en
Priority to AT97913467T priority patent/ATE404906T1/de
Priority to CNB971811172A priority patent/CN1144263C/zh
Priority to CNB011176652A priority patent/CN1244018C/zh
Priority to CNB011216433A priority patent/CN1244021C/zh
Priority to SG200103141A priority patent/SG88823A1/en
Priority to EP08005700A priority patent/EP1944654A3/en
Priority to IL13013797A priority patent/IL130137A/xx
Priority to EP97913467A priority patent/EP0951054B1/en
Priority to CNB011176660A priority patent/CN1244019C/zh
Priority to SG200005339A priority patent/SG93267A1/en
Priority to SG200103142A priority patent/SG88824A1/en
Publication of JPH10163100A publication Critical patent/JPH10163100A/ja
Priority to KR1019997004747A priority patent/KR100315249B1/ko
Priority to KR1019997004939A priority patent/KR100314557B1/ko
Priority to HK00103393A priority patent/HK1024104A1/xx
Priority to US09/666,407 priority patent/US6400441B1/en
Priority to US09/714,620 priority patent/US6549269B1/en
Priority to US09/714,943 priority patent/US6341007B1/en
Priority to US09/716,405 priority patent/US6590634B1/en
Priority to KR1020017006771A priority patent/KR100315250B1/ko
Priority to KR1020017006772A priority patent/KR100315251B1/ko
Priority to US10/024,147 priority patent/US6798491B2/en
Priority to KR1020020072333A priority patent/KR20060086495A/ko
Priority to KR1020020072335A priority patent/KR20060086496A/ko
Priority to US10/879,144 priority patent/US7177008B2/en
Priority to US11/647,492 priority patent/US7256869B2/en
Publication of JP4078683B2 publication Critical patent/JP4078683B2/ja
Application granted granted Critical
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットを向上させつつ、高精度なフォ
ーカス、レべリング制御が可能なようにする。 【解決手段】 露光領域IFに対してウエハW面を走査
方向に移動させて走査露光する場合、露光領域IFの手
前側で走査方向と直交する非走査方向に複数のAF検出
点AF1〜AF9が配列されている。このAF検出点A
F1〜AF9は、露光領域IFの非走査方向の幅よりも
広い検出領域を構成していて、ウエハWの外周近傍のシ
ョット領域212を先読み制御することにより、検出点
AF7、AF8、AF9が先にウエハW面にかかった時
点で、当該ショット領域及びこれと隣接するショット領
域のフォーカス計測が開始され、その計測データに基づ
いて先読み制御が行われる。このため、ウエハ面上に設
けられた複数のショット領域を最適順序で走査露光する
場合でも、良好なスループットと高精度なフォーカス、
レベリング制御を行うことが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影露光装置及び
投影露光方法並びに走査露光方法に係り、更に詳しくは
マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を介して
感応基板上に投影露光する投影露光装置及び投影露光方
法並びに走査露光方法に関するものであり、特に、フォ
ーカス制御やレベリング制御の方法に特徴を有してい
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子又は液晶表示素子
等をフォトリソグラフィ工程で製造する場合に、種々の
露光装置が使用されているが、現在では、フォトマスク
又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)のパタ
ーン像を、投影光学系を介して表面にフォトレジスト等
の感光材が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基
板(以下、適宜「感応基板」と称する)上に転写する投
影露光装置が一般的に使用されている。近年では、この
投影露光装置として、感応基板を2次元的に移動自在な
基板ステージ上に載置し、この基板ステージにより感応
基板を歩進(ステッピング)させて、レチクルのパター
ン像を感応基板上の各ショット領域に順次露光する動作
を繰り返す、所謂ステップ・アンド・リピート方式の縮
小投影露光装置(いわゆるステッパー)が主流となって
いる。
【0003】最近になって、このステッパー等の静止型
露光装置に改良を加えた、ステップ・アンド・スキャン
方式の投影露光装置(例えば特開平7−176468号
公報に記載された様な走査型露光装置)も比較的多く用
いられるようになってきた。このステップ・アンド・ス
キャン方式の投影露光装置は、ステッパーに比べると
大フィールドをより小さな光学系で露光できるため、投
影光学系の製造が容易であるとともに、大フィールド露
光によるショット数の減少により高スループットが期待
出来る、投影光学系に対してレチクル及びウエハを相
対走査することで平均化効果があり、ディストーション
や焦点深度の向上が期待出来る等のメリットがある。さ
らに、半導体素子の集積度が16M(メガ)から64M
のDRAM、更に将来的には256M、1G(ギガ)と
いうように時代とともに高くなるのに伴い、大フィール
ドが必須になるため、ステッパーに代わってスキャン型
投影露光装置が主流になるであろうと言われている。
【0004】そこで、このスキャン型投影露光装置を用
いて感応基板を露光する場合は、例えば、特開平6−2
83403号公報等に記載されているように、露光フィ
ールドに対して走査方向の手前側に設けられた1列全て
の検出点をサンプル点として、予め露光前にそのサンプ
ル点でのフォーカス位置の値を全て計測し、平均化処理
やフィルタリング処理を行って、位相遅れを見込んで露
光時にオープンでオートフォーカス及びオートレベリン
グ機構を制御する。そして、それと並行して上記1列の
各サンプル点でのフォーカス位置の計測値から最小自乗
近似法で非スキャン方向の傾きを求め、非スキャン方向
のレベリング制御をオープン制御で行う、いわゆる完全
先読み制御法が実施されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種の投影露光装置
は、主として半導体素子等の量産機として使用されるも
のであることから、一定時間内にどれだけの枚数のウエ
ハを露光処理できるかという処理能力、すなわちスルー
プットを向上させることが必然的に要請される。
【0006】これに関し、上記したステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置の場合、大フィールドを露
光する場合には先に述べたように、ウエハ内に露光する
ショット数が少なくなるのでスループットの向上が見込
まれるが、露光はレチクルとウエハとの同期走査による
等速移動中に行われることから、その等速移動領域の前
後に加減速領域が必要となり、仮にステッパーのショッ
トサイズと同等の大きさのショットを露光する場合に
は、却ってステッパーよりスループットが落ちる可能性
がある。
【0007】この種の投影露光装置における処理の流れ
は、大要次のようになっている。
【0008】 まず、ウエハローダを使ってウエハを
ウエハテーブル上にロードするウエハロード工程が行わ
れる。
【0009】 次に、サーチアライメント機構により
ウエハの大まかな位置検出を行うサーチアライメント工
程が行われる。このサーチアライメント工程は、具体的
には、例えば、ウエハの外形を基準としたり、あるい
は、ウエハ上のサーチアライメントマークを検出するこ
とにより行われる。
【0010】 次に、ウエハ上の各ショット領域の位
置を正確に求めるファインアライメント工程が行われ
る。このファインアライメント工程は、一般にEGA
(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式が用
いられ、この方式は、ウエハ内の複数のサンプルショッ
トを選択しておき、当該サンプルショットに付設された
アライメントマーク(ウエハマーク)の位置を順次計測
し、この計測結果とショット配列の設計値とに基づい
て、いわゆる最小自乗法等による統計演算を行って、ウ
エハ上の全ショット配列データを求めるものであり(特
開昭61−44429号等参照)、高スループットで各
ショット領域の座標位置を比較的高精度に求めることが
できる。
【0011】 次に、上述したEGA方式等により求
めた各ショット領域の座標位置と予め計測したベースラ
イン量とに基づいて露光位置にウエハ上の各ショット領
域を順次位置決めしつつ、投影光学系を介してレチクル
のパターン像をウエハ上に転写する露光工程が行われ
る。
【0012】 次に、露光処理されたウエハテーブル
上のウエハをウエハアンローダを使ってウエハアンロー
ドさせるウエハアンロード工程が行われる。このウエハ
アンロード工程は、露光処理を行うウエハの上記のウ
エハロード工程と同時に行われる。すなわち、とと
によってウエハ交換工程が構成される。
【0013】このように、従来の投影露光装置では、ウ
エハ交換→サーチアライメント→ファインアライメント
→露光→ウエハ交換……のように、大きく4つの動作が
1つのウエハステージを用いて繰り返し行われている。
【0014】また、この種の投影露光装置のスループッ
トTHOR[枚/時間]は、上述したウエハ交換時間を
T1、サーチアライメント時間をT2、ファインアライ
メント時間をT3、露光時間をT4とした場合に、次式
(1)のように表すことができる。
【0015】 THOR=3600/(T1+T2+T3+T4) ………(1) 上記T1〜T4の動作は、T1→T2→T3→T4→T
1……のように順次(シーケンシャルに)繰り返し実行
される。このため、T1〜T4までの個々の要素を高速
化すれば分母が小さくなって、スループットTHORを
向上させることができる。しかし、上述したT1(ウエ
ハ交換時間)とT2(サーチアライメント時間)は、ウ
エハ1枚に対して一動作が行われるだけであるから改善
の効果は比較的小さい。また、T3(ファインアライメ
ント時間)の場合は、上述したEGA方式を用いる際に
ショットのサンプリング数を少なくしたり、ショット単
体の計測時間を短縮すればスループットを向上させるこ
とができるが、逆にアライメント精度を劣化させること
になるため、安易にT3を短縮することはできない。
【0016】また、T4(露光時間)は、ウエハ露光時
間とショット間のステッピング時間とを含んでいる。例
えば、ステップ・アンド・スキャン方式のような走査型
投影露光装置の場合は、ウエハ露光時間を短縮させる分
だけレチクルとウエハの相対走査速度を上げる必要があ
るが、同期精度が劣化することから、安易に走査速度を
上げることができない。
【0017】また、この種の投影露光装置で上記スルー
プット面の他に、重要な条件としては、解像度、焦
点深度(DOF:Depth of Forcus )、線幅制御精度
が挙げられる。解像度Rは、露光波長をλとし、投影レ
ンズの開口数をN.A.(Numerical Aperture )とする
と、λ/N.A.に比例し、焦点深度DOFはλ/
(N.A.)2 に比例する。
【0018】このため、解像度Rを向上させる(Rの値
を小さくする)には、露光波長λを小さくするか、ある
いは開口数N.A.を大きくする必要がある。特に、最
近では半導体素子等の高密度化が進んでおり、デバイス
ルールが0.2μmL/S(ライン・アンド・スペー
ス)以下となってきていることから、これらのパターン
を露光する為には照明光源としてKrFエキシマレーザ
を用いている。しかしながら、前述したように半導体素
子の集積度は、将来的に更に上がることは必至であり、
KrFより短波長な光源を備えた装置の開発が望まれ
る。このようなより短波長な光源を備えた次世代の装置
の候補として、ArFエキシマレーザを光源とした装
置、電子線露光装置等が代表的に挙げられるが、ArF
エキシマレーザの場合は、酸素のある所では光が殆ど透
過せず、高出力が出にくい上、レーザの寿命も短く、装
置コストが高いという技術的な課題が山積しており、ま
た、電子線露光装置の場合、光露光装置に比べてスルー
プットが著しく低いという不都合があることから、短波
長化を主な観点とした次世代機の開発は思うようにいか
ないというのが現実である。
【0019】解像度Rを上げる他の手法としては、開口
数N.A.を大きくすることも考えられるが、N.A.
を大きくすると、投影光学系のDOFが小さくなるとい
うデメリットがある。このDOFは、UDOF(User D
epth of Forcus:ユーザ側で使用する部分:パターン段
差やレジスト厚等)と、装置自身の総合焦点差とに大別
することができる。これまでは、UDOFの比率が大き
かったため、DOFを大きく取る方向が露光装置開発の
主軸であり、このDOFを大きくとる技術として例えば
変形照明等が実用化されている。
【0020】ところで、デバイスを製造するためには、
L/S(ライン・アンド・スペース)、孤立L(ライ
ン)、孤立S(スペース)、及びCH(コンタクトホー
ル)等が組み合わさったパターンをウエハ上に形成する
必要があるが、上記のL/S、孤立ライン等のパターン
形状毎に最適露光を行うための露光パラメータが異なっ
ている。このため、従来は、ED−TREE(レチクル
が異なるCHは除く)という手法を用いて、解像線幅が
目標値に対して所定の許容誤差内となり、かつ所定のD
OFが得られるような共通の露光パラメータ(コヒーレ
ンスファクタσ、N.A.、露光制御精度、レチクル描
画精度等)を求めて、これを露光装置の仕様とすること
が行われている。しかしながら、今後は以下のような技
術的な流れがあると考えられている。
【0021】プロセス技術(ウェハ上平坦化)向上に
より、パターン低段差化、レジスト厚減少が進み、UD
OFが1μm台→0.4μm以下になる可能性がある。
【0022】露光波長がg線(436nm)→i線
(365nm)→KrF(248nm)と短波長化して
いる。しかし、今後はArF(193)までの光源しか
検討されてなく、その技術的ハードルも高い。その後は
EB露光に移行する。
【0023】ステップ・アンド・リピートのような静
止露光に代わりステップ・アンド・スキャンのような走
査露光がステッパーの主流になる事が予想されている。
この技術は、径の小さい投影光学系で大フィールド露光
が可能であり(特にスキャン方向)、その分高N.A.
化を実現し易い。
【0024】上記のような技術動向を背景にして、限界
解像度を向上させる方法として、二重露光法が見直さ
れ、この二重露光法をKrF及び将来的にはArF露光
装置に用い、0.1μmL/Sまで露光しようという試
みが検討されている。一般に二重露光法は以下の3つの
方法に大別される。
【0025】(1)露光パラメータの異なるL/S、孤
立線を別々のレチクルに形成し、各々最適露光条件によ
り同一ウエハ上に二重に露光を行う。
【0026】(2)位相シフト法等を導入すると、孤立
線よりL/Sの方が同一DOFにて限界解像度が高い。
これを利用することにより、1枚目のレチクルで全ての
パターンをL/Sで形成し、2枚目のレチクルにてL/
Sを間引きすることで孤立線を形成する。
【0027】(3)一般に、L/Sより孤立線は、小さ
なN.A.にて高い解像度を得ることができる(但し、
DOFは小さくなる)。そこで、全てのパターンを孤立
線で形成し、1枚目と2枚目のレチクルによってそれぞ
れ形成した孤立線の組み合わせにより、L/Sを形成す
る。
【0028】上記の二重露光法は解像度向上、DOF向
上の2つの効果がある。
【0029】しかし、二重露光法は、複数のレチクルを
使って露光処理を複数回行う必要があるため、従来の装
置に比べて露光時間(T4)が倍以上になり、スループ
ットが大幅に劣化するという不都合があったことから、
現実には、二重露光法はあまり真剣に検討されてなく、
従来より露光波長の紫外化、変形照明、位相シフトレチ
クル等により、解像度、焦点深度(DOF)の向上が行
われてきた。
【0030】しかしながら、先に述べた二重露光法をK
rF、ArF露光装置に用いると0.1μmL/Sまで
の露光が実現することにより、256M、1GのDRA
Mの量産を目的とする次世代機の開発の有力な選択肢で
あることは疑いなく、このためのネックとなる二重露光
法の課題であるスループットの向上のため新技術の開発
が待望されていた。
【0031】これに関し、前述した4つの動作すなわち
ウエハ交換、サーチアライメント、ファインアライメン
ト、及び露光動作の内の複数動作同士を部分的にでも同
時並行的に処理できれば、これら4つの動作をシーケン
シャルに行う場合に比べて、スループットを向上させる
ことができると考えられ、そのためには基板ステージを
複数設けることが前提となる。この基板ステージを複数
設けることは公知であり、理論上簡単なように思える
が、充分な効果を発揮させるために解決しなければなら
ない多くの問題が山積している。例えば、現状と同程度
の大きさの基板ステージを単に2つ並べて配置するので
は、装置の設置面積(いわゆるフットプリント)が著し
く増大し、露光装置が置かれるクリーンルームのコスト
アップを招くという不都合がある。また、高精度な重ね
合わせを実現するためには、同一の基板ステージ上の感
応基板に対し、アライメントを実行した後、そのアライ
メントの結果を用いてマスクのパターン像と感応基板の
位置合わせを実行して露光を行う必要があるため、単に
2つの基板ステージの内、一方を例えば露光専用、他方
をアライメント専用等とすることは、現実的な解決策と
は成り得ない。
【0032】更に、走査型の投影露光装置では、ウエハ
W上の各ショット領域に対する露光順序は、スキャン
時加減速時間、整定時間、露光時間、隣接ショッ
トへのステッピング時間等の〜の各パラメータによ
り決定されるが、一般にレチクルステージの加減速が律
速条件となるため、レチクルステージを走査方向の一側
から他側、他側から一側に交互に走査し、これに合わせ
てウエハをレチクルステージと反対方向に交互に走査す
る(このためには、ウエハは1ショット露光後、非走査
方向へ1ショット分ステッピングされる)ことが最も効
率的である。
【0033】しかしながら、上述した従来の完全先読み
制御(特開平6−283403号公報等)を行なう場合
には、上述した最も効率的な露光順序で露光を行なうこ
とが困難であった。すなわち、ウエハ中心近傍のショッ
ト領域を露光する場合は、特に問題なく上記完全先読み
制御を行なうことができるが、ウエハ外周近傍に存在す
るショット領域や、外周での欠けショットでは、その走
査方向によっては完全先読み制御が困難な場合があり、
完全先読みを行なうために走査方向をウエハの内側から
外側にせざるを得ないのが現状だからである。このた
め、スループットの低下を招いていた。
【0034】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、請求項1及び2に記載の発明の目的は、スループッ
トを一層向上させつつ、高精度なフォーカス、レベリン
グ制御を行うことが可能な投影露光装置を提供すること
にある。
【0035】また、請求項3に記載の発明の目的は、ス
ループットを一層向上させつつ、高精度なフォーカス、
レベリング制御を行うことが可能な投影露光方法を提供
することにある。
【0036】また、請求項4及び5に記載の発明の目的
は、サンプルショット領域の配列に基づいてマスクとの
位置合わせを行うEGAを使う場合でも、スループット
を一層向上させつつ、高精度なフォーカス、レベリング
制御を行うことが可能な投影露光方法を提供することに
ある。
【0037】また、請求項6ないし17に記載の発明の
目的は、感応基板の外周近傍のショット領域を露光する
際に先読み計測できなかった内側のフォーカス情報を先
読みデータとしてフォーカス制御に用いることにより、
スループットを向上させつつ、高精度なフォーカス、レ
ベリング制御を行うことが可能な投影露光装置を提供す
ることにある。
【0038】また、請求項18に記載の発明の目的は、
スループットを一層向上させつつ、高精度なフォーカ
ス、レベリング制御を行うことが可能な走査露光方法を
提供することにある。
【0039】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、マスク(R)のパターン像を投影光学系(PL)を
介して感応基板(W1、W2)上に露光する投影露光装
置であって、感応基板(W1)を保持して2次元平面内
を移動可能な第1基板ステージ(WS1)と;感応基板
(W2)を保持して前記第1基板ステージ(WS1)と
同一平面内を前記第1基板ステージ(WS1)とは独立
に移動可能な第2基板ステージ(WS2)と;前記投影
光学系(PL)とは別に設けられ、前記基板ステージ
(WS1又はWS2)に保持された感応基板(W1又は
W2)上のマークを計測する少なくとも1つのアライメ
ント系(例えば、24a)と;前記アライメント系(2
4a)を用いたマーク計測中の感応基板(例えば、W
1)面の所定基準面に対する相対位置を検出するための
第1検出系(例えば、130)と;前記投影光学系(P
L)を用いた露光中の感応基板(例えば、W2)面の所
定基準面に対する相対位置を検出するための第2検出系
(132)と;前記第1基板ステージ(WS1)及び第
2基板ステージ(WS2)の各々に設けられ、ステージ
(WS1又はWS2)上に保持された感応基板(W1又
はW2)の面位置を調整するための基板駆動系(LS)
と;前記第1基板ステージ(WS1)及び第2基板ステ
ージ(WS2)の内の一方のステージ(例えば、WS
1)で前記第1検出系(130)による検出を行いなが
ら前記アライメント系(24a)を用いたマーク計測動
作が行われる間に、他方のステージ(例えば、WS2)
で前記投影光学系(PL)を用いた露光動作が行われる
ように前記2つのステージ(WS1、WS2)を制御し
た後、前記一方のステージ(WS1)で前記投影光学系
(PL)を用いた露光動作が行われるように前記一方の
ステージ(WS1)を制御するとともに、前記一方のス
テージ(WS1)のマーク計測動作中に得られた前記第
1検出系(130)の検出結果と前記一方のステージ
(WS1)の露光動作中に得られる前記第2検出系(1
32)の検出結果とに基づいて前記一方のステージ(W
S1)の基板駆動系(LS1)を制御する制御手段(9
0)と;を有する。
【0040】これによれば、制御手段により、第1基板
ステージ及び第2基板ステージの内一方のステージで第
1検出系による検出を行いながらアライメント系を用い
たマーク計測動作が行われる間に、他方のステージで投
影光学系を用いた露光動作が行われるように2つのステ
ージが制御されることから、一方のステージ側のマーク
計測動作と他方のステージ側の露光動作とを並行処理す
ることにより、これらの動作をシーケンシャルに行なっ
ていた従来技術と比べてスループットの向上を図ること
が可能である。
【0041】さらに、制御手段では、上記の一方のステ
ージ側のマーク計測動作と他方のステージ側の露光動作
との並行処理が終了した後に、一方のステージで投影光
学系を用いた露光動作が行われるように一方のステージ
を制御するとともに、一方のステージのマーク計測動作
中に得られた第1検出系の検出結果と一方のステージの
露光動作中に得られる第2検出系の検出結果とに基づい
て一方のステージの基板駆動系を制御する。このため、
この一方のステージの露光動作中に、先のマーク計測動
作中に得られた第1検出系の検出結果に基づいて該一方
のステージの基板駆動系を制御して感応基板の面位置を
投影光学系の結像面近くまで迅速に追い込むことができ
るとともに、第2の検出系の検出結果に基づいて基板駆
動系を更に微調整して感応基板表面を結像面に合致させ
ることが出来る。従って、迅速且つ高精度なフォーカ
ス、レベリング制御が可能となる。
【0042】請求項2に記載の発明は、照明光で照明さ
れた照明領域(IA)に対してマスク(R)を走査方向
に移動させるのと同期して前記照明領域(IA)に共役
な露光領域(IF)に対して感応基板(W1又はW2)
を前記走査方向に移動させることにより前記マスク
(R)のパターン像を前記感応基板(W1又はW2)上
に露光する走査型の投影露光装置であって、感応基板
(W1)を保持して2次元平面内を移動可能な第1基板
ステージ(WS1)と;感応基板(W2)を保持して前
記第1基板ステージ(WS1)と同一平面内を前記第1
基板ステージ(WS1)とは独立に移動可能な第2基板
ステージ(WS2)と;前記投影光学系(PL)とは別
に設けられ、前記基板ステージ(WS1又はWS2)に
保持された感応基板(W1又はW2)上のマークを計測
する少なくとも1つのアライメント系(例えば、24
a)と;前記アライメント系(24a)を用いたマーク
計測中の感応基板(W1又はW2)面の所定基準面に対
する相対位置を検出するための第1検出系(例えば、1
30)と;前記投影光学系(PL)を用いた露光中の感
応基板(W2又はW1)面の所定基準面に対する相対位
置を検出するための第2検出系(132)と;前記第1
基板ステージ(WS1)及び第2基板ステージ(WS
2)の各々に設けられ、ステージ上に保持された感応基
板の面位置を調整するための基板駆動系(LS)と;前
記第1基板ステージ(WS1)及び第2基板ステージ
(WS2)の内の一方のステージ(例えば、WS1)で
前記第1検出系(130)による検出を行いながら前記
アライメント系(24a)を用いたマーク計測動作が行
われる間に、他方のステージ(例えば、WS2)で前記
投影光学系(PL)を用いた露光動作が行われるように
前記2つのステージ(WS1、WS2)を制御した後、
前記一方のステージ(WS1)で前記投影光学系(P
L)を用いた露光動作が行われるように前記一方のステ
ージ(WS1)を制御する際に、前記一方のステージ
(WS1)に保持された感応基板(W1)上の複数のシ
ョット領域の内前記露光領域(IF)に対して前記感応
基板(W1)の外側から内側へ走査されるように設定さ
れた外周近傍のショット領域を露光するときには、前記
一方のステージ(WS1)のマーク計測動作中に得られ
た前記第1検出系(130)の検出結果と前記一方のス
テージ(WS1)の露光動作中に得られる前記第2検出
系(132)の検出結果とに基づいてステージの基板駆
動系(LS)を制御し、その他のショット領域を露光す
るときには前記第2検出系(132)の検出結果だけを
用いて前記一方のステージ(WS1)の基板駆動系(L
S)を制御する制御手段(90)とを有する。
【0043】これによれば、制御手段により、第1基板
ステージ及び第2基板ステージの内一方のステージで第
1検出系による検出を行いながらアライメント系を用い
たマーク計測動作が行われる間に、他方のステージで投
影光学系を用いた露光動作が行われるように2つのステ
ージが制御されることから、一方のステージ側のマーク
計測動作と他方のステージ側の露光動作との並行処理に
より、これらの動作をシーケンシャルに行なっていた従
来技術と比べてスループットの向上を図ることが可能で
ある。
【0044】更に制御手段では、上記の一方のステージ
側のマーク計測動作と他方のステージ側の露光動作との
並行処理が終了後に、一方のステージで投影光学系を用
いた露光動作が行われるように一方のステージを制御す
る際に、一方のステージに保持された感応基板上の複数
のショット領域の内の露光領域に対して前記感応基板の
外側から内側へ走査されるように設定された外周近傍の
ショット領域を露光するときには、前記一方のステージ
のマーク計測動作中に得られた前記第1検出系の検出結
果と前記一方のステージの露光動作中に得られる前記第
2検出系の検出結果とに基づいてステージの基板駆動系
を制御し、その他のショット領域を露光するときには前
記第2検出系の検出結果だけを用いて前記一方のステー
ジの基板駆動系を制御する。このため、この一方のステ
ージの露光動作中に、前ショットの露光時の感応基板の
面位置の情報が得られない露光領域に対して前記感応基
板の外側から内側へ走査されるように設定された外周近
傍のショット領域を露光するときには、一方のステージ
のマーク計測動作中に得られた第1検出系の検出結果に
基づいて該一方のステージの基板駆動系を制御して感応
基板の面位置を投影光学系の結像面近くまで迅速に追い
込むことができるとともに、第2の検出系の検出結果に
基づいて基板駆動系を更に微調整して感応基板表面を結
像面に合致させることが出来る。反対に、上記以外の前
ショットの露光時の感応基板の面位置の情報が得られる
ようなショット領域の露光の際には、露光対象のショッ
ト領域の露光開始に先立って、前ショットの露光時の感
応基板の面位置の情報に基づいて一方のステージの基板
駆動系を制御して感応基板の面位置を投影光学系の結像
面近くまで迅速に追いんだ後、露光中に得られる第2の
検出系の検出結果だけを用いて感応基板の面位置調整
(「フォーカス・レベリング」調整)が行われる。
【0045】従って、いずれのショット領域の露光の際
にも、迅速且つ高精度なフォーカス、レベリング制御が
可能となる。
【0046】請求項3に記載の発明は、マスク(R)の
パターンの像を投影光学系(PL)を介して感応基板
(W1又はW2)上に露光する投影露光方法であって、
感応基板(W1又はW2)を保持して同一の2次元平面
内を各々独立に移動可能な2つの基板ステージ(WS
1、WS2)を用意し;前記2つのステージ(WS1、
WS2)の内の一方のステージ(例えば、WS1)に保
持された感応基板(例えば、W1)上のマークを計測
し;前記一方のステージ(WS1)でマーク計測動作が
行われている間に前記一方のステージ(WS1)上に保
持された感応基板(W1)の所定基準面に対する相対位
置を検出し;前記一方のステージ(WS1)でマーク計
測動作が行われている間に、前記2つのステージ(WS
1、WS2)の内の他方のステージ(WS2)に保持さ
れた感応基板(W2)上に前記マスク(R)のパターン
像を露光し;前記他方のステージ(WS2)の露光動作
終了後に、前記一方のステージ(WS1)に保持された
感応基板(W1)を露光するとともに、この露光中に、
前記検出された相対位置に基づいて前記一方のステージ
(WS1)に保持された感応基板(W1)の面位置を調
整することを特徴とする。
【0047】これによれば、2つのステージの内の一方
のステージに保持された感応基板上のマークが計測さ
れ、この一方のステージでマーク計測動作が行われてい
る間に一方のステージ上に保持された感応基板の所定基
準面に対する相対位置が検出される。このようにして一
方のステージでマーク計測動作が行われている間に、こ
れと並行して2つのステージの内の他方のステージに保
持された感応基板上にマスクのパターン像が露光され
る。このため、一方のステージ側のマーク計測動作と他
方のステージ側の露光動作との並行処理により、これら
の動作をシーケンシャルに行なっていた従来技術と比べ
てスループットの向上を図ることが可能である。
【0048】そして、上記の他方のステージの露光動作
終了後、すなわち上記2つのステージ上での並行動作が
終了した後、一方のステージに保持された感応基板が露
光されるとともに、この露光中に、先に検出された一方
のステージ上に保持された感応基板の所定基準面に対す
る相対位置(面位置の情報)に基づいて前記一方のステ
ージに保持された感応基板の面位置が調整される。この
ため、この一方のステージの露光動作中に、先に検出さ
れた面位置の情報に基づいて該一方のステージに保持さ
れた感応基板の面位置を投影光学系の結像面近くまで迅
速に追い込むことができる。従って、迅速且つ高精度な
フォーカス、レベリング制御が可能となる。
【0049】請求項4に記載の発明は、照明光(EL)
で照明された照明領域(IA)に対してマスク(R)を
走査方向に移動させるのと同期して前記照明領域(I
A)に共役な露光領域(IF)に対して感応基板(W1
又はW2)を前記走査方向に移動させることにより、前
記感応基板(W1又はW2)上の複数のショット領域
(210)の各々に前記マスク(R)のパターンの像を
投影光学系(PL)を介して露光する投影露光方法であ
って、前記感応基板(W1又はW2)上の複数のショッ
ト領域(210)の内前記露光領域(IF)に対して前
記感応基板(W1又はW2)の外側から内側へ走査され
るように設定された外周近傍のショット領域(210)
を含むように、前記複数のショット領域(210)の内
の幾つかをサンプルショット領域として選択し;前記幾
つかのサンプルショット領域の座標位置をそれぞれ計測
し;前記幾つかのサンプルショット領域の座標位置を計
測する際に前記幾つかのサンプルショット領域毎に前記
感応基板(W1又はW2)の所定基準面に対する相対位
置を検出し;前記計測されたサンプルショット領域の座
標位置に基づいて前記感応基板(W1又はW2)上の複
数のショット領域(210)の配列を決定し;前記露光
領域(IF)に対して前記感応基板(W1又はW2)の
外側から内側へ走査されるように設定された外周近傍の
ショット領域(210)を各々露光するときに、前記決
定されたショット領域(210)の配列に基づいて前記
マスク(R)のパターン像との位置合わせを行うととも
に、前記座標位置の計測の際に検出された相対位置に基
づいて前記感応基板(W1又はW2)の面位置を調整す
ることを特徴とする。
【0050】これによれば、感応基板上の複数のショッ
ト領域の内の露光領域に対して感応基板の外側から内側
へ走査されるように設定された外周近傍のショット領域
を含むように、複数のショット領域の内の幾つかがサン
プルショット領域として選択される。そして、その幾つ
かのサンプルショット領域の座標位置がそれぞれ計測さ
れ、この幾つかのサンプルショット領域の座標位置が計
測される際に幾つかのサンプルショット領域毎に感応基
板の所定基準面に対する相対位置が検出される。次い
で、計測されたサンプルショット領域の座標位置に基づ
いて感応基板上の複数のショット領域の配列が決定され
る。
【0051】そして、露光領域に対して感応基板の外側
から内側へ走査されるように設定された外周近傍のショ
ット領域を各々露光するときには、上で決定されたショ
ット領域の配列に基づいて該ショット領域のマスクのパ
ターン像との位置合わせが行われるとともに、座標位置
の計測の際に検出された相対位置に基づいて感応基板の
面位置が調整される。
【0052】このため、露光領域に対して感応基板の外
側から内側へ走査されるように設定された外周近傍のシ
ョット領域を各々露光する場合であっても、座標位置の
計測の際に検出された相対位置に基づいて感応基板の面
位置を調整することができるので、このようなショット
領域の露光に際してその走査方向を内側から外側へ変え
てスループットを犠牲にするというような不都合を回避
することができる。
【0053】この場合において、外周近傍のサンプルシ
ョット領域の座標位置を計測する際に、必ずしも露光時
と同一方向に感応基板を移動させて感応基板の所定基準
面に対する相対位置を検出しなくても良いが、請求項5
に記載の発明の如く、サンプルショット領域の内の露光
領域(IF)に対して感応基板(W1又はW2)の外側
から内側へ走査されるように設定された外周近傍のショ
ット領域(210)の座標位置を計測する際に、露光時
と同じ方向に感応基板(W1又はW2)を移動しながら
感応基板(W1又はW2)の所定基準面に対する相対位
置を検出するようにすることが望ましい。このようにす
る場合には、感応基板(W1又はW2)の移動方向に依
存するオフセット等が除去されたフォーカス制御を行う
ことが可能となるからである。
【0054】請求項6に記載の発明は、照明光(EL)
で照明された照明領域(IA)に対してマスク(R)を
走査方向に移動させるのと同期して前記照明領域(I
A)に共役な露光領域(IF)に対して感応基板(W)
を前記走査方向に移動させることにより前記マスク
(R)のパターン像を前記感応基板(W)上に露光する
走査型の投影露光装置であって、感応基板(W)を保持
して2次元平面内を移動可能な基板ステージ(WS)
と;前記露光領域(IF)に対して前記走査方向の一方
側と他方側に前記走査方向に直交する非走査方向の幅が
前記露光領域(IF)より広い検出領域をそれぞれ有
し、該各検出領域内に前記非走査方向に沿って設定され
た複数の検出点(例えば、FA1〜FA9)の少なくと
も1つで前記感応基板(W)面の所定基準面に対する相
対位置を検出する位置検出系(151、161)と;前
記基板ステージ(WS)に設けられ、ステージ(WS)
上に保持された感応基板(W)の面位置を調整するため
の基板駆動系(LS)と;前記基板ステージ(WS)上
に保持された感応基板(W)を露光する際に、前記位置
検出系(151、161)の検出結果に基づいて前記基
板駆動系(LS)を制御する制御手段(90)とを有す
る。
【0055】これによれば、位置検出系が露光領域に対
して走査方向の一方側と他方側にそれぞれ走査方向に直
交する非走査方向に配列され、その非走査方向の幅が露
光領域よりも広い検出領域を有しており、各検出領域内
の非走査方向に沿って設定された複数の検出点の少なく
とも1つで感応基板面の所定基準面に対する相対位置を
検出し、制御手段では基板ステージ上に保持された感応
基板を露光する際に、位置検出系の検出結果に基づいて
基板駆動系を制御する。このため、例えば、従来の露光
領域と同一幅の検出領域しか持たない先読みセンサで
は、感応基板の外側から内側へ走査する場合、感応基板
の外周近傍の領域では先読み制御が困難であったのと異
なり、このような場合でも、露光領域の外側にはみ出し
た検出領域部分の検出点により隣接部の感応基板面の所
定基準面に対する相対位置を検出することが可能であ
り、この検出データに基づいて基板駆動系を制御するこ
とにより感応基板の面位置を調整することが可能とな
る。従って、感応基板の走査方向の変更によるスループ
ット低下を防止することができるとともに、上記検出デ
ータの活用によりフォーカス制御の追い込みが可能とな
る。
【0056】あるいは、基板外周部のあるショット領域
の露光中にその隣接するショット領域の面位置情報を露
光領域の外側にはみ出した走査方向一方と他方側の検出
領域部分の検出点により検出し、これを記憶しておくこ
とにより、前記隣接するショット領域の露光の際に、仮
にこの隣接ショットが、前述した従来の先読みセンサに
よる先読み制御が困難なショット領域であっても、記憶
した面位置情報に基づいて迅速なフォーカスの追い込み
が可能になる。
【0057】この場合において、請求項7に記載の発明
の如く、制御手段(90)では、位置検出系の検出結果
の内感応基板の走査方向に向かって露光領域の手前に設
定された検出領域内の複数の検出点(例えば、FA1〜
FA9)の少なくとも1つの検出結果に基づいて基板駆
動系(LS)を制御するようにしても良い。すなわち、
位置検出系を先読みセンサとしてのみ用いても良い。
【0058】また、感応基板の面位置を調整するために
基板駆動系の制御を開始する時期として種々の時期が考
えられるが、請求項8に記載の発明の如く、制御手段
(90)は、感応基板(W)の外周近傍のショット領域
(212)を感応基板(W)の外側から内側に向かって
走査露光する際に、複数の検出点(例えば、FA1〜F
A9)の内の少なくとも1つが感応基板(W)上の有効
領域内にかかった時点から、感応基板(W)上にかかる
検出点(FA1〜FA9)の検出結果に基づいて感応基
板(W)の面位置調整のため基板駆動系(LS)の制御
を開始するようにしても良い。これは、検出点の少なく
とも1つが有効領域にかかった状態から基板駆動系の制
御を開始することにより、迅速な面位置の追い込み(フ
ォーカスの追い込み)が可能になるからである。
【0059】また、ショット領域にかかる検出点が1点
である場合に基板駆動系を介して感応基板の面位置(傾
きを含む)を調整するにあたって、請求項9に記載の発
明の如く、制御手段(90)は、感応基板(W)の外周
近傍のショット領域(212)を走査露光する際に、当
該ショット領域(212)にかかる検出点(例えば、F
A3〜FA7)が1点である場合には所定の固定値に基
づいて基板駆動系(LS)を介して感応基板(W)の傾
きを調整するようにしても良い。例えば、所定の固定値
として傾き零が挙げられ、この場合には上記検出点で検
出された基準面に直交する方向の面位置を含む水平面に
感応基板表面が設定されることになる。従って、検出点
が1点であってもフォーカス制御に加え、レベリング制
御を行うことが可能になる。
【0060】あるいは、請求項10に記載の発明の如
く、制御手段(90)は、感応基板(W)の外周近傍の
ショット領域(212)を走査露光する際に、当該ショ
ット領域(212)にかかる検出点(例えば、FA3〜
FA7)が1点である場合には当該ショット領域(21
2)に隣接するショット領域上にかかる他の検出点(例
えば、FA1、FA2、FA8、FA9)の検出結果と
1点の検出結果とに基づいて基板駆動系(LS)を介し
て感応基板(W)の傾きを調整するようにしても良い。
このように、隣接ショット領域上の検出結果と1点の検
出結果とを用いることにより、露光ショット領域内の検
出点が1点であっても、ある程度正確なフォーカス、レ
ベリング制御を行うことが可能になる。
【0061】請求項6に記載の発明において、請求項1
1に記載の発明の如く、制御手段は(90)、感応基板
(W)上の複数のショット領域(212)毎に、複数の
検出点(例えば、FA1〜FA9)の内のいずれの検出
点の検出結果を用いるかを予め決定し、感応基板(W)
上のあるショット領域(212)を走査露光する際に
は、当該ショット領域(212)に対して決定された検
出点の検出結果のみを用いて前記基板駆動系(LS)を
介して前記感応基板(W)の面位置を調整しても良い。
このように、各ショット領域に応じた面位置の検出に適
した検出点を予め決めておくことにより、効率の良い誤
差の少ない面位置調整(フォーカス・レベリング制御)
が可能になる。
【0062】また、請求項8における感応基板上の有効
領域は、請求項12に記載の発明の如く、感応基板
(W)上の全面または感応基板(W)の周縁部に定めら
れた禁止帯(パターン禁止帯)の内側であることが望ま
しい。この場合、少なくとも1つの検出点が感応基板、
あるいは感応基板の周縁部に定められた禁止帯の内側に
かかった時点から感応基板の面位置を調整するための基
板駆動系の制御が開始されることになる。特に、感応基
板の周縁部に定められた禁止帯の内側とすることによ
り、感応基板の外周付近の反りやゴミの影響を受け難く
なるため、一層正確に感応基板の面位置を検出すること
ができる。
【0063】また、有効領域か否かを判断する判断基準
としては種々のものがあるが、例えば、請求項13に記
載の発明の如く、制御手段(90)は、感応基板(W)
の外周位置情報、位置検出系(151、161)の各検
出点(例えば、FA1〜FA9)の位置情報、及び露光
対象のショット領域(212)の位置情報に基づいて、
位置検出系(151、161)の検出点(FA1〜FA
9)のいずれが感応基板(W)上の有効領域にかかって
いるか否かを判断するようにしても良い。これにより、
位置検出系のいずれの検出点が感応基板上の有効領域に
かかっているか否かを正確に判断することが可能とな
り、基板駆動系による感応基板の面位置調整の制御を正
確に開始させることができる。
【0064】さらに、有効領域か否かを判断する判断基
準としては、例えば、請求項14に記載の発明の如く、
制御手段(90)は、位置検出系(151、161)の
複数の検出点(例えば、FA1〜FA9)の検出結果を
それぞれ所定の許容値と比較することにより、位置検出
系(151、161)の検出点(FA1〜FA9)のい
ずれが感応基板(W)上の有効領域にかかっているか否
かを判断するようにしても良い。この場合は、所定の許
容値の範囲内に検出値が入っているか否かで有効領域か
否かを判断するもので、有効領域内でも感応基板の反り
やゴミ等の影響による誤差要因がある場合、許容値の範
囲外であればこれを除去することが可能なため、不測の
事態にも対処できる利点がある。
【0065】また、制御手段により基板駆動系を介して
感応基板の傾き調整を開始する時期として、例えば、請
求項15に記載の発明の如く、感応基板(W)の外周近
傍のショット領域(212)を走査露光する際に、当該
ショット領域(212)にかかる検出点(例えば、FA
1〜FA9)が複数になった時点から、当該ショット領
域(212)にかかる検出点(FA1〜FA9)の検出
結果だけに基づく感応基板(W)の傾き調整を基板駆動
系(LS)を介して開始しても良い。これにより、当該
ショット領域にかかる検出点が複数になった場合は、シ
ョット領域の面の傾きがわかるため、正確なレベリング
制御を行うことが可能になる。
【0066】また、位置検出系のどの検出点がいずれの
ショット領域にかかっているか否かを判断する判断基準
として種々のものがあるが、例えば、請求項16に記載
の発明の如く、制御手段(90)は、感応基板(W)の
外周位置情報、位置検出系(151、161)の各検出
点(例えば、FA1〜FA9)の位置情報、及び露光対
象のショット領域(212)の位置情報に基づいて、位
置検出系(151、161)の検出点のいずれが当該シ
ョット領域(212)にかかっているか否かを判断する
ようにしても良い。これにより、位置検出系のいずれの
検出点が感応基板上のいずれのショット領域にかかって
いるか否かを正確に判断することができるため、請求項
9又は10に記載の発明において、ショット領域にかか
る検出点の数を正確に判断することができる。
【0067】また、請求項17に記載の発明の如く、制
御手段(90)は、感応基板(W)の外周近傍のショッ
ト領域(212)を走査露光する際に、当該ショット領
域(212)にかかる検出点(例えば、FA1〜FA
9)が1点である場合には1点の検出点(FA1〜FA
9の内の1点)とこれに隣接する少なくとも1点の検出
点(FA1〜FA9の内の隣接する点)とを含む所定数
の検出点(FA1〜FA9)の検出結果に基づいて基板
駆動系(LS)を介して感応基板(W)の傾き調整を開
始し、その後、傾き調整に使用する検出点(FA1〜F
A9)を順次当該ショット領域(212)内部側にシフ
トするようにしても良い。当該ショット領域にかかる検
出点が1点であっても、その1点の検出点に隣接する少
なくとも1点の検出点を含む検出点の検出結果に基づい
て感応基板の傾き調整を開始し、当該ショット領域内部
の検出点が増えるに従って傾き調整に使用する検出点を
順次当該ショット領域内部側にシフトすることにより、
より正確な傾き調整を行うことができる。
【0068】さらに、請求項18に記載の発明は、照明
光(EL)で照明された照明領域(IA)に対してマス
ク(R)を走査方向に移動させるのと同期して前記照明
領域(IA)に共役な露光領域(IF)に対して感応基
板(W)を前記走査方向に移動させることにより前記マ
スク(W)のパターン像を前記感応基板(W)上に露光
する走査露光方法において、該感応基板(W)の走査露
光の際に、前記露光領域(IF)に対して前記走査方向
の一方側と他方側にそれぞれ位置する前記走査方向に直
交する非走査方向の幅が前記露光領域(IF)より広い
検出領域(ABE、AFE)内に前記非走査方向に沿っ
て複数のスリット像が配置されるように、所定角度傾斜
した方向から前記感応基板(W)表面にスリット像を投
影し、前記感応基板(W)からの前記各スリット像の反
射光束を受光し、その光電変換信号に基づいて前記スリ
ット像が投影される各検出点(例えば、AF1〜AF
9)における前記感応基板(W)面の所定の基準面から
の相対位置をそれぞれ算出し、この算出結果に基づいて
前記露光領域(IF)内における前記感応基板(W)の
面位置を調整することを特徴とする。
【0069】これによれば、感応基板を走査露光する際
に、露光領域に対して走査方向の一方側と他方側にそれ
ぞれ位置する走査方向に直交する非走査方向の幅が露光
領域よりも広い検出領域内に非走査方向に沿って複数の
スリット像が配置されるように、所定角度傾斜した方向
から感応基板表面にスリット像が投影され、感応基板か
らの各スリット像の反射光束が受光して得られる光電変
換信号に基づいてスリット像が投影される各検出点にお
ける感応基板面の所定の基準面からの相対位置がそれぞ
れ算出される。そして、この算出結果に基づいて露光領
域内における感応基板の面位置が調整される。このた
め、例えば、感応基板の外周近傍の領域を露光する際に
感応基板の外側から内側へ走査する場合に、露光領域の
外側にはみ出した検出点おけるスリット像の反射光束の
光電変換信号に基づいてその検出点における感応基板面
の所定の基準面からの相対位置を算出することができ
る。この結果、前記露光領域の外側にはみ出した検出点
により隣接部の感応基板面の所定基準面に対する相対位
置を算出することが可能であり、この算出結果に基づい
て感応基板の面位置を調整することが可能となり、請求
項6に記載の発明と同様に、感応基板の走査方向の変更
によるスループット低下を防止することができるととも
に、上記算出データの活用によりフォーカス制御の追い
込みが可能となる。
【0070】
【発明の実施の形態】
《第1の実施形態》以下、本発明の第1の実施形態を図
1ないし図18に基づいて説明する。
【0071】図1には、第1の実施形態に係る投影露光
装置10の概略構成が示されている。この投影露光装置
10は、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式の走
査露光型の投影露光装置である。
【0072】この投影露光装置10は、ベース盤12上
を感応基板としてのウエハW1、W2をそれぞれ保持し
て独立して2次元方向に移動する第1、第2の基板ステ
ージとしてのウエハステージWS1、WS2を備えたス
テージ装置、このステージ装置の上方に配置された投影
光学系PL、投影光学系PLの上方でマスクとしてのレ
チクルRを主として所定の走査方向、ここではY軸方向
(図1における紙面直交方向)に駆動するレチクル駆動
機構、レチクルRを上方から照明する照明系及びこれら
各部を制御する制御系等を備えている。
【0073】前記ステージ装置は、ベース盤12上に不
図示の空気軸受けを介して浮上支持され、X軸方向(図
1における紙面左右方向)及びY軸方向(図1における
紙面直交方向)に独立して2次元移動可能な2つのウエ
ハステージWS1、WS2と、これらのウエハステージ
WS1、WS2を駆動するステージ駆動系と、ウエハス
テージWS1、WS2の位置を計測する干渉計システム
とを備えている。
【0074】これをさらに詳述すると、ウエハステージ
WS1、WS2の底面には不図示のエアパッド(例え
ば、真空予圧型空気軸受け)が複数ヶ所に設けられてお
り、このエアパッドの空気噴き出し力と真空予圧力との
バランスにより例えば数ミクロンの間隔を保った状態
で、ベース盤12上に浮上支持されている。
【0075】ベース盤12上には、図3の平面図に示さ
れるように、X軸方向に延びる2本のX軸リニアガイド
(例えば、いわゆるムービングコイル型のリニアモータ
の固定側マグネットのようなもの)122、124が平
行に設けられており、これらのX軸リニアガイド12
2、124には、当該各X軸リニアガイドに沿って移動
可能な各2つの移動部材114、118及び116、1
20がそれぞれ取り付けられている。これら4つの移動
部材114、118、116、120の底面部には、X
軸リニアガイド122又は124を上方及び側方から囲
むように不図示の駆動コイルがそれぞれ取り付けられて
おり、これらの駆動コイルとX軸リニアガイド122又
は124とによって、各移動部材114、116、11
8、120をX軸方向に駆動するムービングコイル型の
リニアモータが、それぞれ構成されている。但し、以下
の説明では、便宜上、上記移動部材114、116、1
18、120をX軸リニアモータと呼ぶものとする。
【0076】この内2つのX軸リニアモータ114、1
16は、Y軸方向に延びるY軸リニアガイド(例えば、
ムービングマグネット型のリニアモータの固定側コイル
のようなもの)110の両端にそれぞれ設けられ、ま
た、残り2つのX軸リニアモータ118、120は、Y
軸方向に延びる同様のY軸リニアガイド112の両端に
固定されている。従って、Y軸リニアガイド110は、
X軸リニアモータ114、116によってX軸リニアガ
イド122、124に沿って駆動され、またY軸リニア
ガイド112は、X軸リニアモータ118、120によ
ってX軸リニアガイド122、124に沿って駆動され
るようになっている。
【0077】一方、ウエハステージWS1の底部には、
一方のY軸リニアガイド110を上方及び側方から囲む
不図示のマグネットが設けられており、このマグネット
とY軸リニアガイド110とによってウエハステージW
S1をY軸方向に駆動するムービングマグネット型のリ
ニアモータが構成されている。また、ウエハステージW
S2の底部には、他方のY軸リニアガイド112を上方
及び側方から囲む不図示のマグネットが設けられてお
り、このマグネットとY軸リニアガイド112とによっ
てウエハステージWS2をY軸方向に駆動するムービン
グマグネット型のリニアモータが構成されている。
【0078】すなわち、本第1の実施形態では、上述し
たX軸リニアガイド122、124、X軸リニアモータ
114、116、118、120、Y軸リニアガイド1
10、112及びウエハステージWS1、WS2底部の
不図示のマグネット等によってウエハステージWS1、
WS2を独立してXY2次元駆動するステージ駆動系が
構成されている。このステージ駆動系は、図1のステー
ジ制御装置38によって制御される。
【0079】なお、Y軸リニアガイド110の両端に設
けられた一対のX軸リニアモータ114、116のトル
クを若干可変する事で、ウエハステージWS1に微少ヨ
ーイングを発生させたり、除去する事も可能である。同
様に、Y軸リニアガイド112の両端に設けられた一対
のX軸リニアモータ118、120のトルクを若干可変
する事で、ウエハステージWS2に微少ヨーイングを発
生させたり、除去する事も可能である。
【0080】前記ウエハステージWS1、WS2上に
は、不図示のウエハホルダを介してウエハW1、W2が
真空吸着等により固定されている。ウエハホルダは、不
図示のZ・θ駆動機構によって、XY平面に直交するZ
軸方向及びθ方向(Z軸回りの回転方向)に微小駆動さ
れるようになっている。また、ウエハステージWS1、
WS2の上面には、種々の基準マークが形成された基準
マーク板FM1、FM2がウエハW1、W2とそれぞれ
ほぼ同じ高さになるように設置されている。これらの基
準マーク板FM1、FM2は、例えば各ウエハステージ
の基準位置を検出する際に用いられる。
【0081】また、ウエハステージWS1のX軸方向一
側の面(図1における左側面)20とY軸方向一側の面
(図1における紙面奥側の面)21とは、鏡面仕上げが
なされた反射面となっており、同様に、ウエハステージ
WS2のX軸方向他側の面(図1における右側面)22
とY軸方向の一側の面23とは、鏡面仕上げがなされた
反射面となっている。これらの反射面に、後述する干渉
計システムを構成する各測長軸(BI1X、BI2X
等)の干渉計ビームが投射され、その反射光を各干渉計
で受光することにより、各反射面の基準位置(一般には
投影光学系側面やアライメント光学系の側面に固定ミラ
ーを配置し、そこを基準面とする)からの変位を計測
し、これにより、ウエハステージWS1、WS2の2次
元位置がそれぞれ計測されるようになっている。なお、
干渉計システムの測長軸の構成については、後に詳述す
る。
【0082】前記投影光学系PLとしては、ここでは、
Z軸方向の共通の光軸を有する複数枚のレンズエレメン
トから成り、両側テレセントリックで所定の縮小倍率、
例えば1/5を有する屈折光学系が使用されている。こ
のため、ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光時
におけるウエハステージの走査方向の移動速度は、レチ
クルステージの移動速度の1/5となる。
【0083】この投影光学系PLのX軸方向の両側に
は、図1に示されるように、同じ機能を持ったオフアク
シス(off-axis)方式のアライメント系24a、24b
が、投影光学系PLの光軸中心(レチクルパターン像の
投影中心と一致)よりそれぞれ同一距離だけ離れた位置
に設置されている。これらのアライメント系24a、2
4bは、LSA(Laser Step Alignment)系、FIA
( Filed Image Alignment)系、LIA(Laser Interf
erometric Alignment )系の3種類のアライメントセン
サを有しており、基準マーク板上の基準マーク及びウエ
ハ上のアライメントマークのX、Y2次元方向の位置計
測を行うことが可能である。
【0084】ここで、LSA系は、レーザ光をマークに
照射して、回折・散乱された光を利用してマーク位置を
計測する最も汎用性のあるセンサであり、従来から幅広
いプロセスウエハに使用される。FIA系は、ハロゲン
ランプ等のブロードバンド(広帯域)光でマークを照明
し、このマーク画像を画像処理することによってマーク
位置を計測するセンサであり、アルミ層やウエハ表面の
非対称マークに有効に使用される。また、LIA系は、
回折格子状のマークに周波数をわずかに変えたレーザ光
を2方向から照射し、発生した2つの回折光を干渉させ
て、その位相からマークの位置情報を検出するセンサで
あり、低段差や表面荒れウエハに有効に使用される。
【0085】本第1の実施形態では、これら3種類のア
ライメントセンサを、適宜目的に応じて使い分け、ウエ
ハ上の3点の一次元マークの位置を検出してウエハの概
略位置計測を行ういわゆるサーチアライメントや、ウエ
ハ上の各ショット領域の正確な位置計測を行うファイン
アライメント等を行うようになっている。
【0086】この場合、アライメント系24aは、ウエ
ハステージWS1上に保持されたウエハW1上のアライ
メントマーク及び基準マーク板FM1上に形成された基
準マークの位置計測等に用いられる。また、アライメン
ト系24bは、ウエハステージWS2上に保持されたウ
エハW2上のアライメントマーク及び基準マーク板FM
2上に形成された基準マークの位置計測等に用いられ
る。
【0087】これらのアライメント系24a、24bを
構成する各アライメントセンサからの情報は、アライメ
ント制御装置80によりA/D変換され、デジタル化さ
れた波形信号を演算処理してマーク位置が検出される。
この結果が制御手段としての主制御装置90に送られ、
主制御装置90からその結果に応じてステージ制御装置
に対し露光時の同期位置補正等が指示されるようになっ
ている。
【0088】さらに、本第1の実施形態の露光装置10
では、図1では図示を省略したが、レチクルRの上方
に、図5に示されるような、投影光学系PLを介してレ
チクルR上のレチクルマーク(図示省略)と基準マーク
板FM1、FM2上のマークとを同時に観察するための
露光波長を用いたTTR(Through The Reticle )アラ
イメント光学系から成る一対のレチクルアライメント顕
微鏡142、144が設けられている。これらのレチク
ルアライメント顕微鏡142、144の検出信号は、主
制御装置90に供給されるようになっている。この場
合、レチクルRからの検出光をそれぞれレチクルアライ
メント顕微鏡142及び144に導くための偏向ミラー
146及び148が移動自在に配置され、露光シーケン
スが開始されると、主制御装置90からの指令のもと
で、不図示のミラー駆動装置によりそれぞれ偏向ミラー
146及び148が待避される。なお、レチクルアライ
メント顕微鏡142、144と同等の構成は、例えば特
開平7−176468号公報等に開示されているのでこ
こでは詳細な説明については省略する。
【0089】また、図1では図示を省略したが、投影光
学系PL、アライメント系24a、24bのそれぞれに
は、図4に示されるように、合焦位置を調べるためのオ
ートフォーカス/オートレベリング計測機構(以下、
「AF/AL系」という)130、132、134が設
けられている。この内、第2の検出系としてのAF/A
L系132は、スキャン露光によりレチクルR上のパタ
ーンをウエハ(W1又はW2)上に正確に転写するに
は、レチクルR上のパターン形成面とウエハWの露光面
とが投影光学系PLに関して共役になっている必要があ
ることから、ウエハWの露光面が投影光学系PLの像面
に焦点深度の範囲内で合致しているかどうか(合焦して
いるかどうか)を検出するために、設けられているもの
である。本第1の実施形態では、AF/AL系132と
して、いわゆる多点AF系が使用されている。
【0090】ここで、このAF/AL系132を構成す
る多点AF系の詳細構成について、図5及び図6に基づ
いて説明する。
【0091】このAF/AL系(多点AF系)132
は、図5に示されるように、光ファイバ束150、集光
レンズ152、パターン形成板154、レンズ156、
ミラー158及び照射対物レンズ160から成る照射光
学系151と、集光対物レンズ162、回転方向振動板
164、結像レンズ166、受光器168から成る集光
光学系161とから構成されている。
【0092】ここで、このAF/AL系(多点AF系)
132の上記構成各部についてその作用と共に説明す
る。
【0093】露光光ELとは異なるウエハW1(又はW
2)上のフォトレジストを感光させない波長の照明光
が、図示しない照明光源から光ファイバ束150を介し
て導かれ、この光ファイバ束150から射出された照明
光が、集光レンズ152を経てパターン形成板154を
照明する。このパターン形成板154を透過した照明光
は、レンズ156、ミラー158及び照射対物レンズ1
60を経てウエハWの露光面に投影され、ウエハW1
(又はW2)の露光面に対してパターン形成板154上
のパターンの像が光軸AXに対して斜めに投影結像され
る。ウエハW1で反射された照明光は、集光対物レンズ
162、回転方向振動板164及び結像レンズ166を
経て受光器168の受光面に投影され、受光器168の
受光面にパターン形成板154上のパターンの像が再結
像される。ここで、主制御装置90は、加振装置172
を介して回転方向振動板164に所定の振動を与えると
ともに、受光器168の多数(具体的には、パターン形
成板154のスリットパターンと同数)の受光素子から
の検出信号を信号処理装置170に供給する。また、信
号処理装置170は、各検出信号を加振装置172の駆
動信号で同期検波して得た多数のフォーカス信号をステ
ージ制御装置38を介して主制御装置90へ供給する。
【0094】この場合、パターン形成板154には、図
6に示されるように、例えば5×9=45個の上下方向
のスリット状の開口パターン93−11〜93−59が
形成されており、これらのスリット状の開口パターンの
像がウエハWの露光面上にX軸及びY軸に対して斜め
(45°)に投影される。この結果、図4に示されるよ
うなX軸及びY軸に対して45°に傾斜したマトリクス
配置のスリット像が形成される。なお、図4における符
号IFは、照明系により照明されるレチクル上の照明領
域と共役なウエハ上の照明フィールドを示す。この図4
からも明らかなように、投影光学系PL下の照明フィー
ルドIFより2次元的に十分大きいエリアに検出用ビー
ムが照射されている。
【0095】その他の第1の検出系としてのAF/AL
系130、134も、このAF/AL系132と同様に
構成されている。すなわち、本第1の実施形態では、露
光時の焦点検出に用いられるAF/AL系132とほぼ
同一の領域をアライメントマークの計測時に用いられる
AF/AL機構130、134によっても検出ビームが
照射可能な構成となっている。このため、アライメント
系24a、24bによるアライメントセンサの計測時
に、露光時と同様のAF/AL系の計測、制御によるオ
ートフォーカス/オートレベリングを実行しつつアライ
メントマークの位置計測を行うことにより、高精度なア
ライメント計測が可能になる。換言すれば、露光時とア
ライメント時との間で、ステージの姿勢によるオフセッ
ト(誤差)が発生しなくなる。
【0096】次に、レチクル駆動機構について、図1及
び図2に基づいて説明する。
【0097】このレチクル駆動機構は、レチクルベース
盤32上をレチクルRを保持してXYの2次元方向に移
動可能なレチクルステージRSTと、このレチクルステ
ージRSTを駆動する不図示のリニアモータと、このレ
チクルステージRSTの位置を管理するレチクル干渉計
システムとを備えている。
【0098】これを更に詳述すると、レチクルステージ
RSTには、図2に示されるように、2枚のレチクルR
1、R2がスキャン方向(Y軸方向)に直列に設置でき
る様になっており、このレチクルステージRSTは、不
図示のエアーベアリング等を介してレチクルベース盤3
2上に浮上支持され、不図示のリニアモータ等から成る
駆動機構30(図1参照)によりX軸方向の微小駆動、
θ方向の微小回転及びY軸方向の走査駆動がなされるよ
うになっている。なお、駆動機構30は、前述したステ
ージ装置と同様のリニアモータを駆動源とする機構であ
るが、図1では図示の便宜上及び説明の便宜上から単な
るブロックとして示しているものである。このため、レ
チクルステージRST上のレチクルR1、R2が例えば
二重露光の際に選択的に使用され、いずれのレチクルに
ついてもウエハ側と同期スキャンできる様な構成となっ
ている。
【0099】このレチクルステージRST上には、X軸
方向の一側の端部に、レチクルステージRSTと同じ素
材(例えばセラミック等)から成る平行平板移動鏡34
がY軸方向に延設されており、この移動鏡34のX軸方
向の一側の面には鏡面加工により反射面が形成されてい
る。この移動鏡34の反射面に向けて図1の干渉計シス
テム36を構成する測長軸BI6Xで示される干渉計か
らの干渉計ビームが照射され、干渉計ではその反射光を
受光してウエハステージ側と同様にして基準面に対する
相対変位を計測することにより、レチクルステージRS
Tの位置を計測している。ここで、この測長軸BI6X
を有する干渉計は、実際には独立に計測可能な2本の干
渉計光軸を有しており、レチクルステージのX軸方向の
位置計測と、ヨイーング量の計測が可能となっている。
この測長軸BI6Xを有する干渉計は、後述するウエハ
ステージ側の測長軸BI1X、BI2Xを有する干渉計
16、18からのウエハステージWS1、WS2のヨー
イング情報やX位置情報に基づいてレチクルとウエハの
相対回転(回転誤差)をキャンセルする方向にレチクル
ステージRSTを回転制御したり、X方向同期制御を行
うために用いられる。
【0100】一方、レチクルステージRSTの走査方向
(スキャン方向)であるY軸方向の他側(図1における
紙面手前側)には、一対のコーナーキューブミラー3
5、37が設置されている。そして、不図示の一対のダ
ブルパス干渉計から、これらのコーナーキューブミラー
35、37に対して図2に測長軸BI7Y、BI8Yで
示される干渉計ビームが照射され、レチクルベース盤3
2上の反射面にコーナーキューブミラー35、37より
戻され、そこで反射したそれぞれの反射光が同一光路を
戻り、それぞれのダブルパス干渉計で受光され、それぞ
れのコーナーキューブミラー35、37の基準位置(レ
ファレンス位置で前記レチクルベース盤32上の反射
面)からの相対変位が計測される。そして、これらのダ
ブルパス干渉計の計測値が図1のステージ制御装置38
に供給され、その平均値に基づいてレチクルステージR
STのY軸方向の位置が計測される。このY軸方向位置
の情報は、ウエハ側の測長軸BI3Yを有する干渉計の
計測値に基づくレチクルステージRSTとウエハステー
ジWS1又はWS2との相対位置の算出、及びこれに基
づく走査露光時の走査方向(Y軸方向)のレチクルとウ
エハの同期制御に用いられる。
【0101】すなわち、本第1の実施形態では、干渉計
36及び測長軸BI7Y、BI8Yで示される一対のダ
ブルパス干渉計によってレチクル干渉計システムが構成
されている。
【0102】次に、ウエハステージWST1、WST2
の位置を管理する干渉計システムについて、図1ないし
図3を参照しつつ説明する。
【0103】これらの図に示されるように、投影光学系
PLの投影中心とアライメント系24a、24bのそれ
ぞれの検出中心とを通る第1軸(X軸)に沿ってウエハ
ステージWS1のX軸方向一側の面には、図1の干渉計
16からの第1測長軸BI1Xで示される干渉計ビーム
が照射され、同様に、第1軸に沿ってウエハステージW
S2のX軸方向の他側の面には、図1の干渉計18から
の第2測長軸BI2Xで示される干渉計ビームが照射さ
れている。そして、干渉計16、18ではこれらの反射
光を受光することにより、各反射面の基準位置からの相
対変位を計測し、ウエハステージWS1、WS2のX軸
方向位置を計測するようになっている。ここで、干渉計
16、18は、図2に示されるように、各3本の光軸を
有する3軸干渉計であり、ウエハステージWS1、WS
2のX軸方向の計測以外に、チルト計測及びθ計測が可
能となっている。各光軸の出力値は独立に計測できる様
になっている。ここで、ウエハステージWS1、WS2
のθ回転を行う不図示のθステージ及びZ軸方向の微小
駆動及び傾斜駆動を行う基板駆動系としてのZ・レベリ
ングステージRS1、RS2は、実際には、反射面の下
にあるので、ウエハステージのチルト制御時の駆動量は
全て、これらの干渉計16、18によりモニターする事
ができる(基板駆動系)。
【0104】なお、第1測長軸BI1X、第2測長軸B
I2Xの各干渉計ビームは、ウエハステージWS1、W
S2の移動範囲の全域で常にウエハステージWS1、W
S2に当たるようになっており、従って、X軸方向につ
いては、投影光学系PLを用いた露光時、アライメント
系24a、24bの使用時等いずれのときにもウエハス
テージWS1、WS2の位置は、第1測長軸BI1X、
第2測長軸BI2Xの計測値に基づいて管理される。
【0105】また、図2及び図3に示されるように、投
影光学系PLの投影中心で第1軸(X軸)と垂直に交差
する第3測長軸BI3Yを有する干渉計と、アライメン
ト系24a、24bのそれぞれの検出中心で第1軸(X
軸)とそれぞれ垂直に交差する第4測長軸としての測長
軸BI4Y、BI5Yをそれぞれ有する干渉計とが設け
られている(但し、図中では測長軸のみが図示されてい
る)。
【0106】本第1の実施形態の場合、投影光学系PL
を用いた露光時のウエハステージWS1、WS2のY方
向位置計測には、投影光学系の投影中心、すなわち光軸
AXを通過する測長軸BI3Yの干渉計の計測値が用い
られ、アライメント系24aの使用時のウエハステージ
WS1のY方向位置計測には、アライメント系24aの
検出中心、すなわち光軸SXを通過する測長軸BI4Y
の計測値が用いられ、アライメント系24b使用時のウ
エハステージWS2のY方向位置計測には、アライメン
ト系24bの検出中心、すなわち光軸SXを通過する測
長軸BI5Yの計測値が用いられる。
【0107】従って、各使用条件により、Y軸方向の干
渉計測長軸がウエハステージWS1、WS2の反射面よ
り外れる事となるが、少なくとも一つの測長軸、すなわ
ち測長軸BI1X、BI2Xはそれぞれのウエハステー
ジWS1、WS2の反射面から外れることがないので、
使用する干渉計光軸が反射面上に入った適宜な位置でY
側の干渉計のリセットを行うことができる。この干渉計
のリセット方法については、後に詳述する。
【0108】なお、上記Y計測用の測長軸BI3Y、B
I4Y、BI5Yの各干渉計は、各2本の光軸を有する
2軸干渉計であり、ウエハステージWS1、WS2のY
軸方向の計測以外に、チルト計測が可能となっている。
各光軸の出力値は独立に計測できるようにになっている
本第1の実施形態では、干渉計16、18及び測長軸B
I3Y、BI4Y、BI5Yを有する3つの干渉計の合
計5つの干渉計によって、ウエハステージWS1、WS
2の2次元座標位置を管理する干渉計システムが構成さ
れている。
【0109】また、本第1の実施形態では、後述するよ
うに、ウエハステージWS1、WS2の内の一方が露光
シーケンスを実行している間、他方はウエハ交換、ウエ
ハアライメントシーケンスを実行するが、この際に両ス
テージの干渉がないように、各干渉計の出力値に基づい
て主制御装置90の指令に応じてステージ制御装置38
により、ウエハステージWS1、WS2の移動が管理さ
れている。
【0110】次に、照明系について、図1に基づいて説
明する。この照明系は、図1に示されるように、露光光
源40、シャッタ42、ミラー44、ビームエキスパン
ダ46、48、第1フライアイレンズ50、レンズ5
2、振動ミラー54、レンズ56、第2フライアイレン
ズ58、レンズ60、固定ブラインド62、可動ブライ
ンド64、リレーレンズ66、68等から構成されてい
る。
【0111】ここで、この照明系の上記構成各部につい
てその作用とともに説明する。
【0112】光源であるKrFエキシマレーザと減光シ
ステム(減光板、開口絞り等)よりなる光源部40から
射出されたレーザ光は、シャッタ42を透過した後、ミ
ラー44により偏向されて、ビームエキスパンダ46、
48により適当なビーム径に整形され、第1フライアイ
レンズ50に入射される。この第1フライアイレンズ5
0に入射された光束は、2次元的に配列されたフライア
イレンズのエレメントにより複数の光束に分割され、レ
ンズ52、振動ミラー54、レンズ56により再び各光
束が異なった角度より第2フライアイレンズ58に入射
される。この第2フライアイレンズ58より射出された
光束は、レンズ60により、レチクルRと共役な位置に
設置された固定ブラインド62に達し、ここで所定形状
にその断面形状が規定された後、レチクルRの共役面か
ら僅かにデフォーカスされた位置に配置された可動ブラ
インド64を通過し、リレーレンズ66、68を経て均
一な照明光として、レチクルR上の上記固定ブラインド
62によって規定された所定形状、ここでは矩形スリッ
ト状の照明領域IA(図2参照)を照明する。
【0113】次に、制御系について図1に基づいて説明
する。この制御系は、装置全体を統括的に制御する主制
御装置90を中心に、この主制御装置90の配下にある
露光量制御装置70及びステージ制御装置38等から構
成されている。
【0114】ここで、制御系の上記構成各部の動作を中
心に本第1の実施形態に係る投影露光装置10の露光時
の動作について説明する。
【0115】露光量制御装置70は、レチクルRとウエ
ハ(W1又はW2)との同期走査が開始されるのに先立
って、シャッタ駆動装置72に指示してシャッタ駆動部
74を駆動させてシャッタ42をオープンする。
【0116】この後、ステージ制御装置38により、主
制御装置90の指示に応じてレチクルRとウエハ(W1
又はW2)、すなわちレチクルステージRSTとウエハ
ステージ(WS1又はWS2)の同期走査(スキャン制
御)が開始される。この同期走査は、前述した干渉計シ
ステムの測長軸BI3Yと測長軸BI1X又はBI2X
及びレチクル干渉計システムの測長軸BI7Y、BI8
Yと測長軸BI6Xの計測値をモニタしつつ、ステージ
制御装置38によってレチクル駆動部30及びウエハス
テージの駆動系を構成する各リニアモータを制御するこ
とにより行われる。
【0117】そして、両ステージが所定の許容誤差以内
に等速度制御された時点で、露光量制御装置70では、
レーザ制御装置76に指示してパルス発光を開始させ
る。これにより、照明系からの照明光により、その下面
にパターンがクロム蒸着されたレチクルRの前記矩形の
照明領域IAが照明され、その照明領域内のパターンの
像が投影光学系PLにより1/5倍に縮小され、その表
面にフォトレジストが塗布されたウエハ(W1又はW
2)上に投影露光される。ここで、図2からも明らかな
ように、レチクル上のパターン領域に比べ照明領域IA
の走査方向のスリット幅は狭く、上記のようにレチクル
Rとウエハ(W1又はW2)とを同期走査することで、
パターンの全面の像がウエハ上のショット領域に順次形
成される。
【0118】ここで、前述したパルス発光の開始と同時
に、露光量制御装置70は、ミラー駆動装置78に指示
して振動ミラー54を駆動させ、レチクルR上のパター
ン領域が完全に照明領域IA(図2参照)を通過するま
で、すなわちパターンの全面の像がウエハ上のショット
領域に形成されるまで、連続してこの制御を行うことで
2つのフライアイレンズ50、58で発生する干渉縞の
ムラ低減を行う。
【0119】また、上記の走査露光中にショットエッジ
部でのレチクル上の遮光領域よりも外に照明光が漏れな
いように、レチクルRとウエハWのスキャンと同期して
可動ブラインド64がブラインド制御装置39によって
駆動制御されており、これらの一連の同期動作がステー
ジ制御装置38により管理されている。
【0120】ところで、上述したレーザ制御装置76に
よるパルス発光は、ウエハW1、W2上の任意の点が照
明フィールド幅(w)を通過する間にn回(nは正の整
数)発光する必要があるため、発振周波数をfとし、ウ
エハスキャン速度をVとすると、次式(1)を満たす必
要がある。
【0121】f/n=V/w ………………(1) また、ウエハ上に照射される1パルスの照射エネルギー
をPとし、レジスト感度をEとすると、次式(2)を満
たす必要がある。
【0122】nP=E ………………(2) このように、露光量制御装置70は、照射エネルギーP
や発振周波数fの可変量について全て演算を行い、レー
ザ制御装置76に対して指令を出して露光光源40内に
設けられた減光システムを制御することによって照射エ
ネルギーPや発振周波数fを可変させたり、シャッタ駆
動装置72やミラー駆動装置78を制御するように構成
されている。
【0123】さらに、主制御装置90では、例えば、ス
キャン露光時に同期走査を行うレチクルステージとウエ
ハステージの移動開始位置(同期位置)を補正する場
合、各ステージを移動制御するステージ制御装置38に
対して補正量に応じたステージ位置の補正を指示する。
【0124】更に、本第1の実施形態の投影露光装置で
は、ウエハステージWS1との間でウエハの交換を行う
第1の搬送システムと、ウエハステージWS2との間で
ウエハ交換を行う第2の搬送システムとが設けられてい
る。
【0125】第1の搬送システムは、図7に示されるよ
うに、左側のウエハローディング位置にあるウエハステ
ージWS1との間で後述するようにしてウエハ交換を行
う。この第1の搬送システムは、Y軸方向に延びる第1
のローディングガイド182、このローディングガイド
182に沿って移動する第1のスライダ186及び第2
のスライダ190、第1のスライダ186に取り付けら
れた第1のアンロードアーム184、第2のスライダ1
90に取り付けられた第1のロードアーム188等を含
んで構成される第1のウエハローダと、ウエハステージ
WS1上に設けられた3本の上下動部材から成る第1の
センターアップ180とから構成される。
【0126】ここで、この第1の搬送システムによるウ
エハ交換の動作について、簡単に説明する。
【0127】ここでは、図7に示されるように、左側の
ウエハローディング位置にあるウエハステージWS1上
にあるウエハW1’と第1のウエハローダにより搬送さ
れてきたウエハW1とが交換される場合について説明す
る。
【0128】まず、主制御装置90では、ウエハステー
ジWS1上の不図示のウエハホルダのバキュームを不図
示のスイッチを介してオフし、ウエハW1’の吸着を解
除する。
【0129】次に、主制御装置90では、不図示のセン
ターアップ駆動系を介してセンターアップ180を所定
量上昇駆動する。これにより、ウエハW1’が所定位置
まで持ち上げられる。この状態で、主制御装置90で
は、不図示のウエハローダ制御装置に第1のアンロード
アーム184の移動を支持する。これにより、ウエハロ
ーダ制御装置により第1のスライダ186が駆動制御さ
れ、第1のアンロードアーム184がローディングガイ
ド182に沿ってウエハステージWS1上まで移動して
ウエハW1’の真下に位置する。
【0130】この状態で、主制御装置90では、センタ
ーアップ180を所定位置まで下降駆動させる。このセ
ンターアップ180の下降の途中で、ウエハW1’が第
1のアンロードアーム184に受け渡されるので、主制
御装置90ではウエハローダ制御装置に第1のアンロー
ドアーム184のバキューム開始を指示する。これによ
り、第1のアンロードアーム184にウエハW1’が吸
着保持される。
【0131】次に、主制御装置90では、ウエハローダ
制御装置に第1のアンロードアーム184の退避と第1
のロードアーム188の移動開始を指示する。これによ
り、第1のスライダ186と一体的に第1のアンロード
アーム184が図7の−Y方向に移動を開始すると同時
に第2のスライダ190がウエハW1を保持した第1の
ロードアーム188と一体的に+Y方向に移動を開始す
る。そして、第1のロードアーム188がウエハステー
ジWS1の上方に来たとき、ウエハローダ制御装置によ
り第2のスライダ190が停止されるとともに第1のロ
ードアーム188のバキュームが解除される。
【0132】この状態で、主制御装置90ではセンター
アップ180を上昇駆動し、センターアップ180によ
りウエハW1を下方から持ち上げさせる。次いで、主制
御装置90ではウエハローダ制御装置にロードアームの
退避を指示する。これにより、第2のスライダ190が
第1のロードアーム188と一体的に−Y方向に移動を
開始して第1のロードアーム188の退避が行われる。
この第1のロードアーム188の退避開始と同時に主制
御装置90では、センターアップ180の下降駆動を開
始してウエハW1をウエハステージWS1上の不図示の
ウエハホルダに載置させ、当該ウエハホルダのバキュー
ムをオンにする。これにより、ウエハ交換の一連のシー
ケンスが終了する。
【0133】第2の搬送システムは、同様に、図8に示
されるように、右側のウエハローディング位置にあるウ
エハステージWS2との間で上述と同様にしてウエハ交
換を行う。この第2の搬送システムは、Y軸方向に延び
る第2のローディングガイド192、この第2のローデ
ィングガイド192に沿って移動する第3のスライダ1
96及び第4のスライダ200、第3のスライダ196
に取り付けられた第2のアンロードアーム194、第4
のスライダ200に取り付けられた第2のロードアーム
198等を含んで構成される第2のウエハローダと、ウ
エハステージWS2上に設けられた不図示の第2のセン
ターアップとから構成される。
【0134】次に、図7及び図8に基づいて、本第1の
実施形態の特徴である2つのウエハステージによる並行
処理について説明する。
【0135】図7には、ウエハステージWS2上のウエ
ハW2を投影光学系PLを介して露光動作を行っている
間に、左側ローディング位置にて上述の様にしてウエハ
ステージWS1と第1の搬送システムとの間でウエハの
交換が行われている状態の平面図が示されている。この
場合、ウエハステージWS1上では、ウエハ交換に引き
続いて後述するようにしてアライメント動作が行われ
る。なお、図7において、露光動作中のウエハステージ
WS2の位置制御は、干渉計システムの測長軸BI2
X、BI3Yの計測値に基づいて行われ、ウエハ交換と
アライメント動作が行われるウエハステージWS1の位
置制御は、干渉計システムの測長軸BI1X、BI4Y
の計測値に基づいて行われる。
【0136】この図7に示される左側のローディング位
置ではアライメント系24aの真下にウエハステージW
S1の基準マーク板FM1上の基準マークが来るような
配置となっている。このため、主制御装置90では、ア
ライメント系24aにより基準マーク板FM1上の基準
マークを計測する以前に、干渉計システムの測長軸BI
4Yの干渉計のリセットを実施している。
【0137】上述したウエハ交換、干渉計のリセットに
引き続いて、サーチアライメントが行われる。そのウエ
ハ交換後に行われるサーチアライメントとは、ウエハW
1の搬送中になされるプリアライメントだけでは位置誤
差が大きいため、ウエハステージWS1上で再度行われ
るプリアライメントのことである。具体的には、ステー
ジWS1上に載置されたウエハW1上に形成された3つ
のサーチアライメントマーク(図示せず)の位置をアラ
イメント系24aのLSA系のセンサ等を用いて計測
し、その計測結果に基づいてウエハW1のX、Y、θ方
向の位置合わせを行う。このサーチアライメントの際の
各部の動作は、主制御装置90により制御される。
【0138】このサーチアライメントの終了後、ウエハ
W1上の各ショット領域の配列をここではEGAを使っ
て求めるファインアライメントが行われる。具体的に
は、干渉計システム(測長軸BI1X、BI4Y)によ
り、ウエハステージWS1の位置を管理しつつ、設計上
のショット配列データ(アライメントマーク位置デー
タ)をもとに、ウエハステージWS1を順次移動させつ
つ、ウエハW1上の所定のサンプルショットのアライメ
ントマーク位置をアライメント系24aのFIA系のセ
ンサ等で計測し、この計測結果とショット配列の設計座
標データに基づいて最小自乗法による統計演算により、
全てのショット配列データを演算する。なお、このEG
Aの際の各部の動作は主制御装置90により制御され、
上記の演算は主制御装置90により行われる。なお、こ
の演算結果は、基準マーク板FM1の基準マーク位置を
基準とする座標系に変換しておくことが望ましい。
【0139】本第1の実施形態の場合、前述したよう
に、アライメント系24aによる計測時に、露光時と同
じAF/AL系132(図4参照)の計測、制御による
オートフォーカス/オートレベリングを実行しつつアラ
イメントマークの位置計測が行われ、アライメント時と
露光時との間にステージの姿勢によるオフセット(誤
差)を生じさせないようにすることができる。
【0140】ウエハステージWS1側で、上記のウエハ
交換、アライメント動作が行われている間に、ウエハス
テージWS2側では、図9に示されるような2枚のレチ
クルR1、R2を使い、露光条件を変えながら連続して
ステップ・アンド・スキャン方式により二重露光が行わ
れる。
【0141】具体的には、前述したウエハW1側と同様
にして、事前にEGAによるファインアライメントが行
われており、この結果得られたウエハW2上のショット
配列データ(基準マーク板FM2上の基準マークを基準
とする)に基づいて、順次ウエハW2上のショット領域
を投影光学系PLの光軸下方に移動させた後、各ショッ
ト領域の露光の都度、レチクルステージRSTとウエハ
ステージWS2とを走査方向に同期走査させることによ
り、スキャン露光が行われる。このようなウエハW2上
の全ショット領域に対する露光がレチクル交換後にも連
続して行われる。具体的な二重露光の露光順序として
は、図10(A)に示されるように、ウエハW1の各シ
ョット領域をレチクルR2(Aパターン)を使ってA1
〜A12まで順次スキャン露光を行った後、駆動系30
を用いてレチクルステージRSTを走査方向に所定量移
動してレチクルR1(Bパターン)を露光位置に設定し
た後、図10(B)に示されるBI1X〜BI1X2の
順序でスキャン露光を行う。この時、レチクルR2とレ
チクルR1では露光条件(AF/AL、露光量)や透過
率が異なるので、レチクルアライメント時にそれぞれの
条件を計測し、その結果に応じて条件の変更を行う必要
がある。
【0142】このウエハW2の二重露光中の各部の動作
も主制御装置90によって制御される。
【0143】上述した図7に示す2つのウエハステージ
WS1、WS2上で並行して行われる露光シーケンスと
ウエハ交換・アライメントシーケンスとは、先に終了し
たウエハステージの方が待ち状態となり、両方の動作が
終了した時点で図8に示す位置までウエハステージWS
1、WS2が移動制御される。そして、露光シーケンス
が終了したウエハステージWS2上のウエハW2は、右
側ローディングポジションでウエハ交換がなされ、アラ
イメントシーケンスが終了したウエハステージWS1上
のウエハW1は、投影光学系PLの下で露光シーケンス
が行われる。
【0144】図8に示される右側ローディングポジショ
ンでは、左側ローディングポジションと同様にアライメ
ント系24bの下に基準マーク板FM2上の基準マーク
が来るように配置されており、前述のウエハ交換動作と
アライメントシーケンスとが実行される事となる。勿
論、干渉計システムの測長軸BI5Yの干渉計のリセッ
ト動作は、アライメント系24bによる基準マーク板F
M2上のマーク検出に先立って実行されている。
【0145】次に、図7の状態から図8の状態へ移行す
る際の、主制御装置90による干渉計のリセット動作に
ついて説明する。
【0146】ウエハステージWS1は、左側ローディン
グポジションでアライメントを行った後に、図8に示さ
れる投影光学系PLの光軸AX中心(投影中心)の真下
に基準板FM1上の基準マークが来る位置まで移動され
るが、この移動の途中で測長軸BI4Yの干渉計ビーム
が、ウエハステージWS1の反射面21に入射されなく
なるので、アライメント終了後直ちに図8の位置までウ
エハステージを移動させることは困難である。このた
め、本第1の実施形態では、次のような工夫をしてい
る。
【0147】すなわち、先に説明したように、本第1の
実施形態では、左側ローディングポジションにウエハス
テージWS1がある場合に、アライメント系24aの真
下に基準マーク板FM1が来るように設定されており、
この位置で測長軸BI4Yの干渉計がリセットされてい
るので、この位置までウエハステージWS1を一旦戻
し、その位置から予めわかっているアライメント系24
aの検出中心と投影光学系PLの光軸中心(投影中心)
との距離(便宜上BLとする)にもとづいて、干渉計ビ
ームの切れることのない測長軸BI1Xの干渉計16の
計測値をモニタしつつ、ウエハステージWS1を距離B
LだけX軸方向右側に移動させる。これにより、図8に
示される位置までウエハステージWS1が移動されるこ
とになる。そして、主制御装置90では、レチクルアラ
イメント顕微鏡142、144の少なくとも一方を用い
て、基準マーク板FM1上のマークとレチクルマークと
の相対位置関係を計測するのに先立って測長軸BI3Y
の干渉計をリセットする。リセット動作は、次に使用す
る測長軸がウエハステージ側面を照射できるようになっ
た時点で実行することができる。
【0148】このように、干渉計のリセット動作を行っ
ても高精度アライメントが可能な理由は、アライメント
系24aにより基準マーク板FM1上の基準マークを計
測した後、ウエハW1上の各ショット領域のアライメン
トマークを計測することにより、基準マークと、ウエハ
マークの計測により算出された仮想位置との間隔を同一
のセンサにより算出しているためである。この時点で基
準マークと露光すべき位置の相対距離が求められている
ことから、露光前にレチクルアライメント顕微鏡14
2、144により露光位置と基準マーク位置との対応が
とれていれば、その値に前記相対距離を加えることによ
り、Y軸方向の干渉計の干渉計ビームがウエハステージ
の移動中に切れて再度リセットを行ったとしても高精度
な露光動作を行うことができるのである。
【0149】なお、アライメント終了位置から図8の位
置にウエハステージWS1が移動する間に、測長軸BI
4Yが切れないような場合には、測長軸BI1X、BI
4Yの計測値をモニタしつつ、アライメント終了後に直
ちに、図8の位置までウエハステージを直線的に移動さ
せてもよいことは勿論である。この場合、ウエハステー
ジWS1のY軸と直交する反射面21に投影光学系PL
の光軸AXを通る測長軸BI3Yがかかった時点で干渉
計のリセット動作を行うようにしても良い。
【0150】上記と同様にして、露光終了位置からウエ
ハステージWS2を図8に示される右側のローディング
ポジションまで移動させ、測長軸BI5Yの干渉計のリ
セット動作を行えば良い。
【0151】また、図11には、ウエハステージWS1
上に保持されるウエハW1上の各ショット領域を順次露
光する露光シーケンスのタイミングの一例が示されてお
り、図12には、これと並列的に行われるウエハステー
ジWS2上に保持されるウエハW2上のアライメントシ
ーケンスのタイミングが示されている。本第1の実施形
態では、2つのウエハステージWS1、WS2を独立し
て2次元方向に移動させながら、各ウエハステージ上の
ウエハW1、W2に対して露光シーケンスとウエハ交換
・アライメントシーケンスとを並行して行うことによ
り、スループットの向上を図っている。
【0152】ところが、2つのウエハステージを使って
2つの動作を同時並行処理する場合は、一方のウエハス
テージ上で行われる動作が外乱要因として、他方のウエ
ハステージで行われる動作に影響を与える場合がある。
また、逆に、一方のウエハステージ上で行われる動作が
他方のウエハステージで行われる動作に影響を与えない
動作もある。そこで、本第1の実施形態では、並行処理
する動作の内、外乱要因となる動作とならない動作とに
分けて、外乱要因となる動作同士、あるいは外乱要因と
ならない動作同士が同時に行われるように、各動作のタ
イミング調整が図られる。
【0153】例えば、スキャン露光中は、ウエハW1と
レチクルRとを等速で同期走査させることから外乱要因
とならない上、他からの外乱要因を極力排除する必要が
ある。このため、一方のウエハステージWS1上でのス
キャン露光中は、他方のウエハステージWS2上のウエ
ハW2で行われるアライメントシーケンスにおいて静止
状態となるようにタイミング調整がなされる。すなわ
ち、アライメントシーケンスにおけるマーク計測は、ウ
エハステージWS2をマーク位置で静止させた状態で行
われるため、スキャン露光にとって外乱要因とならず、
スキャン露光中に並行してマーク計測を行うことができ
る。これを図11及び図12で見ると、図11において
ウエハW1に対し動作番号「1、3、5、7、9、1
1、13、15、17、19、21、23」で示される
スキャン露光と、図12においてウエハW2に対し動作
番号「1、3、5、7、9、11、13、15、17、
19、21、23」で示される各アライメントマーク位
置におけるマーク計測動作が相互に同期して行われてい
ることがわかる。一方、アライメントシーケンスにおい
ても、スキャン露光中は、等速運動なので外乱とはなら
ず高精度計測が行えることになる。
【0154】また、ウエハ交換時においても同様のこと
が考えられる。特に、ロードアームからウエハをセンタ
ーアップに受け渡す際に生じる振動等は、外乱要因とな
り得るため、スキャン露光前、あるいは、同期走査が等
速度で行われるようになる前後の加減速時(外乱要因と
なる)に合わせてウエハの受け渡しをするようにしても
良い。
【0155】上述したタイミング調整は、主制御装置9
0によって行われる。
【0156】次に、本第1実施形態の投影露光装置10
において、アライメント系24aに設けられたAF/A
L系130、又はアライメント系24bに設けられたA
F/AL系134を用いてアライメント時にウエハのA
F計測を行い、この計測結果と、投影光学系PLに設け
られたAF/AL系132によるウエハのAF計測結果
とに基づいて露光時に、フォーカス・レベリング制御を
行う方法について説明する。
【0157】ウエハW上の各ショット領域に対する露光
順序は、前述したように、スキャン時加減速時間、
整定時間、露光時間、隣接ショットへのステッピン
グ時間等の〜の各パラメータにより決定されるが、
一般にレチクルステージの加減速が律速条件となるた
め、縦ステッピング(図13のY方向へのステッピン
グ)により2ショットステッピングが行われない場合
は、ウエハを±Y方向に交互に走査する(図13のX方
向に隣接するショットを順次走査露光する)のが最も効
率が良くなる。
【0158】図13には、このようにして決定されたウ
エハW1上のショット領域210の露光順序が示されて
いる。この図13は、ウエハW1内に全てのショット配
列が入っている場合の例である。
【0159】本実施形態においても、各ショット領域の
露光に先立って、特開平6−283403号公報等に記
載されるような完全先読み制御が行われるのであるが、
図13に示されるような最も効率の良い露光順序で露光
を行なおうとすると、図13中の符号A、B、Cで示さ
れる各位置では、先読み用のAF検出点がウエハW1の
外周にかかるため、部分的にウエハW1の面上を計測
(検出)できないAF検出点が発生する。このような場
合には、上記の完全先読み制御を行なうことができな
い。
【0160】これを更に詳述する。図14(A)、
(B)、(C)には、図13中にA、B、Cで示される
各位置で先読み用のAF計測を行う場合の拡大平面図が
それぞれ示されている。なお、実際には、レチクル上の
照明領域IAに共役な露光領域IF及びAF検出点AF
1〜AF5等が固定で、これらに対しウエハW1が走査
されるのであるが、便宜上、図14(A)、(B)、
(C)においては、露光領域IF及びAF検出点がウエ
ハ面に対して走査されるように図示されている。従っ
て、以下の説明においては、実際のウエハW1の走査方
向と反対方向をスキャン方向として説明する。
【0161】この場合、露光領域IFの走査方向(紙面
の上下方向)の一方側には、第2検出系としてのAF検
出点AF1〜AF5が非走査方向(紙面の左右方向)に
配列され(図14(A)参照)、また、露光領域IFの
走査方向の他方側には、第2検出系としてのAF検出点
AB1〜AB5が非走査方向に配列されているものとす
る(図14(B)参照)。
【0162】図14(A)において+Y方向にスャンし
ながらAF計測を行う場合、検出点AF1及びAF2が
ウエハW1面上を外れており、また、図14(B)と
(C)の場合もウエハW1面上を検出点(AB1〜AB
5,AF4及びAF5)が外れていることから、前述し
た先読み制御を行うことができなくなるのである。
【0163】このような場合、従来においては、上記
A、B、Cの位置において検出点がウエハW1面上から
外れないようにするため、ウエハW1の内側から外側に
向けてスキャン(内スキャンという)を行うようにスキ
ャン方向の反転を行なっていたが、スキャン方向を反転
させると、上記のように決定された露光順序が変更され
る結果、スループットが低下するという不都合がある。
【0164】かかるスループットの低下を防止するた
め、図15(比較例)に示されるように、先読み用のA
F検出点(例えば、AF1〜AF5)が全てのウエハ面
上に存在して計測可能になった時点DでAF計測を開始
し、オートフォーカス、オートレベリング制御(以下、
AF/AL制御という)を実施する方法を採用すると、
AF/ALの追従の位相遅れによる誤差が追従終了点E
〜Fの間で発生する。なお、この図15における点E
は、正常な先読み制御が行われる場合の追従完了位置を
示すものであり、これより明らかなように、このような
AF計測ではAF/AL制御精度を悪化させることがわ
かる。
【0165】そこで、本第1の実施形態では、ウエハ露
光時の先読み制御に先立って、アライメント系24aに
設けられたAF/AL系130、又はアライメント系2
4bに設けられたAF/AL系134を用いてアライメ
ント時にウエハW1のAF計測を、露光時と同じ条件で
行なうことにより、上記のAF/ALの追従の位相遅れ
による誤差であるAF/AL制御精度の悪化を防止しよ
うとするものである。なお、上記AF/AL系130あ
るいはAF/AL系134には、上述した投影光学系P
Lに設けられているのと同じ条件でウエハW1表面をA
F/AL計測することができる第1検出系としてのAF
検出点(AF1〜AF5に相当:図14(A)参照)及
びAF検出点(AB1〜AB5に相当:図14(B)参
照)を有している。
【0166】すなわち、図16に示されるように、アラ
イメントが行われるウエハW1では、EGAの計測点数
がAL1〜AL6(6点)であって、その間に露光シー
ケンスと同じ方向でAF計測が計測点C,A,Bにて行
われる。この場合も、2つの基板ステージの動作が互い
に影響し合うことがない様にするため、ステッピング動
作同士(外乱要因動作同士)、あるいは露光動作とアラ
イメント動作(非外乱要因動作)同士を同期させるとと
もに、互いに干渉しない順序でステージを移動するよう
にしている。この場合、露光時間>アライメント時間+
先読み計測時間となっているものとする。
【0167】図17には、図16のA点における本発明
の特徴であるアライメント時のAF計測による検出点A
F1〜AF5までの計測結果が示されている。図17で
は、図を簡略化するため、ウエハ面位置をレベリングを
0として示したが、通常はAF1〜AF5までの結果が
ばらついているのが一般的である。
【0168】この場合、図14(A)に示されるよう
に、検出点AF4及びAF5では、AF計測を正常に行
うことができるので、図17においてもそのAF計測値
はウエハ面位置を示している。これに対し、検出点AF
3,AF2,AF1は、走査方向に移動するにつれて順
次ウエハ面位置を示す様になる。このようにして、ウエ
ハ外周近傍のショット領域のフォーカス計測を予め行っ
ておくと、次の露光シーケンスでは、例えば図16中の
A、B、Cの各位置においてどのような計測値を示すか
が分かるため、実際の露光時の先読み制御の際には、図
18に示されるように、図15の場合に比べ、ウエハ面
位置の計測再現性の誤差の範囲内でウエハ位置を目標位
置(0)に近づけておく事ができる。すなわち、フォー
カスの追い込みを迅速に行なうことができる。
【0169】もともとオートフォーカスの追従制御応答
は、特開平6―283403号公報に示されるように、
1次応答として、絶対誤差の30%分追従できる条件で
あり、初期の絶対値誤差を小さくする事によって、追従
終了点Fが早くなり(許容値が同じため)、正常な先読
み制御が行われていた時の追従完了点Eよりも更に前に
追従を終了させる事が可能となる。
【0170】以上説明したように、本第1の実施形態の
投影露光装置10によると、ウエハを保持する2つのウ
エハステージを独立して移動させ、一方のステージ上で
ウエハ交換及びアライメント動作を行い、他方のステー
ジ上で露光動作を並行して行い、上記のアライメントの
際に、アライメント系のAF/AL系を使ってウエハ面
のAF計測を行うこととし、両方の動作が終了した時点
で、お互いの動作を切り換える事としたので、ウエハ外
周でフォーカス計測を事前に実施し、その結果を用いる
ことで、露光時に先読み位置にウエハ表面が無いような
ウエハ外周の近傍でウエハの外側から内側へ向けてスキ
ャン露光するショット領域であってもフォーカスの迅速
な追い込みが可能であり、先読み制御の追従の遅れを防
止することができる。従って、高精度でフォーカス、レ
ベリング制御が可能であるとともに、ウエハ外周の近傍
のショット領域をウエハの外側から内側へ向けてスキャ
ン露光する場合であっても内スキャンを採用する必要が
なく、最も効率の良い露光順序で各ショット領域を露光
することができるのでスループットの向上が可能であ
る。
【0171】また、上記のアライメント時のAF計測
は、外周ショットの走査露光時と同じ方向から走査しな
がら行われるので、ステージの走り方向等に依存したオ
フセット等を除去したフォーカス制御が可能となる。
【0172】また、上記第1の実施形態の投影露光装置
10によると、2枚のウエハをそれぞれ独立に保持する
2つのウエハステージを具備し、これら2つのウエハス
テージをXYZ方向に独立に移動させて、一方のウエハ
ステージでウエハ交換とアライメント動作を実行する間
に、他方のウエハステージで露光動作を実行する事と
し、両方の動作が終了した時点でお互いの動作を切り換
えるようにしたことから、スループットを大幅に向上さ
せることが可能になる。
【0173】また、上記第1の実施形態によると、投影
光学系PLを挟んでマーク検出を行う少なくとも2つの
アライメント系を具備しているため、2つのウエハステ
ージを交互にずらすことにより、各アライメント系を交
互に使って行われるアライメント動作と露光動作とを並
行処理することが可能になる。
【0174】その上、上記第1の実施形態によると、ウ
エハ交換を行うウエハローダがアライメント系の近辺、
特に、各アライメント位置で行えるように配置されてい
るため、ウエハ交換からアライメントシーケンスへの移
行がスムースに行われ、より高いスループットを得るこ
とができる。
【0175】さらに、上記第1の実施形態によると、上
述したような高スループットが得られるため、オフアク
シスのアライメント系を投影光学系PLより大きく離し
て設置したとしてもスループットの劣化の影響が殆ど無
くなる。このため、高N.A.(開口数)であって且つ
収差の小さい直筒型の光学系を設計して設置することが
可能となる。
【0176】また、上記第1の実施形態によると、2本
のアライメント系及び投影光学系PLの各光軸のほぼ中
心を計測する干渉計からの干渉計ビームを各光学系毎に
有しているため、アライメント時や投影光学系を介して
のパターン露光時のいずれの場合にも2つのウエハステ
ージ位置をアッべ誤差のない状態でそれぞれ正確に計測
することができ、2つのウェハステージを独立して移動
させることが可能になる。
【0177】さらに、2つのウェハステージWS1、W
S2が並ぶ方向(ここではX軸方向)に沿って両側から
投影光学系PLの投影中心に向けて設けられた測長軸B
I1X、BI2Xは、常にウエハステージWS1、WS
2に対して照射され、各ウエハステージのX軸方向位置
を計測するため、2つのウエハステージが互いに干渉し
ないように移動制御することが可能になる。
【0178】その上、上記測長軸BI1X、BI2Xに
対してアライメント系の検出中心や投影光学系PLの投
影中心位置に向けて垂直に交差する方向(ここではY軸
方向)に測長軸BI3Y、BI4Y、BI5Yが照射さ
れるように干渉計が配置され、ウエハステージを移動さ
せて反射面から測長軸が外れたとしても、干渉計をリセ
ットすることによりウエハステージを正確に位置制御す
ることが可能となる。
【0179】そして、2つのウエハステージWS1、W
S2上には、それぞれ基準マーク板FM1、FM2が設
けられ、その基準マーク板上のマーク位置とウエハ上の
マーク位置とを予めアライメント系で計測することによ
って得られる補正座標系との間隔を、露光前の基準板計
測位置に対してそれぞれ加算する事によって、従来の様
な投影光学系とアライメント系との間隔を計測するベー
スライン計測を行うことなくウエハの位置合わせが可能
となり、特開平7―176468号公報に記載されるよ
うな大きな基準マーク板の搭載も不要となる。
【0180】また、上記第1の実施形態によると、複数
枚のレチクルRを使って二重露光を行うことから、高解
像度とDOF(焦点深度)の向上効果が得られる。しか
し、この二重露光法は、露光工程を少なくとも2度繰り
返さなければならないため、露光時間が長くなって大幅
にスループットが低下するが、本第1の実施形態の投影
露光装置を用いることにより、スループットが大幅に改
善できるため、スループットを低下させることなく高解
像度とDOFの向上効果とが得られる。例えば、T1
(ウエハ交換時間)、T2(サーチアライメント時
間)、T3(ファインアライメント時間)、T4(1回
の露光時間)において、8インチウエハにおける各処理
時間をT1:9秒、T2:9秒、T3:12秒、T4:
28秒とした場合、1つのウエハステージを使って一連
の露光処理が為される従来技術により二重露光が行われ
ると、スループットTHOR=3600/(T1+T2
+T3+T4*2)=3600/(30+28*2)=
41[枚/時]となり、1つのウエハステージを使って
一重露光法を実施する従来装置のスループット(THO
R=3600/(T1+T2+T3+T4)=3600
/58=62[枚/時])と比べてスループットが66
%までダウンする。ところが、本第1の実施形態の投影
露光装置を用いてT1、T2、T3とT4とを並列処理
しながら二重露光を行う場合は、露光時間の方が大きい
ため、スループットTHOR=3600/(28+2
8)=64[枚/時]となることから、高解像度とDO
Fの向上効果を維持しつつスループットを改善すること
が可能となる。また、露光時間が長い分、EGA点数を
増やすことが可能となり、アライメント精度が向上す
る。
【0181】なお、上記第1の実施形態では、本発明が
二重露光法を用いてウエハの露光を行う装置に適用され
た場合について説明したが、これは、前述の如く、本発
明の装置により、一方のウエハステージ側で2枚のレチ
クルにて2回露光を行う(二重露光)間に、独立に可動
できる他方のウエハステージ側でウエハ交換とウエハア
ライメントを並行して実施する場合に、従来の一重露光
よりも高いスループットが得られるとともに、解像力の
大幅な向上が図れるという特に大きな効果があるためで
ある。しかしながら、本発明の適用範囲がこれに限定さ
れるものではなく、一重露光法により露光する場合にも
本発明は好適に適用できるものである。例えば、8イン
チウエハの各処理時間(T1〜T4)が前述と同様であ
るとすると、本発明のように2つのウエハステージを使
って一重露光法で露光処理する場合、T1、T2、T3
を1グループとし(計30秒)、T4(28秒)と並列
処理を行うと、スループットはTHOR=3600/3
0=120[枚/時]となり、1つのウエハステージを
使って一重露光法を実施する従来のスループット(TH
OR=62[枚/時]に比べてほぼ倍の高スループット
を得る事が可能となる。
【0182】また、上記実施形態では、ステップ・アン
ド・スキャン方式により走査露光を行う場合について説
明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、ス
テップ・アンド・リピート方式による静止露光を行う場
合及びEB露光装置やX線露光装置、さらにはチップと
チップを合成するスティッチング露光時であっても同様
に適用できることは勿論である。
【0183】《第2の実施形態》次に、本発明の第2の
実施形態を図19ないし図33に基づいて説明する。
【0184】本第2の実施形態は、1つのウエハステー
ジWSを使って先読みAF/AL計測を行いつつ、その
計測結果に基づいてフォーカス・レベリング制御を行っ
て露光を行うものである。
【0185】図19には、第2の実施形態に係る投影露
光装置214の概略構成が示されており、この投影露光
装置214は、第1の実施形態と同様にステップ・アン
ド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置であっ
て、図1に示される第1の実施形態の投影露光装置10
と基本的な構成部分において同一であり、同一部分に同
一符号を付して構成説明を省略する。第1の実施形態の
投影露光装置10と異なる点は、ウエハステージWSが
1つで構成されており、先読み制御用のウエハW上の面
位置を計測するAF/AL系が、露光領域IFの走査方
向の一方側と他方側に設けられ、露光領域IFの非走査
方向の幅よりも広い範囲に複数の検出点が配列されるよ
うに構成された斜入射式の照射光学系151と集光光学
系161とで構成されている点である。また、本第2の
実施形態のウエハステージWSには、ウエハWを保持し
てZ軸方向の微小駆動及び傾斜駆動させる基板駆動系と
してのZ・レベリングステージLSを備えている。
【0186】これを露光領域IFに対する先読み制御用
のAF検出点の配置を斜視図で示した図20で見ると、
露光領域IFの走査方向(+Y方向)には、非走査方向
(±X方向)に検出点AF1〜AF9で構成される検出
領域AFE(図25参照)が設けられ、露光領域IFの
非走査方向の幅よりも大きい範囲に配列されている。ま
た、露光領域IFの走査方向(−Y方向)には、非走査
方向(±X方向)に検出点AB1〜AB9で構成される
検出領域ABE(図25参照)が設けられ、露光領域I
Fの非走査方向の幅よりも大きい範囲に配列されてい
る。これらの検出点AF1〜AF9及び検出点AB1〜
AB9は、それぞれ露光領域IFを走査する走査方向
(+Y方向、−Y方向)の手前側に配置されていて、各
検出点におけるウエハW面が所定の基準面に対してどの
程度ずれているかの相対位置がショット領域の露光に先
立って検出される。
【0187】図21は、図20を走査方向から見た側面
図であり、図22は、図21の平面図であり、図23
は、図22を非走査方向から見た側面図である。
【0188】図22及び図23に示されるように、斜入
射式のAF/AL系の照射光学系151a及び151b
から射出された光束は、ウエハW面上の非走査方向に延
びた検出点AB1〜AB9と検出点AF1〜AF9を形
成し、ウエハW面にて反射された光束が斜入射式のAF
/AL系の集光光学系161a及び161bにて受光さ
れるようになっている。これは、投影光学系PLの投影
レンズのN.A.(開口数)が大きくなるにつれて投影
レンズ下面とウエハW間のワーキングディスタンスが狭
くなるため、露光領域IF内を斜入射AF系で計測でき
なくなるが、かかる場合であっても完全先読み計測を実
行するためにこのようにしたものである。
【0189】また、図21及び図23に示されるよう
に、本第2の実施形態の投影光学系PLの下端付近の形
状は、逆円錐台となっており、照射光学系151a及び
151bからの複数の照射光がウエハWのそれぞれの検
出点位置に照射され、ウエハW表面からの反射光が投影
光学系PLの両脇を通り抜けて、集光光学系161a及
び161bにて受光されるように構成されている。これ
は、AF光束が投影光学系PLの下端付近でけられない
ようにするためであり、N.A.の広がり部と投影光学
系PLの45°方向に合わせるとともに、投影光学系P
Lを構成する投影レンズの収差を補正する為、投影光学
系PLの最下面に平行平板216が走査方向に合わせて
長方形に配置されている。そして、その平行平板216
の走査方向の前後には、一次元の非走査方向に延びたA
F検出点が+Y走査用と−Y走査用として2ヶ所に配置
されている。これを例えば、特開平6―283403号
公報に記載されている様な2次元検出型のAF機構と比
べると、露光位置でのAF計測が出来ない反面、非走査
方向に長くスポット群を形成する事が可能になるととも
に、検出点が1次元に配列されているため、各AFスポ
ットのZ方向面内湾曲によるオフセット誤差を容易に補
正できるという利点がある。更に、2方向入射により非
走査方向に干渉縞を形成する方法を採用する場合などで
は、その干渉縞の間隔誤差、位置変動より1次元画像処
理にてAF/AL位置を検出する1次元処理の先読み制
御法であるので、本発明の適用が容易となる利点があ
る。また、光束が検出領域AFE、ABEの2ヶ所に分
かれているので、それぞれの光束を遮光しない様なカバ
ーを設置し、カバー内に温度調節が為された気体を流す
ことで温度変化によるAF/AL精度を向上させる様に
すれば、更に検出誤差を軽減する効果がある。
【0190】次に、本第2の実施形態の投影露光装置2
14により、ウエハWの外周よりショット配列の方が大
きい場合の先読み制御について説明する。例えば、図3
2は、ウエハWの外周よりショット配列の方が大きい場
合の先読み制御に関する比較例を示した図である。図3
2では、走査露光を行う露光領域IFに対して走査方向
(紙面上方の矢印方向:実際には露光領域IF及びAF
検出点AF1〜AF5が固定でこれらに対してウエハW
が走査されるが、便宜上図の露光領域IF及びAF検出
点がウエハ面に対して走査されるように図示する)の手
前に、非走査方向に配列されたAF検出点AF1〜AF
5が配列されている。このAF検出点AF1〜AF5で
構成される検出領域AFBは、完全先読み制御を行うた
めにAF計測を行うもので、その検出領域AFBの幅が
露光領域IFの非走査方向の幅とほぼ同じ幅で構成され
ている。この図32(比較例)のように構成された投影
露光装置を用いて先読み制御をする場合は、図33に示
されるように、ステージの移動に伴ってAF1〜AF5
までのAF出力値が得られる。この図33の横軸はステ
ージの移動時間〔t〕を示し、縦軸はウエハ面位置に対
するZ方向の相対位置〔μm〕を示している。この図3
3の線図に示されるように、ウエハW面上にかかる検出
点AF5〜AF3については、検出点が走査方向に移動
するにつれて順次ウエハ面位置を示す様になるが、検出
点AF2及びAF1については最後までウエハ面上を通
過しないため、正常な出力値が得られなくなる。このよ
うに、図32及び図33の比較例による5点計測で全シ
ョット領域の先読み制御を実施しようとすると、ウエハ
の外周近傍のショット領域ではエラーが発生してしま
い、AF/AL制御ができなくなることがあった。これ
を回避するため、ウエハWの内側から外側に向って走査
しながら先読み制御を行ったり、隣接ショットのウエハ
面位置の計測データを使って露光処理が為されるよう
に、欠けショット領域におけるAF/AL制御シーケン
スに変える必要があった。
【0191】これに対し、本第2実施形態では、図20
に示されるように、露光領域IFに対してAF検出点の
非走査方向の幅を広げることにより、隣接するショット
領域のウエハ面位置を計測することが可能となり、その
計測結果を利用することによってエラーが発生し難い先
読み制御を行うようにしたものである。
【0192】図24には、第2の実施形態に係るAF/
AL系を用いた先読み制御法を説明するウエハWの平面
図が示されている。この図24は、最も高速にウエハW
を露光することができる順序にて先読み制御を実施した
場合の各ショット領域のグループ化を示したものであ
る。図25には、フォーカス計測時における露光領域I
FとAF検出点の位置関係が示されている。ここで、各
ショット領域毎にどのAF検出点(AF1〜AF9、A
B1〜AB9)を使用してAF計測を行うかを「A,
B,C,D,E,F,AF,AB」の様にグルーピング
を行って、これらの各グループ毎に使用する検出点位置
を図26の表に示されるように予め決めておく。図26
に示される表の横方向には、使用するAF検出点(AF
1〜AF9、AB1〜AB9)の位置が示され、縦方向
には各ショット領域をグルーピングしたグループ名が示
されている。そして、それらのクロス位置に○印が付い
たAF検出点(センサ)を使用して先読み制御が行われ
るように、主制御装置90により制御される。
【0193】例えば、図27はAグループ(例えば、図
24の左端上のショット領域を露光する場合など)のシ
ョット領域212を露光する際に使用されるAF検出点
とウエハ面の先読み制御開始時の位置関係を示してい
る。この場合、露光領域IFから走査方向に距離Lだけ
離れた位置に存在するAF検出点AF7、AF8、AF
9が用いられるように主制御装置90により制御され
る。ここで、図27に示される先読み制御開始時には、
主制御装置90により指定された3つのAF検出点(A
F7、AF8、AF9)が全てウエハ面上に位置してい
るため、破線で示したショット領域212の露光が終了
するまでこの3つのAF検出点AF7、AF8、AF9
で計測された計測値に基づいて先読み制御を行うように
する。
【0194】この図26及び図27の場合は、ショット
領域に応じて使用するAF検出点が予め固定されている
「AF検出点固定法」である。図27の例におけるショ
ット領域212内の実計測は、検出点AF7だけであっ
て、隣接するショット領域上の検出点AF8,AF9の
計測値を用いることにより、先読みによるAF/AL制
御を行うことができる。
【0195】また、ショット領域内において先読み制御
時に欠けているAF検出点が無い場合、すなわち、図2
4に示されるグループAFやグループABの場合は、図
26の表で指定されるショット領域内に位置する検出点
AF3〜AF7、AB3〜AB7のみを用いて計測が行
われ、ショット領域外の検出点AF1、AF2、AF
8、AF9は使用されない。
【0196】また、図24に示されるグループEの場合
は、図26の表で指定されるように、検出点AF1〜A
F5を用いて計測が行われる。このグループEでは、図
24に示されるように、先読み制御の途中で検出点AF
6及びAF7が計測可能となるので、この検出点AF6
とAF7の計測値を使用した方が精度は高くなるが、シ
ョット配列の設定時に一回の露光動作内で使用するAF
検出点を変更する必要がない分、主制御装置90の制御
処理が簡略化できるという利点がある。従って、制御処
理に余裕がある場合は、検出点AF6及びAF7の計測
値を使うようにして、一層高精度なフォーカス、レベリ
ング制御を行うようにしても良い。
【0197】次に、上記以外の先読み制御法について説
明する。
【0198】図28は、使用するAF検出点の数を変え
ることなくウエハW面上でAF計測が可能なセンサを順
次走査方向の移動に合わせて、AF検出点を移動させて
所定のショット領域に対してウエハ面のフォーカス計測
を行うようにする「AF検出点移動型」である。先読み
制御のAF計測方法としては、原理的に精度の最も優れ
た計測方法である。この「AF検出点移動型」を実施す
るにあたって、主制御装置90は、ウエハWを走査方向
に移動させながらウエハWの周縁部に定められた禁止帯
の内側の有効領域内にいずれのAF検出点がかかってい
るかを把握するため、ウエハの外周位置情報と、AF検
出点の位置情報と、露光対象であるショット領域の位置
情報とに基づいてAF検出点の切り換えを行うように制
御する。例えば、図28の場合は、最初は検出点AF
7、AF8、AF9の3つを用いて計測を行い、次に、
検出点AF6、AF7、AF8、その次には、検出点A
F5、AF6、AF7となり、最後に検出点AF4、A
F5、AF6というように、ウエハ面上の有効領域内で
あって、できるだけショット領域212内の3つの検出
点が選ばれるようにセンサの切り換えが行われる。これ
により、ショット領域が設けられたウエハWの外周部を
露光領域IFが外側から内側へ走査露光する場合であっ
ても(実際には、移動しない露光領域IFに対してウエ
ハW側が移動して相対走査が行われる)、先読み制御を
することによりウエハ面位置を投影光学系PLの結像面
に迅速に追い込むことが可能となり、迅速かつ高精度な
フォーカス、レベリング制御を行うことができる。切り
換えの方法は、前述のように、グルーピングを行っても
良いし、全センサの出力を常時モニターし、許容値内に
なった検出点を使用する様にしても良い。
【0199】また、図29では、使用するAF検出点の
数に関係なく、計測可能な検出点であれば全て使用する
「AFセンサ数、位置可変型」である。この場合、複数
のAF検出点を使用することによって、平均化効果が高
くなり、ウエハ外周部のソリ等の影響を受け難くできる
という特徴がある。また、AF計測において再現性が悪
い場合などでは、この効果は一層高くなる。この図29
の場合も図28と同様に、主制御装置90は、ウエハW
を走査方向に移動させながらウエハWの周縁部に定めら
れた禁止帯の内側の有効領域内にいずれのAF検出点が
かかっているかを把握するため、ウエハの外周位置情報
と、AF検出点の位置情報と、露光対象であるショット
領域の位置情報とに基づいてAF検出点の切り換えを行
うように制御する。ここでは、AF検出点の数に限定が
ないため、AF1〜AF9までの検出点のうち、有効領
域内に含まれる検出点全てを使ってAF/AL計測を行
うようにする。これにより、ウエハWの外周近傍のショ
ット領域を外側から内側へ走査露光する場合であって
も、先読み制御を行うことによってウエハ面位置を投影
光学系PLの結像面に迅速に追い込むことが可能にな
り、迅速かつ高精度なフォーカス、レベリング制御を行
うことができる。
【0200】以上述べたような先読み制御法を使って、
例えば、特開平6−283403号公報に記載されてい
る技術に付加することにより、ウエハ外周近傍やウエハ
内のショット領域の区別に関係なく、最も迅速に行える
露光順序に従ってウエハ面の各ショット領域に対して、
高速且つ高精度な走査露光を行う事が可能となる。
【0201】次に、上述した先読み制御を行うにあたっ
て、いずれのデータを先読み計測データとして採用する
かについて説明する。これは、例えば、露光領域IFの
走査方向の幅を6〜8mmとし、露光時におけるウエハ
の走査速度を80〜90mm/secとすると、ウエハ
面のうねり周波数にもよるが、先読みAF検出点が露光
時におけるウエハ走査速度に達するまでの加速+整定距
離(L=8〜10mm)である事がスループット上不要
な助走が無い分望ましい。これは、先読みの位置をデー
タファイル内のウエハの外周位置、ショット領域の座標
位置、露光領域IFからAF検出点までの距離Lの情報
により算出し、ウエハ外周のパターン禁止帯(通常3m
m程度:図30参照)より先読み開始位置が内側になっ
ている場合にそのセンサを採用する事となるが、ウエハ
外周はソリ、ゴミの影響を受け易く、データファイルに
設定された先読み開始位置であったとしても、ウエハ面
の位置を正確に表わしていない場合がある。
【0202】ここで、図30及び図31を用いて、上記
場合における制御誤差をできるだけ小さくなるようにす
る点について説明する。図30では、上述した「AF検
出点固定法」において、例えばグループCのようにAF
検出点AF6〜AF9を使用する場合、データファイル
上の計算によると、先読み制御開始座標は図31中の
であるが、はパターン禁止帯の影響を受け、かなりデ
フォーカスしているとする。この場合の各センサ出力値
は、図31に示されるように、の位置で先読み制御を
開始すると、検出点AF6の影響によって、先読みによ
る計測結果は目標に対しかなり誤差を持つ場合は、AF
検出点の最右端に位置するセンサであるので、レベリン
グ制御に重大な影響を与えることになる。
【0203】仮に、先読み検出点が80mm/secで
移動して走査時にはその70%の制御が可能な様に設計
されている場合、右端に設けられた検出点AF6がZ軸
方向に数μm以下の誤差であったならば、先読み制御時
の平均化効果により小さい誤差で済む。ところが、Z軸
方向に数十μmもの誤差がある場合は、その値を加味し
た結果を目標値としてレベリング制御を行うと、許容で
きない程度の誤差が発生することになる。このため、先
読み検出点の計測開始時データをモニターした時の結果
が許容範囲内である場合に先読み計測を開始するように
し、許容範囲を越える場合であれば許容範囲内となる点
まで先読み制御の計測結果を使用しないようにするの
が望ましい。
【0204】また、上述した「AFセンサ位置移動型」
や「AFセンサ数、位置可変型」では、許容範囲内とな
ったAF検出点のみを使用するようにすることができ
る。
【0205】更に、各検出点間の計測誤差についても許
容範囲を設定し、その許容範囲を超える原因となるAF
検出点を除くAF検出点を用いる様にすれば、例えば、
ウエハ裏面側に設けられたゴミ等の影響によってAFエ
ラーが発生するような頻度を少なくすることができる。
但しこれらの方法は、予めウエハ面を目標AFへの追い
込み位置からの許容範囲内に入れておく必要があるた
め、ウエハアライメント時のフォーカス計測結果に基づ
いてグローバルAF又は、グローバルAF/ALを実行
しておく必要がある。
【0206】以上説明したように、本第2の実施形態に
係る投影露光装置214によれば、レチクルR上のパタ
ーンを投影光学系PLを介してウエハW上に走査露光す
る際に、ウエハW上の露光領域IFよりも非走査方向に
広い領域に対して複数のAF検出点が配置されている。
そして、ウエハW外周近傍のショット領域212を露光
するのに先立って、ウエハW面上に複数のAF検出点の
一部がかかった時点でフォーカスの先読み計測が開始さ
れ、その計測結果に基づいてフォーカス制御を開始する
ようにしたため、従来の走査型投影露光装置の先読み制
御では計測できなかった内側のフォーカス情報を先読み
データとしてフォーカス制御に用いる事が可能である。
従って、スループットを劣化させずに高精度なフォーカ
ス制御を行うことができる。
【0207】また、複数のAF検出点におけるウエハW
面上のAF検出点が一点である場合に、露光時における
レベリング制御は、隣接ショットのレベリング情報を用
いるか、固定値(例えば、X方向の傾斜量、Y方向の傾
斜量が共に「0」)を用いるようにしたため、ウエハの
外周近傍の欠けショット領域であっても先読み制御を開
始することができる。
【0208】更に、1点のウエハW面上のAF検出点に
て先読み制御実行時に、それと異なるAF検出点がウエ
ハW面上にかかってきた場合にその位置で先読み計測を
開始し、露光開始までに両方の先読み計測結果を用いた
レベリング制御が可能になった場合は、上述した隣接シ
ョットのレベリングや固定値によるレベリング補正から
ショット内の先読み計測によるレベリング制御に切り換
えるようにする。こうすることにより、外周部の欠けシ
ョットに対する先読み制御であっても高精度でフォーカ
ス、レベリング制御を行うことができる。
【0209】また、先読み計測を行う場合に使用するA
F検出点は、ウエハW上のショット配列が決定された時
点でウエハWの外周位置情報、複数のAF検出点の位置
情報、ウエハW上のショット領域の座標位置に基づいて
決定したり、あるいは、先読み制御に用いるAF検出点
による検出をウエハ走査時に常時実行して、いずれかの
検出点での検出結果が許容値以内になった時点から先読
み制御を開始するようにしたため、ウエハの外周エッジ
の影響を設計座標から予想以上に受けた場合に、その時
点でフォーカス制御が開始される事がなくなり、大きな
フォーカス、レベリング誤差の発生を防止することがで
きる。
【0210】なお、上記第2の実施形態では、1つのウ
エハステージを使った場合で説明したが、上記第1の実
施形態で説明したような2つのウエハステージを使う場
合であっても勿論実施することが可能である。この場合
は、必ずしもアライメント系を使って事前にフォーカス
計測を行う必要はないが、さらに高精度にする目的でア
ライメント系でフォーカス計測を行っても良い。また、
アライメント系によるフォーカス計測を行わない場合
は、その動作時間を他の動作時間として使用することが
できる利点がある。
【0211】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、スループットを一層向上させつ
つ、高精度なフォーカス、レベリング制御を行うことが
可能な投影露光装置を提供することができる。
【0212】また、請求項3に記載の発明によれば、ス
ループットを一層向上させつつ、高精度なフォーカス、
レベリング制御を行うことが可能な投影露光方法を提供
することができる。
【0213】また、請求項4及び5に記載の発明によれ
ば、サンプルショット領域の配列に基づいてマスクとの
位置合わせを行うEGAを使う場合でも、スループット
を一層向上させつつ、高精度なフォーカス、レベリング
制御を行うことが可能な投影露光方法を提供することが
できる。
【0214】また、請求項6ないし17に記載の発明に
よれば、感応基板の外周近傍のショット領域を露光する
際に先読み計測できなかった内側のフォーカス情報を先
読みデータとしてフォーカス制御に用いることにより、
スループットを向上させつつ、高精度なフォーカス、レ
ベリング制御を行うことが可能な投影露光装置を提供す
ることができる。
【0215】また、請求項18に記載の発明によれば、
スループットを一層向上させつつ、高精度なフォーカ
ス、レベリング制御を行うことができる従来にない優れ
た走査露光方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の実施形態にかかる投影露光装置の概略
構成を示す図である。
【図2】2つのウエハステージとレチクルステージと投
影光学系とアライメント系の位置関係を示す斜視図であ
る。
【図3】ウエハステージの駆動機構の構成を示す平面図
である。
【図4】投影光学系とアライメント系にそれぞれ設けら
れているAF/AL系を示す図である。
【図5】AF/AL系とTTRアライメント系の構成を
示す投影露光装置の概略構成を示す図である。
【図6】図5のパターン形成板の形状を示す図である。
【図7】2つのウエハステージを使ってウエハ交換・ア
ライメントシーケンスと露光シーケンスとが行われてい
る状態を示す平面図である。
【図8】図7のウエハ交換・アライメントシーケンスと
露光シーケンスとの切り換えを行った状態を示す図であ
る。
【図9】2枚のレチクルを保持する二重露光用のレチク
ルステージを示す図である。
【図10】(A)は図9のパターンAのレチクルを使っ
てウエハの露光を行った状態を示す図であり、(B)は
図9のパターンBのレチクルを使ってウエハの露光を行
った状態を示す図である。
【図11】2つのウエハステージの一方に保持されたウ
エハ上の各ショット領域毎の露光順序を示す図である。
【図12】2つのウエハステージの他方に保持されたウ
エハ上の各ショット領域毎のマーク検出順序を示す図で
ある。
【図13】ウエハ内に全てのショット配列が入っている
場合のスキャン型投影露光装置の露光順序を示すウエハ
の平面図である。
【図14】(A)は、図13のA位置において先読み用
のAF計測を行う拡大平面図であり、(B)は、図13
のB位置において先読み用のAF計測を行う拡大平面図
であり、(C)は、図13中のC位置において先読み用
のAF計測を行う拡大平面図である。
【図15】ウエハ外周近傍のショット領域における比較
例の先読み制御結果を示す線図である。
【図16】ウエハ内に全てのショット配列が入っている
場合のスキャン型投影露光装置のアライメント順序を示
すウエハの平面図である。
【図17】第1の実施形態における先読み制御結果を示
す線図である。
【図18】第1の実施形態において計測再現性に誤差が
ある場合の先読み制御結果を示す線図である。
【図19】第2の実施形態に係る投影露光装置の概略構
成を示す図である。
【図20】露光領域に対する先読み制御用のAF検出点
の配置を示す斜視図である。
【図21】図20を走査方向から見た側面図である。
【図22】図21の平面図である。
【図23】図22を非走査方向から見た側面図である。
【図24】第2の実施形態に係るAF/AL系を用いた
先読み制御法を説明するウエハWの平面図である。
【図25】フォーカス計測時における露光領域IFとA
F検出点の位置関係が示されている。
【図26】ショット領域毎のAF計測に使用するAF検
出点位置を指定するための選択図である。
【図27】Aグループに属するショット領域を露光する
際に使用するAF検出点とウエハ面の先読み制御開始時
の位置を示す図である。
【図28】使用するAF検出点の数を変えずにAF検出
点を移動させてウエハ面のフォーカス計測を行う場合の
AF検出点を示す図である。
【図29】計測可能なAF検出点を全て使用してウエハ
面のフォーカス計測を行う場合のAF検出点を示す図で
ある。
【図30】Cグループに属するショット領域を露光する
際に使用するAF検出点とウエハ面の先読み制御開始時
の位置を示す図である。
【図31】図30における先読み制御結果を示す線図で
ある。
【図32】ウエハWの外周よりショット配列の方が大き
い場合の先読み制御に関する比較例を示す図である。
【図33】ウエハWの外周よりショット配列の方が大き
い場合の先読み制御に関する比較例を示す図である。
【符号の説明】
10 投影露光装置 24a、24b アライメント系 38 ステージ制御手段 90 主制御装置 130、132、134 AF/AL系 151 照射光学系 161 集光光学系 210、212 ショット領域 214 投影露光装置 W、W1、W2 ウエハ(感応基板) WS、WS1、WS2 ウエハステージ PL 投影光学系 R レチクル IF 露光領域 IA 照明領域 AF1〜AF9、AB1〜AB9 AF検出点 LS、LS1、LS2 Z・レベリングステージ(基板
駆動系)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクのパターン像を投影光学系を介し
    て感応基板上に露光する投影露光装置であって、 感応基板を保持して2次元平面内を移動可能な第1基板
    ステージと;感応基板を保持して前記第1基板ステージ
    と同一平面内を前記第1基板ステージとは独立に移動可
    能な第2基板ステージと;前記投影光学系とは別に設け
    られ、前記基板ステージに保持された感応基板上のマー
    クを計測する少なくとも1つのアライメント系と;前記
    アライメント系を用いたマーク計測中の感応基板面の所
    定基準面に対する相対位置を検出するための第1検出系
    と;前記投影光学系を用いた露光中の感応基板面の所定
    基準面に対する相対位置を検出するための第2検出系
    と;前記第1基板ステージ及び第2基板ステージの各々
    に設けられ、ステージ上に保持された感応基板の面位置
    を調整するための基板駆動系と;前記第1基板ステージ
    及び第2基板ステージの内の一方のステージで前記第1
    検出系による検出を行いながら前記アライメント系を用
    いたマーク計測動作が行われる間に、他方のステージで
    前記投影光学系を用いた露光動作が行われるように前記
    2つのステージを制御した後、前記一方のステージで前
    記投影光学系を用いた露光動作が行われるように前記一
    方のステージを制御するとともに、前記一方のステージ
    のマーク計測動作中に得られた前記第1検出系の検出結
    果と前記一方のステージの露光動作中に得られる前記第
    2検出系の検出結果とに基づいて前記一方のステージの
    基板駆動系を制御する制御手段と;を有する投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】 照明光で照明された照明領域に対してマ
    スクを走査方向に移動させるのと同期して前記照明領域
    に共役な露光領域に対して感応基板を前記走査方向に移
    動させることにより前記マスクのパターン像を前記感応
    基板上に露光する走査型の投影露光装置であって、 感応基板を保持して2次元平面内を移動可能な第1基板
    ステージと;感応基板を保持して前記第1基板ステージ
    と同一平面内を前記第1基板ステージとは独立に移動可
    能な第2基板ステージと;前記投影光学系とは別に設け
    られ、前記基板ステージに保持された感応基板上のマー
    クを計測する少なくとも1つのアライメント系と;前記
    アライメント系を用いたマーク計測中の感応基板面の所
    定基準面に対する相対位置を検出するための第1検出系
    と;前記投影光学系を用いた露光中の感応基板面の所定
    基準面に対する相対位置を検出するための第2検出系
    と;前記第1基板ステージ及び第2基板ステージの各々
    に設けられ、ステージ上に保持された感応基板の面位置
    を調整するための基板駆動系と;前記第1基板ステージ
    及び第2基板ステージの内の一方のステージで前記第1
    検出系による検出を行いながら前記アライメント系を用
    いたマーク計測動作が行われる間に、他方のステージで
    前記投影光学系を用いた露光動作が行われるように前記
    2つのステージを制御した後、前記一方のステージで前
    記投影光学系を用いた露光動作が行われるように前記一
    方のステージを制御する際に、前記一方のステージに保
    持された感応基板上の複数のショット領域の内前記露光
    領域に対して前記感応基板の外側から内側へ走査される
    ように設定された外周近傍のショット領域を露光すると
    きには、前記一方のステージのマーク計測動作中に得ら
    れた前記第1検出系の検出結果と前記一方のステージの
    露光動作中に得られる前記第2検出系の検出結果とに基
    づいてステージの基板駆動系を制御し、その他のショッ
    ト領域を露光するときには前記第2検出系の検出結果だ
    けを用いて前記一方のステージの基板駆動系を制御する
    制御手段とを有する投影露光装置。
  3. 【請求項3】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して感応基板上に露光する投影露光方法であって、 感応基板を保持して同一の2次元平面内を各々独立に移
    動可能な2つの基板ステージを用意し;前記2つのステ
    ージの内の一方のステージに保持された感応基板上のマ
    ークを計測し;前記一方のステージでマーク計測動作が
    行われている間に前記一方のステージ上に保持された感
    応基板の所定基準面に対する相対位置を検出し;前記一
    方のステージでマーク計測動作が行われている間に、前
    記2つのステージの内の他方のステージに保持された感
    応基板上に前記マスクのパターン像を露光し;前記他方
    のステージの露光動作終了後に、前記一方のステージに
    保持された感応基板を露光するとともに、この露光中
    に、前記検出された相対位置に基づいて前記一方のステ
    ージに保持された感応基板の面位置を調整することを特
    徴とする投影露光方法。
  4. 【請求項4】 照明光で照明された照明領域に対してマ
    スクを走査方向に移動させるのと同期して前記照明領域
    に共役な露光領域に対して感応基板を前記走査方向に移
    動させることにより、前記感応基板上の複数のショット
    領域の各々に前記マスクのパターンの像を投影光学系を
    介して露光する投影露光方法であって、 前記感応基板上の複数のショット領域の内前記露光領域
    に対して前記感応基板の外側から内側へ走査されるよう
    に設定された外周近傍のショット領域を含むように、前
    記複数のショット領域の内の幾つかをサンプルショット
    領域として選択し;前記幾つかのサンプルショット領域
    の座標位置をそれぞれ計測し;前記幾つかのサンプルシ
    ョット領域の座標位置を計測する際に前記幾つかのサン
    プルショット領域毎に前記感応基板の所定基準面に対す
    る相対位置を検出し;前記計測されたサンプルショット
    領域の座標位置に基づいて前記感応基板上の複数のショ
    ット領域の配列を決定し;前記露光領域に対して前記感
    応基板の外側から内側へ走査されるように設定された外
    周近傍のショット領域を各々露光するときに、前記決定
    されたショット領域の配列に基づいて前記マスクのパタ
    ーン像との位置合わせを行うとともに、前記座標位置の
    計測の際に検出された相対位置に基づいて前記感応基板
    の面位置を調整する投影露光方法。
  5. 【請求項5】 前記サンプルショット領域の内前記露光
    領域に対して前記感応基板の外側から内側へ走査される
    ように設定された外周近傍のショット領域の座標位置を
    計測する際に、露光時と同じ方向に前記感応基板を移動
    しながら前記感応基板の所定基準面に対する相対位置を
    検出することを特徴とする請求項4に記載の投影露光方
    法。
  6. 【請求項6】 照明光で照明された照明領域に対してマ
    スクを走査方向に移動させるのと同期して前記照明領域
    に共役な露光領域に対して感応基板を前記走査方向に移
    動させることにより前記マスクのパターン像を前記感応
    基板上に露光する走査型の投影露光装置であって、 感応基板を保持して2次元平面内を移動可能な基板ステ
    ージと;前記露光領域に対して前記走査方向の一方側と
    他方側に前記走査方向に直交する非走査方向の幅が前記
    露光領域より広い検出領域をそれぞれ有し、該各検出領
    域内に前記非走査方向に沿って設定された複数の検出点
    の少なくとも1つで前記感応基板面の所定基準面に対す
    る相対位置を検出する位置検出系と;前記基板ステージ
    に設けられ、ステージ上に保持された感応基板の面位置
    を調整するための基板駆動系と;前記基板ステージ上に
    保持された感応基板を露光する際に、前記位置検出系の
    検出結果に基づいて前記基板駆動系を制御する制御手段
    とを有する投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記位置検出系の検出
    結果の内前記感応基板の走査方向に向かって前記露光領
    域の手前に設定された検出領域内の複数の検出点の少な
    くとも1つの検出結果に基づいて前記基板駆動系を制御
    することを特徴とする請求項6に記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記感応基板の外周近
    傍のショット領域を前記感応基板の外側から内側へ向か
    って走査露光する際に、前記複数の検出点の内の少なく
    とも1つが前記感応基板上の有効領域内にかかった時点
    から、前記感応基板上にかかる検出点の検出結果に基づ
    いて前記感応基板の面位置調整のため前記基板駆動系の
    制御を開始することを特徴とする請求項6に記載の投影
    露光装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記感応基板の外周近
    傍のショット領域を走査露光する際に、当該ショット領
    域にかかる検出点が1点である場合には所定の固定値に
    基づいて前記基板駆動系を介して前記感応基板の傾きを
    調整することを特徴とする請求項6に記載の投影露光装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記感応基板の外周
    近傍のショット領域を走査露光する際に、当該ショット
    領域にかかる検出点が1点である場合には当該ショット
    領域に隣接するショット領域上にかかる他の検出点の検
    出結果と前記1点の検出結果とに基づいて前記基板駆動
    系を介して前記感応基板の傾きを調整することを特徴と
    する請求項6に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記感応基板上の複
    数のショット領域毎に、前記複数の検出点の内のいずれ
    の検出点の検出結果を用いるかを予め決定し、前記感応
    基板上のあるショット領域を走査露光する際には、当該
    ショット領域に対して決定された検出点の検出結果のみ
    を用いて前記基板駆動系を介して前記感応基板の面位置
    を調整することを特徴とする請求項6に記載の投影露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記感応基板上の有効領域は、前記感
    応基板上の全面または前記感応基板の周縁部に定められ
    た禁止帯の内側であることを特徴とする請求項8に記載
    の投影露光装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記感応基板の外周
    位置情報、前記位置検出系の各検出点の位置情報、及び
    露光対象のショット領域の位置情報に基づいて、前記位
    置検出系の検出点のいずれが前記感応基板上の有効領域
    にかかっているか否かを判断することを特徴とする請求
    項8に記載の投影露光装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記位置検出系の複
    数の検出点の検出結果をそれぞれ所定の許容値と比較す
    ることにより、前記位置検出系の検出点のいずれが前記
    感応基板上の有効領域にかかっているか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項8に記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記感応基板の外周
    近傍のショット領域を走査露光する際に、当該ショット
    領域にかかる検出点が複数になった時点から、当該ショ
    ット領域にかかる検出点の検出結果だけに基づく前記感
    応基板の傾き調整を前記基板駆動系を介して開始するこ
    とを特徴とする請求項9又は10に記載の投影露光装
    置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は、前記感応基板の外周
    位置情報、前記位置検出系の各検出点の位置情報、及び
    露光対象のショット領域の位置情報に基づいて、前記位
    置検出系の検出点のいずれが当該ショット領域にかかっ
    ているか否かを判断することを特徴とする請求項9又は
    10に記載の投影露光装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記感応基板の外周
    近傍のショット領域を走査露光する際に、当該ショット
    領域にかかる検出点が1点である場合には前記1点の検
    出点とこれに隣接する少なくとも1点の検出点とを含む
    所定数の検出点の検出結果に基づいて前記基板駆動系を
    介して前記感応基板の傾き調整を開始し、その後前記傾
    き調整に使用する検出点を順次当該ショット領域内部側
    にシフトすることを特徴とする請求項10に記載の投影
    露光装置。
  18. 【請求項18】 照明光で照明された照明領域に対して
    マスクを走査方向に移動させるのと同期して前記照明領
    域に共役な露光領域に対して感応基板を前記走査方向に
    移動させることにより前記マスクのパターン像を前記感
    応基板上に露光する走査露光方法において、 該感応基板の走査露光の際に、前記露光領域に対して前
    記走査方向の一方側と他方側にそれぞれ位置する前記走
    査方向に直交する非走査方向の幅が前記露光領域より広
    い検出領域内に前記非走査方向に沿って複数のスリット
    像が配置されるように、所定角度傾斜した方向から前記
    感応基板表面にスリット像を投影し、 前記感応基板からの前記各スリット像の反射光束を受光
    し、その光電変換信号に基づいて前記スリット像が投影
    される各検出点における前記感応基板面の所定の基準面
    からの相対位置をそれぞれ算出し、 この算出結果に基づいて前記露光領域内における前記感
    応基板の面位置を調整することを特徴とする走査露光方
    法。
JP33284796A 1996-11-28 1996-11-28 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法 Expired - Lifetime JP4078683B2 (ja)

Priority Applications (32)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33284796A JP4078683B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法
SG200103143A SG102627A1 (en) 1996-11-28 1997-11-28 Lithographic device
SG200103142A SG88824A1 (en) 1996-11-28 1997-11-28 Projection exposure method
KR1020017006773A KR20030096435A (ko) 1996-11-28 1997-11-28 노광장치 및 노광방법
DE69738910T DE69738910D1 (de) 1996-11-28 1997-11-28 Ausrichtvorrichtung und belichtungsverfahren
AU50678/98A AU5067898A (en) 1996-11-28 1997-11-28 Aligner and method for exposure
AT97913467T ATE404906T1 (de) 1996-11-28 1997-11-28 Ausrichtvorrichtung und belichtungsverfahren
CNB971811172A CN1144263C (zh) 1996-11-28 1997-11-28 曝光装置以及曝光方法
CNB011176652A CN1244018C (zh) 1996-11-28 1997-11-28 曝光方法和曝光装置
CNB011216433A CN1244021C (zh) 1996-11-28 1997-11-28 光刻装置和曝光方法
SG200103141A SG88823A1 (en) 1996-11-28 1997-11-28 Projection exposure apparatus
EP08005700A EP1944654A3 (en) 1996-11-28 1997-11-28 An exposure apparatus and an exposure method
IL13013797A IL130137A (en) 1996-11-28 1997-11-28 Exposure apparatus and an exposure method
EP97913467A EP0951054B1 (en) 1996-11-28 1997-11-28 Aligner and method for exposure
CNB011176660A CN1244019C (zh) 1996-11-28 1997-11-28 曝光装置以及曝光方法
SG200005339A SG93267A1 (en) 1996-11-28 1997-11-28 An exposure apparatus and an exposure method
CNB011216425A CN1244020C (zh) 1996-11-28 1997-11-28 曝光装置
PCT/JP1997/004350 WO1998024115A1 (fr) 1996-11-28 1997-11-28 Dispositif d'alignement et procede d'exposition
KR1019997004747A KR100315249B1 (ko) 1996-11-28 1999-05-28 노광장치 및 노광방법
KR1019997004939A KR100314557B1 (ko) 1996-11-28 1999-06-03 노광장치 및 노광방법
HK00103393A HK1024104A1 (en) 1996-11-28 2000-06-05 Aligner and method for exposure
US09/666,407 US6400441B1 (en) 1996-11-28 2000-09-20 Projection exposure apparatus and method
US09/714,620 US6549269B1 (en) 1996-11-28 2000-11-17 Exposure apparatus and an exposure method
US09/714,943 US6341007B1 (en) 1996-11-28 2000-11-20 Exposure apparatus and method
US09/716,405 US6590634B1 (en) 1996-11-28 2000-11-21 Exposure apparatus and method
KR1020017006772A KR100315251B1 (ko) 1996-11-28 2001-05-30 노광장치 및 노광방법
KR1020017006771A KR100315250B1 (ko) 1996-11-28 2001-05-30 노광장치 및 노광방법
US10/024,147 US6798491B2 (en) 1996-11-28 2001-12-21 Exposure apparatus and an exposure method
KR1020020072335A KR20060086496A (ko) 1996-11-28 2002-11-20 노광장치 및 노광방법
KR1020020072333A KR20060086495A (ko) 1996-11-28 2002-11-20 노광장치 및 노광방법
US10/879,144 US7177008B2 (en) 1996-11-28 2004-06-30 Exposure apparatus and method
US11/647,492 US7256869B2 (en) 1996-11-28 2006-12-29 Exposure apparatus and an exposure method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33284796A JP4078683B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007112522A Division JP4029360B2 (ja) 2007-04-23 2007-04-23 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10163100A true JPH10163100A (ja) 1998-06-19
JP4078683B2 JP4078683B2 (ja) 2008-04-23

Family

ID=18259469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33284796A Expired - Lifetime JP4078683B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4078683B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100532760B1 (ko) * 2003-12-31 2005-12-01 동부아남반도체 주식회사 스텝퍼에서 공정시간 단축을 위한 노광 시퀀스 설정 방법
US7023521B2 (en) 1999-04-13 2006-04-04 Nikon Corporation Exposure apparatus, exposure method and process for producing device
US7301605B2 (en) 2000-03-03 2007-11-27 Nikon Corporation Projection exposure apparatus and method, catadioptric optical system and manufacturing method of devices
JP2009094256A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Canon Inc 露光方法、露光装置およびデバイス製造方法
JP2011510477A (ja) * 2007-12-17 2011-03-31 ケーエルエー−テンカー・コーポレーション マルチチャック走査ステージ
JP2020003737A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法
JP2020052075A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 株式会社Screenホールディングス 描画装置および描画方法

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61263123A (ja) * 1985-05-16 1986-11-21 Canon Inc ステップアンドリピート露光方法
JPS6387725A (ja) * 1986-10-01 1988-04-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd ステ−ジ移動機構
JPS63261850A (ja) * 1987-04-20 1988-10-28 Fujitsu Ltd 縦型x−yステ−ジ
JPH01161832A (ja) * 1987-12-18 1989-06-26 Nikon Corp 投影露光装置及び露光方法
JPH02126629A (ja) * 1988-11-07 1990-05-15 Canon Inc 投影露光装置
JPH05175098A (ja) * 1991-12-26 1993-07-13 Nikon Corp 露光装置
JPH05234865A (ja) * 1992-02-21 1993-09-10 Canon Inc 複合位置決め装置
JPH06163359A (ja) * 1992-11-19 1994-06-10 Canon Inc 精密位置決め装置
JPH06196386A (ja) * 1992-12-25 1994-07-15 Nikon Corp 投影露光装置
JPH07161614A (ja) * 1993-12-08 1995-06-23 Nikon Corp 走査露光方法
JPH07200009A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Canon Inc 位置決め装置
JPH0851069A (ja) * 1994-06-17 1996-02-20 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ステップ・アンド・リピート装置
JPH08162391A (ja) * 1994-12-08 1996-06-21 Nikon Corp 投影露光装置
JPH08227854A (ja) * 1994-11-29 1996-09-03 Nikon Corp 露光方法及びその装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61263123A (ja) * 1985-05-16 1986-11-21 Canon Inc ステップアンドリピート露光方法
JPS6387725A (ja) * 1986-10-01 1988-04-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd ステ−ジ移動機構
JPS63261850A (ja) * 1987-04-20 1988-10-28 Fujitsu Ltd 縦型x−yステ−ジ
JPH01161832A (ja) * 1987-12-18 1989-06-26 Nikon Corp 投影露光装置及び露光方法
JPH02126629A (ja) * 1988-11-07 1990-05-15 Canon Inc 投影露光装置
JPH05175098A (ja) * 1991-12-26 1993-07-13 Nikon Corp 露光装置
JPH05234865A (ja) * 1992-02-21 1993-09-10 Canon Inc 複合位置決め装置
JPH06163359A (ja) * 1992-11-19 1994-06-10 Canon Inc 精密位置決め装置
JPH06196386A (ja) * 1992-12-25 1994-07-15 Nikon Corp 投影露光装置
JPH07161614A (ja) * 1993-12-08 1995-06-23 Nikon Corp 走査露光方法
JPH07200009A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Canon Inc 位置決め装置
JPH0851069A (ja) * 1994-06-17 1996-02-20 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ステップ・アンド・リピート装置
JPH08227854A (ja) * 1994-11-29 1996-09-03 Nikon Corp 露光方法及びその装置
JPH08162391A (ja) * 1994-12-08 1996-06-21 Nikon Corp 投影露光装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7023521B2 (en) 1999-04-13 2006-04-04 Nikon Corporation Exposure apparatus, exposure method and process for producing device
US7301605B2 (en) 2000-03-03 2007-11-27 Nikon Corporation Projection exposure apparatus and method, catadioptric optical system and manufacturing method of devices
US7319508B2 (en) 2000-03-03 2008-01-15 Nikon Corporation Projection exposure apparatus and method, catadioptric optical system and manufacturing method of devices
KR100532760B1 (ko) * 2003-12-31 2005-12-01 동부아남반도체 주식회사 스텝퍼에서 공정시간 단축을 위한 노광 시퀀스 설정 방법
JP2009094256A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Canon Inc 露光方法、露光装置およびデバイス製造方法
JP2011510477A (ja) * 2007-12-17 2011-03-31 ケーエルエー−テンカー・コーポレーション マルチチャック走査ステージ
JP2020003737A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 キヤノン株式会社 露光装置および物品の製造方法
JP2020052075A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 株式会社Screenホールディングス 描画装置および描画方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4078683B2 (ja) 2008-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4029183B2 (ja) 投影露光装置及び投影露光方法
KR100315249B1 (ko) 노광장치 및 노광방법
JP4029180B2 (ja) 投影露光装置及び投影露光方法
JP3376179B2 (ja) 面位置検出方法
US5742067A (en) Exposure method and apparatus therefor
US5695897A (en) Alignment method and semiconductor exposure method
JPH10209039A (ja) 投影露光方法及び投影露光装置
WO1999016113A1 (fr) Platine, dispositif d&#39;alignement de balayage et procede d&#39;exposition de balayage, et dispositif fabrique par ce moyen
JP2009135166A (ja) 露光方法及び装置、露光ユニット、並びにデバイス製造方法
JP4029181B2 (ja) 投影露光装置
KR20040002468A (ko) 노광장치 및 방법
JP2002231616A (ja) 位置計測装置及び方法、露光装置及び方法、並びにデバイス製造方法
JP4078683B2 (ja) 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法
JP2000252201A (ja) 面位置検出方法および装置、これらを用いた投影露光方法および装置、半導体デバイス製造方法
JP4029360B2 (ja) 投影露光装置及び投影露光方法並びに走査露光方法
JP2000031015A (ja) 位置検出方法、位置調整方法、走査露光方法及び走査型露光装置並びにデバイス製造方法
JPH10284393A (ja) 露光装置およびデバイス製造方法
JP2002190439A (ja) 位置計測方法及びその装置、露光方法及びその装置、並びにデバイス製造方法
JP3428825B2 (ja) 面位置検出方法および面位置検出装置
JPH1140493A (ja) 走査型露光装置およびデバイス製造方法
JP2004328014A (ja) 投影露光装置、及び該投影露光装置を用いたパターン形成方法
JP3376219B2 (ja) 面位置検出装置および方法
JP2006121119A (ja) 投影露光方法及び投影露光装置
JP2000252192A (ja) 投影露光方法および投影露光装置
JPH10154654A (ja) 投影露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070530

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071106

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20071114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20170215

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term