JPH1016097A - バイセクトタイプのハニカムコア - Google Patents

バイセクトタイプのハニカムコア

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Publication number
JPH1016097A
JPH1016097A JP19153496A JP19153496A JPH1016097A JP H1016097 A JPH1016097 A JP H1016097A JP 19153496 A JP19153496 A JP 19153496A JP 19153496 A JP19153496 A JP 19153496A JP H1016097 A JPH1016097 A JP H1016097A
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JP
Japan
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bisect
sheet
curved surface
honeycomb core
type honeycomb
Prior art date
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Application number
JP19153496A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Muto
努 武藤
Yuji Yoshiike
裕司 吉池
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に、曲面成形が容易化し、接合箇所の剥
れも防止されると共に、第2に、剛性・強度が向上し、
第3に、しかもこれが簡単容易に実現される、バイセク
トタイプのハニカムコアを提案する。 【解決手段】 このバイセクトタイプのハニカムコア8
は、波形の凹凸が連続的に折曲形成された複数枚の波板
4と、複数枚のバイセクトシート9とが、順次交互に積
層,接合され、このような波板4とバイセクトシート9
とをセル壁として区画形成された、中空柱状の多数のセ
ル10の平面的集合体よりなり、セル端面が所定曲率を
備えるべく曲面成形される。ところで、そのセル壁そし
てセル10を形成するバイセクトシート9は、平板にわ
ん曲11や折曲12が形成されたものよりなり、もって
変形自由度が付与されている。そして例えば、繊維強化
プラスチック製よりなり、曲面成形に際し加熱,加圧さ
れるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイセクトタイプ
のハニカムコアに関する。すなわち、波板と平坦なバイ
セクトシートとが積層,接合されてなり、事後に所定曲
率を備えるべく曲面成形される、バイセクトタイプのハ
ニカムコアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種従来例の曲面成形前の平
面説明図であり、(1)図は、バイセクトタイプのハニ
カムコアを示し、(2)図は、一般的なハニカムコアを
示す。同図にも示されたようにハニカムコア1,2は、
セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセル3の平
面的集合体よりなる。そして、図3の(2)図に示した
ように、セル壁として例えば波板4のみが積層,接合さ
れ、セル3の断面形状が正六角形状をなすハニカムコア
1が一般的・代表的であるが、図3の(1)図に示した
ように、セル壁として波板4と平坦なバイセクトシート
5とが用いられ、これらが順次交互に積層,接合されて
なり、セル3の断面形状が台形状をなすバイセクトタイ
プのハニカムコア2も、使用されている。このバイセク
トタイプのハニカムコア2は、一般的なハニカムコア1
に比し、波板4間に介装されたバイセクトシート5にて
補強されている分だけ、セル軸方向の圧縮強度その他の
剛性・強度に優れる、という利点を備えてなる。そし
て、このようなバイセクトタイプのハニカムコア2は、
従来、波形の凹凸が連続的に折曲形成された複数枚の波
板4と、全体的に完全に平坦で折曲やわん曲が一切存し
ない、断面直線状をなす平板製のバイセクトシート5と
が、積層,接合された構成よりなっていた。
【0003】ところで、ハニカムコア1,2は、事後、
そのセル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形され、全
体的に2次曲面等にわん曲されて使用される場合があ
る。例えば、航空機エンジンの収納体として使用される
場合は、全体的に曲面成形される。このような曲面成形
について述べると、まず、図3の(2)図に示した一般
的なハニカムコア1、つまりこのセル3の断面形状が正
六角形状をなすハニカムコア1は、平坦なプレート状か
らわん曲状に比較的スムーズに曲面成形される。すなわ
ち、わん曲の内側・縮み側のセル端面側の正六角形状の
セル3は、曲面成形により、縦長六角形状に(アンダー
展張されるように)容易に縮み変形し、又、わん曲の外
側・伸び側のセル端面側の正六角形状のセル3は、曲面
成形により、横長六角形状に(オーバー展張されるよう
に)容易に拡開変形する。このように一般的なハニカム
コア1は、比較的小さな加圧力により生じる応力も小さ
く、スムーズに曲面成形されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、図3の
(1)図に示したバイセクトタイプのハニカムコア2
を、曲面成形する場合は、次のような問題が指摘されて
いた。図4の(1)図は、その曲面成形前の概略斜視
図、(2)図は、曲面成形中の概略斜視図、(3)図
は、曲面成形後の概略斜視図、(4)図は、曲面成形に
よる剥れを示す概略斜視図、(5)図は、曲面成形前の
内側の要部の平面説明図、(6)図は、同曲面成形前の
外側の要部の底面説明図、(7)図は、曲面成形後の内
側・縮み側を示す要部の平面説明図、(8)図は、同曲
面成形後の外側・伸び側を示す要部の底面説明図であ
る。
【0005】バイセクトタイプのハニカムコア2は、波
板4と平坦なバイセクトシート5が順次交互に積層,接
合されてなり、セル3が台形状をなすが、図4の(1)
図に示した平坦なプレート状から、図4の(2)図に示
したように上下1対の凹凸型たる治具6間に供給して加
圧し、もって図4の(3)図に示したわん曲状に曲面成
形する際、スムーズに曲面成形されにくく、図4の
(4)図に示したように、接着剤7による接着箇所に剥
れSが発生しやすい、という問題が指摘されていた。す
なわち、従来のバイセクトタイプのハニカムコア2は、
全体的に完全に平坦で断面直線状をなすバイセクトシー
ト5が介装され補強されていたので、セル軸方向の圧縮
強度その他の剛性・強度に優れているものの、曲面成形
に際しては、バイセクトシート5に自由度がないので、
その分だけ大きな加圧力を要し生じる応力も大きく、特
に、接着剤7にて条線状に接合された箇所への応力集中
等により、接合されていた波板4とバイセクトシート5
間に剥れSが生じやすかった。
【0006】つまり、図4の(5)図に示したわん曲の
内側・縮み側のセル端面側のセル3は、曲面成形によ
り、図4の(7)図に示したように接合箇所以外のセル
壁を形成する波板4が縮み変形しようとし、他方、図4
の(6)図に示したわん曲の外側・伸び側のセル端面側
のセル3は、曲面成形により、図4の(8)図に示した
ように接合箇所以外のセル壁を形成する波板4が拡開変
形しようとする。しかしながら、この種従来例のバイセ
クトタイプのハニカムコア2では、完全に平坦なバイセ
クトシート5が介装されていたので、このバイセクトシ
ート5がこのような縮み変形や拡開変形の障害となり、
前述した一般的なハニカムコア1のようには、スムーズ
に曲面成形されない。そこで、大きな加圧力を加え強引
に曲面成形して行くことになり、応力も大きく、接着剤
7による接合箇所に剥れSが発生しやすかった。
【0007】ところで、このようなバイセクトタイプの
ハニカムコア2の波板4やバイセクトシート5の母材
が、繊維強化プラスチック(FRP)製よりなる場合に
は、曲面成形に先立ち、図4の(1)図の状態で例えば
240°C程度で加熱し、セル壁たる波板4やバイセク
トシート5をフレキシブル化・プリプレグ化してから、
図4の(2)図に示したように加圧することにより、曲
面成形が実施される。そして、このように波板4やバイ
セクトシート5が繊維強化プラスチック製よりなる場合
は、上述した曲面成形時の加熱の影響を受け、波板4と
バイセクトシート5間を接合していた接着剤7の接合強
度が低下するので、前述した剥れSの発生がこの面から
も促進されてしまい、特に曲面成形が困難化するという
指摘があった。
【0008】このように、従来のバイセクトタイプのハ
ニカムコア2は、セル端面が所定曲率を備えるべく曲面
成形されにくく、無理に2次曲面等にわん曲すると、剥
れSが発生しやすかった。なお剥れSは、曲面成形中や
曲面成形直後に発生しなくても、事後の使用に際し発生
する場合もあった。そこで、このような剥れSに起因し
て、使用に際し曲げ強度が大幅に低下する等、ハニカム
コア2の特性そして特にバイセクトタイプの特性である
剛性・強度が損なわれてしまう、という問題が指摘され
ていた。
【0009】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、バイセ
クトシートにわん曲や折曲を形成して、変形自由度を付
与したことにより、第1に、曲面成形が容易化し接合箇
所の剥れも防止されると共に、第2に、剛性・強度も向
上し、第3に、しかもこれが簡単容易に実現される、バ
イセクトタイプのハニカムコアを提案することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1
のバイセクトタイプのハニカムコアは、波形の凹凸が連
続的に折曲形成された複数枚の波板と、複数枚のバイセ
クトシートとが、順次交互に積層,接合され、もって、
該波板とバイセクトシートとをセル壁として区画形成さ
れた中空柱状の多数のセルの平面的集合体よりなり、セ
ル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形される。そし
て、各該セル壁そしてセルを形成する該バイセクトシー
トは、それぞれ平板にわん曲や折曲が形成されたものよ
りなり、もって変形自由度が付与されていること、を特
徴とする。次に、請求項2については次のとおり。すな
わち、この請求項2のバイセクトタイプのハニカムコア
は、請求項1記載のバイセクトタイプのハニカムコアに
おいて、該波板およびバイセクトシートは繊維強化プラ
スチック製よりなり、かつ、加熱されると共に上下の治
具間で加圧されることにより曲面成形されること、を特
徴とする。
【0011】このバイセクトタイプのハニカムコアは、
波板とバイセクトシートとを順次交互に積層,接合して
なる、多数のセルの平面的集合体よりなり、波板間に介
装されたバイセクトシートは、形成されたわん曲や折曲
により変形自由度が付与され、容易にわん曲変形や折曲
変形しやすい特性を備えている。そこで、全体的に2次
曲面等にわん曲される場合は、その内側・縮み側の縮み
変形や外側・伸び側の拡開変形が、容易かつ確実に実現
される。もって、比較的小さな加圧力により生じる応力
も小さく、スムーズにセル端面が所定曲率を備えるべく
曲面成形され、接合された波板とバイセクトシート間に
剥れが生じることも防止される。
【0012】もって、波板およびバイセクトシートが繊
維強化プラスチック製よりなる場合において、曲面成形
の際のフレキシブル化・プリプレグ化のための加熱の影
響を受けて、接着剤等による接合強度が若干低下するよ
うなことがあっても、曲面成形に際しての加圧力が比較
的小さく応力も小さいので、接合箇所からの剥れは防止
される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図1および図2に
示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図
1は平面説明図であり、(1)図はその第1例の要部、
(2)図は第2例の要部、(3)図は第3例の要部、
(4)図は第4例の要部、(5)図は第5例の要部、
(6)図は各例共通の波板、(7)図は第1例のバイセ
クトシートを示す。図2の(1)図は、W方向に曲面成
形前の平面説明図、(2)図は、同W方向に曲面成形前
の正面説明図、(3)図は、同W方向に曲面成形後の正
面説明図、(4)図は、同W方向に曲面成形後の径や伸
縮を示す正面説明図である。図2の(5)図は、L方向
に曲面成形前の平面説明図、(6)図は、同L方向に曲
面成形前の正面説明図、(7)図は、同L方向に曲面成
形後の正面説明図である。図2の(8)図は、前述した
第1例の曲面成形後の内側・縮み側を示す要部の平面説
明図、(9)図は同第1例の曲面成形後の外側・伸び側
を示す要部の底面説明図である。
【0014】まず、このバイセクトタイプのハニカムコ
ア8について、一般的に述べる。このハニカムコア8
は、波形の凹凸が連続的に折曲形成された複数枚の波板
4と、複数枚のバイセクトシート9とが、順次交互に積
層,接合され、もって、波板4とバイセクトシート9と
をセル壁として区画形成された、中空柱状のセル10の
平面的集合体よりなる、バイセクトタイプよりなる(全
体形状としては前述した図3の(1)図も参照)。そし
て事後、セル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形され
る。
【0015】このような、バイセクトタイプのハニカム
コア8について、更に詳述する。波板4やバイセクトシ
ート9の母材としては、アルミニウム箔その他の金属箔
や、繊維強化プラスチック(FRP)シートや、各種の
プラスチックシート、各種繊維の混抄シート、その他パ
ルプを含む複合シート、その他各種材質のシートが用い
られる。繊維強化プラスチック(FRP)シートとして
は、ガラス繊維,ケブラー繊維,カーボン繊維,セラミ
ック繊維,金属繊維,樹脂繊維,その他の繊維と、エポ
キシ系の樹脂,ポリイミド系の樹脂,その他の熱硬化性
樹脂や熱可塑性樹脂とを、適宜選択して、付着,含浸,
混入等により組み合わせたものが代表的である。そして
波板4は、このような平板状の母材を、ギヤやラック等
よりなるコルゲート成形装置に供給し、例えば加熱する
と共に加圧することにより成形され、波形の凹凸が、短
手方向に直線的で平行かつ長手方向に繰り返し連続的
に、所定ピッチと高さで折曲形成されてなる(図1の
(6)図等を参照)。なお波板4において、波形の凹凸
の断面形状は、図示の台形状のほか、略三角形状,略四
角形状,その他各種形状のものも可能である。
【0016】そして、このような波板4について、その
波形の凹凸の底部下面や頂部上面に、接合材例えば接着
剤7を条線状に塗布して乾燥させた後、これを所定長さ
毎に切断する。それから複数枚の波板4間に、それぞれ
バイセクトシート9を介装しつつ積層することにより、
全体的に空間が存した積層ブロック状とすると共に、加
熱加圧することにより、塗布されていた接着剤7が溶融
硬化し、各波板4とバイセクトシート9間が条線状に接
合される。このような工程を辿ることにより、バイセク
トタイプのハニカムコア8が製造される。なおバイセク
トシート9は、図示例では各1枚ずつ使用されている
が、これによらず、各々2枚等複数枚を貼り合わせて使
用することも考えられる。
【0017】このバイセクトタイプのハニカムコア8
は、上述により、波板4とバイセクトシート9が順次交
互に積層,接合されてなり、波板4とバイセクトシート
9をセル壁として、各々独立空間に区画形成された中空
柱状の多数のセル10の平面的集合体よりなる。個々の
セル10の断面形状は、基本的・全体的には前述した波
板4の形状に基づきつつ、バイセクトシート9のわん曲
11や折曲12により、若干変形せしめられたものより
なる。なお、波板4による基本的・全体的形状として
は、図示の台形状のものが代表的であるが、これによら
ず略三角形状,略四角形状,その他各種形状のものも考
えられる。そして、このハニカムコア8は、一般のもの
と同様に重量比強度に優れ、軽量であると共に高い剛性
・強度を備え、又、整流効果,面精度,保温性,遮音性
にも優れ、単位容積当たりの表面積が大である、等々の
特性を備えてなる。そして、バイセクトシート9が介装
されたバイセクトタイプであることに鑑み、特に剛性・
強度に優れるという特性を備えている。
【0018】更に、このバイセクトタイプのハニカムコ
ア8は、事後、そのセル端面が所定曲率を備えるべく曲
面成形されて、全体的に2次曲面等にわん曲され、もっ
て、わん曲した各種構造材として使用される。すなわ
ち、前述により製造されたバイセクトタイプのハニカム
コア8は、上下1対の凹凸型たる治具6(前述した図4
の(2)図を参照)間に供給して、上下から加圧力を加
えて加圧することにより曲面成形され、全体的に2次曲
面等にわん曲される。図2の(1)図,(2)図,
(3)図,(4)図には、積層方向たるW方向に沿って
曲面成形される場合が示され、図2の(5)図,(6)
図,(7)図には、このW方向と同一平面で直交するL
方向に沿って曲面成形される場合が示されている。
【0019】なお、このようなバイセクトタイプのハニ
カムコア8について、その波板4やバイセクトシート9
の母材として、繊維強化プラスチックシート等が使用さ
れている場合は、次のように曲面成形される。すなわ
ち、曲面成形に先立ち、まず、例えば240°C程度で
加熱して、セル壁たる波板4やバイセクトシート9をフ
レキシブル化・プリプレグ化してから、加圧することに
より曲面成形する、いわゆるヒートフォーミング法が実
施される。以上が、バイセクトタイプのハニカムコア8
についての一般的な説明である。
【0020】以下、本発明について述べる。本発明のバ
イセクトタイプのハニカムコア8にあっては、波板4と
共に各セル壁そしてセル10を形成するバイセクトシー
ト9として、平板にわん曲11や折曲12が形成され、
もって変形自由度が付与されたものが用いられている。
すなわち、このバイセクトシート9は、前述したこの種
従来例のバイセクトシート5が、全体的に完全に平坦で
断面直線状をなす平板製よりなっていたのとは異なり、
わん曲11や折曲12が形成されている。
【0021】このようなバイセクトシート9のわん曲1
1や折曲12について、更に詳述する。まず、このわん
曲11や折曲12は、前述した波板4の成形の場合に準
じ、バイセクトシート9の平板状の母材を、ギヤやラッ
ク等よりなるコルゲート成形装置に供給し、例えば加熱
すると共に加圧することにより成形され、わん曲11や
折曲12が、短手方向に直線的で平行かつ長手方向に繰
り返し所定ピッチと高さで形成されてなる(例えば図1
の(7)図を参照)。そして、このわん曲11や折曲1
2のピッチは、1つのセル10毎に1単位のわん曲11
や折曲12が、存することになるように設定され、又、
このわん曲11や折曲12の高さ寸法は、波板4の高さ
寸法より小さく設定される。
【0022】例えば、図1の(1)図、更には図1の
(7)図,図2の(1)図,図2の(5)図,図2の
(8)図,図2の(9)図等に示した例では、1つのセ
ル10毎に、1個の断面略アール状のわん曲11が、全
体的に存するように形成されたバイセクトシート9が示
されている。又、図1の(3)図に示した例では、1つ
のセル10毎に、上下等に反転した2個の断面略アール
状のわん曲11、つまり1サイクルを形成するわん曲1
1が存するように形成された、バイセクトシート9が示
されている。更に、図1の(2)図に示した例では、1
つのセル10毎に、1個の断面三角形状の折曲12が存
するように形成されたバイセクトシート9が示され、図
1の(4)図に示した例では、1つのセル10毎に、1
個の断面台形状の折曲12が存するように形成されたバ
イセクトシート9が示され、図1に(5)図に示した例
では、1つのセル10毎に、複数の断面三角波状の折曲
12が存するように形成されたバイセクトシート9が示
されている。
【0023】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。バイセクトタイプのハ
ニカムコア8は、波板4とバイセクトシート9とを、セ
ル壁として順次交互に積層,接合した、多数のセル10
の平面的集合体よりなる。そしてバイセクトシート9と
して、平板にわん曲11や折曲12が形成され、もって
変形自由度が付与され、容易にわん曲変形や折曲変形し
やすい特性を備えたものが用いられている。
【0024】そこで、このバイセクトタイプのハニカム
コア8は、例えば図2の(1)図,(2)図や(5)
図,(6)図に示したように、全体的に平坦なプレート
状をなす状態から、(3)図,(4)図に示したよう
に、W方向にセル端面が所定曲率を備えるべく曲面成形
したり、(7)図に示したように、L方向にセル端面が
所定曲率を備えるべく曲面成形し、もって、全体的に2
次曲面に(図面上では左右を上に中央を下に)わん曲さ
れる場合については、次のようになる。まず、わん曲の
内側・縮み側(図示例では上側)のセル端面側のセル1
0は、バイセクトシート9が、それぞれ閉じるようにわ
ん曲変形や折曲変形することにより、容易かつ確実に、
押し込まれるように縮み変形する(図2の(8)図を参
照)。これに対し、わん曲の外側・伸び側(図示例では
下側)のセル端面側のセル10は、バイセクトシート9
が、それぞれ広がるようにわん曲変形や折曲変形するこ
とにより、容易かつ確実に拡開変形する(図2の(9)
図を参照)。
【0025】このように、このバイセクトタイプのハニ
カムコア8は、図2の(4)図に示したように、その厚
みTに基づき、曲面成形に際し内側・縮み側のセル端面
の曲率R1 と、外側・伸び側のセル端面の曲率R2 とが
異なるが、これらは、上述によりバイセクトシート9の
わん曲11や折曲12が変形することにより、問題なく
解決される。さてそこで、このバイセクトタイプのハニ
カムコア8にあっては、次の第1,第2,第3のように
なる。
【0026】第1に、このように、このバイセクトタイ
プのハニカムコア8は、バイセクトシート9が、そのわ
ん曲11や折曲12により変形自由度を付与されてお
り、比較的小さな加圧力により生じる応力も小さく、ス
ムーズに曲面成形される。従って、接着剤7等にて条線
状に接合された箇所に、大きな応力集中等が起きること
もなく、これにより、接合されていた波板4とバイセク
トシート9間に、剥れS(図4の(4)図等を参照)
が、生じることも防止される。
【0027】もって、波板4やバイセクトシート9が繊
維強化プラスチック製よりなる場合でも、曲面成形に際
して実施される加熱の影響を受けることなく、スムーズ
に曲面成形される。つまり、フレキシブル化・プリプレ
グ化のための加熱の影響を受け、接着剤7等による接合
強度が若干低下するようなことがあっても、曲面成形に
際しての加圧力が比較的小さく応力も小さいので、接着
剤7等による接合箇所からの剥れSは防止される。
【0028】第2に、このバイセクトタイプのハニカム
コア8は、上述した第1のようにスムーズに曲面成形さ
れ、接着剤7等にて条線状に接合された波板4とバイセ
クトシート9間の剥れSが防止されるので、その剛性・
強度が維持される。更に、バイセクトシート9にわん曲
11や折曲12が形成されているので、その分だけ、セ
ル壁が補強されており、この面から更に剛性・強度に優
れてなる。
【0029】第3に、しかもこのバイセクトタイプのハ
ニカムコア8は、そのセル壁を構成するバイセクトシー
ト9にわん曲11や折曲12を形成してなるという、簡
単な構成よりなる。つまり、上述した第1,第2の点を
実現すべく、特に複雑な構成が採用されている訳ではな
い。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るバイセクトタイプのハニカ
ムコアは、以上説明したように、バイセクトシートにわ
ん曲や折曲を形成して、変形自由度を付与したことによ
り、次の効果を発揮する。
【0031】第1に、曲面成形が容易化し、接合箇所の
剥れも防止される。すなわち、このバイセクトタイプの
ハニカムコアは、バイセクトシートがそのわん曲や折曲
により変形自由度を付与されているので、比較的小さな
加圧力により、生じる応力も小さくスムーズに曲面成形
される。つまり、前述したこの種従来例のように、曲面
成形に際し大きな加圧力を要することなく、生じる応力
が大きくなることもないので、接着剤等にて条線状に接
合された波板とバイセクトシート間に、剥れが生じるこ
とは防止される。
【0032】特に、波板やバイセクトシートが繊維強化
プラスチック(FRP)製よりなり、曲面成形に際し実
施される加熱により、接着剤等による接合強度が若干低
下するようなことがあっても、上述によりスムーズに曲
面成形され、曲面成形に際しての加圧力も比較的小さく
応力も小さいので、剥れが生じるには至らない。なお、
このような剥れ発生の防止は、曲面成形中や曲面成形直
後のみならず、事後の使用に際しても勿論実現される。
【0033】第2に、剛性・強度も向上する。まず、こ
のバイセクトタイプのハニカムコアは、上述した第1の
ようにスムーズに曲面成形され、波板とバイセクトシー
ト間の剥れが防止されるので、その剛性・強度も維持さ
れる。つまり、前述したこの種従来例のように、剥れに
起因して使用に際し曲げ強度が大幅に低下する等、ハニ
カムコアそして特にバイセクトタイプの特性である、剛
性・強度が損なわれることは回避される。そして更に、
このバイセクトタイプのハニカムコアは、そのバイセク
トシートにわん曲や折曲が形成されているので、その分
だけ、前述した完全に平坦なバイセクトシートを用いた
この種従来例に比し、セル壁が補強されておりコア密度
が高く、剛性・強度に優れている。もって、このバイセ
クトタイプのハニカムコアは、剛性・強度が大きく向上
してなる。
【0034】第3に、しかもこれは簡単容易に実現され
る。すなわち、このバイセクトタイプのハニカムコア
は、そのバイセクトシートにわん曲や折曲を形成してな
る、という簡単な構成によりなり、上述した第1,第2
の点は容易に実現される。このように、この種従来例に
存した課題が解決される等、本発明の発揮する効果は、
顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイセクトタイプのハニカムコア
について、その発明の実施の形態の説明に供する平面説
明図であり、(1)図はその第1例の要部、(2)図は
第2例の要部、(3)図は第3例の要部、(4)図は第
4例の要部、(5)図は第5例の要部、(6)図は各例
共通の波板、(7)図は第1例のバイセクトシートを示
す。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図
は、W方向に曲面成形前の平面説明図、(2)図は、同
W方向に曲面成形前の正面説明図、(3)図は、同W方
向に曲面成形後の正面説明図、(4)図は、同W方向に
曲面成形後の径や伸縮を示す正面説明図である。(5)
図は、L方向に曲面成形前の平面説明図、(6)図は、
同L方向に曲面成形前の正面説明図、(7)図は、同L
方向に曲面成形後の正面説明図である。(8)図は、前
述した第1例の曲面成形後の内側・縮み側を示す要部の
平面説明図、(9)図は、同第1例の曲面成形後の外側
・伸び側を示す要部の底面説明図である。
【図3】従来例の曲面成形前の平面説明図であり、
(1)図は、バイセクトタイプのハニカムコアを示し、
(2)図は、一般的なハニカムコアを示す。
【図4】従来例のバイセクトタイプのハニカムコアの説
明に供し、(1)図は、曲面成形前の概略斜視図、
(2)図は、曲面成形中の概略斜視図、(3)図は、曲
面成形後の概略斜視図、(4)図は、曲面成形による剥
れを示す概略斜視図、(5)図は、曲面成形前の内側を
示す要部の平面説明図、(6)図は、同曲面成形前の外
側を示す要部の底面説明図、(7)図は、曲面成形後の
内側・縮み側を示す要部の平面説明図、(8)図は、同
曲面成形後の外側・伸び側を示す要部の底面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ハニカムコア(従来例のもの) 2 ハニカムコア(従来例のもの) 3 セル (従来例のもの) 4 波板 5 バイセクトシート(従来例のもの) 6 治具 7 接着剤 8 ハニカムコア(本発明のもの) 9 バイセクトシート(本発明のもの) 10 セル(本発明のもの) 11 わん曲 12 折曲 L 方向 R1 曲率 R2 曲率 S 剥れ T 厚み W 方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形の凹凸が連続的に折曲形成された複
    数枚の波板と、複数枚のバイセクトシートとが、順次交
    互に積層,接合され、もって、該波板とバイセクトシー
    トとをセル壁として区画形成された中空柱状の多数のセ
    ルの平面的集合体よりなり、セル端面が所定曲率を備え
    るべく曲面成形される、バイセクトタイプのハニカムコ
    アであって、 各該セル壁そしてセルを形成する該バイセクトシート
    は、それぞれ、平板にわん曲や折曲が形成されたものよ
    りなり、もって変形自由度が付与されていること、を特
    徴とするバイセクトタイプのハニカムコア。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバイセクトタイプのハニ
    カムコアであって、該波板およびバイセクトシートは繊
    維強化プラスチック製よりなり、かつ、加熱されると共
    に上下の治具間で加圧されることにより曲面成形される
    こと、を特徴とするバイセクトタイプのハニカムコア。
JP19153496A 1996-07-02 1996-07-02 バイセクトタイプのハニカムコア Pending JPH1016097A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110466206A (zh) * 2018-05-09 2019-11-19 西安弗曼博复合材料有限责任公司 芯材及其制作方法、复合材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110466206A (zh) * 2018-05-09 2019-11-19 西安弗曼博复合材料有限责任公司 芯材及其制作方法、复合材料
CN110466206B (zh) * 2018-05-09 2024-04-19 北京弘芯商贸服务中心 芯材及其制作方法、复合材料

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